JP4995811B2 - 瘻治療用容積式移植片並びに関連の方法及びシステム - Google Patents

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Description

本出願は、2005年4月29日出願の米国仮特許出願第60/676,118号の優先権の利益を請求し、該仮特許出願は参照によりその全体が本書に組込まれる。
本発明は、全体として、瘻を治療するのに有用な装置及び方法の分野に関わり、特に、肛門直腸瘻の一次開口を再構築性移植片材料で充填することによる肛門直腸瘻の治療に関する。
さらなる背景として、様々な瘻が人に生じ得るが、また先天的欠陥、クローン病等の炎症性腸疾患、放射線照射、出産等の外傷、又は外科的処置の副作用として等、様々な理由により生じ得る。人に生じ得る瘻は、例えば、尿道膣瘻、膀胱膣瘻、気管食道瘻、胃皮膚瘻、及び直腸膣瘻、直腸膀胱瘻、直腸尿道瘻又は直腸前立腺瘻等の多くの肛門直腸瘻を含むことができる。
肛門直腸瘻は、肛門線における感染に起因することがあり、該肛門線は、歯状線を形成する末端肛門管の周辺部に位置する。人にはおよそ20〜30のかかる肛門線が見出される。肛門線での感染は通常膿瘍を生じさせ、膿瘍は次に括約筋中を又はその周りを通って肛門周囲の皮膚に至り、そこで自発的に又は外科的処置を介してドレン排出されることができる。膿瘍から生じ得る管は、瘻として知られる。通常歯状線に位置する瘻の内側開口は一次開口として知られる。外側又は外部の瘻開口は通常肛門周囲の皮膚に位置し、二次開口として知られる。
肛門直腸瘻は肛門周囲の組織を貫く様々な通り路を形成することができる。例えば、瘻は、一次開口から二次開口へ“直線” 通路を取ることがある。この種類の瘻は、単純瘻として知られる。代替的に、瘻は、一次開口から分岐し多数の二次開口を有する多数の管を形成することがある。この種類の瘻は複雑瘻として知られる。
瘻が占める解剖学的通り路は、肛門括約筋との関係により分類することができる。肛門括約筋は、内側又は内部括約筋と外側又は外部肛門括約筋の2つの同心の筋肉帯を含む。内側及び外側括約筋の間を通る瘻は、括約筋間瘻として知られる。内部及び外部括約筋の両方を通過する瘻は、経括約筋瘻として知られ、両方の括約筋の上を通る瘻は、括約筋上瘻として知られる。クローン病に起因する瘻は通常これらの解剖学的面を無視し、解剖学外瘻として知られる。
多くの複雑瘻は、多数の管からなり、それらのいくらかは盲端であり、他は多数の二次開口に通じる。最も一般的な複雑型の瘻の1つは馬蹄形瘻として知られている。馬蹄形瘻において、感染は肛門線(一次開口)において例えば12時の箇所(患者はうつむけの姿勢)から始まることがある。この一次開口から、多数の瘻は両側から肛門管の周りに周方向に通って行く。多数の二次開口は、肛門管の周囲部のどこにでも生じることがあり、結果として特徴的な馬蹄形形態を備えた瘻管が生じる。
肛門周囲の瘻を治療する1つの技術は、肛門の近くで、瘻に十分接触し瘻の完全な除去を確実にする切開を行うことにより肛門組織から瘻を切除することを含む。この外科的処置は、肛門括約筋の線維を切断する傾向があり、また失禁の原因となり得る。
別の瘻の外科的処置は、瘻切開術として知られ、瘻管に手探りで、主として触覚と経験だけを用いて瘻プローブを案内して、プローブを通すことを伴う。瘻管にプローブを通した後、上に重なる組織を次に外科的に分割し、瘻管が治癒するようにすることができる。不定量の括約筋が瘻切開術中に分割され得るので、瘻切開術は括約筋支配の障害、及びあからさまな失禁を生じさせ得る。
瘻を治療するさらに別の技術は、米国特許第5,628,762号及び第5,643,305号等に記載されているように、1つ又は複数の瘻管の“芯取り”を伴う。しかし、残念ながら、これらの“芯取り”処置は、瘻をより幅広にし閉鎖をより困難にする傾向がある。加えて、外科的技術を用いた瘻の処理は、失禁及び多数の複雑瘻の形成等の他の合併症に至らせる可能性がある。
代替的な処置において、瘻管は、瘻管に排液線又は狭い直径のゴム製ドレンを挿入することにより治療し得る。排液線は、瘻管に通し、中の組織の周りにループ状に結び、数週間又は数ヶ月放置して、当該部位から感染をドレン排出することができる。この処置は、通常、より決定的な閉鎖処置を行う前に瘻管を成熟させるために行われる。
より最近では、瘻を閉塞及び/又は閉鎖するため瘻管中にコラーゲン又はフィブリン糊等の硬化材又は密封材を注入することを含む治療方法が発展している。これらの処置に使用される糊は、非常に粘性であることがあり、瘻管に密封剤を送出するのに使用される器具の狭い導管を詰まらせることがある。密封材を用いた瘻の閉鎖は通常二段階処置として行われる。第1の段階は、排液線を瘻に配置して瘻管内の感染をドレン排出することを含む。通常排液線を配置してから数週間後に行われる第2の段階は、瘻管内に好適な糊又は他の密封剤を注入することを含む。
このような背景に鑑みて、肛門直腸瘻等の瘻を治療するのに有用な改善された及び代替的な技術、装置及びシステムの必要性がある。本発明のいくつかの側面はこれらの必要性に向けられたものである。
発明の概要
よって、1つの態様において、本発明は、一次開口を層状の容積移植片構成体で充填することにより、肛門直腸瘻等の消化管の瘻の治療を可能にする。容積構成体はロール状の再構築性材料を含むことができ、該材料は、一次開口の閉鎖を高める形態に形作ることができる実質的に単一の容積を占める。
1つの態様において、本発明は、肛門直腸瘻を治療する医療用移植片製品を提供する。医療用移植片製品は、肛門直腸瘻の一次開口を充填するよう形態付けられた容積体を提供するロール状の生体適合性シート材料を含むことができる。
本発明のいくつかの実施の形態において、消化管中の一次開口、二次開口、及びそれらの間に延長する瘻管を有する瘻を治療する医療用移植片製品が提供される。かかる医療用移植片製品は、再構築性(remodelable)基質材料からなる細長い移植片本体を備え、細長い移植片本体は、一次開口内に止まりかつ該開口を再構築性細胞外基質材料で充填するよう形態付けられた少なくとも1つの全体的に円錐形の縦セグメントを含む。細長い移植片本体は、全体的に円錐形のセグメントが一次開口内に止まる時に、一次開口から瘻管を通って二次開口の外に延長するのに十分な長さである。全体的に円錐形の縦セグメントは、ロール状のシート状細胞外基質材料から構成されて、それによってらせん形のシート状細胞外基質材料の層を規定する。らせん形のシート状細胞外基質材料の層は、十分に目が詰みかつ互いに接合されて全体的に円錐形の縦セグメントを実質的に単一の構造体として提供する。
さらに別の態様において、本発明は、消化器系の(例えば肛門直腸の)瘻を治療する医療用移植片製品であって、細長い栓を含む医療用移植片製品を提供する。細長い栓は、生体再構築性スポンジ状材料を備え、かつ瘻の一次開口内に展開配置されるよう適合された容積形状を占めることができる。
別の態様において、本発明は、肛門直腸の又は他の消化器系の瘻を閉鎖する医療用製品であって、展開配置シース及び生体適合性移植片本体を含む医療用製品を提供する。生体適合性移植片本体は、瘻の一次開口にシースを通って展開配置されて瘻の閉鎖を促進するよう形態付けられている。加えて、いくつかの態様において、医療用移植片製品はロール状の瘻栓を含み、該瘻栓は、瘻管を横切りかつ栓が瘻の開口に受入れられる展開配置するのに好適な生体適合性シース又はカートリッジに事前装填される。
さらに別の態様において、本発明は、肛門直腸の又は他の消化器系の瘻を治療する医療用製品であって、再構築性材料を含み、該材料が容積形状を占め、かつ差別的な乾燥技術を使用して形成される少なくとも2つの領域を有する医療用製品を提供する。容積形状は、瘻の一次開口に実質的に一致して瘻の閉鎖及び治癒を促進するよう形態付けることができる。有利なかかる再構築性材料は、哺乳類の小腸粘膜下組織等の細胞外基質材料を含むことができる。
さらに別の態様において、本発明は、肛門直腸の又は他の消化器系の瘻を治療するのに有用な医療用製品を製造する方法を提供する。この方法は、型に包含されたロール状の生体適合性シート材料を乾燥して、瘻に受入れられるよう形態付けられた形に該材料を安定させることを含む。
別の態様において、本発明は、肛門直腸の又は他の消化器系の瘻を治療する方法であって、瘻の一次開口内にロール状の移植片構成体を位置付けて該開口を充填することを含む方法を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、瘻を治療する医療用移植片製品であって、本体を含み、該本体が瘻管の少なくとも一部分を充填するよう形態付けられた容積体を提供するロール状の生体適合性シート材料を備える医療用移植片製品を提供する。
別の態様において、本発明は、瘻を治療する医療用移植片製品であって、再構築性材料を含み、該再構築性材料が該材料の差別的な乾燥により少なくとも2つの領域を有する医療用移植片製品を提供する。この材料は、瘻の開口を充填し該開口の閉鎖を促進するよう形態付けることができる。有利なかかる再構築性材料は、哺乳類の小腸粘膜下組織等の細胞外基質材料を含むことができる。
さらに別の態様において、本発明は、瘻栓であって、本体を含み、該本体が細胞外基質スポンジ状又は発泡材料を備え、かつ瘻管の少なくとも一部分に受入れられるよう適合された形状を占めることができる瘻栓を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、消化管に露出された一次開口、及び瘻管を有する瘻を治療する医療用移植片製品を提供する。本製品は、一次開口内に止まり該開口を充填するよう形態付けられた多孔性の移植片本体を備える。この本体は、該移植片本体が一次開口内に止まる時に第2の部分より消化管に近くかつ消化管により露出される第1の部分を有する。第1の部分は、第2の部分よりも多孔性が低い。
別の実施の形態において、本発明は、一次開口及び瘻管を有する瘻を治療する方法を提供する。本方法は、該開口又は瘻管の少なくとも一部分を規定する組織壁部を流動性の再構築性細胞外基質材料と接触させることを備える。有利な実施の形態において、流動性の材料を、該開口を及び/又は瘻管の少なくとも一部分を実質的に充填するように送出する。
別の実施の形態において、本発明は、一次開口を有する瘻を治療するのに有用な医療用移植片製品を提供する。医療用移植片製品は、再吸収性基質材料、望ましくは再構築性ECM等の再構築性基質材料からなる細長い移植片本体を含む。細長い移植片本体は、一次開口内に止まり該開口を充填するよう形態付けられた少なくとも1つの縦セグメントを含んでおり、縦セグメントは、締固められたシート状基質材料からなり該シート状基質材料の接触層部分を規定する1つ又は複数の切片から構成される。シート状基質材料の接触層部分は互いに十分に接合されて、縦セグメントを実質的に単一の構造体として提供する。
別の実施の形態において、本発明は、身体の器官又は脈管の開口を密封する医療用移植片製品であって、細長い移植片本体を含む医療用移植片製品を提供する。細長い移植片本体は、開口内に止まり該開口を充填するよう形態付けられた少なくとも1つの全体的に円錐形の縦セグメントを有する。縦セグメントはまた、締固められたシート状コラーゲン性基質材料からなり該シート状コラーゲン性基質材料の接触層部分を規定する1つ又は複数の切片を有し、該接触層部分は互いに接合される。
別の実施の形態において、本発明は、身体の器官又は脈管の開口を密封する医療用移植片製品であって、細長い移植片本体を含む医療用移植片製品を提供する。細長い移植片本体は、全体的に円形断面を有しかつ開口内に止まり該開口を充填するよう形態付けられた少なくとも1つの縦セグメントを含む。縦セグメントはまた、実質的にランダムに締固められたシート状コラーゲン性基質材料からなり該シート状コラーゲン性材料の接触層部分を規定する1つ又は複数の切片を含む。接触層部分は互いに接合される。
別の実施の形態において、本発明は、植込み型の移植片本体を形成する方法を提供する。本方法は、乾燥されて移植片本体を形成するコラーゲン含有材料の塊を準備することを含んでおり、塊は該塊の表面から該塊の内部に延長する該塊中に規定された複数の通路を含む。塊はそれから乾燥条件に付される。そのようにする際に、通路は、例えば乾燥雰囲気に曝される塊の内部領域に延長する表面積を増大させることにより、乾燥工程を高めることができる。いくつかの実施の形態において、塊は凍結された水和塊であり、乾燥条件は、凍結乾燥等において凍結水の昇華をもたらす。かかる工程において、塊中に延長する曝露通路は、結果として生じる凍結乾燥材料の均一性を高めることができる。いくらかの特定の方式において、移植片本体を作成する方法は、(i)コラーゲン含有材料の塊を保持する型を準備することと、(ii)塊に複数の通路を作出することと、(iii)コラーゲン含有材料塊を水和することと、(iv)水和コラーゲン含有材料塊をある分量の材料が押退けられた状態で型内で乾燥して全体的に該型により規定された寸法を有する乾燥移植片本体を形成することとを備える。複数の通路の少なくとも一部分は乾燥移植片本体に保持される。コラーゲン含有材料塊はこれらの方法中の任意の時点で水和でき、いくらかの方式において、通路を作出する前に水和する。また、いくらかの態様において、通路は、複数の材料押退け物、例えば針を材料塊に強制的に押込んで、ある分量の材料をコラーゲン含有材料塊において押退けることにより作出することができる。塊をそれから凍結させ、通路をそのまま残して針を除去することができる。凍結塊をそれから凍結乾燥条件に付することができる。
別の実施の形態において、本発明は、少なくとも一次開口及び瘻管を有する瘻を治療する医療用移植片製品を提供する。この医療用移植片製品は、瘻管の少なくとも一セグメント内に止まり該セグメントを充填するよう形態付けられた細長い栓本体を備える。細長い栓本体は、乾燥コラーゲン性材料から構成され、かつ形成された複数の通路を有しており、形成された各々の通路は栓本体表面から栓本体の内部領域に、例えば本体を部分的に又は完全に貫いて延長する。
別の実施の形態において、本発明は、瘻管を閉鎖する医療用移植片製品であって、本体、内腔、近位端部、及び遠位端部を有する細長い筒構造体を含む医療用移植片製品を提供する。細長い筒構造体は閉鎖された遠位端部を有し、再構築性材料を含み、かつ瘻管の少なくとも一セグメント内に滞留するよう寸法付けられかつ形態付けられて瘻管の閉鎖を可能にする。
別の実施の形態において、本発明は、瘻を治療する方法であって、瘻管の少なくとも一セグメント内にバルーンを位置付けて瘻管の閉鎖を容易にすることを含む方法を提供する。
別の実施の形態において、本発明は、瘻管を閉鎖する方法であって、細長い再構築性及び/又は再吸収性バルーンを準備することを含む方法を提供する。バルーンは送出装置の内腔と関連付けられて、該内腔中を駆動される充填材で充填されることができる。いくつかの実施の形態において、バルーンの少なくとも一部、また可能性としてバルーンの全部は、内腔内に滞留し、かつ内腔の近位開口中に充填材が駆動された時に内腔の遠位開口から突き出されるよう形態付けられる。内腔の遠位開口は瘻管への開口に又は瘻管内のある地点に位置付けることができ、充填材は内腔中を駆動されてバルーンを又はその一部分を内腔の外にかつ瘻管中にかつこれに沿って展開配置することができる。いくつかの具体的な実施の形態において、バルーンの近位端部は送出装置の遠位端部に接続されるが、送出装置は内腔及び近位端部も有する。バルーンは、カニューレ式装置の内腔内で部分的に又は完全に裏返された位置を占める。送出装置の近位端部は瘻管の一次又は二次開口に又は内に位置決めされることができ、バルーンは、送出装置の内腔に充填材を加えて裏返されたバルーン又はバルーンの部分を内腔から瘻管中に展開配置することにより、瘻管内に展開配置されることができる。バルーンは、バルーンに充填材を充填し続けることにより瘻管内でさらに膨らまされ、瘻管の閉鎖を可能にすることができる。本発明はまた、バルーン及び関連の送出装置を含む関連した瘻閉鎖システムも提供する。
本発明の追加の態様は、瘻を治療する方法であって、本書で説明する本発明の医療用移植片製品を用いる方法に関する。
他の実施の形態において、本発明は、医療用滅菌包装に封入された本書で説明する医療用製品を提供する。
本発明は、肛門直腸瘻及び他の体瘻あるいは器官又は脈管における類似の望ましくない開口を治療する改善された及び/又は代替的な方法、システム及び装置を提供する。本発明の追加の実施の形態並びに特徴及び利点は本書におけるさらなる説明から明らかとなろう。
発明の実施の形態
本発明の原理の理解を促進する目的のため、以下本発明のいくつかの実施の形態を参照し、かつ具体的な言語を使用してこれらの実施の形態を説明する。しかし、それによって本発明の範囲を何ら限定する意図のないことは理解されよう。本書で説明する本発明の変更例、さらなる改変例、及び本発明の原理のさらなる適用例は、本発明が関連する当業者には普通に想到されるであろうと考えられる。
上に開示したように、本発明のいくつかの実施の形態は、瘻の一次開口を層状の容積構成体で充填することにより肛門直腸の又は他の体瘻の治療を可能にする。加えて、容積構成体は、実質的に単一の容積を占めるロール状の再構築性(remodelable)材料を含む。単一の容積は、瘻管の少なくとも一次開口の閉鎖を高める形態に形作ることができる。いくつかの実施の形態において、瘻栓は細胞外基質材料を備えることができ、かつ瘻栓の瘻管内への展開配置及び固定を高めることができるいくつかの補助具を含むことができる。
移植片材料の説明をすると、本発明のいくつかの実施の形態で有用な移植片材料は、任意の好適な生体適合性材料を含むことができる。一般に、移植片材料は、再吸収性合成材料あるいは天然由来の再吸収性又は再構築性材料等の再構築性材料を含むことができる。加えて、移植片材料は、任意の他の好適な天然由来の又は任意の他の好適な非再吸収性合成材料、あるいはかかる上述の生体適合性材料のいずれかの任意の組合せを含むことができる。少なくとも生体再吸収性のかかる生体適合性材料は、本発明のいくつかの実施の形態において、細胞の侵入及び内部成長を促進すべく生体再構築性の又は別の方法で組織誘発性の材料が特定の利点を提供して、利点を提供する。具体例として、再構築性材料は、この文脈において、移植片材料内で細胞の成長を促進して肛門直腸瘻の少なくとも一次開口の治癒及び閉鎖を促進するため、使用することができる。
本発明で使用する好適な材料は、コラーゲン性細胞外基質(ECM)材料により提供されることができるが、これには、非限定的に、生体トロピック(biotropic)又は再構築性特性を備えるものが含まれ、いくつかの方式において血管形成コラーゲン性細胞外基質材料が含まれる。例えば、好適なコラーゲン性材料は、粘膜下組織、腎被膜、皮膚コラーゲン(人に同種移植片として使用できる人の死体の加工処理された皮膚コラーゲンを含む)、硬膜、心膜、大腿筋膜、漿膜、腹膜、又は肝臓基底膜を含む基底膜等のECM材料を含む。これらの目的に好適な粘膜下組織材料は、例えば、小腸粘膜下組織を含む腸粘膜下組織、胃粘膜下組織、膀胱粘膜下組織、及び子宮粘膜下組織を含む。本発明の好ましい医療用移植片製品は、温血脊椎動物から得られた粘膜下組織等の粘膜下組織を含む。哺乳類の粘膜下組織材料は好ましい。特に、食肉又は他の製品生産のために飼育された動物、例えば、豚、畜牛又は羊から得られた粘膜下組織材料は有利である。ブタ粘膜下組織、特にブタの小腸粘膜下組織(SIS)、より特別には、実質的に生来の架橋結合を保持するブタの小腸粘膜下組織は、本発明で使用するのに特に好ましい材料を提供する。
粘膜下組織又は他のECM材料は、例えば温血脊椎動物の消化、呼吸、腸、尿又は生殖管から得られた粘膜下組織を含む任意の好適な器官又は他の生物学的構造体から得ることができる。本発明に有用な粘膜下組織は、かかる組織源を手に入れ、かつ組織源に存在する平滑筋層、粘膜層及び/又は他の層から粘膜下組織を離層することにより得ることができる。本発明のいくつかの実施の形態に有用な粘膜下組織、並びにその分離及び処理に関する追加の情報については、例えば、米国特許第4,902,508号、第5,554,389号、第5,993,844号、第6,206,931号、及び第6,099,567号を参照することができる。
本発明の粘膜下組織又は他のECM材料は、任意の好適な器官又は他の組織源、通常は結合組織を包含する源から得ることができる。本発明での使用のために加工処理されたECM材料は、通例、豊富なコラーゲンを含み、最も一般的には乾燥重量ベースで少なくとも約80重量%のコラーゲンから構成される。かかる天然由来のECM材料は大部分が、非ランダムに配向された、例えば全体的に一軸又は多軸であるが規則的に配向された線維として存在するコラーゲン線維を含む。生来の生体活性因子を保持するよう加工処理され時に、ECM材料は、コラーゲン線維間に、上に及び/又は内に固形体として散在するこれらの因子を保持することができる。本発明での使用に特に望ましい天然由来のECM材料は、光学顕微鏡検査で容易に確認できるかなりの量のかかる散在性非コラーゲン性固形体を含む。かかる非コラーゲン性固形体は、いくつかの発明性ある実施の形態において、ECM材料の乾燥重量のかなりの割合を構成でき、例えば本発明の様々な実施の形態において、少なくとも約1重量%、少なくとも約3重量%、及び少なくとも約5重量%を構成することができる。
本発明で使用される粘膜下組織又は他のECM材料は、血管形成特質も示し、従って材料を移植された宿主内で血管形成を誘発するのに効果的であることもできる。この点に関し、血管形成は、組織への増大した血液供給を発生させるために身体が新たな血管を作る過程である。従って、血管形成材料は、宿主の組織と接触した時に、新たな血管の形成を促進し又は助長する。生体材料の植込みに応答した生体内血管形成を測定する方法が最近開発されている。例えば、1つのかかる方法は、材料の血管形成特質を測定するために皮下植込みモデルを使用する。C. Heeschenらの、Nature Medicine 7 (2001)、No. 7、833〜839、を参照されたい。蛍光微小血管造影技術と組合された時に、このモデルは、生体材料中への血管形成の定量的及び定性的測定手段の両方を提供することができる。C. Johnsonらの、Circulation Research 94 (2004)、No.2、262〜268。
作成及び使用時、粘膜下組織材料又は任意の他のECM材料は、随意に、源組織に生来の成長因子又は他の生体活性成分を保持及び/又は含むことができる。例えば、粘膜下組織又は他のECM材料は、塩基性線維芽細胞成長因子(FGF−2)、形質転換成長因子ベータ(TGF−ベータ)、上皮成長因子(EGF)、及び/又は血小板由来成長因子(PDGF)等の1つ又は複数の成長因子を保持することができる。同様に、本発明のいくつかの実施の形態で使用される粘膜下組織又は他のECM材料は、ヘパリン、硫酸ヘパリン、ヒアルロン酸、フィブロネクチンその他等の他の生物学的材料を保持し又は含むことができる。従って、一般的に言って、粘膜下組織又は他のECM材料は、細胞形態、増殖、成長、蛋白質又は遺伝子発現の変化等の細胞応答を直接又は間接的に誘発する生体活性成分を保持し又は別の方法で含むことができる。本発明のいくつかの好ましい実施の形態において、ECM材料は、血管形成を促進する能力を示す。
さらに、かかる生来の生体活性成分の包含に加えて又は代替して、組換え技術又は他の方法により合成的に生産されたもの等の非生来の生体活性成分を粘膜下組織又は他のECM材料に組込むことができる。これらの非生来の生体活性成分は、ECM材料に生来的に存在するがおそらくは異なった種の蛋白質に対応する天然由来の又は組替え技術によって生産された蛋白質であることができる(例えば、豚等の他の動物のコラーゲン性ECMに適用された人蛋白質)。非生来の生体活性成分はまた医薬物質であることもできる。ECM材料中に及び/又は上に組込むことができる例示的な医薬物質は、例えば、抗生物質及び/又は血液凝固因子、例えばトロンビン、フィブリノゲンその他等の血栓促進物質を含むことができる。これらの物質は、処置の直前に(例えば、セファゾリン等の好適な抗生物質を含有する溶液にECM材料をソーキングすることにより)、あるいは患者へのECM材料の移植時に又は後に、事前製造ステップとしてECM材料に適用することができる。
本発明のいくつかの実施の形態で使用される粘膜下組織又は他のECM材料は、好ましくは、例えばCookらへの米国特許第6,206,931号に記載されているように、高度に精製されることができる。従って、好ましいECM材料は、一グラム当り約12内毒素単位(EU)未満の、より好ましくは一グラム当り約5EU未満の、最も好ましくは一グラム当り約1EU未満の内毒素度を示す。追加の好ましい例として、粘膜下組織又は他のECM材料は、一グラム当り約1コロニー形成単位(CFU)未満の、より好ましくは一グラム当り約0.5CFU未満のバイオバーデンを有することができる。真菌度は、望ましくは同様に低く、例えば一グラム当り約1CFU未満、より好ましくは一グラム当り約0.5CFU未満である。核酸度は、好ましくは約5μg/mg未満、より好ましくは約2μg/mg未満であり、またウイルス度は、好ましくは一グラム当り約50プラーク形成単位(PFU)未満、より好ましくは一グラム当り約5PFU未満である。本発明のいくつかの実施の形態で使用されるECM材料は、好ましくは、酸化剤、特に過酢酸等の過酸で消毒される。これらの、及び米国特許第6,206,931号で教示される粘膜下組織又は他のECM材料の特性は、本発明のいくつかの実施の形態で使用される粘膜下組織の特徴であることができる。
可撓性発泡体又はスポンジ状材料等の三次元的に安定した多孔性の基質材料は、本発明の移植片構成体に組込むことができる。例示的なスポンジ又は発泡体基質は、一般に、好適な生体適合性基質材料から形成された多孔性の三次元的に安定した物体を備える。例えば、好適な生体適合性基質材料は、天然に存在するポリマー及び/又は合成ポリマーを含む。本発明のより好ましいスポンジ組成物は、基質形成材料としてコラーゲンを、単独で又は1つ又は複数の他の基質形成材料との組合せで備える。一般に、本発明のいくつかの実施の形態で有用なスポンジ基質は、基質形成材料の溶液又は懸濁液を準備し、かつ該材料に多孔性の三次元的に安定した構造体を形成させることにより形成することができる。しかしながら、スポンジ又は発泡体材料は、当該技術分野で公知の任意の好適な形成方法を使用して形成することができる。
具体例として、コラーゲン性スポンジ又は発泡体材料の形成において、コラーゲン溶液又は懸濁液を作成することができる。コラーゲンは、哺乳類の又は他の動物源、例えばウシ、ブタ又は人の源から得ることができ、かつ、望ましくは、本書で説明した再構築性ECM材料から得られる。合成的に得られたコラーゲンも使用することができる。溶液中の好適なコラーゲン濃度の決定は、当業者の権限の範囲内であるが、約0.05g/mlから約0.2g/mlの濃度範囲が典型的である。
コラーゲン溶液を形成するためのコラーゲンの消化は、通常、粉砕し切刻み又は別の方法で細砕したコラーゲン含有組織から出発して、酸性条件下で行われる。随意に、ペプシン、トリプシン及び/又はパパイン等のこの目的のため知られた酵素を使用して、酵素消化を利用することができる。消化後、酵素は好適な公知の技術により除去することができる。
コラーゲン性溶液及び/又は懸濁液は、発泡体又はスポンジの形成において、成形可能又は注型可能材料として用いることができる。注型材料は、化学的架橋を用いずに直接乾燥させることができ、又は好適な架橋剤で架橋しその後乾燥することもできる。これらの目的のための例示的な架橋剤は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、カルボジイミド、紫外線照射、又は他の架橋剤を含む。本発明の好ましい実施の形態において、架橋剤は、最終のスポンジ基質材料に親水性を付与する極性基を包含する。望ましくは、ポリエポキシド架橋剤、特にポリグリシジルエーテル化合物がこの目的のために利用される。好適なかかる化合物は、日本国大阪のNagase Chemical Co.からDenacol EX810の商品名で入手できるエチレングリコールジグリシジルエーテル、及びやはりNagase Chemical Co.からDenacol EX313の商品名で入手できるグリセロールポリグリシジルエーテルを含む。通例、本発明で利用されるポリグリシジルエーテル又は他のポリエポキシド化合物は、一分子当り2から約10のエポキシ基を有する。結果として生じる基質に極性基及び親水性を付与するかかるエポキシド化合物及び/又は他の架橋剤の使用は、本発明の閉鎖装置の良好な湿潤性及び急速な水和及び膨張を可能にする。
本発明のいくつかの実施の形態において有用なスポンジ基質を形成するのに好ましいコラーゲン源は、コラーゲン性粘膜下組織等の細胞外基質材料、及び他のコラーゲン性基底膜材料を含む。これらは、例えば、小腸粘膜下組織、胃粘膜下組織、膀胱粘膜下組織、肝臓基底膜、及び他の基底膜材料を含む。これらのコラーゲン性基質材料及びそれらの作成に関する追加の情報については、例えば、米国特許第4,511,653号、第4,902,508号、第4,956,178号、第5,554,389号及び第6,099,567号、並びに国際公開第WO9825637号及び第WO9822158号を参照することができ、これらの各々はこれにより参照によってその全体が本書に組込まれる。スポンジ基質を形成する際に、これらの材料は、好ましくは、それらの有益な成長特性を保持する条件下で加工処理されかつ利用される。これは、例えば、生来の蛋白質及び/又は他の材料、例えば生体トロピック剤が生体活性の形で保持される条件下で加工処理することを含む。例えば、コラーゲン源及び結果として生じるスポンジ基質は、1つ又は複数の成長因子、例えば塩基性線維芽細胞成長因子(FGF−2)、形質転換成長因子ベータ(TGF−ベータ)、上皮成長因子(EFG)、血小板由来成長因子(PDGF)、及び/又はグリコサミノグリカン(GAGs)等の他の物質、及び/又はフィブロネクチン(FN)等の生来の活性物質を含むことができる。
本発明の例示的な装置を形成するのに使用できるスポンジ基質材料は、湿潤された時に高度に膨張可能であり、膨張した形態を達成することができる。具体例として、膨張可能なスポンジ材料は、脱イオン水で飽和にまで湿潤された時に、容積比で少なくとも100%、より好ましくは容積比で少なくとも約200%、かつ典型的には容積比で約300%から容積比で約1000%の範囲で膨張する能力を示すことができる。本発明で使用されるスポンジ材料はまた、脱イオン水に浸漬された時に、上述の容積膨張率を達成するのに、約10秒未満、より好ましくは約5秒未満の有利な膨張速度を示すことができる。
高度に目の詰んだ高密度のスポンジ基質は、第一に多孔性のスポンジ基質を水和又は別の方法で湿潤させ、それから該要素を圧縮しかつ乾燥することにより作成することができる。かかる作成工程は、一般に、乾燥したスポンジ基質の単純な締固め等の工程よりも高密度で硬質な、かつ安定的に圧縮されたスポンジ基質を提供する。乾燥は、スポンジ基質を安定させるため十分に行うことができる。例えば、好ましい乾燥工程は、基質の液体(例えば水)の含有量を約20重量%未満、より好ましくは約10重量%未満に減少させる。圧縮力は、最終の密度及び/又は望ましい形態を達成するため適用することができ、また半径方向を含む一次、二次又は三次元的に適用することができる。締固められた要素の乾燥は、凍結乾燥(又はフリーズドライ)、あるいは周囲温度又は高温での真空乾燥を伴うことができる。このように加工処理された時に、締固め力を除去すると、スポンジ基質は構造的に安定し、基質に吸収されやすい液体、例えば体液と接触するまで、その高密度の締固められた状態に止まる。基質の気孔は、これにより、それらの最大容積から実質的に減少された容積で安定的に保持されるが、基質材料が湿潤された時に部分的に又は完全に膨張した状態に復帰する。
本発明の移植片本体を形成する圧縮されたスポンジ基質は、高密度であることができ、典型的には、少なくとも約0.05g/cm、好ましくは約0.05g/cmから約0.2g/cmの範囲、より好ましくは約0.075g/cmから約0.2g/cmの密度を有する。締固められたスポンジ基質は、針、カテーテル又はシース中を通って展開配置されるのに十分な剛さを有し、例えば、押しロッド又は他の押し具要素を利用して針及び/又はカテーテルカニューレに強制的にスポンジ基質移植片本体を通して展開配置することができる。膨張したスポンジの密度(乾燥した)は、一般に、対応する締固められた密度より小さい。典型的な膨張密度(乾燥した)は、約0.01g/cmから約0.1g/cm、より好ましくは約0.02g/cmから約0.07g/cmに及ぶ。
圧縮されたスポンジ材料はまた、圧縮された基質の高密度状態のさらなる保持を促進する薬剤を包含することもできる。これらは、例えば、澱粉、セルロース、デキストロース等の糖、又はグリセリンを含むことができる。かかる薬剤は、締固め及び乾燥前にスポンジを水和させ又は別の方法で湿潤させるのに使用される液体(好ましくは水)に随意に含ませることができる。本発明のいくつかの実施の形態で有用であることができる発泡体又はスポンジ状材料に関する追加の情報については、例えば米国特許出願公開第2003/0013989を参照することができる。
追加の実施の形態において、本発明の瘻治療装置は、材料を膨張させる工程に付されたECM又は他のコラーゲン性材料から作ることができる。いくつかの方式において、かかる膨張材料は、ECM材料を1つ又は複数のアルカリ性物質と該材料が膨張するまで制御接触させ、かつ膨張した材料を分離することによって、形成することができる。具体例として、接触は、ECM材料をその最初のかさ容積の少なくとも120%(すなわち、1.2倍)に、又はいくらかの方式においてその最初の容積の少なくとも約二倍に膨張させるのに十分なものであることができる。その後、膨張材料を、随意に、例えば中和及び/又はすすぎにより、アルカリ性媒体から分離することができる。集められた膨張材料は、移植片装置の作成において任意の好適なやり方で使用することができる。具体例として、膨張材料は、所望の形状又は形態の移植片構成体の形成において、生体活性成分を富化され、乾燥され、及び/又は成形その他されることができる。いくつかの実施の形態において、膨張ECM材料で形成された乾燥移植片構成体は高度に圧縮可能(又は膨張可能)であることができ、該材料はカニューレ式の送出装置の内腔等から送出されるために圧縮されることができ、その後該装置から展開配置されると膨張して患者内にアンカー固定され及び/又は患者内の瘻を閉鎖させることができる。
膨張したコラーゲン性又はECM材料は、コラーゲン性又はECM材料を、水酸化ナトリウムを含有する水溶液又は他の媒体と制御接触させることにより形成することができる。材料のアルカリ処理は材料の物理的構造に変化を引起し、ひいては該材料を膨張させることができる。かかる変化は、材料中のコラーゲンの変性を含むことができる。いくつかの実施の形態において、材料をその最初のかさ容積の少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、又はさらに多くの掛け数まで膨張させるのが好ましい。膨張の大きさは、例えばアルカリ性媒体の濃度又はpH、暴露時間、及び膨張される材料の処理に使用される温度を含むいくつかの要因と関連する。
膨張材料を作るため加工処理されることができるECM材料は、本書で開示した任意の材料又は他の好適なECMを含むことができる。典型的なかかるECM材料は、天然に存在する分子内架橋結合及び天然に存在する分子間架橋結合を有する網状構造のコラーゲン原線維を含む。本書で説明した膨張加工処理をすると、天然に存在する分子内架橋結合及び天然に存在する分子間結合は、コラーゲン性基質材料を無傷のコラーゲン性シート材料として維持するのに十分なだけ、加工処理されたコラーゲン性基質材料に保持されることができる。しかしながら、コラーゲン性シート材料中のコラーゲン原線維は、変性されることができ、コラーゲン性シート材料は、出発材料の厚さより大きい、例えば最初の厚さの少なくとも120%、又は最初の厚さの少なくとも2倍のアルカリ加工処理厚さを有することができる。
具体例として、再構築性材料の処理のためのアルカリ性物質の濃度は、約0.5から約2Mの範囲内であることができ、約1Mの濃度がより好ましい。加えて、アルカリ性物質のpHは、いくつかの実施の形態において、約8から約14に及ぶことができる。好ましい態様において、アルカリ性物質は、約10から約14、最も好ましくは約12から約14のpHを有する。
濃度及びpHに加えて、上述のように、温度及び暴露時間等の他の要因も膨張度に寄与する。この点で、いくつかの変形例において、コラーゲン性材料のアルカリ性物質への暴露は、約4から約45℃の温度で行われる。好ましい実施の形態において、暴露は約25から約40℃の温度で行われ、37℃が最も好ましい。その上、暴露時間は少なくとも約1分から約5時間又はそれ以上に及ぶことができる。いくらかの実施の形態において、暴露時間は約1から約2時間である。特に好ましい実施の形態において、コラーゲン性材料は、約37℃の温度でpH14を有するNaOHの1M溶液に約1.5から2時間暴露される。かかる処理は結果としてコラーゲン変性と、再構築性材料の実質的な膨張を生じさせる。材料のコラーゲン基質の変性は、材料のコラーゲン詰込み特質の変化として、例えば出発材料の堅く結合されたコラーゲン性網状構造の実質的な破壊として観察することができる。非膨張のECM又は他のコラーゲン性材料は、肉眼で又は控えめな倍率、例えば100xの倍率で見た時に、実質的に均一な連続表面を示す堅結合のコラーゲン性網状構造を有することができる。逆に、膨張コラーゲン性材料は全く異なった表面を有することができる。すなわち、同じ倍率、例えば約100xで見た時に、表面は連続的でなく、むしろ材料の実質的な割れ目によって分離された多くの領域にコラーゲン鎖又は線維束を示す。その結果、膨張コラーゲン性材料は、通例、対応する非膨張コラーゲン性材料よりも多孔性となる。その上、多くの場合、膨張コラーゲン性材料は、例えば非処理出発材料と比べて増大した透水度又は他の流体の透過度を求めることにより、増大した多孔度を有することを証明することができる。膨張したECM又は他のコラーゲン性材料の高い発泡性及び多孔性構造は、該材料が医療用材料及び装置の作成に使用される多様なスポンジ又は発泡体形状に注型され又は別の方法で作成されるのを許容することができる。それはさらに高度に圧縮可能で圧縮後に膨張する構成体の作成を可能にする。かかる特性は、例えば、作成された移植片構成体を患者内へ送出のため圧縮し展開配置装置(例えばその内腔)に装填し、その後展開配置して植込み部位にて膨張させる時に、有用であることができる。
かかるアルカリ処理後、材料はアルカリ性媒体から分離され、さらなる使用のため加工処理されることができる。具体例として、集められた材料は、移植片構成体を形成するため該材料をさらに加工処理する前に、中和し及び/又は水ですすいで該材料からアルカリ度を除去することができる。
出発ECM材料(すなわち、アルカリ性物質での処理前の)は、随意に、例えば成長因子、糖蛋白質、グリコサミノグリカン、プロテオグリカン、核酸、及び脂質を含む多様な生体活性の又は他の非コラーゲン性成分を含むことができる。材料をアルカリ性物質で処理することは、材料内に包含された1つの、いくらかの又はすべてのかかる非コラーゲン性成分の量を減少させ得る。いくつかの実施の形態において、アルカリ性物質での再構築性材料の制御された処理は、核酸及び脂質、並びに可能性として成長因子、糖蛋白質、グリコサミノグリカン及びプロテオグリカンが実質的に全くない再構築性コラーゲン性材料を作出するのに十分である。
いくつかの実施の形態において、例えばアルカリ加工処理時に膨張材料から除去されたものに類似する1つ又は複数の外因性又は内因性の生体活性成分は、材料に戻すことができる。例えば、膨張材料は、核酸及び脂質は消耗されたが成長因子、糖蛋白質、グリコサミノグリカン及び/又はプロテオグリカンは補充されたコラーゲン性材料を含むことができる。これらの生体活性成分は任意の好適な方法により材料に戻すことができる。例えば、いくつかの方式において、参照によりその全体が本書に組込まれる米国特許第6,375,989号に説明されている等の、これらの成分を包含する組織抽出物を作成し膨張コラーゲン性材料に適用することができる。1つの実施の形態において、膨張コラーゲン性材料を十分な時間組織抽出物中に温置して、抽出物に包含された生体活性成分が膨張コラーゲン性材料と関連づけられるのを許容することができる。組織抽出物は、例えば、膨張材料を作成するのに使用されるのと同じ種類の非膨張コラーゲン性組織から得ることができる。膨張再構築性コラーゲン性材料に生体活性成分を戻す又は導入する他の手段は、当該技術分野で公知の吹付け、含浸、浸漬などを含む。一例として、膨張コラーゲン性材料は、塩基性線維芽細胞成長因子(FGF−2)、形質転換成長因子ベータ(TGF−ベータ)、上皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、及び/又は軟骨由来成長因子(CDGF)等の1つ又は複数の成長因子の追加によって改質することができる。同様に、ヘパリン、硫酸ヘパリン、ヒアルロン酸、フィブロネクチンその他等の他の生物学的成分を膨張コラーゲン性材料に加えることができる。従って、一般的に言って、膨張コラーゲン性材料は、細胞形態、増殖、成長、蛋白質又は遺伝子発現の変化等の細胞応答を直接又は間接的に誘発する生体活性成分を含むことができる。
膨張コラーゲン性材料を使用して多様な瘻栓装置を作成することができる。かかる栓装置を作成する方法は、ECM又は他のコラーゲン性出発材料を、該材料を膨張させるのに効果的な量のアルカリ性物質と接触させることと、膨張コラーゲン性材料を栓形状(例えば、本書で説明した形状の1つ)に注型又は別の方法で形成することと、膨張材料を凍結乾燥して乾燥した栓装置を形成することとを含むことができる。
本発明の例示的な移植片製品及び方法に組込むことができるいくつかの合成材料を説明すると、かかる合成材料は、酢酸セルロース、硝酸セルロース、シリコーン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、あるいはそれらの混合物又はコポリマー等の非再吸収性合成生体適合性ポリマーを含むことができる。例示的な再吸収性合成材料は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はそのコポリマー、ポリ無水物、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ−ブチレートバレレート、ポリヒドロキシアルカナート、又は別の生分解性ポリマー又はその混合物を含むことができる。本発明のいくつかの実施の形態で有用な好適な合成材料(生体分解性及び非生体分解性の両方の)に関するさらなる情報については、例えば、2004年4月13日出願の“Implantable Frame with Variable Compliance”と題された米国仮特許出願の優先権を請求する2005年4月11日出願の“Implantable Frame with Variable Compliance”と題された米国実用特許出願公開第2005/0228486号(郵送ラベルNo.EV327135804USの“速達郵便”)を参照することができる。かかる合成材料は、単独であるいはECM又は本書で特定した他のコラーゲン性材料と組合せて、本書で説明した瘻栓装置を形成するのに使用することができる。
本発明のいくつかの実施の形態で有用な医療用移植片製品、並びに該製品を作り及び使用するいくつかの方法の全体的な説明をすると、例示的な移植片製品は、肛門直腸瘻等の瘻の少なくとも一次開口の閉鎖を促進するのに適した任意の好適な容積形状又は空間充填形態に形成することができる。具体例として、本発明の移植片製品は、生体適合性シート材料等の生体適合性材料の1つ又は複数の部分を折重ね又は丸め、あるいは別の方法で重ねることにより形成することができる。いくつかの実施の形態において、重ねられた生体適合性シート材料は、実質的に単一の構成体を形成するように圧縮されかつ乾燥されて、又は別の方法で容積形状に接合されることができる。実質的に単一の構成体は、その後、該構成体が瘻の少なくとも一次開口、瘻管の一部分、及び/又は瘻の二次開口を充填するように瘻に配置される。
図1を参照すると、例示的な医療用移植片製品は、台形形状を有するECMシート材料10を準備することにより構成することができる。いくつかの実施の形態において、シート材料10は単一のECM層を含むことができる。所望により、単一の層は、より大きい表面積を有する単一のシート材料を形成するため、複数の小さいECMセグメント又は条片を融合し又は別の方法で接合することにより形成できる。具体例として、例えば、好適な接合は、脱水条件下により小さいECM条片の重なり区域を圧縮することを含むことができる。
代替的な実施の形態において、ECMシート材料10は多層性ECM材料を備えることができる。具体例として、多層性ECM材料は、複数の積重ねられた及び/又は実質的に重なるECM層を一緒に接合することにより形成できる。いくつかの実施の形態において、かかる多層性ECM材料は1つから約10の又はより多くの層状ECMセグメントを含むことができ、これらは、十字及び/又はクロスハッチ又は他の好適な配列又はパターン等の部分的に又は完全に重なるやり方で配列され又は層状にされることができる。代替的に、多層性ECM材料は、1回又は複数回それ自体の上に折重ねられ又は緩く丸められた単一のECMセグメントを含むことができる。随意に、以下により詳細に説明するもの等の接着剤、糊又は任意の他の好適な接合剤をECM層間に配置して、部分的な又は完全な接合を達成することもできる。本発明のいくつかの実施の形態で有用であり得るコラーゲン性シート材料の形成に関するより多くの情報については、例えば、米国特許第2,127,903号、第5,755,791号、第5,955,110号、第5,997,575号、第6,206,931号、及び/又は1996年4月5日出願の国際出願第PCT/US96/04271号を公開する国際公開第WO96/32146号を参照することができる。
図2及び3を参照すると、いくつかの実施の形態において、台形のECMシート材料10は、滅菌水又は生理食塩水等の好適な水和剤で水和し、かつ例えば円錐(図3参照)等の好適な容積形状に丸めることができる。具体例として、図2に図示されているように、台形のシート材料10は、台形の最も長い基部16に沿って角部12から角部14へと丸め、丸められた材料10で自然に円錐形構造体を作出するようにすることができる(図3参照)。加えて、代替的な実施の形態において、丸める方向は、構成体のテーパ並びに構成体の各々の終端部直径を調節するため変更することができる。さらに、シート材料をマンドレルの周りに丸め、その後加工処理して、ワイヤガイド又は他の細長い送出案内部材の上を移植片構成体を送出する等のため構成体に内腔を付与するようにすることができる。
具体例として、一たびシート材料10を丸めたら、シート材料10のらせん形に巻かれた重なる層を一緒に接合して、実質的に単一の医療用移植片製品20(図4A及び4B参照)を形成することができる。ECMシート材料10を単一化するために当該技術分野で公知の及び/又は以下に説明する任意の好適な接合技術を使用することができる。1つのかかる例示的な接合技術は、丸められてロール状のシート材料10の凍結乾燥を含むことができるが、これについては以下により詳細に説明する。いくつかの実施の形態において、水和シート材料10は、円錐形に形作られた型又は型枠に包含されている間に凍結乾燥されることができる。型は、らせん形に巻かれたシート材料の層を、材料が乾燥する間に、相互にプレスよう寸法付けることができる。しかしながら、代替的に、型は所望により乾燥時シート材料をらせん形に巻かれた形態にただ十分に支持するよう寸法付けられることもできる。
加えて、いくつかの実施の形態において、型は型の壁部を貫いて延長する複数の開き口又は孔を含み、それによって型の円錐形キャビティに雰囲気外の箇所からアクセスできるようにすることができる。これらの開き口は、凍結乾燥工程時ロール状のシート材料の乾燥を高める働きをすることができる。具体例として、型の開き口はまた、図4A及び4Bに示すように(図3の構成体10の突起又は尖部22も参照)、単一の移植片構成体20に形成される表面突起22を設けるよう形態付けられることもでき、該表面突起は、仕上がった移植片本体の固定を容易にし、及び/又は瘻の開口又は瘻管の上皮細胞を除去(上皮除去)し又は別の方法でこれらの表面を擦り剥いて治癒を容易にし、又は他の望ましい取扱い特質を提供する働きをすることができる。さらに、いくつかの実施の形態において、型は、移植片構成体20の近位端部にてスプール又はダンベル型構造24を形成するよう形態付けることができる。具体例として、スプール付き部分24は瘻管内に移植片20を配置するのを支援するのに使用でき、例えば、スプール24内に糸又は縫合糸を巻き付け又は別の方法で取付け又は位置付け、その後、以下にさらに詳細に説明するように、縫合糸を使用して瘻管中を移植片20を近位方向に引くこと等により支援する。加えて、いくつかの実施の形態において、スプール付き部分24のスプールは、瘻管組織を具体的に条件付け又は別の方法で粗面化し又は上皮除去して、例示的な再構築性移植片構成体中への患者組織の内部成長を高めることができる。
さらに、他のかかる好適な接合技術は、任意の好適な脱水熱(dehydrothermal)架橋方法、及び/又は蒸発冷却及び/又は真空プレス及び/又はかかる好適な乾燥方法の任意の組合せ等の任意の他の好適な乾燥方法を含むことができる。加えて、例えばシート材料を丸める前等に好適な接合材料又は薬剤を丸められる構成体の層間に配置することにより、及び/又は丸められる構成体の少なくとも一部分を好適な接合剤でソーキングし又はこれと接触させることにより、接合を行い又は支援することができる。好適な接合剤は、例えばコラーゲンゲル又はペースト、ゼラチン、あるいは例えばシアノアクリレート接着剤等の反応性モノマー又はポリマーを含む他の薬剤を含むことができる。同様に、接合は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、エポキシド化合物、ゲニピン(genipin)又はその誘導体、カルボジイミド化合物、ポリエポキシド化合物、又は他の類似の薬剤等の化学的架橋剤を使用して容易にすることができる。ECM材料の架橋はまた、基質を紫外線に暴露することにより、コラーゲンを基材とする基質をトランスグルタミナーゼ及びリシルオキシダーゼ等の酵素で処理することにより、及び光架橋することにより、触媒させることもできる。加えて、接合は、2つ又はより多くの上述の接合剤又は方法を任意に組合せることにより達成することもできる。
本発明のいくつかの実施の形態で有用であることができる乾燥技術のより完全な説明をすると、凍結乾燥は、ECM材料の基質の空隙が水和剤で充填されるように十分な量の水和剤を包含するECM材料を準備することを含むことができる。水和剤は、純水又は滅菌食塩水、あるいはそれらの任意の好適な組合せ等の当該技術分野で公知の任意の好適な水和剤を備えることができる。具体例として、水和した材料は該材料及び水和剤が実質的に凍結又は固体状態となるまで凍結器に配置することができる。その後、凍結材料及び水和剤を真空室に配置し、真空を開始することができる。一たび十分な真空となると、当該技術分野で公知のように、凍結水和剤は材料から昇華し、その結果乾燥した再構築性材料が生じる。
代替的な実施の形態において、水和したECM材料は事前凍結ステップなしに凍結乾燥されることができる。これらの実施の形態において、強力な真空を水和材料に適用して、結果としてECM材料内の水和剤を凍結させる急速な蒸発冷却を生じさせることができる。その後、凍結水和剤は材料から昇華して、これによりECM材料を乾燥させることができる。望ましくは、凍結乾燥を介して乾燥されたECM材料は、得られたECM材料を特徴付ける実質的な量の空隙空間又は目の粗い基質構造を維持する。
蒸発による乾燥又は空気乾燥は、一般に、部分的に又は完全に水和した再構築性材料から水和剤が蒸発するのを許容することにより該材料を乾燥させることを備える。蒸発冷却は、いくつかのやり方で高めることができる。材料を真空に置くことにより、材料の全体に空気を吹付けることにより、材料の温度を高めることにより、蒸発時に吸取り材を適用することにより、あるいは任意の他の好適な手段又はそれらの任意の好適な組合せ等により高めることができる。凍結乾燥と異なり、ECM材料内の空隙空間又は目の粗い基質構造の量は、蒸発乾燥時に減少される。
真空プレスによる乾燥は、一般に、完全に又は部分的に水和された再構築性材料を該材料が真空にかけられている間に圧縮することを備える。1つの好適な真空プレスの方法は、折畳み式壁部を有する真空室に再構築性材料を配置することを備える。真空になるにつれて、壁部は材料が乾燥されるまで該材料の上に折畳まれこれを圧縮する。蒸発乾燥と同様に、再構築性材料が真空プレスで乾燥される時は、凍結乾燥で乾燥するよりも多くの材料の粗目基質構造が減少され又は縮小される。
材料特性について説明すると、粗い目の基質構造を有する再構築性材料は、より減少した又は潰れた基質構造を有する再構築性材料とは異なったいくらかの材料特性を示す。例えば、粗目基質構造を有する材料は柔らかくかつ植込み部位に容易に追従する。対照的に、より潰れた基質構造を有する材料は、より目の粗い基質構造を備えた材料よりも硬く又は剛く、より丈夫であって、より大きい追従性又は形状記憶を有する傾向がある。加えて、より小さい気孔サイズ又はより潰れた基質を有する再構築性材料は、減少された基質構造の再構築性材料がかけられた複数の体腔間の体液隔離又は区別を促進する働きをすることができる。
加えて、再構築性材料中の及び/又は周りの組織成長の速度及び量は、いくつかの要因によって制御される。1つのかかる要因は、線維芽細胞等の患者の細胞形成成分のしみ込み及び支持のために該材料の基質構造内で利用できる空所の量を含む。それ故、目の粗い基質構造は、再構築性材料におけるより迅速な、かつしばしばより多くの患者組織の成長を可能にする。再構築性材料におけるこの増大された患者組織の成長速度は、患者組織による該材料のより迅速な再構築をもたらすことができる。
差別的な乾燥方法について説明すると、瘻に配置するのに望ましく形態付けられた例示的な移植片構成体を作るのにいくつかの差別的な乾燥方法を使用することができる。これらの示差乾燥方法は、一般に、真空下に再構築性材料を乾燥することを含み、ここで該材料の一部分は凍結水和剤を包含し、一方該材料の他の領域は液状の水和剤、又は代替的に、乾燥工程中に液体に変換される凍結水和剤を包含する。乾燥中に再構築性材料中の水和剤の物理的状態を制御するため、例えば、温度制御装置等の、あるいは示差乾燥を誘発するため十分な多孔度の材料等の好適な遮蔽材を用いて真空にかけられる材料の一部分を覆い又は遮蔽する等の熱力学的手段等の、任意の好適な方法又は装置を使用することができる。
さらに、再構築性材料を備え、かつ差別的に乾燥される例示的な瘻栓は、特性及び多孔度が異なる少なくとも2つの領域を備えることができる。これらの異なった領域は、いくつかの箇所に確立されるか、あるいは再構築性瘻栓内にある一定の配列又はパターンを備えることができる。この配列又はパターンは、以下のいくつかの望ましい結果の任意の1つを促進し又は達成するため選択することができる。すなわち、例えば、再構築性構成体内の又は例示的な構成体を丸めるのに使用されるシート材料内の層間接合を高めること、構成体のいくつかの領域に浸透又は侵入する患者組織の速度及び/又は能力を異ならせること、再構築性構成体の追従性及び/又は耐久性を増大させること、及び/又は複数の体腔間の独立性を維持する少なくとも一部分の瘻栓の能力を高めること、等である。加えて、配列又はパターンは、上述の望ましい結果の任意のものの組合せを促進し又は達成するため選択することができる。
いくつかの実施の形態において、示差乾燥は、十分に水和されたECM移植片構成体の一部分又は部分領域を遮蔽し、かつその後に遮蔽材料の周りに真空を供給することを含むことができる。ECM材料の覆われていない部分は、上述のように、真空下に凍結乾燥を介して乾燥されることができる。遮蔽された領域も同様に、これらの条件下で時間をかけて乾燥されることができる。これらの実施の形態において、結果として生じるECM材料は、遮蔽されなかった領域と対応する多少目の粗い基質構造を有し同時に遮蔽された領域に対応するより減少された又は潰れた基質構造を有する乾燥した再構築性材料を、含むことができる。
いくらかの差別的な乾燥技術において、本発明のいくつかの実施の形態で使用されるECM材料への、例えば生来のコラーゲン構造及び存在する潜在的生体活性物質への有害な影響を最小にできる比較的穏やかな温度暴露条件下で乾燥動作を行うことが有利である。従って、人の体温又はそれよりわずかに高い温度、大体、約38℃を超える温度にさらすことなしに、又は実質的になしに、行われる乾燥動作は、本発明のいくらかの方式において好ましく使用される。
本発明のいくつかの医療用移植片製品、並びに該製品を生産するいくつかの方法及びシステムについて説明する。図5を参照すると、肛門直腸瘻を閉塞するのに使用できるECM材料を用いて形成された瘻栓25が図示されている。栓25はヘッド部26を含むことができ、台形先端部27で終端する円錐形テール部28を占めることができる。加えて、栓25は、上述の任意の好適な示差乾燥技術を使用して作出できる2つの多孔度が異なる領域を有することができる。例えば、図5に図示するように、栓25のヘッド部26は領域Aを占めることができ、該領域は、栓25のテール部27に対応する領域Bの基質構造よりも減少された基質構造を備える。
例示的な形成処置において、図示の栓25は、水和ECM材料を円錐形状に丸め又は別の方法で層状にすることにより形成することができる。その後、水和材料は、図5に示す栓25の幾何学的形状と相似の形状を有する好適な型内で圧縮されることができる。いくつかの実施の形態において、型は、好適な乾燥及び/又は圧縮技術時に移植片構成体25の異なった基質領域A、Bを成立させることができる異なった多孔度領域等の異なった領域を有することができる。具体例として、型の領域Aの多孔度は、好適な乾燥技術時に領域AにおいてECM基質材料のつぶれを生じさせるのに十分であることができる。加えて、型の領域Bの多孔度は、好適な乾燥技術、例えば凍結乾燥時に再構築性材料の目の粗い基質構造を維持するのに十分であることができる。1回又は複数回の例示的な乾燥技術時、ECM層は、以下により詳細に説明するように、好適な長さLを有する実質的に単一の構成体25を提供するため、互いに脱水熱接合されることができる。
具体例として、図5に示す瘻栓25は、いくつかの実施の形態において、肛門直腸瘻を充填又は別の方法で閉鎖するのに使用することができる。栓は、より減少された多孔度領域Aが瘻の一次開口に滞留し、一方より目の粗い多孔度領域Bが瘻管の少なくとも一部分に滞留するように配置されることができる。この形態において、減少された基質領域Aは直腸から瘻管を分離するのを補助することができ、一方より目の粗い基質領域Bは、その望ましい再構築特性をもって瘻のより急速な閉鎖を促進する働きをする。
図6を参照すると、円筒形の容積を占める例示的な瘻栓が示されている。図示の栓30は、長方形の水和ECMシート材料を丸め、その後構成体をプレスしかつ乾燥して実質的に単一の円筒形構成体30を形成することにより、形成することができる。具体例として、構成体30のらせん形に巻かれた層は、水和材料のプレス及び乾燥時に脱水熱により接合されることができる。加えて、いくつかの実施の形態において、接合された円筒形栓30のいくつかの部分に1つ又は複数の切込みを付与することにより、患者内に位置付けされた後の栓の膨張能力を高め、及び/又は栓30に歪逃しを提供して据付け後に栓30が瘻管の外に後退してしまわないよう栓の抵抗性を高めることができる。例えば、反復運動(立ち上り/座り又は体操)等のある一定の身体運動は、装置全体に十分な可撓性及び/又は十分な装置固着又はアンカー固定がないと、植込まれた装置が移動、例えば後退して抜出てしまう原因となり得る。いくらかの発明性ある変形例において、本書で説明する瘻治療に有用な移植片栓は、それら長さに沿って切込み又は他の補助具を組込んで、栓に歪逃しを提供し、一定の付加下にその縦軸に沿って曲り又は撓む能力を増大させる。具体例として、切込みは、栓30の全長に及び/又は全長の一部分のみに縦に延びることができ、及び/又は任意の望ましい角度(単数又は複数)で栓30の本体を横切るように延長することができる。切込みは、患者の内腔内での栓30の膨張を望ましく高め及び/又は適切な歪逃しを提供するのに好適な任意の深さを占めることができる。
図7を参照すると、体瘻を閉鎖又は別の方法で充填するのに使用されるよう形態付けられることができる円筒形の瘻栓35が示されている。図示のように、瘻栓35は、栓35の本体表面から延長できる複数の突起又はリブ37あるいは他の好適なアンカー固定の又は膨張性の手段を有して形成されることができる。いくつかの実施の形態において、突起37は、例えば好適な圧縮型を用いて、接合又は乾燥工程時に栓7に付与する等により栓7と一体とすることができる。代替的に、突起37は、栓が形成された後に栓の好適な部分を除去又は別の方法で切って突起を形成する等により、栓35に付与することができる。いくつかの実施の形態において、栓の長さに沿った栓の突起及びそれらの間のより狭い部分は、可撓性を高めるための一体の歪逃しを備えた容積栓を提供することができる。
加えて、栓35は任意の好適な体瘻を充填するため任意の好適な直径及び/又は任意の好適な長さを占めるよう構成することができる。例えば、栓35の直径は、好適な乾燥処置時に構成体に付与される圧縮力を変更することにより、及び/又は構成体を形成するのに使用されるシート材料の全体サイズ、例えば巻きの回数を変更する等してシート材料の量を変更することにより、及び/又は使用されるシート材料の厚さ、例えばシート材料を形成することができる多層性層の数を変更することにより、変えることができる。具体例として、構成体35の長さは、シート材料を適切に寸法付けるか、及び/又は、例えば、層間接合が成された後に構成体を所望の長さに刈込むことにより、変更することができる。いくつかの実施の形態において、栓35は、所望により、特定の患者の特定の瘻を充填するため特注とすることができる。
図8を参照すると、本発明のいくつかの実施の形態において有用であることができる別の例示的な瘻栓40が示されている。栓40は円錐形状を有することができ、またさらに栓40の長さに沿って配列された対称的な膨出部等の複数の膨出部を含むことができる。いくつかの実施の形態において、膨出部は、任意の好適な幾何学的形態及び/又は出現回数を占めることができ、また栓40を体瘻内に固定するのを支援する働きをすることができる。加えて、膨出部又は逃しは、患者内に構成体を据付けた後に構成体が移動に抵抗するのを補助するのに十分な歪逃し及び可撓性を付与する程度まで構成体に付与又は形成することができる。
図9から11を全体的に参照すると、再構築性の発泡体又はスポンジ状材料を本発明の例示的な瘻栓の構成に使用することができる。上述のように、例示的なスポンジ状装置は、湿潤された時に有利には高度に膨張可能であり、膨張した形態を達成する。本発明の好ましいスポンジ材料はまた有利な膨張速度を示し、脱イオン水に浸漬された時に、約10秒未満、より好ましくは約5秒未満で上述の容積膨張を達成する。いくつかの実施の形態において、スポンジ状瘻閉塞具又は栓は、適切に寸法付けられたスポンジ要素の締固め/乾燥により個々に形成することができ、又はより大きい締固め/乾燥スポンジ基質から個々に切出すことができる。
例えば、いくつかの実施の形態において、高度に目の詰んだ高密度のスポンジ基質を有する例示的な移植片構成体は、第一に多孔性のスポンジ基質を水和又は別の方法で湿潤させ、それから該要素を所望の栓形態又は容積形状に圧縮しかつ乾燥することにより、作成することができる。乾燥は、スポンジ基質を安定させるため十分に行うことができる。圧縮力は、最終の密度及び/又は所望の容積形態を達成するため適用することができ、また半径方向を含む一次、二次又は三次元的に適用することができる。締固められた要素の乾燥は、凍結乾燥(又はフリーズドライ)、あるいは周囲温度又は高温での真空乾燥を伴うことができる。このように加工処理された時に、締固め力を除去すると、スポンジ基質は構造的に安定し、容積式移植片構成体は、基質により吸収されやすい液体、例えば体液と接触するまで、その高密度の締固められた状態に止まる。基質の気孔は、これにより、それらの最大容積から実質的に縮小された容積にて安定的に保持されるが、基質材料が湿潤された時に部分的に又は完全に膨張した状態に復帰する。
より具体的には、図9を参照すると、例示的な移植片構成体45は5つのスポンジ状球体42を含むことができ、該球体は、具体例として再吸収性材料を備え各々の球体の中心を貫くことができる連続的な縫合線44で互いに接続されることができる。具体例として、球体42は、互いに任意の好適な距離を置いて位置付けされることができ、また1つ又は複数の瘻開口及び/又は瘻管を閉鎖し又は別の方法で充填するのに望ましい任意の好適な直径を占めることができる。いくつかの実施の形態において、縫合線44は、上に開示した例示的な技術を使用して各々の球体が形成された後に各々の球体を通して固定でき、あるいは代替的に、各々の球体又はボール42は、例えば各々の球体を形成するのに使用できる各々の型内に縫合糸44を位置付けすることにより縫合糸44の周りに形成することができる。加えて、任意の好適な数の球体42を使用して移植片構成体45を形成でき、また任意の好適な装置又は材料を使用して移植片構成体45の各々の球体42を合体させ又は接続することができる。一本の糸又は他のフィラメント状材料で各々のスポンジ球体を接続することにより、歪逃しも移植片構成体に付与される。いくつかの態様において、この歪逃しは患者内での装置の移動を防止するのを補助するのに望ましい。提供された歪逃しの量は、据付けの時に各々の球体間の長さ量を変更することにより、及び/又は構成体の1つ又は複数の球体又は相互接続フィラメントを構成する直径及び/又は材料を変更することにより、修正することができる。
図10を参照すると、別の例示的な移植片構成体50が示されている。移植片構成体50は、断面図でロープの形状を有する型内で圧縮されたECMを基材とするスポンジ材料から構成することができる。結果として生じた移植片構成体50は、湿潤された時に高度に膨張することができ、これにより瘻の一次開口を閉鎖又は充填する移植片構成体50の能力が望ましく高められる。例示的な処置において、瘻一次開口に移植片構成体50を位置付けた後にこれに生理食塩水等の好適な水和剤を適用又は送出して、瘻管内で構成体の膨張を高めることができる。代替的に又は追加して、患者の体液が位置付けされた移植片構成体50を十分に湿潤させて、瘻内で構成体50の膨張を促進することができる。装置内で提供される歪逃しの量は、構成体の長さに沿って、例えばロープストランドの中心とロープストランドの両縁部とで、構成体の直径比を変更することにより、並びに構成体の全体の直径を変更することにより、変えることができる。
図11を参照すると、本発明のいくつかの実施の形態で有用であることができる別の医療用移植片製品60が示されている。具体例として、医療用移植片製品は、長方形の又は細長い対称的なひし形形状を占めることができる。医療用移植片製品60は、図11に図示する容積形状に接合されかつ圧縮又はプレスされたロール状の合成材料等の任意の好適な生体適合性材料から構成することができる。代替的な実施の形態において、医療用移植片製品は、中心部分が小さく両端部が幅広の蝶ネクタイの形状に類似する形状に形成することができる。かかる形成は、所望により、追加の材料、例えば移植片シート材料又は縫合糸を装置の縦方向中心近くに圧縮して巻き、結び又は接合することにより、容易化することができる。
本発明の例示的な瘻栓を瘻管内に固定することに関しさらに説明すると、任意の好適なアンカー固定手段を使用して、標的の瘻管内への又は一次開口等のそれの部分内への例示的な瘻栓の配置を高め又は維持することができる。いくつかの実施の形態において、アンカー固定手段は、好適なかかり、あるいは当該技術分野で公知の及び/又は本書で説明した他の突起又はリブを含むことができる。同様に、好適なアンカー固定手段は、いくつかの例示的な形態において、以下により詳細に説明するように(図13Aから14Bに対応する本文参照)、本発明の例示的な移植片構成体を瘻内にアンカー固定するための1つ又は複数の縫合糸を含むことができる。いくつかの態様において、瘻管内への栓の固定を可能にするため、1つ又は複数の縫合糸を栓のヘッド部及び/又は栓のテール部に位置付けし、かつ隣接した患者の組織中を安全に通すことができる。追加の態様において、栓、例えばスポンジ状栓の膨張力は、瘻管の少なくとも一次開口内での栓の固定を可能にするのに十分であることができる。
肛門直腸瘻を治療する1つの手術方法において、瘻プローブ又は他の細長い探知装置を、一次開口を特定するため、二次開口から一次開口の外側の位置まで瘻管中を通すことができる。所望により、一次開口を発見するのを支援するため、過酸化水素溶液を二次開口から瘻管に注入することができる。一次開口が特定された後、瘻プローブを除去することができ、かつより多くの過酸化水素溶液を、該溶液を二次開口に配置された注射器から注入する等により、瘻管に注入することができる。その後、プローブを瘻管内に再挿入することができ、かつ排液線又は縫合糸をプローブの遠位端部に取付け、その後一次開口から瘻管を通って二次開口の外に引張ることができる。その後所望によりさらなる潅注を、例えば排液線又は糸が所定の箇所にある間に行うことができる。いくつかの態様において、排液線はその後除去でき、また別の縫合糸を瘻管中に二次開口から一次開口へと通し、縫合糸の遠位端部を一次開口を超えて、かつ縫合糸の近位端部を二次開口の外に延長させて残すことができる。縫合糸を通すことは、例えば、瘻プローブの遠位端部に縫合糸の一端部を取付け、プローブを二次開口から一次開口に通すことにより実現することができる。プローブから縫合糸の遠位端部を取外しかつプローブを取出した後、縫合糸の遠位端部を栓に、例えば栓本体の周りに結び付け、又は栓の進み側端部に隣接した孔に通して固定することができる。縫合糸を使用して、栓はその後、栓が瘻管内にぴったりと嵌合するまで、瘻管中を一次開口から二次開口へと引かれることができる。一次開口にくさび留めされた栓の追い側端部を次に、必要であれば刈込み、かつ栓の追い側端部は、栓を貫きかつ内部括約筋又は一次開口の位置の又は周りの組織を貫く1つ又は複数のZ縫合糸等で患者の組織に固定することができる。一次開口部位におけるこの固定は、望ましくは、隣接した患者組織を栓の追い側端部の上に引き寄せこれを覆うので、栓は何ら又は実質的に何ら腸管に曝されたままとなることはない。その後、栓の二次端部を、望ましくはやはり栓が何ら二次開口を超えて曝されることがないように、刈込みかつ患者に縫合し又は別の方法で固定することができる。もちろん、かかる処置手順において、例えば、栓を一次開口から瘻管に引込むのに縫合糸以外のフィラメント又は挿通式の装置(例えば、握り又は他の栓係合補助具を備えた鉗子又はプローブ)の使用を含む多くの変形例が考えられることは理解されよう。同様に、これらの又は他の手順は、栓を反対の方向に、すなわち、二次開口から一次開口に通して瘻管のいくらか又は全部を充填しかつ一次開口を塞ぐように適合させることもできる。従って、説明したこれらの手順は本発明のいくつかの治療方法を例示するが、その他の点で本発明を限定するものでないことは理解されよう。
加えて、例示的な実施の形態において、1つ又は複数のアンカー、かかり、リブ、突起、及び/又は他の好適な表面改変物を例示的な栓上に及び/又は内に組込んで、瘻管内への移植片の据付け時及び/又は後に一次開口等の瘻管の少なくとも一部分を粗化し、条件付け、又は他の方法で上皮除去することができる。瘻管組織の条件付けは、患者組織における局所的な治癒反応を開始させる働きをすることができ、該治癒反応は、ECM材料を備える栓等の例示的な栓構成体中に患者組織の内部成長を高めるのに有利であることができる。さらに、例示的な実施の形態において、後述のように、縫合糸、リーダー又は糸を使用して瘻管内への例示的な移植片構成体の据付けを支援する場合、リーダーは表皮剥脱材を備えることができ、あるいは1つ又は複数の部分及び/又は表面特徴及び/又は補助具、例えば、リーダー材料から方向付けされて伸びることができ、かつ瘻管中を移動し及び/又は瘻管内に位置付けされると患者組織を粗化し又は別の方法で条件付けし又は上皮除去する働きをすることができる1つ又は複数の剛毛を備えることができる。
図12を参照すると、例えば、例示的なアンカー固定及び/又は組織条件付け装置64は、複数の縫合糸66を例示的な構成体65のヘッド部分62中に位置付けし、各々の縫合糸端部64が構成体のヘッド部分62の表面から延長して複数のアンカー固定ひげ64を形成するようにすることにより形成することができる。図示のように、各々の縫合糸端部又はひげ64は、構成体のヘッド部分62が瘻の一次開口の外に後退するのを抑制するよう方向性をもって角度づけられることができる。
加えて、いくつかの実施の形態において、ひげ又は剛毛64は、構成体65の表面全体を通じて、あるいは代替的に構成体のテール部分68のみを通じて、又はさらに代替的に構成体65のいくつかの分離された部分にのみ、位置付けされることができる。具体例として、ひげ64は、構成体65の全周から又はそのいくつかの部分のみから延長させ、並びに任意の好適な方向(例えば、ヘッド部又はテール部に向けて)に90又は45度の角度等の任意の望ましい角度で構成体の表面から突き出ることができる。いくつかの実施の形態において、例えば、移植片65の表面の複数の領域において複数の角度及び/又は方向で、多様なひげ64を移植片65の表面から突き出させることができる。具体例として、いくつかの実施の形態において、例えば吸収性又は再構築性縫合糸材料から構成された1つ又は複数のひげは、再構築性移植片が植込まれた後に患者組織の持続的な上皮除去を引起し、それによって移植片の再構築性、並びに1つ又は複数のひげの吸収又は再構築を高める働きをすることができる。本発明のいくつかの実施の形態で有用であり得る好適なかかり及び/又は組織条件付け装置に関するより多くの情報については、例えば、米国特許出願公開第2003/0013989号、第2005/0049626号、第2005/0070759号及び/又は2005年1月21日出願の“Implantable Graft to Close a Fistula”と題された米国実用特許出願(郵送ラベルNo.EV314907725の“速達郵便”)を参照することができる。
いくつかの体瘻中に又は内に本発明の例示的な医療用移植片構成体を位置付け及び送出することに関し追加して説明すると、任意の好適な送出方法又は配置技術を使用して、1つ又は複数の体瘻又は少なくとも一次開口等の体瘻の一部分内に1つ又は複数の例示的な医療用移植片製品を位置付けることができる。
具体例として、栓は、栓のテール部又は近位端部を、栓のヘッド部分又は遠位端部が瘻の一次開口を充填し、かつテール部が瘻管の少なくとも一部分を充填するように、一次開口中を引くことにより瘻内に位置付けることができる。いくつかの実施の形態において、瘻栓は、瘻プローブ又は好適な外科用止血鉗子を使用して瘻中を引くことができる。代替的に、例示的な栓は、縫合糸等の好適なリーダーを使用して一次開口中を引くことができる。さらに代替的な実施の形態において、例示的な栓は、随意に瘻管を横切るよう形態付けられかつ随意に好適なワイヤガイドを伝って又は内視鏡の誘導下に瘻管内に位置付けされる好適な生体適合性シース、カテーテル又は針を通じて、瘻管内に展開配置されることができる。これらの実施の形態において、例示的な栓構成体は、ワイヤを伝う形態において又は連続的なシース内腔を通じて展開配置されることができる(例えば、ワイヤガイドを受入れる中央内腔を有する例示的な移植片装置を図示する図16参照)。
加えて、例示的な実施の形態において、医療用移植片製品を瘻内に展開配置する前に、任意の好適な方法を使用して、瘻管から感染部及び/又は望ましくない組織又はデブリを除去する等の瘻の下準備をすることができる。排液線の植込み、及び/又は瘻プローブ又は他の任意の好適な洗浄手段を使用した瘻の洗浄、及び/又はそれらの任意の好適な組合せを含む任意の好適な手段を使用して、感染部及び/又はデブリを除去することができる。好適なかかる洗浄又は瘻の下準備は、瘻を水性媒体、例えば過酸化水素又は生理食塩水、1つ又は複数の抗生物質又は他の望ましい薬物、及び/又は1つ又は複数の硬化剤と接触させることを含むことができる。瘻内への例示的な医療用構成体の配置、並びに関連する瘻洗浄方法及び技術に関するより多くの情報については、例えば、米国特許出願公開第2003/0013989号、第2005/0049626号、第2005/0070759号及び/又は2005年1月21日出願の“Implantable Graft to Close a Fistula”と題された米国実用特許出願(郵送ラベルNo.EV314907725の“速達郵便”)を参照することができる。
図13Aから14Bを全体的に参照すると、紐補助具又はリーダーを包含する本発明の例示的な移植片構成体が示されており、該紐補助具又はリーダーは、例示的な移植片構成体の展開配置及び固定を支援することができる。具体例として、紐は、閉鎖が必要な瘻を通る経路を決めるリーダーとして使用することができる。例えば、いくつかの実施の形態において、紐又は縫合糸は、瘻スコープを使用して肛門直腸瘻管中を引かれることができ、又は代替的に先に位置付けされたワイヤガイドを用いて瘻管中を引かれることができる。紐を瘻管内に位置付けした後に、いくつかの実施の形態において、紐を例示的な瘻栓の任意の好適な箇所(図4A及び4Bの例示的な栓構成体20のスプール24部分等)に取付けることができ、その後これを使用して一次開口中に栓のテール部を引き、それによって栓の少なくともヘッド部で一次開口を充填することができる。かかる好適な紐取付け点としては、例えば、瘻管中を栓を駆動するのに使用できるプレートと組合された等の装置のヘッド部、及び/又は装置のテール部、及び/又はジグザグ形に又はパターンで栓本体中を前後に進む等により栓の本体内に包含される等の装置本体と一体の箇所を含むことができる。
加えて、いくつかの実施の形態において、例えば、紐は第一に、瘻管をドレン排出及び/又は清浄にするのに十分な時間瘻内の所定の箇所に残される排液線として使用することができる。その後、紐は瘻栓に結び付けられ、例示的な栓の展開配置処置においてリーダーとして使用することができる。代替的な実施の形態において、紐は、栓を瘻管内に展開配置するため、例示的な栓に取付けられ、それから瘻管内に位置付けされることができ、さらに代替的な実施の形態において、所望により、紐リーダーを使用して栓を二次開口から瘻管に引込むことができる。
例示的な実施の形態において、リーダーを使用して好適な栓を瘻管内に十分に位置付けした後に、紐を、例えば切り鋏等で瘻栓から除去することができる。代替的な実施の形態において、紐又は縫合糸は、紐又は縫合糸を瘻管内の所定の箇所に残しておけるように再構築性の又は別の方法で再吸収性の材料で作ることができる。これらの実施の形態において、再吸収性の又は再構築性のリーダーは、瘻の二次開口のすぐ内側又は外側の箇所等の任意の好適な箇所の患者組織に結び付けられる等により、瘻管内に栓を固定するアンカーとして使用することができる。さらに、代替的な実施の形態において、例示的な瘻栓は、一次開口から二次開口外側の箇所まで瘻管の全長に及ぶように瘻管内に位置決めされることができる。これらの実施の形態において、紐又は縫合糸を使用して栓のテール部を外側箇所の患者組織に固定することができる。
より具体的には、図13Aを参照すると、ヘッド部分72A及びテール部分74Aを有する例示的な瘻栓70Aが示されており、ここでヘッド部分72Aは、テール部分74Aの基質構造Bとは異なる基質構造Aを占めている。加えて、図示の栓70Aは、テール部の近位端部にへこみ76Aを有し、該へこみは、いくつかの実施の形態において、瘻の一次開口中を栓70Aを引くのに使用できる紐リーダー78を取付けるのに使用することができる。
図13Bを参照すると、例示的な実施の形態が図示されており、ここで移植片構成体70Bのテール部分74Bは、移植片70Bの近位テール74B部分を横に貫いて延長する開き口76Bを含む。具体例として、開き口76Bは縫合糸又は紐78を受入れるのに使用することができる。加えて、紐は瘻管に通され、その後栓70Bの開き口76Bを通じて結び付けられて、瘻管内に栓70Bを位置付ける機構を提供することができる。栓を十分に位置付けした後に、紐は、例えば栓70Bのテール部を刈込むことにより除去でき、又は栓を瘻内に固定するのに使用することができる。
図14A及び14Bを参照すると、本発明の例示的な装置88が図示されており、該装置は、円錐形のヘッド部分82と、長い瘻管全体中を一次開口から二次開口外側の位置まで延長するよう形態付けられた円筒形の延長テール部分84とを有する。加えて、例示的な装置88は、瘻管内に装置88を配置するのを支援するのに使用できるリーダー86を含むことができる。図14Aは、例示的な延長装置88を形成するのに使用できる好適なシート材料80の形態を図示する。加えて、図14Aに示すように、リーダーは、らせん形に巻かれたシート材料80の層内に丸め込まれ、かつ随意に接合及び/又は圧縮されることにより、装置88内に組込まれることができる。具体例として、構成体を好適な瘻内に配置した後に、ヘッド部82及び/又はテール部84の一部を必要に応じて刈込むことができ、またさらに、所望により、1つ又は複数の縫合糸等のアンカーを使用して瘻内の1つ又は複数の好適な箇所に装置88を固定することができる。
いくつかの実施の形態において、例示的な移植片製品は、瘻管に又は主な瘻管から延長する任意の側枝に注入できる好適な密封材又は硬化液と関連づけて使用することができる。具体例として、例えば、治癒反応を開始させて再構築性移植片構成体内での患者組織の内部成長を促進するため、例示的なECM移植片構成体の据付けの前に又はと共に、1つ又は複数の硬化剤を瘻管内に注入し又は別の方法で配置することができる。いくつかの可能な密封材は、当該技術分野で公知であり、かつ上に説明されており、またTisseal(Baxter社)等のフィブリン糊を含むことができる。この糊は、凝固活性化因子をフィブリノゲンと混合し、その後それらが反応してフィブリンを形成することにより作成することができる。フィブリンは、組織内部成長の足場としての働きをすることができる基質を形成し、それによって瘻管の閉鎖を促進することができる。本発明のいくつかの実施の形態で有用であり得る分枝瘻の閉鎖に関するより多くの情報については、例えば、米国特許出願公開第2005/0070759号及び/又は2005年1月21日出願の“Implantable Graft to Close a Fistula”と題された米国実用特許出願(郵送ラベルNo.EV314907725USの“速達郵便”)を参照することができる。
多数の瘻が存在する場合には、本発明の例示的な瘻移植片は、すべての一次開口が充填され又は別の方法で閉鎖されるまで、各々の瘻管に挿入することができる。各々の瘻管の特定は、各々の瘻管並びに一次開口が正確に特定できる瘻観察法等の任意の好適な手段を使用して行うことができる。複雑瘻が存在する場合には、本書で説明した技術を使用して、1つのヘッド部と2つ又はより多くのテール部とを有する移植片構成体を複雑瘻に挿入して、複雑瘻を治療しかつ閉鎖することができる。いくつかの実施の形態において、以下に説明する流動性の再構築性材料を、複雑瘻の治療において、単独であるいは1つ又は複数の移植片本体と関連づけて使用することができる。
本発明の装置は、単独であるいは他の類似の又は異なる装置と組合せて、瘻の少なくとも一次開口を充填し、かつ随意に瘻管全体を閉鎖するよう延長するのに十分な寸法であることができる。いくつかの実施の形態において、瘻栓は、少なくとも約0.20cm、また多くの場合に約1から20cm(およそ1から8インチ)の長さ“L”を有する。例示的な実施の形態において、栓は約2cmから5cm、又は代替的に約5.08cmから10.16cm(約2インチから4インチ)の長さを有する。加えて、いくつかの実施の形態において、瘻栓は、栓のヘッド部にて約0.1mmから25mm、より好ましくは約5mmから10mmの直径を有し、該直径はその後約0.5mmから3mmの直径を有するテール部にテーパ付けられることができる。
本発明の追加の実施の形態は、流動性の再構築性細胞外基質材料の使用を伴う瘻の治療方法を提供する。かかる実施の形態において、流動性材料を使用して、肛門直腸の又は他の消化器系の瘻を含む瘻の開口及び/又は瘻管を充填し、かつ組織内部成長を促進して瘻を閉鎖することができる。この点について、流動性材料は、例えばカテーテル、シース又は針等のカニューレ式部材から強制的に放出することを含む任意の好適なやり方で送出することができる。この本発明の態様において使用される好適な流動性再構築性ECM材料は、例えば、参照により各々がその全体において組込まれる米国特許第5,275,826号及び第5,516,533号、又は2005年3月10日に公開された国際公開第WO2005020847号(Cook Biotech社)に記載されているように作成することができる。かかる流動性の材料は、可溶性の及び/又は粒状のECM成分を含むことができ、また好ましい方式において、例えば約50ミクロンから約500ミクロン、より好ましくは約100ミクロンから約400ミクロンの平均粒径を有するECM粒子が懸濁したECMゲルを含むことができる。ECM微粒子は可溶性のECM成分に対し任意の好適な量で加えることができるが、好ましいECM微粒子対可溶性ECM成分の重量比(乾燥固形分に基づく)は約0.1:1から約200:1であり、より好ましくは1:1から約100:1の範囲である。かかるECM微粒子を最終のゲルに含めることにより、ゲルに生体活性を提供する機能を果すことができるところの(例えば、それ自体が本書で説明したFGF−2及び/又は他の成長因子又は生体活性物質を含む)、及び/又は組織内部成長の足場材料としての働きをすることができるところの追加の材料を提供することができる。流動性ECM材料はまた、本書で説明した移植片本体装置、又は他の構成を有する植込み本体と関連づけて使用することもできる。植込まれる本体は、例えば、瘻の1つ又は複数の箇所、例えば一次開口内に設けることができ、また植込まれた2つの移植片本体間等に導入されかつ瘻管を充填して治癒を促進する1回分の又は大量の流動性ECM材料に対する閉じ込めバリアとして作用することができる。
加えて、いくつかの実施の形態において、本発明の栓移植片は、1つ又は複数の抗菌剤、あるいは別の方法で移植片構成体に又はその周囲の組織にバクテリア又は他の有害な微生物が住みつくのを抑制するのに有用な薬剤の有効量を組込むことができる。例示的なかかる薬剤は、例えば、銀塩(例えば硫酸銀)等の銀化合物、デキストラン、キトサン、クロルヘキシジン及び/又は酸化窒素ドナー化合物を含むことができる。例示的な実施の形態において、かかる薬剤は、栓移植片構成体全体に及び/又はその表面に及び/又はその選択された領域に組込むことができる。これらの又は他の類似の治療剤、例えば抗生物質等の任意の薬物は、本発明の移植片構成体の上に又は中に直接組込むことができ、あるいは、例えばヒドロゲル材料を含む好適な結合剤又はキャリア材料と共に組込むことができる。この点について、移植片構成体は1つ又は複数の薬剤を時間をかけて放出して、治癒時瘻を治療する働きをすることができる。
加えて、いくつかの実施の形態において、本発明の例示的な移植片構成体は、型に1つ又は複数の単一の又は多層性のECMシート材料の切片をランダムに又は規則的に詰込み、かつその後詰込まれた材料を加工処理することにより形成することができる。かかる好適な加工処理は、例えば、詰込まれたECMシート材料を部分的に又は完全に湿潤又は水和された形で準備することを含むことができ、かつ水和された詰込みシート材料を部分的に又は完全に脱水熱接合して実質的に単一の移植片構成体を成立させることにより、少なくとも部分的に完了することができる。具体例として、例えば、ランダムに詰込まれた移植片構成体は、折重ねられ、かたまりにされ、寄集められ又は別の方法で詰込まれたECMシート材料を型内に配置し、その後ランダムに形態付けられた材料を乾燥して実質的に単一の移植片構成体を形成することにより、形成することができる。代替的な実施の形態において、詰込まれた移植片構成体は、ランダムに詰込まれた水和ECM材料を、型の全部又は一部を被覆する実質的に均一のECMシート材料、例えば筒状又は平面的なシート材料内に位置させ、その後該形態付けられた材料を加工処理して実質的に均一の構成体を形成することにより、形成することができる。具体例として、例えば、移植片構成体の外側表面は、ECMシート材料の1つ又は複数の層又はセグメント等の組織だった材料を使用して、完全に又は部分的に覆われ又は形成されることができる。いくつかの実施の形態において、詰込まれた移植片構成体の外側表面又はその一部分は、例えば、ランダムに詰込まれた又は位置決めされた材料の一部分のみを選択的にECMシート材料で覆うことにより変更することができる。具体例として、詰込まれた構成体は、型の内側表面を1つ又は複数の湿潤されたECMシート材料で部分的に又は完全に覆い、型キャビティにかたまりにされ又は寄集められた湿潤ECM材料を充填し、その後位置決めされた材料を本書で説明した任意の好適な乾燥技術を使用して乾燥することにより、形成できる。
具体例として、本発明の湿潤されたランダムに又は規則的に詰込まれたECM材料は、本書にて図やその他に開示した任意の好適な形態、形状及び/又は長さを占めることができ、また本書で開示した任意の好適な乾燥技術又はそれらの任意の好適な組合せを使用して乾燥することができる。例えば、いくつかの実施の形態において、ECM材料は上述のように型に詰込まれ、その後型内で乾燥されることができる。代替的に、ECM材料は型に詰込まれ、その後型から除去されて乾燥されることができる。さらに代替的に、一片又は複数片のECM材料を型に詰込み、型内でプレス又は圧縮し、その後、随意に型内に包含されている間に、乾燥することができる。
本発明のランダムに詰込まれた、及び規則的に詰込まれた移植片構成体は、本発明のいくつかの実施の形態における使用に望ましい。例えば、例示的なランダムに又は規則的に詰込まれた移植片構成体は、構成体の表面に存在するかたまり又は折重ねの量及び範囲、型の表面、及び詰込みの密度等の要因に応じて、多少蛇行性の又は回旋状の外側表面を有することができる。これらの回旋状表面は増大した表面積を提供し、ひいては、例えば本書で開示したもの等のいくつかの治療剤の移植片構成体への結合又は他の保持のための追加の面積又は部位を提供することができる。加えて、例示的な詰込み移植片構成体の本体内に存在し得る材料の重なり形態は、移植片本体内に存在する縦方向の組織平面の数を最小にすることができる。構成体本体内の縦方向組織平面の減少は、構成体中の材料の流れを望ましく減少させ又は防止して、肛門周囲領域の軟組織からの直腸空洞の独立性を高めることができる。
詰込まれ成形された本発明の移植片構成体はまた、ロール状の、折重ねられ又は別の方法でランダムに詰込まれ及び/又は覆われたECM材料内に散在する好適な流動性の、細粉された及び/又はスポンジ状の材料を含むこともでき、該材料は各々がECMを基材とすることができる。加えて、これらの材料は本書で開示した任意の好適な形状、形態、サイズ及び/又は長さに形成することができる。
加えて、いくつかの実施の形態において、本発明の移植片構成体は、装置の断面中心を通る等の、構成体中を縦方向に構成体に沿って部分的に又は完全に延長する孔又は内腔を含むことができる(例えば図16参照)。かかる内腔は、湿潤したECM材料をマンドレル又は他の細長体の周りに丸め、該材料を加工処理(例えば、成形及び乾燥)して実質的に単一体とし、その後マンドレル又は他の細長体を除去すること等による材料の加工処理時に形成することができる。かかる内腔は、その他の点で単一の移植片構成体に、好適なゲージ針その他等で内腔を穴開けすることによっても作出することができる。いくつかの実施の形態において、移植片内腔を使用して、ワイヤガイド等の細長い送出装置を伝って前進させる等により、瘻内に構成体を配置するのを支援し又は効果的にすることができる。代替的な実施の形態において、瘻管内への移植片構成体の据付け後及び/又は据付け時に、本書で開示した等の好適な治療剤を包含させ瘻管及び/又はその周囲組織に送出するのに内腔を使用することができる。さらに代替的に、かかる内腔は、内腔の一端部を塞ぎ、続けて治療剤を内腔を通じて移植片構成体全体にしみ込ませる等により移植片構成体の裂け目空間に治療材をしみ込ませるため使用することができる。
いくつかの上述の部分的内腔の実施の形態において、栓装置は、装置のヘッド部又はテール部から始まり装置の外側壁部のある地点で外へ出る等の、装置の一部中にのみ延長する縦方向の内腔を含むことができる。かかる部分的内腔はワイヤガイドを受入れるのに使用することができる。1つの送出処置において、かかる栓装置は、先に位置付けされたワイヤガイドを伝って瘻中を進んで患者内に据付けられることができる。
追加の態様において、本発明は、複数の通路が形成され又は別の方法で存在し、各々の通路が全体的にコヒーレントな通路壁部を含む、植込み型移植片構成体を提供する。これらの移植片構成体は、瘻又は他の身体開口又は通り路を治療するための任意の好適なサイズ、形状及び形態を示すことができ、かつ本書で説明した任意のものを含む多様な生体適合性材料の1つ又は複数のものから構成することができる。具体例として、発明性のある構成体は、コラーゲン含有材料(例えば、ブタ小腸粘膜下組織等のECM材料)から構成することができ、かつ長さに沿って一定の又は変化する断面積を有する細長本体、例えば全体として円筒形の細長本体又はテーパ付きの部分を有する本体を含むことができる。また、以下により詳細に説明するように、本発明のいくらかの細長い移植片本体は、本体中をその長さに沿って少なくとも部分的に縦方向に延長する1つ又は複数の内腔を有することができる。本発明において利用される時に、かかる移植片本体内腔は移植片本体内で任意の好適なサイズ、形状及び形態を示すことができ、また移植片本体に存在する複数の通路の1つ又は複数と連通してもしなくてもよい。加えて、かかる複数の移植片本体の通路は移植片本体にランダムに又は非ランダムに位置決めされた任意の好適な数の個々の通路を含むことができ、これらの各々の通路は任意の好適なサイズ、形状及び形態を示すことができる。
この点についてさらに、移植片本体のいかなる通路も移植片本体の全部又は一部に延長することができ、またいくらかの方式において、1つ又は複数の通路は移植片本体表面から延長し、かつ全体的にコヒーレントな通路壁部を含む。具体例として、内腔を有する移植片本体は、筒体の壁部中を部分的に又は全体的に、例えば外部表面から内腔を規定する壁部材料の内部表面まで延長する通路を有することができる。また、移植片本体における通路の該本体における別の通路に対する間隔及びサイズ、並びに特定の通路が移植片本体中に延長する深さは、変更することができる。いくらかの方式において、通路は、例えば約0.05mmから約15mm、より典型的には約0.10mmから約5mm、さらにより典型的には約0.1mmから約1.0mmに及ぶ直径を有する全体的に円筒形の空隙である。本発明において有用なこれらの及び他の移植片本体通路は、互いに任意の好適な距離を置いて離隔されることができ、かついくらかの実施の形態において、特定のパターン(例えば列をなして)で位置決めされるが、複数の通路はランダムに配置されることもできる。さらに、構成体の複数の通路は、任意の1つの通路が構成体の任意の他の通路に対し、同じ又は異なった距離だけ構成体中に延長するように形態付けることができる。
複数の通路が存在する発明性のある移植片本体は、任意の好適なやり方で形成することができる。いくらかの実施の形態において、通路は、移植片本体が形成された後、例えば注型されたコラーゲン性材料が乾燥されてコヒーレント本体を形成した後に、移植片本体に作出することができる。いくらかの実施の形態において、移植片本体におけるいくらかの又は全部の通路の形成の少なくとも一部は、移植片本体の形成時に生じる。具体例として、発明性のある方法は、水和した材料の塊に最初に通路を、例えば塊においてある分量の材料を押退けることにより設けるステップを含むことができる。その後、水和した材料の塊に通路が存在する状態で、塊りを好適な乾燥条件(例えば凍結乾燥ステップ)に付して、通路が乾燥した移植片本体に保持されるよう又は保持されるのを許容するようにすることができる。かかる工程において水和材料(例えば、再構成された又は天然由来のコラーゲン性材料)は、完全な又は部分的な水和を含む任意の好適な水和度を有することができ、また、この点について、乾燥工程を使用を使用して出発材料水和度を実質的に脱水を含む任意の好適な程度に下げることができることは、注意されるべきである。
水和した材料の塊においてある分量の材料を押退けて任意の好適なやり方で通路を作出することができ、いくつかの態様において、これは器具又は他の材料押退け物(例えばカニューレ式又は非カニューレ式針)を塊に押込み又は他の方法で導入することにより実現される。他の好適な材料押退け物は所望の通路の種類に応じて選択することができる。
加えて、これらの及び他の発明性ある移植片本体形成方法は、型又は型枠内で移植片材料を操作することを伴うことができる。移植片材料は型又は型枠の中、上、周りなどに配置される時に水和されていてもいなくてもよいことは注意されるべきである。例えば、いくらかの方法において、実質的に乾燥したECM材料(例えば粉末又はシート材料)を型に入れ、それからさらなる加工処理のため好適に水和することができる。他の方法において、水和した出発材料をさらなる加工処理のため型又は形成構造体中に及び/又は上に配置することができる。例えば、1つ又は複数の水和したECM材料のシートを型枠に適用、例えばマンドレルの周りに少なくとも部分的に巻いて、シート(単数又は複数)の部分同士が重なるようにする。その後、該1つ又は複数のシートを乾燥して、またいくらかの実施の形態では圧縮下に乾燥して、単一の移植片構成体を形成することができる。いくらかの動作モードにおいて、型の壁部を貫いて延長する複数の開き口又は孔を有する単一又は多数部分型内に水和移植片材料を供給し、これによって型内部に外部箇所からアクセスできるようにする。これらの開き口は、加工処理ステップ時に水和材料の乾燥効率を高める働きをすることができ、かつこれらの開き口に真空圧をかける工程において、移植片材料に表面突起を形成するのを促進し及び/又は容易にする働きをすることができる。それというのは、これらの部分は真空下にある間に開き口の方に引かれるからである。1つの態様において、1回分のECM材料をかかる型中に保持し、針又は他の材料押退け物を型開き口のいくらか又は全部に、かつECM材料中にある距離挿入し、それによってある分量のECM材料を押退ける。これは移植片材料が水和、部分的に水和又は脱水されている時に行うことができる。いくらかの方式において、針が水和ECM材料に挿入され通路を設けている状態で、材料は、単独であるいは1つ又は複数の他の条件と組合されて針除去後に通路が全体的にECM材料に保持されるよう又は保持されるのを許容するようにする条件(例えば、凍結及び/又は脱水条件)に付される。
1つの実施の形態において、1つ又は複数の水和ECM材料のシートをマンドレルの周りに好適に巻き及び/又はランダムに詰込み、その後複数の孔が壁部を貫いて延長する型を材料で覆われたマンドレルの周りに、例えばある圧力量がECM材料に加わるように、配置する。マンドレルはその後随意に除去することができる。その後、針又は他の材料押退け物をいくらかの又は全部の孔に、及び少なくとも部分的にECM材料中に挿入し、それによってある分量のECM材料を押退ける。ECM材料はその後少なくとも部分的に乾燥される。いくらかの態様において、好適な冷凍乾燥技術、例えば上述の事前凍結ステップを伴った又は伴わない冷凍乾燥技術が用いられる。針又は他の貫通要素が乾燥時塊内に残されるこれらの又は他の乾燥技術において、針又は他の乾燥要素には随意に複数の開き口又は孔を設けて、又は別の方法で十分に多孔性として、湿潤塊からのガスの通過を許容することにより乾燥動作を容易にすることができる。1つの代替的な実施の形態において、据付けられた針を備えた水和ECM材料は、該材料及び含有された水和物が実質的に凍結するよう凍結条件に付されることができる。その後、針をECM材料から除去することができ、かつ残余の構成体(凍結材料通路が実質的にそれらの形状を維持した)を、凍結水和剤が該材料から昇華するように真空下に配置し、結果として通路が保持された乾燥移植片を生じさせることができる。
他の動作モードにおいて、通路形成構造体を型に一体的に組込んで、出発材料を型の中に及び/又は上に導入すると同時に通り路が形成されるようにすることができる。これらの態様において、通路形成構造体は、最終的に形成される移植片本体を貫く所望の単数又は複数の通路を設けるため、型の一部であることができ(例えば、型の表面から延長する)、あるいは型に取付けられ又は別の方法で連結された別個の物であることができる。
図15A及び15Bは、本発明による乾燥された植込み型移植片構成体90を示す。移植片構成体90は、ECM材料(例えばブタSIS)から構成され、構成体中をその長さに沿って延長する内腔92を有する細長い移植片本体91を含む。移植片本体91は、一端部に向けてわずかにテーパが付けられ、かつその中に存在する多数の通路93を有する。通路93は移植片本体91の長さに沿って等間隔で離隔され、また各々の通路の縦軸は移植片内腔92を通って(かつ内腔の縦軸と垂直に)走り、移植片本体外部表面94の反対側部間の連通を許容する。移植片本体91はまた外部表面94から突き出た多数の表面突起95を有する。
本発明のより上位の態様には必要ではないが、いくらかの態様において、かかる移植片構成体の形成は、1つ又は複数の水和移植片材料のシートをマンドレルの周りに何回か巻付けることを備える。結果として生じるロール状の移植片材料をその後、該ロールからマンドレルを取出す前に又は後に、型に導入する。その後、非限定的に針等の多数の材料押退け物を開き口から型に、かつ水和移植片材料中に押込み、そして該材料を凍結乾燥工程等の1つ又は複数の乾燥技術に付する。他の態様において、かかる移植片構成体の形成は、流動性の移植片材料を型に入れ、その後移植片材料をさらなる加工処理に付することを含む。例えば、潜在的に粒状ECM材料を組込むことができるゲル、ペースト又はパテ等の流動性ECM材料の塊を型に入れ、その後該塊においてある分量の材料を押退けた状態(例えば貫通針により)で、ECM材料を乾燥して又は別の方法で通路を有する一体の移植片本体を形成することができる。具体例として、各々の通路93は、単一の物体を材料塊に押込むことにより、又は代替的に、縦方向の内腔を形成するためマンドレルが所定の箇所に残されている場合は、塊に二つの物体をかつそれらがマンドレルに当接するまで反対方向から互いに向けて押込むことにより、設けることができる。塊はその後本書で説明した一体の移植片本体に加工処理することができる。
図16を参照すると、例示的な瘻栓100が図示され、該瘻栓は栓100中を栓の縦軸に沿って延長する中央内腔105を有する。図示のように、栓100は2つの異なった多孔度の領域A、Bを有することができ、また栓は全体的に円錐形状を占めることができる。いくつかの実施の形態において、領域Aは領域Bよりも低い多孔性とすることができ、そのため、例えば領域Aは領域Aが肛門直腸瘻の一次開口に植込まれた時に直腸空洞からの体液の浸透又は吸上げに抵抗することができる。他の実施の形態において、領域Aを領域Bよりも多孔性として、例えば領域Aにて組織のしみ込みを高め及び/又は領域Aの圧縮可能特質を高めて、例えば領域Aで塞がれた瘻の一次開口にて組織の治癒を容易にし及び/又は領域Aの瘻一次開口とのくさび式密封係合を容易にすることができる。材料領域A及びBの多孔度の変更は、本書で説明した任意のものを含む任意の好適なやり方で行うことができる。
図17から21を全体的に参照すると、本発明の追加の装置が示されている。例示的な装置のいくつかの構成において、構造的な特徴は、患者の運動、例えば歩き、立上り/座り、体操などと関連した応力及び歪により起り得る装置の移動に抵抗するため、歪逃し及び縦方向の可撓性を装置内に提供する。例えば、図17A及び17Bは、装置の表面に複数の周方向の切込み115を有する全体的に円錐形の医療用製品を図示し、ここで切込みは装置の長さに沿って離隔した箇所に設けられている。具体例として、装置に沿った各々の切込みの又はいくつかの切込みのみの間隔、深さ及び/又は幅は、装置により提供される歪逃し量を高めるため、例えば三個に一個の切込みごとに変更することができる。別の実施の形態において、周方向切込みは、装置のいくらかの又は全部の長さに沿った連続的ならせん形切込みとして配列でき、かつらせん形切込みのピッチ、深さ及び/又は他の特徴を装置に提供される追加の可撓性を制御するため変更することができる。多数の別個のらせん形切込みを装置の長さに沿って使用して該装置の可撓性を制御することもできる。これらの又は他の類似の実施の形態における切込みは、例えば、装置本体の形成時に導入でき、又はその形成後に外科用メス、かみそり刃又は他の鋭利な切削器具等の好適な道具を用いて付与することができる。いくつかの望ましい実施の形態において、切込みは、装置の可撓性を増加させるために効果的であり、また装置に破断することなく瘻管中を押され又は引かれるのに十分な強度及び丈夫さを残す。
図18を参照すると、再吸収性糸又は縫合糸127に装着された複数の円板125を含む例示的な医療用装置120が図示されている。糸127に沿った各々の円板125の直径は、円錐形状を占める医療用装置120が形成されるように連続的に変化することができる。各々の円板間の距離並びに各々の円板のサイズは、装置に連続的に変化する歪逃し度を提供よう変化させることができる。追加の実施の形態において、円板の直径は、大きい直径と小さい直径とを互い違いにする等によりランダムに変化させることができ、またいくつかの実施の形態において、円板を一緒に融合して単一の構成体を形成することもできる。患者内に据付けられた時、糸で取付けられた円板は瘻管内で互いに接触するよう強制変形されて全体的に連続した移植片に単一化されることができ、又は代替的に、円板は植込まれた形態において互いに離隔したままであることができる。他の装置の実施の形態において、例示的な円板は、他の好適な形状、サイズ及び/又は外観を有する移植片要素、例えばカップ、椀、半球体、球体、円錐体その他で置換することができる。
図19を参照すると、例示的な移植片据付け場所が図示され、瘻管137の一次開口内に植込まれた複数の膨出部132及び逃し135を有する膨張可能な栓装置130が示されている。膨出部132及び逃し135は、栓130の長さに沿って全体的に対称的に現れることができ、かつ長期間装置を一次開口内に固定するのを補助する働きをすることができる。栓装置130は、一次開口に現れるヘッド領域がテール部よりも目の詰まった基質構造を占めるように差別的に乾燥させることができる。ヘッド領域の減少した多孔度は、消化管と瘻管137とを分離させることができ、これは瘻管137の閉鎖を高める。追加の実施の形態において、栓130のヘッド部近くの外部表面のテーパ付き部分、又は他の部分、例えば栓表面全体、は好適な密封材又は接着剤、例えばフィブリン糊でコーティングして、消化管からの瘻管の分離を促進し及び/又は一次開口内への栓130の固定を補助するようにすることができる。さらに追加の実施の形態において、1つ又は複数の縫合糸を使用し、栓のヘッド部を周囲の患者組織にアンカー固定して栓130を固定することができ、又は代替的な実施の形態において、栓の膨張可能性は、一次開口内に装置を十分に固定させ、そのため追加の固定手段、たとえば 接着剤、縫合糸は、必要とされないが、しかしなお望ましいかもしれない。
図20を参照すると、例示的な装置が示され、該装置は、比較的撓みやすい再構築性の又は再吸収性の筒体140と、4箇所で筒体140の遠位端部に接続されかつ筒体140の近位端部を越えて筒体内腔中を近位方向に延長するクモの巣状の糸142又は他の引張り用つなぎ紐とを含む。代替的な実施の形態において、クモの巣状の縫合糸は4つより多い又は少ない箇所に接続でき、筒体の長さに沿った任意に好適な箇所(単数又は複数)に接続でき、また筒体の近位端部から別個に延長する複数の縫合糸を有することを含め筒体内腔内の又はこれに近接した箇所にて単一化されてもされなくてもよい。図21に示すように、筒体140は瘻管内に位置付けることができ、またクモの巣状縫合糸142はその後近位方向に(外部箇所から)引いて、瘻管の一次開口147内で筒体の遠位端部を崩壊させ寄集め又は束ねて一次開口を閉鎖するようにすることができる。この点について、筒体の肉厚は一次開口での移植片材料の崩壊/寄集め特質を変更するため変更することができる。例えば、筒体を縫合糸又は他のつなぎ紐を受入れる内腔が比較的小さい一体の円筒形装置として、つなぎ紐を引いた時により多量の材料が一次開口内で寄集められるようにすることができる。例示的な実施の形態において、筒体の遠位端部は患者組織に縫合でき、また糸と筒体近位端部とは刈込みかつ随意に患者に固定することができる。筒体の撓みやすい性質は、潜在的に筒体140を一次開口147にて効果的に封止できるように筒体が一次開口内で崩壊しかつ寄集められるのを許容する。いくつかの実施の形態において、1つ又は複数の治療剤を植込まれた筒体の内腔に導入することができ、及び/又は流動性の移植片材料等の追加の移植片材料を内腔内に配置して瘻管の閉鎖を高めることができる。代替的な実施の形態において、瘻管に沿って延長する筒体内腔を開口したままにしておくことができ、治癒時内腔のドレン排出を容易にする働きをさせることができる。さらに代替的な実施の形態において、作動可能端部を備えた瘻閉鎖装置は移植片材料からなる細長い本体(例えば円筒体)を含むことができ、該本体は、縦方向に崩壊可能な遠位領域と、遠位領域に取付けられかつ本体に沿って近位方向に延長しかつこれを近位方向に引くことによって遠位領域を崩壊させて遠位領域の直径を拡大させる内部又は外部のつなぎ紐と、を有する。具体例として、図22は、栓本体151を含む移植片装置150の斜視図を提供し、該栓本体は、崩壊可能な遠位領域152と内部引張りつなぎ紐153とを有する。内部引張りつなぎ紐153は、多数の遠位取付部分154を有し、該取付部分は本体151の遠位端部155から退出し、かつ遠位端部155上の配分された箇所にて、例えば図示の結節と係合される。望ましくは再吸収性のビーズ、円板、クリップなどの他の係合部材も使用することができる。引張りつなぎ紐153は本体151中を延長し、かつその近位端部156から退出する。図23に示すように、崩壊可能領域152を瘻管の一次開口の近くに、一次開口に又はこれを越えるようにして瘻管内に植込まれた時、つなぎ紐153を引いて遠位領域152を崩壊させ、その直径を増大させて、一次開口内に止まるようにすることができ又は一次開口内に止まるよう位置決めすることができる。装置150の遠位及び近位端部はその後、所望により、本書で説明したように縫合又は他の技術により患者組織に固定することができる。
いくつかの態様において、瘻栓装置は、瘻の少なくとも一次開口内に配置されて瘻の閉鎖を可能にする細長い筒状のバルーン構造体を含むことができる。かかる細長い筒状構造体は、閉鎖遠位端部、内腔及び開口近位端部を有することができる。筒状構造体の遠位端部は二次開口に滞留することができるが、通例は閉鎖遠位端部を瘻管の一次開口内に位置付けるのがより望ましい。いくつかの態様において、細長い筒状構造体は充填材で膨張可能であり、瘻内で膨張して瘻の閉鎖を提供することができる。かかる膨張可能な構成体は単一壁の及び二重壁のバルーン装置の両方を含むことができる。かかる二重壁のバルーン装置は、一般に、2つの内腔を包含する。第1の内腔は外側バルーン壁および内側バルーン壁により規定され、第2の内腔は内側バルーン壁により規定される。加えて、細長い筒構造体は、再構築性材料を含むことができ、かつ再構築性充填材で充填され又は膨らまされることができ、そのため患者の組織が装置及び充填材を再構築して瘻管の閉鎖を高める。
細長い筒体材料について説明すると、本書で説明したように、再構築性材料、例えば本書で説明したものを含む吸収性合成物又は細胞外基質材料、あるいは非吸収性合成材料等の任意の好適な生体適合性材料を使用して筒体を形成することができる。いくつかの態様において、好適な細長い筒体材料は、例えば小胃、膀胱、血管、尿管及び/又は胃腸(GI)管の好適な部分、等の筒状又は袋状ECM材料を分離することにより得られる。他の好適な細長い筒体又はバルーン材料は実質的に非抗原性の弾性材料を含むことができる。本発明で使用できる好適なバルーン材料に関する追加の情報については、例えば米国特許第4,819,637号、第5,222,970号、第5,304,123号、第5,411,475号、第5,779,672号及び/又は第5,830,228号を参照することができ、それらの各々は参照によりその全体が本書に組込まれる。
細長い筒体は、非侵襲性処置時に材料の可視化を支援するため1つ又は複数のX線不透過性の及び/又はエコジェニック(ecogenic)の標識又はX線不透過性のコーティング又は含浸物を含むことができる。例えば、タンタル、バリウム、ヨウ素又はビスマスを含有する例えば粉末状のX線不透過性物質をECM又は他の再構築性材料上に又は内に組込んで、例えばバルーンの遠位端部の箇所を検出できるようにすることができる。
バルーン又は他の充填可能な装置と関連づけて使用できる発明性のある充填材について説明すると、装置は対象となる瘻の閉鎖に資する任意の材料で充填することができる。この点について、充填材は、血液、ポリマー、造影剤、再構築性又は生体吸収性材料、生理食塩水、非生体吸収性材料、ロッド状又は粒状コラーゲン、コラーゲン性又はゼラチン状発泡体、空気、キトサン、ゼラチン、酸化再生セルロース、アルギン酸カルシウム、アルギン酸塩、トロンビン−フィブリン強化材料、フィブリン糊、又はそれらの任意の好適な組合せ等の固形体、液体、ゲル又は発泡体であることができる。
1つの実施の形態において、充填材は本書で説明した細粉された、流動性の(例えば流動化された)及び/又はゲル状材料を備えることができる。かかる充填材は、細長い筒体に存在する気孔又は開き口を通って瘻管と接触させるための1つ又は複数の薬剤を含むことができる。例示的なかかる薬剤は、硬化剤、水性薬剤例えば過酸化水素又は生理食塩水、抗生物質、又はそれらの任意の好適な組合せを含む。代替的に、充填材は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のポリマー等の好適な凝固ポリマーを備えることができる。ある一定の温度でHEMAに触媒を加えると、HEMAは20分程で液状からゼラチン状又は固形状に徐々に変化する。この形状変化は充填材において望ましい。それというのは、材料は細長い筒体装置に容易に流れ込み、装置と患者組織との間の空洞空間を無くし、その後凝固して、瘻の閉鎖を高めることができるからである。本発明の実施の形態で有用なHEMA及び他の充填材の情報については、例えば米国特許第4,819,637号、第5,222,970号、第5,304,123号、第5,411,475号及び/又は第5,830,228号を参照することができ、それらの各々は参照によりその全体が本書に組込まれる。
加えて、例えば再構築性ECM充填材を含む充填材は、非侵襲性処置時に材料の可視化を支援するため1つ又は複数のX線不透過性の及び/又はエコジェニックの標識又はX線不透過性のコーティング又は含浸物を含むことができる。例えば、タンタル、バリウム、ヨウ素又はビスマスを含有する例えば粉末状のX線不透過性物質を充填材上に又は内に組込んで、例えば患者身体内の充填材の箇所を検出できるようにすることができる。
細長い筒状装置は、瘻管全体又はその一部分内に滞留するのに十分な長さを有することができる。例示的なかかる長さは典型的には約0.5cmから約20cmに及ぶことができる。かかる長さはしばしば、長さ約1cmから長さ約10cmに及ぶことができる。さらに、細長い筒状装置を比較的長い長さで医師に提供することができ、医師がその後所望の瘻管の長さに適合するよう装置を切詰めることができる。例示的なかかる細長い筒状構造体は、約1mmから約25mm以上に及ぶ最大膨張直径を有することができる。いくつかの実施の形態において、筒体の直径は筒体に沿って比較的一定であることができる。いくつかの他の実施の形態において、筒体直径は、近位端部より幅広の遠位端部を有する装置を提供するため筒体の長さに沿って変化させることができる。かかる装置には、テーパ付きの領域を設け、また、随意に、装置の遠位端部から装置の近位端部の方向に連続的なテーパを設けて円錐形状を占めるようにすることができる。例えば、いくつかの方式において、筒体の遠位端部は約1〜20mmの最大膨張直径を有することができ、かつテール部は約0.1から5mmの最大膨張直径を有することができる。追加の実施の形態において、バルーンの最大膨張遠位直径は、装置の遠位端部に球状体が形成されるようなものとすることができる。随意に、球状体付き装置はその後筒体の近位端部まで連続的に先細のテーパを付けることができる。具体例として、筒体の最大膨張直径は、任意の好適な仕方でその長さに沿って変化させて、複数のバルーン形状、例えば蝶ネクタイ形状、細長いひし形形状その他を提供することができる。
かかる細長い筒体装置は、本書で説明した又は他の任意の好適な技術を使用して瘻内に送出できる。いくつかの実施の形態において、細長い筒体を瘻プローブ、押し具又はシース等の細長い装置の上に受取り、その後該細長い装置を二次開口から一次開口まで瘻管中を移動させ筒体を瘻管に押しやることにより、筒体は瘻管内に位置付けられることができる。装置を瘻管内に位置付けた後、本書で説明した好適な充填材を使用して装置を随意に充填し又は膨らませることができる。充填材を包含する注射器等の任意の好適な技術又は装置を使用して充填を追加することができる。充填材は注射器から直接細長い筒体に入れることができ、又は代替的に、注射器をシース又は針等の好適なカニューレ式装置につなぎ、該装置から細長い筒体に充填材を流し込むこともできる。
筒体移植片装置の1つの送出モードにおいて、瘻管内にシースを配置し、そして該シース内に細長い筒体を配置することができる。筒体は、シースを瘻内に位置付ける前に又は後にシース内に配置することができる。シース及びバルーンは、二次開口からの接近又は一次開口からの接近を介して瘻内に配置できる。随意に、シース及び/又は筒体を先に位置付けられたワイヤガイドの支援を用いて据付けることができる。
本発明のいくつかの実施の形態において、治療システムは、バルーン開口部を有する細長い充填可能なバルーンを含み、該バルーン開口部は該バルーンに充填材を送込む送出装置の内腔と関連づけられる。送出装置は、例えば、出口管を有する注射器、あるいはカテーテル、シース、又は充填材が通過できる類似のカニューレ式装置であることができる。望ましい実施の形態において、バルーンは、例えば充填材送出装置の内腔内に寄集められた及び/又は裏返しにされた形態で少なくとも部分的にかつ潜在的に完全に受入れられ、そして装置の内腔の近位開口に充填材を通すと装置の内腔の遠位開口から部分的に又は完全に展開されることができる。例えば、バルーン開口部を規定する材料を送出装置の筒体の遠位端部にて又はそれに近接して該筒体の外部に、又は送出装置の内腔の壁部に固定し、バルーン開口部を送出装置の内腔を通過した充填材を受取る開口位置のままに残すことができる。1つの例示的な実施の形態として、図24は、再構築性の又は再吸収性のバルーン移植片161を含むバルーン送出装置160を示し、該バルーン移植片は、内腔165を有するシース等のカニューレ式装置164の遠位端部163に接続された近位端部162を有する。バルーン移植片161の一部分はそれ自体内に裏返されることができ、かついくつかの実施の形態において、遠位端部166を含むバルーン161の本体の大部分はシース内腔内に位置付けられることができる。カニューレ式装置164の遠位端部163は、その後好適な溶液例えば過酸化水素での1回又は複数回の洗浄により下準備された瘻管等の瘻管の一次又は二次開口に(又は内に)配置することができる。その後、シースの内腔からバルーンをめくり返す又は展開配置する任意の好適な技術を使用して、瘻管内にバルーンを展開配置することができる。1つのかかる技術は、ロッド又は他の細長い押し具要素を使用して、バルーンをシース内腔から移動させ瘻管内に延長させることを含む。代替的に又は追加的に、流動性の再構築性又は再吸収性材料等の充填材を、充填材を包含する注射器をルーアー係止システムでカニューレ式装置164の近位端部167に装着する等により、内腔165中を遠位方向に送ることができる。充填材は、バルーンを遠位端部から突き出させかつ瘻管168中に伸長させるように(図25参照)、強制的に内腔165に追加することができる。充填は、筒体が瘻管内に十分に充填されて瘻管を閉鎖するまで続けることができる。いくつかの実施の形態において、充填材は、所望により、以降の診療室訪問時等の二回以上の機会に細長いバルーン移植片構造体に追加することができる。
一たび細長い筒体を瘻内に十分に据付けたら、筒体の近位端部を閉鎖することができる。例示的な閉鎖装置又は技術は、筒体を結んで閉め及び/又は閉鎖した筒体端部を留め具、クリップ、吸収性縫合糸及び/又は弾性カフで固定することを含む。好ましい実施の形態において、閉鎖装置又は材料は、再構築性でないとしても少なくとも吸収性である。閉鎖工程の一部として、筒体の近位端部を刈込みかつ随意に患者組織に固定することができる。筒体の遠位端部もまた本書で説明した任意の好適な技術を使用して患者組織に固定することができる。追加の態様において、筒体はその本体に沿う等の1つ又は複数の突起、かかり及び/又はアンカーを含んで、装置に移動抵抗を与えることができる。本発明のいくつかの実施の形態に適合できかつ有用であり得る膨張式筒体装置に関するより多くの情報については、例えば、2005年12月6日出願の“Inflatable Occlusion Devices, Methods, and Systems”と題された米国特許出願第11/294,998号及び/又は2005年12月29日出願の“Inverting Occlusion Devices, Methods, and Systems”と題された米国特許出願第11/322,145号を参照することができ、それらの各々は参照により本書に組込まれる。
本発明はまた、医療用包装に密封された本発明の移植片装置を、可能性として例えば1つ又は複数のシース、ガイドワイヤ、瘻プローブなどを含む他の構成部品と組合せて含む医療用キットを提供する。最終の包装された製品は滅菌状態で提供される。これは、例えば、ガンマ、電子ビーム又は他の照射技術、エチレンオキサイドガス、又は他の任意の好適な滅菌技術により達成でき、また医療用包装の材料及び他の特性はそれに応じて選択される。
本書で引用したすべての刊行物は、各々が個々に参照により組込まれかつ説明されたのと同様に、これにより参照によってそれらの全体が本書に組込まれる。
本発明を説明する文脈における“ある”、“1つの”及び“その”の用語の使用及び類似の言及(特に特許請求の範囲の文脈における)は、本書で別異に表示され又は文脈により明らかに否定されない限り、単数及び複数の両方を含むものと解釈されるべきである。本書で列挙した値の範囲は、本書で別異の表示がない限り、単にその範囲に入る各々の別個の値に個々に言及する簡略な方法としての働きをするよう意図されたものであり、また各々の別個の値は本書で個々に列挙されたのと同様に本明細書に組込まれる。本書で説明したすべての方法は、本書で別異の表示がない限り又は文脈により明らかに否定されない限り、任意の好適な順序で実行することができる。いかなる及びすべての実施例の使用又は本書で提供された例示的な言語(例えば“等”)は、単に本発明をより良く説明することを意図したものであり、別異に特許請求されていない限り本発明の範囲を何ら限定するものではない。本明細書中のいかなる言語も特許請求されていない要素を本発明の実施に不可欠のものとして表示していると解釈されるべきではない。
本発明を図面及び先の説明において詳細に図示し、説明したが、それらは例示的なかつ非限定的な性質のものと考えられるべきであり、好ましい実施の形態のみが図示され説明されたのであり、かつ本発明の精神内に包含されるすべての変更例及び改変例の保護が望まれていると理解されるべきである。
本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的なシート状材料の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的なシート状材料の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的なシート状材料の図である。 図4Aは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。図4Bは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 図13Aは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。図13Bは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 図14Aは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的なシート状材料の図である。図14Bは、本発明のいくつかの実施形態において有用であり得る例示的な医療用移植片製品の図である。 図15Aは、本発明の別の医療用移植片製品の斜視図である。図15Bは、図15Aに示す15B−15B線に沿った図15Aの医療用移植片製品の断面図である。 本発明の例示的な医療用製品の斜視図である。 図17Aは、本発明の例示的な医療用製品の斜視図である。図17Bは、図17Aに示す医療用製品の断面図である。 本発明の例示的な医療用製品の斜視図である。 本発明の例示的な移植処置の図である。 本発明の例示的な医療用製品の斜視図である。 本発明の例示的な移植処置の図である。 本発明の1つの実施の形態の移植片の図である。 使用時の図22の移植片の図である。 本発明の1つの実施の形態のバルーン移植装置の図である。 使用時の図24の装置の図である。
符号の説明
10・・・・・・シート材料
12・・・・・・角部
14・・・・・・角部
16・・・・・・基部
20・・・・・・移植片製品
22・・・・・・突起
24・・・・・・スプール付き部分
25・・・・・・移植片製品
26・・・・・・ヘッド部
27・・・・・・台形先端部
28・・・・・・テール部
30・・・・・・移植片製品
35・・・・・・移植片製品
37・・・・・・突起(リブ)
40・・・・・・移植片製品
42・・・・・・球体
44・・・・・・縫合糸
45・・・・・・移植片製品
50・・・・・・移植片製品
60・・・・・・移植片製品
62・・・・・・ヘッド部
64・・・・・・アンカー固定装置(組織条件付け装置)
65・・・・・・移植片
66・・・・・・縫合糸
68・・・・・・テール部
70A・・・・・瘻栓
70B・・・・・移植片製品
72A・・・・・ヘッド部
72B・・・・・ヘッド部
74A・・・・・テール部
74B・・・・・テール部
76A・・・・・へこみ
76B・・・・・開き口
78・・・・・・リーダー
80・・・・・・シート材料
82・・・・・・ヘッド部
84・・・・・・テール部
86・・・・・・リーダー
88・・・・・・移植片製品
90・・・・・・移植片製品
91・・・・・・移植片本体
92・・・・・・内腔
93・・・・・・通路
94・・・・・・外部表面
95・・・・・・突起
A・・・・・・領域
B・・・・・・領域

Claims (39)

  1. 少なくとも一次開口と瘻管(fistula tract)とを有する瘻を治療するのに有用な医療用移植片製品であって、該医療用移植片製品は、縦セグメントを含む細長い移植片本体を備え、
    縦セグメントは、締固められたシート状再構築性コラーゲン性細胞外基質材料からなる1つ又は複数の切片であって、該シート状再構築性コラーゲン性細胞外基質材料の接触層部分を規定する前記1つ又は複数の切片から構成されており、
    シート状再構築性コラーゲン性細胞外基質材料の前記接触層部分は互いに十分に接合されて、前記縦セグメントを実質的に単一の構造体として提供し、
    前記縦セグメントは、前記一次開口内に止まり且つ該一次開口を前記再構築性の細胞外基質材料で充填する全体的に円錐形をなし、
    前記縦セグメントは乾燥され且つ該縦セグメント内に形成された複数の通路を有し、該通路の各々は前記乾燥した縦セグメントの表面から該乾燥した縦セグメントの内部へ伸びており、
    該乾燥した縦セグメントは、前記瘻管の少なくとも一つのセグメント内に止まり且つ該少なくとも一つのセグメントを充填するよう形態付けられた、前記医療用移植片製品。
  2. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、
    前記縦セグメントは全体的に円錐形であり、
    前記細長い移植片本体は、前記全体的に円錐形のセグメントが前記一次開口内に止まる時に、該一次開口から前記瘻管を通って前記二次開口の外に延長するのに十分な長さであり、
    前記全体的に円錐形の縦セグメントは、ロール状のシート状細胞外基質材料から構成されて、それによってシート状細胞外基質材料のらせん形の層を規定している
    前記医療用移植片製品。
  3. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、
    該医療用移植片製品は、肛門直腸瘻(anorectal fistula)を治療するものであり、
    前記縦セグメントは全体的に円錐形であり、且つロール状の再構築性細胞外基質シート状材料を含む、前記医療用移植片製品。
  4. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記細胞外基質材料は、粘膜下組織(submucosa)、硬膜(dura mater)、心膜(pericardium)、又は基底膜(basement membrane)を備える、前記医療用移植片製品。
  5. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記ロール状の再構築性細胞外基質シート材料はらせん形の層を提供する、前記医療用移植片製品。
  6. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記縦セグメントは全体的に円錐形であり、幅広のヘッド部と狭いテール部とを有する、前記医療用移植片製品。
  7. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記ヘッド部は、3mmから15mmの断面寸法を有する、前記医療用移植片製品。
  8. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記テール部は、0.5mmから5mmの断面寸法を有する、前記医療用移植片製品。
  9. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記縦セグメントは全体的に円錐形であり、1.27cm(0.5インチ)から17.78cm(7インチ)の長さを有する、前記医療用移植片製品。
  10. 請求項に記載の医療用移植片製品において、少なくとも1つのかかり(barb)又はアンカーをさらに備える、前記医療用移植片製品。
  11. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記実質的に単一の構造体は成形された構造体である、前記医療用移植片製品。
  12. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、
    内腔、近位端部、及び遠位端部を有するシースを更に備えており、かつ前記シースは、前記瘻管を横切りかつ前記シースの内腔を通って前記瘻管内へ前記細長い移植片本体を展開配置するよう形態付けられる、医療用製品。
  13. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、
    前記細長い移植片本体は、生物学的構造体からシートとして得られた再構築性コラーゲン性細胞外基質材料を備え、該再構築性コラーゲン性細胞外基質材料の前記シートは、ロール状に形態付けられる、前記医療用移植片製品。
  14. 請求項13に記載の医療用移植片製品において、前記縦セグメントは全体的に円錐形であり、且つ前記細長い移植片本体は追加的に円筒形部分を備える、前記医療用移植片製品。
  15. 請求項14に記載の医療用移植片製品において、前記細長い移植片本体は三次元本体に成形される、前記医療用移植片製品。
  16. 請求項13に記載の医療用移植片製品において、再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は、生物学的構造体からシートとして得られ、且つ前記生物学的構造体からの1つ又は複数の生来の成長因子を保持する、前記医療用移植片製品。
  17. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、
    前記縦セグメントは、第1の領域及び第2の領域を有し、前記第1の領域及び前記第2の領域は前記シート状の再構築性コラーゲン性細胞外基質材料を差別的に乾燥することにより形成される、前記医療用移植片製品。
  18. 請求項17に記載の医療用移植片製品において、前記縦セグメントは、全体的に円錐形である、前記医療用移植片製品。
  19. 請求項17に記載の医療用移植片製品において、前記乾燥した縦セグメントは、近位端部及び遠位端部を有し、かつ該近位端部及び該遠位端部間に少なくとも1つのテーパ付きのセグメントを有する、前記医療用移植片製品。
  20. 請求項19に記載の医療用移植片製品において、前記細長い移植片本体は長さが3cmから15cmである、前記医療用移植片製品。
  21. 請求項20に記載の医療用移植片製品において、前記遠位端部は5mmから20mmの断面寸法を有する、前記医療用移植片製品。
  22. 医療用キットであって、
    医療用滅菌包装に封入された請求項1に記載の製品を備える、前記医療用キット。
  23. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、前記縦セグメントは、全体的に円錐形である、前記医療用移植片製品。
  24. 請求項23に記載の医療用移植片製品において、前記シート状の再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は、温血脊椎動物から層の形状で分離される、前記医療用移植片製品。
  25. 請求項24に記載の医療用移植片製品において、前記シート状の再構築性コラーゲン性細胞外基質材料はロール状の形態である、前記医療用移植片製品。
  26. 請求項1に記載の医療用移植片製品において、全体的に円錐形部分を含む、前記医療用移植片製品。
  27. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記乾燥した縦セグメントは、凍結乾燥した細胞外基質材料を含み、前記縦セグメントの複数の通路は、複数の全体的に円筒形の通路を含み、各円筒形通路は全体的にコヒーレントな通路壁部を有し、該通路壁部は前記乾燥した縦セグメントの外表面から前記乾燥した縦セグメントの内部領域へ延びており、
    前記複数の全体的に円筒形通路は、前記乾燥した縦セグメントの内部領域へ延びる増大した露出表面領域を提供するに十分であり、これにより前記乾燥した縦セグメント内の前記乾燥した細胞外基質材料は均一に凍結乾燥される、前記医療用移植片製品。
  28. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記乾燥した縦セグメントは、成形された構造体である、前記医療用移植片製品。
  29. 請求項28に記載の医療用移植片製品において、前記複数の通路は、複数の細長い円筒形の空隙を含み、該複数の空隙は前記乾燥した縦セグメントの外表面から前記乾燥した縦セグメントの内部領域まで延びている、前記医療用移植片製品。
  30. 請求項29に記載の医療用移植片製品において、前記細長い円筒形の空隙は、0.10mmから5mmまでの範囲の直径を有する、前記医療用移植片製品。
  31. 請求項30に記載の医療用移植片製品において、前記1つ又は複数の締固められたシート状のコラーゲン性基質材料片は、均一に凍結乾燥される、前記医療用移植片製品。
  32. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は、生物学的構造体として得られた細胞外基質材料を備える、前記医療用移植片製品。
  33. 請求項32に記載の医療用移植片製品において、前記再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は皮膚コラーゲンを備える、前記医療用移植片製品。
  34. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は、生物学的構造体として得られた再構築性細胞外基質材料を備える、前記医療用移植片製品。
  35. 請求項34に記載の医療用移植片製品において、前記再構築性コラーゲン性細胞外基質材料は皮膚コラーゲンを備える、前記医療用移植片製品。
  36. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記細長い移植片本体はその表面に沿って少なくとも1つの突起を含む、前記医療用移植片製品。
  37. 請求項36に記載の医療用移植片製品において、前記細長い移植片本体はその表面に沿って複数の突起を含む、前記医療用移植片製品。
  38. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記細長い移植片本体の長さの少なくとも一部に沿って該本体中を縦に延長する1つ又は複数の内腔もまた備える、前記医療用移植片製品。
  39. 請求項に記載の医療用移植片製品において、前記乾燥した縦セグメントは成形した構造体であり、且つ全体的に円錐形の部分を含む、前記医療用移植片製品。
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