JP2016211907A - 傾斜度測定方法及び装置並びに電子機器及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
前記第1測定方位及び前記第2測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する傾斜度測定工程と、
を有し、
前記誤差測定工程は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する工程を含む傾斜度測定方法に関する。
重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、の各々で静止状態にて測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定工程と、
前記第1〜第4測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する傾斜度測定工程と、
を有し、
前記誤差測定工程は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する工程を含む傾斜度測定方法に関する。
X0−Iφcos(θ+mπ)=X1−Iφcos(θ−π/2+mπ)
=X2−Iφcos(θ−π+mπ)…(1)
の式が成立するmを選択し、θfinal=θ+mπ(ただし、θfinal<0、m=0の場合は、反時計方向の角度表現はθfinal=θ+2π)とすることができる。
重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90°の整数倍だけ離れた少なくとも2つの第2測定方位と、前記基準方位に戻した第3測定方位と、の各々に設定する指令を出力する手段と、
前記第1〜第3測定方位にそれぞれ設定された前記加速度センサーの出力を受信する手段と、
前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第3測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定手段と、
前記前記第1測定方位及び前記第2測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手段と、
を有し、
前記誤差測定手段は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する
傾斜度測定装置に関する。
重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、の各々に設定する指令を出力する手段と、
前記第1〜第5測定方位にそれぞれ設定された前記加速度センサーの出力を受信する手段と、
前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定手段と、
前記前記第1〜第4測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手段と、
を有し、
前記誤差測定手段は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する傾斜度測定装置に関する。
重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90°の整数倍だけ離れた少なくとも2つの第2測定方位と、前記基準方位に戻した第3測定方位と、に設定する指令を出力する手順と、
前記第1〜第3測定方位に設定された前記加速度センサーからの出力を受信する手順と、
前記第1〜第3測定方位の各々にて、静止状態で測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第3測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する手順と、
前記第1測定方位及び前記第2測定方位の各々の測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手順と、
をコンピューターに実施させ、
前記動的誤差を測定する手順は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位での前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する手順を含むプログラムに関する。
(16)本発明のさらに他の態様は、
重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、に設定する指令を出力する手順と、
前記第1〜第5測定方位に設定された前記加速度センサーからの出力を受信する手順と、
前記第1〜第5測定方位の各々にて、静止状態で測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する手順と、
前記第1〜第4測定方位の各々の測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手順と、
をコンピューターに実施させ、
前記動的誤差を測定する手順は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位での前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する手順を含む、に関する。
図1に示す測定システムは、測定データを集中管理するホスト装置1と、ホスト装置1と例えばインターネットや無線、携帯電話で接続された複数の端末装置2と、各端末装置2と例えばWiFi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信、移動体通信システム、ローカルエリアネットワーク(LAN)で接続された一又は複数の測定端末装置3と、を有する。端末装置2は携帯電話やスマートフォン、タブレット、又は端末PC等の汎用機であっても専用機であっても良い。測定端末装置3は、加速度センサーに接続或いは内蔵している機器、携帯電話やスマートフォン、タブレット、又は端末PC等の汎用機であっても専用機、加速度計測器であってもよい。
図4には、水平座標系(Xr,Yr,Zr)と、センサー座標系(X,Y,Z)が示されている。水平座標系(Xr,Yr,Zr)の直交二軸Xr,Yrを含む(Xr−Yr)平面は水平面であり、Zr軸は水平面(Xr−Yr)に直交する鉛直軸である。
図6に、端末装置2及び測定端末装置3を示す。測定端末装置3は、三軸加速度センサー10x,10y,10z、回転操作部5、インジケーター6、通信装置7を有する。端末装置2は上述した回転駆動部8を有していても良い。また、測定端末装置3は、回転操作部5と回転駆動部8を外部に有してもよい。
4. 誤差測定方法
以下に、較正プログラムに従って回転操作部5を操作して設定される回転位置(静止位置)での動的誤差DxΔTΔT,DyΔTΔT、静的誤差DFx,DFy及び傾斜誤差Iφ・cosθ,Iφ・sinθの測定方法について説明する。
(i) 測定時に設定される加速度センサーの検出軸の方位を測定方位と称する。少なくとも一つの測定方位(基準方位)を重複させて測定し、基準方位とは異なる方位でも測定する。好ましくは最初と最後の測定方位を基準方位とする。
測定間の回転角度を90度または180度刻みとする場合には、1軸4方位回転測定(測定方位は0度、90度、180度、270度、360度)、1軸3方位4回回転測定((測定方位は0度、90度、180度、360度)等の各種測定方法を挙げることができる。
図7は、1軸4方位で測定した時の測定方位(0度、90度、180度、270度、360度)毎の加速度センサー10xの測定値を示す。なお、本実施形態では、加速度センサー10x,10yのいずれか一方を用いることができる。図7に示すように、0度と360度で測定値が同じである場合、この測定の間に加速度センサー10xの出力中のドリフトが安定していると仮定する。測定中のドリフトが安定していると仮定した場合、0度方位から+270度方位の間で直交する4方位の測定値は、測定時点の測定系の傾斜量と、加速度センサー10x(または10y)のドリフト(静的誤差)とによるオフセットの和であるとする。0度と360度で値に変動があるようなら、その差分を動的誤差として各測定に等分に割り当てて引き算する必要がある(動的誤差の除去)。任意の検出軸の直交する4方位での測定値の平均値は、バイアスのドリフトによるオフセット量を示す。任意の検出軸の直交する4方位の出力の回転方位に対する軌跡は、図7の通りサインカーブ上の4点となり、その振幅は水平面に対する傾きとなる。また、図7に示す最大値と最小値を取る方位は、その傾きの方位となる。
先ず、図2に示す回転操作部5を操作して直交二軸加速度センサー10x,10yを回転させ、0度→90度→180度→0度(360度)の順に各測定方位で停止させる。各測定方位にて、静止状態で1軸3方位4回データを加速度センサー10x,10yのいずれか一方にて収集する。図10は、1軸3方位で4回測定した時の測定方位(0度、90度、180度、360度)毎の加速度センサー10x,10yの測定値を示す。以降の説明では、X軸加速度センサー10の出力を用いて説明する。図7に示す回転測定と同様に、0度と360度で値が同じである場合、この測定の間に加速度センサー10xの出力中のドリフトが安定していると仮定する。もし変動があるようなら、その差分を動的誤差として各測定に等分に割り当てて引き算する。
次に、式(7)(8)中の動的誤差である、測定中のドリフトDxΔTΔTn,DyΔTΔTnを測定する。図10について上述した通り、もし最初(0度)と最後(360度=0度)の測定値が等しい場合には測定中のドリフトは無視できるが、変動があるようなら、2軸4方位回転測定の測定手順2(4.1.2)と同様にして、最初(0度)と最後(360度)の測定値の差分からドリフトDxΔTΔTn,DyΔTΔTnを求めることができる。
測定中のドリフト(動的誤差)DxΔTΔTを除いた、回転によって変動しない項を含むモデルを、次の通り定義する。なお、次式中のXnは測定値でなく、図11中の一次加工データX’n、つまりデータX’0(n=0)、データX’1(n=2)、またはデータX’2(n=2)を意味する(次式中では一次加工データX’nのダッシュは省略し、一軸3方位4回回転測定では以降同様とする。)。また、次式中のXeは、静的誤差DFxを意味する。
X0=X2の場合には、Iφcosθ=−0.0000000001などのマイナス側の適当な小さい数を代入し、Xe1m≒Xe2m≒Xe3mとなるm=0または1を選択する。こうすると、X0=X2の場合にはm=1となり、図14の通りθfinal=θ+πと一致する。
本実施形態は、一軸4方位で測定した時の測定方位(0度、90度、180度、270度、360度)毎の加速度センサー10xの測定値に基づいて側査定される。図7に示すように、0度と360度で測定値が同じである場合、この測定の間に加速度センサー10xの出力中のドリフトが安定していると仮定する。測定中のドリフトが安定していると仮定した場合、0度方位から+270度方位の間で直交する4方位の測定値は、測定時点の測定系の傾斜量と、加速度センサー10xのドリフト(静的誤差)とによるオフセットの和であるとする。0度と360度で値に変動があるようなら、その差分を動的誤差として各測定に等分に割り当てて引き算する必要がある(動的誤差の除去)。任意の検出軸の直交する4方位での測定値の平均値は、バイアスのドリフトによるオフセット量を示す。任意の検出軸の直交する4方位の出力の回転方位に対する軌跡は、図7の通りサインカーブ上の4点となり、その振幅は水平面に対する傾きとなる。また、図7に示す最大値と最小値を取る方位は、その傾きの方位となる。
上述した各実施形態では加速度センサーの回転角度を90度の整数倍としたが、以下、90度の整数倍の以外の回転角を含む方位回転測定の一般的手法について説明する。
加速度センサーの検出軸を回転させ方向を変えて静止状態で測定する計測を連続して行う。図18に示すように、加速度センサーの検出軸を回転させて所望の方向に向ける区間tSと、静止状態の間に加速度を測定する区間tRとの一対で、一方向の測定を構成する。この一方向の測定が繰り返され、検出軸を回転させて方向を変えながら連続して計測する。測定方位を変えながら測定された連続した測定データから、誤差を測定するデータ処理の区間を切り出し、これを1サイクルとする。計測方向は、円周(2π)を3以上の自然数で割った角度ステップで計測する。円の中心から円に内接する正多角形の頂点への方向を測定方位とする。1サイクルの区間をm=0,1,2,…,mmとする。1サイクル区間は、区間の最初の測定方向(基準方位)m=0とし、この方向から回転したその他の方向の測定と、最初の測定方向(基準方位)と同じ方向の測定m=mmまでの区間とする。この1サイクルの区間内に設定される方位は、最初の方位(基準方位)と、基準方位と同じ方向である最後の方位と、その他の方位とは、誤差を測定するために必要なすべての方位を含む。測定に必要な全ての方位が1サイクル中に1回以上含まれる。従って、1サイクルの区間の長さは異なる場合がある。方位を変更する回転の方向は交互に反転してもよい。また、隣り合うサイクル区間の回転は、サイクル区間内の方向順番が対称であってもよいし、あるいは同順であってもよい。
測定結果を次のモデル式でそれぞれのパラメータが表される関係とする。測定データからそれぞれの項が見積もられる。
測定方位毎のデータは、測定方位番号nで区分された測定値Dnと測定方位角θnの組合せとし、それらを図24に示す1次加工データDn’とする。
次に、一次加工データの平均値を計算して、静的誤差DFを算出する。ただし、測定方位番号n=0,1,2,…,nnであり、測定方位数はnnである。
一次加工データDn’から静的誤差DFを減算して二次加工データDn”を生成する。この二次加工データを図25に示す。
測定方位角θnと二次加工データDn”の関係は次式で表される。
それぞれの測定サイクルをk=1,2,…,kk回繰り返して計測したとき、測定サイクルkで得られた計測値を次の通り定義する。
それぞれの測定サイクルをk=1,2,…として、サイクルの測定区間の温度センサー出力Tmの平均を計算し、Tmをサイクル区間の測定温度とする。kサイクルの測定温度平均値Tkは次の通りとなる。
加速度センサーの入出力を次の通り定義して、補正を行うことができる。
次に、図28を参照して、上述した処理手順1〜7に従った更正値の更新動作につて説明する。先ず、加速度センサーに関して、図4に示す水平座標系への関連付け、測定条件等が初期設定される(ステップ1)。個別の測定条件として、例えば図16に示すようにランダムドリフトレートDRが最小となる測定条件を設定し(ステップ2)、図16に示す区間A−Bを初期設定する(ステップ3)。その後、図18〜図21に示すようにして加速度センサーを順次回転静止させて測定を行う(ステップ4)。各回転静止毎に、図18〜図21に示す1サイクル区間の定義の判定を実施する(ステップ5)。図18〜図21に示す1サイクル区間が成立していなければ(ステップ6がNO)、ステップ4に戻る。1サイクル区間が成立していれば(ステップ6がYES)、ステップ7に移行する。ステップ7では、加速度センサーの出力Dmから動的誤差を引き算して一次加工データを生成し、さらに1サイクル区間で一次加工データの平均値を生成する。さらに、一次加工データから静的誤差を引き算して二次加工データを求め、二次加工データに基づいて各種の補正値を計算する(ステップ8)。全サイクルについて回転静止位置での測定が終了したか否かが判断され(ステップ9)、ステップ9での判断がNOであればステップ4に戻り、ステップ9での判断がYESであればステップ10に移行する。ステップ10では、統計計算として例えば全サイクルk=1〜kkでの計測値の平均が求められ、その統計値が更正値として更新される(ステップ11)。
図29は、上述した処理手順1〜8に従った傾斜角、傾斜方位角、傾斜量等の傾斜計測定動作について説明する。図29において、ステップ1〜ステップ11は図28と同じであり、ステップ12が追加されている。図29において、ステップ11にて更正値が更新された後に、傾斜角、傾斜方位角、傾斜量等の傾斜計測定動作が終了したか否かが判断される(ステップ12)。ステップ12での判断がNOであれば、ステップ4に戻って、ステップ4〜ステップ11による傾斜角、傾斜方位角、傾斜量等の傾斜計測定動作が行われる。ここで、図29のステップ10での統計計算では、測定データ及び更正値を用いて傾斜方位角の平均値θφR、傾斜量の平均値IφR、傾斜角の平均値φRが求められる。
Claims (16)
- 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90°の整数倍だけ離れた少なくとも2つの第2測定方位と、前記基準方位に戻した第3測定方位と、の各々に設定した静止状態にて、3つ以上の異なる測定方位を含む計4つ以上の測定方位で測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第3測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定工程と、、
前記第1測定方位及び前記第2測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する傾斜度測定工程と、
を有し、
前記誤差測定工程は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する工程を含むことを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項1に記載の傾斜度測定方法において、
前記傾斜度測定工程は、前記検出軸をX軸とし、前記傾斜角をφとし、前記傾斜方位角をθとし、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、A=Iφcosθ=(X0−X2)/2及びB=Iφsinθ=X1−X0+(X0−X2)/2の関係からIφ=(A2+B2)1/2を求め、傾斜角φ=180×Iφ/πを算出することを特徴とする傾斜角測定方法。 - 請求項1に記載の傾斜度測定方法において、
前記傾斜度測定工程は、前記検出軸をX軸とし、前記傾斜角をφとし、前記傾斜方位角をθとし、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、前記第1測定方位での重力のX軸成分X0と、前記第2測定方位での重力のX軸成分X1と、前記第3測定方位での重力のX軸成分X2と、を求め、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、A=Iφcosθ=(X0−X2)/2及びB=Iφsinθ=X1−X0+(X0−X2)/2の関係からIφ=(A2+B2)1/2を求め、傾斜方位角θ=arctan(B/A)を算出することを特徴とする傾斜度測定方法。 - 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、の各々で静止状態にて測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定工程と、
前記第1〜第4測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する傾斜度測定工程と、
を有し、
前記誤差測定工程は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する工程を含むことを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項4に記載の傾斜度測定方法において、
前記傾斜度測定工程は、前記検出軸をX軸とし、前記傾斜角をφとし、前記傾斜方位角をθとし、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、前記第1測定方位での重力のX軸成分X”0と、前記第2測定方位での重力のX軸成分X”1と、前記第3測定方位での重力のX軸成分X”2と、前記第4測定方位での重力のX軸成分X”3と、を求め、前記第1測定方位と前記第3測定方位での重力の前記X軸成分の平均値X”03=(X”0−X”3)/2と、前記第2測定方位と前記第4測定方位での重力の前記X軸成分の平均値X”24=(X”2−X”4)/2とを用いて、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、Iφ=(X”03 2+X”24 2)1/2を求め、傾斜角φ=180×Iφ/πを算出することを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項4に記載の傾斜度測定方法において、
前記傾斜度測定工程は、前記検出軸をX軸とし、前記傾斜角をφとし、前記傾斜方位角をθとし、前記仮想平面に投影される重力成分をIφとしたとき、前記第1測定方位での重力のX軸成分X”0と、前記第2測定方位での重力のX軸成分X”1と、前記第3測定方位での重力のX軸成分X”2と、前記第4測定方位での重力のX軸成分X”3と、を求め、前記第1測定方位と前記第3測定方位での重力の前記X軸成分の平均値X”03=(X”0−X”3)/2と、前記第2測定方位と前記第4測定方位での重力の前記X軸成分の平均値X”24=(X”2−X”4)/2とを用いて、Iφ=(X”03 2+X”24 2)1/2を求め、前記X軸成分X”0、X”1、X”2、X”3をIφで除して正規化して、前記傾斜方位角θを測定することを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項3において、
前記傾斜度測定工程は、前記X及びY軸成分X”0、X”1、Y”0、Y”1をIφで除して正規化した、振幅が±1のX及びY軸成分X'''0、X'''1、Y'''0、Y'''1をガウス平面の直交座標に変換し、前記傾斜方位角θが前記ガウス平面の第1〜第4象限の何れに存在するかを判定する工程を含むことを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項6に記載の傾斜度測定方法において、
m=0または1として、
X0−Iφcos(θ+mπ)=X1−Iφcos(θ−π/2+mπ)
=X2−Iφcos(θ−π+mπ)…(1)
の式が成立するmを選択し、θfinal=θ+mπ(ただし、θfinal<0、m=0の場合は、反時計方向の角度表現はθfinal=θ+2π)とすることを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項8に記載の傾斜度測定方法において、
X0=X2の場合には、Iφcosθの値として小数点以下の負の微小値を代入して前記式が近似的に成立するmを求め、m=1のときにθfinal=θ+πとし、m=0でかつX0<X1のときにθfinal=θとし、m=0でかつX0>X1のときにθfinal=θ+2πとすることを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の傾斜度測定方法において、
前記検出軸を前記基準方位から回転させて前記基準方位に戻すまでの間の測定を1サイクルとしたとき、サイクル数nを2以上とする場合、nサイクルに亘って測定し、nサイクル目の前記第1測定方位を(n−1)サイクル目の測定方位として兼用することを特徴とする傾斜度測定方法。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の傾斜度測定方法において、
前記加速度センサーの前記検出軸は、前記基準方位から第1方向に回転された後に、前記基準方位に向けて、前記第1方向とは逆方向の第2方向に回転されることを特徴とする傾斜度測定方法。 - 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90°の整数倍だけ離れた少なくとも2つの第2測定方位と、前記基準方位に戻した第3測定方位と、の各々に設定する指令を出力する手段と、
前記第1〜第3測定方位にそれぞれ設定された前記加速度センサーの出力を受信する手段と、
前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第3測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定手段と、
前記前記第1測定方位及び前記第2測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手段と、
を有し、
前記誤差測定手段は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定することを特徴とする傾斜度測定装置。 - 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、の各々に設定する指令を出力する手段と、
前記第1〜第5測定方位にそれぞれ設定された前記加速度センサーの出力を受信する手段と、
前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する誤差測定手段と、
前記前記第1〜第4測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手段と、
を有し、
前記誤差測定手段は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位に設定された前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定することを特徴とする傾斜度測定装置。 - 請求項12または13に記載の傾斜度測定装置を有することを特徴とする電子機器。
- 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90°の整数倍だけ離れた少なくとも2つの第2測定方位と、前記基準方位に戻した第3測定方位と、に設定する指令を出力する手順と、
前記第1〜第3測定方位に設定された前記加速度センサーからの出力を受信する手順と、
前記第1〜第3測定方位の各々にて、静止状態で測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第3測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する手順と、
前記第1測定方位及び前記第2測定方位の各々の測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第3測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手順と、
をコンピューターに実施させ、
前記動的誤差を測定する手順は、前記第1測定方位及び前記第3測定方位での前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する手順を含むことを特徴とするプログラム。 - 重力方向と交差する仮想平面に検出軸を有する加速度センサーの前記検出軸を、基準方位に設定した第1測定方位と、前記仮想平面に対する法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から90度離れた第2測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から180度離れた第3測定方位と、前記法線の周りの回転位置にて前記第1測定方位から270度離れた第4測定方位と、前記基準方位に戻した第5測定方位と、に設定する指令を出力する手順と、
前記第1〜第5測定方位に設定された前記加速度センサーからの出力を受信する手順と、
前記第1〜第5測定方位の各々にて、静止状態で測定される前記加速度センサーの出力を用いて、前記第1〜第5測定方位の各々で異なる動的誤差を測定する手順と、
前記第1〜第4測定方位の各々の測定方位に設定された前記加速度センサーの出力から、前記動的誤差と、前記第1〜第5測定方位の各々で実質的に一定の静的誤差とが除去された、前記仮想平面が水平面に対して傾斜する傾斜角及び傾斜方位角に依存するデータに基づいて、前記傾斜角及び前記傾斜方位角の少なくとも一方を測定する手順と、
をコンピューターに実施させ、
前記動的誤差を測定する手順は、前記第1測定方位及び前記第5測定方位での前記加速度センサーの出力の差分に基づいて、前記動的誤差を測定する手順を含むことを特徴とするプログラム。
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