JP4997573B2 - 軌道敷緑化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駅構内を含む軌道敷の緑化及びその保全を行なう装置に関する。
都市部の駅は多数の乗降客が利用する環境にあるが、緑化が難しいと考えられていた。特に軌道敷は、列車走行面での安全性確保と線路保守に支障を及ぼさない構造で、かつ運行が止まる深夜短時間に施工、保守できるものでなければならないため緑化する事は難しいと考えられてきた。
また、安全面では、植栽が線路間を短絡させないこと(絶縁性)、交換レールが載荷されても植栽基盤が潰れないこと(耐圧性)、油に強いこと(耐油性)、タバコなどの火気に晒されても発火しないこと(耐火性)、列車走行に影響を与えない草丈に抑えられていること(低草性)、植物の葉や茎、ランナーがレールに伸びて支障を及ぼさないこと(線路防護性)、植物の根が道床に支障を及ぼさないこと(道床防護性)が求められていた。
さらに使用面では、施工に際して短時間で植生の設置ができ、かつ線路保守に際し撤去、再設置がしやすいこと(着脱性)、植生の維持管理がしやすいこと(維持管理性)、保守の際の通路が確保できること(保守用通路の確保)、冬枯れなど季節変化に対し強いこと(フルシーズン性)、美観に優れること(美観性)、空気中に水分を蒸散し、周囲の温度を下げること(蒸散性)が求められていた。
またさらに、経済面では、装置の材料費及び施工費用が安いこと(低コスト性)、新たな植生をしなくとも、成長が維持されること(成長性)、大型重機などを使わずに簡単に施工できること(施工性)、レール交換などの線路保守の障害とならないことが求められていた。
従来、路面電車軌道の緑化に関し特許文献1及び特許文献2の発明が開示されていたが、前述の問題を解決する鉄道軌道敷の緑化装置に関する発明はなされていなかった。
本願発明者らによる特許文献3、4には、装置の小型化を図ることのできる水位調節装置及び水位調節可能なプランターが開示されている。しかし、軌道敷を緑化するための様々な課題を満足させるには問題があった。
特開2005−41号公報(第2、3頁、第1図) 特開2007−111030号公報(第2、3頁、第1図) 特開2002−345342号公報(第2、3頁、第1図) 特開2006−271207号公報(第2、3頁、第1図)
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたもので、駅構内を含む軌道敷の安全性を確保し且つ維持管理性に優れ、経済性の高い緑化装置を提供することにより、緑化による環境美化と共にヒートアイランド現象の抑制、防塵、防音効果を発揮させることを課題とする。
本発明の軌道敷緑化装置は、軌道敷へ着脱自在に固定され植栽水平面を形成する軌道敷植生基盤と、
前記軌道敷植生基盤に設けられた給水溝に装着され給水溝の水位の変化を検知して自動的に補水する自動補水器と、
給水パイプを介して複数の自動補水器と接続された貯水タンクと、
貯水タンクの水位を検知して補水する自動補給弁に接続された水道パイプと、
前記軌道敷植生基盤上に載置された保水性を有する不織布からなる栽培マットとを備え、前記軌道敷植生基盤が前記軌道敷上で複数連結されて配置され、植栽物が前記栽培マットに栽培されることを特徴とする。
また、前記軌道敷植生基盤は、絶縁性材料で線路幅内に載置可能な寸法に形成された直方体の栽培パレットと、該栽培パレットの側端に着脱自在に嵌合され栽培パレットの側面に立設された遮蔽壁とから構成され、
該栽培パレットは、前後左右の側面に該栽培パレット同士の連結又は/及び遮蔽壁との連結を行なう連結突起を備え、上面には、前記栽培マットを折曲げ挿入可能な幅と深さを有する複数の給水溝と、複数の給水溝と直交する2本の補水溝と、一方の補水溝の中央に設けた自動補水器収納部を備え、
前記遮蔽壁は、上部が栽培パレット側となる内側に湾曲した壁面部と、該壁面部の下部に設けられ栽培パレットの連結突起と嵌合させる連結突起及び連結凹部と、該壁面部の内側に設けた給水パイプ保持部と、壁面部の長手方向端部に設け隣合う遮蔽壁を連結する凹凸部と、を備えることを特徴とする。
また、前記軌道敷植生基盤は、前記栽培パレット前後の連結突起を嵌合して、線路長手方向に連結して延長可能となっていると共に、栽培パレットの左右の連結突起及びそれに嵌合された遮蔽壁の連結突起が押え金物を介して軌道敷に埋込まれたアンカーボルトに着脱自在に固定可能となっていることを特徴とする。
また、前記軌道敷植生基盤は軌道が曲率を描くカント区間に設けられ、当該カント区間に設けられる軌道敷植生基盤は、軌道幅を2乃至3等分した幅を有して横並び状に配置される栽培パレットを備え、栽培パレットと軌道敷の間に差し込まれるクサビによってカント区間の傾斜が相殺されて、栽培パレットが水平に保持されることを特徴とする。
また、レール交換などの線路保守作業時にレール交換機材を支持した状態で前記軌道敷植生基盤に育成されている植栽物上に載置される植物保護具をさらに備え、前記植物保護具は被支持物の荷重を分散させる幅と長さを有した軽量金属板と、軽量金属板の裏面に設けられた複数の凸部と、前記軽量金属板の上面及び前記凸部の下面に貼着された弾性板とによって形成されていることを特徴とする。
本発明の軌道敷緑化装置によれば、短時間で工事施工ができるため、東京駅をはじめとする都心の駅構内軌道敷を緑化することが可能となり、利用者に対し素晴らしい景観を提供することができ、駅の乗降場を癒し空間とすることができる。また、軌道敷からの塵埃の発生を抑止すると共に、緑化面の防音効果により騒音を低減させ、さらに夏季においては植物の蒸散作用による温度低減効果によりヒートアイランド現象を抑制することができる。
また、本発明の軌道敷植生基盤によれば、線路防護性、道床防護性、絶縁性の確保がなされ、土壌不要なため軽量であり人力で取扱えるサイズに分割できることから容易に設置、撤去が可能である。特に、毎日百万人を越える利用者がある大都市鉄道における短時間の保線作業時間内(一日深夜2時間程度)に施工可能で、且つ設置後の保守に支障を来たさない。
さらに、植生の管理で最も重要な潅水を自動的に行なうことができる。このため、リピアなどの適切な種の植生を行なうことで長期間交換することなく葉、花を成長させることができる。またさらに、栽培パレット上には土壌を盛ることなく栽培マット上で栽培が可能であることから、植生の交換は、栽培マット上で予め見ごろまで育成した植栽物を栽培マット単位で容易に行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明の軌道敷緑化装置の実施の形態を説明する。
図1は、駅構内に本発明の軌道敷緑化装置を設置した断面図である。
図において1は軌道敷で、この実施の形態では左右の乗降場(ホーム)5の間に二条の軌道が設けられ、レール2とホーム5の間、軌道を構成する2本のレール2の間、隣り合う軌道の間に軌道敷緑化装置を設置した形態を示している。
軌道敷緑化装置は、軌道敷植生基盤100を軌道の長手方向に並べて連結されており、軌道敷1のバラスト4に埋込み固定されたアンカー6に押え金物7を介して軌道敷1に固定され、通過する列車の風圧にも飛散しないように設置される。
軌道敷植生基盤100は、栽培パレット10と、その側面端部に嵌合して立設された遮蔽壁20と、栽培パレット10上に装着された栽培マット30から構成されており、該栽培マット30上に緑化植物の植栽物9が栽培されている。
二条の軌道の間の軌道敷1には、3基の軌道敷植生基盤100を横方向に連結し、左右の軌道のレール2に面する栽培パレット10の側面端部には遮蔽壁20が嵌合し立設されている。又、横に連結された3基の栽培パレット10の境目の嵌合部は、軌道敷1のバラスト4に埋込まれたアンカー6で固定されている。
軌道敷植生基盤100には、乗降場(ホーム)5或いは乗降場(ホーム)5外に設けられた貯水タンク40から給水パイプ41(一点鎖線で示す)による給水路が設けられている。
栽培マット30は、後述する栽培パレット10の給水溝11に複数箇所で差込まれてその上に植生された植物に栽培水を補給し、土壌なしで植栽物を育てるものである。なお、根を張らせて栽培された植栽物は図示を省略している。
栽培パレット10には、給水溝11の水位の変化を検知して自動的に補水する自動補水器43が装着される。なお、自動補水器43は、無動力で水位を検知して間歇的に補水する公知の装置を利用することができる。
また、前記貯水タンク40には、水道パイプ42から水位を検知して補水させる自動補給弁(図示せず)を介して常に用水を供給しておく。なお、水道水に代えて雨水を利用しても良い。
図1において、4は軌道敷1の地盤とされているバラスト、3は枕木、2はレール、2aはレールを枕木に固定するパンドロールを示している。図において左側の軌道は、枕木3と枕木3の間のバラスト4を示す。
軌道敷1に載置される栽培パレット10とバラスト4の間には、不陸調整用の消音バラスト4aを敷き、栽培パレット10を水平に載置する。
次に、軌道敷植生基盤100の詳細を説明する。図2は軌道敷植生基盤100の正面図である。
軌道敷植生基盤100は、絶縁性材料で線路幅内に載置可能な寸法に形成された直方体の栽培パレット10と、該栽培パレット10の側端に着脱自在に嵌合され栽培パレット10の側面に立設された遮蔽壁20とから構成される。
この実施の形態の栽培パレット10は、横幅700mm、長さ1000mm、厚さ50mmを用いている。
該栽培パレット10は、前後左右の側面に該栽培パレット10同士の連結又は/及び遮蔽壁20との連結を行なう連結突起12を備える。
連結突起12は、栽培パレット10の前後及び左右が互い違いになるようにそれぞれずらして形成し、さらに、基部より先端部が広がる台形として上から嵌合した際に外れない構造とする。
栽培パレット10の上面には、前記栽培マット30を折曲げ挿入可能な幅と深さを有する給水溝11aと、自動補水器収納部11cが形成されている。なお、栽培パレット10の上面の詳細な構造については後に図を用いて説明する。
自動補水器収納部11c(破線表示)には、給水パイプ41に接続された自動補水器43が収納されて、植栽物の消費に合わせて給水パイプ41から自動的に溝内に補水する。
遮蔽壁20は、上部が栽培パレット10側となる内側に湾曲した壁面部24と、該壁面部24の下部に設けられ栽培パレット10の連結突起12と嵌合させる連結突起21及び連結凹部22(図4参照)と、該壁面部24の内側に設けた給水パイプ保持部23と、壁面部24の長手方向端部に設け隣合う遮蔽壁を連結する凹凸部25とを備える。
遮蔽壁20の高さは、レール2の高さ183mmを超えない高さ(この実施の形態では120mm)に形成され、栽培パレット10上の栽培マット30で育成された植栽物の茎や、ランナーが内側に湾曲した壁面部24により規制され軌道のレール方向に伸びることがない。このため線路間の絶縁を短絡させるなどの障害、事故が防止される。
図3は、軌道敷植生基盤100の平面図である。この図では、栽培パレット10を1基のみ図示し、その左右に嵌合して立設された遮蔽壁20L、20Rをそれぞれ示した。
図示するように、遮蔽壁20Lの壁面部24は右側に湾曲し、遮蔽壁20Rの壁面部24は左側に湾曲して、その間の栽培パレット10上の栽培マット30に育成された植栽物の茎やランナーは壁面部24に遮られて線路側に出ない。
遮蔽壁20(L、R)の長さは、軌道の長手方向に連結して敷設される栽培パレット10の長手寸法(この実施の形態では1000mm)より長く形成し、連結された栽培パレット10に掛け渡された状態に嵌合する。このため、栽培パレット10の押さえ板として作用し、通過列車の風圧による飛散を防ぐ。なお、図3では遮蔽壁20の長さ方向を省略して図示している。
次に、栽培パレット10の上面の構造について説明する。図1の正面図では栽培パレット10の上部に栽培マット30が載置されている状態を示したが、図3においては、説明の都合上栽培マット30を載せる前の平面を示している。
栽培パレット10の上面には、前記栽培マット30を折曲げ挿入可能な幅と深さを有する複数の給水溝11aと、複数の給水溝11aと直交する2本の補水溝11bと、一方の補水溝11bの中央に設けた自動補水器収納部11cが形成されている。
給水溝11a、補水溝11b、自動補水器収納部11cの溝の深さは同じに形成され、給水溝11aに折曲げ挿入された栽培マット30が、毛管現象を利用し水を吸い上げて植栽物に供給すると、それぞれの溝の水位が下がり、自動補水器収納部11cに収納された自動補水器43が下がった水位を検知し、給水パイプからの水を補給する。
図4は、軌道敷植生基盤の側面図である。図3と同様に遮蔽壁20の長さ方向は省略して図示している。
図において、遮蔽壁20Rの長手方向端部には、隣り合う遮蔽壁20を連結する凹凸部25(図示は凸部)が形成され、壁面部24の下部に設けた連結凹部22に栽培パレット10の連結突起12が嵌合され、遮蔽壁20Rの連結突起21が栽培パレット10の連結突起12の間に嵌合されて一体化されている。
このように連結突起12と、21が嵌合された状態では、連結突起12、21の高さが同じとなる。このため、軌道敷1に固定する場合のアンカー位置、押え金物7配置位置の自由度を有している。
図5は、本発明の軌道敷植生基盤の分解斜視図である。栽培パレット10の前後が連結突起12で接続され、遮蔽壁20Lと20Rが左右から嵌めこまれる直前を示す。なお、符号の説明は図2から図4と同様に付し、説明を省略する。
図6は、軌道敷植生基盤の軌道敷への固定状態を説明する図で、(a)は正面図、(b)はセメント系充填バラスト部のアンカープラグ、(c)はバラスト部のアンカープラグを示す。
図6(a)に示すように、軌道敷植生基盤100の軌道敷1への固定は、軌道敷植生基盤100の側端の連結突起12または/及び21と軌道敷1の間に押え金物7を掛け渡し、軌道敷1に固定されたアンカー6にナットで押え金物7を固定する。
アンカー6の軌道敷1への固定については、軌道敷1の構造に応じたアンカープラグを予め施工しておく。
図6(b)は、セメント系充填バラストの軌道敷にアンカーを立てる場合を示し、バラスト部に穿孔した孔内のアンカープラグ6aをモルタル4cで固定させる。
図6(c)は、通常のバラスト4による軌道敷の場合を示し、底面に鉄板が溶接されたアンカープラグ6bを用い、袋入りバラスト4bで底面鉄板を押える工法を用い、短時間でアンカープラグの施工を行う。
図7は、レール間に敷設された軌道敷植生基盤とレールとの相対関係を示す斜視図である。
図においてレール2はパンドロール2aにより枕木3に固定されている。一方軌道敷植生基盤100は、枕木3、3の間の軌道敷のバラスト4に予め立設されたアンカー6に押え金物7で固定されている。
図においては、9は栽培マット30上に植栽された植栽物を示している。その他の符号は前述した図面と同様なので説明を省略する。
図8は、栽培パレットに載置された栽培マットの断面図である。
栽培マット30は、吸水性と保水性のある繊維をマット状に形成したもので、栽培パレット10の複数の給水溝11aに、折曲げて差込むように挿入し、給水溝11aに補水された潅水13を毛管現象により吸い上げて、マット上に植えられた植栽物9に供給する。
植栽物9は、列車走行に影響を与えない草丈(低草性)で、葉や茎、ランナーがレールに伸びて線路に障害を及ぼさない特性の品種を選択する必要がある。本発明の実施の形態では、クマツヅラ科のリピア(ヒメイワダレソウ)を最適種として選択した。
リピアは、草丈が5cm程度で低く、肥料や水は少なめでも生育が旺盛で夏の高温に強い、6月上旬から9月にかけてピンクの小花を次々と咲かせる植物である。 また、冬季の寒さにも強い性質がある。
次に、カント区間の軌道敷緑化装置の実施の形態について説明する。
図9は、カント区間の軌道敷緑化装置の断面図である。軌道が曲率を描くカント区間では、線路幅の半分ないし1/3幅に狭く形成された栽培パレット10を用い、その下部に傾斜を相殺する角度のゴム製クサビ8を差込みそれぞれの栽培パレット10を建築限界外で水平に載置する。この実施の形態では左右の栽培パレットのレール2に対面する側面に遮蔽壁20を取付けている。
次に、レール交換などの線路保守作業において、軌道敷緑化装置が支障となる問題を解決する補助用具について説明する。
図10は、レール交換機材用の植物保護具の説明図で、(a)はレール山越機への装着状態を示し、(b)は植物保護具の正面図、(c)は植物保護具の部分底面図である。
レール山越機60は、枕木から外され、或いはガス溶断機などで切断はされたレール2を支持する装置で、図10(a)に示すように、植物保護具50は、敷設された軌道敷緑化装置を撤去することなく、軌道敷緑化装置の上にレール山越機60を装置しレールの撤去作業を行うための用具である。
なお、レール交換に際しては、レール山越機60を設置する箇所の栽培パレット10に嵌合されている遮蔽壁20(想像線)を取外して作業を行い、作業終了後に元に戻す。
図10(b)に示すように、植物保護具50は、軽量金属製で裏面に複数の凸部が形成された本体51の上面と下面に弾性板として耐火性のある滑り止め難燃性ゴム板52を貼着したものである。図10(c)は、その底面の一部を示す。
植物保護具50は、レール山越機60の2脚からの荷重を広い平面に分散させ、底面凸部にある植栽物9上で受け止める。このため植栽された植物の全面にダメージを与えることなくレール山越機60を支持することができる。
植物保護具50を用いることにより、敷設された軌道敷緑化装置を撤去することなく、レール交換などの線路保守作業を効率よく実施することができる。
駅構内に本発明の軌道敷緑化装置を設置した断面図である。 軌道敷植生基盤100の正面図である。 軌道敷植生基盤100の平面図である。 軌道敷植生基盤の側面図である。 本発明の軌道敷植生基盤の分解斜視図である。 軌道敷植生基盤の軌道敷への固定状態を説明する図で、(a)は正面図、(b)はセメント系充填バラスト部のアンカープラグ、(c)はバラスト部のアンカープラグを示す。 レール間に敷設された軌道敷植生基盤とレールとの相対関係を示す斜視図である。 栽培パレットに載置された栽培マットの断面図である。 カント区間の軌道敷緑化装置の断面図である。 レール交換機材用の植物保護具の説明図で、(a)はレール山越機への装着状態を示し、(b)は植物保護具の正面図、(c)は植物保護具の部分底面図である。
符号の説明
1 軌道敷
2 レール
2a パンドロール
3 枕木
4 バラスト
4a 消音バラスト
4b 袋入りバラスト
4c モルタル
5 乗降場(ホーム)
6 アンカー
6a、6b アンカープラグ
7 押え金物
8 ゴム製クサビ
9 植栽物
10 栽培パレット
11、11a 給水溝
11b 補水溝
11c 自動補水器収納部
12 連結突起
13 潅水
20 遮蔽壁
20L 遮蔽壁(左)
20R 遮蔽壁(右)
21 連結突起
22 連結凹部
23 給水パイプ保持部
24 壁面部
25 凹凸部
30 栽培マット
40 貯水タンク
41 給水パイプ
42 水道パイプ
43 自動補水器
50 植物保護具
51 本体
52 難燃性ゴム板
60 レール山越機
100 軌道敷植生基盤

Claims (5)

  1. 軌道敷へ着脱自在に固定され植栽水平面を形成する軌道敷植生基盤と、
    前記軌道敷植生基盤に設けられた給水溝に装着され給水溝の水位の変化を検知して自動的に補水する自動補水器と、
    給水パイプを介して複数の自動補水器と接続された貯水タンクと、
    貯水タンクの水位を検知して補水する自動補給弁に接続された水道パイプと、
    前記軌道敷植生基盤上に載置された保水性を有する不織布からなる栽培マットとを備え、前記軌道敷植生基盤が前記軌道敷上で複数連結されて配置され、植栽物が前記栽培マットに栽培されることを特徴とする軌道敷緑化装置。
  2. 前記軌道敷植生基盤は、絶縁性材料で線路幅内に載置可能な寸法に形成された直方体の栽培パレットと、該栽培パレットの側端に着脱自在に嵌合され栽培パレットの側面に立設された遮蔽壁とから構成され、
    該栽培パレットは、前後左右の側面に該栽培パレット同士の連結又は/及び遮蔽壁との連結を行なう連結突起を備え、上面には、前記栽培マットを折曲げ挿入可能な幅と深さを有する複数の給水溝と、複数の給水溝と直交する2本の補水溝と、一方の補水溝の中央に設けた自動補水器収納部を備え、
    前記遮蔽壁は、上部が栽培パレット側となる内側に湾曲した壁面部と、該壁面部の下部に設けられ栽培パレットの連結突起と嵌合させる連結突起及び連結凹部と、該壁面部の内側に設けた給水パイプ保持部と、壁面部の長手方向端部に設け隣合う遮蔽壁を連結する凹凸部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の軌道敷緑化装置。
  3. 前記軌道敷植生基盤は、前記栽培パレット前後の連結突起を嵌合して、線路長手方向に連結して延長可能となっていると共に、栽培パレットの左右の連結突起及びそれに嵌合された遮蔽壁の連結突起が押え金物を介して軌道敷に埋込まれたアンカーボルトに着脱自在に固定可能となっていることを特徴とする請求項2記載の軌道敷緑化装置。
  4. 前記軌道敷植生基盤は軌道が曲率を描くカント区間に設けられ、当該カント区間に設けられる軌道敷植生基盤は、軌道幅を2乃至3等分した幅を有して横並び状に配置される栽培パレットを備え、栽培パレットと軌道敷の間に差し込まれるクサビによってカント区間の傾斜が相殺されて、栽培パレットが水平に保持されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の軌道敷緑化装置。
  5. レール交換などの線路保守作業時にレール交換機材を支持した状態で前記軌道敷植生基盤に育成されている植栽物上に載置される植物保護具をさらに備え、前記植物保護具は被支持物の荷重を分散させる幅と長さを有した軽量金属板と、軽量金属板の裏面に設けられた複数の凸部と、前記軽量金属板の上面及び前記凸部の下面に貼着された弾性板とによって形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の軌道敷緑化装置。

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