JP4994976B2 - 高屈折率液体循環システム、パターン形成方法およびコンピュータ読取可能な記憶媒体 - Google Patents

高屈折率液体循環システム、パターン形成方法およびコンピュータ読取可能な記憶媒体 Download PDF

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本発明は、半導体基板等の基板に対するレジストの塗布と露光後の現像を行うレジスト塗布・現像部と、基板に形成されたレジスト膜を高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する液浸露光部とを備えたパターン形成装置における、高屈折率液体を循環使用するための高屈折率液体循環システム、このような高屈折率液体循環システムを用いたパターン形成方法、ならびにこのようなパターン形成方法を実行させるための制御プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体に関する。
半導体デバイスの製造においては、半導体ウエハ上に回路パターンを形成するためにフォトリソグラフィ技術が用いられている。フォトリソグラフィを用いた回路パターンの形成は、半導体ウエハ上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、このレジスト膜に光を照射して回路パターンに対応するようにレジスト膜を露光した後、これを現像処理するといった手順で行われる。
半導体デバイスは近時、動作速度の向上等の観点から高集積化の傾向にあるため、フォトリソグラフィ技術においては、半導体ウエハ上に形成される回路パターンの微細化が要求されている。そこで、45nmノードの高解像度を実現するフォトリソグラフィ技術として、半導体ウエハと露光用の投影レンズとの間に空気よりも高い屈折率を有する純水等の露光液を供給し、露光液の屈折率を利用して投影レンズからの照射光の波長を短くすることにより露光の線幅を細くする液浸(Immersion)露光が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、さらなる高解像度を得るために、環状炭化水素骨格を基本とする化合物等からなる、純水よりも高い屈折率を有する液体である高屈折率液体(High Index Liquid)を露光液に用いて液浸露光を行う試みがなされており、32nmノードの高解像度を実現できることが報告されている(非特許文献1参照)。
ところで、液浸露光前には通常、露光液に対する親和性を向上させるといった目的で、また、液浸露光後には通常、半導体ウエハに付着した露光液を除去するといった目的で、純水等の洗浄液(またはリンス液)による半導体ウエハの洗浄(またはリンス)が行われる(例えば特許文献2参照)。しかしながら、前述のように露光液に高屈折率液体を用いた場合には、従来の液浸露光前の洗浄では、洗浄液と露光液と物性が大きく異なるため、液浸露光の際に洗浄液の残渣に起因してレジスト膜にバブルや液残り等を発生させるおそれがある。また、高屈折率液体は粘性が大きいため、従来の液浸露光後の洗浄では、露光液を十分に除去することができないおそれがある。すなわち、露光液に高屈折率液体を用いた場合には、従来行われている液浸露光前または液浸露光後の洗浄では、処理ムラの発生を抑止することが難しい。
その一方で、コスト面ならびに環境面を考慮すると、露光液および洗浄液の使用量を少なく抑えることが好ましい。特に、高屈折率液体は一般的に高価であるため、高屈折率液体を用いた場合には極力少ない使用量で処理することが強く望まれている。露光液および洗浄液の使用量を抑えるには、これらの液を循環リサイクルすることが考えられる。ところが、これらの液を循環リサイクルしようとすると、使用後の液を再生するための機構ならびに処理が露光液用と洗浄液用とでそれぞれ必要となるため、装置ならびにプロセスの煩雑化を招いてしまう。
国際公開2005−029559号パンフレット 特開2006−80403号公報 著者不明、"半導体製造 次世代液浸露光用 高屈折率新規液体(デルファイ)の開発 〜線幅32ナノメートルの微細加工を実現〜"、[online]、2005年9月12日、三井化学株式会社、[平成18年6月検索]、インターネット<http://www.mitsui-chem.co.jp/whats/2005_0912.htm>
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、装置ならびにプロセスの構成を煩雑にさせることなく、高屈折率液体からなる露光液とともに洗浄液の使用量を少なく抑え、かつ、基板への処理ムラの発生を防止することが可能な高屈折率液体循環システム、このような高屈折率液体循環システムを用いたパターン形成方法、ならびにこのようなパターン形成方法を実行させるための制御プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点では、基板にレジストを塗布してレジスト膜を形成し、露光後に露光されたレジスト膜を現像するための一連の処理を行い、レジスト塗布後で露光前の基板または/および露光後で現像前の基板を洗浄する洗浄部を有するレジスト塗布・現像部と、基板に形成されたレジスト膜を水よりも高い屈折率を有する液体である高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する液浸露光部とを備え、所定のレジストパターンを形成するパターン形成装置における、高屈折率液体を循環使用するための高屈折率液体循環システムであって、前記液浸露光部で用いられた高屈折率液体を回収する第1の回収部と、前記第1の回収部によって回収された高屈折率液体を、洗浄液として用いるように前記洗浄部に供給する第1の供給部と、前記洗浄部で用いられた高屈折率液体を回収する第2の回収部と、前記第2の回収部によって回収された高屈折率液体を前記液浸露光部に供給する第2の供給部とを具備し、高屈折率液体は、前記液浸露光部から前記第1の回収部に回収された後、前記第1の供給部により前記洗浄部に供給されて洗浄に供され、前記洗浄部から前記第2の回収部に回収された後、前記第2の供給部により前記液浸露光部に供給されて液浸露光に供され、前記液浸露光部と前記洗浄部との間で循環され、前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前に脱気する脱気部をさらに具備することを特徴とする高屈折率液体循環システムを提供する。
本発明の第1の観点において、前記第1の回収部および前記第1の供給部のうちの少なくとも一方、ならびに前記第2の回収部および前記第2の供給部のうちの少なくとも一方はそれぞれ、高屈折率液体を一時的に貯留する貯留タンクを有し、前記貯留タンクには、高屈折率液体よりも比重が小さく、かつ高屈折率液体と分離する、高屈折率液体の揮発を防止するための揮発防止液が貯留されていることが好ましい。
また、以上の本発明の第1の観点において、前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前にろ過するフィルターをさらに具備することが好ましい。
さらに、以上の本発明の第1の観点において、前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前に所定の温度に調整する温調機構をさらに具備することが好ましい。この場合に、前記温調機構は、高屈折率液体の流通方向上流側から下流側に向かって順に、前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記所定の温度近傍に調整する第1の温調部と、前記第1の温調部によって前記所定の温度近傍に調整された高屈折率液体を前記所定の温度に調整する第2の温調部とを有することができる。
さらに、以上の本発明の第1の観点において、前記高屈折率液体は屈折率が1.5以上であることがなお好ましい。
また、本発明の第の観点では、レジスト塗布部により基板にレジストを塗布してレジスト膜を形成する工程と、液浸露光部によりレジスト膜の形成後の基板を水よりも高い屈折率を有する液体である高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する工程と、現像部により露光後のレジスト膜を現像する工程と、洗浄部によりレジスト膜の形成後で露光前の基板または/および露光後で現像前の基板を洗浄する工程とを含む、所定のレジストパターンを形成するパターン形成方法であって、前記洗浄工程では、前記露光工程での使用後の高屈折率液体を前記液浸露光部から回収して洗浄液として使用し、前記露光工程では、前記洗浄工程での使用後の高屈折率液体を前記洗浄部から回収し、前記洗浄部から回収した高屈折率液体を脱気して使用し、高屈折率液体を前記液浸露光部と前記洗浄部との間で循環させることを特徴とするパターン形成方法を提供する。
本発明の第の観点において、前記液浸露光部および前記洗浄部から回収した高屈折率液体をそれぞれ、前記洗浄工程および前記露光工程で使用する前に、高屈折率液体よりも比重が小さく、かつ高屈折率液体と分離する、高屈折率液体の揮発を防止するための揮発防止液が貯留された貯留タンクに一時的に貯留することが好ましい。
また、以上の本発明の第の観点において、前記洗浄装置から回収した高屈折率液体をろ過して前記露光工程で使用することが好ましい。
さらに、以上の本発明の第の観点において、前記洗浄装置から回収した高屈折率液体を所定の温度に調整して前記露光工程で使用することが好ましい。
さらに、以上の本発明の第の観点において、前記高屈折率液体は屈折率が1.5以上であることがなお好ましい。
さらに、本発明の第の観点では、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に前記のパターン形成方法が行われるように、コンピュータに処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本発明によれば、露光液に高屈折率液体を用いてレジスト膜を液浸露光するとともに、レジスト膜の形成後で露光前の基板または/および露光後で現像前の基板の洗浄を、洗浄液に高屈折率液体を用いて行うため、露光前の洗浄によって基板の露光液に対する親和性を向上させることができ、また、露光後の洗浄によって基板から露光液を十分に除去することができる。しかも、液浸露光での使用後に液浸露光部から回収した高屈折率液体を用いて洗浄を行うとともに、洗浄での使用後に洗浄部から回収した高屈折率液体を用いて液浸露光を行い、高屈折率液体を液浸露光部と洗浄部との間で循環させるため、使用後の露光液を再生するための機構ならびに処理と使用後の洗浄液を再生するための機構ならびに処理とを共通のものとすることができる。したがって、装置ならびにプロセスの構成を煩雑にさせることなく、高屈折率液体からなる露光液および洗浄液の使用量を少なく抑え、かつ、基板への処理ムラの発生を防止することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る基板処理装置の一実施形態としてのパターン形成装置の概略平面図であり、図2はその概略斜視図である。
パターン形成装置1は、半導体基板であるウエハWに所定のレジストパターンを形成するためのものであり、ウエハWの搬送ステーションであるカセットステーション11と、ウエハWに所定の処理を施す複数の処理ユニットを有する処理ステーション12と、ウエハWに露光処理を施す露光装置14と、処理ステーション12および露光装置14の間でウエハWを受け渡すためのインターフェイスステーション13とを備えている。カセットステーション11、処理ステーション12、インターフェイスステーション13および露光装置14は、この順にパターン形成装置1の長さ方向(Y方向)に直列に配置されている。
カセットステーション11は、複数枚、例えば13枚のウエハWが収容されたウエハカセット(CR)を載置するカセット載置台11aと、カセット載置台11a上のウエハカセット(CR)と後述する処理ステーション12の第3処理ユニット群G3に設けられたトランジションユニットとの間でウエハWを搬送するためのウエハ搬送部11cとをY方向に直列に有している。カセット載置台11a上には、ウエハカセット(CR)を位置決めするための位置決め部11bが、パターン形成装置1の幅方向(X方向)に複数、例えば5個設けられており、ウエハカセット(CR)は、その開口がウエハ搬送部11cの筐体の壁面に設けられた開閉部11eと対向するように、位置決め部11b位置に載置される。ウエハ搬送部11cは、その筐体内に配置された、ウエハWを保持可能な搬送ピック11dを有し、この搬送ピック11dによりカセット載置台11a上の各ウエハカセット(CR)とトランジションユニットとの間でウエハWを搬送するように構成されている。
処理ステーション12は、筐体15内に配置されており、その前面側(図1下方)に、カセットステーション11側からインターフェイスステーション13側に向かって順に、第1処理ユニット群G1と第2処理ユニット群G2とを有し、その背面側(図1上方)に、カセットステーション11側からインターフェイスステーション13側に向かって順に、第3処理ユニット群G3、第4処理ユニット群G4および第5処理ユニット群G5を有している。また、処理ステーション12は、第3処理ユニット群G3と第4処理ユニット群G4との間に第1主搬送部A1を有し、第4処理ユニット群G4と第5処理ユニット群G5との間に第2主搬送部A2を有している。
第1処理ユニット群G1は、ウエハWに露光時の光の反射を防止する反射防止膜を形成する例えば2つのボトムコーティングユニット(BARC)と、ウエハWにレジスト膜を形成する例えば3つのレジスト塗布ユニット(COT)とが積み重ねられて構成されている。第2処理ユニット群G2は、ウエハWに現像処理を施す例えば3つの現像ユニット(DEV)と、ウエハWに形成されたレジスト膜の表面に撥水性を有する保護膜を形成する例えば2つのトップコーティングユニット(ITC)とが積み重ねられて構成されている。
第3処理ユニット群G3、第4処理ユニット群G、第5処理ユニット群Gは、例えば、ウエハWに疎水化処理を施すアドヒージョンユニットやレジスト塗布後のウエハWに加熱処理を施すプリベークユニット、現像処理後のウエハWに加熱処理を施すポストベークユニット、露光後現像前のウエハWに加熱処理を施すポストエクスポージャーベークユニット等の熱処理ユニットが積み重ねられて構成されている。また、第3処理ユニット群G3は、カセットステーション11と第1主搬送部A1との間でのウエハWの受け渡し部となるトランジションユニットを有している。第5処理ユニット群Gは、第2主搬送部Aとインターフェイスステーション13の後述する第1ウエハ搬送体21との間でのウエハWの受け渡し部となるトランジションユニットを有している。
第1主搬送部A1は、ウエハWを保持可能な第1主ウエハ搬送アーム16を有し、この第1主ウエハ搬送アーム16は、第1処理ユニット群G1、第3処理ユニット群G3および第4処理ユニット群G4の各ユニットに選択的にアクセスできるようになっている。第2主搬送部A2は、ウエハWを保持可能な第2主ウエハ搬送アーム17を有し、この第2主ウエハ搬送アーム17は、第2処理ユニット群G2、第4処理ユニット群G4および第5処理ユニット群G5の各ユニットに選択的にアクセスできるようになっている。
第1処理ユニット群G1とカセットステーション11との間および第2処理ユニット群G2とインターフェイスステーション13との間にはそれぞれ、第1および第2処理ユニット群G1、G2に処理液を供給する薬液ポンプ18が設けられている。第1および第2処理ユニット群G1、G2の下側にはそれぞれ、これらに薬液を供給するケミカルユニット(CHM)が設けられている。
図3はパターン形成装置1に設けられたインターフェイスステーション13の概略斜視図である。
インターフェイスステーション13は、筐体内に配置された、処理ステーション12側の第1インターフェイスステーション13aと、露光装置14側の第2インターフェイスステーション13bとを有している。第1インターフェイスステーション13aには、第5処理ユニット群G5の開口部と対面するように、ウエハWを搬送するための第1ウエハ搬送体21が設けられており、第2インターフェイスステーション13bには、X方向に移動可能なウエハWを搬送するための第2ウエハ搬送体22が設けられている。
第1インターフェイスステーション13aの正面側には、ウエハ周辺部の余分なレジストを除去するためにウエハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置(WEE)と、露光装置14に搬送されるウエハWを一時収容するイン用バッファカセット(INBR)と、露光装置14から搬送されたウエハWを一時収容するアウト用バッファカセット(OUTBR)と、露光装置14に搬送される前のウエハを洗浄する前洗浄ユニット(PRECLN)と、露光装置14から搬送されたウエハWを洗浄する後洗浄ユニット(POCLN)とが積み重ねられて構成された第6処理ユニット群Gが配置されている。第1インターフェイスステーション13aの背面側には、ウエハWを高精度に温調する高精度温調ユニット(CPL)が例えば2段に積み重ねられて構成された第7処理ユニット群Gが配置されている。
第1ウエハ搬送体21は、ウエハWを受け渡すためのフォーク21aを有している。このフォーク21aは、第5処理ユニット群G5、第6処理ユニット群G、第7処理ユニット群Gの各ユニットにアクセス可能であり、これにより各ユニット間でのウエハWの搬送を行う。
第2ウエハ搬送体22は、ウエハWを受け渡すためのフォーク22aを有している。このフォーク22aは、第6処理ユニット群Gの前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)、第7処理ユニット群Gの各ユニット、露光装置14の後述するインステージ14aおよびアウトステージ14bにアクセス可能であり、これら各部の間でウエハWの搬送を行う。
第1インターフェイスステーション13aの上部には、第1インターフェイスステーション13aまたはインターフェイスステーション13の気流を調整する気流調整部23が設けられ、第2インターフェイスステーション13bの上部には、露光装置から搬送されたウエハWが乾燥しないように第2インターフェイスステーション13bまたはインターフェイスステーション13を加湿する加湿部24が設けられている。
ウエハWにレジストを塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布ユニット(COT)や、露光装置14による露光後のレジスト膜を現像する現像ユニット(DEV)等の各ユニットを有する処理ステーション12と、レジスト塗布後で露光前のウエハWを洗浄する前洗浄ユニット(PRECLN)および露光後で現像前のウエハWを洗浄する後洗浄ユニット(POCLN)を有するインターフェイスステーション13とは、レジスト塗布・現像部を構成している。
露光装置14は、インターフェイスステーション13から搬送されたウエハWを載置するインステージ14aと、インターフェイスステーション13に搬送されるウエハWを載置するアウトステージ14bと、ウエハWに形成されたレジスト膜を所定の液体に浸漬させた状態でレジスト膜を露光する液浸露光部30と、インステージ14a、液浸露光部30およびアウトステージ14bの間でウエハWを搬送するウエハ搬送機構25とを有している。
図2に示すように、カセットステーション11の下部には、後述する高屈折率液体循環機構9などを含むこのパターン形成装置1全体を制御する集中制御部19が設けられている。この集中制御部19は、図4に示すように、パターン形成装置1の各ユニットおよび各搬送機構等の各構成部を制御する、マイクロプロセッサを備えたプロセスコントローラ71を有し、このプロセスコントローラ71には、オペレータがパターン形成装置1の各構成部を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、パターン形成装置1の各構成部の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース72と、パターン形成装置1で実行される各種処理をプロセスコントローラ71の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてパターン形成装置1の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわちレシピが格納された記憶部73が接続されている。レシピは記憶部73の中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース72からの指示等にて任意のレシピを記憶部73から呼び出してプロセスコントローラ71に実行させることで、プロセスコントローラ71の制御下で、パターン形成装置1での所望の処理が行われる。なお、各処理ユニットには下位のユニットコントローラが設けられており、これらコントローラがプロセスコントローラ71の指令に基づいて各ユニットの動作制御を行うようになっている。
このように構成されたパターン形成装置1においては、まず、ウエハ搬送部11cの搬送ピック11dにより、ウエハカセット(CR)から1枚のウエハWを取り出し、処理ステーション12の第3処理ユニット群Gに設けられたトランジションユニットに搬送する。次に、第1および第2主搬送部A、Aにより、レシピの順序に従って、第1〜5処理ユニット群G1〜5の所定のユニットにウエハWを順次搬送し、ウエハWに一連の処理を施す。ここでは、例えば、アドヒージョンユニットでのアドヒージョン処理、レジスト塗布ユニット(COT)でのレジスト膜の形成、トップコーティングユニット(ITC)での保護膜の形成、プリベークユニットでのプリベーク処理を順次行う。また、アドヒージョン処理に代えてボトムコーティングユニット(BARC)での反射防止膜の形成を行う場合もあり、レジスト膜上に反射防止膜を形成し、反射防止膜上に保護膜を形成する場合もある。
処理ステーション12でのウエハWの一連の処理が終了し、ウエハWを第5処理ユニット群Gに設けられたトランジションユニットに搬送したら、第1ウエハ搬送体21により、ウエハWを周辺露光装置(WEE)、イン用バッファカセット(INBR)、前洗浄ユニット(PRECLN)および高精度温調ユニット(CPL)に順次搬送し、ウエハWに一連の処理を施す。次に、ウエハWを、第2ウエハ搬送体22によって露光装置14のインステージ14aに搬送し、さらにウエハ搬送機構25によって液浸露光部30に搬送し、液浸露光部30でウエハWに露光処理を施す。
液浸露光部30での露光後、ウエハ搬送機構25によってウエハWをアウトステージ14bに搬送する。次に、第2ウエハ搬送体22によってウエハWを後洗浄ユニット(POCLN)に搬送し、ウエハWを洗浄する。続いて、第1ウエハ搬送体21によりウエハWを第5処理ユニット群Gに設けられたトランジションユニットに搬送したら、第1および第2主搬送部A、Aにより、レシピの順序に従って、第1〜5処理ユニット群G1〜5の所定のユニットにウエハWを順次搬送し、ウエハWに一連の処理を施す。ここでは、例えば、ポストエクスポージャーベークユニットでのポストエクスポージャーベーク処理、現像ユニット(DEV)での現像処理、ポストベークユニットでのポストベーク処理を順次行う。そして、ウエハWを、第3処理ユニット群Gに設けられたトランジションユニットに搬送した後、カセットステーション11のウエハカセット(CR)へと搬送することとなる。
次に、露光装置14の液浸露光部30、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)について詳細に説明する。
図5はパターン形成装置1に設けられたインターフェイスステーション13および露光装置14の要部を示す概略図であり、図6は露光装置14に設けられた液浸露光部30の概略断面図であり、図7はインターフェイスステーション13に設けられた前洗浄ユニット(PRECLN)の概略断面図である。
液浸露光部30は、ウエハWを純水(屈折率1.44)よりも高屈折率を有する液体、より好ましくは屈折率1.5以上の液体、例えば環状炭化水素骨格を基本とする化合物からなる液体(屈折率1.63)である高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する、いわゆる液浸露光を行うように構成されている。前洗浄ユニット(PRECLN)、後洗浄ユニット(POCLN)はいずれも、液浸露光部30で用いられたものと同じまたは同種の高屈折率液体を用いてウエハWを洗浄するように構成されている。これに伴い、インターフェイスステーション13および露光装置14にかけては、図5に示すように、液浸露光部30と前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)との間で高屈折率液体を循環使用するための高屈折率液体循環機構9(高屈折率液体循環システム)が設けられている。
高屈折率液体循環機構9は、液浸露光部30での使用後の高屈折率液体を前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)に移送する第1の移送ライン41と、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)での使用後の高屈折率液体を液浸露光部30に移送する第2の移送ライン42と、この第2の移送ライン42内の高屈折率液体を再生するための液体再生機構5とを備えている。
図6に示すように、液浸露光部30は、図示しない開閉可能なチャンバーと、このチャンバー内に収容されたウエハWが載置されるステージ31と、図示しない光源からの露光光で照明されたマスクのパターン像をステージ31上のウエハWに投影露光する投影レンズ32と、ステージ31上のウエハWと投影レンズ32との間に、露光液としての高屈折率液体を供給する供給口33、およびこの露光液を回収する回収口34が形成された露光液流通部材35とを備えている。
ステージ31は、水平方向に移動可能、かつ微小回転可能に設けられている。また、ステージ31は、載置されたウエハWを囲むように環状突出部36を有し、この環状突出部36により、載置されたウエハWを保持するとともに、ウエハWに供給された露光液の流出を防止できるように構成されている。投影レンズ32は、マスクのパターン像を所定の倍率でウエハWに投影露光するように構成されている。なお、光源からの露光光としては、KrFエキシマレーザ光等の遠紫外光やArFエキシマレーザ光等の真空紫外光などが用いられる。露光液流通部材35は、投影レンズ32の先端部はたは下端部の周囲に環状に設けられており、供給口33および回収口34がそれぞれ、下部に周方向に間隔をあけて複数形成されている。また、露光液流通部材35は、各供給口33が第2の移送ライン42内と連通するように、かつ、各回収口34が第1の移送ライン41内と連通するように、第1および第2の移送ライン41、42に接続されている。これにより、第2の移送ライン42によって移送された露光液が各供給口33から供給されるとともに、各回収口34を介して回収された露光液が第1の移送ライン41に送られるように構成されている。
このように構成された液浸露光部30においては、ウエハ搬送機構25によってウエハWがステージ31上に載置されると、必要に応じてステージ31および/またはマスクを水平に動かしつつ、露光液流通部材35の各供給口33からウエハWと投影レンズ32との間に高屈折率液体を供給しながら、投影レンズ32によってマスクのパターン像をウエハWに投影することにより、ウエハWに液浸露光処理を施す。この際に、ウエハWと投影レンズ32との間に供給された高屈折率液体を各回収口34から第1の移送ライン41によって回収する。本実施形態では、高屈折率液体を用いて液浸露光を行うため、露光波長を著しく短くすることができ、これにより高解像度を得ることができる。液浸露光を所定の時間行ったら、露光液の供給を停止し、ウエハ搬送機構25によってウエハWをステージ31からアウトステージ14bに搬送する。
図7に示すように、前洗浄ユニット(PRECLN)は、ウエハWを収容するチャンバー60と、チャンバー60内でウエハWを水平に保持して回転させるスピンチャック61と、昇降して第1ウエハ搬送体21または第2ウエハ搬送体22とスピンチャック61との間でウエハWの受け渡しを行う昇降ピン62と、スピンチャック61に保持されたウエハWに高屈折率液体からなる洗浄液および窒素ガス等のパージガスを吐出して供給するシャワーヘッド63と、シャワーヘッド63にパージガスを移送するパージガス移送機構68と、ウエハWからこぼれ落ちた、あるいは振り切られた洗浄液を受け止める回収カップ64とを備えている。
チャンバー60の例えば側壁には、ウエハWを搬入出する第1ウエハ搬送体21または第2ウエハ搬送体22が通過可能な搬入出口65が形成されているとともに、この搬入出口65を開閉可能なシャッター65aが設けられている。昇降ピン62は、昇降機構66によって昇降可能であり、チャンバー60内に進入した第1ウエハ搬送体21または第2ウエハ搬送体22とスピンチャック61との間でウエハWの受け渡しを行うように構成されている。スピンチャック61は、ウエハWの裏面(下面)の中央部を真空吸着することによりウエハWを保持し、モータ等の回転機構67によって回転するように構成されている。シャワーヘッド63は、第1の移送ライン41に接続され、この第1の移送ライン41によって移送された洗浄液を、スピンチャック61に保持されたウエハWの表面(上面)に供給するように構成されている。回収カップ64は、スピンチャック61に保持されたウエハWを囲繞するように設けられ、第2の移送ライン42に接続されており、受け止めた洗浄液を第2の移送ライン42に送るように構成されている。
なお、後洗浄ユニット(POCLN)は、前洗浄ユニット(PRECLN)と等しい構成を有している。
このように構成された前洗浄ユニット(PRECLN)においては、まず、搬入出口65からチャンバー60内にウエハWが搬入されると、昇降機構66を昇降させてウエハWをスピンチャック61に受け渡し、シャッター65aによって搬入出口65を閉塞する。次に、スピンチャック61によってウエハWを回転させつつ、シャワーヘッド63からウエハWに洗浄液を供給してウエハWを洗浄し、その後、ウエハWを回転させつつ、シャワーヘッド63からウエハWにパージガスを供給してウエハWを乾燥させる。この間に、ウエハWからこぼれ落ちた、あるいは振り切られた洗浄液は、回収カップ64によって受け止められ、第2の移送ライン42によって回収される。ウエハWの乾燥が終了したら、シャッター65aによって搬入出口65を開放する。その後、ウエハWが搬入出口65からチャンバー60外に搬出されることとなる。本実施形態では、液浸露光での露光液として用いられるものと同じまたは同種の高屈折率液体を洗浄液として用いて液浸露光前のウエハWの洗浄を行うため、ウエハWの露光液に対する親和性を向上させることができ、これにより、洗浄液の残渣に起因する液浸露光の際のレジスト膜へのバブルや液残り等の発生を防止することが可能となる。
また、高屈折率液体は粘性が大きい(純水よりも大きい)ため、液浸露光時にウエハWに付着しやすく、従来の液浸露光後の純水等による洗浄では除去しにくいが、本実施形態では、液浸露光で用いられるものと同じまたは同種の高屈折率液体を洗浄液として用いて液浸露光後のウエハWの洗浄を行うため、シャワーヘッド63から吐出される高屈折率液体の液圧および粘性を利用して、ウエハWに付着した高屈折率液体からなる露光液を十分に除去することが可能となる。
図5に示すように、第1の移送ライン41は、上流側に設けられた、高屈折率液体を貯留する第1の貯留タンク41aと、下流側に設けられた、高屈折率液体を貯留する第2の貯留タンク41bと、液浸露光部30で使用された高屈折率液体を第1の貯留タンク41aに送る第1のポンプ41cと、第1の貯留タンク41aに貯留された高屈折率液体を第2の貯留タンク41bに送る第2のポンプ41dと、第2の貯留タンク41bに貯留された高屈折率液体を前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)に送る第3のポンプ41eと、第1の貯留タンク41aに送られる高屈折率液体の流量を調整する第1のバルブ41fと、前洗浄ユニット(PRECLN)に送られる高屈折率液体の流量を調整する第2のバルブ41gと、後洗浄ユニット(POCLN)に送られる高屈折率液体の流量を調整する第3のバルブ41hとを有している。第2の移送ライン42は、上流側に設けられた、高屈折率液体を貯留する第1の貯留タンク42aと、下流側に設けられた、高屈折率液体を貯留する第2の貯留タンク42bと、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)で回収された高屈折率液体を第1の貯留タンク42aに送る第1のポンプ42cと、第1の貯留タンク42aに貯留された高屈折率液体を第2の貯留タンク42bに送る第2のポンプ42dと、第2の貯留タンク42bに貯留された高屈折率液体を液浸露光部30に送る第3のポンプ42eと、液浸露光部30に送られる高屈折率液体の流量を調整するバルブ42fとを有している。
高屈折率液体は一般的に揮発性が高いため、第1の貯留タンク41a、42aおよび第2の貯留タンク41b、42bにはそれぞれ、高屈折率液体が揮発しないように、高屈折率液体よりも比重が小さく、かつ高屈折率液体と分離する水等の揮発防止液Cが貯留されている。
第2のポンプ41d、42dはそれぞれ、例えば、第1の貯留タンク41a、42a内の高屈折率液体が所定量以上になった際に、第1の貯留タンク41a、42a内の高屈折率液体を第2の貯留タンク41b、42bに送るように構成される。
第2の貯留タンク41b、42bにはそれぞれ、この第2の貯留タンク41b、42bに新たな高屈折率液体を補充するための新液供給ライン43、44が接続されている。新液供給ライン43、44はそれぞれ、例えば、第1の貯留タンク41a、42a内の高屈折率液体が所定量以下であり、かつ、第2の貯留タンク41b、42b内の高屈折率液体が所定量以下になった際に、所定の温度に調整された新たな高屈折率液体を第2の貯留タンク41b、42bに補充するように構成される。
第1の貯留タンク41a、第1のポンプ41cおよび第1のバルブ41fを含む第1の移送ライン41の上流側端部は、液浸露光部30で用いられた高屈折率液体を回収する第1の回収部4aを構成し、第2の貯留タンク41b、第3のポンプ41e、第2のバルブ41gおよび第3のバルブ41hを含む第1の移送ライン41の下流側端部は、第1の回収部によって回収された高屈折率液体を前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)にそれぞれ供給する第1の供給部4bを構成している。また、第1の貯留タンク42aおよび第1のポンプ42cを含む第2の移送ライン42の上流側端部は、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)でそれぞれ用いられた高屈折率液体を回収する第2の回収部4cを構成し、第2の貯留タンク42b、第3のポンプ42e、およびバルブ42fを含む第2の移送ライン42の下流側端部は、第2の回収部によって回収された高屈折率液体を液浸露光部30に供給する第2の供給部4dを構成している。
液体再生機構5は、第1の移送ライン41および第2の移送ライン42内の高屈折率液体をそれぞれろ過するフィルター51と、第2の移送ライン42内の高屈折率液体を脱気する脱気部52と、第2の移送ライン42内の高屈折率液体を所定の温度に調整する温調機構53とを有している。
フィルター51は、液浸露光部30への供給前の高屈折流体、ならびに前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)への供給前の高屈折流体をろ過するように、例えば、第1の移送ライン41の第2の貯留タンク41bよりも下流側ならびに第2の移送ライン42の第2の貯留タンク42bよりも下流側に設けられる。脱気部52は、例えば、第1の貯留タンク42a内の高屈折流体を脱気するように第1の貯留タンク42aに設けられる。温調機構53は、例えば、第1の貯留タンク42a内の高屈折率液体を所定の温度近傍に調整する第1の温調部53aと、第1の温調部53aによって所定の温度近傍に調整された高屈折率液体を第2の貯留タンク42b内で所定の温度に調整する第2の温調部53bとから構成される。
このように構成された高屈折率液体循環機構9においては、高屈折率液体が、液浸露光部30から第1の回収部4aに回収された後、第1の供給部4bにより前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)にそれぞれ供給されて洗浄に供され、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)から第2の回収部4cに回収された後、第2の供給部4dにより液浸露光部30に供給されて液浸露光に供され、液浸露光部30と前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)との間で循環されることとなる。
インターフェイスステーション13には、高屈折率液体の揮発成分を捕集する捕集機構6が設けられている。露光装置14(または液浸露光部30)は、インターフェイスステーション13よりも陽圧に保持されており、また、前述のように高屈折率液体は揮発性が高いため、高屈折率液体の揮発成分は、インターフェイスステーション13内ならびにインターフェイスステーション13を介して処理ステーション12内に侵入しやすい。高屈折率液体の揮発成分が処理ステーション12内に侵入すると、ウエハWに悪影響を与えるおそれがある。そこで、本実施形態では、インターフェイスステーション13内の高屈折率液体の揮発成分、ならびに露光装置14からインターフェイスステーション13内に侵入しようとする高屈折率液体の揮発成分を捕集機構6によって捕集するように構成したため、ウエハWへの悪影響を回避することができる。捕集機構6によって捕集した高屈折率を有する液体の揮発成分は、除害して廃棄してもよいが、ここでは、揮発成分のうちの有機成分のみを抽出し、この有機成分を、供給ライン60を介して第1の移送ライン41および第2の移送ラインの少なくとも一方に供給することにより、高屈折率液体のリサイクル効率を一層高めることができる。なお、捕集機構6は、例えば、高屈折率液体の揮発成分から有機成分を取り除いたエアを装置外に排出するように構成することができる。
本実施形態では、前述のように、露光装置14または液浸露光部30による高屈折率液体を用いた液浸露光処理前および液浸露光処理後のウエハWを、高屈折率液体を用いて洗浄する前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)を設けたため、ウエハWの露光液に対する親和性を向上させることができるとともに、ウエハWから露光液を十分に除去することができ、これにより、ウエハWへの処理ムラの発生を防止することが可能となる。
その一方で、本実施形態では、第1の移送ライン41により露光装置14または液浸露光部30で用いられた高屈折率液体を回収して前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)に供給するとともに、第2の移送ライン42により前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)で用いられた高屈折率液体を回収して液浸露光部30に供給するように構成したため、液浸露光部30と前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)との間で高屈折率液体を循環リサイクルして、高屈折率液体からなる露光液および洗浄液の使用量を少なく抑えることができるとともに、露光装置14または液浸露光部30で用いられた露光液を再生するための機構ならびに処理と、前洗浄ユニット(PRECLN)および後洗浄ユニット(POCLN)で用いられた洗浄液を再生するための機構ならびに処理とを個別に必要とするといったことを回避することができる。これにより、循環中の高屈折率液体を再生するための脱気部52および温調機構53を、第1の移送ライン41および第2の移送ライン42のいずれか一方、例えば第2の移送ライン42のみに設けるだけですむ。したがって、環境面に優れるとともに、原料コストの低減を図ることができ、その上、クラスターツールとしての装置の簡素化を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、第1の移送ライン41および第2の移送ラインに高屈折率液体を一時的に貯留する貯留タンク41a、41b、42a、42bを設けるとともに、貯留タンク41a、41b、42a、42bの高屈折率液体を水等の揮発防止液Cで封じ込める水封式で構成したため、高屈折率液体の揮発を防止してリサイクル効率を高めることができる。
また、本実施形態では、第2の移送ライン42内の高屈折率液体をろ過するフィルター51と、第2の移送ライン42内の高屈折率液体を脱気する脱気部52と、第2の移送ライン42内の高屈折率液体を所定の温度に調整する温調機構53とを設けたため、液浸露光部30で使用される露光液を新鮮な状態に保つことができ、これにより、露光液の温度や清浄度等に大きく影響を受ける液浸露光処理の品質を高く保つことができる。
さらに、本実施形態では、温調機構53を、第2の移送ライン42の上流側から下流側に向かって順に、高屈折率液体を所定の温度近傍にラフに調整する第1の温調部53aと、第1の温調部53aによって所定の温度近傍に調整された高屈折率液体を所定の温度に精緻に調整する第2の温調部53bとから構成したため、液浸露光部30で使用される露光液を所望の温度に確実に調整することができ、これにより、液浸露光処理の品質を一層高く保つことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上記実施形態では、露光部と前洗浄ユニットおよび後洗浄ユニットとの間で高屈折率液体を循環させるように構成したが、これに限らず、露光部と前洗浄ユニットまたは後洗浄ユニットとの間のみで高屈折率液体を循環させるように構成してもよい。また、脱気部および温調機構は、第2の移送ラインのみに限らず、第1の移送ラインに設けてもよい。さらに、洗浄ユニットおよび高屈折率液体循環機構を例えば露光装置に一体的に設けてもよい。
本発明に係る基板処理装置の一実施形態としてのパターン形成装置の概略平面図である。 パターン形成装置の概略斜視図である。 パターン形成装置に設けられたインターフェイスステーションの概略斜視図である。 図1に示すパターン形成装置の制御系を示すブロック図。 パターン形成装置に設けられたインターフェイスステーションおよび露光装置の要部を示す概略図である。 露光装置に設けられた露光部の概略断面図である。 インターフェイスステーションに設けられた前洗浄ユニットの概略断面図である。
符号の説明
1:パターン形成装置
4a:第1の回収部
4b:第1の供給部
4c:第2の回収部
4d:第2の供給部
5:液体再生機構
6:捕集機構
9:高屈折率液体循環機構(高屈折率液体循環システム)
12:処理ステーション
13:インターフェイスステーション
14:露光装置
21:第1ウエハ搬送体(搬送機構)
22:第2ウエハ搬送体(搬送機構)
30:液浸露光部(液浸露光装置)
41:第1の移送ライン
42:第2の移送ライン
41a、42a:第1の貯留タンク
41b、42b:第2の貯留タンク
51:フィルター
52:脱気部
53:温調機構
53a:第1の温調部
53b:第2の温調部
W:ウエハ(基板)
COT:レジスト塗布ユニット(レジスト塗布部:レジスト塗布装置)
DEV:現像ユニット(現像部:現像装置)
POCLN:後洗浄ユニット(洗浄部:洗浄装置)
PRECLN:前洗浄ユニット(洗浄部:洗浄装置)

Claims (12)

  1. 基板にレジストを塗布してレジスト膜を形成し、露光後に露光されたレジスト膜を現像するための一連の処理を行い、レジスト塗布後で露光前の基板または/および露光後で現像前の基板を洗浄する洗浄部を有するレジスト塗布・現像部と、基板に形成されたレジスト膜を水よりも高い屈折率を有する液体である高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する液浸露光部とを備え、所定のレジストパターンを形成するパターン形成装置における、高屈折率液体を循環使用するための高屈折率液体循環システムであって、
    前記液浸露光部で用いられた高屈折率液体を回収する第1の回収部と、
    前記第1の回収部によって回収された高屈折率液体を、洗浄液として用いるように前記洗浄部に供給する第1の供給部と、
    前記洗浄部で用いられた高屈折率液体を回収する第2の回収部と、
    前記第2の回収部によって回収された高屈折率液体を前記液浸露光部に供給する第2の供給部と
    を具備し、
    高屈折率液体は、前記液浸露光部から前記第1の回収部に回収された後、前記第1の供給部により前記洗浄部に供給されて洗浄に供され、前記洗浄部から前記第2の回収部に回収された後、前記第2の供給部により前記液浸露光部に供給されて液浸露光に供され、前記液浸露光部と前記洗浄部との間で循環され
    前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前に脱気する脱気部をさらに具備することを特徴とする高屈折率液体循環システム。
  2. 前記第1の回収部および前記第1の供給部のうちの少なくとも一方、ならびに前記第2の回収部および前記第2の供給部のうちの少なくとも一方はそれぞれ、高屈折率液体を一時的に貯留する貯留タンクを有し、
    前記貯留タンクには、高屈折率液体よりも比重が小さく、かつ高屈折率液体と分離する、高屈折率液体の揮発を防止するための揮発防止液が貯留されていることを特徴とする請求項1に記載の高屈折率液体循環システム。
  3. 前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前にろ過するフィルターをさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高屈折率液体循環システム。
  4. 前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記第2の供給部による供給前に所定の温度に調整する温調機構をさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高屈折率液体循環システム。
  5. 前記温調機構は、高屈折率液体の流通方向上流側から下流側に向かって順に、
    前記第2の回収部による回収後の高屈折率液体を前記所定の温度近傍に調整する第1の温調部と、
    前記第1の温調部によって前記所定の温度近傍に調整された高屈折率液体を前記所定の温度に調整する第2の温調部と
    を有することを特徴とする請求項4に記載の高屈折率液体循環システム。
  6. 前記高屈折率液体は屈折率が1.5以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の高屈折率液体循環システム。
  7. レジスト塗布部により基板にレジストを塗布してレジスト膜を形成する工程と、液浸露光部によりレジスト膜の形成後の基板を水よりも高い屈折率を有する液体である高屈折率液体に浸漬させた状態でレジスト膜を所定のパターンに露光する工程と、現像部により露光後のレジスト膜を現像する工程と、洗浄部によりレジスト膜の形成後で露光前の基板または/および露光後で現像前の基板を洗浄する工程とを含む、所定のレジストパターンを形成するパターン形成方法であって、
    前記洗浄工程では、前記露光工程での使用後の高屈折率液体を前記液浸露光部から回収して洗浄液として使用し、前記露光工程では、前記洗浄工程での使用後の高屈折率液体を前記洗浄部から回収し、前記洗浄部から回収した高屈折率液体を脱気して使用し、高屈折率液体を前記液浸露光部と前記洗浄部との間で循環させることを特徴とするパターン形成方法。
  8. 前記液浸露光部および前記洗浄部から回収した高屈折率液体をそれぞれ、前記洗浄工程および前記露光工程で使用する前に、高屈折率液体よりも比重が小さく、かつ高屈折率液体と分離する、高屈折率液体の揮発を防止するための揮発防止液が貯留された貯留タンクに一時的に貯留することを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
  9. 前記洗浄部から回収した高屈折率液体をろ過して前記露光工程で使用することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のパターン形成方法。
  10. 前記洗浄部から回収した高屈折率液体を所定の温度に調整して前記露光工程で使用することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. 前記高屈折率液体は屈折率が1.5以上であることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  12. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のパターン形成方法が行われるように、コンピュータに処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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