JP4994729B2 - 像ブレ補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置における像ブレ補正装置に関し、像ブレ補正処理を行う期間における一定期間中の角速度センサから出力される信号に対して高周波成分を除去する像ブレ補正装置に関する。
従来、カメラなどの撮像装置において撮像中に生じた手ブレ量に応じて、像ブレ補正レンズまたは撮像素子を光軸と垂直な平面上を移動させることにより結像面上での像ブレを抑制する像ブレ補正処理を行う装置が提案されている。
特許文献1は、角速度センサ(ジャイロセンサ)と、シャッタ開閉動作中の衝撃を検出する手段を用いて、シャッタ開閉動作中の衝撃を考慮して正確に像ブレ量検出を行う像ブレ補正装置を開示する。
特開2003−43544号公報
しかし、特許文献1の装置では、角速度センサに加えて、別の検出手段を用意する必要があり構造が複雑になっていた。
したがって本発明の目的は、構造を複雑にすることなく、像ブレ補正処理が行われる期間における一定期間中の像ブレ量検出を正確に行う像ブレ補正装置を提供することである。
本発明に係る像ブレ補正装置は、角速度センサと、角速度センサを制御し、角速度センサから出力された信号に基づいて像ブレ補正処理を行う制御部とを備え、制御部は、像ブレ補正処理を行う期間における一定期間中は、角速度センサから出力された信号に対してローパスフィルタ処理を行い、像ブレ補正処理を行う期間における一定期間外は、角速度センサから出力された信号に対してローパスフィルタ処理を行わない。
好ましくは、一定期間は、像ブレ補正処理が行われる撮像装置のミラーアップ動作が行われる間である。
また、好ましくは、一定期間は、像ブレ補正処理が行われる撮像装置のシャッタ開閉動作における先幕移動が行われている間である。
以上のように本発明によれば、構造を複雑にすることなく、像ブレ補正処理が行われる期間における一定期間中の像ブレ量検出を正確に行う像ブレ補正装置を提供することができる。
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。撮像装置1は、デジタルカメラであるとして説明する。なお、方向を説明するために、撮像装置1において光軸LXと直交する水平方向を第1方向x、光軸LXと直交する鉛直方向を第2方向y、光軸LXと平行な水平方向を第3方向zとして説明する。
撮像装置1の撮像に関する部分は、主電源のオンオフ切り替えを行うPonボタン11、レリーズボタン13、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、ミラー絞りシャッタ部18、DSP19、CPU21、AE部23、AF部24、像ブレ補正部30の撮像部39a、及び撮影レンズ67から構成される(図1〜3参照)。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aのオンオフ状態が切り替えられ、これにより撮像装置1の主電源のオンオフ状態が切り替えられる。被写体像は、撮像部39aによって撮影レンズ67を介した光学像として撮像され、LCDモニタ17によって撮像された画像が表示される。また被写体像は光学ファインダ(不図示)によって光学的に観察することも可能である。
レリーズボタン13は、半押しすることにより測光スイッチ12aがオン状態にされ測光や測距及び合焦動作が行われ、全押しすることによりレリーズスイッチ13aがオン状態にされ撮像部39a(撮像手段)による撮像(撮像動作)が行われ、撮影像がメモリされる。本実施形態では、レリーズスイッチ13aがオン状態にされた後でレリーズシーケンス動作が完了するまでの間、像ブレ補正処理が行われる。
ミラー絞りシャッタ部18は、CPU21のポートP7と接続され、レリーズスイッチ13aのオン状態に連動して、ミラー18aのUP/DOWN、絞りの開閉(閉開)、及びシャッタ18bの開閉動作を行う。ミラー18aのミラーアップ動作が行われる間、ミラーアップスイッチ(不図示)がオン状態にされるシャッタ18bの先幕移動が行われている間、先幕移動信号(不図示)がオン状態にされる。
DSP19は、CPU21のポートP9、及び撮像部39aと接続され、CPU21の指示に基づいて、撮像部39aにおける撮像により得られた画像信号について、画像処理などの演算処理を行う。
CPU21は、撮像に関する各部の制御、後述する像ブレ補正に関する各部の制御を行う制御手段である。また、CPU21は、後述する補正モードか否かを判断する像ブレ補正パラメータISの値、ミラーアップショック時間カウンタMR、シャッタショック時間カウンタST、及びレリーズ状態管理パラメータRPの値をメモリする。
レリーズ状態管理パラメータRPは、レリーズシーケンス動作に連動して値が切り替えられ、レリーズシーケンス動作中に値が1に設定され(図4のステップS21〜S30参照)、レリーズシーケンス動作終了の時に値が0に設定される(図4のステップS13、S30参照)。
ミラーアップショック時間カウンタMRは、時間計測のためのカウンタで、一定時間間隔(1ms)ごとの割り込み処理において一定条件下で、割り込み処理が行われるたびに1だけ加算されることにより、ミラー18aのミラーアップ動作が開始されてからの時間が計測される(図7のステップS74参照)。
シャッタショック時間カウンタSTは、時間計測のためのカウンタで、一定時間間隔(1ms)ごとの割り込み処理において一定条件下で、割り込み処理が行われるたびに1だけ加算されることにより、シャッタ18bの先幕の移動が開始されてからの時間が計測される(図7のステップS79参照)。
ミラーアップ基準時間smtは、ミラー18aのミラーアップ動作が開始されてから、完了するまで(ミラー18aのミラーアップ動作による振動が収まるまで)の第1時間であり、先幕移動基準時間sstは、シャッタ18bの先幕が移動開始してから完了するまで(シャッタ18bの先幕移動動作による振動が収まるまで)の第2時間である。但し、先幕移動基準時間sstは、シャッタ18bの先幕が移動開始してから一定時間経過後から先幕の移動が完了するまで第3時間であってもよい。ミラーアップ基準時間smt、及び先幕移動基準時間sstの値は、それぞれ固定値でCPU21にメモリされる。
CPU21は、レリーズスイッチ13aがオン状態にされてから、後述する一連のレリーズシーケンス動作を実行する。
また、CPU21は、後述する第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVy、第1、第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVx、MVy、第1、第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVx、SVy、第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、第1、第2デジタル角度Bx、By、位置Sの第1方向x成分Sx、第2方向y成分Sy、第1駆動力Dx、第2駆動力Dy、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdx、第2方向y成分pdy、第1、第2減算値ex、ey、第1、第2比例係数Kx、Ky、像ブレ補正処理のサンプリング周期θ、第1、第2積分係数Tix、Tiy、及び第1、第2微分係数Tdx、Tdyをメモリする。
第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVyは、ミラー18aのUP/DOWN動作やシャッタ18bの開閉動作に基づく衝撃に対応した出力を減衰させる(衝撃を含む出力における衝撃に対応する高周波成分を除去する)デジタルローパスフィルタ処理を行って、第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyを求めるために使用される。デジタルローパスフィルタ処理は、ミラーアップショック時間カウンタMRの値がミラーアップ基準時間smt以下であるか、シャッタショック時間カウンタSTの値が先幕移動基準時間sst以下である場合に行われる。
レリーズシーケンス動作における、ミラー18aのミラーアップ動作、及びシャッタ18bの先幕移動による衝撃は、像ブレ量を検出するための第1、第2角速度センサ26a、26bに伝わる。そのため、第1、第2角速度センサ26a、26bは、本来の像ブレの原因となる振動に加えて、ミラーアップ動作、及び先幕移動の衝撃に基づく振動も含んだ振動検出(角速度検出)を行い、正しい像ブレ量検出が出来なかった。
本実施形態では、ミラーアップ動作中、及び先幕移動中においては、デジタル角速度信号のデジタルローパスフィルタ処理を行うため、本来の像ブレの原因となる振動と異なる振動を検出する場合にも正しい像ブレ補正処理が可能になる。
AE部23は、被写体の測光動作を実行して露光値を演算し、この露光値に基づき撮影に必要となる絞り値及び露光時間を演算する。AF部24は、測距を行い、この測距結果に基づき撮影レンズ67を光軸方向に変位させ焦点調節を行う。
撮像装置1の像ブレ補正装置すなわち像ブレ補正に関する部分は、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、CPU21、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、磁界変化検出素子の信号処理回路としてのホール素子信号処理回路45、及び撮影レンズ67から構成される。
像ブレ補正ボタン14は、押下することにより像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされ、測光など他の動作と独立して、一定時間ごとに、角速度検出部25、及び像ブレ補正部30が駆動されて像ブレ補正処理が行われる。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モードの場合に像ブレ補正パラメータISが1に設定され、像ブレ補正スイッチ14aがオフ状態にされた補正モードでない場合に像ブレ補正パラメータISが0に設定する。本実施形態ではこの一定時間を1msであるとして説明する。
これらのスイッチの入力信号に対応する各種の出力はCPU21によって制御される。測光スイッチ12a、レリーズスイッチ13a、像ブレ補正スイッチ14aのオン/オフ情報は、それぞれ1ビットのデジタル信号としてCPU21のP12、P13、P14に入力される。AE部23、AF部24、LCDモニタ17は、それぞれポートP4、P5、P6で信号の入出力が行われる。
次に、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、ホール素子信号処理回路45についての詳細、及びCPU21との入出力関係について説明する。
角速度検出部25は、第1、第2角速度センサ26a、26b、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27b、及び第1、第2アンプ28a、28bを有する。第1、第2角速度センサ26a、26bは、撮像装置1の第1方向x(第2方向yに平行な軸周りのヨーイング)及び第2方向y(第1方向xに平行な軸周りのピッチング)の角速度を検出する。第1角速度センサ26aは、第1方向xの角速度(ヨーイング角速度)を、第2角速度センサ26bは第2方向yの角速度(ピッチング角速度)を検出するジャイロセンサである。第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bは、第1、第2角速度センサ26a、26bからの出力のヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットする(アナログハイパスフィルタ処理)。第1、第2アンプ28a、28bは、低周波成分がカットされた角速度に関する信号を増幅し、第1、第2角速度vx、vyとしてアナログ信号をCPU21のA/D0、A/D1に入力する。
低周波成分のカットは、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bにおけるアナログハイパスフィルタ処理、及びCPU21におけるデジタルハイパスフィルタ処理が行われる。後段のデジタルハイパスフィルタ処理においては、アナログハイパスフィルタ処理におけるカットオフ周波数以上のカットオフ周波数が設定される。後段のデジタルハイパスフィルタ処理では、時定数(第1、第2ハイパスフィルタ時定数hx、hy)の値の変更が、容易に行えるメリットを有する。
CPU21、及び角速度検出部25の各部への電力供給は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。角速度検出部25におけるブレ量検出演算は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。
CPU21は、A/D0、A/D1に入力された第1、第2角速度vx、vyをA/D変換し(第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVy)、ミラー18aのミラーアップ動作やシャッタ18bの先幕移動に基づく衝撃に対応したデジタルローパスフィルタ処理を行い(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy)、ヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットし(デジタルデジタルハイパスフィルタ処理、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy)、及び積分演算を行い、像ブレ量(像ブレ角度)を求める(第1、第2デジタル角度Bx、By)。従って、角速度検出部25とCPU21は、像ブレ量演算機能を有する。
nは、1以上の整数であり、タイマ割り込み処理(t=1、図4のステップS12参照)から、最新のタイマ割り込み処理を行った時点(t=n)までの時間(ms)を示す。
ミラー18aのミラーアップ動作に基づく衝撃に対応した第1方向xに関するデジタルローパスフィルタ処理は、第1DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、及び第1ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVxに基づいて求められる(Vx=(BVx+MVx)÷2、図7のステップS73参照)。ミラー18aのミラーアップ動作に基づく衝撃に対応した第2方向yに関するデジタルローパスフィルタ処理は、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVy、及び第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVyに基づいて求められる(Vy=(BVy+MVy)÷2)。第1、第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVx、MVyは、直前の(一定時間前:1ms前)のタイマ割り込み処理において求められた第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyの値が設定される(図7のステップS73、S75参照)。
シャッタ18bの先幕移動動作に基づく衝撃に対応した第1方向xに関するデジタルローパスフィルタ処理は、第1DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、及び第1シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVxに基づいて求められる(Vx=(BVx+SVx)÷2、図7のステップS78参照)。シャッタ18bの先幕移動動作に基づく衝撃に対応した第2方向yに関するデジタルローパスフィルタ処理は、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVy、及び第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVyに基づいて求められる(Vy=(BVy+SVy)÷2)。第1、第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVx、SVyは、直前の(一定時間前:1ms前)のタイマ割り込み処理において求められた第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyの値が設定される(図7のステップS78、S80参照)。
但し、デジタルローパスフィルタ処理は、ミラーアップ動作や先幕移動が行われている間以外は、行われない。
第1方向xに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第1デジタル角速度信号Vxを、一定時間(1ms)前までのタイマ割り込み処理で求められた第1デジタル角速度VVx〜VVxn―1の和ΣVVxn−1を第1ハイパスフィルタ時定数hxで割ったもので減算して、第1デジタル角速度VVxを求めることにより行われる(VVx=Vx―(ΣVVxn−1)/hx、図6の(1)参照)。第2方向yに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第2デジタル角速度信号Vyを、一定時間(1ms)前までのタイマ割り込み処理で求められた第2デジタル角速度VVy〜VVyn―1の和ΣVVyn−1を第2ハイパスフィルタ時定数hyで割ったもので減算して、第2デジタル角速度VVyを求めることにより行われる(VVy=Vy―(ΣVVyn−1)/hy)。
本実施形態では、タイマ割り込み処理における角速度検出処理は、角速度検出部25における処理、及び角速度検出部25からCPU21への第1、第2角速度vx、vyの入力処理を言うものとする。
第1方向xに関する積分演算処理は、タイマ割り込み処理開始(t=1、図4のステップS12参照)から、最新の時点(t=n)の第1デジタル角速度VVx〜VVxの和を求めることにより行われる(Bx=ΣVVx、図6の(3)参照)。第2方向yに関する積分演算処理は、タイマ割り込み処理の開始後から最新の第2デジタル角速度VVy〜VVyの和を求めることにより行われる(By=ΣVVy)。
CPU21は、演算により求められた像ブレ量(像ブレ角度:第1、第2デジタル角度Bx、By)に応じた撮像部39aの移動すべき位置Sを、焦点距離などを考慮した位置変換係数zzに基づいて、第1方向x、第2方向yごとに演算し設定する。位置Sの第1方向x成分をSx、第2方向y成分をSyとする。撮像部39aを含む可動部30aの移動は、後述する電磁力によって行われる。可動部30aをこの位置Sまで移動させるために駆動用ドライバ回路29を介して第1駆動用コイル31aを駆動する駆動力Dの第1方向x成分を第1駆動力Dx(D/A変換後は第1PWMデューティdx)、第2駆動用コイル32aを駆動する第2方向y成分を第2駆動力Dy(D/A変換後は第2PWMデューティdy)とする。
第1方向xに関する位置設定演算処理は、最新の第1デジタル角度Bxに第1位置変換係数zxを乗算することにより求められる(位置Sの第1方向x成分Sx=zx×Bx、図6の(3)参照)。第2方向yに関する位置設定演算処理は、最新の第2デジタル角度Byに第2位置変換係数zyを乗算することにより求められる(位置Sの第2方向y成分Sy=zy×By)。
像ブレ補正部30は、露光時間内であって、像ブレ補正処理を行う場合(IS=1)に、CPU21が演算した移動すべき位置Sに撮像部39aを移動させることによって、ブレによって生じた被写体像の結像面における光軸LXのずれを無くし、被写体像と結像面位置を一定に保ち、像ブレを補正する像ブレ補正処理を行う装置であり、撮像部39aを含みxy平面上に移動可能領域をもつ可動部30aと、固定部30bとを備える。露光時間内であって、像ブレ補正処理を行わない場合(IS=0)は、可動部30aは、第2特定位置(本実施形態では移動範囲中心)に固定される。
像ブレ補正部30は、駆動オフ状態で可動部30aを固定する機構を有しない。
像ブレ補正部30の可動部30aの駆動(第2特定位置への固定を含む)は、CPU21のPWM0から第1PWMデューティdx、PWM1から第2PWMデューティdyの出力を受けた駆動用ドライバ回路29を介して、駆動手段に含まれる駆動用コイル部、駆動用磁石部による電磁力によって行われる(図6の(5)参照)。可動部30aの移動前または移動後の位置Pはホール素子部44a、ホール素子信号処理回路45によって検出される。検出された位置Pの情報は、第1検出位置信号pxが第1方向x成分として、第2検出位置信号pyが第2方向y成分としてそれぞれCPU21のA/D2、A/D3に入力される(図6の(2)参照)。第1、第2検出位置信号px、pyはA/D2、A/D3を介してA/D変換される。第1、第2検出位置信号px、pyに対してA/D変換後の位置Pの第1方向x成分、第2方向y成分をそれぞれpdx、pdyとする。検出された位置P(pdx、pdy)のデータと移動すべき位置S(Sx、Sy)のデータによりPID制御(第1、第2駆動力Dx、Dyの算出)が行われる。
第1駆動力Dxは、位置Sの第1方向x成分Sxを、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdxで減算した第1減算値ex、第1比例係数Kx、サンプリング周期θ、第1積分係数Tix、第1微分係数Tdxに基づいて算出される(Dx=Kx×{ex+θ÷Tix×Σex+Tdx÷θ×(ex―exn−1)}、図6の(4)参照)。
第2駆動力Dyは、位置Sの第2方向y成分Syを、A/D変換後の位置Pの第2方向y成分pdyで減算した第2減算値ey、第2比例係数Ky、サンプリング周期θ、第2積分係数Tiy、第2微分係数Tdyに基づいて算出される(Dy=Ky×{ey+θ÷Tiy×Σey+Tdy÷θ×(ey―eyn−1)})。
サンプリング周期θの値は、一定時間:1msに設定される。
像ブレ補正処理すなわちPID制御による像ブレ補正に対応した移動すべき位置S(Sx、Sy)への可動部30aの駆動は、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モード(IS=1)の時に行われる。像ブレ補正パラメータISが0の時には、可動部30aは、像ブレ補正処理に対応しない第2特定位置へのPID制御が行われ、移動中心位置に移動せしめられる。
可動部30aは、駆動用コイル部として2つの第1、第2駆動用コイル31a、32a、撮像素子を有する撮像部39a、及び磁界変化検出素子部としてのホール素子部44aを有する。本実施形態では、撮像素子がCCDであるとして説明するが、CMOSなど他の撮像素子であってもよい。
固定部30bは、駆動用磁石部として2つの第1、第2位置検出及び駆動用磁石411b、412b、第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク431b、432bを有する。
固定部30bは、可動部30aを第1方向x、第2方向yに移動自在に支持する。
撮像素子の撮像範囲を最大限活用して像ブレ補正を行うために、撮影レンズ67の光軸LXが撮像素子の中心近傍を通る位置関係にある時に、第1方向x、第2方向yともに可動部30aが移動範囲の中心に位置する(移動中心位置にある)ように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定する。撮像素子の中心とは、撮像素子の撮像面を形成する矩形が有する2つの対角線の交点をいう。
可動部30aには、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第1、第2駆動用コイル31a、32a、及びホール素子部44aとが取り付けられている。第1駆動用コイル31aのコイルパターンは、第1駆動用コイル31aの電流の方向と第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界の向きから生じる電磁力により第1駆動用コイル31aを含む可動部30aを第1方向xに移動させるべく、第2方向yと平行な線分を有する。第2駆動用コイル32aのコイルパターンは、第2駆動用コイル32aの電流の方向と第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界の向きから生じる電磁力により第2駆動用コイル32aを含む可動部30aを第2方向yに移動させるべく、第1方向xと平行な線分を有する。ホール素子部44aについては後述する。
第1、第2駆動用コイル31a、32aは、フレキシブル基板(不図示)を介してこれらを駆動する駆動用ドライバ回路29と接続される。駆動用ドライバ回路29は、CPU21のPWM0、PWM1から第1、第2PWMデューティdx、dyのそれぞれが入力される。駆動用ドライバ回路29は、入力された第1、第2PWMデューティdx、dyの値に応じて第1、第2駆動用コイル31a、32aに電力を供給し、可動部30aを駆動する。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第1駆動用コイル31a及び水平方向ホール素子hh10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第2駆動用コイル32a及び鉛直方向ホール素子hv10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1位置検出及び駆動用ヨーク431bの上であって、第1方向xにN極とS極が並べて取り付けられる。
第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第2位置検出及び駆動用ヨーク432bの上であって、第2方向yにN極とS極が並べて取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと第1駆動用コイル31a、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと水平方向ホール素子hh10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと第2駆動用コイル32a、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと鉛直方向ホール素子hv10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
ホール素子部44aは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を2つ有し、可動部30aの第1方向x、第2方向yの現在位置P(第1検出位置信号px、第2検出位置信号py)を検出する1軸ホール素子である。2つのホール素子のうち第1方向xの位置検出用のホール素子を水平方向ホール素子hh10、第2方向yの位置検出用のホール素子を鉛直方向ホール素子hv10とする。
水平方向ホール素子hh10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第1位置検出及び駆動用磁石411bと対向する位置に取り付けられる。鉛直方向ホール素子hv10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第2位置検出及び駆動用磁石412bと対向する位置に取り付けられる。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、水平方向ホール素子hh10の第1方向xの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1位置検出及び駆動用磁石411bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、鉛直方向ホール素子hv10の第2方向yの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第2位置検出及び駆動用磁石412bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。
ホール素子信号処理回路45は、水平方向ホール素子hh10の出力信号から水平方向ホール素子hh10における出力端子間の水平方向電位差x10を検出し、これから第1方向xの位置を特定する第1検出位置信号pxをCPU21のA/D2に出力する第1ホール素子信号処理回路450と、鉛直方向ホール素子hv10の出力信号から、鉛直方向ホール素子hv10における出力端子間の鉛直方向電位差y10を検出し、これから第2方向yの位置を特定する第2検出位置信号pyをCPU21のA/D3に出力する第2ホール素子信号処理回路460とを有する。
次に、撮像装置1のメイン動作について図4のフローチャートで説明する。
撮像装置1の電源がオンにされると、ステップS11で、角速度検出部25に電力が供給され、電源オン状態にされる。ステップS12で、一定時間(1ms)間隔でタイマ割り込み処理が開始される。ステップS13で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が0に設定される。タイマの割り込み処理の詳細については、図5のフローチャートを使って後述する。
ステップS14で、測光スイッチ12aがオン状態にされているか否かが判断される。オン状態にされていない場合は、ステップS14が繰り返され、オン状態にされている場合は、ステップS15に進められる。
ステップS15で、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされたか否かが判断される。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされていない場合は、ステップS16で、像ブレ補正パラメータISの値が0に設定される。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされている場合は、ステップS17で、像ブレ補正パラメータISの値が1に設定される。
ステップS18で、AE部23のAEセンサ駆動により測光が行われ、絞り値や露光時間が演算される。ステップS19で、AF部24のAFセンサが駆動され測距が行われ、AF部24のレンズ制御回路駆動により合焦動作が行われる。
ステップS20で、レリーズスイッチ13aがオン状態にされたか否かが判断される。レリーズスイッチ13aがオン状態にされていない場合には、ステップS14に戻される(ステップS14〜19を繰り返す)。レリーズスイッチ13aがオン状態にされている場合は、ステップS21に進められ、レリーズシーケンス動作が開始される。
ステップS21で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定される。ステップS22で、ミラーアップショック時間カウンタMR、及びシャッタショック時間カウンタSTの値が0に設定される。ステップS23で、ミラー絞りシャッタ部18により、ミラーアップ動作、及び絞りの絞り込み動作が行われる。ミラーアップ動作終了後、ステップS24で、ミラー絞りシャッタ部18により、シャッタ開動作(先幕移動動作)が行われる。
ステップS25で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS26で、ミラー絞りシャッタ部18により、シャッタ閉動作(後幕移動動作)、ミラーダウン動作、及び絞り開放動作が行われる。
ステップS27で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS28で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、移動された電荷に基づいて画像処理が行われ、画像処理された画像が撮像装置1内の映像メモリに記憶される。ステップS29で、記憶された画像信号は、LCDモニタ17によって表示される。ステップS30で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が0に設定され、レリーズシーケンス動作が完了する。その後、ステップS14に戻される(次の撮像動作が可能な状態にされる)。
次に、図4のステップS12で開始され、一定時間(1ms)間隔で行われるタイマ割り込み処理について図5のフローチャートを用いて説明する。タイマ割り込み処理が開始されると、ステップS51で、角速度検出部25から出力された第1、第2角速度vx、vyが、CPU21のA/D0、A/D1を介しA/D変換され入力される(第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVy、角速度検出処理)。ステップS52で、デジタルローパスフィルタ処理演算が行われる。演算結果に基づいて、第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVyは、ミラー18aのミラーアップ動作やシャッタ18bの先幕移動に基づく衝撃に対応したデジタルローパスフィルタ処理される(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy)。但し、ミラーアップ動作、及び先幕移動動作が行われていない間は、デジタルローパスフィルタ処理演算は行われず、第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyの値は、第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、BVyと同じ値に設定される。第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyは、ヌル電圧やパンニングである低周波成分がカットされる(第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、デジタルハイパスフィルタ処理)。ステップS52におけるデジタルローパスフィルタ処理演算の詳細は、図7のフローチャートを用いて後述する。
ステップS53で、レリーズ状態管理パラメータRPの値が1に設定されているか否かが判断される。1に設定されていない場合は、ステップS54で、可動部30aの駆動がオフ状態、すなわちコイルをつかった可動部30aへの駆動制御が行われない状態にされる。1に設定されている場合はステップS55に進められる。
ステップS55で、ホール素子部44aで位置検出され、ホール素子信号処理回路45で演算された第1、第2検出位置信号px、pyがCPU21のA/D2、A/D3を介しA/D変換され入力され、現在位置P(pdx、pdy)が求められる。
ステップS56で、像ブレ補正パラメータISの値が0か否かが判断される。IS=0すなわち補正モードでない場合は、ステップS57で、可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が可動部30aの移動中心位置と同じに設定される。IS=1すなわち補正モードの場合は、ステップS58で、ステップS51で求めた第1、第2角速度vx、vyから可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が演算され設定される。
ステップS59で、ステップS57、またはS58で設定した位置S(Sx、Sy)と現在位置P(pdx、pdy)より可動部30aの移動に必要な駆動力Dすなわち第1、第2駆動用コイル31a、32aを駆動するのに必要な第1駆動力Dx(第1PWMデューティdx)、第2駆動力Dy(第2PWMデューティdy)が演算される。ステップS60で第1、第2PWMデューティdx、dyにより駆動用ドライバ回路29を介し第1、第2駆動用コイル31a、32aが駆動され可動部30aが移動せしめられる。ステップS59、S60の動作は、一般的な比例、積分、微分演算を行うPID自動制御で用いられる自動制御演算である。
次に、図5のステップS52におけるデジタルローパスフィルタ処理演算の詳細について、図7のフローチャートを用いて説明する。デジタルローパスフィルタ処理演算が開始されると、ステップS71で、ミラー18aのミラーアップ動作が行われ、ミラーアップスイッチ(不図示)がオン状態にされているか否かが判断される。ミラーアップスイッチがオン状態にされている場合はステップS72に進められ、オン状態にされていない場合はステップS75に進められる。
ステップS72で、ミラーアップショック時間カウンタMRの値がミラーアップ基準時間smt以下であるか否かが判断される。ミラーアップ基準時間smt以下である場合はステップS73に進められ、ミラーアップ基準時間smt以下でない場合はステップS75に進められる。
ステップS73で、第1DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、及び第1ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVxに基づいて第1デジタル角速度信号Vxが求められる(Vx=(BVx+MVx)÷2)。第1ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVxの値が、上記演算式で求められた第1デジタル角速度信号Vxの値に設定される。第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVy、及び第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVyに基づいて第2デジタル角速度信号Vyが求められる(Vy=(BVy+MVy)÷2)。第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVyの値が、上記演算式で求められた第2デジタル角速度信号Vyの値に設定される。
ステップS74で、ミラーアップショック時間カウンタMRの値が1だけ加算されて、ステップS76に進められる。
ステップS75で、ミラーアップ動作が行われていない間であるとして、第1ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVxの値が、第1デジタル角速度信号Vxの値に設定され、第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値MVyの値が、第2デジタル角速度信号Vyの値に設定される。
ステップS76で、シャッタ18bの先幕移動動作が行われ、先幕移動信号がオン状態(不図示)にされているか否かが判断される。先幕移動信号がオン状態にされている場合はステップS77に進められ、オン状態にされていない場合はステップS80に進められる。
ステップS77で、シャッタショック時間カウンタSTの値が先幕移動基準時間sst以下であるか否かが判断される。先幕移動基準時間sst以下である場合はステップS78に進められ、先幕移動基準時間sst以下でない場合はステップS80に進められる。
ステップS78で、第1DLPF処理前デジタル角速度信号BVx、及び第1シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVxに基づいて第1デジタル角速度信号Vxが求められる(Vx=(BVx+SVx)÷2)。第1シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVxの値が、上記演算式で求められた第1デジタル角速度信号Vxの値に設定される。第2DLPF処理前デジタル角速度信号BVy、及び第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVyに基づいて第2デジタル角速度信号Vyが求められる(Vy=(BVy+SVy)÷2)。第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVyの値が、上記演算式で求められた第2デジタル角速度信号Vyの値に設定される。
ステップS79で、シャッタショック時間カウンタSTの値が1だけ加算されて、デジタルローパスフィルタ処理演算が終了される。
ステップS80で、先幕移動動作が行われていない間であるとして、第1シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVxの値が、第1デジタル角速度信号Vxの値に設定され、第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値SVyの値が、第2デジタル角速度信号Vyの値に設定され、デジタルローパスフィルタ処理演算が終了される。
本実施形態では、ミラー18aのミラーアップ動作中、及びシャッタ18bの先幕移動中においては、デジタル角速度信号のデジタルローパスフィルタ処理が行われる。レリーズシーケンス動作における、ミラーアップ動作、及び先幕移動による衝撃は、像ブレ量を検出するための第1、第2角速度センサ26a、26bに伝わる。そのため、第1、第2角速度センサ26a、26bは、本来の像ブレの原因となる振動に加えて、ミラーアップ動作、及び先幕移動の衝撃に基づく振動も含んだ振動検出(角速度検出)を行い、正しい像ブレ量検出が出来なかったが、本実施形態におけるデジタルローパスフィルタ処理で衝撃に対応した出力を減衰させる(衝撃を含む出力における衝撃に対応する高周波成分を除去する)ことにより、本来の像ブレの原因となる振動と異なる振動を検出する場合にも、正しい像ブレ補正処理が可能になる。
また、衝撃による振動検出は行わないため、角速度センサに加えて、別途検出手段を設ける必要がない。そのため、構造を複雑にすることなく、本来の像ブレの原因となる振動と異なる振動を検出する場合にも正しい像ブレ補正処理が可能になる。
角速度センサから出力された信号に対するローパスフィルタ処理は、本実施形態で説明したデジタルローパスフィルタ処理演算に限らず、アナログローパスフィルタとローパスフィルタ演算を行うか否かを切り替えるスイッチとで行われてもよい。但し、この場合は、ローパスフィルタ処理は、A/D変換が行われる前に行われる。
また、撮像素子を含む撮像部39aが可動部30aに配置されて移動する形態を説明したが、撮像部39aは固定で、像ブレ補正レンズを可動部30aに配置して移動させる形態でも同様の効果が得られる。
また、磁界変化検出素子としてホール素子を利用したホール素子部44aによる位置検出を説明したが、磁界変化検出素子として別の検出素子を利用してもよい。具体的には、磁界の変化を検出することにより可動部の位置検出情報を求めることが可能なMIセンサ(高周波キャリア型磁界センサ)、または磁気共鳴型磁界検出素子、MR素子(磁気抵抗効果素子)であり、ホール素子を利用した本実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態における撮像装置の外観を示す背面からみた斜視図である。 撮像装置の正面図である。 撮像装置の回路構成図である。 撮像装置のメイン動作処理を示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。 像ブレ補正処理における各手順の演算式を示す図である。 割り込み処理におけるデジタルローパスフィルタ処理演算の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1 撮像装置
11 Ponボタン
12a 測光スイッチ
13 レリーズボタン
13a レリーズスイッチ
14 像ブレ補正ボタン
14a 像ブレ補正スイッチ
17 LCDモニタ
18 ミラー絞りシャッタ部
18a ミラー
18b シャッタ
19 DSP
21 CPU
23 AE部
24 AF部
25 角速度検出部
26a、26b 第1、第2角速度センサ
27a、27b 第1、第2ハイパスフィルタ回路
28a、28b 第1、第2アンプ回路
29 駆動用ドライバ回路
30 像ブレ補正部
30a 可動部
30b 固定部
31a、32a 第1、第2駆動用コイル
39a 撮像部
411b、412b 第1、第2位置検出及び駆動用磁石
431b、432b 第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク
44a ホール素子部
45 ホール素子信号処理回路
67 撮影レンズ
BVx、BVy 第1、第2DLPF処理前デジタル角速度信号
Bx、By 第1、第2デジタル角度位置
dx、dy 第1、第2PWMデューティ
Dx、Dy 第1、第2駆動力
ex、ey 第1、第2減算値
hh10 水平方向ホール素子
hv10 鉛直方向ホール素子
hx、hy 第1、第2ハイパスフィルタ時定数
MVx、MVy 第1、第2ミラーショックデジタル角速度信号基準値
SVx、SVy 第1、第2シャッタショックデジタル角速度信号基準値
Kx、Ky 第1、第2比例係数
LX 撮影レンズの光軸
MR ミラーアップショック時間カウンタ
pdx A/D変換後の位置Pの第1方向x成分
pdy A/D変換後の位置Pの第2方向y成分
px、py 第1、第2検出位置信号
RP レリーズ状態管理パラメータ
ST シャッタショック時間カウンタ
Sxの第1方向x成分
Syの第2方向y成分
Tdx、Tdy 第1、第2微分係数
Tix、Tiy 第1、第2積分係数
vx、vy 第1、第2角速度
Vx、Vy 第1、第2デジタル角速度信号
VVx、VVy 第1、第2デジタル角速度
θ サンプリング周期

Claims (2)

  1. 角速度センサと、
    前記角速度センサを制御し、撮像装置においてレリーズボタン全押しによりレリーズシーケンス動作が行なわれている間、前記角速度センサから出力された信号に基づいて像ブレ補正処理を行う制御部と、
    前記レリーズシーケンス動作における前記撮像装置のミラーアップ動作が開始されてから終了するまでの一定期間中、ON状態になるミラーアップスイッチとを備え、
    前記撮像装置には、撮像部を設けて移動可能領域をもつ可動部と固定部とが備えられており、
    前記制御部が、前記可動部を移動させることによって像ブレ補正処理を行い、
    前記制御部は、前記ミラーアップスイッチがON状態になっている前記一定期間中は、前記角速度センサから出力された信号に対してローパスフィルタ処理を行い、前記ミラーアップスイッチがON状態になっていない前記一定期間外は、前記角速度センサから出力された信号に対して前記ローパスフィルタ処理を行わないことを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 角速度センサと、
    前記角速度センサを制御し、撮像装置においてレリーズボタン全押しによりレリーズシーケンス動作が行なわれている間、前記角速度センサから出力された信号に基づいて像ブレ補正処理を行う制御部とを備え、
    前記撮像装置には、撮像部を設けて移動可能領域をもつ可動部と固定部とが備えられており、
    前記制御部が、前記可動部を移動させることによって像ブレ補正処理を行い、
    前記制御部は、前記レリーズシーケンス動作における前記撮像装置のシャッタ開閉動作のうち先幕移動が開始されてから終了するまでの一定期間であって、先幕移動信号がON状態になっている一定期間中は、前記角速度センサから出力された信号に対してローパスフィルタ処理を行い、先幕移動信号がON状態になっていない前記一定期間外は、前記角速度センサから出力された信号に対してローパスフィルタ処理を行わないことを特徴とする像ブレ補正装置。
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