JP4995030B2 - 開閉制御装置、突入電流制限回路、及び電池付き突入電流制限回路 - Google Patents

開閉制御装置、突入電流制限回路、及び電池付き突入電流制限回路 Download PDF

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Description

本発明は、直流電源から制限抵抗を通じた通電を断続するスイッチ回路を開閉させる開閉制御装置、及び、この開閉制御装置を備える突入電流制限回路に関する。
直流電源から制限抵抗を通じた通電を断続するスイッチ回路を開閉させる開閉制御装置、及び、この開閉制御装置を備える突入電流制限回路、並びにインバータ装置として、様々なものが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許第3289743号 特許第3269377号
特許文献1には、インバータ装置を構成する平滑コンデンサの静電容量及び制限抵抗の抵抗値で定まる時定数と同一の時定数を有するフィルタ回路を用い、このフィルタ回路の出力電圧と平滑コンデンサの電圧との比較により、制限抵抗を流れる電流を遮断する手法が開示されている。具体的には、平滑コンデンサの電圧がフィルタ回路の出力電圧よりも低い場合には、インバータや平滑コンデンサに短絡等の不具合が生じているとして、制限抵抗を流れる電流を遮断する。
特許文献2には、通電開始から所定時間経過したときに、平滑コンデンサの電圧を測定し、この測定した平滑コンデンサの測定電圧と、予め記憶させておいた正常状態における平滑コンデンサの基準電圧との比較により、制限抵抗を流れる電流を遮断する手法が開示されている。具体的には、平滑コンデンサの測定電圧が基準電圧よりも低い場合には、インバータや平滑コンデンサに短絡等の不具合が生じているとして、制限抵抗を流れる電流を遮断する。また、制限抵抗の温度を検出する温度センサ(実施例では、サーミスタ)を設け、この温度センサにより検出した制限抵抗の温度が所定温度を超えているか否かを判断し、所定温度を超えている場合には、通電を遮断する手法も開示されている。
ところで、制限抵抗の抵抗値は温度に対応して変動する(具体的には、制限抵抗の温度が高くなるほど、抵抗値も大きくなる)ので、通電に伴う制限抵抗の温度変化(上昇)により、平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数も変動(増大)する。これに対して、特許文献1の手法では、制限抵抗の抵抗値を一定とみなしたフィルタ回路を比較の基準として用いるため、制限抵抗を流れる電流を遮断するか否かの判断を、適切に行うことができないことがある。
具体的には、インバータや平滑コンデンサが正常なときでも、通電時間の経過に伴って制限抵抗の温度が上昇し、制限抵抗の抵抗値が上昇するので、インバータ装置を構成する平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数が、フィルタ回路の時定数に比べて大きくなる。これにより、インバータや平滑コンデンサが正常なときでも、平滑コンデンサの電圧がフィルタ回路の出力電圧よりも低くなるので、誤って、制限抵抗を流れる電流を遮断してしまう虞があった。特に、自動車などに搭載するインバータに使用する場合には、使用環境や季節等により制限抵抗の温度が大きく変動するので、誤って、制限抵抗を流れる電流を遮断してしまう不具合が生じやすい。
さらに、特許文献2に開示されている、平滑コンデンサの測定電圧を、正常状態における平滑コンデンサの基準電圧と比較する手法でも、インバータ装置を構成する平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数が、制限抵抗の温度変化により変動することが考慮されていない。このため、制限抵抗を流れる電流を遮断するか否かの判断を、適切に行うことができないことがある。具体的には、インバータや平滑コンデンサが正常なときでも、平滑コンデンサの測定電圧が基準電圧よりも低くなり、誤って、制限抵抗を流れる電流を遮断してしまう虞があった。
また、温度センサにより検出した制限抵抗の温度で、通電を遮断するか否かを判断する手法では、温度センサにより制限抵抗の温度を精度良く検出することが難しいので、制限抵抗の異常昇温を適切に検知できるかどうか疑問である。さらに、制限抵抗の温度を検出するために、別途、温度センサや温度検出回路等を設けることで、部品点数が多くなるので、装置(回路)全体が高価になり、配置スペースも大きくなってしまうので好ましくなかった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇の影響を受けて誤ってスイッチ回路を開路することがなく、必要なときに適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止する開閉制御装置、及び突入電流制限回路を提供することを目的とする。
なお、インバータ装置としては、インバータ回路と、上記インバータ回路よりも直流電源側に配置され、このインバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、上記抵抗電流を計測する電流センサと、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサ及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を計測するコンデンサ電圧センサ、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を計測する抵抗電圧センサと、上記電源電圧センサから上記電源電圧及び上記コンデンサ電圧センサから上記コンデンサ端子間電圧を、または、上記抵抗電圧センサから上記抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記抵抗電圧センサから取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備えるインバータ装置とするのが好ましい
のインバータ装置では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、のインバータ装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡や絶縁抵抗の低下など、直流電源から企図しない電流が流れ込むタイプの異常(以下、短絡等異常という)が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記コンデンサ電圧センサを備え、前記開路指示手段は、少なくとも上記インバータ装置の起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含むインバータ装置とするのが好ましい
のインバータ装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づき、判定基準時間経過時点における平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する。そして、この基準コンデンサ端子間電圧、及び判定基準時間経過時点におけるコンデンサ端子間電圧(計測した実際のコンデンサ端子間電圧)に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、基準コンデンサ端子間電圧とコンデンサ端子間電圧とを比較して、コンデンサ端子間電圧が、基準コンデンサ端子間電圧に比べて低い場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、コンデンサ端子間電圧が、基準コンデンサ端子間電圧より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
このように、のインバータ装置では、スイッチ回路を開路するか否かの判断基準として、判断時点(判定基準時間経過時点)における現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて算出した基準コンデンサ端子間電圧を用いる。すなわち、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、上昇した抵抗値に応じた抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて基準コンデンサ端子間電圧を算出し、この基準コンデンサ端子間電圧を用いてスイッチ回路を開路させるか否かを判断する。このため、スイッチ回路を開路するか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記定時基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記判定基準時間をtb、上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得するインバータ装置とするのが好ましい
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
前述のように、制限抵抗の抵抗値Rrは温度に対応して変動する。具体的には、制限抵抗の温度が高くなるほど、抵抗値Rrも大きくなる。従って、抵抗値Rrが、通電開始後、時間の経過と共に徐々に増加するので、平滑コンデンサの静電容量Cと制限抵抗の抵抗値Rrとで定まる時定数τ(τ=C×Rr)も徐々に増大する。
これに対し、のインバータ装置では、通電開始から判定基準時間tbが経過した時点における制限抵抗の抵抗値Rrbに対応した抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irbを用いて、式(1)により、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出する。この式(1)は、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間、時定数が一定であるとし、しかも、その時定数を、判定基準時間tbが経過した時点における現実の時定数τb(τb=C×Rrb=C×Vrb/Irb)であるとした場合の、平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。つまり、式(1)は
、時定数を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τbで、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
ところで、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗の抵抗値が徐々に増大するので、時定数τも時間の経過と共に増大し、判定基準時間tb経過時点でτbになると考えられる。従って、判定基準時間tb経過時における現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、このように変動する時定数τにしたがって充電された平滑コンデンサの端子間電圧となる。上述のように、この時定数τは、通電開始から判定基準時間tbまで時間の経過と共に増大するが、その間の各時点における時定数は、いずれも時定数τb以下の大きさである。従って、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、式(1)で求めた値、すなわち、一定の時定数τbで通電開始
から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記電圧基準開路判断手段は、前記判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、前記基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をするインバータ装置とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合、通電開始から判定基準時間tbの経過時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなる。
そこで、このインバータ装置では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、前記のインバータ装置であって、前記コンデンサ電圧センサを備え、前記電圧取得手段は、少なくとも上記インバータ装置の起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、前記開路指示手段は、上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含むインバータ装置とするのが好ましい
のインバータ装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、算出された基準コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第1経過時間、及び、計測されたコンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第2経過時間に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
特に、のインバータ装置では、スイッチ回路を回路させるか否かの判断の判断基準として用いる基準コンデンサ端子間電圧を、所定時間経過毎に、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて算出する。このため、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記開路指示手段は、前記通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、前記コンデンサ端子間電圧が前記設定電圧値に達しない場合には、前記第2経過時間を取得することなく、強制的に前記スイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含むインバータ装置とするのが好ましい。
例えば、平滑コンデンサが短絡している場合には、通電開始からいくら時間が経過しても、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しないことがある。このような場合に、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達するまで通電を継続するようにしては、制限抵抗に過剰な電流が流れ続け、制限抵抗が異常昇温(焼損)する虞がある。
これに対し、本インバータ装置は、通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない場合には、第2経過時間を取得することなく、強制的にスイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含んでいる。これにより、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない異常が発生している場合には、所定の制限時間が経過した時点において、適切に制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記逐次基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記通電開始からの経過時間をt、上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を、下記式(2)を利用して取得するインバータ装置とするのが好ましい
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
のインバータ装置では、逐次基準電圧算出手段が、式(2)を利用して、経過時間tが経過した時点における基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。具体的には、通電開始から所定時間経過毎に、式(2)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。
式(2)は、通電開始から経過時間tが経過した時点における、制限抵抗の現実の抵抗値
Rr(t)に対応した抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、基準コンデン
サ端子間電圧VSc(t)を算出する。
この式(2)は、通電開始から経過時間tが経過するまでの間、時定数が一定であるとし
、しかも、その時定数を、経過時間tが経過した時点における現実の時定数τ(t)(τ(t)=C×Rr(t)=C×Vr(t)/Ir(t))であるとした場合の、平滑コンデンサのコンデ
ンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である。つまり
、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数
τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である。
ところで、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗の抵抗値が徐々に増大するので、時定数τ(t)も時間
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、コンデンサ端子間電圧Vc(t)の増加が、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)の増加に比べて遅くなると考えられる。従って、第2経過時間は、第1経過時間よりも長くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記時間基準開路判断手段は、前記第2経過時間が、前記第1経過時間に比べて長い場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をするインバータ装置とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、通電開始後、現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達するまでの第2経過時間が、基準コ
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、このインバータ装置では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、前記のインバータ装置であって、前記開路指示手段は、少なくとも上記インバータ装置の起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含むインバータ装置とするのが好ましい
のインバータ装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出する。制限抵抗の温度はその抵抗値に対応して変動することから、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に応じた制限抵抗の抵抗値に基づいて、制限抵抗の温度を算出することができる。特に、のインバータ装置では、実際に計測した抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出するため、精度良く制限抵抗の温度を算出できる。すなわち、現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい、算出温度を得ることができる。
そして、のインバータ装置では、温度基準開路判断手段が、このように精度の高い(現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい)制限抵抗の算出温度に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。これにより、スイッチ回路を開路するか否かの判断を精度良く行うことができるので、制限抵抗の異常昇温(焼損)を適切に防止することができる。
しかも、このような判断手法によれば、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合の、制限抵抗の異常昇温を防止できるのみならず、再通電の繰り返し等による制限抵抗の異常昇温をも防止することができる。このため、制限抵抗の異常昇温(焼損)を、より適切に防止することができる。
その上、のインバータ装置では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得する。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
なお、このようなインバータ装置としては、例えば、温度算出手段において、所定時間経過時点において計測された抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出し、温度基準開路判断手段において、算出された制限抵抗の算出温度と、予め設定しておいた制限抵抗の許容温度とを比較し、制限抵抗の算出温度が許容温度より高い場合に、スイッチ回路を開路させる判断するインバータ装置を挙げることができる。
また、温度算出手段において、所定時間毎に計測された抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を逐次算出し、温度基準開路判断手段において、逐次算出された制限抵抗の算出温度を、予め設定しておいた制限抵抗の許容温度と逐次比較し、制限抵抗の算出温度が許容温度を上回った場合には、スイッチ回路を開路させる判断をするインバータ装置としても良い。
また、温度算出手段において、所定時間毎に計測された抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を逐次算出し、温度基準開路判断手段において、算出された制限抵抗の算出温度に基づいて温度変化(上昇)の推移を観察し、このまま通電を継続すると制限抵抗が異常昇温すると予測される場合には、スイッチ回路を開路させる判断をするインバータ装置としても良い。
さらに、上記のインバータ装置であって、前記温度基準開路判断手段は、前記制限抵抗の前記算出温度が、予め設定した上記制限抵抗の許容温度を上回った場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をするインバータ装置とするのが好ましい。
このインバータ装置では、制限抵抗の算出温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる判断をする。これにより、制限抵抗の温度が許容温度を上回っている場合には、スイッチ回路を開路させることで制限抵抗を通じた通電を遮断して、適切に、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記いずれかのインバータ装置と、前記直流電源としての電池と、を有する電池付きインバータ装置とするのが好ましい
の電池付きインバータ装置では、電池により、制限抵抗を通じた平滑コンデンサ及びインバータ回路への通電を、適切に行うことができる。なお、電池としては、ニッケル水素蓄電池や、リチウムイオン二次電池などを例示できる。
そして、本発明による解決手段は、直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、上記抵抗電流を計測する電流センサと、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、前記開路指示手段は、上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む突入電流制限回路である
本発明の突入電流制限回路では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づき、判定基準時間経過時点における平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する。そして、この基準コンデンサ端子間電圧、及び判定基準時間経過時点におけるコンデンサ端子間電圧(計測した現実のコンデンサ端子間電圧)に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
このように、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路を開路するか否かの判断基準として、判断時点(判定基準時間経過時点)における現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて算出した基準コンデンサ端子間電圧を用いる。すなわち、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、上昇した抵抗値に応じた抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて基準コンデンサ端子間電圧を算出し、この基準コンデンサ端子間電圧を用いてスイッチ回路を開路させるか否かを判断する。このため、スイッチ回路を開路するか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記定時基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記判定基準時間をtb、上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する突入電流制限回路とすると良い。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
本発明の突入電流制限回路では、通電開始から判定基準時間tbが経過した時点における制限抵抗の抵抗値Rrbに対応した抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irbを用いて、式(1)により、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出する。前述のように、式(1)は、時定数を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τbで一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
また、前述のように、時定数τは、通電開始から判定基準時間tbまで時間の経過と共に増大するが、その間の各時点における時定数は、いずれも時定数τb以下の大きさである。従って、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、式(1)で求めた値、すなわち、一定
の時定数τbで通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記電圧基準開路判断手段は、前記判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、前記基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする突入電流制限回路とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合、通電開始から判定基準時間tbの経過時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなる。
そこで、この突入電流制限回路では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、他の解決手段は、直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、上記抵抗電流を計測する電流センサと、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、上記電圧取得手段は、上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、前記開路指示手段は、上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む突入電流制限回路である
本発明の突入電流制限回路では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、算出された基準コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第1経過時間、及び、現実のコンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第2経過時間に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
特に、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路を開路させるか否かの判断の判断基準として用いる基準コンデンサ端子間電圧を、所定時間経過毎に、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて算出する。このため、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記開路指示手段は、前記通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、前記コンデンサ端子間電圧が前記設定電圧値に達しない場合には、前記第2経過時間を取得することなく、強制的に前記スイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含む突入電流制限回路とするのが好ましい。
この突入電流制限回路は、通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない場合には、第2経過時間を取得することなく、強制的にスイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含んでいる。これにより、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない異常が発生している場合には、所定の制限時間が経過した時点において、適切に制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記逐次基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記通電開始からの経過時間をt、上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、上記経過時間tが経過した時点における前記基準コン
デンサ端子間電圧VSc(t)を、下記式(2)を利用して取得する突入電流制限回路とすると良い。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
本発明の突入電流制限回路では、逐次基準電圧算出手段が、式(2)を利用して、経過時
間tが経過した時点における基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。具体的に
は、通電開始から所定時間経過毎に、制限抵抗の現実の抵抗値Rr(t)に対応した抵抗端
子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、式(2)から、基準コンデンサ端子間電圧
VSc(t)を算出する。前述のように、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くな
る時定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)として与える式である。
ところで、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗の抵抗値が徐々に増大するので、時定数τ(t)も時間
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、コンデンサ端子間電圧Vc(t)の増加が、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)の増加に比べて遅くなると考えられる。従って、第2経過時間は、第1経過時間よりも長くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記時間基準開路判断手段は、前記第2経過時間が、前記第1経過時間に比べて長い場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする突入電流制限回路とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、通電開始後、現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達するまでの第2経過時間が、基準コ
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、この突入電流制限回路では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、他の解決手段は、直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、上記抵抗電流を計測する電流センサと、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサ、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を計測する抵抗電圧センサと、上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を、または、上記抵抗電圧センサから上記抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記抵抗電圧センサから取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、前記開路指示手段は、上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む突入電流制限回路である
本発明の突入電流制限回路では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出する。制限抵抗の温度はその抵抗値に対応して変動することから、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に応じた制限抵抗の抵抗値に基づいて、制限抵抗の温度を算出することができる。特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測した抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出するため、精度良く制限抵抗の温度を算出できる。すなわち、現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい、算出温度を得ることができる。
そして、本発明の突入電流制限回路では、温度基準開路判断手段が、このように精度の高い(現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい)制限抵抗の算出温度に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。これにより、スイッチ回路を開路するか否かの判断を精度良く行うことができるので、制限抵抗の異常昇温(焼損)を適切に防止することができる。
しかも、このような判断手法によれば、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合の、制限抵抗の異常昇温を防止できるのみならず、再通電の繰り返し等による制限抵抗の異常昇温をも防止することができる。このため、制限抵抗の異常昇温(焼損)を、より適切に防止することができる。
その上、本発明の突入電流制限回路では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得する。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
さらに、上記の突入電流制限回路であって、前記温度基準開路判断手段は、前記制限抵抗の前記算出温度が、予め設定した上記制限抵抗の許容温度を上回った場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする突入電流制限回路とするのが好ましい。
この突入電流制限回路では、制限抵抗の算出温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる判断をする。これにより、制限抵抗の温度が許容温度を上回っている場合には、スイッチ回路を開路させることで制限抵抗を通じた通電を遮断して、適切に、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記いずれかの突入電流制限回路と、前記直流電源としての電池と、を有する電池付き突入電流制限回路とすると良い。
本発明の電池付き突入電流制限回路では、電池により、制限抵抗を通じた平滑コンデンサ及びインバータ回路への通電を、適切に行うことができる。なお、電池としては、ニッケル水素蓄電池や、リチウムイオン二次電池などを例示できる。
そして、本発明の他の態様による解決手段は、インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、前記開路指示手段は、前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む開閉制御装置である
本発明の開閉制御装置では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づき、判定基準時間経過時点における平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する。そして、この基準コンデンサ端子間電圧、及び判定基準時間経過時点におけるコンデンサ端子間電圧(現実のコンデンサ端子間電圧)に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
このように、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路を開路するか否かの判断基準として、判断時点(判定基準時間経過時点)における現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて算出した基準コンデンサ端子間電圧を用いる。すなわち、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、上昇した抵抗値に応じた抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づいて基準コンデンサ端子間電圧を算出し、この基準コンデンサ端子間電圧を用いてスイッチ回路を開路させるか否かを判断する。このため、スイッチ回路を開路するか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記定時基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記判定基準時間をtb、上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する開閉制御装置とすると良い。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
本発明の開閉制御装置では、通電開始から判定基準時間tbが経過した時点における制限抵抗の抵抗値Rrbに対応した抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irbを用いて、式(1)により、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出する。前述のように、式(1)は、時定数を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τbで一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
また、前述のように、時定数τは、通電開始から判定基準時間tbまで時間の経過と共に増大するが、その間の各時点における時定数は、いずれも時定数τb以下の大きさである。従って、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、式(1)で求めた値、すなわち、一定
の時定数τbで通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記電圧基準開路判断手段は、前記判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、前記基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする開閉制御装置とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合、通電開始から判定基準時間tbの経過時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなる。
そこで、この開閉制御装置では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、他の解決手段は、インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、上記電圧取得手段は、前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、前記開路指示手段は、上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む開閉制御装置である
本発明の開閉制御装置では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、算出された基準コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第1経過時間、及び、現実のコンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第2経過時間に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
特に、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路を回路させるか否かの判断の判断基準として用いる基準コンデンサ端子間電圧を、所定時間経過毎に、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて算出する。このため、通電に伴う制限抵抗の温度上昇に応じて制限抵抗の抵抗値が上昇しても、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記開路指示手段は、前記通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、前記コンデンサ端子間電圧が前記設定電圧値に達しない場合には、前記第2経過時間を取得することなく、強制的に前記スイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含む開閉制御装置とするのが好ましい。
この開閉制御装置は、通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない場合には、第2経過時間を取得することなく、強制的にスイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含んでいる。これにより、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない異常が発生している場合には、所定の制限時間が経過した時点において、適切に制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記逐次基準電圧算出手段は、前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、前記通電開始からの経過時間をt、上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデン
サ端子間電圧VSc(t)を、下記式(2)を利用して取得する開閉制御装置とすると良い。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
本発明の開閉制御装置では、逐次基準電圧算出手段が、式(2)を利用して、経過時間t
が経過した時点における基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。具体的には、
通電開始から所定時間経過毎に、制限抵抗の現実の抵抗値Rr(t)に対応した抵抗端子間
電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、式(2)から、基準コンデンサ端子間電圧VS
c(t)を算出する。前述のように、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時
定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧V
Sc(t)として与える式である。
ところで、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗の抵抗値が徐々に増大するので、時定数τ(t)も時間
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、コンデンサ端子間電圧Vc(t)の増加が、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)の増加に比べて遅くなると考えられる。従って、第2経過時間は、第1経過時間よりも長くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記時間基準開路判断手段は、前記第2経過時間が、前記第1経過時間に比べて長い場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする開閉制御装置とするのが好ましい。
インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、通電開始後、現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達するまでの第2経過時間が、基準コ
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、この開閉制御装置では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
また、他の解決手段は、インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記電圧取得手段で取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む開閉制御装置である
本発明の開閉制御装置では、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づき、スイッチ回路を開路させる。具体的には、例えば、抵抗端子間電圧と抵抗電流とから制限抵抗の温度を算出し、この温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる。また、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出し、計測した現実のコンデンサ端子間電圧が基準コンデンサ端子間電圧を下回った場合に、スイッチ回路を開路させることもできる。これにより、制限抵抗を通じた通電を遮断して、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出する。制限抵抗の温度はその抵抗値に対応して変動することから、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に応じた制限抵抗の抵抗値に基づいて、制限抵抗の温度を算出することができる。特に、本発明の開閉制御装置では、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出するため、精度良く制限抵抗の温度を算出できる。すなわち、現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい、算出温度を得ることができる。
そして、本発明の開閉制御装置では、温度基準開路判断手段が、このように精度の高い(現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい)制限抵抗の算出温度に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。これにより、スイッチ回路を開路するか否かの判断を精度良く行うことができるので、制限抵抗の異常昇温(焼損)を適切に防止することができる。
しかも、このような判断手法によれば、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合の、制限抵抗の異常昇温を防止できるのみならず、再通電の繰り返し等による制限抵抗の異常昇温をも防止することができる。このため、制限抵抗の異常昇温(焼損)を、より適切に防止することができる。
その上、本発明の開閉制御装置では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得することができる。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
さらに、上記の開閉制御装置であって、前記温度基準開路判断手段は、前記制限抵抗の前記算出温度が、予め設定した上記制限抵抗の許容温度を上回った場合に、前記スイッチ回路を開路させる判断をする開閉制御装置とするのが好ましい。
この開閉制御装置では、制限抵抗の算出温度が許容温度を上回った場合に、スイッチ回路を開路させる判断をする。これにより、制限抵抗の温度が許容温度を上回っている場合には、スイッチ回路を開路させることで制限抵抗を通じた通電を遮断して、適切に、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
(実施例1)
次に、本発明の実施例1にかかるインバータ装置21について、図面を参照しつつ説明する。
インバータ装置21は、図1に示すように、インバータ回路5と、このインバータ回路5よりも電池1(直流電源)側に配置され、インバータ回路5と並列に接続されてなる平滑コンデンサ3と、電池1とインバータ回路5及び平滑コンデンサ3との間に介在する突入電流制限回路41とを有している。
突入電流制限回路41は、インバータ回路5及び平滑コンデンサ3と直列に接続され、電池1からインバータ回路5及び平滑コンデンサ3への突入電流を制限する制限抵抗2と、制限抵抗2を流れる抵抗電流Irを断続するスイッチ回路4と、制限抵抗2を流れる抵抗電流Irを計測する電流センサ7とを有している。さらに、制限抵抗2よりも電池1側における電源電圧Vb(電池端子間電圧)を計測する電源電圧センサ8と、平滑コンデンサ3のコンデンサ端子間電圧Vcを計測するコンデンサ電圧センサ9と、スイッチ回路4の開閉を制御するECU6(開閉制御装置)とを有している。従って、ECU6からの指令により、スイッチ回路4を閉路(ON)することで、制限抵抗2を通じた、インバータ回路5及び平滑コンデンサ3への通電を行うことができる。
ECU6(開閉制御装置)は、CPU6b、ROM6c、及びRAM6d等を備える公知の構成を有しており、内蔵するプログラムに従って、後述するように、電源電圧センサ8から電源電圧Vbを取得すると共に、コンデンサ電圧センサ9からコンデンサ端子間電圧Vcを取得する。さらに、取得した電源電圧Vb及びコンデンサ端子間電圧Vcから制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vrを算出し、この抵抗端子間電圧Vr及び電流センサ7で計測された抵抗電流Irに基づき、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断をすることができる。
なお、本実施例1では、インバータ装置21及び電池1を備えた装置を、電池付きインバータ装置31とする。また、突入電流制限回路41及び電池1を備えた装置を、電池付き突入電流制限回路51とする。
また、本実施例1では、電池1として、多数のニッケル水素蓄電池を直列に接続してなる組電池を用いている。
ここで、本実施例1のインバータ装置21にかかる開閉制御について、図2を参照して説明する。
まず、ステップS1において、ECU6からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から、制限抵抗2を通じた平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置21が起動する。なお、このとき、電池1からは、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5に向けて突入電流(抵抗電流Ir)が流れる。さらに、ステップS2において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
次いで、ステップS3に進み、ECU6において、通電開始からの経過時間tが、予めROM6cに記憶させておいた判定基準時間tbに達したか否か(t=tb?)を判定する。経過時間tが判定基準時間tbに達していない(No)と判定された場合には、ステップS3の判断を繰り返す。なお、本実施例1では、判定基準時間tbを、例えば、10msecに設定した。
その後、経過時間tが判定基準時間tbに達した(Yes)と判定されると、ステップS4に進み、ECU6において、電流センサ7から、判定基準時間tbの経過時点における抵抗電流Ir(これをIrbとする)を取得する。さらに、電源電圧センサ8から、この判定基準時間tbの経過時点における電源電圧Vb(これをVbbとする)を取得すると共に、コンデンサ電圧センサ9から、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vc(これをVcbとする)を取得する。さらに、取得した電源電圧Vbbからコンデンサ端子間電圧Vcbを差し引いて、判定基準時間tbの経過時点における制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vr(これをVrbとする)を算出する(Vrb=Vbb−Vcb)。
次に、ステップS5に進み、判定基準時間tbの経過時点における、平滑コンデンサ3の基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出する。具体的には、平滑コンデンサ3の静電容量をCとしたとき、下記式(1)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出
する。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
前述のように、制限抵抗2の抵抗値Rrは温度に対応して変動する。具体的には、制限抵抗2の温度Trが高くなるほど、抵抗値Rrも大きくなる。従って、抵抗値Rrが、通電開始後、時間の経過と共に徐々に増加するので、平滑コンデンサの静電容量Cと制限抵抗2の抵抗値Rrとで定まる時定数τ(τ=C×Rr)も徐々に増大する。
これに対し、本実施例1では、通電開始から判定基準時間tbが経過した時点における制限抵抗2の抵抗値Rrbに対応した抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irbを用いて、式(1)により、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出する。この式(1)は、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間、時定数が一定であるとし、しかも、その時定数を、判定基準時間tbが経過した時点における現実の時定数τb(τb=C×Rrb=C×Vrb/Irb)であるとした場合の、平滑コンデンサ3のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。つまり、式(1)は、時定数
を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち、平滑コンデンサ3の充電が最も遅くなる時定数τbで一定であったとした場合のコンデンサ端子間電圧Vcを、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
ここで、通電開始からの経過時間tと、下記式(2)を利用して得られる基準コンデンサ
端子間電圧VSc(t)との関係を、図3に一点鎖線で示す。ただし、このグラフは、式(2)において、Ir(t)及びVr(t)を、t=tbのときの値、すなわちIrb及びVrbの一定値としたときのグラフである。さらに、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合における、通電開始からの経過時間tと、平滑コンデンサ3の現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との関係を、図3に実線で示す。
なお、式(1)は、式(2)において時間tとしてtbを代入した関係式に相当する。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗2の抵抗値Rrが徐々に増大するので、時定数τも時間の経過と共に増大し、判定基準時間tb経過時点でτbになる。従って、判定基準時間tb経過時における現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、このように変化する時定数τにしたがって充電された平滑コンデンサ3の端子間電圧となる。上述のように、この時定数τは、通電開始から判定基準時間tbまで時間の経過と共に増大するが、その間の各時点における時定数は、いずれも時定数τb以下の大きさである。従って、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、図3に示すように、式(1)で求めた値、すなわち、一定の時定数τbで
通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
一方、インバータ回路5や平滑コンデンサ3に短絡等異常が生じている場合には、図4に示すように、現実のコンデンサ端子間電圧Vcbは、基準コンデンサ端子間電圧VScbに比べて小さくなると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路5や平滑コンデンサ3の正常と短絡等異常との別を適切に判断することが可能となる。具体的には、後のステップS6〜S8において、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
このようにして、ステップS5において基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出した後は、ステップS6に進み、コンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbより小さい(Vcb<VScb)か否かを判断する。コンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbより小さい(Yes)と判定された場合は、ステップS8に進み、ECU6から、スイッチ回路4の開路を指示する。これにより、制限抵抗2を通じた通電を遮断できるので、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。一方、コンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScb以上である(No)と判定された場合は、ステップS7に進み、スイッチ回路4を開路することなく(閉路したまま)通電を継続して、通常運転に移行する。
このように、本実施例1では、実際に計測されたあるいは算出された抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irb、すなわち、制限抵抗2の現実の抵抗値(制限抵抗2の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧Vrb及び抵抗電流Irbに基づいて算出した基準コンデンサ端子間電圧VScbを基準として、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断をする。このため、制限抵抗2の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う時定数τの増大)を考慮しない場合と異なり、誤ってスイッチ回路4を開路することがなく、必要なときに適切にスイッチ回路4を開路させて、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、本実施例1では、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路4を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路5や平滑コンデンサ3に短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路4を開路させて、制限抵抗2を通じた通電を遮断し、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
なお、本実施例1では、ステップS4が電圧取得手段、ステップS5〜S8が開路指示手段に相当する。また、ステップS5〜S8のうち、ステップS5が定時基準電圧算出手段、ステップS6〜S8が電圧基準開路判断手段に相当する。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2にかかるインバータ装置22(突入電流制限回路42)について、図面を参照しつつ説明する。
本実施例2のインバータ装置22(突入電流制限回路42)は、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、スイッチ回路4の開閉を制御するECU(開閉制御装置)のみが異なり、その他については同様である。具体的には、実施例1のECU6に代えて、内蔵するプログラムによる処理が異なるECU16を配置した点のみが異なる(図1参照)。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
なお、図1に示すように、インバータ装置22に加えて電池1を備える装置を、電池付きインバータ装置32とする。また、突入電流制限回路42に加えて電池1を備える装置を、電池付き突入電流制限回路52とする。
ここで、本実施例2のインバータ装置22にかかる開閉制御について、図5を参照して説明する。
まず、ステップT1において、ECU16のプログラムを初期値に設定する。具体的には、カウンタD=0に設定する。次いで、ステップT2に進み、ECU16からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置22が起動する。さらに、ステップT3において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
次いで、ステップT4に進み、ECU16において、カウンタDを積算する。具体的には、後述するように、第1経過時間t1及び第2経過時間t2を取得するまでは、通電開始から所定時間経過毎(本実施例2では5msec経過毎)に、ステップT6の処理を繰り返し行うようにしているため、ステップT4を通過する毎に、カウンタDを1ずつインクリメントする。次いで、ステップT5に進み、タイマの経過時間(通電開始からの経過時間t)が、5Dmsec(D=1のときは5msec)に達したか否かを判断する。経過時間tが5Dmsecに達していない(No)と判定された場合には、ステップT5に戻り、経過時間tが5Dmsecに達したか否かを判断する処理を繰り返す。
その後、経過時間tが5Dmsecに達した(Yes)と判定されると、ステップT6に進み、ECU16により、電流センサ7から、この時点(t=5Dmsec)における抵抗電流Ir(t)を取得する。さらに、電源電圧センサ8から、この時点(t=5Dmsec)におけ
る電源電圧Vb(t)を取得すると共に、コンデンサ電圧センサ9から、この時点(t=5
Dmsec)におけるコンデンサ端子間電圧Vc(t)を取得する。さらに、取得した電源電圧
Vb(t)からコンデンサ端子間電圧Vc(t)を差し引いて、この時点(t=5Dmsec)における制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vr(t)=Vb(t)−Vc(t)を算出する。
次に、ステップT7に進み、第1経過時間t1を既に取得済みであるか否かを判定する。ここで、第1経過時間t1とは、後述する基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が、予
めECU16のROM6cに記憶させた設定電圧値VDに達したときの、通電開始からの経過時間tをいう。
ステップT7において、第1経過時間t1を未だ取得していない(No)と判定された場合は、ステップT8に進み、通電開始から経過時間t(=5Dmsec)が経過した時点における、平滑コンデンサ3の基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を算出する。具体的に
は、平滑コンデンサ3の静電容量をCとし、下記式(2)を利用して、基準コンデンサ端子
間電圧VSc(t)を算出する。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
式(2)は、通電開始から経過時間tが経過した時点における、制限抵抗2の現実の抵抗
値Rr(t)に対応した抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、基準コンデ
ンサ端子間電圧VSc(t)を算出する。
この式(2)は、通電開始から経過時間tが経過するまでの間、時定数が一定であるとし
、しかも、その時定数を、経過時間tが経過した時点における現実の時定数τ(t)(τ(t)=C×Rr(t)=C×Vr(t)/Ir(t))であるとした場合の、平滑コンデンサ3に生じ
るコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である
。つまり、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大き
な時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサ3の充電が最も遅くなる時定数τ(t)で一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式
である。
ここで、通電開始からの経過時間tと、式(2)を利用して得られた基準コンデンサ端子
間電圧VSc(t)との関係を、図6に一点鎖線で示す。ただし、このグラフは、式(2)において、Ir(t)及びVr(t)を、t=t1のときの値、すなわちIr(t1)及びVr(t1)の一定値としたときのグラフである。また、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合における、平滑コンデンサ3の現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)の変化を、図6に実線で示す。
インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合、通電開始後、制限抵抗2の抵抗値が徐々に増大するので、時定数τ(t)も時間の経
過と共に増大すると考えられる。このため、図6に実線で示すように、例えば、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、一点鎖線で示す式(2)で求めた値よりも大きいと考えられる。換言すれば、時定数τ(t)が変わらずに、経過時
間t時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電され
たと仮定した場合の基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えら
れる。従って、図6に示すように、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達
する第2経過時間t2は、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値VDに達す
る第1経過時間t1よりも短くなると考えられる。
一方、インバータ回路5や平滑コンデンサ3に短絡等異常が生じている場合には、図7に実線で示すコンデンサ端子間電圧Vc(t)の増加が、図7に一点鎖線で示す基準コンデ
ンサ端子間電圧VSc(t)の増加に比べて遅くなると考えられる。従って、第2経過時間
t2は、第1経過時間t1よりも長くなると考えられる。なお、図7には、インバータ回路5に短絡が生じている場合を示している。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路5や平滑コ
ンデンサ3の正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、後のステップTF〜THにおいて、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
そこで、ステップT8に次いで、ステップT9に進み、算出した現時点での基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が、設定電圧値VDに達した(VSc(t)≧VD)か否かを判定する。基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値VDに達した(Yes)と判定
された場合は、ステップTAに進み、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値
VDに達したときの経過時間tを、第1経過時間t1として取得し、記憶する。一方、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値VDに達していない(No)と判定され
た場合は、ステップTBに進み、第2経過時間t2を取得済みであるか否かを判定する。
一方、ステップT7において、第1経過時間t1を取得済み(Yes)と判定された場合は、上述のステップT8〜TAの処理を行うことなく、ステップTBに進み、第2経過時間t2を取得済みであるか否かを判定する。ステップTBにおいて、第2経過時間t2を取得していない(No)と判定された場合は、ステップTCに進み、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達した(Vc(t)≧VD)か否かを判定する。
ステップTCにおいて、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達した(Y
es)と判定された場合は、ステップTDに進み、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定
電圧値VDに達したときの経過時間tを、第2経過時間t2として取得し、記憶する。
一方、ステップTCにおいて、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達し
ていない(No)と判定された場合は、ステップTJに進み、カウンタDの値が5に達している(D=5)か否かを判定する。カウンタDの値が5に達していない(No)と判定された場合は、ステップT4に戻り、上述の一連の処理を行う。
一方、カウンタDの値が5に達している(Yes)と判定された場合は、ステップTHに進み、スイッチ回路4を開路する。
カウンタDの値が5に達していても、すなわち、通電開始から25msec経過しても、未だコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達していない場合には、例えば、平
滑コンデンサが短絡している虞がある。このような場合に、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達するまで通電を継続するようにしては、制限抵抗2に過剰な抵抗
電流Irが流れ続け、制限抵抗2が異常昇温(焼損)する虞がある。
これに対し、本実施例では、カウンタDの値が5に達していても、すなわち、通電開始から25msec経過しても、未だコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達し
ていない場合には、第2経過時間t2を取得することなく、強制的にスイッチ回路4を開路させる。これにより、適切に制限抵抗2を通じた通電を遮断し、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
なお、本実施例では、制限時間を25msecに設定している。また、ステップTC,TJ,THが強制開路指示手段に相当する。
ステップTDにおいて第2経過時間t2を取得した後は、ステップTEに進む。また、先のステップTBにおいて、第2経過時間t2を取得済み(Yes)と判定された場合は、上述のステップTC,TDの処理を行うことなく、ステップTEに進む。このステップTEでは、第1経過時間t1を既に取得済みであるか否かを判定する。第1経過時間t1を未だ取得していない(No)と判定された場合は、ステップT4に戻り、上述の一連の処理を行う。一方、ステップTEにおいて、第1経過時間t1を取得済み(Yes)と判定された場合は、ステップTFに進み、第2経過時間t2が第1経過時間t1よりも長いか否か(t2>t1?)を判定する。
ステップTFにおいて、第2経過時間t2が第1経過時間t1よりも長い(Yes)と判定された場合は、ステップTHに進み、ECU16から、スイッチ回路4の開路を指示する。平滑コンデンサ3、インバータ回路5に短絡等異常が生じている虞があるからである。これにより、制限抵抗2を通じた通電を遮断できるので、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
一方、第2経過時間t2が第1経過時間t1以下である(No)と判定された場合は、ステップTGに進み、スイッチ回路4を開路することなく(閉路したまま)通電を継続して、通常運転に移行する。
このように、本実施例2でも、実際に計測されたあるいは算出された抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)、すなわち、制限抵抗2の現実の抵抗値(制限抵抗2の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)に基づいて取得した第1経過時間t1を基準として、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断をする。このため、制限抵抗2の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う時定数τの増大)を考慮しない場合のように、誤ってスイッチ回路4を開路することがなく、その一方で必要があるときには、適切にスイッチ回路4を開路させて、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、本実施例2でも、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路4を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路5や平滑コンデンサ3に短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路4を開路させて、制限抵抗2を通じた通電を遮断し、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
なお、本実施例2では、ステップT4〜T6が電圧取得手段、逐次電圧取得手段に、ステップT7〜THが開路指示手段に相当する。ステップT7〜THのうち、ステップT7,T8が逐次基準電圧算出手段、ステップT9,TAが第1経過時間取得手段、ステップTB〜TDが第2経過時間取得手段、ステップTE〜THが時間基準開路判断手段に相当する。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3にかかるインバータ装置23(突入電流制限回路43)について、図面を参照しつつ説明する。
本実施例3のインバータ装置23(突入電流制限回路43)は、図1に示すように、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、スイッチ回路4の開閉を制御するECU(開閉制御装置)のみが異なり、その他については同様である。具体的には、実施例1のECU6に代えて、内蔵するプログラムの処理が異なるECU26を配置した点のみが異なる。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
なお、図1に示すように、インバータ装置23に加えて電池1を備える装置を、電池付
きインバータ装置33とする。また、突入電流制限回路43に加えて電池1を備える装置を、電池付き突入電流制限回路53とする。
ここで、本実施例3の開閉制御について、図8を参照して説明する。
まず、ステップU1において、ECU26からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置23が起動する。さらに、ステップU2において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
次いで、ステップU3に進み、ECU26において、通電開始からの経過時間tが、予めROM6cに記憶させておいた判定基準時間tcに達したか否かを判断する。経過時間tが判定基準時間tcに達していない(No)と判定された場合には、ステップU3に戻り、経過時間tが判定基準時間tcに達したか否かの判断を繰り返す。
その後、経過時間tが判定基準時間tcに達した(Yes)と判定されると、ステップU4に進み、ECU26により、電流センサ7から、判定基準時間tcの経過時点における抵抗電流Ircを取得する。さらに、電源電圧センサ8から、判定基準時間tcの経過時点における電源電圧Vbcを取得すると共に、コンデンサ電圧センサ9から、判定基準時間tcの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vccを取得する。さらに、取得した電源電圧Vbcからコンデンサ端子間電圧Vccを差し引いて、判定基準時間tcの経過時点における制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vrc(=Vbc−Vcc)を算出する。
次に、ステップU5に進み、判定基準時間tcの経過時点における、制限抵抗2の温度Trcを算出する。具体的には、基準温度をTro(本実施例3ではTro=25℃)、制限抵抗2の抵抗温度係数をα、基準温度Troにおける制限抵抗2の抵抗値をRroとしたとき、下記式(3)を利用して、制限抵抗2の温度Trcを算出する。
Trc=[[[((Vrc−Vcc)/Irc)/Rro]−1]/α]+Tro …(3)
本実施例3では、式(3)に示すように、判定基準時間tcの経過時点における、現実の
抵抗端子間電圧Vrcと抵抗電流Ircとに基づいて、制限抵抗2の温度Trcを算出するので、精度良く制限抵抗2の温度Trcを算出することができる。すなわち、現実の制限抵抗2の温度との誤差が小さい、算出温度Trcを得ることができる。
次に、ステップU6に進み、制限抵抗2の算出温度Trcが、許容温度TAを上回っている(Trc>TA)か否かを判定する。なお、本実施例3では、許容温度TAを、制限抵抗2が焼損することのない温度の上限値に設定しており、予め、ECU26のROM6cに記憶させてある。制限抵抗2の算出温度Trcが許容温度TAを上回っている(Yes)と判定された場合には、ステップU8に進み、ECU26から、スイッチ回路4の開路(OFF)を指示する。これにより、制限抵抗2を通じた通電を遮断できるので、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。一方、制限抵抗2の算出温度Trcが許容温度TA以下である(No)と判定された場合は、ステップU7に進み、スイッチ回路4を開路することなく(閉路したまま)通電を継続して、通常運転に移行する。
上述のように、本実施例3では、精度の高い(現実の制限抵抗2の温度との誤差が小さい)制限抵抗の算出温度Trcに基づいて、スイッチ回路4を開路(OFF)させるか否かを判断する。これにより、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断を精度良く行うことができるので、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を適切に防止することができる。
ところで、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合でも、電池1から制限抵抗2を通じた通電開始時における、制限抵抗2の
初期温度が高くなっている場合には、通電に伴う制限抵抗2の温度上昇により、異常昇温(焼損)してしまう虞がある。例えば、本実施例3のインバータ装置23を搭載した自動車(ハイブリッド自動車など)を運転し、キーOFF(停止)した後、直ぐに、再始動(再通電)させた場合には、制限抵抗2の初期温度が125℃程度にまで上昇していることがある。このような場合に、制限抵抗2を通じた通電を継続すると、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)か否かに拘わらず、異常昇温(焼損)してしまう虞がある。
これに対し、本実施例3では、上述のように、制限抵抗2の算出温度Trcが許容温度TAを上回っているか否かの判断により、スイッチ回路4を開路させるか否かを決定する。このため、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)か否かに拘わらず、制限抵抗2の算出温度Trcが許容温度TAを上回った場合には、確実に、スイッチ回路4を開路させて、制限抵抗2を通じた通電を遮断することができる。従って、本実施例3のインバータ装置23(突入電流制限回路43)によれば、インバータ回路5や平滑コンデンサ3に短絡等異常が生じている場合の、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止できるのみならず、再通電等による制限抵抗2の異常昇温(焼損)をも防止することができる。
その上、本実施例3のインバータ装置23(突入電流制限回路43)では、制限抵抗2の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗2の温度を算出して取得する。このため、温度センサにより制限抵抗2の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
なお、本実施例3では、ステップU5が温度算出手段に相当する。また、ステップU6〜U8が温度基準開路判断手段に相当する。
(変形例1)
次に、本発明の変形例1にかかるインバータ装置61(突入電流制限回路81)について、図面を参照しつつ説明する。
変形例1のインバータ装置61(突入電流制限回路81)は、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、メインリレー12,13を追加した点が異なり、その他についてはほぼ同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
なお、図9に示すように、インバータ装置61に加えて電池1を備える装置を、電池付きインバータ装置71とする。また、突入電流制限回路81に加えて電池1を備える装置を、電池付き突入電流制限回路91とする。
変形例1のインバータ装置61は、図9に示すように、実施例1のインバータ装置21において、インバータ回路5及び平滑コンデンサ3よりも電池1(直流電源)の正極側で、スイッチ回路4及び制限抵抗2と並列に接続されたメインリレー12と、インバータ回路5及び平滑コンデンサ3よりも電池1(直流電源)の負極側に配置されたメインリレー13とを備えている。また、ECU36(開閉制御装置)は、スイッチ回路4の開閉制御に加えて、メインリレー12,13の開閉制御も行う。
ここで、本変形例1にかかる開閉制御について、図10を参照して簡単に説明する。
まず、ステップV1において、ECU6からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)すると共に、メインリレー13を閉路(ON)する。なお、メインリレー12は、予め開路(OFF)しておく。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置61が起動する。その後、実施例1と同様に、ステップS2〜S6の処理を行う。
ステップS6において、コンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbより小さい(Yes)と判定された場合は、実施例1と同様に、ステップS8に進み、ECU6から、スイッチ回路4の開路を指示する。これにより、制限抵抗2を通じた通電を遮断できるので、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
一方、ステップS6において、コンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScb以上である(No)と判定された場合は、ステップV7に進み、通常運転に移行する。具体的には、スイッチ回路4及びメインリレー13を開路することなく(閉路したまま)所定時間通電を継続した後、メインリレー12を閉路(ON)し、しかる後に、スイッチ回路4を開路(OFF)する。これにより、制限抵抗2を介することなく、電池1からインバータ回路5への通電を行うと共に、インバータ回路5による交流電力への変換処理を開始する。
以上において、本発明を実施例1〜3及び変形例1に即して説明したが、本発明は上記実施例1等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1等では、直流電源として、ニッケル水素蓄電池を用いたが、リチウムイオン二次電池など他の電池を用いても良い。
また、実施例1では、ステップS5において、下記式(1)を利用して、直接、基準コン
デンサ端子間電圧VScbを算出した例を示した。しかしながら、下記式(4),(5),(6)を
用いるなど、段階的に、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出するようにしても良い。このようにしても、式(1)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得する
ことに変わりがない。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
Rrb=(Vrb−Vcb)/Irb …(4)
τb=C×Rrb …(5)
VScb=Vbb×[1−exp(−tb/τb)] …(6)
また、実施例2では、ステップT8において、下記式(2)を利用して、直接、基準コン
デンサ端子間電圧VSc(t)を算出した。しかしながら、下記式(7),(8),(9)を利用して、段階的に、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を算出するようにしても良い。このよう
にしても、式(2)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することに変わりがない。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
Rr(t)=(Vr(t)−Vc(t))/Ir(t) …(7)
τ(t)=C×Rr(t) …(8)
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp(−t/τ(t))] …(9)
また、実施例3では、ステップU5において、式(3)を利用して、直接、制限抵抗2の
温度Trcを算出した。しかしながら、下記式(10),(11)を利用して、段階的に、制限抵
抗2の温度Trcを算出するようにしても良い。
Trc=[[[((Vrc−Vcc)/Irc)/Rro]−1]/α]+Tro …(3)
Rrc=(Vrc−Vcc)/Irc …(10)
Trc=[[(Rrc/Rro)−1]/α]+Tro …(11)
また、制限抵抗2の温度と抵抗値との対応データを予め求めておき、この対応データから、抵抗端子間電圧Vrc及び抵抗電流Ircに応じた抵抗値に対応する温度を、制限抵抗2の温度Trcとして取得するようにしても良い。
いずれにしても、抵抗端子間電圧Vrc及び抵抗電流Ircに基づいて制限抵抗2の温度Trcを算出することに変わりがない。
また、実施例1の変形例として、インバータ装置21(突入電流制限回路41)に、メインリレー12,13を追加したインバータ装置61(突入電流制限回路81)を、変形例1として例示した。これと同等に、実施例2,3のインバータ装置22,23(突入電流制限回路42,43)について、メインリレー12,13を追加した回路構成としても良い。
また、実施例1,2,3及び変形例1では、図1あるいは図9に示すように、電源電圧センサ8及びコンデンサ電圧センサ9を備えるインバータ装置21(22,23)を例示した。このインバータ装置21等では、抵抗端子間電圧Vr(Vrb,Vr(t),Vrc
)を得るに当たり、先ず、電源電圧センサ8を用いて電源電圧Vb(Vbb,Vb(t),
Vbc)を取得し、また、コンデンサ電圧センサ9を用いてコンデンサ電圧Vc(Vcb,Vc(t),Vcc)を取得する。そして、これらの差から、抵抗端子間電圧Vr(Vr
b,Vr(t),Vrc)を得た(図2,5,8,10のステップS4,T6,U4を参照
)。
しかし、図1及び図9に破線で示すように、さらに制限抵抗2の両端子に接続した抵抗電圧センサ10を有するインバータ装置とし、この抵抗電圧センサ10を用い、例えば図2,5,8,10のステップS4,T6,U4において、この制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vr(Vrb,Vr(t),Vrc)を直接取得するようにしても良い。
実施例1〜3にかかるインバータ装置21,22,23の構成図である。 実施例1にかかるスイッチ回路4の開閉制御を示すフローチャートである。 実施例1のインバータ装置21について、正常時におけるコンデンサ端子間電圧Vcbと基準コンデンサ端子間電圧VScbとの関係を示すグラフである。 実施例1のインバータ装置21について、異常時におけるコンデンサ端子間電圧Vcbと基準コンデンサ端子間電圧VScbとの関係を示すグラフである。 実施例2にかかるスイッチ回路4の開閉制御を示すフローチャートである。 実施例2のインバータ装置22について、正常時における第1経過時間t1と第2経過時間t2との関係を示すグラフである。 実施例2のインバータ装置22について、異常時における第1経過時間t1と第2経過時間t2との関係を示すグラフである。 実施例3にかかるスイッチ回路4の開閉制御を示すフローチャートである。 変形例1にかかるインバータ装置61の構成図である。 変形例1にかかるスイッチ回路4及びメインリレー12,12の開閉制御を示すフローチャートである。
1 電池(直流電源)
2 制限抵抗
3 平滑コンデンサ
4 スイッチ回路
5 インバータ回路
6,16,26,36 ECU(開閉制御装置、電圧取得手段、開路指示手段)
7 電流センサ
8 電源電圧センサ
9 コンデンサ電圧センサ
10 抵抗電圧センサ
21,22,23,61 インバータ装置
31,32,33,71 電池付きインバータ装置
41,42,43,81 突入電流制限回路
51,52,53,91 電池付き突入電流制限回路

Claims (11)

  1. 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
    インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
    上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
    上記抵抗電流を計測する電流センサと、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、
    上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    前記開路指示手段は、
    上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、
    上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む
    突入電流制限回路。
  2. 請求項に記載の突入電流制限回路であって、
    前記定時基準電圧算出手段は、
    前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
    前記判定基準時間をtb、
    上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、
    上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する
    突入電流制限回路。
    VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
  3. 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
    インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
    上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
    上記抵抗電流を計測する電流センサと、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、
    上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    上記電圧取得手段は、
    上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、
    前記開路指示手段は、
    上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、
    上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、
    上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、
    上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む
    突入電流制限回路。
  4. 請求項に記載の突入電流制限回路であって、
    前記逐次基準電圧算出手段は、
    前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
    前記通電開始からの経過時間をt、
    上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗
    電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、
    上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を
    、下記式(2)を利用して取得する
    突入電流制限回路。
    VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
  5. 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
    インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
    上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
    上記抵抗電流を計測する電流センサと、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサ、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を計測する抵抗電圧センサと、
    上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を、または、上記抵抗電圧センサから上記抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記抵抗電圧センサから取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    前記開路指示手段は、
    上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、
    上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む
    突入電流制限回路。
  6. 請求項〜請求項のいずれか一項に記載の突入電流制限回路と、
    前記直流電源としての電池と、を有する
    電池付き突入電流制限回路。
  7. インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    前記開路指示手段は、
    前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、
    上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む
    開閉制御装置。
  8. 請求項に記載の開閉制御装置であって、
    前記定時基準電圧算出手段は、
    前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
    前記判定基準時間をtb、
    上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、
    上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する
    開閉制御装置。
    VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
  9. インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    上記電圧取得手段は、
    前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、
    前記開路指示手段は、
    上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、
    上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、
    上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、
    上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む
    開閉制御装置。
  10. 請求項に記載の開閉制御装置であって、
    前記逐次基準電圧算出手段は、
    前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
    前記通電開始からの経過時間をt、
    上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗
    電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、
    上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を
    、下記式(2)を利用して取得する
    開閉制御装置。
    VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
  11. インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
    上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
    上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記電圧取得手段で取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
    前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
    前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、
    上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む
    開閉制御装置。
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