JP4999459B2 - 冷凍機油組成物 - Google Patents

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本発明は、新規な冷凍機油組成物に関し、特に、長期間において潤滑性能を維持でき、かつ冷凍サイクル内のキャピラリーを閉塞させることがない新規な冷凍機油組成物に関する。
一般に、冷凍機、例えば圧縮機,凝縮器,膨張弁,蒸発器からなる圧縮型冷凍機の圧縮式冷凍サイクルは、冷媒と潤滑油との混合液体がこの密閉された系内を循環する構造となっている。このような圧縮型冷凍機には、冷媒として、従来ジクロロジフルオロメタン(R−12)やクロロジフルオロメタン(R−22)等のクロロフルオロカーボンが用いられており、また、それと併用する多数の潤滑油が製造され使用されてきた。従来冷媒として使用されてきたこれらのフロン化合物は、大気中に放出されたときに、成層圏に存在するオゾン層を破壊するなどの環境汚染をもたらすおそれがあることから、新しい冷媒として1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134a)に代表されるハイドロフルオロカーボンやフルオロカーボンなどが使用されるようになってきた。
一方、冷凍機油組成物には極圧剤として、トリクレジルホスフェート(TCP)に代表されるリン系の添加剤が使用されていた。しかしながら、リン系の極圧剤は熱分解や加水分解、さらには摩擦面におけるトライボケミカル反応等により変質し、スラッジ化するという問題があった。また、変質し、スラッジ化することにより、リン系添加剤は消耗するため、長期間にわたる潤滑性能を維持できず、焼付、摩耗に至る場合があった。
基油としてポリαオレフィン等の合成油と鉱油を混合して用い、これに有機硫黄化合物を添加し、耐熱性、耐摩耗性に優れ、温度変化に対し粘度変化が少なく、フロン溶解性に優れた性能を有する硫黄含有潤滑油が提案されている(特許文献1)。特許文献1によれば、このような冷凍機用潤滑油組成物においては、有機硫黄化合物の含有量が重要であり、有機硫黄化合物は、例えば基油として鉱油を用いた場合には、鉱油中に天然に存在するものであってもよいとされている。しかしながら、基油として種々の優れた特性を有するポリビニルエーテルを用いた冷凍機用潤滑油組成物においては、硫黄含有量を制御することのみでは、十分な耐摩耗性、極圧性を付与することができなかった。
特開昭58−103594号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、長期間にわたって潤滑性能を維持でき、かつ冷凍サイクル内のキャピラリーを閉塞させることのない冷凍機用潤滑油組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記の特性を有する冷凍機用潤滑油組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルエーテル(PVE)を基油として用い、これに特定の有機硫黄化合物を含有させた冷凍機油が、ハイドロフルオロカーボンやフルオロカーボン、炭酸ガス、アンモニア、炭化水素などの自然系冷媒を用いた場合に、長期間にわたって潤滑性能を維持でき、かつ冷凍サイクル内のキャピラリーを閉塞させることがないことを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(A)ポリビニルエーテルからなる基油、(B)硫黄の含有量が35質量%以下の有機硫黄化合物及び(C)冷媒を含有する冷凍機油組成物であって、全硫黄の含有量が(A)成分と(B)成分の合計量に対し0.01〜0.1質量%である冷凍機油組成物を提供するものである。
キャピラリー詰まり試験機を示す図である。
符号の説明
1.キャピラリー詰まり試験機
2.圧縮機
2A.圧縮機入口
2B.圧縮機出口
3.キャピラリー管
3A.キャピラリー管入口
3B.キャピラリー管出口
4.高温側流路
5.低温側流路
6.熱交換器
7.吐出側圧力計
8.吸入側圧力計
9.真空ポンプ接続用バルブ
10.模擬循環系
本発明の潤滑油組成物は、基油として(A)ポリビニルエーテルを用いる。ポリビニルエーテル化合物としては、例えば一般式(I)
Figure 0004999459
(式中、R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、R4は炭素数1〜10の二価の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基、kはその平均値が0〜10の数を示し、R1〜R5は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよく、またR4Oが複数ある場合には、複数のR4Oは同一でも異なっていてもよい。)で表される構成単位を有するポリビニルエーテル化合物が挙げられる。また、上記一般式(I)で表される構成単位と、一般式(II)
Figure 0004999459
(式中、R6〜R9は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、またR6〜R9は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。)で表される構成単位とを有するブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエーテル化合物も使用することができる。上記一般式(I)におけるR1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。ここで炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基などのアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種ジメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメチルフェニル基などのアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル基,各種メチルベンジル基などのアリールアルキル基を示す。なお、これらのR1,R2及びR3としては、特に水素原子が好ましい。
一方、一般式(I)中のR4は、炭素数1〜10、好ましくは2〜10の二価の炭化水素基を示すが、ここで炭素数1〜10の二価の炭化水素基とは、具体的にはメチレン基;エチレン基;フェニルエチレン基;1,2−プロピレン基;2−フェニル−1,2−プロピレン基;1,3−プロピレン基;各種ブチレン基;各種ペンチレン基;各種ヘキシレン基;各種ヘプチレン基;各種オクチレン基;各種ノニレン基;各種デシレン基の二価の脂肪族基、シクロヘキサン;メチルシクロヘキサン;エチルシクロヘキサン;ジメチルシクロヘキサン;プロピルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素に2個の結合部位を有する脂環式基、各種フェニレン基;各種メチルフェニレン基;各種エチルフェニレン基;各種ジメチルフェニレン基;各種ナフチレン基などの二価の芳香族炭化水素基、トルエン;キシレン;エチルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分と芳香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するアルキル芳香族基、キシレン;ジエチルベンゼンなどのポリアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位を有するアルキル芳香族基などがある。これらの中で炭素数2から4の脂肪族基が特に好ましい。
なお、一般式(I)におけるkはR4Oの繰り返し数を示し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範囲の数である。R4が複数ある場合には、複数のR4は同一でも異なっていてもよい。さらに、一般式(I)におけるR5は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を示すが、この炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル基などのアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種プロピルシクロヘキシル基,各種ジメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメチルフェニル基,各種プロピルフェニル基,各種トリメチルフェニル基,各種ブチルフェニル基,各種ナフチル基などのアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル基,各種メチルベンジル基,各種フェニルプロピル基,各種フェニルブチル基などのアリールアルキル基などを示す。
なお、該R1〜R5は構成単位毎に同一であっても異なっていてもよい。上記一般式(I)で表されるポリビニルエーテル化合物は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。このモル比が4.2以上であると吸湿性が低く、また7.0以下であると冷媒との十分な相溶性が得られる。
上記一般式(II)において、R6〜R9は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上記一般式(I)におけるR5の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。なお、R6〜R9は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。
該一般式(I)で表される構成単位と一般式(II)で表される構成単位とを有するブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエーテル化合物は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましく用いられる。このモル比が4.2以上であると吸湿性が低く、7.0以下であると冷媒との十分な相溶性が得られる。
本発明で用いられる(A)基油としては、上記のものが好適に用いられるが、これらは1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。また、本発明で用いる(A)基油は40℃における動粘度が、3〜1000mm2/sであることが好ましい。3mm2/s以上であると十分な潤滑性能が得られ、1000mm2/s以下であると過度の負荷がかからずに、エネルギー効率が高くなる。以上の観点から、基油の40℃における動粘度は、5〜500mm2/sの範囲であることが好ましく、さらには5〜150mm2/sの範囲であることが好ましい。
次に、本発明では(B)成分として、硫黄の含有量が35質量%以下である有機硫黄化合物を含有することを特徴とする。硫黄の含有量が35質量%を超えると、変質・スラッジ化が生じる場合がある。具体的には、1分子中に硫黄が3個以上含有するような、ポリスルフィドはこのような危険がある。また、硫黄の含有量は5質量%より多いことが(B)成分の添加量を低減できる点で好ましい。
本発明で好ましく用いられる(B)有機硫黄化合物としては、脂肪族硫黄化合物、複素環式硫黄化合物、芳香族硫黄化合物等が挙げられる。
脂肪族硫黄化合物としては、炭素数が12以上であることが好ましく、さらには14以上、特には18以上であることが好ましい。具体的には、ジオクチルスルフィド、ジドデシルスルフィド、ジテトラデシルスルフィド等が挙げられる。
複素環式硫黄化合物としては、炭素数が8以上であることが好ましく、さらには10以上であることが好ましく、特には炭素数が12以上であることがより好ましい。具体的には、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、ベンゾチアピラン、チアピラン、チアントレン、ジベンゾチアピラン、ジフェニレンジスルフィド、及びこれらのアルキル誘導体が挙げられる。
芳香族硫黄化合物としては、炭素数が12以上であることが好ましく、さらに16以上であることが好ましい。具体的には、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ジフェニルスルフィド、ジオクチルジフェニルスルフィド、ジアルキルジフェニレンスルフィドなどが挙げられる。
その他、炭素数が8以上である脂肪族硫黄化合物、複素環式硫黄化合物、及び芳香族硫黄化合物以外の有機硫黄化合物を用いることもでき、例えば、炭素数が8以上、好ましくは炭素数が10以上で、分子内にS原子を1個以上含有する有機硫黄化合物が挙げられ、具体的には、スルフォラン、ジフェニルスルホキシド、ジフェニルスルフォン、チアゾール、チアゾール誘導体、チアアダマンタン、2−チエニルカルビノール、チオフェン酢酸等が挙げられる。
以上の有機硫黄化合物のうち、ジフェニレンジスルフィド、フェノチアジン、ジアルキルジフェニレンスルフィドが好ましく用いられる。
本発明の冷凍機油組成物中での硫黄含有量は、(A)成分と(B)成分の合計量を基準として、0.01〜0.1質量%であることを必須とする。該硫黄含有量が0.01質量%以上であれば、十分な潤滑性能を達成することができ、0.1質量%以下であれば、変質等によるスラッジの発生を十分抑制することができる。以上の観点から、硫黄含有量は、0.02〜0.05質量%の範囲であることが好ましく、さらには0.025〜0.035質量%の範囲であることが好ましい。
また、本発明の潤滑油組成物には、通常冷凍機油組成物で用いられる添加剤を配合することができ、特に、酸化防止剤、酸補足剤及び消泡剤を添加することが好ましい。
酸化防止剤としては特に制限はなく、例えばフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などを使用することができる。酸捕捉剤は、冷凍機油組成物において、加水分解安定性を目的として配合されるもので、例えば、フェニルグリシジルエーテル,アルキルグリシジルエーテル,アルキレングリコールグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキサイド,α−オレフィンオキサイド,エポキシ化大豆油などのエポキシ化合物を挙げることができる。中でも相溶性の点でフェニルグリシジルエーテル,アルキルグリシジルエーテル,アルキレングリコールグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキサイド,α−オレフィンオキサイドが好ましい。消泡剤としては、シリコーン油やフッ化シリコーン油などを挙げることができる。
また、本発明の目的を阻害しない範囲で他の添加剤、例えば、ベンゾトリアゾールやその誘導体などの銅不活性化剤等を添加することができる。これらの添加剤は、それぞれ通常0.005〜5重量%の範囲で添加される。
また、本発明の潤滑油組成物で用いられる冷媒としては、ハイドロフルオロカーボン、フルオロカーボン、炭酸ガス、炭化水素及びアンモニアから選ばれる少なくとも1種が通常用いられる。ここで炭化水素とは通常冷媒として用いられるもので、例えばプロパン、ブタン、これらの混合物等が挙げられる。本発明の潤滑油組成物では、特に冷媒として炭酸ガス、炭化水素及びアンモニアから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
冷凍機油組成物中での、これらの冷媒の含有量は通常10〜99質量%の範囲である。10質量%以上であれば、十分な冷凍能力を発揮することができ、99質量%以下であると、十分な量の潤滑油が存在して、焼付や摩耗の問題がない。以上の観点から、30〜95質量%の範囲がさらに好ましい。
本発明の冷凍機油組成物は、種々の用途に用いることができ、例えば、空調用、冷蔵庫用、ガスヒートポンプ(GHP)用、自動販売機,ショーケースの冷凍用、カーエアコン用、給湯用、床暖房用などとして使用することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
1.シールドチューブ試験(熱安定性)
内容積10mlのガラスチューブに、各実施例及び比較例に記載の方法で調製した冷凍機油組成物を入れ、銅、アルミニウム、鉄の金属触媒を加えた。ガラスチューブを密閉し175℃、30日間保持後、冷凍機油組成物の外観、銅の外観、スラッジの有無について評価した。
2.密閉ファレックス試験(潤滑性)
密閉式ファレックス摩擦試験機を用いてASTM D2670に準拠して摩耗量(mg)を求めた。なお、試験条件は、荷重1335N、回転数300rpm、温度80℃、試験時間1時間、用いたピンがAISIC1137、ブロックがSAE3135であった。
3.キャピラリー詰まり試験
図1に示す試験機を用い、1000時間後のキャピラリー流量の低下率で評価した。この試験装置1は、特開平11−183334に開示されるもので、圧縮機2と、温圧減少手段であるキャピラリー管3と、圧縮機2の吐出口2Aおよびキャピラリー管3の入口3Aを連通させる高温側流路4と、キャピラリー管3の出口3Bおよび圧縮機2の吸入口2Bを連通させる低温側流路5と、高温側流路4および低温側流路5の途中に設けられて各流路4,5間で冷媒同士の熱交換を行う熱交換器6とを備え、高温側流路4上において、圧縮機2と熱交換器6との間には吐出側圧力計7が設けられ、低温側流路5上において、熱交換器6と圧縮機2との間には吸入側圧力計8が設けられ、その下流側には真空ポンプ接続用のバルブ9が設けられている。そして、以上の構成部品により、冷凍機油を含んだ冷媒を循環させる模擬循環系10が構成されている。
試験条件としては、吸入側圧力(Ps)を0.4MPa、吐出側圧力(Pd)を3.3MPa、熱交換機入口温度(Td)を110℃、熱交換機出口温度(Ts)を30℃とした。冷媒としてはイソブタン(R600a)を用い、試料油((A)成分と(B)成分の合計量)と冷媒の量を400gずつ混合して試験を実施した。
実施例1〜、参考例1〜4、比較例1〜6
第1表に示す(A)基油と(B)特定の有機化合物からなる冷凍機油を調製し、上記評価方法にて評価した。結果を第1表に示す。
なお、ここで用いられる(A)成分及び(B)成分を示す記号は以下のものを示す。
A−1;ポリエチルビニルエーテルポリイソブチルビニルエーテル共重合体(ポリエチルビニルエーテル:ポリイソブチルビニルエーテルのモル比;1:9、40℃粘度;68mm2/s)
A−2;ポリエチルビニルエーテルポリメチルビニルエーテル共重合体(ポリエチルビニルエーテル:ポリメチルビニルエーテルのモル比;1:1、40℃粘度;100mm2/s)
A−3;ポリイソブチルビニルエーテル(40℃粘度;10mm2/s)
A−4;ポリエチルビニルエーテル(40℃粘度;430mm2/s)
B−1;ベンゾチオフェン(硫黄含有量23.9質量%)
B−2;ジベンゾチオフェン(硫黄含有量17.4質量%)
B−3;ジフェニレンジスルフィド(硫黄含有量29.6質量%)
B−4;フェノチアジン(硫黄含有量16.1質量%)
B−5;ジフェニルスルフィド(硫黄含有量17.2質量%)
B−6;ジオクチルジフェニルスルフィド(硫黄含有量7.8質量%)
B−7;ジオクチルポリスルフィド(硫黄含有量39質量%)
B−8;トリクレジルホスフェート
B−9;ジフェニルスルホン(硫黄含有量14質量%)
Figure 0004999459
Figure 0004999459
Figure 0004999459
Figure 0004999459
本発明の新規な冷凍機油組成物は、オゾン層の破壊などの環境問題がなく、長期間にわたって潤滑性能を維持でき、かつ冷凍サイクル内のキャピラリーを閉塞させることがない。従って、空調用、冷蔵庫用、ガスヒートポンプ(GHP)用、自動販売機,ショーケースなどの冷凍用、カーエアコン用、給湯用、床暖房用などとして好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. (A)ポリビニルエーテルからなる基油、(B)硫黄の含有量が35質量%以下の有機硫黄化合物であって、ジフェニレンジスルフィド、フェノチアジン及びジオクチルジフェニルスルフィドから選ばれる有機硫黄化合物、及び(C)冷媒を含有する冷凍機油組成物であって、全硫黄の含有量が(A)成分と(B)成分の合計量に対し0.01〜0.1質量%である冷凍機油組成物。
  2. (A)基油の40℃における粘度が3〜1000mm2/sである請求項1に記載の冷凍機油組成物。
  3. (C)冷媒が、炭化水素である請求項1又は2に記載の冷凍機油組成物。
  4. さらに、酸化防止剤、酸捕捉剤及び消泡剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の冷凍機油組成物。
  5. リン系極圧剤を含有しない請求項1〜のいずれかに記載の冷凍機油組成物。
  6. 冷媒が炭酸ガス、炭化水素及びアンモニアから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載の冷凍機油組成物。
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