JP2005300465A - 多軸センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 歪みゲージの取り付け作業を簡単にする。
【解決手段】 一対の対向する第1部材2および第2部材3と、これら第1部材2および第2部材3を連結するリング構造体4〜7とを有して、第1部材2および第2部材3の間に加わった多軸の力やモーメントを計測する多軸センサ1において、リング構造体4〜7の平坦な側面に取り付けられた歪みゲージR11〜R48を備える。これにより、歪みゲージR11〜R48の取り付け作業の時間を短縮することができるので、量産性を良くしてコストを下げることができる。
【選択図】 図1


















Description

本発明は、第1部材と第2部材とに外部から加わった多軸の力またはモーメントの少なくとも1つを計測することができる多軸センサに関する。
特許文献1には、図19に示すように、一対の対向する円形プレートから成る第1部材100および第2部材101と、これら第1部材100および第2部材101を連結する環状のブリッジ要素102と、各ブリッジ要素102に取り付けられた歪みゲージとを備えた力−モーメントセンサ103が記載されている。
このセンサ103では、孔104を有するブリッジ要素102が第1部材100および第2部材101に対して垂直に設けられる。歪みゲージはブリッジ要素102の孔104の内面に接着により取り付けられる。そして、第1部材100および第2部材101の間に加わった力やモーメントにより各ブリッジ要素102の円環形状がどの方向にどれだけ歪むかを検出することにより加わった力やモーメントを算出するようにしている。
特開昭63−78032号公報(図1、第5頁右下欄第12行〜第6頁左上欄第14行、第7頁左上欄第20行〜右上欄第12行)
特許文献1に記載の技術では、歪みゲージをブリッジ要素102の曲面に3次元的に取り付けなければならないので、取り付け作業の時間が長くなり量産性が悪くコスト高を招いてしまう。また、歪みゲージの取り付け面が曲面であるので、半導体フォトリソグラフィー技術を利用してブリッジ要素102に歪みゲージを直接形成することは非常に困難である。
そこで、本発明の目的は、歪みゲージの取り付け作業を簡単にできる多軸センサを提供することである。
本発明の多軸センサは、一対の対向する第1部材および第2部材と、これら第1部材および第2部材を連結するリング構造体とを有して、前記第1部材および第2部材の間に加わった多軸の力またはモーメントの少なくとも1つを計測する多軸センサにおいて、前記リング構造体の平坦な側面に取り付けられた歪みゲージを備えている。
この構成によると、各歪みゲージは平面上に配置されているので、従来のように歪みゲージをブリッジ要素の曲面に3次元的に取り付ける場合に比べて取り付け作業が容易になる。また、歪みゲージが平面上に配置されていることから、歪みゲージをスパッタリングなどによりプロセス的に形成することができ、従来のような面倒な手作業による歪みゲージの貼り付け作業を省略できる。
本発明において、前記リング構造体は前記多軸センサの中心点を中心に等角度おき、かつ前記中心点から等距離に配置されていることが好ましい。この構成によると、各リング構造体の歪みゲージの抵抗値の変化から比較的簡易な計算により多軸の力やモーメントを算出することができる。
本発明において、前記角度は90度であることが好ましい。この構成によると、多軸センサの中心点を原点とする直交座標のX軸およびY軸での力やモーメントを容易に算出することができる。
本発明において、前記リング構造体は、前記中心点を原点とするX軸およびY軸上の正方向および負方向にそれぞれ配置されていることが好ましい。この構成によると、X軸およびY軸での力やモーメントを極めて容易に算出することができる。
本発明において、前記角度は120度であることが好ましい。この構成によると、3個のリング構造体で多軸の力やモーメントを算出することができるので、多軸センサの構成を更に簡易化することができる。
本発明において、前記リング構造体は各8個の前記歪みゲージを備えていると共に、前記歪みゲージの配置位置は、前記リング構造体の中心点から斜め45度方向の線上における前記リング構造体の内縁部と、前記リング構造体の中心点から前記第1部材および第2部材の平行方向の線上における前記リング構造体の外縁部および内縁部とであることが好ましい。
この構成によると、リング構造体の中で比較的歪みが大きい部位に歪みゲージを取り付けることができるので、感度を高めることができる。
本発明において、前記歪みゲージはスパッタリング法により前記リング構造体上に直接形成されることが好ましい。この構成によると、手作業による面倒な歪みゲージの接着工程を工業的に自動化したプロセスに置き換えることができる。また、スパッタリング法によれば歪みゲージをリング構造体に強く密着させることができるので、歪みの伝達効率を非常に高くすることができる。また、一般的な箔歪みゲージに比べて厚さを非常に薄くしてゲージ抵抗値を大きくできるので、一般的な箔歪みゲージに比べて感度を10倍以上高くすることができる。
本発明において、前記歪みゲージはピエゾ抵抗素子であることが好ましい。この構成によると、ピエゾ抵抗素子は一般的な箔歪みゲージに比べてゲージ率が10倍以上大きいので、一般的な箔歪みゲージに比べて感度を10倍以上高くすることができる。
以上説明したように、本発明によると、各歪みゲージは平面上に配置されているので、従来のように歪みゲージをブリッジ要素の曲面に3次元的に取り付ける場合に比べて取り付け作業が容易になる。また、歪みゲージが平面上に配置されていることから、歪みゲージをスパッタリングなどによりプロセス的に形成することができ、従来のような面倒な手作業による歪みゲージの貼り付け作業を省略できる。したがって、量産性を良くしてコストを下げることができるようになると共に信頼性と感度を向上することができる。
さらに、各リング構造体の歪みゲージの抵抗値の変化から比較的簡易な計算により多軸の力やモーメントを算出することができる。また、リング構造体の中で比較的歪みが大きい部位に歪みゲージを取り付けることにより、感度を高めることができる。
そして、スパッタリング法を用いると一般的な箔歪みゲージを利用する場合に比べて感度を10倍以上高くすることができるので、一般的な箔歪みゲージでは十分な感度を得られなかったリング構造体の平面部に歪みゲージを配置することができる。そして、第1部材と第2部材と各リング構造体とを別個に形成して後に一体化する製造方法を採用しても歪みを効率良く検出して高精度に力およびモーメントを検出することができる。よって、部材の加工効率が高まり、コストを低減することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の多軸センサ1の側面図である。図1において、多軸センサ1は、一対の対向する第1部材2および第2部材3と、これら第1部材2および第2部材3を連結するリング構造体4〜7とを有して、第1部材2および第2部材3の間に加わった多軸の力またはモーメントの少なくとも1つを計測するものである。この多軸センサ1は、リング構造体4〜7の平坦な側面に取り付けられた歪みゲージR11〜R48を備えている(第5図参照)。
図2は多軸センサ1の斜視図である。図2において、第1部材2および第2部材3は、十分な剛性を持つ円盤形状のプレートから成る。リング構造体4〜7は多軸センサ1の中心点Oを中心に等角度おき、かつ中心点Oから等距離に配置されている。本実施形態では、リング構造体4〜7は90度おきに4個設けられている。各リング構造体4〜7は第1部材2および第2部材3を機構的に結合させて多軸センサ1を構成している。また、リング構造体4〜7は、多軸センサ1の中心点Oを原点とするX軸およびY軸上の正方向および負方向にそれぞれ配置されている。よって、この多軸センサ1は3次元空間の直交する3軸の力とその軸回りのモーメントを測定するための6軸力覚センサとして機能する。また、原点Oから第2部材3側への垂直線をZ軸としている。
各リング構造体4〜7は第1部材2および第2部材3と一体形成されている。各リング構造体4〜7はリング状で、外形が概ね八角形とされると共に貫通穴33は円形とされている。なお、リング構造体4〜7の外形は八角形に限られず、多角形にしてもよいし、円形にしてもよい。本実施形態では、各リング構造体4〜7のX軸方向あるいはY軸方向の外辺が内側を向くように湾曲すると共に、外辺と貫通穴33との曲率を等しくしている。これにより、歪みを発生させる力の小さい外周側を大きく歪ませることができるので内外部の歪み量の不均衡を減らすことができ、また温度変化が生じたときでも内外の辺の歪みを同じにすることができ、多軸センサ1の精度を確保することができる。
各リング構造体4〜7は8個の歪みゲージを備えている。歪みゲージR11〜R48の配置位置は、図5に示すようにリング構造体4〜7の中心点から斜め45度方向の線上におけるリング構造体4〜7の内縁部と、リング構造体4〜7の中心点から第1部材2および第2部材3の平行方向の線上におけるリング構造体4〜7の外縁部および内縁部とである。すなわち、歪みゲージR11〜R48は多軸センサ1において比較的大きな歪みが発生する場所に貼り付けられている。なお、各図において歪みゲージのリード線の図示は省略している。
歪みゲージR11〜R48としては、金属箔歪みゲージや金属線歪みゲージを用いている。歪みゲージR11〜R48は一種の抵抗体であり、歪みの発生する場所に貼り付けて使用する検出素子である。歪みの発生により抵抗値が変化することにより、歪みεを測定することができる。一般には、引張りによる歪みεに対しては抵抗値が大きくなり、圧縮による歪みεに対しては抵抗値が小さくなる比例特性を持っている。また、通常は材料が歪みεに対して応力σが比例する弾性域で使用する。本実施形態でもリング構造体4〜7の弾性域で使用するものとしている。
各リング構造体4〜7と第1部材2および第2部材3との連結部には第1部材2および第2部材3側に切り込まれた溝8が形成されている。この溝8はリング構造体4〜7を加工する際にできるものである。また、このような溝8ができないような加工方法を採用すれば省略することができる。
第1部材2には円形の位置決め穴9が形成されている。また、第2部材3には円柱形状の位置決めボス10が形成されている。これにより、多軸センサ1を取り付ける際や多軸センサ1に作業治具を取り付ける際に中心位置を容易に把握することができる。さらに、第1部材2および第2部材3には、固定用の取付ねじ穴11が形成されている。
次に、動作原理を説明する。なお、この多軸センサ1は固定部と作業治具との間に設けられて固定部側から相対的に見た作業治具に作用する外力を測定するものであり、第1部材2あるいは第2部材3のいずれを固定部に取り付けてもよい。ここでは以下、第2部材3を固定し、第1部材2に力やモーメントが作用するものとして説明する。
最初にリング構造体4を一つだけ取り出して外力を加えた場合の各部の変化を説明する。図3は第1部材2にX軸方向の力Fxを加えたものであり、リング構造体4のA点にX軸方向の力F1を加えたものと等価である。この場合、図中の領域22,23,26,27に大きな引張り歪みが発生すると共に、領域21,24,25,28に大きな圧縮歪みが発生する。また、領域29,30,31,32には大きな歪みは発生しない。よって、リング構造体4の肉厚部の中心(図中破線で示す)を境に対照的に引張り歪みと圧縮歪みとが発生している。また、X軸あるいはZ軸から45度傾斜した領域では、貫通穴33に近い方が大きい歪みを発生している。
図4は第1部材2にZ軸方向の力Fzを加えたものであり、リング構造体4のA点にZ軸方向の力F2を加えたものと等価である。この場合、図中の領域29,32に大きな引張り歪みが発生すると共に、領域30,31に大きな圧縮歪みが発生する。また、領域21,22,23,24,25,26,27,28には大きな歪みは発生しない。よって、リング構造体4の肉厚部の中心(図中破線で示す)を境に対照的に引っ張り歪みと圧縮歪みとが発生している。また、X軸あるいはZ軸から45度傾斜した領域では、貫通穴33に近い方が大きい歪みを発生している。
以上の歪みを効率良く検出するために、リング構造体4〜7の領域22,24,26,28,29,30,31,32に相当する部分に歪みゲージを設けるようにする。
上述の結果を踏まえて、多軸センサ1の全体に作用する力およびモーメントを測定する原理について各軸方向ごとに説明する。図5〜図10は歪みゲージの配置を描いた各リング構造体4〜7の平面図であり、第1部材2の中心点O’を原点として展開した図である。
図5に、X軸方向の力Fxを加えたときの状態を示す。このときは、リング構造体5,7に図3に示すような外力が作用する。その結果、歪みゲージR21,R24,R43,R46には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR23,R26,R41,R44には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
図6に、Y軸方向の力Fyを加えたときの状態を示す。このときは、図5に示すX軸方向の力Fxを加えたときの状態を90度ずらして考えればよい。この場合、歪みゲージR11,R14,R33,R36には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR13,R16,R31,R34には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
図7に、Z軸方向の力Fzを加えたときの状態を示す。このときは、リング構造体4〜7に図4に示すような外力が作用する。その結果、歪みゲージR17,R18,R27,R28,R37,R38,R47,R48には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR12,R15,R22,R25,R32,R35,R42,R45には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
図8に、X軸回りのモーメントMxを加えたときの状態を示す。このときは、リング構造体7に図4に示すような外力が作用すると共に、リング構造体5に図4に示すのと反対方向の外力が作用する。その結果、歪みゲージR22,R25,R47,R48には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR27,R28,R42,R45には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
図9に、Y軸回りのモーメントMyを加えたときの状態を示す。このときは、図8に示すY軸回りのモーメントMxを加えたときの状態を90度ずらして考えればよい。この場合、歪みゲージR12,R15,R37,R38には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR17,R18,R32,R35には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
図10に、Z軸回りのモーメントMzを加えたときの状態を示す。このときは、リング構造体4〜7に図3に示すような外力が作用する。その結果、歪みゲージR11,R14,R21,R24,R31,R34,R41,R44には大きな引張り歪みが発生すると共に、歪みゲージR13,R16,R23,R26,R33,R36,R43,R46には大きな圧縮歪みが発生する。その他の歪みゲージには大きな歪みが発生しない。
表1に上述した各力およびモーメントに対する歪みゲージR11〜R48の変化を示す。表中、+は引張り歪み(抵抗値の増加)、−は圧縮歪み(抵抗値の減少)を示し、符号無しは抵抗値が殆ど変化しないことを示す。また、反対方向の力やモーメントの場合は符号が逆になる。
Figure 2005300465
以上の性質を利用して、数式1の演算を行うことにより各力およびモーメントを検出することができる。
Figure 2005300465
そして、図11に示すようなフルブリッジ回路を構成して定電圧または定電流を印加することにより数式1に示す演算を行って力およびモーメントを検出することができる。数式1での演算は、各歪みゲージR11〜R48が1回ずつ使用されるので都合が良く効率的で高感度な検出を実現することができる。また、図12に示すようなハーフブリッジ回路を構成しても数式1に示す演算を行って力およびモーメントを検出することができる。なお、演算方法は数式1に限られないのは勿論であると共に、歪みゲージの組み合わせは図11および図12に示したものに限られないのは勿論である。
また、数式1の演算は各抵抗値を既知あるいは新規の手段を用いて電圧に変換し、OPアンプで演算してもよく、あるいはAD変換器を用いてマイクロコントローラやコンピュータを用いて演算してもよい。
さらに、以下のような演算を行うことにより、より正確に力とモーメントを求めることができる。多軸センサ1の力Fx,Fy,FzおよびモーメントMx,My,Mzの出力電圧をVfx,Vfy,Vfz,Vmx,Vmy,Vmzとした場合、数式2の関係になる。
Figure 2005300465
ここで両辺左から[A]−1を乗じると数式3が導かれる。
Figure 2005300465
よって、出力電圧から6軸の力およびモーメントを正確に求めることができる。
なお、本実施形態では各リング構造体4〜7をX軸あるいはY軸上に配置しているが、これには限られない。すなわち、同じ構造の多軸センサ1の設置方向を変更して、各リング構造体4〜7が軸上に位置しないようにしてもよい。この場合、精度は低下するが、X軸、Y軸、Z軸方向の力のベクトルに分解して演算しても6軸の力及びモーメントを求めることができる。また、本実施形態では6軸センサとして使用しているが、これには限られず例えばX軸、Y軸、Z軸の3方向の力だけを検出する3軸センサとして使用してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図13および図14を参照して説明する。図13に示すように、第2の実施の形態では、第1部材2と第2部材3と各リング構造体4〜7とを別個に形成してから組み立てるようにしている。
すなわち、各部材を金属により別部材として形成する。ここで、各リング構造体4〜7の外側面は平坦面にする。この面に絶縁膜を形成し、その上にスパッタリング技術とフォトリソグラフィ技術とを用いて、歪みゲージR11〜R48を形成する。よって、手作業による面倒な歪みゲージの接着工程を工業的に自動化したプロセスに置き換えることができる。また、スパッタリング法で酸化クロム膜などを用いて歪みゲージを形成した場合、歪みゲージの厚さを薄くすることができるので、ゲージ抵抗が大きくなり、一般的な箔歪みゲージの10〜20倍の感度を得ることができる。よって、発生する歪みが小さい部分にゲージを設けても、S/N比の良い十分実用的な感度を得ることができる。
そして、歪みゲージR11〜R48を形成したリング構造体4〜7を第1部材2および第2部材3と溶接部34において電子ビーム溶接し強固に結合させる。電子ビーム溶接することにより、精密な溶接を行うことができると共に、在留歪みを少なくすることができる。また、各部材の材料としては、電子ビーム溶接に適したもの、例えばSUS630やアルミニウム2024などを使用するようにする。
次に、本発明の第3の実施の形態について、図15および図16を参照して説明する。第3の実施の形態では、リング構造体4〜6は多軸センサ1の中心点Oを中心に120度おき、かつ中心点Oから等距離に配置されている。図15は、リング構造体4〜6の中心を結んだ面で切断した状態の平面図を示す。
この場合、各リング構造体4〜6は図3および図4に示す原理により、歪みゲージの取付面の中心点P1〜P3を通り歪みゲージの取付面およびXY平面に平行な力V1,V2,V3と、各中心点P1〜P3を通りXY平面に垂直な力V1z,V2z,V3zとを検出することができる。ここで、V1およびV3はX方向とY方向の力に分解でき、数式4に示すようになる。
Figure 2005300465
また、各リング構造体4〜6は120度等配なので各力の成分と位置関係とは図16に示すようになる。図中、R(=1)は原点からの距離を示す。よって、力Fx,Fy,FzおよびモーメントMx,My,Mzは数式5により求めることができる。
Figure 2005300465
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば上述した各実施形態では6軸の力およびモーメントを測定するものとしているが、これには限られず必要な成分の力やモーメントだけを検出するようにしてもよい。例えば力Fx,Fy,Fzの3軸成分のみを検出できるセンサとしてもよい。
また、多軸センサ1の検出できる力やモーメントの範囲は、リング構造体4〜7の厚さや大きさや材質を変更して剛性を変更することにより調整できる。さらに、モーメントの検出範囲は、多軸センサ1の中心Oからリング構造体4〜7までの距離や材質の変更によっても調整可能である。
そして、上述した実施形態では各リング構造体4〜7のX軸方向あるいはY軸方向の外辺を内側に湾曲させているが、これには限られず図17に示すように切り欠き35を設けるようにしてもよい。この場合、切り欠き35に応力が集中して歪みが大きくなるので、内外の歪みの大きさの不均衡を是正することができる。あるいは、図18に示すようにリング構造体4〜7の外周側の肉厚t1を内周側の肉厚t2よりも小さくして、外周側の剛性を小さくするようにしてもよい。この場合も内外部の歪みの大きさの不均衡を是正することができる。
さらに、上述した各実施形態ではリング構造体4〜7を等角度ごとに配置しているがこれには限られない。また、中心点Oから等距離に配置することにも限られない。
上述した実施の形態において、リング構造体の母材に絶縁膜を形成し、または、直接母材の上にシリコン(Si)膜を形成し、そのシリコン膜を基材としてフォトリソグラフィ技術を用いてピエゾ抵抗素子を形成して、これを歪みゲージとして用いてもよい。
本発明の第1の実施の形態による多軸センサを描いた側面図である。 多軸センサを示す斜視図である。 多軸センサに力Fxを加えたときのリング構造体の変位を示す側面図である。 多軸センサに力Fzを加えたときのリング構造体の変位を示す側面図である。 多軸センサに力Fxを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサに力Fyを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサに力Fzを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサにモーメントMxを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサにモーメントMyを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサにモーメントMzを加えたときの歪みゲージの抵抗値の変化を示すリング構造体の展開図である。 多軸センサのフルブリッジ回路の一例を示す回路図であり、(1)は力Fx、(2)は力Fy、(3)は力Fz、(4)はモーメントMx、(5)はモーメントMy、(6)はモーメントMzを検出する回路図を示す。 多軸センサのハーフブリッジ回路の一例を示す回路図であり、(1)は力Fx、(2)は力Fy、(3)は力Fz、(4)はモーメントMx、(5)はモーメントMy、(6)はモーメントMzを検出する回路図を示す。 第2の実施の形態による多軸センサを描いた中央縦断面側面図である。 第2の実施の形態によるリング構造体を描いた側面図である。 第3の実施の形態による多軸センサを描いた中央横断面平面図である。 第3の実施の形態による各リング構造体でのベクトルを描いた平面図である。 リング構造体の他の例を描いた側面図である。 リング構造体の更に他の例を描いた中央横断面平面図である。 従来の多軸センサを描いた斜視図である。
符号の説明
1 多軸センサ
2 第1部材
3 第2部材
4,5,6,7 リング構造体
R11〜R48 歪みゲージ

Claims (8)

  1. 一対の対向する第1部材および第2部材と、これら第1部材および第2部材を連結するリング構造体とを有して、前記第1部材および第2部材の間に加わった多軸の力またはモーメントの少なくとも1つを計測する多軸センサにおいて、
    前記リング構造体の平坦な側面に取り付けられた歪みゲージを備えていることを特徴とする多軸センサ。
  2. 前記リング構造体は前記多軸センサの中心点を中心に等角度おき、かつ前記中心点から等距離に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多軸センサ。
  3. 前記角度は90度であることを特徴とする請求項2に記載の多軸センサ。
  4. 前記リング構造体は、前記中心点を原点とするX軸およびY軸上の正方向および負方向にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項3に記載の多軸センサ。
  5. 前記角度は120度であることを特徴とする請求項2に記載の多軸センサ。
  6. 前記リング構造体は各8個の前記歪みゲージを備えていると共に、前記歪みゲージの配置位置は、前記リング構造体の中心点から斜め45度方向の線上における前記リング構造体の内縁部と、前記リング構造体の中心点から前記第1部材および第2部材の平行方向の線上における前記リング構造体の外縁部および内縁部とであることを特徴とする請求項2〜5に記載の多軸センサ。
  7. 前記歪みゲージはスパッタリング法により前記リング構造体上に直接形成されることを特徴とする請求項1〜6に記載の多軸センサ。
  8. 前記歪みゲージはピエゾ抵抗素子であることを特徴とする請求項1〜6に記載の多軸センサ。
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