JP4993747B2 - レトロウイルスプロテアーゼ阻害剤として有用なリトナビル類似化合物、そのリトナビル類似化合物の製造方法及びそのリトナビル類似化合物の薬学的組成物 - Google Patents

レトロウイルスプロテアーゼ阻害剤として有用なリトナビル類似化合物、そのリトナビル類似化合物の製造方法及びそのリトナビル類似化合物の薬学的組成物 Download PDF

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Description

本発明は、新規のHIVプロテアーゼ阻害剤化合物或いはその塩、プロドラッグまたはエステル、及びその化合物の製造方法、並びにその化合物の治療目的使用に関する。
リトナビル類似体である本発明の化合物は以下で述べるように特に、HIVの複製過程に関わる必須的な酵素であるHIVプロテアーゼを阻害する活性を有している。それ故、本発明の化合物はHIV感染症を治療するのに単独に、または他の抗HIV剤と組み合わせて使用され得る。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)とは、頭字語AIDS(後天性免疫不全症候群)として知られている感染性疾患を引き起こす、ヒト免疫系に侵入することのできる、レンチウイルス(Lentivirinae)亜科に属するレトロウイルス(RNAからなる)である。文献[Pecanha,E.P.; Antunes, O.A.C; Tanuri, A.;Quim Nova, Vol. 25, No. 6B, 1108−1116, 2002]参照。
HIVのゲノムは内部の構造たんぱく質p17、p24、p7及びp6をコードすgag領域と、プロテアーゼ(p11、PR)、逆転写酵素(p66/p51、RT)、及びインテグラーゼ(p31、IN)をコードするpol領域と、コーティングたんぱく質、qp120及びgp41をコードするenv領域との3つの主な領域を有する。HIV−1のゲノムはさらに他の6つのアクセサリーたんぱく質(その中2つ、tat及びrevは遺伝子の発現調節に関わる)をコードする。文献[Frankel、 A.D.; Young, J.A.T.; Annu. Rev. Biochem. 67, 1, 1998]参照。
細胞性感染は、HIVウイルスが細胞性受容体、一般にT CD4+にgp120たんぱく質により結合し;次いでウイルスが細胞膜と結合し、カプシドの中身が細胞質へ放出される際に起こる。HIV酵素である逆転写酵素は、HIVウイルスのRNAから始まるDNAコピーの生成を触媒する。次いで2重螺旋のDNAコピーは、細胞核へ移動され、そこで第2のHIV酵素であるインテグラーゼがウイルスDNAの宿主遺伝物質への取り込みを触媒する。次いで、ウイルス遺伝子が発現され、HIVのDNAから始まるRNA転写及びウイルスたんぱく質の翻訳(translation)が行われる。
しかしながら、新たに産生されたウイルスたんぱく質は、互いに結合されている構造たんぱく質及びウイルス酵素を構成する長い個体であるポリプロテインの前駆物質の形態で産生される。ポリプロテイン及びウイルスRNAは、これらが細胞膜から突然現れる新たなウイルスへ取り込まれる細胞表面へ移動し、ウイルスの外層を形成する。
新たに産生されたウイルスは、第3のHIV酵素であるプロテアーゼ(これはウイルスのポリプロテインを機能性たんぱく質、構造たんぱく質及び酵素へ転換させる)の作用がなければ感染性を持つことができない。文献[Nora de Souza, M.V.; Almeida, M.V.; Quim. Nova, Vol. 26, No. 3, 366−373, 2003]参照。
プロテアーゼは高度に特異的な部位で他のたんぱく質を分解する酵素である。HIVプロテアーゼ、即ちアスパルチル・プロテアーゼは“ビリオン”(完全なウイルス粒子)の成熟プロセスを通じて必須の機能性たんぱく質でウイルスのポリプロテインを分解する。このプロセスは、各々の新たな“ビリオン”がその感染された細胞膜の外部に現れる際に起こり、そしてその細胞により未成熟ウイルスが放出された後にも続く。
ポリプロテインが裂片でなければ、ウイルスの形成は終わらず、したがって新たな細胞を感染させることはできなくなる。プロテアーゼ阻害剤は、その名からわかるように、プロテアーゼの酵素作用を阻害することができる物質である。これは、プロテアーゼ酵素がgag/polポリプロテインを分解しその必須の生成物を形成する前に、その酵素を不活性化させることにより阻害作用を奏する。
HIVのゲノムは、ウイルスプロテアーゼにより処理されるとプロテアーゼ、逆転写酵素、インテグラーぜ及びウイルス核の構造たんぱく質が得られる、gap及びgap−polとして知られているたんぱく質の前駆物質をコードする。ウイルスによりコードされた酵素を阻害することによるHIVの制御に関する研究は数多く行われてきた。現在抗HIV剤として市販されている化合物類は、ウイルス複製の様々な段階を阻害することができ、これらが阻害するウイルス酵素により分類される。これらはヌクレオシド−ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTIs)、非−ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTIs)及びプロテアーゼ阻害剤(PIs)の3つのカテゴリに分けられる。
特に、HIVプロテアーゼの阻害に関しては数多くの研究が行われ、そのようなプロテアーゼ阻害剤であるサキナビル(saquinavir)、インヂナビル(indinavir)、リトナビル(ritonavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、アムプレナビル(amprenavir)、エロピナビル(elopinavir)は、HIV感染症の治療剤として南アメリカ医薬品管理局、FDA(食品医薬品安全庁)により承認された、このカテゴリに属する化合物の例である。単剤療法では抵抗性を持つ菌株が現れるため、実際患者の治療に当たってはそれらのプロテアーゼ阻害剤と逆転写酵素阻害剤とを併用する。抗レトロウイルス製剤は個別的に、または抗レトロウイルス剤組成物として入手可能である。
抗HIV剤が既に患者に入手可能ではあるが、これらは疾病治療に完全に有効であるわけではないし、現在使用されている数多くの薬剤は血小板減少(低血小板数)、腎毒性及び骨髄血球減少といった副作用を引き起こす。抗HIV治療に対するウイルスの耐性に加えてこれらの因子は、新たな有効な標的酵素阻害剤、並びにウイルスの複製サイクルにおける他の段階で作用する薬剤の開発への必要性を示している。
治療に適していると考えられる薬剤に対する1つの条件はその治療の有効性である。したがって、そのような条件を満たすには該薬剤が十分な吸収率及び生体利用率といった特性を有するべきである。
プロテアーゼ阻害剤は高分子量の物質であり、通常親油性、低水溶性を有し、治療のために固体状態で投与されると低い吸収率及び低い生体利用率を示す。しかし、これらの薬剤を投与するための濃縮タイプの医薬組成物の開発は非常に難しく、また体内でその薬剤の治療濃度を維持するためにはこれらの物質を高容量にかつ頻繁に投与する必要がある。
化学名が(2S,3S,5S)−5−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ−2−[N[(5‐チアゾリル)メトキシカルボニル]アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサンであるプロテアーゼ阻害剤化合物(CAS番号:155213−67−5)及び幾つかの類似化合物が国際公開公報WO94/14436(Kempf、 D.J.)に記載されている。
リトナビルは結晶多形を示し、同組成の別の結晶の間には水溶性おいて大きな差がある。このような特性を持つため、より難溶性の結晶多形のリトナビル(結晶形態)を少量提供する、初めて市販された組成物が販売中止となった。そのような現象は該薬剤のHIV抑制活性を損なう。結晶多形I及びIIとして知られている結晶多形は国際公開公報WO00/04016に開示されている。
リトナビルが異なる物理的‐化学的特性を持つ結晶多形を示すため、難溶性結晶多形の結晶化をかなり抑制した軟質のゼラチンカプセル形態の新たな組成物が開発された。国際公開公報98/22106に開示されている組成物は実際市販されているリトナビルの医学組成物である。しかしながら、この組成物は、物理的‐化学的安定性が低い、カプセル中リトナビルの濃度が低い、ならびにカプセルのサイズが大きすぎるといった幾つかの短所を有する。
実際の治療にあたり、軟質のゼラチンカプセル形態のリトナビル医薬組成物は1日1200mg(リトナビル)の容量で、600mgずつ2回に分けて投与される。市販されている軟質のゼラチンカプセルは1カプセルにつきリトナビル100mgを含有する。したがって、治療を受けている患者は毎日合計12カプセルを飲まなくてはならない。
HIV感染症を阻害するためにリトナビルを使用することについては米国特許第5、541、206号(Kempf、 D.J.)に開示されている。HIV感染症を抑制するために1つ以上の逆転写酵素阻害剤とリトナビルとを組み合わせて使用することについては米国特許第5、635、523号(Kempf、 D.J.)に開示されている。HIV感染症を抑制するために1つ以上のHIVプロテアーゼ阻害剤とリトナビルとの組み合わせを使用することについては米国特許第5、674、882号(Kempf、 D.J.)に開示されている。
より優れた新たな抗HIV剤を探るためにサーチすると、既に開発されているプロテアーゼ阻害剤の類似体または誘導体化合物が論文などで数多く見られる。
米国特許第5、354、866号(Kempf、 D.J.)には、その構造において1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン基を有する化合物が開示されている。リトナビル誘導体のような化合物は、例えば以下に示した構造を持つ化合物A−83962、A−81525及びA−80987を含む。
Figure 0004993747
Figure 0004993747
Figure 0004993747
(式中、Phはフェニル基を示す。)
言い換えれば、この文献には、リトナビルにおいて5−チアゾリル基が3−ピリジニル基に置換された化合物(A−83962);リトナビルにおいて(2−イソプロピル−4−チアゾリル)−CH2−N(CH3)基が2−ピリジニル−CH2−O基に置換された化合物(A−81525);ならびにリトナビルにおいて1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン基のC2及びC5での置換基が互いに逆になり、5−チアゾリル基は3−ピリジニルに置換され、そして(2−イソプロピル−4−チアゾリル)−CH2−N(CH3)基は2−ピリジニル−CH2−Oに置換された化合物(A−80987)が開示されている。
米国特許第5、541、206号(Kempf、 D.J.)は下記式I(化4)のレトロウイルスプロテアーゼ阻害剤に関する。
Figure 0004993747
この特許には、式中X、Y及びR1−R7ラジカルに対する置換基が記載されており、また下記式のプロテアーゼ阻害剤、リトナビル(実施例1U,IC50=0.025−0.040μM)を含めて、別の化合物になる置換体の組み合わせの例が開示されている。
Figure 0004993747
(式中、Phはフェニル基を示す。)
リトナビルのように、式Iの化合物に対し簡単な変更や置換基の導入といった化学的修飾を施すと、抗HIV活性テストで互いに反応性の異なる別の化合物が得られる。例えば、リトナビルの5−チアゾリル環に2−イソプロピル置換基を導入しても実際にIC50値は変わらないが(実施例45C、IC50=0.036−0040μM)、リトナビルの4−チアゾリル環において2−イソプロピル基を2−イソブチル基に置換すると、IC50値が相当に増加した。(実施例59G、IC50=0.11−0.13μM)言い換えれば、抗HIV活性が減少した。上記式Iは(2S,3S,5S)−2,5−ビス−置換された1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物を含むわけではない。
米国特許第5、648、497号(Kempf、 D.J.)には、式A−X−Bのレトロウイルス阻害剤化合物(リトナビルも含む)が開示されている。リトナビル及び関連化合物類を含む式A−X−Bは下記式II(化6)のように簡単な形態で表示することができる。
Figure 0004993747
(式中(リトナビルの場合)、R1及びR2は−CH2Ph(Phはフェニル基である)であり;Aは5−チアゾリル−CH2−Oであり;Bは−CH(イソプロピル)−NH−C(O)−N(CH3)−CH2−(2−イソプロピル−4−チアゾリル)である。)
この特許にはまた、C2及びC5にそれぞれ結合されている置換基A−C(O)−NH−及びB−C(O)−NH−がリトナビルに対し逆になっている式IIの化合物が開示されている。例えば、この特許でクレームされている、Aが−CH(イソプロピル)−NH−C(O)−N(CH3)−CH2−(2−アミノ−チアゾリル)であり、Bが5−チアゾリル−CH2−Oである化合物は以下のように表される。
Figure 0004993747
(式中、Phはフェニル基を示す。)
式IIにおいて置換基A、Bが逆になっている化合物の他に、置換基A=Bである化合物、例えばA=B=(2−メチル−5−チアゾリル)−CH2−O−である実施例79の化合物(下記式で表される)も記載されている。
Figure 0004993747
(式中、Phはフェニル基を示す。)
特許として保護される、プロテアーゼ阻害剤または潜在的阻害剤として証明された化合物は数多く存在し、特許文献は一般にこれらの化合物の幾つかの変形を含んでいるが、これらに関する知識及び科学の発展は新たな化合物の開発への可能性を常に開いている。すべての新たな化合物に対しては、合成を始め、臨床及び前臨床試験まで様々な側面をテストする必要がある。A基がB基に置換されたりB基がA基に置換されたり、或いはA基、B基が同じであったりするような、リトナビルの幾つかの類似化合物に対し、これらの抗ウイルス活性が文献に完全に開示されているわけではない。
その文献からは一部の2,5−ビスまたは−ジ置換体が一般に予測され得るが、どちらも合成されたこともなければ、HIVプロテアーゼ阻害活性がテストされたこともない。
驚いたことに、本発明で我々は、A=Bである一部のリトナビル類似化合物(即ち、2,5−ビスまたは−ジ置換体)がリトナビルより著しく優れた抗HIV活性を示すことを見出し、これらがHIV感染症の治療に用いられることを確認した。
本発明の目的は新たなリトナビル類似化合物及びその製造方法を提案することにある。本発明によるリトナビル類似化合物は1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサンの母核を有する式IIで表される構造を持つ。
本発明の更なる目的は、新たな化合物がHIVプロテアーゼ阻害活性を示し、したがって単独に、あるいは他の抗HIV剤と組み合わせて用いられ得ることを確認するものである。
本発明は下記式で表される化合物またはその薬学的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグを提供する。
Figure 0004993747
(式中、Phはフェニル基である。)
本発明の化合物は非対称炭素を有するため、ラセミ体の混合物、すべてのジアステレオ異性体の混合物及びその分離されたジアステレオ異性体を含め、その化合物のすべての立体異性体が本発明の範囲に含まれる。
本発明の好ましい化合物は、−ベンジルの隣にある炭素原子の配置が“S”(1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサンのC2及びC5)で、そのヒドロキシル基に結合されている炭素原子の配置が“S”になっているものである。本明細書で使用する場合の配置“S”という用語は、IUPACによる定義に従ったものである。文献[G.P. Moss Pure and Applied Chemistry, 68, 2193−2222 (1996)]参照。バリンアミノ酸が天然L異性体であるのが好ましい。
本発明による好ましい化合物は(2S,3S,5S)−2、−5ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサンまたはその薬学的に許容される塩、エステルまたはプロドッラグである。
本発明の化合物は、図1に示したように当業者によく知られている方法で製造され得る。一般に、化合物(4)は、化合物(1)と(2)とを結合させ(式中、YはOHであっても活性エステル基であっても良く、PはN−保護基である)、N−保護に続き、化合物(3)が形成されることにより得られる。最後に、化合物(4)と化合物(5)(式中、ZはOHであっても活性化エステル基であっても良い)との結合により類似化合物(6)が得られる。例えば、化合物(4)は米国特許第5、914、332号(Sham、 H.L.)に記載の製造方法で得られる。即ち、化合物(4)は、テトラヒドロフラン(THF)の溶媒中にヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)及びジクロロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で化合物(1)(Y=OH)と化合物(2)(Pは保護基、好ましくはt−ブチルオキシカルボニル)とを反応させ化合物(3)を形成することにより得ることができる。次に、化合物(3)は、トリフルオロ酢酸(CF3COOH)及びジクロロメタン(CH2Cl2)の存在下でN−保護され、化合物(4)を形成する。化合物(4)は、テトラヒドロフラン(THF)の溶媒中にヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)及びジクロロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で化合物(5)と反応し、所定の類似化合物(6)を生成する。
本発明によれば、本明細書で使用する場合の“N−保護基”という用語は、合成過程で望ましくない反応に対しアミン基の窒素を保護するために用いられる基を意味する。通常使われるN−保護基は、文献[Greene,“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley & Sons, New York, 1991]に記載されており、これは本明細書中に参考として援用される。N−保護基としては、アシル基、例えばフォルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、αークロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロ−ベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなど;スルホニル基、例えばベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど;カルバマート形成基、例えばベンジルオキシカルボニル、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニル)−1−メチルエトキシルカルボニル、α、α−ジメチル−3,5‐ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル、フェニルチオカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロへキシルオキシカルボニルなど;アルキル基、例えばベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルメチルなど;シリル基、例えばトリメチルシリルなどがある。好ましいN−保護基はフォルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
本発明によれば、本明細書で使用する場合の“活性エステル基”という用語は、酸クロリドのような酸ハライド及び活性化エステル、例えば酢酸及びギ酸無水物、アルコキシカルボニルハライドの無水物(例えば、イソブチルオキシカルボニルクロリドなど);N−ヒドロキシスクシンイミドのエステル、N−ヒドロキシフタルイミドのエステル、N−ヒドロキシベンゾトリアゾールのエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシアミドのエステル、2,4,5−トリクロロフェニルのエステルなどを示す。
抗HIV活性を比較するために、他のリトナビル類似化合物(式II)を用意した。式中、A、Bは、1つの化合物においては互いに同一であったが、その他の化合物においては互いに異なっていた。選ばれた化合物は次の通りである。
a)A=B
Figure 0004993747
b)A≠B
Figure 0004993747
以下では本発明による新たな化合物の製造方法及びHIVプロテアーゼ阻害活性テストについて説明する。
(2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物の合成
A.(2S,3S,5S)−2−[N−[N−[[N−メチル−N[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた6.0L丸フラスコ中に、窒素雰囲気下、(2S,3S,5S)−2−アミノ−3−ヒドロキシル−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニルへキサン(100g、0.26mol)及びクロロホルム(1.9L)を加えた。固形物が完全に溶けたら、クロロホルム(630mL)中のN−[[N−メチル−N[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]L−バリニル]ヒドロキシスクシンイミドエステル(107g、0.26mol)の溶液を加えた。薄層クロマトグラフィーにより反応をモニターし、反応が終わったら10%炭酸ナトリウム溶液(1.9L)を加えた。有機相を分離し、これをそのまま精製することなく次の段階で使用した。
B.(2S,3S,5S)−2−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
漏斗、撹拌器を備えた6.0L反応器中に、実施例1Aで得た溶液(2.5L以下)及びトリフルオロ酢酸(62.8mL、0.82mL)を徐々に加えた。薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応をモニターしながら、その反応系を撹拌した。反応が終わったら、炭酸ナトリウム溶液(10%、pH=7.0)を徐々に加えた。相を分離し、その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、こうして得られた粗生成物をそのまま精製することなく次の段階で使用した。
C.(2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた5.0L反応器中に、窒素雰囲気下、クロロホルム(2.5L)中の実施例1Bで得た生成物の溶液及びクロロホルム(630mL)中の[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]L−バリニル ヒドロキシスクシンイミド エステル(107g、0.26mol)の溶液を加えた。薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応をモニターしながら、その反応系を撹拌した。反応が終わったら、炭酸ナトリウム溶液(10%、1.9L)を加えた。相を分離し、その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下この粗生成物に酢酸エチル(1.9L)を加えた。得られた白色結晶を真空下でろ過し、40℃のオーブンで乾燥させた。
収率:205g
RMN-1H (500 MHz, CDCl3): δ 0.83 (d, J= 6.9 Hz, 3H) ; 0.85 (d, J= 6.7 Hz, 3H); 0.89 (d, J= 6.5 Hz, 3H); 0.90 (d, J= 6.7 Hz, 3H); 1.36 (d, J= 6.9 Hz, 6H) ; 1.37 (d, J= 6.8 Hz, 6H); 1.56-1.66 (m, 2H); 2.06-2.14 (m, J= 6.7 Hz, 1H) ; 2.16-2.26 (m, J= 6.6 Hz, 1H) ; 2.71 (dd, J= 6.7 e 14.0 Hz, 1H); 2.75 (dd, J= 6.8 e 14.0 Hz, 1H); 2.81 (dd, J= 7.6 e 13.7 Hz, 1H); 2.86 (dd, J= 7.4 e 13.6 Hz, 1H); 2.97 (s, 3H); 3.261 (m, J=6.9 Hz, 1H); 3.263 (m, J=6.9 Hz, 1H); 3.62-3.70 (m, 1H); 3.98-4.10 (m, 3H); 4.16-4.26 (m, 1H); 4.36-4.48 (m, 4H); 4.48-4.52 (m, 1, 1H); 5.94-6.04 (m, 1, 1H); 6.10-6.18 (m, 1, 1H); 6.67 (d, J= 8.3 Hz, 1H); 6.75 (d, J= 8.1 Hz, 1H); 6.94 (s, 1H); 6.98 (s, 1H); 7.02-7.06 (m, 2H); 7.06-7.12 (m, 4H); 7.12-7.20 (m, 4H).
RMN-13C (125.7 MHz, CDC13): δ 17.7; 18.0; 19.6; 19.6; 23.0; 23.1; 23.2; 29.8; 30.4; 33.2; 34.9; 38.3; 39.8; 41.3; 49.1; 49.1; 49.2; 55.2; 60.3; 60.4; 69.4; 113.9; 114.1; 126.0; 126.2; 128.1; 129.2; 129.3; 137.7; 138.4; 151.9; 152.0; 158.5; 158.9; 172.2; 178.9; 179.1.
(2S,3S,5S)−2−[N−[N[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−(N−((5−チアゾリル)メトキシカルボニル)アミノ)−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物の合成
撹拌器システムを備えた4.0L反応器中に、窒素雰囲気下、THF(2.9L)中の実施例1Bで得た化合物の溶液及び(N−(5−チアゾリル)メチル)−(4−ニトロフェニル)カーボネート(76g、0.27mol)を加えた。TLCにより反応をモニターしながら、周辺温度でこの反応器を撹拌した。減圧下溶媒を留去し、この粗生成物を酢酸エチル(2.0L)に溶かし、この有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(8x500mL)及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。こうして得られた生成物を、その体積が1/3になるまで減圧濃縮し、次いでへキサンを加えてこの生成物を結晶化した。白色結晶を40℃のオーブンで乾燥させた。収率:141g。
RMN-1H (500 MHz, CDCl3): δ 0.85 (d, J= 6.8 Hz, 3H) ; 0.88 (d, J= 6.8 Hz, 3H); 1.36 (d, J= 6.8 Hz, 6H); 1.58-1.72 (m, 2H); 2.11 (m, J= 7.0 Hz, 1H) ; 2.76 (d, J= 6.0 Hz, 2H) ; 2.88 (d, J= 7.4 Hz, 2H); 2.91 (s, 3H); 3.26 (m, J=7.0 Hz, 1H); 3.72-3.82 (m, 1, 1H); 3.96-4.08 (m, 1H); 3.98 (t, J=7.4 Hz, 1H); 4.11 (q, J= 8.0 Hz, 1H) ; 4.36 (d, J= 16.1 Hz, 1H) ; 4.41 (d, J= 16.1 Hz, 1H); 5.15 (d, J=13.0 Hz, 1H); 5.20 (d, J=13.3 Hz, 1H); 5.56 (d, J=8.4 Hz, 1H); 6.04-6.24 (m, 1, 1H); 6.94 (s, 1H); 6.96 (s, 1H); 6.96-6.99 (m, 1, 1H); 7.00-7.20 (m, 2H); 7.20-7.21 (m, 8H); 7.77 (s, 1H); 8.74 (s, 1H).
RMN-13C (125.7 MHz, CDC13): δ 18.1; 19.6; 23.0; 23.1; 30.0; 33.1; 34.8; 38.2; 38.7; 41.1; 49.1; 50.6; 54.5; 57.8; 60.9; 69.7; 114.2; 126.0; 126.2; 128.1; 128.2; 129.2; 129.4; 133.5; 137.6; 138.4; 143.1; 151.7; 154.4; 155.4; 158.7; 172.3; 179.1
(2S,3S,5S)−2,5−ビス(N−((5−チアゾリル)メトキシカルボニル)アミノ)−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物の合成
A.(2S,3S,5S)−2−(N−((5−チアゾリル)メトキシカルボニル)アミノ)−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた6.0L丸フラスコ中に、窒素雰囲気下、THF(1.9L)中の(2S,3S,5S)−2−アミノ−3−ヒドロキシル−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニルへキサン(100g、0.26mol)の溶液及びTHF(630mL)中の(N−(5−チアゾリル)メチル)−(4−ニトロフェニル)カーボネート(76g、0.27mol)の溶液を加えた。薄層クロマトグラフィーにより反応をモニターし、減圧下溶媒を留去し、こうして得られた粗生成物を酢酸エチル(2.0L)中に溶かし、そして有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(8x500mL)及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、こうして得られた生成物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。相を分離し、有機相をそのまま精製することなく次の段階で使用した。
B.(2S,3S,5S)−2−(N−((5−チアゾリル)メトキシカルボニル)アミノ)−5−アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた3.5L丸フラスコ中に、クロロホルム(1.4L)中の実施例3Aで得た生成物の溶液を加え、次いで濃塩酸(36.9mL)及び蒸留水(550mL)を徐々にり加えた。TLCにより反応をモニターし、次いで反応が終わったら、10%炭酸ナトリウム溶液820mLを加えた。固形物が完全に溶けるまで反応系を撹拌し、相を分離し、その有機相を10%炭酸ナトリウム溶液(3x820mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。こうして得られた生成物を減圧濃縮し、その粗生成物はそのまま精製することなく次の段階で使用した。
C.(2S,3S,5S)−2,5−ビス−(N−((5−チアゾリル)メトキシカルボニル)アミノ)1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた3.0L丸フラスコ中に、窒素雰囲気下、THF(1.9L)中の実施例3Bで得た生成物の溶液を加えた。この混合物を撹拌しながら、THF(630mL)中の(N−(5−チアゾリル)メチル)−(4−ニトロフェニル)(76g、0.27mol)の溶液を加えた。薄層クロマトグラフィーにより反応をモニターし、減圧下溶媒を留去し、その粗生成物を酢酸エチル(2.0L)中に溶かし、その有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(8x500mL)及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。その生成物を、その体積が1/3になるまで減圧濃縮し、次いでへキサンを加えて結晶化した。白色結晶を40℃のオーブンで乾燥させた。収率:111g。
IV (KBr, cm-1): 3376; 3316; 3264, 3052; 3024; 2924; 2860; 2788; 1704; 1552; 1545; 1496; 1456; 1396; 1352; 1288; 1248; 1192; 1124; 1048; 1004; 964; 876; 808; 756; 704; 616; 596.
RMN-1H (Brucker, 500 MHz, DMSO-d6): δ 1.49 (t, J= 7.0 Hz, 2H); 2.56 (dd, J=9.2 e 13.7 Hz, 1H); 2.62-2.78 (m, 3H); 3.52-3.60 (m, 1H); 3.84-3.98 (m, 2H); 4.35 (d, J= 6.3 Hz, 1H); 5.09-5.24 (m, 4H, AA'); 6.92 (d, J=9.4 Hz, 1H); 7.04-7.26 (m, 11H); 7.86 (s, 2H); 9.04 (s, 1H); 9.06 (s, 1H)
RMN-13C (125.7 MHz, DMSO-d6) : δ 37.0; 39.0; 39.9; 49.3; 55.3; 56.9; 57.1; 68.7; 125.7; 125.7; 127.8; 127.9; 128.9; 129.0; 134.0; 134.1; 138.9; 139.4; 142.9; 142.9; 155.0; 155.3; 155.4; 156.0.
(2S,3S,5S)−2,5−ビス[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物の合成(別法)
A.(2S,3S,5S)−2−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた2.5L反応器中に、窒素雰囲気下、N−[[N−メチル−N[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]L−バリン(98g、0.32mol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物及びTHF(1.7L)を加えた。固形物が完全に溶けたら、N,N−ジシクロへキシルカルボジイミド(76g、0.37mol)を一気に加えた。TLCにより反応をモニターし、次いでその混合物をろ過し、ジシクロへキシルウレア沈殿物を除去した。5.0L反応器で、撹拌しながら、窒素雰囲気下、(2S,3S,5S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−5−(t−ブチルオキシカルボニルアミン)−1,6−ジフェニルへキサン(100g、0.26mol)、THF(1.9L)、及び前述したように合成された活性誘導体エステルHOBtを含有する溶液を加えた。薄層クロマトグラフィーにより反応をモニターし、反応が終わったら、減圧下この混合物を濃縮し、次いでこれを酢酸エチル(1.0L)で希釈した。これを飽和重炭酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、次いでその生成物を減圧濃縮し、クロロホルム(1.9L)で希釈した。このクロロホルム溶液はそのまま精製することなく次の段階で使用した。
B.(2S,3S,5S)−2−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−アミノ−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
漏斗と撹拌システムを備えた5.0L反応器中に、A段階で得た溶液(1.9L以下)を加えた。その反応系を撹拌しながら、濃塩酸(154mL)を徐々に加え、その反応を薄層クロマトグラフィーによりモニターした。TLCで反応終了を確認し、水(1.0L)を加え、相を分離し、10%炭酸ナトリウム溶液を用い水相をpH9に調整した。クロロホルム(3x640mL)で水相を抽出し、有機相を減圧乾燥し、その組成生物をTHF(1.9L)で希釈し、得られた最終溶液をそのまま次の段階で使用した。
C.(2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン
撹拌器システムを備えた2.5L反応器中に、窒素雰囲気下、N−[[N−メチル−N[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]L−バリン(98g、0.32mol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物及びTHF(1.7L)を加えた。固形物が完全に溶けたら、N,N−ジシクロへキシルカルボジイミド(76g、0.37mol)を一気に加えた。TLCにより反応をモニターし、反応が終わったら、この混合物をろ過し、ジシクロへキシルウレア沈殿物を除去した。その溶液をB段階で得た溶液に加えた。(5.0L反応器、撹拌、窒素雰囲気の条件下)その反応系を撹拌しながら、TLCにより反応をモニターした。反応が終わったら、その混合物を減圧濃縮し、次いでこれをクロロホルム(1.9L)で希釈する。これを飽和重炭酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。その粗有機相を減圧濃縮し、その組成生物に酢酸エチル(1.9L)を加えた。白色結晶を真空下でろ過し、それを40℃のオーブンで乾燥させた。収率:206g。
RMN-1H (500 MHz, CDC13) δ 0.83 (d, J= 6.9 Hz, 3H); 0.85 (d, J= 6.7 Hz, 3H); 0.89 (d, J= 6.5 Hz, 3H); 0.90 (d, J= 6.7 Hz, 3H); 1.36 (d, J= 6.9 Hz, 6H); 1.37 (d, J= 6.8 Hz, 6H); 1.56-1.66 (m, 2H); 2.06-2.14 (m, J= 6.7 Hz, 1H); 2.16-2.26 (m, J= 6.6 Hz, 1H); 2.71 (dd, J= 6.7 e 14.0 Hz, 1H); 2.75 (dd, J=6.8 e 14.0 Hz, 1H); 2.81 (dd, J= 7.6 e 13.7 Hz, 1H); 2.86 (dd, J= 7.4 e 13.(5 Hz, 1H); 2.97 (s, 6H); 3.261 (m, J= 6. 9 5 Hz, 1H); 3.263 (m, J= 6.9 Hz, 1H); 3.62-3.70 (m, 1H); 3.98-4.10 (m, 3H); 4.16-4.26 (m, 1H); 4.36-4.48 (m, 4H); 4.48-4.52 (m, 1, 1H); 5.94-6.04 (m, 1, 1H); 6.10-6.18 (m, 1, 1H); 6.67 (d, J= 8.3 Hz, 1H); 6.75 (d, J= 8.1 Hz, 1H) ; 6.94 (s, 1H); 6.98 (s, 1H); 7.02-7.06 (m, 2H); 7.06-7.12 (m, 4 H); 10 7.12-7.20 (m, 4 H).
RPM-13C (125,7 MHz, CDC13) : δ 17.7; 18.0; 19.6; 19.6; 23.0; 23.1; 23.2; 29.8; 30.4; 33.2; 34.9; 34.9; 38.3; 39.8; 41.3; 49.1; 49.1; 49.2; 55.2; 60.3; 60.4; 69.4; 113.9; 114.1; 126.0; 126.2; 128.1; 129.2; 129.3; 137.7; 138.4; 151.9; 15 152.0; 158.5; 158.9; 172.2; 178.9; 179.1.
融点: 180−185℃
[α]25 D=−26.3°(C=1%、クロロホルム)
抗ウイルス活性
本発明による化合物の抗HIV活性の測定は、MT−4細胞株、培養で確立されたリンパ細胞株、CH4+、発現性HIV−1 C5及びR4共−受容体を用いて行われた。ウェルあたり104細胞(数)を含有する96ウェルプレートを用い感染を行った。その細胞をMOI(多重感染度)0.002(NIH要求値=0.001から0.01)で感染させた。先ずその薬剤をジメチルスルホキシド(DMSO)で希釈し最終濃度20mMにした。その後RPMI1640培地中に200μM(濃度)にした。断離されたHIV pNL4−3(サブタイプB)で予め感染させた細胞を含有する8ウェルを、希釈ファクター5を用い、薬剤(最初濃度10μMから次第に濃度を下げていく)に露出させた。この過程に用いられた培地は、10%のウシ胎児血清、抗生物質ストレプトアビジン/ペニシリン及びL−グルタミンを加えたRPMI1640であった。最も高濃度のウェルの場合、最終濃度は10.000μMで、その他は希釈により2.0μM;0.400μM;0.0800μM;0.016μM;0.0032μM;0.00064μM及び0.000128μMであった。感染対照群として薬剤を含まないウェルを1個用意した。10個の感染されたウェルを有する各々の細胞株を、後ほど行われる統計分析のために3個ずつ製作した。もう1個の細胞株(10個のウェルを含有する)を、ウイルスを接種することなく、前述した一連の薬剤希釈液に露出させ、このような濃度範囲における薬剤の細胞毒性を分析した。
感染テストは37℃で5%CO2のオーブンで行われ、シンシチウム(多核細胞)の出現を検証するために毎日光学顕微鏡観察によりモニターした。これは一般に感染後4日目に見られる。MTT法(Hertogs, K et al., Antimicrob. Agents Chemoter., 42(2),269−275,1998参照)として知られている、3−(4,5―ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5―ジフェニルテトラゾリウム ブロミドを用いる着色法は6日目に行われたが、これはシンシチウムの形成後細胞の生存能力を識別することを可能にした。着色後に、490nmの吸光フィルターを備えたELISA装置で96ウェルプレートをスキャンした。その数値をWindows(登録商標)(Office 98)マトリックスでマイクロソフト社のエクセルにより評価し、次いでブランクを補正し、細胞生存能力の測定値として分析放出率グラフィック(百分率、100%の放出を示す、感染されていない生存細胞を含有する容器を標準として使用)を構成した。標準放出の50%を示す点は、対数回帰曲線の方程式で得られるEC50(感染の50%を阻害することのできる薬剤の濃度)を計算するための“カットオフ”値と考えられた。
図2は内部対照群分析物として用いられたリトナビルから得たEC50値と共に、各々のリトナビル類似化合物から得たEC50値を示す。
図2に示した抗ウイルス活性テストの結果から、本発明の好ましい化合物(実施例1C)が、リトナビル並びに我々により合成されたリトナビル類似化合物だけでなく、抗HIV活性を有するものとして知られている他のリトナビル類似化合物に比べても非常に優れた活性を示すということがわかる。
本発明の化合物は、インビトロまたはインビボでレトロウイルスプロテアーゼ、とりわけHIVプロテアーゼを阻害するのに用いられ得る。
本発明の類似化合物は、レトロウイルスに起因した疾病(特に後天性免疫不全症候群またはHIV感染症)の予防及び/または治療のために治療上有効な量で個体に投与され得る。本明細書で使用する場合の“個体”という用語は、好ましくはヒトを含むが、動物、特に哺乳動物も含み得る。本明細書で使用する場合の“治療上有効な量”という用語は、遊離塩基または塩の形態のリトナビル類似化合物、そのエステルまたはプロドラッグの、所定の医学的または生物学的反応をもたらす量を意味する。
1日にヒトまたは他の哺乳動物に投与される総量(1日単回または数回投与)は、例えば0.001から300mg/kg(体重)、通常0.1から10mgである。活性成分は適切な薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて製剤化され得る。また、その活性成分の量は患者の健康状態及び投与形態によって異なってくる。
本発明の化合物は、個体に通常の投与経路、例えば経口、静脈内、肌下、筋肉内、鼻腔、経皮及び局所などに投与され得る。治療を受ける個体の側面を考慮すると、経口に投与することが好ましい。
本発明の化合物は選ばれた投与経路に適した薬学的組成物の形態で製剤化され得る。したがって、この化合物は、丸剤、カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、エアゾル剤、エリキシル剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、シロップ剤などの形態に製剤化され得る。
経口投与に適している固状の薬学的組成物としてカプセル、錠剤、散剤及び顆粒剤などがある。錠剤またはカプセルのような固状の薬学的組成物を製造するには、活性化合物をスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトル、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムのような薬学的賦形剤と混合する。また、上記固状の薬学的組成物は水または有機溶媒のような他の薬学的に許容される希釈剤を含有し、均質な組成物を形成することができる。なお、錠剤または丸剤に対しては、胃における望ましくない分解に対し薬剤を保護するために腸溶コーティングを施すことができる。
経口投与に適している液状の薬学的組成物としては、例えば、水、その他の賦形剤(例えば、保湿剤、乳化剤、分散剤、甘味料、風味剤、および安定化剤)のような当業系で通常用いられる希釈剤を含有する液剤、懸濁液剤、乳剤、シロップ剤及びエリキシルがある。
本発明の化合物は単一の活性成分として投与されるか、または他の抗HIV剤と組み合わせて使用され得る。他の薬剤と組み合わせて投与される場合に、これらの活性成分は、同時にまたは別々に投与する個別の製剤として、または1つの薬学的組成物として製剤化され得る。
図1は、本発明の化合物の製造方法を示す図式である。 図2は、内部対照群分析物として用いられたリトナビルから得たEC50値と共に、各々のリトナビル類似化合物から得たEC50値を示す。

Claims (7)

  1. 下記式で表される化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
    Figure 0004993747
    (式中、Phはフェニル基である。)
  2. (2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
  3. リトナビルに比べ、より優れたHIVプロテアーゼ阻害活性を有することを特徴とする請求項2に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
  4. HIV感染症を治療するのに単一の活性成分として、または他の抗HIV剤と組み合わせて投与されることを特徴とする請求項2に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
  5. HIV感染症治療用製剤及び/または薬学的組成物で活性成分として用いられることを特徴とする請求項2に記載の化合物、又は、その薬学的に許容される塩。
  6. (2S,3S,5S)−2−N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−5−アミノ−3−ヒドロキシ−1,6−ジフェニルへキサンとN−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]L−バリニルヒドロキシスクシンイミドエステルとを反応させることを特徴とする、(2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン化合物の製造方法。
  7. 治療上有効な量の化合物(2S,3S,5S)−2,5−ビス−[N−[N−[[N−メチル−N−[(2−イソプロピル−4−チアゾリル)メチル]アミノ]カルボニル]バリニル]アミノ]−1,6−ジフェニル−3−ヒドロキシへキサン、又は、その薬学的に許容される塩、及び適切な薬学的賦形剤を有してなる、HIVプロテアーゼを阻害するための薬学的組成物。
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