JP4992483B2 - ミキサシステム - Google Patents
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Description
これらのデジタルミキサは、各ミキサ毎に、ミキシングバスでミキシングした音響信号をミキシングバスと対応する出力チャンネル(ch)で処理して出力する機能を有すると同時に、ミキシングバスでミキシングした音響信号を、カスケードの下流側のデジタルミキサの、予め定められた対応関係に従ったバスに入力して、そのミキシングバスでのミキシングに供する機能も有する。
「PM5D/PM5D−RH 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2004年,p.139−142,196−201
しかし、ミキシングバス同士の接続関係を、すなわち、あるデジタルミキサにおける各ミキシングバスでミキシングした音響信号を接続先のデジタルミキサのどのミキシングバスに入力するかを、可変とした場合、ある種のパラメータについては、値をリンクさせるべき相手が、単純には定まらなくなる。このため、ミキシングバス同士の接続関係を可変とした場合、パラメータのリンクを適切に行えなくなってしまうという問題があった。
従って、後者のようにIDの異なる信号処理要素間でパラメータの値を一致させたい場合には、各デジタルミキサについて個別に設定操作を行うことになり、操作が煩わしいという問題があった。
さらに、上記各デジタルミキサにおいて、上記ミキシングバス毎に、そのミキシングバスでミキシングした音響信号を上記カスケードミックス手段によるミキシングに供するか否かを設定可能とし、上記カスケードミックス手段によるミキシングに供しない旨の設定がなされているミキシングバスと対応する出力チャンネルには、上記カスケードミックス手段によりミキシングした音響信号を供給しないようにするとよい。
まず、この発明の実施形態であるデジタルミキサを含むミキサシステムの構成について説明する。
図1はそのミキサシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、デジタルミキサ10は、CPU11,フラッシュメモリ12,RAM13,外部機器入出力部(I/O)14,波形I/O15,信号処理部(DSP)16,カスケードI/O17,操作パネル100を備え、これらがシステムバス18によって接続されている。そして、複数の入力ポートから入力する音響信号に対し、複数の入力チャンネル(ch)を始めとする信号処理要素で種々の信号処理を施して出力する機能を有する。
フラッシュメモリ12は、CPU11が実行する制御プログラム等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM13は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
さらに、パーソナルコンピュータ(PC)等の制御装置と通信を行うためのインタフェースとして、USB(Universal Serial Bus)方式のインタフェースや、イーサネット(登録商標)による通信を行うためのインタフェース等を設けてもよい。
このカスケードI/O17には、上流側のデジタルミキサと接続するための端子と、下流側のデジタルミキサと接続するための端子を設けており、複数のデジタルミキサをカスケード接続する場合、その接続は、方向性を有する直線的な接続となる。そして、直接接続されている装置間では、複数ch(ここでは32ch)の音響信号と、コマンドやレスポンス等の制御信号の、双方向の送受信を行うことができる。直接接続されていない装置に対してこれらの信号を送信する場合には、直接は送信できないため、間に接続されている装置に順に送信を中継させる。
操作子103は、ユーザの操作を受け付けるため電動フェーダ102以外の操作子であり、種々のキー、ボタン、ダイヤル、スライダ等によって構成することができる。また、表示器101を構成するLCDにタッチパネルを積層して構成してもよい。
以上がデジタルミキサ10の構成である。
なお、ミキサシステム1においては、デジタルミキサ#1の操作パネル100を操作することにより、3台のデジタルミキサが信号処理に使用するパラメータの値を全て設定できるようにしている。そしてこのため、他の2台のデジタルミキサ#2,#3は、細かな操作を行うための多数の操作子や表示器は必要ないので、極めて簡単な操作子31や表示器32のみを設ければよく、サイズ、重量及びコストの低減を図ることができる。なお、DSP16における信号処理の構成については、全てのデジタルミキサで一致させることが、デジタルミキサ10とデジタルミキサ30との制御プログラムの共通化および簡単化、制御対象又は編集対象のデジタルミキサを切り替えた時の動作の継続性などの点で好ましいが、これに限られることはない。
図2に示す信号処理は、基本的にはDSP16によって実現されるものであり、データの入出力に関する部分は、波形I/O15又はカスケードI/O17によって実現される。また、操作パネル100から延びる矢印は、デジタルミキサ#1に備える操作パネルから、3台のデジタルミキサでの信号処理に使用するパラメータの値を全て制御可能であることを示している。
入力ch43は、48ch設けられ、入力パッチ42によってパッチされたポートから入力する信号に対してリミッタ、コンプレッサ、イコライザ,フェーダ、パン等の信号処理要素により信号処理を行った後、24本のミキシングバス44それぞれに対して、処理後の信号をセンドレベル調整した上で送出する機能を有する。各入力ch43においては、ミキシングバス44の一本毎に、そのバスへの出力ON/OFFを設定可能である。
可変遅延45は、ミキシングバス44からの出力音響信号に対し、後述する所定時間の遅延を行う機能を有する。
カスケードONスイッチ46は、対応するミキシングバス44からカスケードバス51への出力ON/OFFを設定するスイッチであり、ミキシングバス毎にON/OFFを切り換えることができる。そして、これがONであれば、ミキシングバス44が出力した音響信号は、加算器53により、カスケードバス51に上流側(図で上側)のデジタルミキサから供給される音響信号に加算される。
これらのカスケードバス51及び加算器53が、カスケードミックス手段である。
このカスケードバス52が、カスケード出力手段である。
セレクタ61は、各ミキシングバス44と対応させて24ユニット設けられ、ここには、対応するミキシングバス44から出力され、可変遅延45で遅延されただけの音響信号も供給される。なお、各系統のカスケードバス52を通る音響信号をどのセレクタ61に供給するかは、カスケードバス51への加算時とは逆の対応関係により、あるミキシングバス44から出力された信号が加算されている音響信号が、そのミキシングバス44と対応するセレクタ61に入力されるように定める。例えば、1番目のミキシングバス44の出力を3番目の系統のカスケードバス51に加算したのであれば、3番目の系統のカスケードバス52の音響信号を、1番目のミキシングバス44と対応する1番目のセレクタ61に入力する。
また、出力ch63は、24本のミキシングバス44に対応して24ch設けられ、各出力ch63は、対応するバスから入力する音響信号に対してリミッタ、コンプレッサ、イコライザ、フェーダ等の信号処理要素により信号処理を行い、その処理後の音響信号を、出力パッチ64に出力する機能を有する。
出力ポート65は、波形I/O15に、音響信号出力端子と対応させて設けられ、波形I/O15は、出力ポート65に供給される音響信号を、対応する音響信号出力端子に接続されたケーブルに対して出力する。そして、出力した音響信号は、ケーブルの反対側の接続相手がスピーカであれば発音に、レコーダであれば録音に、というように、接続相手の機器に応じた用途で利用される。
また、図2に示した各部の機能は、ソフトウェアによって実現しても、ハードウェアによって実現してもよい。
図3は、カスケードバスに供給される音響信号の流れを示す図であり、図4は、カスケードリンクにより実現される機能を示す図である。
図2に示した各部の機能により、ミキサシステム1においては、図3に示すように、ミキシングバス44でミキシングした音響信号をカスケードバス51に供給し、カスケード接続の上流から下流まで順に、その供給される音響信号をカスケードバス51で加算することができる。そして、その加算後の音響信号を、カスケードバス52から各デジタルミキサの出力ch63に供給することができる。
図5に示すとおり、操作パネル100には、種々の表示器や操作子を設けている。
このうち、入力chストリップ部110は、入力ch43における信号処理に用いるパラメータの値を編集するためのchストリップを設けた部分である。
なお、chストリップとは、1つのchに関するパラメータの値を編集するための操作子を集めた操作子群である。しかし、chストリップの操作子だけで1つのchの全てのパラメータを編集できる必要はないし、編集するパラメータの項目を割り当て可能なアサイナブル操作子を含んでいてもよい。
また、この割り当ての内容、すなわちchストリップと入力chとの対応関係は、入力chレイヤとして予め複数用意しておく。そして、その各入力chレイヤと対応するレイヤ選択スイッチ111を設け、レイヤ選択スイッチ111を操作することにより、操作したスイッチと対応する入力chレイヤを選択し、その入力chレイヤの内容に沿って、入力chストリップ部110の各chストリップに、入力chを割り当てることができる。
一方、多用途chストリップ部130も、8ch分のchストリップを設けた部分であるが、そのchストリップに割り当てるchを定める多用途レイヤの内容は、ユーザが自由に編集することができる。
この図に示すように、chストリップ160は、表示器161,ロータリーエンコーダ162,選択スイッチ163,オンスイッチ164,フェーダ操作子165,キュースイッチ166を有する。
このうち、表示器161は、複数色のバックライトを有する小型の液晶パネルであり、対応するchストリップに割り当てたch等を示す文字列を表示する表示手段である。この表示に使用する文字列は、後述するようにユーザが多用途レイヤの情報の一部として設定する。
オンスイッチ164は、対応するchにおける出力オンオフを設定するための操作子である。
なお、入力chストリップ部110や出力chストリップ部120等の他のchストリップ部に設けるchストリップの構成は、必ずしもこれと一致している必要はない。すなわち、chストリップ部毎に、chストリップに設ける操作子の数や種類が異なっていてもよい。
レベルメータ142は、DSP16のうちユーザが選択した部分において処理中の音響信号のレベルを表示する表示器である。
表示パネル143は、デジタルミキサ10の動作内容や、各デジタルミキサにおける設定内容を表示する画面や、ユーザからの指示を受け付けるためのGUI等を表示する表示器である。
ミキサシステム1及びデジタルミキサ10において特徴的な点の1つは、以上のような操作パネル100に設けた操作子のうち、多用途chストリップ部130の機能及び、レイヤ選択スイッチ131により選択できる多用途レイヤの内容である。
このレイヤ設定画面200は、GUIであり、操作パネル100上の所定の画面選択スイッチの操作に応じ表示パネル143に表示させる複数の画面のうちの1つである。そして、表示パネル143に表示されるそれら複数の画面では、それぞれ画面に応じたパラメータの値等を表示するが、以下に説明する各表示部201〜203,251〜256の表示については、画面間で共通のものとしている。
また、接続機器表示部202には、現在デジタルミキサ10にカスケード接続されてミキサシステム1を構成している機器を表示する部分である。図の例は、#1〜#3の3台の機器がミキサシステム1を構成していることを示している。なお、どの機器にどの番号を割り当てるかは、ユーザが選択できるようにしても、自動で決定するようにしてもよい。ただし、ミキサシステム1全体を制御できる操作パネルを有するデジタルミキサを#1(第1番目)とすることが望ましい。
シーン表示部204は、機器選択スイッチ144により選択されている編集対象機器において、現在編集中のシーンの番号及び名称を表示する部分である。図の例は、002番の、「Initial Data」という名称のシーンを編集中であることを示している。
また、多用途レイヤによるchの割り当ては、ch番号だけでなく、ミキサシステム1を構成する機器の機器番号も指定して行うことができる。すなわち、多用途chストリップ部130のchストリップには、ミキサシステム1を構成する機器が有する、任意の機器の任意のchを割り当てることができる。そして、この割り当ては、機器選択スイッチ144の操作によって変更されることはない。
デジタルミキサ10においては、ユーザがレイヤ選択スイッチ131において多用途レイヤを選択した場合、割り当て内容表示部220に「1」〜「8」で示される内容に従ってchを多用途chストリップ部130のchストリップに割り当てる他、この割り当てと同時に、「M_ID」,「IN」,「OUT」で示す内容に従って、編集対象機器,入力chレイヤ及び出力chレイヤを選択することができる。
この選択は、機器選択スイッチ144や、レイヤ選択スイッチ111,121を操作して行う選択と同等のものである。
しかし、多用途レイヤの選択に応じて行われる編集対象機器や他のレイヤの選択は、多用途レイヤの選択後、機器選択スイッチ144やレイヤ選択スイッチ111,121等を操作することにより、多用途レイヤと関係なく変更可能である。
また、内容表示部222にも、レイヤ表示部210と同様、現在選択されているレイヤを示す表示を行っており、図の例は、ハッチングを付した行と対応する多用途レイヤAが選択されていることを示している。
また、選択ch表示部251は、chストリップに備える選択スイッチ等により選択されているchの情報を表示する部分である。
出力chレイヤ表示部254は、現在選択されている出力chレイヤを、出力chストリップ部120に割り当てる出力chの番号により表示する部分である。図の例は、9〜16番目の出力chを割り当てる出力chレイヤが選択されていることを示している。
多用途レイヤ表示部255は、現在選択されている多用途レイヤを表示する部分である。図の例は、多用途レイヤAが選択されていることを示している。
各レイヤ表示部253〜256の表示は、対応するレイヤが新たに選択された場合には変更する。多用途レイヤの選択に応じて入力chレイヤ等の選択が行われた場合にも、この変更は行う。
しかし、例えば、ミキサシステム1を動作させる場合に、操作パネル100を有するミキサをマスタ装置に指定し、各ミキサが記憶するレイヤ情報を、常にそのマスタ装置が記憶するレイヤ情報に合わせることにより、相違による不具合が起こらないようにすることができる。
この図に示すカスケードリンク設定画面300は、表示パネル143に表示させるGUIである。ただし、図には、表示パネル143に表示される画面のうち、図7に示した表示部201〜203及び251〜256に相当する表示に挟まれた部分の表示内容のみを示している。
そして、カスケード系統表示部310は、図2に示したカスケードバス51,52の系統を示しており、カスケードリンク設定画面300では、その系統毎に、出力chリンク設定ボタン320,バス設定部330,カスケードリンク設定ボタン340による設定を受け付ける。
しかし、上記のように、同じカスケードバス52から音響信号が供給される出力chの範囲という基準でパラメータの値をリンクさせる出力chを設定することができるようにしているため、1系統のカスケードバス52が出力する音響信号がミキサ毎に異なる番号の出力chに供給される場合でも、同じ音響信号が供給される出力ch間のリンクを容易かつ適切に設定することができる。
この図に示すように、カスケードリンク及び出力chリンクに関する設定内容としては、まず、カスケードバス51,52の各系統のID(LINE ID)に関しての、全ミキサに共通の設定である出力chリンクオンオフ(OUTPUT CH LINK)がある。また、ミキサ毎の設定として、その系統のカスケードバス51に音響信号を供給するミキシングバス44(BUS)のIDと、実際にカスケードバス51への音響信号の供給を行うか否か(CASCADE LINK)の設定がある。
これらのデータは、各デジタルミキサに共通のデータとしてカレントメモリに記憶させるが、シーンのストアやリコールの際に、シーンに含めて読み書きするのではなく、シーンとは別にストアやリコールができるようにしている。
図10は、このリモート制御機能について説明するための図である。
この図に示すように、ミキサシステム1において、デジタルミキサ#1には、まず、デジタルミキサ#1が信号処理に用いるパラメータの値を記憶するカレントメモリ81(81A)を設け、その内容を、フラッシュメモリ12に設けたシーンメモリ82にストアしたり、シーンメモリ82にストアしたシーンの内容をカレントメモリ81Aにリコールしたりすることができる。
CPU11は、カレントメモリ81Aの内容が変化した場合にこのステップS11,S12の処理を実行することにより、信号処理制御部83として機能する。
ここで、カレントメモリ81Aの内容をそのままDSP16に設定しないのは、DCAグループのレベルのように、他のパラメータの値に影響を与えるようなパラメータが存在するためである。
また、デジタルミキサ#1においては、操作パネル100からの操作により、カレントメモリ81の内容を変更したり、カレントメモリの81の内容を操作パネル100に表示させたりする機能を設けている。そして、自機のカレントメモリについては、このような動作を十分速やかに行うことができる。
デジタルミキサ#1のCPU11は、カレントメモリ81B′又81C′の内容が変化した場合に、図12の左側のフローチャートに示す処理を開始し、パラメータの変化内容を、変化のあったカレントメモリと対応するデジタルミキサと対応するデジタルミキサに通知する(S21)。
デジタルミキサ#1のCPU11は、以上の処理によりカレント同期処理部85として機能する。また、デジタルミキサ#2及び#3のCPU11は、以上の処理によりカレント同期処理部86及び信号処理制御部83として機能する。
例えば、デジタルミキサ#2でシーンをストアする場合には、単にデジタルミキサ#2側のカレントメモリ81Bの内容をデジタルミキサ#2のシーンメモリ82にストアすればよい。従って、デジタルミキサ#1側のカレントメモリ81B′の内容に手を加える必要はない。
しかし、デジタルミキサ#2でシーンをリコールする場合には、デジタルミキサ#1側のカレントメモリ81B′にも、リコールするシーンの内容をコピーする必要がある。そしてこの場合、リコールが指示された後でデジタルミキサ#2からデジタルミキサ#1へシーンのデータを転送するのでは、転送に時間がかかってしまう。
ミキサシステム1においては、各デジタルミキサに以上のような機能を設けたことにより、デジタルミキサ#1に備える操作パネル100を用いて、他のデジタルミキサ#2,#3の動作を快適にリモート制御することができる。
表1に、以下に説明する処理で用いるレジスタ及びパラメータのうち、主要なもののリストを記載した。この表に示したレジスタ及びパラメータは、カレントメモリに記憶させるものであり、「機器毎独立」が「○」のものは、デジタルミキサ#1〜#3のそれぞれに関する値を、各機器のカレントメモリに別々に値を記憶させ、別々に参照する。「×」のものは、デジタルミキサ#1〜#3について共通の値をデジタルミキサ#1のカレントメモリに記憶させ、これを参照するが、カレントメモリの形式を共通にするため、デジタルミキサ#2,#3のカレントメモリにも、デジタルミキサ#1と同じ値を記憶させる。
デジタルミキサ#1のCPU11は、操作パネル100において機器選択スイッチ144の操作があると、図13のフローチャートに示す処理を開始する。そしてまず、対象機器レジスタTMに、操作されたスイッチと対応する操作対象機器の番号を設定する(S41)。その後、新たに設定したTMの値と、各ストリップ部において現在選択されているレイヤを示すレジスタの値とに基づき、入力chストリップ部110,出力chストリップ部120,マスタストリップ部149における表示及び操作子の位置と、表示パネル143における表示とを、TM番目の機器に関する内容に変更して(S42)、処理を終了する。
以上の図13の処理により、機器選択スイッチ144の操作に応じて操作対象機器を切り換えることができ、この処理において、CPU11はミキサ選択手段として機能する。
デジタルミキサ#1のCPU11は、レイヤ選択スイッチ111の操作があると、図14のフローチャートに示す処理を開始する。そしてまず、入力chレイヤレジスタILに、操作されたスイッチと対応する入力chレイヤの番号を設定する(S51)。
以上の処理により、レイヤ選択スイッチ111の操作に応じて第1のレイヤである入力chレイヤを切り換えることができ、この処理において、CPU11は第1のレイヤ選択手段として機能する。
デジタルミキサ#1のCPU11は、入力chストリップ部110においていずれかのchストリップのフェーダ(又はフェーダパラメータが割り当てられた操作子)が操作されると、図15のフローチャートに示す処理を開始する。
その後、TM番目の機器用のカレントメモリにおける、ic番目の入力chのフェーダレベルIFL(ic)を、操作後のフェーダの位置をデシベルに換算した値Fvolに変更する(S62)。また、これに応じ、入力chストリップ部110及び表示パネル143における表示を、変更後のカレントメモリの内容に応じたものに変更する(S63)。
なお、多用途chストリップ部130において、フェーダ操作子165にchフェーダ以外のパラメータが割り当てられており、操作子の位置や表示器等により、フェーダレベルの値の表示を行っていない場合には、ステップS64,S65の処理は行わなくてよい。以降のフローチャートに示す処理においても、同様なことが言える。
この処理は、パラメータの値を変更されたTM番目のデジタルミキサのCPU11が実行するものである。このCPU11は、自機のカレントメモリにおいて入力chのフェーダレベルIFL(ic)が変化したことを検出すると、図16のフローチャートに示す処理を開始する。
そこで、次に、volの値に応じた乗算係数を求め、ic番目の入力chの信号処理に用いる値としてDSP16に設定し(S77)、処理を終了する。
以上の処理により、CPU11は、変化後のカレントメモリの内容をDSP16における信号処理に反映させることができる。
デジタルミキサ#1のCPU11は、レイヤ選択スイッチ121の操作があると、図17のフローチャートに示す処理を開始する。そしてまず、出力chレイヤレジスタOLに、操作されたスイッチと対応する出力chレイヤの番号を設定する(S81)。
以上の処理により、レイヤ選択スイッチ121の操作に応じて第1のレイヤである出力chレイヤを切り換えることができ、この処理においても、CPU11は第1のレイヤ選択手段として機能する。
デジタルミキサ#1のCPU11は、出力chストリップ部120においていずれかのchストリップのフェーダ(又はフェーダパラメータが割り当てられた操作子)が操作されると、図18のフローチャートに示す処理を開始する。
その後、TM番目の機器用のカレントメモリにおける、oc番目の出力chのフェーダレベルOFL(oc)を、操作後のフェーダの位置をデシベルに換算した値Fvolに変更する(S92)。また、これに応じ、出力chストリップ部120及び表示パネル143における表示を、変更後のカレントメモリの内容に応じたものに変更する(S93)。
ここまでの処理は、入力chと出力chとの違いはあるが、図15に示したものと同趣旨の処理である。そして、ステップS96以下の処理が、出力chリンク機能を実現するための処理である。
この場合、TM番目の機器のoc番目の出力chと、TM′番目の機器のoc′番目の出力chとは、同じカスケードバスから同じ音響信号が供給される関係にあることになる。そこで、図18のステップS92で行った変更をTM′番目の機器のoc′番目の出力chのフェーダレベルOFL(oc′)にも反映して、これらのchにおけるパラメータの値を同一に保つべく、TM′番目の機器のカレントメモリにおいて、OFL(oc′)の値をステップS92と同じFvolに変更する(S103)。
また、ステップS100又はS101でNOの場合には、TM′番目の機器においては、LN番目の系統のカスケードバスから出力chに音響信号が供給されることはないため、リンク対象の出力chもないことになる。そこで、直ちにステップS107に進み、まだTM′の候補があれば、TM′に次の候補を設定する。
デジタルミキサ#1のCPU11は、レイヤ選択スイッチ131の操作があると、図20のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、fm=7であれば、多用途chストリップ部130のi番目のフェーダによる操作対象機器を示すレジスタTM(i)に、現在設定されている操作対象機器を示すTMの値を設定すると共に、i番目のフェーダに対する割り当てchを示すレジスタTF(i)に、i番目のDCAグループのフェーダを示すID(識別情報)を設定する(S123)。
デジタルミキサ#1のCPU11は、多用途chストリップ部130においていずれかのchストリップのフェーダ(又はフェーダパラメータが割り当てられた操作子)が操作されると、図22のフローチャートに示す処理を開始する。
まず、対象が入力chであった場合、変数icに、TF(i)が示す入力chの番号を設定する(S133)と共に、図15のステップS62乃至S65に示した入力フェーダレベル設定処理を行い(S134)、処理を終了する。この処理により、操作されたフェーダに割り当てられている入力chのフェーダレベルを、フェーダの操作に応じて変更すると共に、表示内容や操作子の位置を更新することができる。なお、i番目のフェーダによる操作対象機器は、レジスタTM(i)に設定してあるため、入力フェーダレベル設定処理では、TMに代えてTM(i)の値を用いる。
また、ステップS132で対象がDCAグループであった場合には、図23のステップS141以下の処理を行う。
ステップS144でカスケードリンクONでなければ、他の項目についてパラメータの値を変更する必要はないため、図22に戻ってそのまま処理を終了する。しかし、ONであれば、ステップS145以下の、他の機器のDCAグループに関する設定の処理を行う。
全ての機器についてこれらの処理が完了すると、処理はステップS150から図22に戻り、終了する。
以上の処理により、多用途chストリップ部130のフェーダの操作に従い、多用途レイヤに従ってそのフェーダを含むchストリップに割り当てられた対象のパラメータを編集することができる。そして、この処理においても、CPU11がパラメータ編集手段として機能する。
例えば、各デジタルミキサに設けるchやバスの数,種類,機能等が、上述した実施形態のものに限定されないことは、もちろんである。操作パネルに設けるchストリップ部の数及び機能や、各chストリップ部に設けるchストリップの数についても、同様である。カスケードバスの本数についても、ミキシングバスの種類毎に、ミキシングバスと同じ本数だけ設ける例について説明したが、これに限られることはなく、ミキシングバスの本数より多かったり、少なかったりしてもよい。
また、ミキシングバスとカスケードバスの対応関係として、図8の画面等でユーザに設定させたものではなく、予め固定的に定めておいたものを使用してもよい。
なお、あるミキサと別のミキサでch数が異なっていると、編集対象機器を切り替えた場合に、chストリップに割り当てられているchが切り替え後のミキサに存在しなかったり、選択中のレイヤが切り替え後のミキサに存在しなかったりすることも考えられる。しかし、存在しないchが割り当てられることになったchストリップり、存在しないレイヤが選択されることになったchストリップ部については、chを割り当てない場合と同様、操作子の操作に応じたパラメータの値を変更を行わないようにすれば、特に動作に問題は生じない。また、存在しないchやレイヤの代わりに、編集対象機器に存在する別のchやレイヤを自動で選択したり、切り替え前のchやレイヤの選択を維持したりようにすることも考えられる。
また、出力chリンク機能につき、上述の実施形態では、出力chリンクのオンオフを、1系統毎に設定する例について説明した。しかし、複数系統を単位として、その複数の系統毎に出力chリンクを設定できるようにし、そのうちいずれかの系統のカスケードバスから音響信号を供給する出力chを、全てリンクさせるようにしてもよい。このような機能は、2つのモノラルバスをセットにしてステレオのLの信号とRの信号を処理させるような場合に、有効に活用することができる。
また、上述した実施形態では、デジタルミキサ3台を接続したミキサシステムについて説明したが、デジタルミキサを接続する台数は、これに限られない。また、ミキサシステムを構成するデジタルミキサ中に、操作パネルを有するものが複数あってもよい。また、例えば、ミキサシステムの操作に使用するデジタルミキサには大型で操作子の数が多い操作パネルを設け、その他のデジタルミキサには、単独で動作させる際に使用する、シーンリコール用操作子とパラメータ設定用の少数の増減操作子とを設けた簡単な操作パネルを設けることが考えられる。
また、レイヤ情報は、デジタルミキサそのものを用いて編集する必要はなく、PC(パーソナルコンピュータ)等により編集して、デジタルミキサに設定できるようにすることも考えられる。
従って、利便性の高いミキサシステムを提供することができる。
Claims (4)
- 複数のミキシングバスを備え、該各ミキシングバスでミキシングした音響信号を、該ミキシングバスと対応する出力チャンネルでそれぞれ処理して出力するデジタルミキサを、複数カスケード接続して構成したミキサシステムであって、
前記各デジタルミキサに、
自身が備えるミキシングバスのうち任意のものに、該ミキシングバスと系統とが1対1対応となるように系統を設定する系統設定手段と、
前記系統設定手段により系統を設定したミキシングバスの各々でミキシングした音響信号と、カスケード接続された他のデジタルミキサにおいて同じ系統が設定されたミキシングバスでミキシングされた信号とを、さらにミキシングするカスケードミックス手段と、
前記カスケードミックス手段により系統毎にミキシングした音響信号を、その系統が設定されたミキシングバスと対応する出力chに供給するカスケード出力手段とを設け、
当該ミキサシステムに、
前記系統毎にリンク有無を設定するリンク設定手段と、
該リンク設定手段によりリンク有りが設定された各系統毎に、前記各デジタルミキサが備える出力チャンネルのうち、同じ系統でミキシングした音響信号が供給される出力チャンネルの範囲で、出力チャンネルでの信号処理内容を規定するパラメータを互いに同一の値に保つパラメータリンク手段とを設けたことを特徴とするミキサシステム。 - 複数のミキシングバスを備え、該各ミキシングバスでミキシングした音響信号を、該ミキシングバスと対応する出力チャンネルでそれぞれ処理して出力するデジタルミキサを、複数カスケード接続して構成したミキサシステムであって、
前記各デジタルミキサに、
自身が備える複数のミキシングバスとカスケード接続の複数の系統とを1対1で対応付ける対応付け手段と、
前記系統に対応付けられたミキシングバスの各々でミキシングした音響信号と、カスケード接続された他のデジタルミキサにおいて同じ系統が対応付けられたミキシングバスでミキシングされた信号とを、さらにミキシングするカスケードミックス手段と、
前記カスケードミックス手段により系統毎にミキシングした音響信号を、その系統に対応付けられたミキシングバスと対応する出力chに供給するカスケード出力手段とを設け、
当該ミキサシステムに、
前記系統毎にリンク有無を設定するリンク設定手段と、
該リンク設定手段によりリンク有りが設定された各系統毎に、前記各デジタルミキサが備える出力チャンネルのうち、同じ系統でミキシングした音響信号が供給される出力チャンネルの範囲で、出力チャンネルでの信号処理内容を規定するパラメータを互いに同一の値に保つパラメータリンク手段とを設けたことを特徴とするミキサシステム。 - 請求項1又は2に記載のミキサシステムであって、
前記リンクを、複数の系統について一括して設定可能であり、
前記パラメータリンク手段は、その一括のリンクが設定された複数の系統のいずれかでミキシングした音響信号が供給される出力チャンネルの範囲で、出力チャンネルでの信号処理内容を規定するパラメータの値を互いに同一の値に保つ手段を有することを特徴とするミキサシステム。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のミキサシステムであって、
前記各デジタルミキサにおいて、前記ミキシングバス毎に、該ミキシングバスでミキシングした音響信号を前記カスケードミックス手段によるミキシングに供するか否かを設定可能とし、
前記カスケードミックス手段によるミキシングに供しない旨の設定がなされているミキシングバスと対応する出力チャンネルには、前記カスケードミックス手段によりミキシングした音響信号を供給しないようにしたことを特徴とするミキサシステム。
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