JP4991463B2 - 車両の風防板取付構造 - Google Patents
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Description
カバー部材に突起を設けることによって、風防板にカバー部材を取り付け可能に構成したので、カバー部材を薄板状に構成すれば、風防板の表面からの突出を抑えることができる。風防板の表面からカバー部材の突出が抑えられるため、風防板の空気抵抗の増加が抑えられ、走行風の流れを乱れ難くすることができる。
風抜穴は、目立たない位置に且つ外方に露出しないように配置されているので、風抜穴を設けることによる外観性の低下を回避することができる。
図1は本発明に係る自動二輪車の左側面図であり、車両としての自動二輪車10は、ヘッドパイプ11の上部から斜め後下に延びているメインフレーム12L、12R(手前側の符号12Lのみ示す。)と、前記ヘッドパイプ11の下部から斜め後下に延び、次いで略下方に延び、最後に後方に延びて前記メインフレーム12L、12Rに連結されているダウンフレーム13L、13R(手前側の符号13Lのみ示す。)と、これらのダウンフレーム13L、13Rに取り付けられるとともに平面視で略並行に配置され後述するステップフロアを支持するステー部材15L、15R(手前側の符号15Lのみ示す。)と、メインフレーム12L、12Rの後部から斜め後上に延びているシートレール14L、14R(手前側の符号14Lのみ示す。)と、このシートレール14L、14Rの中間点16L、16R(手前側の符号16Lのみ示す。)とメインフレーム12L、12Rの後端部との間を連結しているミドルフレーム17L、17R(手前側の符号17Lのみ示す。)と、これらのミドルフレーム17L、17Rの上部と前記シートレール14L、14Rの後部との間を連結しているレールステー18L、18R(手前側の符号18Lのみ示す。)と、前記シートレール14L、14Rとミドルフレーム17L、17Rとの間に掛け渡してピボット軸19を支持しているピボットプレート21L、21R(手前側の符号21Lのみ示す。)と、これらのピボットプレート21L、21Rにピボット軸19を介して下方に延びているリンク部材22と、このリンク部材22及び支持軸23を介して後方に延びており上下にスイング可能なリヤスイングアームを兼ねるパワーユニット24と、このパワーユニット24の後端部とシートレール14Lとの間に掛け渡しているリヤクッションユニット25Lと、パワーユニット24の後部に設けた駆動軸としての後輪車軸26と、この後輪車軸26に取り付けた後輪27と、車体フレーム31の構成要素としてのシートレール14L、14Rに取り付けられ運転者が座るフロントシート33と、このフロントシート33の後方に配置され同乗者が座るリヤシート34と、このリヤシート34の周囲を囲うリヤスポイラ35と、前部のヘッドパイプ11に転舵自在に取り付けられているフロントフォーク36と、このフロントフォーク36に前輪車軸37を介して取り付けられている前輪38と、フロントフォーク36の上端部に取り付けられているステアリングハンドル41とを備える。なお、パワーユニット24にはエンジン42を含む。
前輪38の後方でダウンフレーム13L、13Rの前方には、エンジン42を冷却するラジエータユニット43が配置されている。
自動二輪車10は、前から後に、走行中の風よけとしての風防板52と、この風防板52に連続して設けられ車両の前部を覆うフロントカウル53と、ステアリングハンドル41とフロントシート33の間に配置され車両の前部から中間部にかけて側方を覆う前サイドカバー55L、55R(手前側の符号55Lのみ示す。)と、この前サイドカバー55L、55Rの下方に連続して設けられ車両側方のカバーを兼ねるとともに運転者が足を載せるステップフロア56L、56R(手前側の符号56Lのみ示す。)と、このステップフロア56L、56Rの下方に連続して設けられ車両の側方下部を覆うフロアスカート57L、57R(手前側の符号57Lのみ示す。)と、前サイドカバー55L、55Rとステップフロア56L、56Rの後方に連続して設けられ車両の中間部から後部にかけて側方を覆う後サイドカバー58と、を備える。図中、61は前輪38の上方を覆うフロントフェンダ、62は後輪27の上方を覆うリヤフェンダである。
なお、着座シート54は、フロントシート33とリヤシート34とからなる。
車両の風防板取付構造64には、車体フレーム31を構成するヘッドパイプ(図1の符号11)に前方に向け取り付けられ風防板52を支持するフロントカバーステー部65と、このフロントカバーステー部65の前方に配置され計器類の前方を覆うフロントメータパネル66と、このフロントメータパネル66の前方に配置され乗員の風よけをする曲面状に形成された風防板52と、フロントメータパネル66及び風防板52をフロントカバーステー部65に取り付ける複数の締結部材68・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)と、風防板52の前方から締結部材68・・・を覆うカバー部材69L、69Rとが設けられている。
つまり、風防板52には、車両の外側から内側に向け取り付けられ締結部材68、68を覆うカバー部材69Lが備えられている。締結部材の構成要素であるナット67、67はパイプ71Lに溶接された溶接ナットである。
風防板取付部72としての第1平坦面81の面積は、取付突部75に設けた第2平坦面82Tと第2平坦面82Bとを加えた面積よりも大きく形成され、この第1平坦面81のうち取付突部75と接触しない部分に、カバー部材69Lの内側を流れる走行風を抜く風抜穴86が設けられるとともに、この風抜穴86はカバー部材69Lによって覆われている。
また、風抜穴86はカバー部材69Lによって覆われているので、カバー部材69Lの内側において、くもりなどの発生を防止できるとともに、風抜穴86を外方に露出しないように配置することができる。風抜穴86は、目立たない位置に且つ外方に露出しないように配置されているので、風抜穴86を設けることによる外観性の低下を回避することができる。
詳細に説明すると、取付突部75T、75Bには、風防板52を取り付ける締結部材68、68が挿通する貫通穴88・・・が車両の外側から内側に向け上下に2つづつ設けられ、これらの貫通穴88・・・のうちの上の貫通穴88T又は下の貫通穴88Tを選択することにより、風防板52のフロントカバーステー部65に対する取付位置を上下に調整可能にすることができる。
図において、上下の貫通穴88T、88B、88T、88Bのうち下側に設けた貫通穴88B、88Bに締結部材68、68が締結されている。
なお、上記説明では、左側の風防板取付構造について説明したが、左側の風防板取付構造と右側の風防板取付構造とは同様な構造を有し、車両の中心軸に対称に配置されているので、説明を省略する。
カバー固定穴84Lは、中心突起85Lcに対応する中心穴84Lcと、一方及び他方の突起85Lt、85Lbに各々対応する一方及び他方のカバー固定穴84Lt、84Lbとからなる。
カバー固定穴84Rは、中心突起85Rcに対応する中心穴84Rcと、一方及び他方の突起85Rt、85Rbに各々対応する一方及び他方のカバー固定穴84Rt、84Rbとからなる。
また、左右のカバー部材69L、69Rが、左右反対側のカバー固定穴に取り付けられることを防止するため、a≠d、b≠cとする。
これらのカバー固定穴84Lt、84Lb、84Rt、84Rbに対応するように、左右のカバー板69L、69Rの裏面には、突起が配置されている。
(a)において、左のカバー部材69Lを、誤って、左のカバー固定穴84Lに上下反対向きに取り付けようとするとき、中央突起85から一方の突起85までの距離aと中央突起85から他方の突起85までの距離bとが異なる距離(a≠b)に設定されているので、左のカバー部材69Lを左のカバー固定穴84Lに矢印A方向に取り付けようとしても、取り付けることができない。
従って、カバー部材を誤った向きに取り付けることを避けることができる。
左のカバー部材69Lを誤った向きに取り付けることができない理由は、(a)と同様な理由であり、説明を省略する。
図4に戻って、風防板取付部72には、第1平坦面81が設けられ、風防板52には、第2平坦面82が設けられ、第2平坦面82を第1平坦面81に接触させて、風防板取付部72に風防板52が取り付けられる。
加えて、第1平坦面81と第2平坦面82との間は、平坦部同士の接触であるので、第1平坦面81と第2平坦面82との間には、隙間等は発生しない。このため、緩衝用の部材を介在させることなく、風防板取付部72に風防板52を強固に取り付けることができる。
また、請求項3では、カバー部材は、係合穴及び突起によって固定する代わりに、接着剤などによって固定することは差し支えない。
本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、一般の車両に適用することは差し支えない。
Claims (3)
- 曲面状に形成され、且つ車両の前方に設けた風防板取付部(72)に上下調整可能に取り付けられる風防板(52)を備えた車両の風防板取付構造において、
前記風防板(52)には、車両に臨む側に突出し前記風防板取付部(72)に取り付けられる取付突部(75)が備えられ、
前記風防板取付部(72)には、平面状を呈し前記風防板(52)が接触する第1平坦面(81)が設けられ、
前記取付突部(75)には、平面状を呈し前記第1平坦面(81)に対して上下調整範囲にわたって接触する第2平坦面(82)が設けられ、
前記第2平坦面(82)を前記第1平坦面(81)に接触させて、前記風防板取付部(72)に前記風防板(52)が取り付けられ、
前記取付突部(75)には、前記風防板(52)を取り付ける締結部材(68)が挿通する貫通穴(88)が車両の外側から内側に向け複数個設けられ、これらの貫通穴(88)のうちの1つを選択することにより、前記風防板(52)を調整可能に取り付け、
前記風防板(52)には、車両の外側から内側に向け取り付けられ少なくとも前記締結部材(68)を覆うカバー部材(69L、69R)が備えられ、
前記取付突部(75)の裏面には、前記締結部材(68)の頭部が収納される凹部(76T、76B)が形成され、前記カバー部材(69L、69R)には、前記カバー部材(69L、69R)を固定するカバー固定穴(84L、84R)に嵌合する突起(85、85)が設けられ、前記カバー固定穴(84L、84R)に前記突起(85、85)を嵌合することで、前記風防板(52)に前記カバー部材(69L、69R)が取り付けられ、
前記突起(85、85)は、前記カバー部材(69L、69R)の中心に配置される中心突起(85Lc、85Rc)と、この中心突起(85Lc、85Rc)から互いに異なる向きに且つ異なる距離をもって配置される一方及び他方の突起(85La、85Ra、85Lb、85Rb)とからなり、
前記カバー固定穴(84L、84R)には、前記中心突起(85Lc、85Rc)が嵌合する中心穴(84Lc、84Rc)と、前記一方及び他方の突起(85Lb、85Lt、85Rb、85Rt)が各々嵌合する一方及び他方の穴(84Lt、84Lb、84Rt、84Rb)とが形成されていることを特徴とする車両の風防板取付構造。 - 前記第2平坦面(82)よりも前記第1平坦面(81)が大きく形成され、この第1平坦面(81)のうち前記取付突部(75)と接触しない部分に、前記カバー部材(69L、69R)の内側を流れる走行風を抜く風抜穴(86、86)が設けられるとともに、この風抜穴(86、86)は前記カバー部材(69L、69R)によって覆われていることを特徴とする請求項1記載の車両の風防板取付構造。
- 前記カバー部材(69L、69R)には、外観面に凹部(69c、69c)が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の風防板取付構造。
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