JP4859568B2 - 像ブレ補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置における像ブレ補正装置に関し、特に誤差の少ない像ブレ補正処理を行うための動作制御に関する。
従来、カメラなどの撮像装置において撮像中に生じた手ブレ量に応じて、像ブレ補正レンズまたは撮像素子を光軸と垂直な平面上を移動させることにより結像面上での像ブレを抑制する像ブレ補正装置が提案されている。
特許文献1は、一定したサンプリング周期でブレ補正動作を行うために割り込み処理を行う装置を開示する。
特開平07−261233号公報
しかし、特許文献1の装置では、CPUなどの制御部による像ブレ補正処理において、DSPなどの通信などによって一定したサンプリング周期が確保できない問題が生じていた。
したがって本発明の目的は、一定したサンプリング周期が確保されない状態であっても、誤差の少ない像ブレ補正処理が可能な装置を提供することである。
本発明に係る撮像装置の像ブレ補正装置は、角速度センサと、角速度センサを制御し、角速度センサから出力された信号に基づいて像ブレ補正処理を行う制御部とを備え、制御部は、所定の期間内は、所定の期間の前後において角速度センサから出力された信号に基づいて、所定の期間内における一定時間ごとの角速度信号を算出する。
好ましくは、制御部は、所定の期間外は、一定時間ごとに出力される角速度センサからの信号に基づいて角速度信号を算出する。
また、好ましくは、測距に関する情報を取得するAFセンサをさらに備え、所定の期間は、AFセンサと制御部との通信が行われている期間を有する。
また、好ましくは、撮像により得られた画像信号の画像処理を行うDSPを更に備え、所定の期間は、DSPと制御部との通信が行われている期間を有する。
また、好ましくは、所定の期間内における一定時間ごとの角速度信号の算出は、所定の期間の前後において角速度センサから出力された信号の平均値を求める演算である。
また、好ましくは、所定の期間内における一定時間ごとの角速度信号の算出は、所定の期間の前に角速度センサから出力された信号と、所定の期間の後に角速度センサから出力された信号とを直線近似する演算である。
また、好ましくは、制御部は、所定の期間の長さを測定し、長さに関する情報を用いて、所定の期間内における一定時間ごとの角速度信号の算出は行われる。
さらに好ましくは、長さに関する情報は、引数として、角速度信号の算出を含む像ブレ補正演算処理に用いられる。
また、好ましくは、被写体像を測光して露出演算を行う露出演算部をさらに備え、所定の期間は、露出演算部から制御部へ絞り値及び露光時間の少なくとも一方に関する情報の取り込みが行われている期間を有する。
本発明に係る撮像装置は、角速度センサと、撮像により得られた画像信号の画像処理を行うDSPと、角速度センサを制御し、角速度センサから出力された信号に基づいて像ブレ補正処理と、被写体像を撮像する撮像動作を実行するための動作であって、像ブレ補正処理が一回行われる時間よりも処理時間が長い撮像準備処理とを行う制御部とを備え、制御部は、撮像準備処理の実行前後、及びDSPとの通信前後において角速度センサから出力された信号に基づいて、撮像準備処理の期間内、及びDSPとの通信期間内における一定時間ごとの角速度信号を算出する。
好ましくは、撮像準備処理は、測光、絞り値及び露光時間に関する情報の取り込み時、測距に関する情報の取り込み時のうち少なくとも1つを有する。
以上のように本発明によれば、一定したサンプリング周期が確保されない状態であっても、誤差の少ない像ブレ補正処理が可能な装置を提供することができる。
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。撮像装置1は、デジタルカメラであるとして説明する。なお、方向を説明するために、撮像装置1において光軸LXと直交する水平方向を第1方向x、光軸LXと直交する鉛直方向を第2方向y、光軸LXと平行な水平方向を第3方向zとして説明する。
撮像装置1の撮像に関する部分は、主電源のオンオフ切り替えを行うPonボタン11、レリーズボタン13、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、DSP19、CPU21、AE部23、AF部24、像ブレ補正部30の撮像部39a、及び撮影レンズ67から構成される(図1〜3参照)。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aのオンオフ状態が切り替えられ、これにより撮像装置1の主電源のオンオフ状態が切り替えられる。被写体像は、撮像部39aによって撮影レンズ67を介した光学像として撮像され、LCDモニタ17によって撮像された画像が表示される。また被写体像は光学ファインダ(不図示)によって光学的に観察することも可能である。
レリーズボタン13は、半押しすることにより測光スイッチ12aがオン状態にされ測光や測距及び合焦動作が行われ、全押しすることによりレリーズスイッチ13aがオン状態にされ撮像が行われ、撮影像がメモリされる。
DSP19は、CPU21のポートP9、及び撮像部39aと接続され、CPU21の指示に基づいて、撮像部39aにおける撮像により得られた画像信号について、画像処理などの演算処理を行う。DSP19は、露光時間終了後、CPU21と通信を行う。通信時に、シャッタ速度などのレリーズ情報がCPU21からDSP19に転送される。
CPU21は、撮像に関する各部の制御、後述する像ブレ補正に関する各部の制御を行う制御手段である。また、CPU21は、後述する補正モードか否かを判断する像ブレ補正パラメータISの値、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値、ブレ補正動作の時間間隔をカウントする時間間隔パラメータTの値をメモリする。
また、CPU21は、後述する第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、第1、第2デジタル角度Bx、By、位置Sの第1方向x成分Sx、第2方向y成分Sy、第1駆動力Dx、第2駆動力Dy、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdx、第2方向y成分pdy、第1、第2減算値ex、ey、第1、第2比例係数Kx、Ky、像ブレ補正処理のサンプリング周期θ、第1、第2積分係数Tix、Tiy、及び第1、第2微分係数Tdx、Tdyをメモリする。
像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISは、AF部24のAFセンサからの測距に関する情報のCPU21への取り込み処理の間や、CPU21とDSP19との通信の間など、所定の処理が行われている間は、像ブレ補正処理が一定時間(1ms)間隔で行える状態でないとして、値が1に設定される(図4のステップS18、S24、S32)。像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISは、所定の処理が行われている間以外は、像ブレ補正処理が一定時間(1ms)間隔で行える状態であるとして、値が0に設定される(図4のステップS20、S26、S33)。
像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定されている間は、像ブレ補正処理は行われない。像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定されている間は、像ブレ補正処理が一定時間(1ms)間隔で行われる。
時間間隔パラメータTは、継続して像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定されている時間で、すなわち像ブレ補正処理が行われる時間間隔の値を示す。像ブレ補正処理は、一定時間(1ms)間隔で、行われるように設定されている。設定に基づいて、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定されている場合、すなわち、一定時間間隔で、像ブレ補正処理が行われる場合には、時間間隔パラメータTの値は1に設定される(図5のステップS54)。像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定されている場合、すなわち、像ブレ補正処理が行われない場合には、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が連続して1に設定されている時間がカウントされ、時間間隔パラメータTの値は、カウントされた値に設定される(図5のステップS52)。
時間間隔パラメータTの値は、像ブレ補正処理において引数として使用され、値が1の場合と、1よりも大きい場合とで処理手順が異なる(図7のステップS92参照)。
AE部(露出演算部)23は、被写体の測光動作を実行して露光値を演算し、この露光値に基づきCPU21が撮影に必要となる絞り値及び露光時間を演算する。AF部24は、測距を行い、この測距結果に基づき撮影レンズ67を光軸方向に変位させ焦点調節を行う。
AE部23における測光、AE部23からCPU21へ転送される絞り値及び露光時間に関する情報の取り込み、及びAF部24からCPU21へ転送される測距に関する情報の取り込みの処理(以上、撮像準備処理とする)の時間は、いずれも像ブレ補正処理が1回行われる時間(1ms)よりも長く(10〜30ms)、処理中はCPU21の負荷が大きい。
撮像装置1の像ブレ補正装置すなわち像ブレ補正に関する部分は、像ブレ補正ボタン14、LCDモニタ17、CPU21、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、磁界変化検出素子の信号処理回路としてのホール素子信号処理回路45、及び撮影レンズ67から構成される。
像ブレ補正ボタン14は、押下することにより像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされ、測光など他の動作と独立して、角速度検出部25、及び像ブレ補正部30が駆動されて像ブレ補正処理が行われる。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モードの場合に像ブレ補正パラメータISが1に設定され、像ブレ補正スイッチ14aがオフ状態にされた補正モードでない場合に像ブレ補正パラメータISが0に設定する。像ブレ補正処理は、所定の処理が行われている間は行われず、所定の処理が行われていない間は、1msの一定時間間隔で行われる。
これらのスイッチの入力信号に対応する各種の出力はCPU21によって制御される。測光スイッチ12a、レリーズスイッチ13a、像ブレ補正スイッチ14aのオン/オフ情報は、それぞれ1ビットのデジタル信号としてCPU21のP12、P13、P14に入力される。AE部23、AF部24、LCDモニタ17は、それぞれポートP4、P5、P6で信号の入出力が行われる。
次に、角速度検出部25、駆動用ドライバ回路29、像ブレ補正部30、ホール素子信号処理回路45についての詳細、及びCPU21との入出力関係について説明する。
角速度検出部25は、第1、第2角速度センサ26a、26b、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27b、及び第1、第2アンプ28a、28bを有する。第1、第2角速度センサ26a、26bは、撮像装置1の第1方向x(第2方向yに平行な軸周りのヨーイング)及び第2方向y(第1方向xに平行な軸周りのピッチング)の角速度を検出する。第1角速度センサ26aは、第1方向xの角速度(ヨーイング角速度)を、第2角速度センサ26bは第2方向yの角速度(ピッチング角速度)を検出するジャイロセンサである。第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bは、第1、第2角速度センサ26a、26bからの出力のヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットする(アナログハイパスフィルタ処理)。第1、第2アンプ28a、28bは、低周波成分がカットされた角速度に関する信号を増幅し、第1、第2角速度vx、vyとしてアナログ信号をCPU21のA/D0、A/D1に入力する。
低周波成分のカットは、第1、第2ハイパスフィルタ回路27a、27bにおけるアナログハイパスフィルタ処理、及びCPU21におけるデジタルハイパスフィルタ処理が行われる。後段のデジタルハイパスフィルタ処理においては、アナログハイパスフィルタ処理におけるカットオフ周波数以上のカットオフ周波数が設定される。後段のデジタルハイパスフィルタ処理では、時定数(第1、第2ハイパスフィルタ時定数hx、hy)の値の変更が、容易に行えるメリットを有する。
CPU21、及び角速度検出部25の各部への電力供給は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。角速度検出部25におけるブレ量検出演算は、Ponスイッチ11aがオン状態にされた(主電源がオン状態にされた)後に開始される。
CPU21は、A/D0、A/D1に入力された第1、第2角速度vx、vyをA/D変換し(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy)、ヌル電圧やパンニングである低周波成分をカットし(デジタルデジタルハイパスフィルタ処理、第1、第2デジタル角速度VVx、VVy)、及び積分演算を行い、像ブレ量(像ブレ角度)を求める(第1、第2デジタル角度Bx、By)。従って、角速度検出部25とCPU21は、像ブレ量演算機能を有する。
nは、1以上の整数であり、像ブレ補正処理の開始(タイマ割り込み処理開始、t=1、図4のステップS11参照)から、最新の像ブレ補正処理を行った時点(t=n)までの時間(ms)を示す。像ブレ補正処理は、一定時間(1ms)間隔で行われる場合と行われない場合とがあるため、nの値は、像ブレ補正処理が行われた回数とは一致しない場合がある。
第1方向xに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第1デジタル角速度信号Vxを、一定時間(1ms)前までの像ブレ補正処理で求められた第1デジタル角速度VVx〜VVxn―1の和ΣVVxn−1を第1ハイパスフィルタ時定数hxで割ったもので減算して、第1デジタル角速度VVxを求めることにより行われる(VVx=Vx―(ΣVVxn−1)/hx、図8の(1)参照)。第2方向yに関するデジタルハイパスフィルタ処理は、第2デジタル角速度信号Vyを、一定時間(1ms)前までの像ブレ補正処理で求められた第2デジタル角速度VVy〜VVyn―1の和ΣVVyn−1を第2ハイパスフィルタ時定数hyで割ったもので減算して、第2デジタル角速度VVyを求めることにより行われる(VVy=Vy―(ΣVVyn−1)/hy)。
本実施形態では、像ブレ補正処理における角速度検出処理は、角速度検出部25における処理、及び角速度検出部25からCPU21への第1、第2角速度vx、vyの入力処理を言うものとする。像ブレ補正処理における角速度検出処理は、所定の処理が行われている間(撮像動作における所定の期間)は、CPU21の通信処理やハード上の制約などから、一定時間(1ms)間隔で行えない場合がある。本実施形態では、一定時間間隔で角速度検出処理が行われなかった期間における第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy(n−T<k<n−1)の値は、一定時間間隔で角速度検出処理が行われなかった期間の前後で角速度検出処理が行われた時点の第1、第2デジタル角速度信号Vxn−T、Vx、Vyn−T、Vyの値に基づく補間処理により求められる(前後の値の平均値)。
第1方向xに関する積分演算処理は、像ブレ補正処理の開始(タイマ割り込み処理開始、t=1、図4のステップS11参照)から、最新の時点(t=n)の第1デジタル角速度VVx〜VVxの和を求めることにより行われる(Bx=ΣVVx、図8の(3)参照)。第2方向yに関する積分演算処理は、像ブレ補正処理の開始後から最新の第2デジタル角速度VVy〜VVyの和を求めることにより行われる(By=ΣVVy)。
CPU21は、演算により求められた像ブレ量(像ブレ角度:第1、第2デジタル角度Bx、By)に応じた撮像部39aの移動すべき位置Sを、焦点距離などを考慮した位置変換係数zzに基づいて、第1方向x、第2方向yごとに演算し設定する。位置Sの第1方向x成分をSx、第2方向y成分をSyとする。撮像部39aを含む可動部30aの移動は、後述する電磁力によって行われる。可動部30aをこの位置Sまで移動させるために駆動用ドライバ回路29を介して第1駆動用コイル31aを駆動する駆動力Dの第1方向x成分を第1駆動力Dx(D/A変換後は第1PWMデューティdx)、第2駆動用コイル32aを駆動する第2方向y成分を第2駆動力Dy(D/A変換後は第2PWMデューティdy)とする。
第1方向xに関する位置設定演算処理は、最新の第1デジタル角度Bxに第1位置変換係数zxを乗算することにより求められる(位置Sの第1方向x成分Sx=zx×Bx、図8の(3)参照)。第2方向yに関する位置設定演算処理は、最新の第2デジタル角度Byに第2位置変換係数zyを乗算することにより求められる(位置Sの第2方向y成分Sy=zy×By)。
像ブレ補正部30は、CPU21が演算した移動すべき位置Sに撮像部39aを移動させることによって、ブレによって生じた被写体像の結像面における光軸LXのずれを無くし、被写体像と結像面位置を一定に保ち、像ブレを補正する像ブレ補正処理を行う装置であり、撮像部39aを含みxy平面上に移動可能領域をもつ可動部30aと、固定部30bとを備える。像ブレ補正処理を行わない場合は、可動部30aは、特定位置(本実施形態では移動範囲中心)に固定される。
像ブレ補正部30の可動部30aの駆動(特定位置への固定を含む)は、CPU21のPWM0から第1PWMデューティdx、PWM1から第2PWMデューティdyの出力を受けた駆動用ドライバ回路29を介して、駆動手段に含まれる駆動用コイル部、駆動用磁石部による電磁力によって行われる(図8の(5)参照)。可動部30aの移動前または移動後の位置Pはホール素子部44a、ホール素子信号処理回路45によって検出される。検出された位置Pの情報は、第1検出位置信号pxが第1方向x成分として、第2検出位置信号pyが第2方向y成分としてそれぞれCPU21のA/D2、A/D3に入力される(図8の(2)参照)。第1、第2検出位置信号px、pyはA/D2、A/D3を介してA/D変換される。第1、第2検出位置信号px、pyに対してA/D変換後の位置Pの第1方向x成分、第2方向y成分をそれぞれpdx、pdyとする。検出された位置P(pdx、pdy)のデータと移動すべき位置S(Sx、Sy)のデータによりPID制御(第1、第2駆動力Dx、Dyの算出)が行われる。
第1駆動力Dxは、位置Sの第1方向x成分Sxを、A/D変換後の位置Pの第1方向x成分pdxで減算した第1減算値ex、第1比例係数Kx、サンプリング周期θ、第1積分係数Tix、第1微分係数Tdxに基づいて算出される(Dx=Kx×{ex+θ÷Tix×Σex+Tdx÷θ×(ex―exn−1)}、図8の(4)参照)。
第2駆動力Dyは、位置Sの第2方向y成分Syを、A/D変換後の位置Pの第2方向y成分pdyで減算した第2減算値ey、第2比例係数Ky、サンプリング周期θ、第2積分係数Tiy、第2微分係数Tdyに基づいて算出される(Dy=Ky×{ey+θ÷Tiy×Σey+Tdy÷θ×(ey―eyn−1)})。
サンプリング周期θの値は、変数:時間間隔パラメータTに設定される。
像ブレ補正処理すなわちPID制御による像ブレ補正に対応した移動すべき位置S(Sx、Sy)への可動部30aの駆動は、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モード(IS=1)の時に行われる。像ブレ補正パラメータISが0の時には、可動部30aは、像ブレ補正処理に対応しない特定位置へのPID制御が行われ、移動中心位置に移動せしめられる。
可動部30aは、駆動用コイル部として2つの第1、第2駆動用コイル31a、32a、撮像素子を有する撮像部39a、及び磁界変化検出素子部としてのホール素子部44aを有する。本実施形態では、撮像素子がCCDであるとして説明するが、CMOSなど他の撮像素子であってもよい。
固定部30bは、駆動用磁石部として2つの第1、第2位置検出及び駆動用磁石411b、412b、第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク431b、432bを有する。
固定部30bは、可動部30aを第1方向x、第2方向yに移動自在に支持する。
撮像素子の撮像範囲を最大限活用して像ブレ補正を行うために、撮影レンズ67の光軸LXが撮像素子の中心近傍を通る位置関係にある時に、第1方向x、第2方向yともに可動部30aが移動範囲の中心に位置する(移動中心位置にある)ように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定する。撮像素子の中心とは、撮像素子の撮像面を形成する矩形が有する2つの対角線の交点をいう。
可動部30aには、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第1、第2駆動用コイル31a、32a、及びホール素子部44aとが取り付けられている。第1駆動用コイル31aのコイルパターンは、第1駆動用コイル31aの電流の方向と第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界の向きから生じる電磁力により第1駆動用コイル31aを含む可動部30aを第1方向xに移動させるべく、第2方向yと平行な線分を有する。第2駆動用コイル32aのコイルパターンは、第2駆動用コイル32aの電流の方向と第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界の向きから生じる電磁力により第2駆動用コイル32aを含む可動部30aを第2方向yに移動させるべく、第1方向xと平行な線分を有する。ホール素子部44aについては後述する。
第1、第2駆動用コイル31a、32aは、フレキシブル基板(不図示)を介してこれらを駆動する駆動用ドライバ回路29と接続される。駆動用ドライバ回路29は、CPU21のPWM0、PWM1から第1、第2PWMデューティdx、dyのそれぞれが入力される。駆動用ドライバ回路29は、入力された第1、第2PWMデューティdx、dyの値に応じて第1、第2駆動用コイル31a、32aに電力を供給し、可動部30aを駆動する。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第1駆動用コイル31a及び水平方向ホール素子hh10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第2駆動用コイル32a及び鉛直方向ホール素子hv10と対向するように固定部30bの可動部30a側に取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用磁石411bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1位置検出及び駆動用ヨーク431bの上であって、第1方向xにN極とS極が並べて取り付けられる。
第2位置検出及び駆動用磁石412bは、第3方向zにおいて固定部30b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第2位置検出及び駆動用ヨーク432bの上であって、第2方向yにN極とS極が並べて取り付けられる。
第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第1位置検出及び駆動用ヨーク431bは、第1位置検出及び駆動用磁石411bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと第1駆動用コイル31a、及び第1位置検出及び駆動用磁石411bと水平方向ホール素子hh10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、軟磁性体材料で構成され、固定部30b上に取り付けられる。第2位置検出及び駆動用ヨーク432bは、第2位置検出及び駆動用磁石412bの磁界が周囲に漏れないようにする役目、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと第2駆動用コイル32a、及び第2位置検出及び駆動用磁石412bと鉛直方向ホール素子hv10との間の磁束密度を高める役目を果たす。
ホール素子部44aは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を2つ有し、可動部30aの第1方向x、第2方向yの現在位置P(第1検出位置信号px、第2検出位置信号py)を検出する1軸ホール素子である。2つのホール素子のうち第1方向xの位置検出用のホール素子を水平方向ホール素子hh10、第2方向yの位置検出用のホール素子を鉛直方向ホール素子hv10とする。
水平方向ホール素子hh10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第1位置検出及び駆動用磁石411bと対向する位置に取り付けられる。鉛直方向ホール素子hv10は、第3方向zから見て可動部30a上であって、固定部30bの第2位置検出及び駆動用磁石412bと対向する位置に取り付けられる。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、水平方向ホール素子hh10の第1方向xの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1位置検出及び駆動用磁石411bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、鉛直方向ホール素子hv10の第2方向yの位置は、撮像素子の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第2位置検出及び駆動用磁石412bのN極、S極と等距離近傍にあるのが望ましい。
ホール素子信号処理回路45は、水平方向ホール素子hh10の出力信号から水平方向ホール素子hh10における出力端子間の水平方向電位差x10を検出し、これから第1方向xの位置を特定する第1検出位置信号pxをCPU21のA/D2に出力する第1ホール素子信号処理回路450と、鉛直方向ホール素子hv10の出力信号から、鉛直方向ホール素子hv10における出力端子間の鉛直方向電位差y10を検出し、これから第2方向yの位置を特定する第2検出位置信号pyをCPU21のA/D3に出力する第2ホール素子信号処理回路460とを有する。
次に、撮像装置1のメイン動作(撮像動作)について図4のフローチャートで説明する。
撮像装置1の電源がオンにされると、ステップS11で、角速度検出部25に電力が供給され、電源オン状態にされる。また、一定時間(1ms)間隔でタイマ割り込み処理が開始される。像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値は0に設定され、時間間隔パラメータTの値は1に設定される。タイマの割り込み処理の詳細については、図5のフローチャートを使って後述する。
ステップS12で、測光スイッチ12aがオン状態にされているか否かが判断される。オン状態にされていない場合は、ステップS12が繰り返され、オン状態にされている場合は、ステップS13に進められる。
ステップS13で、像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされたか否かを判断する。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされていない場合は、ステップS14で、像ブレ補正パラメータISの値が0に設定される。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされている場合は、ステップS15で、像ブレ補正パラメータISの値が1に設定される。
ステップS16aで、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定される。ステップS16で、AE部23のAEセンサ駆動により測光が行われ、絞り値や露光時間に関する情報がCPU21に取り込まれ、絞り値や露光時間が演算される。ステップS16bで、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定される。すなわち、CPU21とAE部23とが通信して、絞り値や露光時間に関する情報を取り込む間は、像ブレ補正処理が行われない。
ステップS17で、AF部24のAFセンサが駆動され測距のための積分演算が行われる。ステップS18で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定される。ステップS19で、AF部24のAFセンサからの測距に関する情報のCPU21への取り込みが行われる。ステップS20で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定される。すなわち、CPU21とAF部24とが通信して、AFセンサからの測距に関する情報を取り込む間は、像ブレ補正処理が行われない。ステップS21で、測距に関する情報に基づいてAF駆動に関する演算処理が行われ、演算結果に基づいてAF部24のレンズ制御回路駆動により合焦動作が行われる。
ステップS22で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS23で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS24で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定される。ステップS25で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、レリーズ情報が転送され、移動された電荷に基づいて画像処理が行われる。ステップS26で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定される。すなわち、CPU21とDSP19とが通信して、画像処理が行われる間は、像ブレ補正処理が行われない。ステップS27で、画像処理された画像が、LCDモニタ17に表示される(スルー画像表示)。
ステップS28で、レリーズスイッチ13aがオン状態にされたか否かが判断される。レリーズスイッチ13aがオン状態にされていない場合には、ステップS12に戻される(ステップS12〜27を繰り返す)。レリーズスイッチ13aがオン状態にされている場合は、ステップS29に進められる。
ステップS29で、CCDの電荷蓄積すなわち露光が行われる。露光時間終了後、ステップS30で、CCD入力、すなわち露光時間内の間CCDに蓄積された電荷が移動せしめられる。ステップS31で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定される。ステップS32で、CPU21とDSP19との間で通信が行われ、移動された電荷に基づいて画像処理が行われる。ステップS33で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が0に設定される。すなわち、CPU21とDSP19とが通信して、画像処理が行われる間は、像ブレ補正処理が行われない。ステップS34で、画像処理された画像が撮像装置1内の映像メモリに記憶される。ステップS35で、記憶された画像信号は、LCDモニタ17によって表示され、ステップS12に戻される。
次に、図4のステップS11で開始され、一定時間(1ms)間隔で行われるタイマ割り込み処理について図5のフローチャートを用いて説明する。タイマ割り込み処理が開始されると、ステップS51で、像ブレ補正処理可否判断パラメータCAM_DISの値が1に設定されているか否かが判断される。1に設定されている場合は、ステップS52で、時間間隔パラメータTの値が1だけ加算されて、タイマ割り込み処理が終了される。
1に設定されていない場合は、ステップS53で、時間間隔パラメータTの値を引数として使った像ブレ補正演算処理SR_SUB(T)が開始される。像ブレ補正演算処理SR_SUB(T)の詳細は、図6のフローチャートを使って後述する。ステップS54で、時間間隔パラメータTの値が1に設定されて、タイマ割り込み処理が終了される。
次に、図5のステップS53で行われる像ブレ補正演算処理SR_SUB(T)について図6のフローチャートを用いて説明する。像ブレ補正演算処理SR_SUB(T)が開始されると、ステップS71で、角速度検出部25から出力された第1、第2角速度vx、vyが、CPU21のA/D0、A/D1を介しA/D変換され入力される(第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vy、角速度検出処理)。第1、第2デジタル角速度信号Vx、Vyは、ヌル電圧やパンニングである低周波成分がカットされる(第1、第2デジタル角速度VVx、VVy、デジタルハイパスフィルタ処理)。角速度検出処理、及びデジタルハイパスフィルタ処理については、図7のフローチャートを使って後述する。
ステップS72で、ホール素子部44aで位置検出され、ホール素子信号処理回路45で演算された第1、第2検出位置信号px、pyがCPU21のA/D2、A/D3を介しA/D変換され入力され、現在位置P(pdx、pdy)が求められる。
ステップS73で、像ブレ補正パラメータISの値が0か否かが判断される。IS=0すなわち補正モードでない場合は、ステップS74で、可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が可動部30aの移動中心位置と同じに設定される。IS=1すなわち補正モードの場合は、ステップS75で、ステップS72で求めた第1、第2角速度vx、vyから可動部30aの移動すべき位置S(Sx、Sy)が演算され設定される。
ステップS76で、ステップS74又は75で設定した位置S(Sx、Sy)と現在位置P(pdx、pdy)より可動部30aの移動に必要な駆動力Dすなわち第1、第2駆動用コイル31a、32aを駆動するのに必要な第1駆動力Dx(第1PWMデューティdx)、第2駆動力Dy(第2PWMデューティdy)が演算される。ステップS77で第1、第2PWMデューティdx、dyにより駆動用ドライバ回路29を介し第1、第2駆動用コイル31a、32aが駆動され可動部30aが移動せしめられる。ステップS78で、時間間隔パラメータTの値が0に設定され、像ブレ補正演算処理SR_SUB(T)が終了される。ステップS76、S77の動作は、一般的な比例、積分、微分演算を行うPID自動制御で用いられる自動制御演算である。
次に、図6のステップS71における角速度検出処理、及びデジタルハイパスフィルタ処理の詳細について、図7のフローチャートを用いて説明する。角速度検出部25の第1、第2アンプ28a、28bから出力されA/D変換された最新のデジタル角速度信号の値は、第1、第2最新値adx、adyとして設定される。また、最新の時点よりも1つ前の時点に角速度検出部25の第1、第2アンプ28a、28bから出力されA/D変換されたデジタル角速度信号の値は、第1、第2前回値x1、y1として設定される。第1、第2最新値adx、ady、及び第1、第2前回値x1、y1はCPU21にメモリされる。
角速度検出処理が開始されると、角速度検出部25の第1、第2アンプ28a、28bから出力された信号:第1、第2角速度vx、vyがCPU21のA/D0、A/D1に入力されA/D変換される(第1、第2最新値adx、ady)。
ステップS92で、時間間隔パラメータTの値が1よりも大きな値であるか否かが判断される。1よりも大きい場合は、ステップS93に進められ、小さい場合は、ステップS97に進められる。
ステップS93で、第1最新値adx(=Vx)と第1前回値x1(=Vx(n−T))とに基づいて第1デジタル角速度信号Vxn−(T−1)が求められ、第2最新値ady(=Vy)と第2前回値y1(=Vy(n−T))に基づいて第2デジタル角速度信号Vyn−(T−1)が求められる(Vxn−(T−1)=(adx−x1)÷2+x1、Vyn−(T−1)=(ady―y1)÷2+y1)。
ステップS94で、第1デジタル角速度信号Vxn−(T−1)、t=1の時点の第1デジタル角速度VVxからt=n−Tの時点の第1デジタル角速度VVxn−Tまでの和、及び第1ハイパスフィルタ時定数hxに基づいて、第1デジタル角速度VVxn−(T−1)が求められる(VVxn−(T−1)=Vxn−(T−1)―ΣVVxn−T÷hx)。第2デジタル角速度信号Vyn−(T−1)、t=1の時点の第2デジタル角速度VVyからt=n−Tの時点の第2デジタル角速度VVyn−Tまでの和、及び第2ハイパスフィルタ時定数hyに基づいて、第2デジタル角速度VVyn−(T−1)が求められる(VVyn−(T−1)=Vyn−(T−1)―ΣVVyn−T÷hy)。
ステップS95で、ステップS94で求められた第1デジタル角速度VVxn−(T−1)と、t=n−Tの時点の第1デジタル角速度VVxn−Tまでの和とに基づいて、第1デジタル角速度VVxから第1デジタル角速度VVxn−(T−1)までの和が求められる(ΣVVxn−(T−1)=VVxn−(T−1)+ΣVVxn−T)。ステップS94で求められた第2デジタル角速度VVyn−(T−1)と、t=n−Tの時点の第2デジタル角速度VVyn−Tまでの和とに基づいて、第2デジタル角速度VVyから第2デジタル角速度VVyn−(T−1)までの和が求められる(ΣVVyn−(T−1)=VVyn−(T−1)+ΣVVyn−T)。ステップS96で、時間間隔パラメータTの値が1だけ減算される。ステップS96の後、ステップS92に戻される。
ステップS92〜S96の補間演算を繰り返すことにより、一定時間間隔で角速度検出ができなかった期間(t=n−(T−1)の時点から、t=n−1の時点まで)における、一定時間間隔のデジタル角速度信号が求められる。角速度検出が一定時間間隔で行われなかった場合に、その期間のデジタル角速度信号などは計算されないまま後段の積分演算処理が行われると、欠落したデータ分だけ誤差が生じるおそれがある。本実施形態では、欠落した部分のデジタル角速度信号などを補間演算により求めるため、後段の積分演算処理における誤差を少なくすること、ひいては像ブレ補正処理の誤差を少なくすることが可能になる。
図9は、時間間隔パラメータTが4であった場合の、一定時間間隔で角速度検出が出来なかった期間(t=n−(T−1)=n−3の時点から、t=n−1の時点)における補間演算により求められた第1デジタル角速度信号Vxn−3、Vxn−2、Vxn−1を示す。点線は、実際の第1方向xのブレ波形を、実線は、角速度検出により求められたブレ波形(第1デジタル角速度信号Vx)を示す。黒丸は、第1角速度センサ26aからの出力により求められた第1デジタル角速度信号の値を示し、白丸は、補間演算により求められた第1デジタル角速度信号の値を示す。
ステップS97で、第1最新値adx、t=1の時点の第1デジタル角速度VVxからt=n−T=n−1の時点の第1デジタル角速度VVxn−1までの和、及び第1ハイパスフィルタ時定数hxに基づいて、第1デジタル角速度VVxが求められる(VVx=adx―ΣVVxn−1÷hx)。第2最新値ady、t=1の時点の第2デジタル角速度VVyからt=n−T=n−1の時点の第2デジタル角速度VVyn−1までの和、及び第2ハイパスフィルタ時定数hyに基づいて、第2デジタル角速度VVyが求められる(VVy=ady―ΣVVyn−1÷hy)。
ステップS98で、第1デジタル角速度VVxから第1デジタル角速度VVxまでの和が求められる(ΣVVx=VVx+ΣVVxn−1)。第2デジタル角速度VVyから第2デジタル角速度VVyまでの和が求められる(ΣVVy=VVy+ΣVVyn−1)。
ステップS99で、第1前回値x1の値が、第1最新値adxの値に設定され、第2前回値y1の値が、第2最新値adyの値に設定され、角速度検出処理、及びデジタルハイパスフィルタ処理が終了される。
本実施形態では、一定時間間隔で角速度検出処理が行われなかった期間の第1デジタル角速度信号Vx(n−T<k<n−1)の値は、一定時間間隔で角速度検出処理が行われなかった期間の前後で角速度検出処理が行われた時点の第1デジタル角速度信号Vxn−T、Vxの平均値に基づく補間処理により求められるが、他の補間演算処理であってもよい。例えば、図10に示すような直線近似による補間演算処理が挙げられる。
また、一定時間間隔で角速度検出処理が行わない期間(撮像動作における所定の期間)として、撮像準備処理(AE部23における測光、及びAE部23からの絞り値や露光時間に関する情報を取り込み時(図4のステップS16参照)、AF部24のAFセンサからの測距に関する情報のCPU21への取り込み時(図4のステップS19参照))、及びCPU21とDSP19との通信時(図4のステップS25、S32参照)を挙げたが、CPU21の処理能力に応じて他の期間を設定してもよい。例えば、図4のステップS17で行われる測距積分演算のためのAF部24とCPU21との通信時である。
また、撮像素子を含む撮像部39aが可動部30aに配置されて移動する形態を説明したが、撮像部39aは固定で、像ブレ補正レンズを可動部30aに配置して移動させる形態でも同様の効果が得られる。
また、磁界変化検出素子としてホール素子を利用したホール素子部44aによる位置検出を説明したが、磁界変化検出素子として別の検出素子を利用してもよい。具体的には、磁界の変化を検出することにより可動部の位置検出情報を求めることが可能なMIセンサ(高周波キャリア型磁界センサ)、または磁気共鳴型磁界検出素子、MR素子(磁気抵抗効果素子)であり、ホール素子を利用した本実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態における撮像装置の外観を示す背面からみた斜視図である。 撮像装置の正面図である。 撮像装置の回路構成図である。 撮像装置のメイン動作処理を示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。 図5のステップS53で行われる像ブレ補正演算処理の詳細を示すフローチャートである。 図6のステップS71における角速度検出処理、及びデジタルハイパスフィルタ処理の詳細を示すフローチャートである。 像ブレ補正処理における各手順の演算式を示す図である。 時間間隔パラメータTが4であった場合の、一定時間間隔で角速度検出が出来なかった期間における平均値補間演算により求められた第1デジタル角速度信号を示すグラフである。 時間間隔パラメータTが4であった場合の、一定時間間隔で角速度検出が出来なかった期間における直線近似補間演算により求められた第1デジタル角速度信号を示すグラフである。
符号の説明
1 撮像装置
11 Ponボタン
12a 測光スイッチ
13 レリーズボタン
13a レリーズスイッチ
14 像ブレ補正ボタン
14a 像ブレ補正スイッチ
17 LCDモニタ
19 DSP
21 CPU
23 AE部
24 AF部
25 角速度検出部
26a、26b 第1、第2角速度センサ
27a、27b 第1、第2ハイパスフィルタ回路
28a、28b 第1、第2アンプ回路
29 駆動用ドライバ回路
30 像ブレ補正部
30a 可動部
30b 固定部
31a、32a 第1、第2駆動用コイル
39a 撮像部
411b、412b 第1、第2位置検出及び駆動用磁石
431b、432b 第1、第2位置検出及び駆動用ヨーク
44a ホール素子部
45 ホール素子信号処理回路
67 撮影レンズ
Bx、By 第1、第2デジタル角度位置
dx、dy 第1、第2PWMデューティ
Dx、Dy 第1、第2駆動力
ex、ey 第1、第2減算値
hh10 水平方向ホール素子
hv10 鉛直方向ホール素子
hx、hy 第1、第2ハイパスフィルタ時定数
Kx、Ky 第1、第2比例係数
LX 撮影レンズの光軸
pdx A/D変換後の位置Pの第1方向x成分
pdy A/D変換後の位置Pの第2方向y成分
px、py 第1、第2検出位置信号
Sxの第1方向x成分
Syの第2方向y成分
Tdx、Tdy 第1、第2微分係数
Tix、Tiy 第1、第2積分係数
vx、vy 第1、第2角速度
Vx、Vy 第1、第2デジタル角速度信号
VVx、VVy 第1、第2デジタル角速度
θ サンプリング周期

Claims (11)

  1. 角速度センサと、
    前記角速度センサを制御し、一定時間間隔で、前記角速度センサから出力された角速度信号を積分演算して像ブレ量を求め、該像ブレ量に基づいて像ブレ補正処理を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、前記一定時間間隔より長い所定の期間内は、像ブレ補正処理を行わず、
    前記制御部は、前記所定の期間の経過後、前記所定の期間の前後において前記角速度センサから出力された角速度信号に基づいて、前記所定の期間内における前記一定時間間隔の角速度を算出し、前記角速度センサにより検出された角速度信号の値および算出された角速度の値に基づいて積分演算処理することを特徴とする像ブレ補正装置。
  2. 前記制御部は、撮像部を有する可動部を移動させることにより、像ブレ補正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  3. 測距に関する情報を取得するAFセンサをさらに備え、
    前記所定の期間は、前記AFセンサと前記制御部との通信が行われている期間を有することを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  4. 撮像により得られた画像信号の画像処理を行うDSPを更に備え、
    前記所定の期間は、前記DSPと前記制御部との通信が行われている期間を有することを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  5. 前記所定の期間内における一定時間間隔の角速度は、前記所定の期間の前後において前記角速度センサから出力された角速度信号の平均値を求める演算によって求められることを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  6. 前記所定の期間内における一定時間間隔の角速度は、前記所定の期間の前に前記角速度センサから出力された角速度信号の値と、前記所定の期間の後に前記角速度センサから出力された角速度信号の値とを直線近似する演算によって求められることを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  7. 前記制御部は、前記所定の期間の長さを測定し、前記長さに関する情報を用いて、前記所定の期間内における一定時間ごとの角速度算ことを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  8. 前記長さに関する情報は、引数として、前記角速度算に用いられることを特徴とする請求項7に記載の像ブレ補正装置。
  9. 被写体像を測光して露出演算を行う露出演算部をさらに備え、
    前記所定の期間は、前記露出演算部から前記制御部へ絞り値及び露光時間の少なくとも一方に関する情報の取り込みが行われている期間を有することを特徴とする請求項1に記載の像ブレ補正装置。
  10. 角速度センサと、
    撮像により得られた画像信号の画像処理を行うDSPと、
    前記角速度センサを制御し、一定時間間隔で、前記角速度センサから出力された角速度信号を積分演算して像ブレ量を求め、該像ブレ量に基づいて像ブレ補正処理い、また、前記DSPと通信するとともに、被写体像を撮像する撮像動作を実行するための動作であ撮像準備処理を行う制御部とを備え、
    前記制御部は、前記一定時間間隔よりも長い前記撮像準備処理の実行期間、及び前記DSPとの通信期間において、像ブレ補正処理を行わず、
    前記制御部は、前記撮像準備処理の実行期間の経過後、前記撮像準備処理の実行期間の前後において前記角速度センサから出力された角速度信号に基づいて、前記撮像準備処理の実行期間内における前記一定時間間隔の角速度を算出し、前記角速度センサにより検出された角速度信号の値および算出された角速度の値に基づいて積分演算処理し、また、
    前記制御部は、前記DSPとの通信期間の経過後、前記DSPとの通信期間の前後において前記角速度センサから出力された角速度信号に基づいて、前記DSPとの通信期間内における前記一定時間間隔の角速度を算出し、前記角速度センサにより検出された角速度信号の値および算出された角速度の値に基づいて積分演算処理することを特徴とする撮像装置。
  11. 前記撮像準備処理は、測光、絞り値及び露光時間に関する情報の取り込み時、測距に関する情報の取り込み時のうち少なくとも1つを有することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
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