JP4997801B2 - サスペンション車体間入力荷重測定装置 - Google Patents

サスペンション車体間入力荷重測定装置 Download PDF

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本発明は、サスペンション車体間入力荷重測定装置に係り、詳細には、車両に装着されるサスペンションを介して車体へ入力される荷重を精度良く測定する荷重測定装置に関する。
サスペンションは、車輪から車体へ伝わる振動荷重(以下、「荷重」と称する)を減衰する緩衝装置としての機能を備え、乗員の乗り心地や操縦の安定性などを目的とする重要な装置である。このため、サスペンションの設計には、サスペンションから車体へ伝わる荷重を精度良く測定することが必要である。
サスペンションを介して車体へ入力される荷重を測定する従来技術としては、車両ボディに固定される上板と車両サスペンションに固定される下板との間に複数のワッシャ型圧電式荷重センサを備えた荷重測定装置を用いてサスペンションから車体へ入力される荷重を測定する方法がある(特許文献1)。
しかしながら、上記従来技術は、サスペンションから車体へ入力される荷重の交流成分に対する感度は高いが、直流成分に対しては感度が著しく低いため、輪荷重(車輪を通じて路面に加わる鉛直方向の荷重)により車体が受ける荷重を正確に測定することができないという問題がある。
また、サスペンションには、通常、路面の状態に応じてモーメントが加わるが、上記従来技術では、測定される荷重にモーメントが加わった状態の荷重が測定されてしまうため、サスペンションを介して車体へ入力される正確な輪荷重を測定することができないという問題がある。
特開平9−236498号公報
本発明は上記のような問題を解決するために成されたものであり、サスペンションを介して車体へ入力される輪荷重を精度よく測定することができる荷重測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る荷重測定装置は、サスペンションを介して車体に入力される荷重を測定する荷重測定装置であって、前記サスペンションの上端部を保持するサスペンション保持部と、複数の連結部材を介して前記車体に連結される固定部と、前記サスペンション保持部と前記固定部とを連結し、前記サスペンション保持部に入力される荷重に応じてひずみを発生させる複数の起歪体と、それぞれの起歪体に取り付けられるひずみゲージと、を備えることを特徴する。
また、前記起歪体に取り付けられたひずみゲージが少なくとも一つのブリッジ回路を形成し、前記ブリッジ回路は、それぞれの前記ひずみゲージへ入力される荷重からモーメントの入力を除去し、車体へ入力される荷重のみを精度良く測定することを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る荷重測定装置によれば、従来のような圧電式荷重センサではなく、ひずみゲージを用いた構成としているので、サスペンションを介して車体へ入力される荷重の交流成分のみならず、直流成分も精度良く測定することができる。
また、起歪体に取り付けられるひずみゲージがブリッジ回路を形成し、このブリッジ回路は、サスペンションを介して車体へ入力される荷重からモーメントの入力を除去させるようにしているので、精度良く輪荷重を測定することができる。
以下に、本発明に係る荷重測定装置を、第1実施形態および第2実施形態に分けて、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態で参照する図面では、本発明に係る荷重測定装置を構成する各部材の寸法を誇張して示しているが、これは発明の内容の理解を容易にするためである。
第1実施形態
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に係る荷重測定装置の説明に供する図である。図1は本実施の形態に係る荷重測定装置を車体側から見た上面を示す図を、図2は図1におけるII−II線に沿った断面図を、図3aは図1に示した起歪体の部分拡大図を、図3bは図3aにおけるIIIb−IIIb線に沿った断面図を、図3cは図3aにおけるIIIc−IIIc線に沿った断面図を、図4は本実施の形態で用いられるひずみゲージを、図5は本実施の形態において、複数のひずみゲージによって構成されるブリッジ回路の概略的な構成を示す図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る荷重測定装置100は、車両のサスペンション(図示はしない)と車体131との間に挟み込まれる構造をしている。
図に示すように、荷重測定装置100は、サスペンション保持部111、固定部113、起歪体115a〜115f、および起歪体115a〜115fに取り付けられるひずみゲージR1〜R24を備えている。
サスペンション保持部111は、車体131のタイヤ(図示しない)から車体131へ伝わる荷重を吸収するサスペンションを保持するものである。サスペンション保持部111には、複数のボルト孔が形成され、サスペンション取り付けボルト111a〜111fによってサスペンションの上端部151に固定される。なお、サスペンション保持部111は、サスペンションの上端部151の形状に倣って、本実施の形態では円盤形状に形成している。
固定部113は、サスペンション保持部111を取り囲むように形成され、複数の連結部材を介して車体131に連結されるものである。
固定部113は、連結部材、例えば、車体留めボルト113a〜113cによって車体131に固定される。本実施の形態では、連結部材としてボルトを用いているが、これに限定されず、固定部113と車体131とを連結できるものであれば特に限定されない。
起歪体115a〜115fは、サスペンション保持部111と固定部113とを連結し、サスペンション保持部111に入力される荷重(輪荷重およびモーメント)に応じたひずみを発生するものである。起歪体115a〜115fは、サスペンション保持部の外周に沿って、サスペンション保持部111と固定部113とを連結するように形成されている。
起歪体115a〜115fは、それぞれサスペンション保持部111および固定部113に対して等間隔に6本形成されている。このように、起歪体を等間隔に形成する理由は、サスペンション保持部111に入力される荷重を起歪体115a〜115fにそれぞれ分配させ、ひずみの集中(詳細な説明は後述する)を均等にするためである。なお、起歪体の位置関係が等間隔になるように形成されれば、車体及び部品の取り付け部位の形状、ボルト等の固定を行う部品は特に限定されない。
起歪体115a〜115fは、金属材料から形成され、例えば、サスペンションスプリング153を形成する金属材料のように、剛性が高く弾性変形が良好な材料から形成されることが好ましい。また、断面の寸法は、入力される荷重に対応して、起歪体を形成する材料の剛性や許容剪断応力などの機械的特性に応じて任意に決定することができる。
次に、起歪体の形状について説明する。
図3aは、起歪体の一つである、起歪体115aの部分拡大図である。本実施の形態では、起歪体の形状は総て同じであるので、起歪体115aを例にとって説明する。
図に示すように、起歪体115aは、起歪体115aの側面に一定の曲率半径を有している。また、図3bおよび図3cに示すように、起歪体115aの内部は中空になっており、その断面は円形に形成されている。本実施の形態における起歪体は、円盤形状の金属板をワイヤー放電により削り出して形成している。
このような形状に形成する理由は、起歪体が発生させるひずみのばらつきを防止すると共に、ひずみゲージの検出感度が高い領域へひずみを集中させるためである。
図3bに示すように、起歪体の肉厚が一番薄くなっている部分は領域Xおよび領域Yである。この領域に最もひずみが集中するため、通常、この領域にひずみゲージの検出感度が高い領域(センシングポイント)を対応させるようにひずみゲージが取り付けられる。なお、ひずみゲージの検出感度が高い領域にひずみを集中させることができる形状であれば、起歪体の形状は特に限定されない。
ところで、起歪体の本数は、固定部113を固定するための連結部材、すなわち、固定端の数に依存して決定される。具体的には、車体の特徴(通常、サスペンションを連結する車体留めボルトは、フロント用サスペンションが3本、リア用サスペンションが2本である。)、ひずみゲージが構成するブリッジ回路、起歪体に取り付けられるひずみゲージの枚数、起歪体の剛性や強度など、様々な要因を考慮して決定される(ひずみゲージ、ブリッジ回路についての詳細な説明は後述する)。
発明者らの研究によると、前記要因を考慮した場合、起歪体の本数は、固定端の自然数倍、好ましくは、偶数倍の本数である。
本実施の形態では、図1に示すように、車体留めボルト113a〜113cの3本であるので、下記の式で起歪体の本数を求めることができる。
Figure 0004997801
となる。
ひずみゲージR1〜R12、R13〜R24は、起歪体115a〜115fに取り付けられ、起歪体115a〜115fが発生するひずみを検出する素子である。
ひずみゲージR1〜R12、R13〜R24は、上述したように起歪体115a〜115fが発生するひずみの集中する箇所に取り付けられ(図3b参照)、ひずみを検出すると共に、起歪体が受けるモーメント、すなわち、トルクを計測することができるように取り付けられる。
本実施の形態では、図4に示すように、2つのひずみゲージから構成されるトルク計測用の2軸直交型ひずみゲージを用いている。図4に示す上側のひずみゲージ411(車体側に近い方)はひずみゲージR1〜R12に、下側のひずみゲージ413(サスペンション側に近い方)はひずみゲージR13〜R24にそれぞれ対応している(図3b参照)。
なお、ひずみゲージを用いたトルクの計測方法は、公知のように、2枚のひずみゲージをそれぞれ軸方向に対して45度傾斜させ、それぞれのひずみゲージが2軸直交状態になるように測定箇所に取り付ける方法でも良い。
また、図4に示すようにひずみゲージの縦の長さL’は、図3cに示した起歪体の取り付け面(側面)の縦の長さLと同じ寸法とすることが好ましい。これは、起歪体の取り付け面の寸法とひずみゲージの寸法とを同じ寸法とすることによって、手作業による取り付け位置のずれを防止し、測定誤差を低減させて測定の精度を向上させることができるからである。
ところで、荷重測定装置100は、サスペンションの上端部151とサスペンション保持部111とが加工部161で一体となった部品171にあらかじめ取り付けておき、サスペンション取り付けボルト111a〜111fで固定し,車体131とサスペンションとの間に挟み込むように構成されている。このような構成にすることによって、荷重測定装置100を単純に挟み込む場合に比べ、サスペンションの上端部151を上方(車体側)にオフセットさせることができ、荷重測定装置装着時の車高の変化を低減させることができる。
なお、上記各部の取り付けは、荷重測定装置100と車体131との取り付けは3本の車体留めボルト113a〜113cを、サスペンション保持部111とサスペンションとの取り付けは6本のサスペンション取り付けボルト111a〜111fを用いた方法を説明したが、これに限定されず、起歪体115a〜115fとの位置関係において、図1に示すように起歪体115a〜115fそれぞれが等間隔になるように形成されるのであれば、車体留めボルトおよびサスペンション取り付けボルトの本数は任意である。
次に、本実施の形態のひずみゲージR1〜R12、R13〜R24によって構成されるブリッジ回路について詳細に説明する。以下の説明では、起歪体が6本(車体留めボルトが3本)の場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1および図3a〜図3cを再び参照すれば、本実施の形態で用いられるひずみゲージは2軸直交型ひずみゲージであり、6本の起歪体115a〜115fの側面に12枚、合計24個のひずみゲージR1〜R12、R13〜R24が取り付けられている。これらのひずみゲージによって、二つのブリッジ回路を形成する。
図1におけるひずみゲージの参照番号は、一の固定端(車体留めボルト113a)から最も近接している一のひずみゲージ(R1)を基準とし、時計回りの方向に、順次、車体側に近い方をR1〜R12、サスペンション側に近い方をR13〜R24として示している。
図5は、本実施の形態におけるブリッジ回路の構成図である。
図5に示すように、本実施の形態におけるブリッジ回路は、二つのブリッジ回路で構成される。ブリッジ回路Aは、それぞれの固定端からの距離が近い側ひずみゲージ群(R1、R2、R5、R6、R9、R10、R13、R14、R17、R18、R21、R22)で構成され、一方、ブリッジ回路Bは、それぞれの固定端からの距離が遠い側のひずみゲージ群(R3、R4、R7,R8,R11、R12、R15、R16、R19、R20)で構成される。
次に、それぞれのブリッジ回路に配置されるひずみゲージについて説明する。
図5に示すように、時計回りの方向に、順次、ブリッジ回路Aの辺AにはひずみゲージR9、R5、R1が、辺AにはひずみゲージR13、R17、R21が、辺AにはひずみゲージR10、R6、R2が、辺AにはひずみゲージR14、R18、R22が配置されている。
同様に、ブリッジ回路Bの辺B1にはひずみゲージR11、R7、R3が、辺B2にはひずみゲージR15、R19、R23が、辺B3にはひずみゲージR12、R8、R4が、辺B4にはひずみゲージR16、R20、R24が配置されている。
ブリッジ回路Aの辺Aおよび辺Aに対向する辺A3に配置されるひずみゲージは、サスペンションから入力される荷重によって起歪体が圧縮される側(以下、「圧縮側」と称する)のひずみゲージである。一方、辺A2および辺A2に対向する辺A4に配置されるひずみゲージは、サスペンションから入力される荷重によって起歪体が引っ張られる側(以下、「引張側」と称する)のひずみゲージである。なお、ブリッジ回路Bも同様の配置構成となっている。
また、図5に示すように、一の辺に配置される一のひずみゲージと、接点Mと接点Nを結ぶ直線を軸として対称の辺に配置され、当該一のひずみゲージと対応する位置に配置される他のひずみゲージとは、同一の起歪体の圧縮側と引張側とに取り付けられるひずみゲージとなっている。例えば、起歪体115aに取り付けられているひずみゲージR1(引張側)とひずみゲージR13(圧縮側)とは、ブリッジ回路Aにおける接点Mおよび接点Nを結ぶ直線に対して対称の位置に配置されている。
ここで、ブリッジ回路の各辺に配置されているひずみゲージの位置関係について説明する。以下では、ブリッジ回路Aの辺Aに配置されているひずみゲージについて説明する。
再び図1を参照する。図1に示すように、サスペンション保持部111の中心軸から時計回り方向に見れば、辺Aに配置されているひずみゲージR9は起歪体115dの右側面に、ひずみゲージR5は起歪体115cの右側面に、ひずみゲージR1は起歪体115aの右側面に取り付けられている。この位置関係は、それぞれのひずみゲージが取り付けられている位置を直線で結ぶと、略正三角形が形成されるように取り付けられている。なお、各辺の位置関係も同様である。
以上のようなブリッジ回路を形成すれば、サスペンションから車体へ入力される荷重、すなわち、サスペンション保持部111を介して起歪体115a〜115fに入力される荷重からモーメントの入力のみを除去することができる。
ブリッジ回路による出力有無の確認は下記の数式(2)によって行い、数式(2)によって、サスペンションから入力される荷重からモーメントの入力のみが除去されていることを確認することができる。なお、数式(2)はそれぞれのひずみゲージごとに発生するひずみ量を、幾何学的に計算をすることによって算出している。
Figure 0004997801
ここで、εVoutは荷重測定装置100のひずみ出力量であり、εBA、εBBは各ブリッジ回路のひずみ出力量であり、ε1〜ε24はひずみゲージR1〜R24のひずみ出力量である。
また、数式(2)の第1項目はブリッジ回路Aの辺Aおよび辺A3配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第2項目はブリッジ回路Aの辺A2および辺A4に配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第3項目はブリッジ回路Bの辺B1および辺B3配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第4項目はブリッジ回路Bの辺B2および辺B4に配置されるひずみゲージのひずみ出力量を加算して平均化した値を表している。
そして、上述したように、辺A、辺A3、辺B1、および辺B3に配置されるひずみゲージによる出力量は引張側の出力量であり、辺A2、辺A4、辺B2、および辺B4は配置されるひずみゲージの出力量は圧縮側の出力量であるので、荷重装置本体100の出力εVoutは、各辺に配置されるそれぞれのひずみゲージの出力量、すなわち、ブリッジ回路Aとブリッジ回路Bの出力とを加算して平均化した値を示している。
以上のようなブリッジ回路を形成することにより、サスペンションから入力される荷重からモーメントを除去させることができる。
ところで、上記のような構成の2つのブリッジ回路を用いる理由は、次の通りである。
二つのブリッジ回路を用いなくても、通常、ブリッジ回路Aのような回路構成のみでモーメントを除去させることができる。
しかしながら、ブリッジ回路Aのみでモーメントの入力が除去できない場合がある。この場合、一のブリッジ回路から出力されるはずのない電位差(例えば、+1ボルト)が出力されるが、他のブリッジ回路が前記電位差と符号が逆の電位差(例えば、−1ボルト)を出力する。この結果、ブリッジ回路全体としての出力は、モーメントの入力が除去した出力となる。
第2実施形態
図6〜図8は、本発明の第2実施形態に係る荷重測定装置の説明に供する図である。図6は本実施の形態に係る荷重測定装置を車体側から見た上面を示す図を、図7は図6におけるIIV−IIV線に沿った断面図を、図8は本実施の形態において、複数のひずみゲージによって構成されるブリッジ回路の概略的な構成を示す図である。なお、第1実施形態と第2実施形態とでは、図1に対応する図6において、主として起歪体の本数のみが異なっている。その他の構成要素は図1と全く同じであるので、それらの構成要素の説明は省略する。また、図6において、図1と起歪体の本数が異なることにより、各要素の機能が異なる点は、その異なる点のみを説明する。
また、以下の説明では、起歪体が4本(車体留めボルトが2本)の場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図6および図7に示すように、本実施の形態に係る荷重測定装置200は、第1実施形態とは異なり、サスペンション上端部(図示はしていない)の車体取り付け用部品が、荷重測定装置に置き換わった形態となっている。この荷重測定装置200をサスペンションに取り付け、その後、車体へ連結部材により取り付ける構造となっている。なお、本実施の形態では、車体251への取り付けは、図7に示すように、連結部材として車体留めナット213a、213bの2つのナットを使用し、車体251が備えるサスペンション用取り付けボルト251a、251bで固定され、起歪体215a〜215dの4本(連結部材2個×2倍)の形態を採用している。本実施の形態では、第1実施形態とは異なり、起歪体の側面に8枚、合計16個のひずみゲージR’1〜R’16を取り付けている。
図6におけるひずみゲージの参照番号は、一の固定端(車体留めナット213a)から最も近接している一のひずみゲージ(R’1)を基準とし、時計回りの方向に、順次、車体側に近い方をR’1〜R’8、サスペンション側に近い方をR’9〜R’16として示している。
また、本実施の形態では、荷重入力による起歪体215a〜215d以外の各部の変形を極力低減させて、起歪体215a〜215dにひずみが集中するように、第1実施形態のサスペンション保持部111とは異なる形状となっている。サスペンション保持部211は、円盤形状の周囲に沿って4つの凸部が等間隔に形成されている。
次に、本実施の形態のひずみゲージR’1〜R’16によって構成されるブリッジ回路について詳細に説明する。
図8は、本実施の形態におけるブリッジ回路の構成図である。
図8に示すように、本実施の形態におけるブリッジ回路は、二つのブリッジ回路で構成される。ブリッジ回路A’は、それぞれの固定端からの距離が近い側ひずみゲージ群(R’1、R’4、R’5、R’8、R’9、R’12、R’13、R’16)で構成され、一方、ブリッジ回路B’は、ぞれぞれの固定端からの距離が遠い側のひずみゲージ群(R’2、R’3、R’6、R’7、R’10、R’11、R’14、R’15)で構成される。
次に、それぞれのブリッジ回路に配置されるひずみゲージについて説明する。
図8に示すように、時計回り方向に、順次、ブリッジ回路A’の辺A’にはひずみゲージR’5、R’1が、辺A’にはひずみゲージR’9、R’13が、辺A’にはひずみゲージR’4、R’8が、辺A’にはひずみゲージR’16、R’12が配置されている。一方、ブリッジ回路B’の辺B’1にはひずみゲージR’7、R’3が、辺B’2にはひずみゲージR’11、R’15が、辺B3にはひずみゲージR’2、R’6が、辺B’4にはひずみゲージR’14、R’10が配置される。
ブリッジ回路Aの辺A’および辺A’に対向する辺A’3に配置されるひずみゲージは、圧縮側のひずみゲージである。一方、辺A’2および辺A’2に対向する辺A’4に配置されるひずみゲージは、引張側のひずみゲージである。なお、ブリッジ回路B’も同様の配置構成となっている。
また、図8に示すように、一の辺に配置される一のひずみゲージと、接点M’と接点N’とを結ぶ直線を軸として対称の辺に配置され、当該一のひずみゲージと対応する位置に配置される他のひずみゲージは、同一の起歪体の圧縮側と引張側とに取り付けられるひずみゲージとなっている。例えば、起歪体215aに取り付けられているひずみゲージR’1(引張側)とひずみゲージR’9(圧縮側)とは、ブリッジ回路A’における接点M’および接点N’を結ぶ直線に対して対称の位置に配置されている。
ここで、ブリッジ回路の各辺に配置されているひずみゲージの位置関係について説明する。以下では、ブリッジ回路A’の辺A’配置されているひずみゲージについて説明する。
再び図6を参照する。図6に示すように、サスペンション保持部211の中心軸から時計回り方向に見れば、辺A’に配置されているひずみゲージR’1は起歪体215aの左側面に、ひずみゲージR’5は起歪体215cの左側面に取り付けられている。この位置関係は、サスペンション保持部211の中心点を基準として、点対称の位置関係になっている。なお、各辺の位置関係も同様である。
以上のようなブリッジ回路を形成すれば、サスペンションから車体へ入力される荷重、すなわち、サスペンション保持部211を介して起歪体215a〜215dに入力される荷重からモーメントの入力のみを除去することができる。
ブリッジ回路による出力有無の確認は下記の数式(3)によって行い、数式(3)によって、サスペンションから入力される荷重からモーメントの入力のみが除去されていることを確認することができる。なお、数式(3)はそれぞれのひずみゲージごとに発生するひずみ量を、幾何学的に計算をすることによって算出している。
Figure 0004997801
ここで、ε’Voutは荷重測定装置200のひずみ出力量であり、ε’BA、ε’BBは各ブリッジ回路のひずみ出力量であり、ε’1〜ε’16はひずみゲージR’1〜R’16のひずみ出力量である。
また、数式(3)の第1項目はブリッジ回路A’の辺A’および辺A’3配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第2項目はブリッジ回路A’の辺A’2および辺A’4に配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第3項目はブリッジ回路B’の辺B1および辺B’3配置されるひずみゲージのひずみ出力量を、第4項目はブリッジ回路B’の辺B’2および辺B’4に配置されるひずみゲージのひずみ出力量を加算して平均化した値を表している。
そして、上述したように、辺A’、辺A’3、辺B’1、および辺B’3に配置されるひずみゲージによる出力量は引張側の出力量であり、辺A’2、辺A’4、辺B’2、および辺B’4は配置されるひずみゲージの出力量は圧縮側の出力量であるので、荷重装置本体200の出力ε’Voutは、各辺に配置されるそれぞれのひずみゲージの出力量、すなわち、ブリッジ回路A’とブリッジ回路B’の出力とを加算して平均化した値を示している。
以上のようなブリッジ回路を形成することにより、サスペンションから入力される荷重からモーメントを除去させることができる。
以上のように、本発明に係る荷重測定装置は、サスペンションから入力される荷重を起歪体が受けることによって起歪体に取り付けられるひずみゲージの抵抗値の変化を検出する。そして、検出した抵抗値の変化は、複数のひずみゲージにより組まれたブリッジ回路により出力を増幅すると共にそれぞれのひずみゲージに入力されるモーメントを相殺してモーメントの入力を除去させた電気信号を出力している。この結果、サスペンションを介して車体へ入力される荷重の交流成分だけでなく、直流成分も精度良く測定することができ、さらに、入力される荷重からモーメントの入力のみを除去しているので、正確な輪荷重を測定することができる。
また、従来のような圧電式荷重センサを用いず、複数のひずみゲージから構成されるブリッジ回路を採用しているので、各センサの個体差を取り除く必要がなく、センサの個体差を取り除くための調整機構や調整作業を必要とせず、作業効率を著しく向上させることができる。
また、連結部材の数を2または3にすることにより、多様な車種との互換性を持たせることができ、汎用性に優れた荷重測定装置を提供することができる。
本発明は、サスペンションから車体へ入力される荷重を測定する技術分野に有用である。
本発明の第1実施形態に係る荷重測定装置を車体側から見た上面を示す図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 図1に示した起歪体の部分拡大図である。 図3aにおけるIIIb−IIIb線に沿った断面図である。 図3aにおけるIIIc−IIIc線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態で用いられるひずみゲージを示す図である。 本発明の第1実施形態において、複数のひずみゲージによって構成されるブリッジ回路の概略的な構成を示す図である。 本実施の形態に係る荷重測定装置を車体側から見た上面を示す図である。 図6におけるIIV−IIV線に沿った断面図 本発明の第1実施形態において、複数のひずみゲージによって構成されるブリッジ回路の概略的な構成を示す図である。
符号の説明
111 サスペンション保持部、
111a〜111c サスペンション取り付けボルト、
113 固定部、
113〜113c 車体留めボルト、
115a〜115f 起歪体、
R1〜R24 ひずみゲージ、
131 車体、
151 サスペンション上端部、
153 サスペンションスプリング。

Claims (9)

  1. サスペンションを介して車体に入力される荷重を測定する荷重測定装置であって、
    前記サスペンションの上端部を保持するサスペンション保持部と、
    複数の連結部材を介して前記車体に連結される固定部と、
    前記サスペンション保持部と前記固定部とを連結し、前記サスペンション保持部に入力される荷重に応じてひずみを発生させる複数の起歪体と、
    それぞれの起歪体の前記車体に近い箇所と前記サスペンションに近い箇所とに取り付けられひずみゲージと、
    前記車体に近い箇所に取り付けられた一のひずみゲージと前記車体に近い箇所に取り付けられた他のひずみゲージとを一の対向する辺に有し、かつ前記サスペンションに近い箇所に取り付けられた一のひずみゲージと前記サスペンションに近い箇所に取り付けられた他のひずみゲージとを他の対向する辺に有する複数のブリッジ回路と、を備え、
    前記複数のブリッジ回路は、入力電圧に対し並列に設けられ、互いに異なる箇所に取り付けられたひずみゲージからなり、前記複数のブリッジ回路の出力電圧の加算平均に基づいて前記荷重を測定することを特徴する荷重測定装置。
  2. 前記固定部は、前記サスペンション保持部を取り囲むように形成されることを特徴とする請求項1に記載の荷重測定装置。
  3. 前記起歪体は、前記サスペンション保持部の外周に等間隔に形成されることを特徴とする請求項1に記載の荷重測定装置。
  4. 前記起歪体の数は、前記連結部材の数の自然数倍であることを特徴とする請求項1または3に記載の荷重測定装置。
  5. 前記連結部材の数は2または3であることを特徴とする請求項1または4に記載の荷重測定装置。
  6. 記ブリッジ回路は、前記荷重からモーメントの入力を除去することを特徴とする請求項1に記載の荷重測定装置。
  7. 前記起歪体の数が6の場合、前記ブリッジ回路の数は、であることを特徴とする請求項6に記載の荷重測定装置。
  8. 前記起歪体の数が4の場合、前記ブリッジ回路の数は、2であることを特徴とする請求項6に記載の荷重測定装置。
  9. 前記ひずみゲージは、トルク計測用の直交2軸型ひずみゲージであることを特徴とする請求項1に記載の荷重測定装置。

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