JP5000220B2 - 像ブレ補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置における像ブレ補正装置に関し、像ブレ量が大きく、正しく像ブレ補正が出来ない状態で可動部の駆動をオフ状態する像ブレ補正装置に関する。
従来、カメラなどの撮像装置において撮像中に生じた手ブレ量に応じて、像ブレ補正レンズまたは撮像素子を光軸と垂直な平面上を移動させることにより結像面上での像ブレを抑制する像ブレ補正処理を行う装置が提案されている。
特許文献1は、像ブレ補正処理の為に移動する可動部の位置が基準範囲を超えた場合に、駆動力のゲインを低下させて、発振を抑える像ブレ補正装置を開示する。
特開平11−218794号公報
しかし、特許文献1の装置では、低下した駆動力で可動部の移動制御を行うため、追従性が低い。そのため、像ブレ補正処理のための正確な追従が出来ない状態で、像ブレ補正処理が行われるおそれがある。
したがって本発明の目的は、像ブレ補正処理のための可動部の正確な追従が出来ない状態における可動部の駆動を抑制する像ブレ補正装置を提供することである。
本発明に係る像ブレ補正装置は、撮像手段を有する撮像装置に用いられる像ブレ補正装置であって、可動部と、可動部を像ブレ補正処理の為に移動制御する制御部とを備え、制御部は、可動部が一定条件下で移動する場合に、可動部の移動制御をオフ状態にする。
好ましくは、一定条件は、一定時間間隔ごとの可動部の移動量が基準幅以上である回数が、基準回数以上であることである。
さらに好ましくは、像ブレ補正処理に使用される位置検出部を更に備え、一定時間間隔ごとの可動部の移動量が基準幅以上であるか否かの判断は、位置検出部による可動部の位置検出によって行われる。
また、好ましくは、一定条件は、像ブレ補正処理で求められる像ブレ量の一定時間間隔ごとの変化量が基準量を超える回数が、基準回数以上であることである。
また、好ましくは、制御部は、レリーズスイッチがオン状態にされてから、撮像装置における次の撮像動作が可能になる時点までの間に、像ブレ補正処理の為に移動制御を行う。
以上のように本発明によれば、像ブレ補正処理のための可動部の正確な追従が出来ない状態における可動部の駆動を抑制する像ブレ補正装置を提供することができる。
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。撮像装置1は、デジタルカメラであるとして説明する。なお、方向を説明するために、撮像装置1において光軸LXと直交する水平方向を第1方向x、光軸LXと直交する鉛直方向を第2方向y、光軸LXと平行な水平方向を第3方向zとして説明する。
撮像装置1の撮像に関する部分は、主電源のオンオフ切り替えを行うPonボタン11、レリーズボタン13、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、ミラー絞りシャッタ部18、DSP19、CPU21、AE部23、AF部24、像ブレ補正部30の撮像部39a、及び撮影レンズ67から構成される(図1〜3参照)。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aのオンオフ状態が切り替えられ、これにより撮像装置1の主電源のオンオフ状態が切り替えられる。被写体像は、撮像部39aによって撮影レンズ67を介した光学像として撮像され、LCDモニタ17によって撮像された画像が表示される。また被写体像は光学ファインダ(不図示)によって光学的に観察することも可能である。
レリーズボタン13は、半押しすることにより測光スイッチ12aがオン状態にされ測光や測距及び合焦動作が行われ、全押しすることによりレリーズスイッチ13aがオン状態にされ撮像部39a(撮像手段)による撮像(撮像動作)が行われ、撮影像がメモリされる。本実施形態では、レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後でレリーズシーケンス動作が完了するまでの期間内で且つ、駆動オフパラメータSPの値が0に設定されている間、像ブレ補正処理が行われる。
ミラー絞りシャッタ部18は、CPU21のポートP7と接続され、レリーズスイッチ13aのオン状態に連動して、ミラーのUP/DOWN、絞りの開閉(閉開)、及びシャッタの開閉動作を行う。
DSP19は、CPU21のポートP9、及び撮像部39aと接続され、CPU21の指示に基づいて、撮像部39aにおける撮像により得られた画像信号について、画像処理などの演算処理を行う。
CPU21は、撮像に関する各部の制御、後述する像ブレ補正に関する各部の制御を行う制御手段である。また、CPU21は、後述する補正モードか否かを判断する像ブレ補正パラメータISの値、基準移動幅stw、基準回数stn、レリーズ状態管理パラメータRP、第1正方向カウンタX(+)cnt、第1負方向カウンタX(−)cnt、第2正方向カウンタY(+)cnt、第2負方向カウンタY(−)cnt、及び駆動オフパラメータSPの値をメモリする。
レリーズ状態管理パラメータRPは、レリーズシーケンス動作に連動して値が切り替えられ、レリーズシーケンス動作中に値が1に設定され(図4のステップS22〜S30参照)、レリーズシーケンス動作終了の時に値が0に設定される(図4のステップS13、S30参照)。
基準移動幅stwは、可動部30aが一定時間(1ms)に移動した距離の第1方向x成分(|pdx―pdxn−1|)、または第2方向y成分(|pdy−pdyn−1|)と比較するための基準値(固定値)であり、移動距離の第1方向x成分または第2方向y成分が基準移動幅stw以上である場合は、可動部30aの移動速度が一定速度以上であることを示す。割り込み処理において、移動距離の第1方向x成分または第2方向y成分が基準移動幅stw以上であると判断された回数は、第1方向x、第2方向yごとに且つ正方向、負方向に分けてカウントされる。
基準回数stnは、割り込み処理において、基準移動幅に比べて移動距離の第1方向x成分または第2方向y成分が大きいと判断されてカウントされた回数と比較するための基準値(固定値)であり、基準回数stn以上にカウントされた回数が多い場合は、可動部30aが発振状態にあると判断されて、駆動(移動制御)がオフ状態にされる。
本実施形態では、基準移動幅stwは、60AD値/msに設定され、基準回数stnは5回に設定される。
水平方向ホール素子hh10、及び鉛直方向ホール素子hv10の検出感度は、3.3Vの検出電圧幅で、10bitAD(210=1024ステップ(AD値)きざみ)に設定される。従って、1ステップ(1AD値)あたりの検出電圧幅は、3.3V÷1024AD≒3.22mV/ADである。基準移動幅stwに相当する60AD値/msは、60×3.22≒193mV/msの検出電圧である。また、60AD値/msは、60÷1024≒0.06であり、可動部30aが一定時間間隔(1ms)の間に、移動範囲の約6%以上移動した場合に、基準移動幅stw以上の移動距離があったと判断される。
可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pの第1方向x成分)pdxの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第1方向x成分)pdxn−1の値に比べて大きい場合であって、その差異(|pdx―pdxn−1|)が、基準移動幅stw以上である場合、すなわち可動部30aが第1方向xで且つ正方向に一定速度以上で移動している場合に、第1正方向カウンタX(+)cntの値が1だけ加算される(図7のステップS75参照)。
可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pの第1方向x成分)pdxの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第1方向x成分)pdxn−1の値に比べて大きくない場合であって、その差異(|pdx―pdxn−1|)が、基準移動幅stw以上である場合、すなわち可動部30aが第1方向xで且つ負方向に一定速度以上で移動している場合に、第1負方向カウンタX(−)cntの値が1だけ加算される(図7のステップS73参照)。
可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pの第2方向y成分)pdyの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第2方向y成分)pdyn−1の値に比べて大きい場合であって、その差異(|pdy―pdyn−1|)が、基準移動幅stw以上である場合、すなわち可動部30aが第2方向yで且つ正方向に一定速度以上で移動している場合に、第2正方向カウンタY(+)cntの値が1だけ加算される(図7のステップS80参照)。
可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pの第2方向y成分)pdyの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第2方向y成分)pdyn−1の値に比べて大きくない場合であって、その差異(|pdy―pdyn−1|)が、基準移動幅stw以上である場合、すなわち可動部30aが第2方向yで且つ負方向に一定速度以上で移動している場合に、第2負方向カウンタY(−)cntの値が1だけ加算される(図7のステップS78参照)。
CPU21は、レリーズスイッチ13aがオン状態にされてから、後述する一連のレリーズシーケンス動作を実行する。
レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後のレリーズシーケンス動作中の間(レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定されている間:図4のステップS22〜S30)に、第1正方向カウンタX(+)cnt、第1負方向カウンタX(−)cnt、第2正方向カウンタY(+)cnt及び第2負方向カウンタY(−)cntのいずれかが基準回数stn以上に大きい値に設定されている場合に、駆動オフパラメータSPの値は1に設定される(図7のステップS82、S84、S86、S88参照)。この場合、CPU21は、露光中であっても、可動部30aの駆動(移動制御)をオフ状態にする(図5のステップS53参照)。
駆動オフパラメータSPの値が1に設定される場合、像ブレ量が大きく、可動部30aが発振状態にあり、正しく像ブレ補正処理が出来る範囲を超えて、可動部30aが移動範囲の両端に接触する状態にある。このような状態は、撮像装置1が三脚に取り付けられたときのレリーズボタン13の押下に基づく振動が三脚において共振する場合、撮像装置1を振るなど像ブレ以上の大きな振れが生じた場合などに起こり得る。この場合、可動部30aが発振し、意図した撮影が出来ない(像ブレ補正処理のための可動部30aの正確な追従が出来ず、正しい像ブレ補正処理が出来ない)状態の露光になる上、可動部30aの移動範囲端への接触時の衝撃による部品の破損も起こり得る。そのため、本実施形態では、駆動オフパラメータSPの値が1に設定される場合に、可動部30aの駆動をオフ状態にして、可動部30aの不要な移動を抑制する。可動部30aの不要な移動を抑制することにより、撮像装置1の消費電力を抑えることが可能になる。
レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後のレリーズシーケンス動作中の間(レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定されている間:図4のステップS22〜S30)に、第1正方向カウンタX(+)cnt、第1負方向カウンタX(−)cnt、第2正方向カウンタY(+)cnt及び第2負方向カウンタY(−)cntのいずれも基準回数stn以上に大きい値に設定されていない場合は、駆動オフパラメータSPの値は1に設定されない(0のまま)。この場合、可動部30aの駆動(移動制御)はオン状態にされる。
また、CPU21は、後述する第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、第1、第2デジタル角度Bx、By、位置Sの第1方向x成分Sx、第2方向y成分Sy、第1駆動力Dx、第2駆動力Dy、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdx、第2方向y成分pdy、第1、第2減算値ex、ey、第1、第2比例係数Kx、Ky、像ブレ補正処理のサンプリング周期θ、第1、第2積分係数Tix、Tiy、及び第1、第2微分係数Tdx、Tdyをメモリする。
AE部23は、被写体の測光動作を実行して露光値を演算し、この露光値に基づき撮影に必要となる絞り値及び露光時間を演算する。AF部24は、測距を行い、この測距結果に基づき撮影レンズ67を光軸方向に変位させ焦点調節を行う。
撮像装置1の像ブレ補正装置すなわち像ブレ補正に関する部分は、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、CPU21、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、磁界変化検出素子の信号処理回路としてのホール素子信号処理回路45、及び撮影レンズ67から構成される。
像ブレ補正ボタン14は、押下することにより像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされ、測光など他の動作と独立して、一定時間ごとに、角速度検出部25、及び像ブレ補正部30が駆動されて像ブレ補正処理が行われる。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モードの場合に像ブレ補正パラメータISが1に設定され、像ブレ補正スイッチ14aがオフ状態にされた補正モードでない場合に像ブレ補正パラメータISが0に設定する。本実施形態ではこの一定時間を1msであるとして説明する。
これらのスイッチの入力信号に対応する各種の出力はCPU21によって制御される。測光スイッチ12a、レリーズスイッチ13a、像ブレ補正スイッチ14aのオン/オフ情報は、それぞれ1ビットのデジタル信号としてCPU21のP12、P13、P14に入力される。AE部23、AF部24、LCDモニタ17は、それぞれポートP4、P5、P6で信号の入出力が行われる。
次に、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、ホール素子信号処理回路45についての詳細、及びCPU21との入出力関係について説明する。
角速度検出部25は、第1、第2角速度センサ26a、26b、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27b、及び第1、第2アンプ28a、28bを有する。第1、第2角速度センサ26a、26bは、撮像装置1の第1方向x(第2方向yに平行な軸周りのヨーイング)及び第2方向y(第1方向xに平行な軸周りのピッチング)の角速度を検出する。第1角速度センサ26aは、第1方向xの角速度(ヨーイング角速度)を、第2角速度センサ26bは第2方向yの角速度(ピッチング角速度)を検出するジャイロセンサである。第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bは、第1、第2角速度センサ26a、26bからの出力のヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットする(アナログハイパスフィルタ処理)。第1、第2アンプ28a、28bは、低周波成分がカットされた角速度に関する信号を増幅し、第1、第2角速度vx、vyとしてアナログ信号をCPU21のA/D0、A/D1に入力する。
低周波成分のカットは、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bにおけるアナログハイパスフィルタ処理、及びCPU21におけるデジタルハイパスフィルタ処理が行われる。後段のデジタルハイパスフィルタ処理においては、アナログハイパスフィルタ処理におけるカットオフ周波数以上のカットオフ周波数が設定される。後段のデジタルハイパスフィルタ処理では、時定数(第1、第2ハイパスフィルタ時定数hx、hy)の値の変更が、容易に行えるメリットを有する。
CPU21、及び角速度検出部25の各部への電力供給は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。角速度検出部25におけるブレ量検出演算は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。
CPU21は、A/D0、A/D1に入力された第1、第2角速度vx、vyをA/D変換し(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy)、ヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットし(デジタルデジタルハイパスフィルタ処理、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy)、及び積分演算を行い、像ブレ量(像ブレ角度)を求める(第1、第2デジタル角度Bx、By)。従って、角速度検出部25とCPU21は、像ブレ量演算機能を有する。
nは、1以上の整数であり、タイマ割り込み処理(t=1、図4のステップS12参照)から、最新のタイマ割り込み処理を行った時点(t=n)までの時間(ms)を示す。
第1方向xに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第1デジタル角速度信号Vxを、一定時間(1ms)前までのタイマ割り込み処理で求められた第1デジタル角速度VVx〜VVxn―1の和ΣVVxn−1を第1ハイパスフィルタ時定数hxで割ったもので減算して、第1デジタル角速度VVxを求めることにより行われる(VVx=Vx―(ΣVVxn−1)/hx、図6の(1)参照)。第2方向yに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第2デジタル角速度信号Vyを、一定時間(1ms)前までのタイマ割り込み処理で求められた第2デジタル角速度VVy〜VVyn―1の和ΣVVyn−1を第2ハイパスフィルタ時定数hyで割ったもので減算して、第2デジタル角速度VVyを求めることにより行われる(VVy=Vy―(ΣVVyn−1)/hy)。
本実施形態では、タイマ割り込み処理における角速度検出処理は、角速度検出部25における処理、及び角速度検出部25からCPU21への第1、第2角速度vx、vyの入力処理を言うものとする。
第1方向xに関する積分演算処理は、タイマ割り込み処理開始(t=1、図4のステップS12参照)から、最新の時点(t=n)の第1デジタル角速度VVx〜VVxの和を求めることにより行われる(Bx=ΣVVx、図6の(3)参照)。第2方向yに関する積分演算処理は、タイマ割り込み処理の開始後から最新の第2デジタル角速度VVy〜VVyの和を求めることにより行われる(By=ΣVVy)。
CPU21は、演算により求められた像ブレ量(像ブレ角度:第1、第2デジタル角度Bx、By)に応じた撮像部39aの移動すべき位置Sを、焦点距離などを考慮した位置変換係数zzに基づいて、第1方向x、第2方向yごとに演算し設定する。位置Sの第1方向x成分をSx、第2方向y成分をSyとする。撮像部39aを含む可動部30aの移動は、後述する電磁力によって行われる。可動部30aをこの位置Sまで移動させるために駆動用ドライバ回路29を介して第1駆動用コイル31aを駆動する駆動力Dの第1方向x成分を第1駆動力Dx(D/A変換後は第1PWMデューティdx)、第2駆動用コイル32aを駆動する第2方向y成分を第2駆動力Dy(D/A変換後は第2PWMデューティdy)とする。
第1方向xに関する位置設定演算処理は、最新の第1デジタル角度Bxに第1位置変換係数zxを乗算することにより求められる(位置Sの第1方向x成分Sx=zx×Bx、図6の(3)参照)。第2方向yに関する位置設定演算処理は、最新の第2デジタル角度Byに第2位置変換係数zyを乗算することにより求められる(位置Sの第2方向y成分Sy=zy×By)。
像ブレ補正部30は、露光時間内であって、像ブレ補正処理を行う場合(IS=1)に、CPU21が演算した移動すべき位置Sに撮像部39aを移動させることによって、ブレによって生じた被写体像の結像面における光軸LXのずれを無くし、被写体像と結像面位置を一定に保ち、像ブレを補正する像ブレ補正処理を行う装置であり、撮像部39aを含みxy平面上に移動可能領域をもつ可動部30aと、固定部30bとを備える。露光時間内であって、像ブレ補正処理を行わない場合(IS=0)は、可動部30aは、特定位置(本実施形態では移動範囲中心)に固定される。レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後のレリーズシーケンス動作期間内で且つ、駆動オフパラメータSPの値が0に設定されている間以外は、可動部30aの駆動は行われない。
像ブレ補正部30は、駆動オフ状態で可動部30aを固定する機構を有しない。
像ブレ補正部30の可動部30aの駆動(特定位置への固定を含む)は、CPU21のPWM0から第1PWMデューティdx、PWM1から第2PWMデューティdyの出力を受けた駆動用ドライバ回路29を介して、駆動手段に含まれる駆動用コイル部、駆動用磁石部による電磁力によって行われる(図6の(5)参照)。可動部30aの移動前または移動後の位置Pはホール素子部44a、ホール素子信号処理回路45によって検出される。検出された位置Pの情報は、第1検出位置信号pxが第1方向x成分として、第2検出位置信号pyが第2方向y成分としてそれぞれCPU21のA/D2、A/D3に入力される(図6の(2)参照)。第1、第2検出位置信号px、pyはA/D2、A/D3を介してA/D変換される。第1、第2検出位置信号px、pyに対してA/D変換後の位置Pの第1方向x成分、第2方向y成分をそれぞれpdx、pdyとする。検出された位置P(pdx、pdy)のデータと移動すべき位置S(Sx、Sy)のデータによりPID制御(第1、第2駆動力Dx、Dyの算出)が行われる。
第1駆動力Dxは、位置Sの第1方向x成分Sxを、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdxで減算した第1減算値ex、第1比例係数Kx、サンプリング周期θ、第1積分係数Tix、第1微分係数Tdxに基づいて算出される(Dx=Kx×{ex+θ÷Tix×Σex+Tdx÷θ×(ex―exn−1)}、図6の(4)参照)。
第2駆動力Dyは、位置Sの第2方向y成分Syを、A/D変換後の位置Pの第2方向y成分pdyで減算した第2減算値ey、第2比例係数Ky、サンプリング周期θ、第2積分係数Tiy、第2微分係数Tdyに基づいて算出される(Dy=Ky×{ey+θ÷Tiy×Σey+Tdy÷θ×(ey―eyn−1)})。
サンプリング周期θの値は、一定時間:1msに設定される。
像ブレ補正処理すなわちPID制御による像ブレ補正に対応した移動すべき位置S(Sx、Sy)への可動部30aの駆動は、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モード(IS=1)の時に行われる。像ブレ補正パラメータISが0の時には、可動部30aは、像ブレ補正処理に対応しない特定位置へのPID制御が行われ、移動中心位置に移動せしめられる。
可動部30aは、駆動用コイル部として2つの第1、第2駆動用コイル31a、32a、撮像素子を有する撮像部39a、及び磁界変化検出素子部としてのホール素子部44aを有する。本実施形態では、撮像素子がCCDであるとして説明するが、CMOSなど他の撮像素子であってもよい。
固定部30bは、駆動用磁石部として2つの第1、第2位置検出及び駆動用磁石411b、412b、第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク431b、432bを有する。
固定部30bは、可動部30aを第1方向x、第2方向yに移動自在に支持する。
撮像素子の撮像範囲を最大限活用して像ブレ補正を行うために、撮影レンズ67の光軸LXが撮像素子の中心近傍を通る位置関係にある時に、第1方向x、第2方向yともに可動部30aが移動範囲の中心に位置する(移動中心位置にある)ように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定する。撮像素子の中心とは、撮像素子の撮像面を形成する矩形が有する2つの対角線の交点をいう。
可動部30aには、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第1、第2駆動用コイル31a、32a、及びホール素子部44aとが取り付けられている。第1駆動用コイル31aのコイルパターンは、第1駆動用コイル31aの電流の方向と第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界の向きから生じる電磁力により第1駆動用コイル31aを含む可動部30aを第1方向xに移動させるべく、第2方向yと平行な線分を有する。第2駆動用コイル32aのコイルパターンは、第2駆動用コイル32aの電流の方向と第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界の向きから生じる電磁力により第2駆動用コイル32aを含む可動部30aを第2方向yに移動させるべく、第1方向xと平行な線分を有する。ホール素子部44aについては後述する。
第1、第2駆動用コイル31a、32aは、フレキシブル基板(不図示)を介してこれらを駆動する駆動用ドライバ回路29と接続される。駆動用ドライバ回路29は、CPU21のPWM0、PWM1から第1、第2PWMデューティdx、dyのそれぞれが入力される。駆動用ドライバ回路29は、入力された第1、第2PWMデューティdx、dyの値に応じて第1、第2駆動用コイル31a、32aに電力を供給し、可動部30aを駆動する。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第1駆動用コイル31a及び水平方向ホール素子hh10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第2駆動用コイル32a及び鉛直方向ホール素子hv10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1位置検出及び駆動用ヨーク431bの上であって、第1方向xにN極とS極が並べて取り付けられる。
第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第2位置検出及び駆動用ヨーク432bの上であって、第2方向yにN極とS極が並べて取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと第1駆動用コイル31a、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと水平方向ホール素子hh10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと第2駆動用コイル32a、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと鉛直方向ホール素子hv10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
ホール素子部44aは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を2つ有し、可動部30aの第1方向x、第2方向yの現在位置P(第1検出位置信号px、第2検出位置信号py)を検出する1軸ホール素子である。2つのホール素子のうち第1方向xの位置検出用のホール素子を水平方向ホール素子hh10、第2方向yの位置検出用のホール素子を鉛直方向ホール素子hv10とする。
水平方向ホール素子hh10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第1位置検出及び駆動用磁石411bと対向する位置に取り付けられる。鉛直方向ホール素子hv10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第2位置検出及び駆動用磁石412bと対向する位置に取り付けられる。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、水平方向ホール素子hh10の第1方向xの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1位置検出及び駆動用磁石411bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、鉛直方向ホール素子hv10の第2方向yの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第2位置検出及び駆動用磁石412bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。
ホール素子信号処理回路45は、水平方向ホール素子hh10の出力信号から水平方向ホール素子hh10における出力端子間の水平方向電位差x10を検出し、これから第1方向xの位置を特定する第1検出位置信号pxをCPU21のA/D2に出力する第1ホール素子信号処理回路450と、鉛直方向ホール素子hv10の出力信号から、鉛直方向ホール素子hv10における出力端子間の鉛直方向電位差y10を検出し、これから第2方向yの位置を特定する第2検出位置信号pyをCPU21のA/D3に出力する第2ホール素子信号処理回路460とを有する。
次に、撮像装置1のメイン動作について図4のフローチャートで説明する。
撮像装置1の電源がオンにされると、ステップS11で、角速度検出部25に電力が供給され、電源オン状態にされる。ステップS12で、一定時間(1ms)間隔でタイマ割り込み処理が開始される。ステップS13で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が0に設定される。タイマの割り込み処理の詳細については、図5のフローチャートを使って後述する。
ステップS14で、測光スイッチ12aがオン状態にされているか否かが判断される。オン状態にされていない場合は、ステップS14が繰り返され、オン状態にされている場合は、ステップS15に進められる。
ステップS15で、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされたか否かが判断される。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされていない場合は、ステップS16で、像ブレ補正パラメータISの値が0に設定される。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされている場合は、ステップS17で、像ブレ補正パラメータISの値が1に設定される。
ステップS18で、AE部23のAEセンサ駆動により測光が行われ、絞り値や露光時間が演算される。ステップS19で、AF部24のAFセンサが駆動され測距が行われ、AF部24のレンズ制御回路駆動により合焦動作が行われる。
ステップS20で、レリーズスイッチ13aがオン状態にされたか否かが判断される。レリーズスイッチ13aがオン状態にされていない場合には、ステップS14に戻される(ステップS14〜19を繰り返す)。レリーズスイッチ13aがオン状態にされている場合は、ステップS21に進められ、レリーズシーケンス動作が開始される。
ステップS21で、第1正方向カウンタX(+)cnt、第1負方向カウンタX(−)cnt、第2正方向カウンタY(+)cnt、第2負方向カウンタY(−)cnt、及び駆動オフパラメータSPの値が0に設定される。ステップS22で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定される。ステップS23で、ミラー絞りシャッタ部18により、ミラーアップ動作、及び絞りの絞り込み動作が行われる。ミラーアップ動作終了後、ステップS24で、ミラー絞りシャッタ部18により、シャッタ開動作(先幕動作)が行われる。
ステップS25で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS26で、ミラー絞りシャッタ部18により、シャッタ閉動作(後幕動作)、ミラーダウン動作、及び絞り開放動作が行われる。
ステップS27で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS28で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、移動された電荷に基づいて画像処理が行われ、画像処理された画像が撮像装置1内の映像メモリに記憶される。ステップS29で、記憶された画像信号は、LCDモニタ17によって表示される。ステップS30で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が0に設定され、レリーズシーケンス動作が完了する。その後、ステップS14に戻される(次の撮像動作が可能な状態にされる)。
次に、図4のステップS12で開始され、一定時間(1ms)間隔で行われるタイマ割り込み処理について図5のフローチャートを用いて説明する。タイマ割り込み処理が開始されると、ステップS51で、角速度検出部25から出力された第1、第2角速度vx、vyが、CPU21のA/D0、A/D1を介しA/D変換され入力される(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy、角速度検出処理)。第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyは、ヌル電圧やパンニングである低周波成分がカットされる(第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、デジタルハイパスフィルタ処理)。
ステップS52で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定されているか否かが判断される。1に設定されていない場合は、ステップS53で、可動部30aの駆動がオフ状態、すなわちコイルをつかった可動部30aへの駆動制御が行われない状態にされる。1に設定されている場合はステップS54に進められる。
ステップS54で、ホール素子部44aで位置検出され、ホール素子信号処理回路45で演算された第1、第2検出位置信号px、pyがCPU21のA/D2、A/D3を介しA/D変換され入力され、現在位置P(pdx、pdy)が求められる。
ステップS55で、可動部30aが発振状態にあるか否かの判断(発振チェック)が行われる。発振チェックの詳細については図7を用いて後述する。ステップS56で、駆動オフパラメータSPの値が1に設定されているか否かが判断される。駆動オフパラメータSPの値が1に設定されている場合は、ステップS53で、可動部30aの駆動がオフ状態にされる。駆動オフパラメータSPの値が1に設定されていない場合は、ステップS57に進められる。
ステップS57で、像ブレ補正パラメータISの値が0か否かが判断される。IS=0すなわち補正モードでない場合は、ステップS58で、可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が可動部30aの移動中心位置と同じに設定される。IS=1すなわち補正モードの場合は、ステップS59で、ステップS51で求めた第1、第2角速度vx、vyから可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が演算され設定される。
ステップS60で、ステップS58、またはS59で設定した位置S(Sx、Sy)と現在位置P(pdx、pdy)より可動部30aの移動に必要な駆動力Dすなわち第1、第2駆動用コイル31a、32aを駆動するのに必要な第1駆動力Dx(第1PWMデューティdx)、第2駆動力Dy(第2PWMデューティdy)が演算される。ステップS61で第1、第2PWMデューティdx、dyにより駆動用ドライバ回路29を介し第1、第2駆動用コイル31a、32aが駆動され可動部30aが移動せしめられる。ステップS60、S61の動作は、一般的な比例、積分、微分演算を行うPID自動制御で用いられる自動制御演算である。
次に、図5のステップS55における発振チェックの詳細について、図7のフローチャートを用いて説明する。発振チェックが開始されると、ステップS71で、可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pの第1方向x成分)pdxの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第1方向x成分)pdxn−1の値よりも大きいか否かが判断される。大きい場合は、ステップS74に進められ、大きくない場合は、ステップS72に進められる。
ステップS72で、可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pの第1方向x成分)pdxの値と、直前の割り込み処理における可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第1方向x成分)pdxn−1の値との差異の絶対値(移動距離の第1方向x成分)が、基準移動幅stw以上であるか否かが判断される。移動距離の第1方向x成分が、基準移動幅stw以上である場合は、可動部30aの第1方向xの負方向の移動速度が一定速度以上であることを示し、ステップS73で、第1負方向カウンタX(−)cntの値が1だけ加算され、ステップS76に進められる。移動距離の第1方向x成分が、基準移動幅stw以上でない場合は、可動部30aの第1方向xの負方向の移動速度が一定速度以上でないことを示し、ステップS73の手順を経ないで、ステップS76に進められる。
ステップS74で、可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pの第1方向x成分)pdxの値と、直前の割り込み処理における可動部30aの第1方向xの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第1方向x成分)pdxn−1の値との差異の絶対値(移動距離の第1方向x成分)が、基準移動幅stw以上であるか否かが判断される。移動距離の第1方向x成分が、基準移動幅stw以上である場合は、可動部30aの第1方向xの正方向の移動速度が一定速度以上であることを示し、ステップS75で、第1正方向カウンタX(+)cntの値が1だけ加算され、ステップS76に進められる。移動距離の第1方向x成分が、基準移動幅stw以上でない場合は、可動部30aの第1方向xの正方向の移動速度が一定速度以上でないことを示し、ステップS75の手順を経ないで、ステップS76に進められる。
ステップS76で、可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pの第2方向y成分)pdyの値が、直前の割り込み処理における可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第2方向y成分)pdyn−1の値よりも大きいか否かが判断される。大きい場合は、ステップS79に進められ、大きくない場合は、ステップS77に進められる。
ステップS77で、可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pの第2方向y成分)pdyの値と、直前の割り込み処理における可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第2方向y成分)pdyn−1の値との差異の絶対値(移動距離の第2方向y成分)が、基準移動幅stw以上であるか否かが判断される。移動距離の第2方向y成分が、基準移動幅stw以上である場合は、可動部30aの第2方向yの負方向の移動速度が一定速度以上であることを示し、ステップS78で、第2負方向カウンタY(−)cntの値が1だけ加算され、ステップS81に進められる。移動距離の第2方向y成分が、基準移動幅stw以上でない場合は、可動部30aの第2方向yの負方向の移動速度が一定速度以上でないことを示し、ステップS78の手順を経ないで、ステップS81に進められる。
ステップS79で、可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pの第2方向y成分)pdyの値と、直前の割り込み処理における可動部30aの第2方向yの位置(A/D変換後の位置Pn−1の第2方向y成分)pdyn−1の値との差異の絶対値(移動距離の第2方向y成分)が、基準移動幅stw以上であるか否かが判断される。移動距離の第2方向y成分が、基準移動幅stw以上である場合は、可動部30aの第2方向yの正方向の移動速度が一定速度以上であることを示し、ステップS80で、第2正方向カウンタY(+)cntの値が1だけ加算され、ステップS81に進められる。移動距離の第2方向y成分が、基準移動幅stw以上でない場合は、可動部30aの第2方向yの正方向の移動速度が一定速度以上でないことを示し、ステップS80の手順を経ないで、ステップS81に進められる。
ステップS81で、第1正方向カウンタX(+)cntの値が基準回数stn以上か否かが判断される。第1正方向カウンタX(+)cntの値が基準回数stn以上である場合は、可動部30aが発振状態にあるとして、ステップS82で駆動オフパラメータSPの値が1に設定され、ステップS83に進められる。第1正方向カウンタX(+)cntの値が基準回数stn以上でない場合は、ステップS82の手順を経ないで、ステップS83に進められる。
ステップS83で、第1負方向カウンタX(―)cntの値が基準回数stn以上か否かが判断される。第1負方向カウンタX(―)cntの値が基準回数stn以上である場合は、可動部30aが発振状態にあるとして、ステップS84で駆動オフパラメータSPの値が1に設定され、ステップS85に進められる。第1負方向カウンタX(―)cntの値が基準回数stn以上でない場合は、ステップS84の手順を経ないで、ステップS85に進められる。
ステップS85で、第2正方向カウンタY(+)cntの値が基準回数stn以上か否かが判断される。第2正方向カウンタY(+)cntの値が基準回数stn以上である場合は、可動部30aが発振状態にあるとして、ステップS86で駆動オフパラメータSPの値が1に設定され、ステップS87に進められる。第2正方向カウンタY(+)cntの値が基準回数stn以上でない場合は、ステップS86の手順を経ないで、ステップS87に進められる。
ステップS87で、第2負方向カウンタY(―)cntの値が基準回数stn以上か否かが判断される。第2負方向カウンタY(―)cntの値が基準回数stn以上である場合は、可動部30aが発振状態にあるとして、ステップS88で駆動オフパラメータSPの値が1に設定され、発振チェックが終了される。第2負方向カウンタY(―)cntの値が基準回数stn以上でない場合は、ステップS88の手順を経ないで、発振チェックが終了される。
本実施形態では、撮像装置1が三脚に取り付けられたときのレリーズボタン13の押下に基づく振動が三脚において共振する場合、及び撮像装置1を振るなど像ブレ以上の大きな振れが生じた場合など、像ブレ量が大きく、可動部30aが発振状態にあり、像ブレ補正処理のための可動部30aの正確な追従が出来ず、正しく像ブレ補正処理が出来る範囲を超えて、可動部30aが移動範囲の両端に接触する状態にある場合に、可動部30aの駆動をオフ状態にする。そのため、可動部30aの駆動(移動制御)がオフ状態にされず移動量が大きい状態で可動部を駆動し続ける形態に比べて、可動部30aの不要な移動を抑制して、消費電力を抑え、可動部30aに搭載された部品などの破損を防止することが可能になる。また、可動部30aが移動範囲端に衝突する際の衝撃によって受ける使用者の不快感を減らすことが可能になる。
本実施形態では、像ブレ量が大きく、可動部30aが発振状態にあり、正しく像ブレ補正処理が出来ない状態の判断を、可動部30aの位置検出(可動部30aの移動速度が一定速度を超えた回数が基準回数以上か否かの判断)により行う形態を説明したが、他の形態であってもよい。例えば、第1、第2角速度センサ26a、26bから出力されて、CPU21に入力される信号(第1、第2角速度vx、vy、A/D変換後は第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy)に基づく像ブレ量の時間当たりの変化量(角速度)検出(像ブレ補正処理で求められる像ブレ量の一定時間間隔ごとの変化量が、基準量を超える回数が、基準回数以上か否かの判断)により行う形態であっても良い。
また、レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後でレリーズシーケンス動作が完了するまでの期間内で且つ、駆動オフパラメータSPの値が0に設定されている間、像ブレ補正処理が行われる形態を説明したが、像ブレ補正処理は、レリーズシーケンス動作の間以外に行われても良い。レリーズシーケンス動作の間以外の像ブレ補正処理においては、駆動オフパラメータSPの値が1に設定されると、可動部30aの駆動がオフ状態にされ、一定期間経過後(可動部30aが安定状態になった後)に、再度像ブレ補正処理が開始される。
また、撮像素子を含む撮像部39aが可動部30aに配置されて移動する形態を説明したが、撮像部39aは固定で、像ブレ補正レンズを可動部30aに配置して移動させる形態でも同様の効果が得られる。
また、磁界変化検出素子としてホール素子を利用したホール素子部44aによる位置検出を説明したが、磁界変化検出素子として別の検出素子を利用してもよい。具体的には、磁界の変化を検出することにより可動部の位置検出情報を求めることが可能なMIセンサ(高周波キャリア型磁界センサ)、または磁気共鳴型磁界検出素子、MR素子(磁気抵抗効果素子)であり、ホール素子を利用した本実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態における撮像装置の外観を示す背面からみた斜視図である。 撮像装置の正面図である。 撮像装置の回路構成図である。 撮像装置のメイン動作処理を示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。 像ブレ補正処理における各手順の演算式を示す図である。 割り込み処理における発振チェックの詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1 撮像装置
11 Ponボタン
12a 測光スイッチ
13 レリーズボタン
13a レリーズスイッチ
14 像ブレ補正ボタン
14a 像ブレ補正スイッチ
17 LCDモニタ
18 ミラー絞りシャッタ部
19 DSP
21 CPU
23 AE部
24 AF部
25 角速度検出部
26a、26b 第1、第2角速度センサ
27a、27b 第1、第2ハイパスフィルタ回路
28a、28b 第1、第2アンプ回路
29 駆動用ドライバ回路
30 像ブレ補正部
30a 可動部
30b 固定部
31a、32a 第1、第2駆動用コイル
39a 撮像部
411b、412b 第1、第2位置検出及び駆動用磁石
431b、432b 第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク
44a ホール素子部
45 ホール素子信号処理回路
67 撮影レンズ
Bx、By 第1、第2デジタル角度位置
dx、dy 第1、第2PWMデューティ
Dx、Dy 第1、第2駆動力
ex、ey 第1、第2減算値
hh10 水平方向ホール素子
hv10 鉛直方向ホール素子
hx、hy 第1、第2ハイパスフィルタ時定数
Kx、Ky 第1、第2比例係数
LX 撮影レンズの光軸
pdx A/D変換後の位置Pの第1方向x成分
pdy A/D変換後の位置Pの第2方向y成分
px、py 第1、第2検出位置信号
RP レリーズ状態管理パラメータ
SP 駆動オフパラメータ
stw 基準移動幅
stn 基準回数
Sxの第1方向x成分
Syの第2方向y成分
Tdx、Tdy 第1、第2微分係数
Tix、Tiy 第1、第2積分係数
vx、vy 第1、第2角速度
Vx、Vy 第1、第2デジタル角速度信号
VVx、VVy 第1、第2デジタル角速度
X(+)cnt 第1正方向カウンタ
X(−)cnt 第1負方向カウンタ
Y(+)cnt 第2正方向カウンタ
Y(−)cnt 第2負方向カウンタ
θ サンプリング周期

Claims (2)

  1. 撮像手段を有する撮像装置に用いられる像ブレ補正装置であって、
    撮像部を有する可動部と、
    前記可動部の位置を検出する位置検出部と、
    一定時間間隔で、前記位置検出部から入力される前記可動部の検出位置信号に基づいて前記可動部の位置を求めて前記可動部を像ブレ補正処理の為に移動制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記位置検出部によって検出された検出位置信号から求められる前記可動部の位置から演算された移動すべき位置へ前記可動部を移動させることによって像ブレ補正処理を行い、
    前記制御部は、検出された検出位置信号から求められる前記可動部の位置と前回像ブレ補正処理時に検出された検出位置信号から求められる可動部の位置との差である移動量が基準幅以上である回数が、基準回数以上であると判断すると、前記可動部の移動制御をオフ状態にすることを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 前記制御部が、レリーズスイッチがオン状態にされてから前記撮像装置における次の撮像動作が可能になる時点までの間に、前記可動部の移動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
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