JP4996237B2 - 眼科用レーザ治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、患者眼にレーザ光を照射し、治療を行う眼科用レーザ治療装置に関する。
光凝固治療等に使用するレーザ治療装置では、治療部位にレーザ光を合せるときの微調整を可能とするために、レーザ光を治療部位に向けて反射する反射ミラーの角度を変えるるマニピュレータを操作してレーザ照射位置を眼底上で移動させるものが多い(例えば、特許文献1参照)。このような装置では、フットスイッチを押すごとにレーザ照射のトリガ信号を入力してレーザ光を照射するシングルモードと、フットスイッチを押している間、予め設定された照射時間と休止時間でレーザ光の照射を繰り返すリピードモードとが用意されている。例えば、汎網膜光凝固及びレーザイリドトミーのようなレーザ照射回数の多い治療では、リピードモードを使用することにより、フットスイッチを都度操作することの手間と労力が軽減され、効率的にレーザ照射を行える。
特開2002−224154号公報
ところで、リピートモードの使用においては、レーザ照射位置の移動と停止のタイミングを誤る等で、レーザ照射位置の移動中にレーザ光が照射されると、凝固班が動いた方向へ流れてしまい、均一なレーザ照射密度で照射することができない(凝固ムラとなる)問題がある。先に挙げた特許文献1の装置では、反射ミラーの移動を検知し、反射ミラーの移動が検知されたときにはレーザ照射を停止することにより、上記の問題の解決しているが、リピートモードの繰り返し速度を速く(休止時間を短く)設定した場合や、レーザ照射位置の移動と停止の微細な操作に不慣れな術者の場合には、レーザ照射の停止が頻繁に行われ、所期する数だけ凝固斑を得るための治療時間が長くなったり、所期する領域での凝固斑の抜けが生じやすくなる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、リピードモードによるレーザ照射の際に、均一な照射密度でレーザ照射できると共に、治療時間を長引かせる等の問題を解消し、良好なレーザ照射を行える眼科用レーザ治療装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) レーザ光源からのレーザ光を患者眼に導光して照射するレーザ照射光学系と、前記レーザ導光光学系により患者眼患部に照射されるレーザ光の照射位置を移動させる移動手段と、該移動手段を動作させる移動指示信号を入力するために術者が手で操作する操作レバーを有する操作手段と、予め設定された照射時間と休止時間でレーザ光の照射を繰り返すリピードモードを選択するモード選択手段と、を備える眼科用レーザ治療装置において、リピードモード時に術者により操作レバーが操作された場合でも、前記照射時間の間はレーザ光の照射位置を停止させるように前記移動手段の動作を停止させる制御手段であって、前記照射時間の終了時に入力されている移動指示信号を基準としてその後に入力される移動指示信号に応じて前記移動手段を動作させる第1制御か、又は前記照射時間の終了時に入力されている移動指示信号と前記照射時間の間に停止されたレーザ照射位置との差を解消し、その後に入力される移動指示信号にレーザ照射位置が一致するように前記移動手段を動作させる第2制御か、何れかの制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)の眼科用レーザ治療装置において、前記第1制御と前記第2制御とを選択する選択手段を備えることを特徴とする。


本発明によれば、リピードモードによるレーザ照射の際に、均一な照射密度でレーザ照射できると共に治療時間を長引かせることなく、良好なレーザ照射を行える。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は眼底光凝固及び虹彩光凝固等の治療を行う眼科用レーザ治療装置の外観図を示した図であり、図2は装置の概略的な光学系を説明する図である。
1はレーザ治療装置本体であり、内部には治療レーザ光を出射するレーザ光源、エイミング光源等が内蔵される。2はレーザ光の照射条件、照射モード等を設定入力するためのコントロール部である。3は照明光学系や観察光学系を備えるスリットランプデリバリであり、患者眼へ治療レーザ光を導光して照射するための照射光学系ユニット40が取り付けられている。また、5はレーザ光の照射トリガ信号を発信するためのフットスイッチである。6はスリットランプデリバリ3を移動させるためのジョイスティックである。10は、スリットランプデリバリ3の術者側に設けられたマニュピュレータ10で、患者眼へ照射するレーザ光の位置調整(偏向)に用いられる。
図2はレーザ治療装置1の光学系及び構成を示した図である。70は治療レーザ光源である。71は第1の治療レーザ光源70からのレーザ光の大部分を透過し一部を反射するビームスプリッタで、ビームスプリッタ71で反射された治療用のレーザ光は、レーザ光の出力を検出する出力センサ73に入射される。
74は第1の安全シャッタであり、フットスイッチ5が踏まれ、治療レーザ光の照射を行う指令がなされたときは、シャッタ駆動装置72の駆動により光路から離脱してレーザ光の通過を可能にし、また、異常時発生等の場合に光路に挿入されてレーザ光を遮断する。78はエイミング光用の半導体レーザであり、半導体レーザ78から出射したレーザ光はダイクロイックミラー75により治療レーザ光と同軸にされる。
76は第2の安全シャッタである。なお、安全シャッター74、76の開閉はシャッタセンサによって検知される。77は集光レンズであり、各レーザ光を光ファイバ4の入射端面に集光して入射させる。光ファイバ4により導光された各レーザ光は、スリットランプデリバリ3の照射光学系ユニット40まで導光される。
照射光学系ユニット40に導光されたレーザ光は、リレーレンズ41、レーザ光のスポットサイズを変更するために光軸方向に移動可能なズームレンズ42、ミラー43、コリメータレンズ44を介した後、レーザ光を反射する光学素子である第1のガルバノミラー91、第2のガルバノミラー93及びそれらを駆動するアクチュエータ92、94で構成され、レーザ光の照射方向(照射位置)を2次元的に移動させる偏向光学ユニット90(レーザ光の照射位置を変える移動手段)へと入射される。偏向光学ユニット90を通過したレーザ光は、対物レンズ45、反射ミラー19を介し、コンタクトレンズ49を経て患者眼Eの眼底に照射される。50はスリット光を投影するための照明光学系であり、照明光源、コンデンサーレンズ、スリット、投影レンズ等を有する。60は観察光学系であり、対物レンズを初め、変倍光学系、保護フィルタ、正立プリズム群、視野絞り、接眼レンズ等を備える。
図3は、偏向光学ユニット90の構成を示す図である。ガルバノミラー91、93がそれぞれを移動させる移動手段であるアクチュエータ92、94に取り付けられおり、これらアクチュエータ92、94は制御部80に接続される。これらのアクチュエータ92、94には、モータ及びポテンショメータが内蔵されており(共に図示ぜず)、ガルバノミラー91、93は、制御部80の指令信号に基づき独立に回転(揺動)される。このとき、アクチュエータ92、94のポテンショメータにより、ガルバノミラー91、93がどれだけ移動(回転)したかの位置情報が制御部80に送られ、制御部80は、移動の指令信号に対するガルバノミラー91,93の位置を把握できる。
図3に示すように、第1のガルバノミラー91と第2のガルバノミラー93の回転軸(揺動軸)は互いに直交するように配置され、それぞれの回転軸は光軸に対して直交するよう配置されている。光軸に対して、コリメータレンズ44を通過したレーザ光は、第1のガルバノミラー91によりx方向に偏向可能とされ、さらに、第2のガルバノミラー93によりy方向に偏向可能とされ、対物レンズ45へと入射される。このようにして、レーザ光を2次元的(xy方向)に偏向することができる。
図2の制御部80には、治療レーザ光源70、エネルギモニタ73、半導体レーザ78、シャッタ駆動装置72、シャッタセンサ等が接続される(説明の簡便のため、一部、接続の図示を略す)。また、制御部80には、偏向光学ユニット90のアクチュエータ92、94が接続されており、制御部80からの指令信号に基づいて、アクチュエータ92、94がそれぞれ駆動され、ガルバノミラー91、93が揺動される。
また、照射光学系ユニット40には、先に説明したガルバノミラー91、93をそれぞれ移動(実施形態では揺動)させて、ファイバーケーブル4にて導光されるレーザ光の照射位置を微調整するためのマニピュレータ10が備えられている。マニュピュレータ10には、円筒状の本体部10aの中央に操作レバー11が設けられており、この操作レバー11はスリットランプデリバリ3の術者側に延びて配置されている。図示は略すが、本体部10aの内部にはエンコーダが内臓されており、操作レバー11が倒される(動かされる)ことにより、図中のxy方向の入力を信号化する構成になっている。マニュピュレータ10の操作レバー11が操作されることにより生成される移動指示信号は制御部80に入力される。本実施形態では、操作レバー11を倒した量に応じて、ガルバノミラー91、93が揺動され、照射レーザ光の偏向(照射位置の変更)がなされる構成とされている。つまり、操作レバー11の傾き度合が、照射レーザ光の偏向度合となる(操作レバー11の傾きに応じて照射レーザ光の位置が移動する)。このような、マニュピュレータ10が、偏向光学ユニット90によるレーザ光の照射位置を移動させる操作手段となる。
また、制御部80には、前述のコントロール部2が接続されており、コントロール部2のスイッチ類(図示せず)の操作によって、レーザ光源70から出射されるレーザ光のエネルギ量、照射時間(凝固時間)等やエイミング光の条件等が設定される。また、コントロール部2では、レーザ光照射のリピートモード、シングルモードの設定及び選択がされる。リピートモードでは、レーザ光の照射回数が多く必要な場合に用いられるモードであり、フットスイッチ5からのトリガ信号が入力されている間に、予め設定された照射時間と休止時間で繰り返してレーザ光が照射される。リピートモードでの休止時間(インターバル時間)は、コントロール部2により、例えば、0.1秒から2秒の間で0.1秒間隔で設定可能である。一方、シングルモードは、フットスイッチ5が踏まれることで、1回のレーザ光照射しか行わないモードである。
以上のような構成を備える装置において、その動作を説明する。ここでは、汎網膜光凝固の様にレーザ光の照射回数の多い治療を行うことを仮定し、先に挙げたリピートモードを使用する場合を説明する。このリピートモードはコントロール部2のスイッチ類により選択する。また、リピートモードではコントロール部2のスイッチ類により、レーザ光の照射時間(凝固時間)と照射と照射の間の休止時間(インターバル時間)の設定を行う。その他、レーザパワー等のレーザ照射条件をコントロール部2のスイッチ類で設定しておく。なお、照射時間と休止時間を合わせたものが、インターバル周期となる。
次に、術者は照明光学系50からの照明光によって照らされた眼底を、観察光学系60を通して観察する。また、図示なきエイミングスイッチによりエイミング光を点灯させる。術者は眼底に照射されるエイミング光を観察しながら、ジョイスティック6及びマニュピレータ部10の操作レバー11を操作して患部への位置合わせを行う。
患者眼へのエイミング光の位置調節が完了したら、術者はフットスイッチ5を踏み、レーザ光の照射を開始する。フットスイッチ5が踏まれると、制御部80は治療用のレーザ光源70に、レーザ光を照射するように指示する。また、フットスイッチ5からのトリガ信号は入力されている間、制御部80はシャッタ駆動装置72にレーザ照射の指令信号を送り、設定された照射時間と休止時間に応じて第一安全シャッタ74を開閉させ、レーザ光を照射光学系により照射する。術者はマニュピレータ部10の操作レバー11をリピートモードのレーザ照射に同期して動かし、被検眼の照射部位を逐次変えていく。この操作レバー11の動きは、マニュピュレータ10内の指令信号が制御部80に送られることにより、制御部80で把握される。
本実施形態では、リピートモードにおいて、術者が操作レバー10の操作のタイミングを誤る等で、ガルバノミラー91、93のミラーの移動中にレーザ光が照射されると、光凝固班が動いた方向へ流れてしまうという問題に対して、予め設定された照射時間の間、偏向光学ユニット90によるレーザ光の偏向、つまり、ガルバノミラー91、93の移動が停止される(レーザ光の照射位置が停止される)ように制御される。この制御方法を以下に説明する。
図4は、フットスイッチ5からのトリガ信号、制御部80が発するレーザ照射の指示信号、操作レバー11からの移動指示信号及びアクチュエータ92への駆動信号の関係を、タミングチャートとして模式的に示した図である。ここでは、説明の簡便のために、マニュピュレータ10からの入力信号は、x方向だけのレーザ光の照射位置の移動、つまり、アクチュエータ92の駆動に基づくガルバノミラー91の移動についてのみ考える。
図において、横軸は時間軸、縦軸は各信号の入力を示す。フットスイッチ5からのトリガ信号をFi、制御部80が生成するレーザ照射信号をSrとする。レーザ照射信号Srにおいて、レーザ光の照射時間をTd、休止時間をTiとする。操作レバー11からの移動指示信号(x方向の移動指示信号)をSmxとする。また、制御部80がアクチュエータ92を駆動させる駆動信号をSaxとする。この駆動信号Saxに基づいて、ガルバノミラー91が回転し、x方向にのみレーザ光を偏向させる。
アクチュエータ駆動信号Saxにおいて、縦軸は信号レベル(強度)であるが、ガルバノミラー92の移動度合(回転度合)を示すものである。操作レバー11からの移動指示信号Smxは、マニュピュレータ10内のエンコーダの信号となる。従って、信号Smxは、レバー11の傾きに応じて、信号レベルが大きくなる。図中のA,B、Cは、照射時間Tdの前後の時間帯を示している。アクチュエータ駆動信号Sax中の点線でプロットされた折れ線は、先の移動指示信号Smxを重ねたものであり、照射時間Tdから水平方向に位置する円は、レーザスポットSのx方向の位置を模式的に示したものである。
図示するように、レーザ照射信号Srにより、照射時間Tdだけ患者眼眼底へと出射される。この照射時間Tdの間、移動指示信号Smxが入力されても、制御部80により駆動信号Saxの変化が停止される(移動指示信号Smxの入力を受け付けない場合も含む)。駆動信号Saxの変化が停止されている間は、ガルバノミラー91は移動されない。つまり、マニュピュレータ10によるガルバノミラー91(総じて、偏向光学ユニット90)の制御は無効化される。レーザ光照射が終了すると(照射時間Tdが経過すると)、制御部80は、マニュピュレータ10からの移動指示信号Smxを基に駆動信号Saxを生成してアクチュエータ92の駆動を再開する。
これらを照射時間Tdの前後の時間帯A,B,Cを例に挙げて説明すると、移動指示信号Smxが、照射時間Tdのタイミングに合わず、時間帯Aで先行してたり、時間帯Bで遅れても、アクチュエータ駆動信号Saxは、照射時間Tdの間は一定で変化しない。また、時間帯Cに示されるように、照射時間Tdの間にマニュピュレータの移動指示信号Smxが変化しても、駆動信号Saxは一定で変化しない。これにより、アクチュエータ92(従って、制御部80)は、照射時間Tdの間は移動指示信号Smxを受け付けず、ガルバノミラー91が動かされることがない。従って、照射時間Tdでは、レーザスポットSが動くことなく、患部に照射される。このようにして、制御部80によるレーザ光の照射位置の停止制御が行われる。
レーザ照射後(照射時間Tdの終了後)に再びアクチュエータ92を駆動するときは、制御部80は、照射時間Tdの終了時における操作レバー11の位置(移動指示信号Smx)を基準とし、その基準位置から操作レバー11がどの程度動かされたかに応じて(移動指示信号Smxの入力に応じて)、駆動信号Saxを生成してアクチュエータ92を駆動する。つまり、レーザ照射後とレーザ照射前の操作レバー11の位置情報の差(移動指示信号Smxとレーザ照射位置との差)をオフセットとし、制御部80は、このオフセットをマニュピュレータ10からの移動指令信号から差し引いて、アクチュエータ92を駆動する。この制御方法によれば、レーザ照射後(照射時間Tdの終了後)にレーザスポットの移動を再開したとき、術者による操作レバー11の操作にり入力される移動指示信号Smxに応じてガルバノミラー91が移動され、レーザスポットの照射位置も移動されるので、術者の操作感覚に合ったレーザ照射を行える。
なお、このようなタイミングで駆動信号Saxと移動指示信号Smxを制御すると、図4にあるように、操作レバー11とガルバノミラー91の位置関係にズレが生じる。このズレは、フットスイッチ5のトリガ信号が入力されなくなった時、あるいは別に設けられたリセットスイッチの信号入力により、制御部80が、位置関係のズレをリセットすることにより解消可能にしておくと都合が良い。
このような動作を繰り返して、リピートモードによる手術が進められる。以上の説明では、x方向のみのレーザ光の偏向を説明したが、このような制御をy方向(ガルバノミラー93及びアクチュエータ94)にも適用することにより、xy方向の2次元的なレーザ光の偏向及び偏向の停止が可能となる。
以上のように、リピートモードにおいて、マニュピュレータ10でレーザ光照射位置を移動させながら治療する際に、レーザ光照射中に、マニュピレータ10によるガルバノミラー91、93の移動が停止(無効化)されるため、レーザスポットの流れや流れによる焼けムラ(凝固ムラ)が低減される。そして、予め設定された照射時間とインターバル時間で繰り返しレーザ光が照射されるため、治療時間を長引かせることなく、リピートモードの機能のメリットを生かして効率的なレーザ照射を行える。また、微細な操作に不慣れな術者でも、レーザ照射位置の移動を意識して完全に止めなくなくても、移動による凝固ムラが低減される。なお、照射時間のタイミングになるとレーザ照射位置が停止されるが、汎網膜光凝固治療(PRT)等の網膜上のある範囲に対して多数のレーザ光照射を必要としながらも、照射位置にそれ程厳密性が求められない治療には効果的に使用可能である。
次に、図4の制御方法(第1制御方法とする)に対して、照射時間Tdの終了後にガルバノミラー91を駆動させるときの第2の制御方法を説明する。
図5は、第2の制御方法における各信号の各信号の関係を示すタイミングチャートである。図4と同様のものは説明を省略する。この場合も、x方向のみ、ガルバノミラー91とアクチュエータ92のみの制御を前提とする。図では、照射時間Tdを含む前後の時間帯を、D,E、Fとしている。図5の第2の制御方法では、図4の場合と異なり、レーザ照射終了時(照射時間Tdの終了時)にマニュピュレータ10の操作により入力されている移動指示信号Smxとレーザ照射中(照射時間Tdの間)に停止されているレーザ照射位置との差を解消し、その後に入力される移動指示信号Smxにレーザ照射位置を一致させる方法である。
制御部80は、移動指示信号Smxが入力された場合でも、前述と同様に照射時間Tdの間は駆動信号Saxを生成せず(又は入力を受け付けず)、レーザ照射位置を停止させる。照射時間Tdの終了時、制御部80はマニュピュレータ10内のエンコーダから操作レバー11の位置情報である移動指示信号Smxを取得する。レーザ照射前後で移動指示信号Smxが変化していると、レーザ照射終了時の移動信号Smxと駆動信号Saxとに差が生じる。すなわち、移動信号Smxとレーザ照射位置とに差が生じる。制御部80は、この差を解消するようにアクチュエータ92の駆動速度を速め、移動指示信号Smxに駆動信号Saxを一致させる。これにより、レバー11の操作位置に対応した位置にガルバノミラー91,93が位置され、レーザスポットの照射位置がレバー11の操作位置(移動指示信号Smx)に対応した位置に移動される。この第2制御方法では、第1制御方法に対して、操作レバー11とガルバノミラー91の位置関係のズレがいずれ解消されるので、従来とほぼ同じ操作感覚で操作レバー11とレーザ照射位置との対応が把握しやすくなる。また、術者がレーザスポットの移動(追従)を予測して、マニュピュレータ10を操作することにより、所望の位置にレーザスポットを位置させることができ、手術時間を短縮することができる。
なお、図4の第1制御方法と図5の第2制御方法については、コントロール部2に選択スイッチを設け、術者が操作しやすい方を選択可能にしておくと都合が良い。また、この第1及び第2制御方法を適用するか否かについてもコントロール部2に設けられた選択スイッチで選択可能にしておいても良い。リピートモードの照射時間/休止時間のタイミングに合わせてマミピュレータを操作可能な術者であれば、これらの制御方法を適用せずに、従来と同じ操作でレーザ照射が可能となる。
以上の実施形態では、マニュピュレータ10により偏向光学ユニット90を操作し、照射するレーザ光の偏向を電気的に制御する構成としたが、これに限るものではない。機械的に光学素子を動かして、レーザ光を偏向する構成であってもよい。例えば、反射ミラー19を機械的に動かす構成とし、リピートモードの際に、設定された周期毎に反射ミラー19の動きを機械的な機構、例えば、パッドを用いたブレーキやギヤ等を用いたロック等により、反射ミラー19の動きを停止させる構成としてもよい。
以下に機械的な機構を用いた実施形態を説明する。図6は、機械的機構のマニュピュレータ111を説明する図である。ここでは、先の実施形態の偏向光学ユニット90を偏向光学ユニット100に変え、ズームレンズ42からのレーザ光を対物レンズ44aを介して、偏向光学ユニット100に導光する構成とする。
図6(a)はマニピュレータ110の機構を説明する図であり、装置の側面方向から見たときの状態を概略的に示している。図6(b)は図6(a)のG−G断面図を示す図である。図6(c)は、矢印H方向から、偏向光学ユニット100を見た図であり、偏向光学ユニット100の停止機構を説明する図である。なお、図6(a)、(b)では、停止機構の図示を略している。
照射光学系ユニット40の下端部には、リング状の回転部材21が対物レンズ44aの光軸Lを中心に回転可能に保持されており、対物レンズ44aを通るレーザ光はこの回転部材21内を通過する。また、回転部材21の側面には、後方に延びる支持部材22がビス22aを支点として上下方向に回転可能に取り付けられており、この支持部材22に反射ミラー19を固定保持するミラー取付台20が固定されている。従って、反射ミラー19は光軸Lを中心に左右方向に揺動すると共に、ビス22aを支点として前後方向に揺動することが可能となり、これによりレーザ光の反射方向が変えられる。
一方、反射ミラー19を揺動するための操作レバー111は、筒部材112内で揺動可能に挿通されており、筒部材112は、照射光学系ユニット40の筐体後方端に取り付けられる。操作レバー111の前側は屈曲して上方に延び、その上方は固定部材14に取付けられた弾性体であるゴム棒12に接合される。固定部材14は照射光学系ユニット40の筐体内壁に取り付けられており、操作レバー111とゴム棒12の接合部分は操作レバー111のてこの原理の支点となっている。
操作レバー111には動作伝達台16が固設されており、動作伝達台16は上方から下方に延びるピン17a、側方から延びるピン17bとを有する。また、前述したミラー取付台20の上部後側には、3本のピン18a,18b,18cがピン17a及びピン17bに係合するように固定されている。すなわち、図6(b)に示すように、左右方向に平行に延びるピン18aとピン18cとがピン17aを挟むように係合し、上下方向に平行に延びるピン18aとピン18bがピン17bを挟むように係合する位置関係で、ミラー取付台20に各々取り付けられている。
このような構成により、例えば、操作レバー111を下に動かすと、ゴム棒12部分を支点として、動作伝達台16を介してピン17bが上方向に動き、ピン17bを挟んでいるうちの片方であるピン18aが上方に押される。また、操作レバー111を左右方向に動かした場合は、ピン17aが右左方向に動き、反射ミラー19がミラー取付台20及び回転部材21と共に光軸Lを中心として右左方向に揺動するので、レーザ光は操作レバー11の操作方向と同じ方向に振られるようになる。また、操作レバー11から手をはなした状態では、ゴム棒12の弾性力により常に筒部材31の中心に操作レバー111が戻るようになっている。
以上のような構成により、術者が操作レバー111を動かすことで、ミラー19(ミラー取付台20)がxy方向に移動(揺動)され、偏向光学ユニット100に入射したレーザ光がxy方向に位置移動(偏向)される。
次に、偏向光学ユニット100の停止機構(ディスクブレーキ30a、b)について説明する。図中の矢印は、各部材の移動方向を示している。図6(c)に示されるように、操作レバー111のx方向の移動を回転部材21に伝達する支持部材22にディスク31が水平に設けられる。このディスク31を挟むように、2つのパッド32が対向して配置される(図では、上方に位置する一方のパッドのみみえる)。パッド32はパッド駆動部33に取り付けられており、パッド駆動部33は制御部80に接続される。パッド32は、制御部80の指令信号を受けたパッド駆動部33に駆動され、、ディスク31を挟持する。ディスク31がパッド32に挟持されることで、支持部材22の移動が停止される。なお、ディスク31のサイズは、支持部材22の移動に伴って移動するが、パッド32の挟持範囲に収まるサイズにて形成される。このようにして、ディスクブレーキ30aが構成される。
同様に、操作レバー111のy方向の移動を回転部材21に伝達するビス22aに直交するようにディスク35が取り付けられ、ディスク35を挟むように2つのパッド36が対向して配置される。パッド36は、パッド駆動部37に取り付けられ、前述ど同様に制御部80の指令信号により、ディスク35を挟持する構成となっている。なお、パッド駆動部37は、支持部材22に固定されており、支持部材22の移動に応じて、パッド36も移動させる(ここでは傾く)。これにより、先に説明した支持部材22の移動に伴うディスク35の移動(傾き)に追従する。また、ディスク35は、先の例と同様に充分大きいサイズにて形成する。このようにして、ディスクブレーキ30bが構成される。
このようにして、回転部材21の回転、つまり、ミラー19のx方向の揺動及びy方向の揺動が、制御部80の指令信号により停止制御可能となる。このような機械的な機構によるマニュピュレータ100の場合でも、先の実施形態と同様に、リピートモードでのレーザ照射の際に、予め設定された照射時間の間、制御部80がパッド駆動部33、37に停止制御を促す指令信号を送り、支持部材22、ビス22aの移動が停止される。これにより、ミラー19がの移動が停止され、レーザ光の照射位置が停止される。
また、以上説明した本実施形態では、マニュピュレータ10による治療レーザ光の2次元的な偏向の調整を、2つのガルバノミラーによって行う構成としたが、これに限るものではない。1つのミラーを2次元的に動かす構成であってもよい。例えば、反射ミラー19に2次元的に移動(本実施形態では、揺動)するアクチュエータを取り付ける構成であってもよい。また、ミラー以外の光学素子を用いて2次元的な偏向方向の調整を行ってもよい。例えば、照射光学系ユニット40の対物レンズやコリメータレンズをアクチュエータ等により2次元的に動かす(傾ける)構成であってもよい。
本発明の実施形態である眼科用レーザ治療装置の外観図である。 眼科用レーザ治療装置の光学系を示す図である。 偏向光学ユニット90の構成を説明する図である。 移動指示信号及びアクチュエータ92への駆動信号の関係を示すタイミングチャートである。 第2の制御方法における各信号の各信号の関係を示すタイミングチャートである。 機械的機構のマニュピュレータ110を説明する図である。
符号の説明
10 マニュピュレータ
11 操作レバー
19 反射ミラー
40 照射光学系ユニット
60 観察光学系ユニット
80 制御部
90 偏向光学ユニット
91、93 ガルバノミラー
92、94 アクチュエータ

Claims (2)

  1. レーザ光源からのレーザ光を患者眼に導光して照射するレーザ照射光学系と、前記レーザ導光光学系により患者眼患部に照射されるレーザ光の照射位置を移動させる移動手段と、該移動手段を動作させる移動指示信号を入力するために術者が手で操作する操作レバーを有する操作手段と、予め設定された照射時間と休止時間でレーザ光の照射を繰り返すリピードモードを選択するモード選択手段と、を備える眼科用レーザ治療装置において、
    リピードモード時に術者により操作レバーが操作された場合でも、前記照射時間の間はレーザ光の照射位置を停止させるように前記移動手段の動作を停止させる制御手段であって、前記照射時間の終了時に入力されている移動指示信号を基準としてその後に入力される移動指示信号に応じて前記移動手段を動作させる第1制御か、又は前記照射時間の終了時に入力されている移動指示信号と前記照射時間の間に停止されたレーザ照射位置との差を解消し、その後に入力される移動指示信号にレーザ照射位置が一致するように前記移動手段を動作させる第2制御か、何れかの制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
  2. 請求項1の眼科用レーザ治療装置において、前記第1制御と前記第2制御とを選択する選択手段を備えることを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
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