JP4995030B2 - 開閉制御装置、突入電流制限回路、及び電池付き突入電流制限回路 - Google Patents
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Description
また、温度センサにより検出した制限抵抗の温度で、通電を遮断するか否かを判断する手法では、温度センサにより制限抵抗の温度を精度良く検出することが難しいので、制限抵抗の異常昇温を適切に検知できるかどうか疑問である。さらに、制限抵抗の温度を検出するために、別途、温度センサや温度検出回路等を設けることで、部品点数が多くなるので、装置(回路)全体が高価になり、配置スペースも大きくなってしまうので好ましくなかった。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
、時定数を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τbで、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
そこで、このインバータ装置では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
これに対し、本インバータ装置は、通電開始から所定の制限時間が経過した時点において、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない場合には、第2経過時間を取得することなく、強制的にスイッチ回路を開路させる強制開路指示手段を含んでいる。これにより、コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達しない異常が発生している場合には、所定の制限時間が経過した時点において、適切に制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
式(2)は、通電開始から経過時間tが経過した時点における、制限抵抗の現実の抵抗値
Rr(t)に対応した抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、基準コンデン
サ端子間電圧VSc(t)を算出する。
、しかも、その時定数を、経過時間tが経過した時点における現実の時定数τ(t)(τ(t)=C×Rr(t)=C×Vr(t)/Ir(t))であるとした場合の、平滑コンデンサのコンデ
ンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である。つまり
、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数
τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である。
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、このインバータ装置では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
その上、このインバータ装置では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得する。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づき、判定基準時間経過時点における平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する。そして、この基準コンデンサ端子間電圧、及び判定基準時間経過時点におけるコンデンサ端子間電圧(計測した現実のコンデンサ端子間電圧)に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
の時定数τbで通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
そこで、この突入電流制限回路では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、算出された基準コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第1経過時間、及び、現実のコンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第2経過時間に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
デンサ端子間電圧VSc(t)を、下記式(2)を利用して取得する突入電流制限回路とすると良い。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
間tが経過した時点における基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。具体的に
は、通電開始から所定時間経過毎に、制限抵抗の現実の抵抗値Rr(t)に対応した抵抗端
子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、式(2)から、基準コンデンサ端子間電圧
VSc(t)を算出する。前述のように、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くな
る時定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)として与える式である。
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、この突入電流制限回路では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の突入電流制限回路では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出する。制限抵抗の温度はその抵抗値に対応して変動することから、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に応じた制限抵抗の抵抗値に基づいて、制限抵抗の温度を算出することができる。特に、本発明の突入電流制限回路では、実際に計測した抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出するため、精度良く制限抵抗の温度を算出できる。すなわち、現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい、算出温度を得ることができる。
その上、本発明の突入電流制限回路では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得する。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、所定の判定基準時間経過時点における抵抗端子間電圧と抵抗電流に基づき、判定基準時間経過時点における平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する。そして、この基準コンデンサ端子間電圧、及び判定基準時間経過時点におけるコンデンサ端子間電圧(現実のコンデンサ端子間電圧)に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
の時定数τbで通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路や平滑コンデンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
そこで、この開閉制御装置では、判定基準時間tbの経過時点におけるコンデンサ端子間電圧Vcbが、基準コンデンサ端子間電圧VScbよりも小さい場合に、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、算出された基準コンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第1経過時間、及び、現実のコンデンサ端子間電圧が設定電圧値に達したときの第2経過時間に基づいて、スイッチ回路を開路させるか否かを判断する。
具体的には、例えば、第1経過時間と第2経過時間とを比較して、第2経過時間が第1経過時間より大きい場合には、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じているとして、スイッチ回路を開路させる判断をする。一方、第2経過時間が、第1経過時間以下である場合には、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)として、スイッチ回路を開路させない(閉路状態を維持する)判断をする。
サ端子間電圧VSc(t)を、下記式(2)を利用して取得する開閉制御装置とすると良い。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
が経過した時点における基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得する。具体的には、
通電開始から所定時間経過毎に、制限抵抗の現実の抵抗値Rr(t)に対応した抵抗端子間
電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、式(2)から、基準コンデンサ端子間電圧VS
c(t)を算出する。前述のように、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大きな時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサの充電が最も遅くなる時
定数τ(t)で、一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧V
Sc(t)として与える式である。
の経過と共に増大すると考えられる。このため、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、式(2)で求めた値、すなわち、その時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電されたと仮定した場合の基
準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えられる。従って、コンデ
ンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値に達する第2経過時間は、基準コンデンサ端子間電
圧VSc(t)が設定電圧値に達する第1経過時間よりも短くなると考えられる。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路や平滑コン
デンサの正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、スイッチ回路を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
ンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値に達するまでの第1時間に比べて長くなる。
そこで、この開閉制御装置では、第2経過時間が第1経過時間に比べて長い場合には、スイッチ回路を開路させるようにした。これにより、インバータ回路や平滑コンデンサに短絡等異常が生じている場合には、制限抵抗を通じた通電を遮断させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を確実に防止することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサが正常な場合は、制限抵抗の抵抗変化の影響を受けて、誤ってスイッチ回路を開路させてしまうことなく、適切に通電を継続させることができる。
特に、本発明の開閉制御装置では、実際に計測あるいは算出された抵抗端子間電圧及び抵抗電流、すなわち、現実の抵抗値(制限抵抗の温度が考慮された抵抗値)に対応した抵抗端子間電圧及び抵抗電流に基づいて、スイッチ回路を開路させる。これにより、制限抵抗の温度上昇に伴う抵抗値の上昇(これに伴う平滑コンデンサの静電容量と制限抵抗の抵抗値とで定まる時定数の増大)を考慮しないことにより、誤ってスイッチ回路を開路する不具合をなくし、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
すなわち、インバータ回路や平滑コンデンサが正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合には、誤ってスイッチ回路を開路することなく、適切に通電を継続することができる。一方、インバータ回路や平滑コンデンサに、短絡等異常が生じている場合には、適切にスイッチ回路を開路させて、制限抵抗を通じた通電を遮断し、制限抵抗の異常昇温(焼損)を防止することができる。
さらに、本発明の開閉制御装置では、スイッチ回路及び制限抵抗を通じた直流電源からの通電開始後、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出する。制限抵抗の温度はその抵抗値に対応して変動することから、抵抗端子間電圧及び抵抗電流に応じた制限抵抗の抵抗値に基づいて、制限抵抗の温度を算出することができる。特に、本発明の開閉制御装置では、現実の抵抗端子間電圧と抵抗電流とに基づいて、制限抵抗の温度を算出するため、精度良く制限抵抗の温度を算出できる。すなわち、現実の制限抵抗の温度との誤差が小さい、算出温度を得ることができる。
その上、本発明の開閉制御装置では、制限抵抗の温度を検知する温度センサ等を設けることなく、制限抵抗の温度を算出して取得することができる。このため、温度センサにより制限抵抗の温度を検知する場合に比べて、部品点数を少なくできるので、安価で、配置スペースも小さくなる点で好ましい。
次に、本発明の実施例1にかかるインバータ装置21について、図面を参照しつつ説明する。
インバータ装置21は、図1に示すように、インバータ回路5と、このインバータ回路5よりも電池1(直流電源)側に配置され、インバータ回路5と並列に接続されてなる平滑コンデンサ3と、電池1とインバータ回路5及び平滑コンデンサ3との間に介在する突入電流制限回路41とを有している。
また、本実施例1では、電池1として、多数のニッケル水素蓄電池を直列に接続してなる組電池を用いている。
まず、ステップS1において、ECU6からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から、制限抵抗2を通じた平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置21が起動する。なお、このとき、電池1からは、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5に向けて突入電流(抵抗電流Ir)が流れる。さらに、ステップS2において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
する。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
を、通電開始から判定基準時間tbが経過するまでの間で最も大きな時定数τb、すなわち、平滑コンデンサ3の充電が最も遅くなる時定数τbで一定であったとした場合のコンデンサ端子間電圧Vcを、基準コンデンサ端子間電圧VScbとして与える式である。
端子間電圧VSc(t)との関係を、図3に一点鎖線で示す。ただし、このグラフは、式(2)において、Ir(t)及びVr(t)を、t=tbのときの値、すなわちIrb及びVrbの一定値としたときのグラフである。さらに、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合における、通電開始からの経過時間tと、平滑コンデンサ3の現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との関係を、図3に実線で示す。
なお、式(1)は、式(2)において時間tとしてtbを代入した関係式に相当する。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
通電開始から判定基準時間tb経過時まで充電されたと仮定した基準コンデンサ端子間電圧VScbより大きい値になると考えられる。
このように、式(1)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得することで、
これと現実のコンデンサ端子間電圧Vcbとの比較による、インバータ回路5や平滑コンデンサ3の正常と短絡等異常との別を適切に判断することが可能となる。具体的には、後のステップS6〜S8において、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
次に、本発明の実施例2にかかるインバータ装置22(突入電流制限回路42)について、図面を参照しつつ説明する。
本実施例2のインバータ装置22(突入電流制限回路42)は、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、スイッチ回路4の開閉を制御するECU(開閉制御装置)のみが異なり、その他については同様である。具体的には、実施例1のECU6に代えて、内蔵するプログラムによる処理が異なるECU16を配置した点のみが異なる(図1参照)。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
まず、ステップT1において、ECU16のプログラムを初期値に設定する。具体的には、カウンタD=0に設定する。次いで、ステップT2に進み、ECU16からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置22が起動する。さらに、ステップT3において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
る電源電圧Vb(t)を取得すると共に、コンデンサ電圧センサ9から、この時点(t=5
Dmsec)におけるコンデンサ端子間電圧Vc(t)を取得する。さらに、取得した電源電圧
Vb(t)からコンデンサ端子間電圧Vc(t)を差し引いて、この時点(t=5Dmsec)における制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vr(t)=Vb(t)−Vc(t)を算出する。
めECU16のROM6cに記憶させた設定電圧値VDに達したときの、通電開始からの経過時間tをいう。
は、平滑コンデンサ3の静電容量をCとし、下記式(2)を利用して、基準コンデンサ端子
間電圧VSc(t)を算出する。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
値Rr(t)に対応した抵抗端子間電圧Vr(t)及び抵抗電流Ir(t)を用いて、基準コンデ
ンサ端子間電圧VSc(t)を算出する。
この式(2)は、通電開始から経過時間tが経過するまでの間、時定数が一定であるとし
、しかも、その時定数を、経過時間tが経過した時点における現実の時定数τ(t)(τ(t)=C×Rr(t)=C×Vr(t)/Ir(t))であるとした場合の、平滑コンデンサ3に生じ
るコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式である
。つまり、式(2)は、時定数を、通電開始から経過時間tが経過するまでの間で最も大き
な時定数τ(t)、すなわち平滑コンデンサ3の充電が最も遅くなる時定数τ(t)で一定とした場合のコンデンサ端子間電圧を、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)として与える式
である。
間電圧VSc(t)との関係を、図6に一点鎖線で示す。ただし、このグラフは、式(2)において、Ir(t)及びVr(t)を、t=t1のときの値、すなわちIr(t1)及びVr(t1)の一定値としたときのグラフである。また、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)場合における、平滑コンデンサ3の現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)の変化を、図6に実線で示す。
過と共に増大すると考えられる。このため、図6に実線で示すように、例えば、経過時間tが経過した時点における現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)は、一点鎖線で示す式(2)で求めた値よりも大きいと考えられる。換言すれば、時定数τ(t)が変わらずに、経過時
間t時点における一定の時定数τ(t)で通電開始から経過時間tが経過するまで充電され
たと仮定した場合の基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)よりも、早く増加すると考えら
れる。従って、図6に示すように、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達
する第2経過時間t2は、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値VDに達す
る第1経過時間t1よりも短くなると考えられる。
ンサ端子間電圧VSc(t)の増加に比べて遅くなると考えられる。従って、第2経過時間
t2は、第1経過時間t1よりも長くなると考えられる。なお、図7には、インバータ回路5に短絡が生じている場合を示している。
このように、式(2)を利用して基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することで、これと現実のコンデンサ端子間電圧Vc(t)との比較による、インバータ回路5や平滑コ
ンデンサ3の正常・異常の別を適切に判断することが可能となる。従って、後のステップTF〜THにおいて、スイッチ回路4を開路させるか否かの判断を適切に行うことができる。
された場合は、ステップTAに進み、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値
VDに達したときの経過時間tを、第1経過時間t1として取得し、記憶する。一方、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)が設定電圧値VDに達していない(No)と判定され
た場合は、ステップTBに進み、第2経過時間t2を取得済みであるか否かを判定する。
es)と判定された場合は、ステップTDに進み、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定
電圧値VDに達したときの経過時間tを、第2経過時間t2として取得し、記憶する。
一方、ステップTCにおいて、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達し
ていない(No)と判定された場合は、ステップTJに進み、カウンタDの値が5に達している(D=5)か否かを判定する。カウンタDの値が5に達していない(No)と判定された場合は、ステップT4に戻り、上述の一連の処理を行う。
カウンタDの値が5に達していても、すなわち、通電開始から25msec経過しても、未だコンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達していない場合には、例えば、平
滑コンデンサが短絡している虞がある。このような場合に、コンデンサ端子間電圧Vc(t)が設定電圧値VDに達するまで通電を継続するようにしては、制限抵抗2に過剰な抵抗
電流Irが流れ続け、制限抵抗2が異常昇温(焼損)する虞がある。
ていない場合には、第2経過時間t2を取得することなく、強制的にスイッチ回路4を開路させる。これにより、適切に制限抵抗2を通じた通電を遮断し、制限抵抗2の異常昇温(焼損)を防止することができる。
なお、本実施例2では、制限時間を25msecに設定している。また、ステップTC,TJ,THが強制開路指示手段に相当する。
一方、第2経過時間t2が第1経過時間t1以下である(No)と判定された場合は、ステップTGに進み、スイッチ回路4を開路することなく(閉路したまま)通電を継続して、通常運転に移行する。
次に、本発明の実施例3にかかるインバータ装置23(突入電流制限回路43)について、図面を参照しつつ説明する。
本実施例3のインバータ装置23(突入電流制限回路43)は、図1に示すように、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、スイッチ回路4の開閉を制御するECU(開閉制御装置)のみが異なり、その他については同様である。具体的には、実施例1のECU6に代えて、内蔵するプログラムの処理が異なるECU26を配置した点のみが異なる。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
きインバータ装置33とする。また、突入電流制限回路43に加えて電池1を備える装置を、電池付き突入電流制限回路53とする。
まず、ステップU1において、ECU26からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)する。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置23が起動する。さらに、ステップU2において、タイマをスタートさせて、通電開始からの経過時間tを計測する。
Trc=[[[((Vrc−Vcc)/Irc)/Rro]−1]/α]+Tro …(3)
抵抗端子間電圧Vrcと抵抗電流Ircとに基づいて、制限抵抗2の温度Trcを算出するので、精度良く制限抵抗2の温度Trcを算出することができる。すなわち、現実の制限抵抗2の温度との誤差が小さい、算出温度Trcを得ることができる。
初期温度が高くなっている場合には、通電に伴う制限抵抗2の温度上昇により、異常昇温(焼損)してしまう虞がある。例えば、本実施例3のインバータ装置23を搭載した自動車(ハイブリッド自動車など)を運転し、キーOFF(停止)した後、直ぐに、再始動(再通電)させた場合には、制限抵抗2の初期温度が125℃程度にまで上昇していることがある。このような場合に、制限抵抗2を通じた通電を継続すると、インバータ回路5や平滑コンデンサ3が正常である(短絡等の不具合が生じていない)か否かに拘わらず、異常昇温(焼損)してしまう虞がある。
なお、本実施例3では、ステップU5が温度算出手段に相当する。また、ステップU6〜U8が温度基準開路判断手段に相当する。
次に、本発明の変形例1にかかるインバータ装置61(突入電流制限回路81)について、図面を参照しつつ説明する。
変形例1のインバータ装置61(突入電流制限回路81)は、実施例1のインバータ装置21(突入電流制限回路41)と比較して、メインリレー12,13を追加した点が異なり、その他についてはほぼ同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる開閉制御について説明し、その他については説明を割愛する。
なお、図9に示すように、インバータ装置61に加えて電池1を備える装置を、電池付きインバータ装置71とする。また、突入電流制限回路81に加えて電池1を備える装置を、電池付き突入電流制限回路91とする。
まず、ステップV1において、ECU6からの指令によりスイッチ回路4を閉路(ON)すると共に、メインリレー13を閉路(ON)する。なお、メインリレー12は、予め開路(OFF)しておく。これにより、電池1から制限抵抗2を通じた、平滑コンデンサ3及びインバータ回路5への通電が開始され、インバータ装置61が起動する。その後、実施例1と同様に、ステップS2〜S6の処理を行う。
例えば、実施例1等では、直流電源として、ニッケル水素蓄電池を用いたが、リチウムイオン二次電池など他の電池を用いても良い。
デンサ端子間電圧VScbを算出した例を示した。しかしながら、下記式(4),(5),(6)を
用いるなど、段階的に、基準コンデンサ端子間電圧VScbを算出するようにしても良い。このようにしても、式(1)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VScbを取得する
ことに変わりがない。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1)
Rrb=(Vrb−Vcb)/Irb …(4)
τb=C×Rrb …(5)
VScb=Vbb×[1−exp(−tb/τb)] …(6)
デンサ端子間電圧VSc(t)を算出した。しかしながら、下記式(7),(8),(9)を利用して、段階的に、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を算出するようにしても良い。このよう
にしても、式(2)を利用して、基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を取得することに変わりがない。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2)
Rr(t)=(Vr(t)−Vc(t))/Ir(t) …(7)
τ(t)=C×Rr(t) …(8)
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp(−t/τ(t))] …(9)
温度Trcを算出した。しかしながら、下記式(10),(11)を利用して、段階的に、制限抵
抗2の温度Trcを算出するようにしても良い。
Trc=[[[((Vrc−Vcc)/Irc)/Rro]−1]/α]+Tro …(3)
Rrc=(Vrc−Vcc)/Irc …(10)
Trc=[[(Rrc/Rro)−1]/α]+Tro …(11)
また、制限抵抗2の温度と抵抗値との対応データを予め求めておき、この対応データから、抵抗端子間電圧Vrc及び抵抗電流Ircに応じた抵抗値に対応する温度を、制限抵抗2の温度Trcとして取得するようにしても良い。
いずれにしても、抵抗端子間電圧Vrc及び抵抗電流Ircに基づいて制限抵抗2の温度Trcを算出することに変わりがない。
)を得るに当たり、先ず、電源電圧センサ8を用いて電源電圧Vb(Vbb,Vb(t),
Vbc)を取得し、また、コンデンサ電圧センサ9を用いてコンデンサ電圧Vc(Vcb,Vc(t),Vcc)を取得する。そして、これらの差から、抵抗端子間電圧Vr(Vr
b,Vr(t),Vrc)を得た(図2,5,8,10のステップS4,T6,U4を参照
)。
しかし、図1及び図9に破線で示すように、さらに制限抵抗2の両端子に接続した抵抗電圧センサ10を有するインバータ装置とし、この抵抗電圧センサ10を用い、例えば図2,5,8,10のステップS4,T6,U4において、この制限抵抗2の抵抗端子間電圧Vr(Vrb,Vr(t),Vrc)を直接取得するようにしても良い。
2 制限抵抗
3 平滑コンデンサ
4 スイッチ回路
5 インバータ回路
6,16,26,36 ECU(開閉制御装置、電圧取得手段、開路指示手段)
7 電流センサ
8 電源電圧センサ
9 コンデンサ電圧センサ
10 抵抗電圧センサ
21,22,23,61 インバータ装置
31,32,33,71 電池付きインバータ装置
41,42,43,81 突入電流制限回路
51,52,53,91 電池付き突入電流制限回路
Claims (11)
- 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
上記抵抗電流を計測する電流センサと、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、
上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
前記開路指示手段は、
上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、
上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む
突入電流制限回路。 - 請求項1に記載の突入電流制限回路であって、
前記定時基準電圧算出手段は、
前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
前記判定基準時間をtb、
上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、
上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する
突入電流制限回路。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1) - 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
上記抵抗電流を計測する電流センサと、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサと、
上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
上記電圧取得手段は、
上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、
前記開路指示手段は、
上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧及び前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、
上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、
上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、
上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む
突入電流制限回路。 - 請求項3に記載の突入電流制限回路であって、
前記逐次基準電圧算出手段は、
前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
前記通電開始からの経過時間をt、
上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗
電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、
上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を
、下記式(2)を利用して取得する
突入電流制限回路。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2) - 直流電源とインバータ回路及び平滑コンデンサとの間に介在させる突入電流制限回路であって、
インバータ回路及び平滑コンデンサに直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、
上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、
上記抵抗電流を計測する電流センサと、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧を計測する電源電圧センサ、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を計測する抵抗電圧センサと、
上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧及び上記電源電圧センサから上記電源電圧を、または、上記抵抗電圧センサから上記抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記抵抗電圧センサから取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記電流センサで計測された上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
前記開路指示手段は、
上記突入電流制限回路と前記インバータ回路と前記平滑コンデンサとを備えるインバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、
上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む
突入電流制限回路。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の突入電流制限回路と、
前記直流電源としての電池と、を有する
電池付き突入電流制限回路。 - インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
前記開路指示手段は、
前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
所定の判定基準時間経過時点における前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、この判定基準時間経過時点における前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する定時基準電圧算出手段と、
上記基準コンデンサ端子間電圧、及び上記判定基準時間経過時点における前記コンデンサ端子間電圧に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する電圧基準開路判断手段と、を含む
開閉制御装置。 - 請求項7に記載の開閉制御装置であって、
前記定時基準電圧算出手段は、
前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
前記判定基準時間をtb、
上記判定基準時間tbが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVrb、前記抵抗電流をIrb、前記電源電圧をVbbとしたとき、
上記判定基準時間tbが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VScbを、下記式(1)を利用して取得する
開閉制御装置。
VScb=Vbb×[1−exp((−tb×Irb)/(C×Vrb))] …(1) - インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た上記制限抵抗の抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
上記電圧取得手段は、
前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
所定時間経過毎に、前記コンデンサ端子間電圧を取得する逐次電圧取得手段を含み、
前記開路指示手段は、
上記通電開始後、上記所定時間経過毎に、前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記平滑コンデンサの基準コンデンサ端子間電圧を算出する逐次基準電圧算出手段と、
上記基準コンデンサ端子間電圧が、予め設定した設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第1経過時間を取得する第1経過時間取得手段と、
上記コンデンサ端子間電圧が上記設定電圧値に達したときの、上記通電開始からの第2経過時間を取得する第2経過時間取得手段と、
上記第1経過時間及び上記第2経過時間に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する時間基準開路判断手段と、を含む
開閉制御装置。 - 請求項9に記載の開閉制御装置であって、
前記逐次基準電圧算出手段は、
前記平滑コンデンサの静電容量をCとし、
前記通電開始からの経過時間をt、
上記経過時間tが経過した時点における、前記抵抗端子間電圧をVr(t)、前記抵抗
電流をIr(t)、前記電源電圧をVb(t)としたとき、
上記経過時間tが経過した時点における前記基準コンデンサ端子間電圧VSc(t)を
、下記式(2)を利用して取得する
開閉制御装置。
VSc(t)=Vb(t)×[1−exp[(−t×Ir(t))/(C×Vr(t))]] …(2) - インバータ回路と、このインバータ回路よりも直流電源側に配置されて上記インバータ回路と並列に接続されてなる平滑コンデンサと、上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサと直列に接続され、上記直流電源から上記インバータ回路及び上記平滑コンデンサへの突入電流を制限する制限抵抗と、上記制限抵抗を流れる抵抗電流を断続するスイッチ回路と、を備えるインバータ装置における上記スイッチ回路を開閉させる開閉制御装置であって、
上記制限抵抗よりも上記直流電源側における電源電圧及び上記平滑コンデンサのコンデンサ端子間電圧を、または、上記制限抵抗の抵抗端子間電圧を取得する電圧取得手段と、
上記電源電圧及び上記コンデンサ端子間電圧から算出して得た、または、上記電圧取得手段で取得した、上記抵抗端子間電圧、及び上記抵抗電流に基づき、上記スイッチ回路を開路させる開路指示手段と、を備え、
前記インバータ装置の少なくとも起動段階における、前記スイッチ回路及び前記制限抵抗を通じた前記直流電源からの通電開始後、
前記抵抗端子間電圧と前記抵抗電流に基づき、前記制限抵抗の温度を算出する温度算出手段と、
上記制限抵抗の算出温度に基づき、前記スイッチ回路を開路させるか否かを判断する温度基準開路判断手段と、を含む
開閉制御装置。
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