JP5000602B2 - 排気浄化装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、排気浄化装置及びその制御方法に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxを還元剤と反応させる性質を備えた選択還元型触媒を装備し、該選択還元型触媒の上流側に必要量の還元剤を添加して該還元剤を選択還元型触媒上で排気ガス中のNOx(窒素酸化物)と還元反応させ、これによりNOxの排出濃度を低減し得るようにしたものがある。
他方、プラント等における工業的な排煙脱硝処理の分野では、還元剤にアンモニア(NH3)を用いてNOxを還元浄化する手法の有効性が既に広く知られているところであるが、自動車の場合には、アンモニアそのものを搭載して走行することに関し安全確保が困難であるため、近年においては、毒性のない尿素水を還元剤として使用することが研究されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、尿素水を選択還元型触媒の上流側で排気ガス中に添加すれば、該排気ガスの熱によって尿素水が次式によりアンモニアと炭酸ガスに加水分解され、選択還元型触媒上で排気ガス中のNOxがアンモニアにより良好に還元浄化されることになる。
[化1]
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2
特開2002−161732号公報
このような排気浄化装置にあっては、選択還元型触媒にアンモニアを添加することで約100℃以上の排気温度からNOx低減効果が得られることが実験により確認されているが、尿素水がアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに少なくとも約150〜160℃の排気温度が必要であるため、これより低い排気温度が想定されるエンジンスタート時や低速走行時等に、いくら尿素水を添加してもアンモニアが十分に生成されないためにNOx低減性能がなかなか高まらないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、排気温度が選択還元型触媒の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮し得るようにすることを目的としている。
本発明は、エンジンからの排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を備えた選択還元型触媒と、尿素粉末を溶液で溶いて流動性を持たせたペースト状尿素を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解して前記選択還元型触媒より上流側の排気管内に導入する尿素放電分解リアクタとを備えた排気浄化装置であって、前記尿素放電分解リアクタが、パイプ状に形成され且つその内部空間を外部に開放する多数の孔を備えた第一の電極と、該第一の電極を取り巻くように円筒状に形成され且つその内周面に誘電体が被覆されて前記第一の電極との間で高電圧が印加されるようにした第二の電極と、これら第一及び第二の電極の相互間に形成される放電空間に充填された誘電体ペレットと、前記第一の電極の内部空間に向けてペースト状尿素を供給する尿素供給手段と、前記放電空間で生じたアンモニアを排気管内へ送り出すための搬送ガスを導く搬送ガスラインとにより構成されていることを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、排気温度が尿素水を効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに十分な温度に達していなくても、排気温度が選択還元型触媒の活性温度域に到達した段階で尿素放電分解リアクタを作動させ、該尿素放電分解リアクタにてペースト状尿素を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解して排気管内に導入すると、このアンモニアを還元剤として排気ガス中のNOxが選択還元型触媒上で良好に還元浄化されることになる。
即ち、尿素放電分解リアクタにおける第一及び第二の電極の相互間に高電圧を印加して放電空間内に放電プラズマを発生させる一方、尿素供給手段によりペースト状尿素を第一の電極の内部空間に供給して各孔から各誘電体ペレット間に注入させると、放電空間内でペースト状尿素が放電プラズマによりアンモニアに分解され、搬送ガスラインにより導かれた搬送ガスにより前記アンモニアが排気管内へと送り出される。
この際、放電空間に誘電体ペレットが充填されていることで、該各誘電体ペレット同士の接触点に電界が集中して強い放電プラズマが発生し易くなり、しかも、誘電体ペレットのような固体表面での方が尿素からアンモニアへの分解が進み易くなるため、放電空間内でペースト状尿素が強い放電プラズマにより効率良くアンモニアに分解されることになる。
また、ペースト状尿素が放電空間の中心に位置する第一の電極の各孔から噴き出して放電空間内に満遍なく拡散するようになっているので、該放電空間内でペースト状尿素が放電プラズマに効果的に晒されることで、アンモニアへの分解が更に効率良く進むことになり、しかも、ペースト状尿素が第一の電極の内部空間を通して放電空間に送り込まれることで、放電空間内にペースト状尿素を送り込むための注入手段を別途配置しなくても済むので、この種の注入手段の配置により放電効率が悪くなったり、搬送ガスの通気性が悪くなったりする虞れが未然に回避される。
更に、このようにペースト状尿素を放電プラズマによりアンモニアに分解する方式であれば、同じ量のアンモニアを添加するのに必要な尿素の重量・容積が尿素水(通常は32.5重量%程度の水溶液)と比較して1/2程度で済み、しかも、少ないペースト状尿素から濃いアンモニアを生成できるので、極めてコンパクトな装置としてまとめることが可能である。
また、前述した如き排気浄化装置を制御するにあたっては、尿素放電分解リアクタの温度に基づき放電プラズマの助勢が必要な温度条件下でのみ第一及び第二の電極の相互間に高電圧を印加し且つ尿素放電分解リアクタの温度が低いほど放電電力が高くなるように制御することが好ましい。
このようにすれば、放電プラズマの助勢がなくてもペースト状尿素が効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解できるような高温域での無駄な電力消費を回避することが可能となり、しかも、尿素放電分解リアクタの温度が低いほど放電電力を高めて局所的な高温化を図ることで低温域でのアンモニアへの分解を促進することが可能となる。
また、尿素放電分解リアクタの温度により決まる放電電力をペースト状尿素の添加量が多いほど高くなるように補正することが好ましく、このようにすれば、分解しなければならないペースト状尿素の添加量が多くなっても、その全てを遅滞なく良好に分解することが可能となる。
上記した本発明の排気浄化装置及びその制御方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、尿素放電分解リアクタを作動させてペースト状尿素を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解し、このアンモニアを選択還元型触媒の還元剤として排気管内に導入することができるので、排気温度が選択還元型触媒の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮させることができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、放電プラズマの助勢がなくてもペースト状尿素を効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解できるような高温域での無駄な電力消費を回避して省電力化を図ることができ、しかも、尿素放電分解リアクタの温度が低いほど放電電力を高めて局所的な高温化を図ることで低温域でのアンモニアへの分解を促進することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、尿素放電分解リアクタの温度により決まる放電電力をペースト状尿素の添加量が多いほど高くなるように補正しているので、分解しなければならないペースト状尿素の添加量が多くなっても、その全てを遅滞なく良好に分解することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における符号1はディーゼル機関であるエンジンを示し、ここに図示しているエンジン1では、ターボチャージャ2が備えられており、図示しないエアクリーナから導いた吸気3が吸気管4を介し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気3が更にインタークーラ5へと送られて冷却され、該インタークーラ5からインテークマニホールド6へと吸気3が導かれてエンジン1の各シリンダ7に導入されるようにしてある。
また、このエンジン1の各シリンダ7から排出された排気ガス8がエキゾーストマニホールド9を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス8が排気管10を介し車外へ排出されるようにしてあるが、該排気管10の途中には、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を備えた選択還元型触媒11がケーシング12を介し装備されている。
更に、前記ケーシング12の入口付近には、図2に詳細を示すように、ペースト状尿素13を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解して排気管10内に導入する尿素放電分解リアクタ14が、排気管10の上側に直立するように配置されており、その内部下段にパイプ状に形成され且つその内部空間を外部に開放する多数の孔15を備えた接地電極16(第一の電極)が起立状態で配置され、これを取り巻くように円筒状の高電圧電極17(第二の電極)が同心状に配置されており、該高電圧電極17の内周面(接地電極16に対する対向面)に誘電体17aが内嵌装着されて前記接地電極16と高電圧電極17の相互間に高電圧が印加されるようになっている。
しかも、前記接地電極16と高電圧電極17の相互間に形成される放電空間18には、尿素からアンモニアへの分解を促進する性質を備えた酸化チタン等の尿素分解触媒が担持された多数の誘電体ペレット19が充填されており、該誘電体ペレット19がセラミックス製のパンチングプレート20の底板により抜け落ちないように支持されている。
更に、前記接地電極16の上端部には、所要場所に設けられた尿素供給装置21(尿素供給手段)が圧送チューブ22及び3ウェイ方式の制御弁23、連絡管24を介して接続されており、この尿素供給装置21は、尿素粉末を水で溶いて流動性を高めたペースト状尿素13(アンモニア化を阻害しない溶剤を用いることも可)の所要量を貯溜して先端から前記圧送チューブ22に送り出すシリンダ部25と、該シリンダ部25の基端側に挿入されてモータ駆動により進退動するピストン部26とにより構成されている。
更に、前記接地電極16の上側には、車両に搭載されたエアタンク27(図1参照)から開閉弁28を介して圧縮空気29を導く搬送ガスライン30が引き込まれており、該搬送ガスライン30からの圧縮空気29を搬送ガスとして、前記放電空間18で生じたアンモニアが排気管10内へ送り出されるようになっている。
また、ここに図示している例では、搬送ガスライン30の途中からパージライン31が開閉弁32を介し分岐されて前記制御弁23に接続されるようになっており、該制御弁23を切り替えて尿素供給装置21からのペースト状尿素13の供給を遮断した際に、パージライン31から導いた圧縮空気29により制御弁23から先の連絡管24や接地電極16の内部空間に残留するペースト状尿素13をエアパージして外部に出しきってしまうことができるようにしてある。
尚、この種のエアタンク27は、トラック等の大型車両でブレーキ系やサスペンション系に利用される圧縮空気29を蓄えておくためのものとして周知のものであるが、このようなエアタンク27が搭載されていない車両にあっては、ターボチャージャ2のコンプレッサ2aの出口から吸気3を抽気して導いても良い。
また、図1に示す如く、前記尿素供給装置21は、制御装置33によりペースト状尿素13の供給量(添加量)を制御信号21sを介し制御されるようになっており、この制御装置33では、NOxセンサ34からの検出信号34sに基づいてNOx発生量が算出され(厳密にはエンジン回転数等から判る排気流量も加味して算出)、そのNOx発生量に見合うペースト状尿素13の供給量(添加量)が算出されて制御信号21sとして出力されるようになっている。
ただし、前記制御装置33には、温度センサ35により検出される選択還元型触媒11の入側排気温度が検出信号35sとして入力されており、この検出温度が選択還元型触媒11の活性温度域(約100℃程度)に到達しないうちはペースト状尿素13の供給を停止するようにしてある。
即ち、温度センサ35の検出温度が選択還元型触媒11の活性温度域(約100℃程度)に到達しないうちにペースト状尿素13の供給を開始しても、選択還元型触媒11でアンモニアを消費しきれないため、このような無駄なペースト状尿素13の供給を行わないようにしている。
尚、ここでは、選択還元型触媒11の入側排気温度を触媒床温度の代用値としているが、選択還元型触媒11の出口部に温度センサを挿入設置して出側の触媒床温度を直接測定するようにしても良い。
また、前記尿素放電分解リアクタ14の接地電極16及び高電圧電極17には、バッテリ36からの電力を適切な放電電力に昇圧して供給する電力供給装置37により高電圧が印加されるようになっているが、この電力供給装置37も前記制御装置33により放電電力を制御信号37sを介し制御されるようになっている。
ここで、前記制御装置33では、温度センサ38により検出される尿素放電分解リアクタ14の温度が検出信号38sとして入力されており、図3にグラフで示す通り、温度センサ38の検出温度(リアクタ温度)に基づき放電プラズマの助勢が必要な温度条件下でのみ接地電極16及び高電圧電極17の相互間に高電圧が印加され、しかも、尿素放電分解リアクタ14の温度が低いほど放電電力が高くなる制御が実行されるようになっている。
即ち、尿素放電分解リアクタ14における放電は、制御装置33によって、尿素供給装置21によるペースト状尿素13の供給開始に合わせて開始されるようになっているが、温度センサ38の検出温度(リアクタ温度)が250℃以上となる高温域では、特に放電プラズマの助勢がなくてもペースト状尿素13の加水分解が進んでアンモニアに分解されることになるため、このような放電プラズマの助勢が不要な温度域では放電を停止するようにしている。
また、尿素放電分解リアクタ14の温度が低いほどペースト状尿素13の分解は不活発となるため、尿素放電分解リアクタ14の温度が低いほど放電電力を高めて局所的な高温化を図ることで低温域でのアンモニアへの分解を促進するようにしている。
しかも、前記尿素放電分解リアクタの温度により決まる放電電力は、図4にグラフで示す如く、ペースト状尿素13の添加量に応じた補正係数により、ペースト状尿素13の添加量が多いほど放電電力が高く補正されるようになっている。
即ち、ペースト状尿素の添加量が少ない時は、低めの放電電力でも十分に分解できるが、添加量が多くなれば、その全てを遅滞なく良好に分解することが難しくなるため、ペースト状尿素13の添加量に対応した補正を行うようにしている。
而して、このように排気浄化装置を構成すれば、排気温度が尿素水を効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに十分な温度(約200℃程度:尿素水がアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに少なくとも約150〜160℃が必要であるため)に達していなくても、排気温度が選択還元型触媒11の活性温度域(約100℃程度)に到達した段階で尿素放電分解リアクタ14を作動させ、該尿素放電分解リアクタ14にてペースト状尿素13を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解して排気管10内に導入すると、このアンモニアを還元剤として排気ガス8中のNOxが選択還元型触媒11上で良好に還元浄化されることになる。
即ち、尿素放電分解リアクタ14における接地電極16及び高電圧電極17の相互間に高電圧を印加して放電空間18内に放電プラズマを発生させる一方、尿素供給装置21によりペースト状尿素13を接地電極16の内部空間に供給して各孔15から各誘電体ペレット間に注入させると、放電空間18内でペースト状尿素13が放電プラズマによりアンモニアに分解され、搬送ガスライン30により導かれた圧縮空気29により前記アンモニアが排気管10内へと送り出される。
この際、放電空間18に誘電体ペレット19が充填されていることで、該各誘電体ペレット19同士の接触点に電界が集中して強い放電プラズマが発生し易くなり、しかも、誘電体ペレット19のような固体表面での方が尿素からアンモニアへの分解が進み易くなるため、放電空間18内でペースト状尿素13が強い放電プラズマにより効率良くアンモニアに分解されることになる。
また、ペースト状尿素13が放電空間18の中心に位置する接地電極16の各孔15から噴き出して放電空間18内に満遍なく拡散するようになっているので、該放電空間18内でペースト状尿素13が放電プラズマに効果的に晒されることで、アンモニアへの分解が更に効率良く進むことになり、しかも、ペースト状尿素13が接地電極16の内部空間を通して放電空間18に送り込まれることで、放電空間18内にペースト状尿素13を送り込むための注入手段を別途配置しなくても済むので、この種の注入手段の配置により放電効率が悪くなったり、圧縮空気29の通気性が悪くなったりする虞れが未然に回避される。
更に、このようにペースト状尿素13を放電プラズマによりアンモニアに分解する方式であれば、同じ量のアンモニアを添加するのに必要な尿素の重量・容積が尿素水(通常は32.5重量%程度の水溶液)と比較して1/2程度で済み、しかも、少ないペースト状尿素13から濃いアンモニアを生成できるので、極めてコンパクトな装置としてまとめることが可能である。
従って、上記形態例によれば、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、尿素放電分解リアクタ14を作動させてペースト状尿素13を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解し、このアンモニアを選択還元型触媒11の還元剤として排気管10内に導入することができるので、排気温度が選択還元型触媒11の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮させることができる。
また、前述した如き排気浄化装置を制御するにあたり、尿素放電分解リアクタ14の温度に基づき放電プラズマの助勢が必要な温度条件下でのみ接地電極16及び高電圧電極17の相互間に高電圧を印加するようにしているので、放電プラズマの助勢がなくてもペースト状尿素13を効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解できるような高温域での無駄な電力消費を回避して省電力化を図ることができ、しかも、尿素放電分解リアクタ14の温度が低いほど放電電力を高めて局所的な高温化を図ることで低温域でのアンモニアへの分解を促進することができる。
更に、特に本形態例においては、尿素放電分解リアクタ14の温度により決まる放電電力をペースト状尿素13の添加量が多いほど高くなるように補正しているので、分解しなければならないペースト状尿素13の添加量が多くなっても、その全てを遅滞なく良好に分解することができる。
尚、本発明の排気浄化装置及びその制御方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、排気温度が尿素水を効率良くアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに十分な温度を超える運転状態に移行した段階では、尿素放電分解リアクタ以外の放電機構のない尿素水添加手段に切り換えて尿素水の添加を行わせるようにしても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1の尿素放電分解リアクタの詳細を示す断面図である。 リアクタ温度と放電電力との関係を説明するグラフである。 ペースト状尿素の添加量と補正係数との関係を説明するグラフである。
符号の説明
1 エンジン
8 排気ガス
10 排気管
11 選択還元型触媒
13 ペースト状尿素
13 尿素水
14 尿素放電分解リアクタ
15 孔
16 接地電極(第一の電極)
17 高電圧電極(第二の電極)
17a 誘電体
18 放電空間
19 誘電体ペレット
21 尿素供給装置(尿素供給手段)
29 圧縮空気(搬送ガス)
30 搬送ガスライン
33 制御装置
35 温度センサ
37 電力供給装置
38 温度センサ

Claims (3)

  1. エンジンからの排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を備えた選択還元型触媒と、尿素粉末を溶液で溶いて流動性を持たせたペースト状尿素を放電プラズマにより強制的にアンモニアに分解して前記選択還元型触媒より上流側の排気管内に導入する尿素放電分解リアクタとを備えた排気浄化装置であって、前記尿素放電分解リアクタが、パイプ状に形成され且つその内部空間を外部に開放する多数の孔を備えた第一の電極と、該第一の電極を取り巻くように円筒状に形成され且つその内周面に誘電体が被覆されて前記第一の電極との間で高電圧が印加されるようにした第二の電極と、これら第一及び第二の電極の相互間に形成される放電空間に充填された誘電体ペレットと、前記第一の電極の内部空間に向けてペースト状尿素を供給する尿素供給手段と、前記放電空間で生じたアンモニアを排気管内へ送り出すための搬送ガスを導く搬送ガスラインとにより構成されていることを特徴とする排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の排気浄化装置の制御方法であって、尿素放電分解リアクタの温度に基づき放電プラズマの助勢が必要な温度条件下でのみ第一及び第二の電極の相互間に高電圧を印加し且つ尿素放電分解リアクタの温度が低いほど放電電力が高くなるように制御することを特徴とする排気浄化装置の制御方法。
  3. 尿素放電分解リアクタの温度により決まる放電電力をペースト状尿素の添加量が多いほど高くなるように補正することを特徴とする請求項2に記載の排気浄化装置の制御方法。
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