JP4990093B2 - 面付錠の外装ケース固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、扉表面に取付けられる面付錠の外装ケース固定構造に関し、特に、外装ケースを貫通したボスに螺合するナットによる外装ケース固定構造の信頼性を高める改良技術に関する。
近年、ガラス素材の強度向上によって全面ガラス扉が多用されるようになってきている。全面ガラス扉は、例えばオフィスビルの玄関や店舗の入り口に設置される場合に、施錠装置を設ける必要がある。従来、この種の全面ガラス扉に施錠装置を設ける場合には、吊元金具や、上框、下框或いは中央部に付設した金属枠部に施錠装置を設けるのが一般的であった。ところが、施錠装置を設けるために金属枠部分を付設するのでは、折角の全面ガラス扉の意匠性を低下させることがあり、好ましくはこれら金属枠部分が設けられない方が良い。このような不具合を解消するものに、扉ガラス素材に直接穿設した取付穴を利用して、施錠装置のみを全面ガラス扉に取り付けた特許文献1のドア錠が提案されている。このドア錠によれば、全面ガラス扉に施錠装置を設けるための金属枠部を付設せずに、全面ガラス扉の開閉端にドア錠のみを取り付けでき、全面ガラス扉の意匠性を損ねず、見栄えを向上させることができた。
特表2002−523660号公報
上記した従来のドア錠(面付錠)は、扉ガラス素材に直接穿設した取付穴を利用して取付けできることから、金属枠部分を付設する場合に比べ、全面ガラス扉の意匠性を低下させずに済む。しかし、面付錠は、被着体が全面ガラスであることから、意匠性、デザイン性等を更に加味したり、或いは扉周囲のデザインとの兼ね合いで、外観、デザインを変更したい要請のあることが多い。従来の面付錠は、表面の外装ケースが、錠機構を収容する装置筐体と兼用の一体構造であるため、デザイン等の変更や、外観のみを新しく(リニューアル)する場合には、錠機構を含めた錠装置全体を交換しなければならず、部材費用が高価となるとともに、交換作業にも多大な労力が必要となる問題があった。そして錠機構が使用可能であるにもかかわらず、デザイン変更のためのみに、錠装置全体を交換するのは極めて不経済であり、資源の有効利用にも反することとなった。
これに対し、開閉操作部材の軸部を筒状のボスに回動自在に挿通し、外装ケースを貫通させたこのボスにナットを螺合することで、ナットを外装ケースのボス挿通穴の周縁に当接し、外装ケースを交換可能に装着する固定構造も考えられるが、長期に渡る開閉操作部材の回転操作に伴ってナットが緩めば、ナットがボスの先端側へ移動し、開閉操作部材の基部端面に干渉して、操作荷重の負荷を増大させ、開閉操作部材の操作性を低下させることが危惧された。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、デザイン変更が簡単な外装ケース固定構造において、ナットが緩み、室内側開閉操作部材と干渉することのない面付錠の外装ケース固定構造を提供し、もって、経時的な操作荷重の負荷増大を防止し、良好な操作性の維持を図ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の面付錠の外装ケース固定構造は、扉面37に固定され錠機構を内設する筐体101と、
軸部35が室外側から扉11及び該筐体101を貫通する室外側開閉操作部材23Aと、
前記筐体101に設けられ前記軸部35が挿通されるとともに外周に雄ネジ111の形成される筒状のボス109と、
前記筐体101を覆って被せられ該ボス109に外挿されるボス挿通穴127を有する外装ケース117と、
前記ボス109から突出した前記軸部35に、基部端面137で開口した挿入穴を嵌合し且つ該軸部35に直交方向の抜止ネジにて該軸部35に固定される室内側開閉操作部材23Bと、
前記雄ネジ111に螺合して前記ボス挿通穴127の周縁に当接するナット139と、
該ナット139と前記室内側開閉操作部材23Bの基部端面137との間に同軸に介装され脱落規制される化粧リング141と、
前記ボス109の端部に軸線方向に形成された切欠部209と、
前記化粧リング141に形成され該切欠部209に係合して該化粧リング141の回転を規制する爪部211と、
前記化粧リング141と前記ナット139とに亘って設けられ回転規制された前記化粧リング141に係合して前記ナット139の回転を規制する緩み止め手段213と、
を具備したことを特徴とする。
この面付錠の外装ケース固定構造では、ボス109の切欠部209に化粧リング141の爪部211が係合することで、化粧リング141が回転不能に固定される。この回転固定された化粧リング141に対し、緩み止め手段213を介してナット139の回転が規制される。これにより、ナット139がボス挿通穴127の周縁に当接した状態から緩み、ボス先端側へ移動することによる室内側開閉操作部材23Bへの干渉(押圧)が防止される。
請求項2記載の面付錠の外装ケース固定構造は、前記緩み止め手段213が、
前記化粧リング141の内周面141aに形成された突起215と、
前記ナット外周の円周方向に所定間隔で設けられた複数の凸部相互間で形成され該突起215を配置して前記ナット139を所定の角度範囲θで回転規制する凸部相互間空隙219と、
からなることを特徴とする。
この面付錠の外装ケース固定構造では、化粧リング141の突起215が、ナット139の凸部相互間空隙219に配置されることで、回転規制されるナット139が、所定の角度範囲θで回転可能となりながら、緩み止めされる。
請求項3記載の面付錠の外装ケース固定構造は、前記外装ケース117に凹部129が形成され、
該凹部129の底面131に前記ボス挿通穴127が穿設され、
前記化粧リング141が前記外装ケース117の表面と同一面となって前記凹部129に収容されることを特徴とする。
この面付錠の外装ケース固定構造では、ボス挿通穴127が外装ケース表面から凹んだ凹部129の底面位置で開口され、ボス挿通穴127や、ボス挿通穴127から突出する軸部35が見え難くなる。
請求項4記載の面付錠の外装ケース固定構造は、前記軸部35と前記ボス109との環状空間、及び前記化粧リング141の表面と前記室内側開閉操作部材23Bの基部端面137との間に、樹脂材料からなる筒状の鍔付ハンドルブッシュ135が同軸に介装されることを特徴とする。
この面付錠の外装ケース固定構造では、軸部35が鍔付ハンドルブッシュ135を介してボス109の内壁面に当接し、基部端面137が鍔部135aを介して化粧リング141に摺接する。つまり、軸部35とボス109、及び化粧リング141と室内側開閉操作部材23Bが、金属同士で接触せず、低摩擦の樹脂製鍔付ハンドルブッシュ135を介して接触状態となる。
請求項5記載の面付錠の外装ケース固定構造は、前記筺体101に設けられた固定用ネジ孔103と、
前記外装ケース117に設けられ前記固定用ネジ孔103に対応する透孔119と、
を備え、
前記外装ケース117が、前記透孔119に挿入される固定ネジ143を前記固定用ネジ孔103に螺合するとともに、前記ボス109に螺合した前記ナット139を前記外装ケース117のボス挿通穴127の周縁に押圧することで脱落規制されて前記筐体101に装着されることを特徴とする。
この面付錠の外装ケース固定構造では、固定ネジ143が外され、抜止ネジを外して軸部35から室内側開閉操作部材23Bが抜脱され、ボス109からナット139が外されれば、筐体101に対する外装ケース117の脱着規制が解除され、外装ケース117が筐体101から容易に脱着可能となる。これにより、装着済みの外装ケース117が、異なる色やデザインの新規な外装ケース117と容易に交換可能となる。
本発明に係る請求項1記載の面付錠の外装ケース固定構造によれば、ボスの端部に軸線方向に切欠部を形成し、化粧リングにこの切欠部に係合する爪部を形成し、回転規制された化粧リングに係合してナットの回転を規制する緩み止め手段を化粧リングとナットとに亘って設けたので、ボスの切欠部に係合する爪部によって化粧リングが回転不能に固定され、この回転固定された化粧リングに対し、緩み止め手段を介してナットの回転が規制される。したがって、ナットがボス挿通穴の周縁に当接した状態から緩み、ボス先端側へ移動することによる室内側開閉操作部材への押圧が防止される。この結果、室内側開閉操作部材に対する操作荷重の負荷が増大しなくなり、良好な操作性を維持し続けることができる。
請求項2記載の面付錠の外装ケース固定構造によれば、緩み止め手段が、化粧リングの内周面に形成された突起と、ナット外周に設けられナットを所定の角度範囲で回転規制する凸部相互間空隙とからなるので、回転規制されるナットが、所定の角度範囲で回転可能となりながら、緩み止めされる。これにより、厚みの異なる他仕様の外装ケースに交換され、外装ケースからのボス突出長が変化する場合であっても、ボスの雄ネジにナットを螺合させることが可能となり、ナットをボス挿通穴の周縁に当接することによる外装ケースの固定に、汎用性を持たせることができる。
請求項3記載の面付錠の外装ケース固定構造によれば、外装ケースに凹部が形成され、凹部の底面にボス挿通穴が穿設され、化粧リングが外装ケースの表面と同一面となって凹部に収容されるので、ボス挿通穴や、ボス挿通穴から突出する軸部が見え難くなり、面付錠としての外観・見栄えを良好にすることができる。
請求項4記載の面付錠の外装ケース固定構造によれば、軸部とボスとの環状空間、及び化粧リングの表面と室内側開閉操作部材の基部端面との間に、樹脂材料からなる筒状の鍔付ハンドルブッシュが同軸に介装されるので、軸部が鍔付ハンドルブッシュを介してボスの内壁面に当接するとともに、基部端面が鍔部を介して化粧リングに摺接する。これにより、軸部の半径方向の振れやガタツキを規制し、且つ室内側開閉操作部材と化粧リングとの摩擦を減らして、室外側開閉操作部材及び室内側開閉操作部材の操作感を良好にすることができる。
請求項5記載の面付錠の外装ケース固定構造によれば、外装ケースの透孔に挿入した固定ネジを筐体の固定用ネジ孔に螺合するとともに、ボスに螺合したナットを外装ケースのボス挿通穴の周縁に押圧することで、外装ケースが脱落規制されて筐体に装着されるので、固定ネジを外し、軸部から室内側開閉操作部材を抜脱、例えば軸部に対して室内側開閉操作部材が抜止ネジで固定されている場合にはこの抜止ネジを外し、ナットを螺合解除することで、外装ケースを筐体から容易に脱着することができる。これにより、異なる色やデザインの新規な外装ケースと容易に交換することができる。また、錠機構はそのまま再利用して外装ケースのみを交換すればよいので、交換を安価に、容易な作業で短時間に行うことができる。この結果、デザイン変更や、外観のリニューアルを容易且つ安価に行え、面付錠を交換する際の経済性を向上させ、しかも、資源を有効利用することができる。また、このとき室内側開閉操作部材も取り外すことによって外装ケースの交換を行うことから、この外装ケースと同時に室内側開閉操作部材の、色、素材、質感、形状、デザイン等をも簡便に交換することができる。
以下、本発明に係る面付錠の外装ケース固定構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る外装ケース固定構造を備えた面付錠の外観斜視図、図2は図1に示した面付錠の取り付けられた全面ガラス扉を室外側から視た正面図、図3は図1に示した面付錠を室内側から視た分解斜視図である。
本実施の形態による面付錠の外装ケース固定構造は、開閉体である例えば両開きの全面ガラス扉に好適に用いることができる。この他、当該外装ケース固定構造は、片開きの全面ガラス扉、両開き・片開きのスチール扉等に用いても好適なものである。本実施の形態では、当該外装ケース固定構造を備えた図1に示す面付錠100が図2に示す両開きの全面ガラス扉11(11a,11b)に設けられる例を説明する。
図2に示すように、建物開口の左右にはガラスパネル13,13が設けられ、ガラスパネル13,13は開口サッシ等に取付固定されている。ガラスパネル13,13に挟まれる出入口開口部には上記した一対の全面ガラス扉11a,11bがヒンジ15,15を介して開閉自在に支持され、全面ガラス扉11a,11bは一方向(本実施の形態では室内側)へ開放規制可能となる。
全面ガラス扉11a,11bは、例えば一方の全面ガラス扉11aが開閉規制され、他方の全面ガラス扉11bのみが開閉可能となる。この場合、一方の全面ガラス扉11aの開閉規制は、ヒンジ15等に設けられる開閉規制手段等によって可能となる。この状態で、他方の全面ガラス扉11bが一方の全面ガラス扉11aへ施錠されれば、一対の全面ガラス扉11a,11bの双方は、開閉規制された施錠状態となる。本実施の形態の面付錠100は、他方の全面ガラス扉11bを一方の全面ガラス扉11aへ施錠するように働く。
一方の全面ガラス扉11aには被係止体17が取り付けられ、被係止体17は面付錠100から突出する後述のラッチの先端を係止可能としている。つまり、一方の全面ガラス扉11aが固定されている状態で、他方の全面ガラス扉11bは、ラッチが被係止体17に係止することで、室内側(図2の紙面裏面側)への開放が規制される。
面付錠100は、錠ケース21と、開閉操作部材であるレバーハンドル23A,23Bと、ラッチ25と、サムターン27と、不図示のシリンダ錠と、トリガー31とが外部に表出して設けられている。なお、サムターン27、シリンダ錠、及びトリガー31は、本実施の形態の構成部材として特に含まれなくても良い。錠ケース21は、室外側ケース21aと室内側ケース21bとからなる。室外側ケース21aと室内側ケース21bとは、全面ガラス扉11bの扉開閉端33を挟持して取り付けられる。室外側ケース21aと室内側ケース21bとのそれぞれからは、先端にハンドル部34を形成したレバーハンドル23A,23Bの軸部35が扉面37に垂直な方向で突出している。
面付錠100は、全面ガラス扉11bに固定された錠ケース21から進退するラッチ25の先端を扉開閉端33から突出させて、被係止体17に係止することで全面ガラス扉11bを施錠、すなわち開扉規制状態とする。レバーハンドル23A,23Bは、扉面37に垂直な方向で、全面ガラス扉11b及び錠ケース21を軸部35が貫通して回動自在となっている。面付錠100は、開閉操作部材としてレバーハンドル23A,23Bが用いられることで、開閉操作部材が例えば玉状握りハンドル等である場合に比べ、回動中心(軸部35の中心)から操作力の印加される作用点までの距離が大きく確保され、少ない回転操作力及び回転角度にて容易且つ確実に錠機構へ入力可能となっている。
室内側ケース21bは、錠機構を内設した筐体101を有する。筐体101は、室外側ケース21aとで全面ガラス扉11bに固定されている。筐体101には錠機構へレバーハンドル23A,23Bからの回動操作力を入力するカム板201(図4参照)が内設され、カム板201は貫通穴を有している。この貫通穴にはレバーハンドル23Aの角柱状の軸部先端35aが室外側から貫通され、軸部先端35aは室内側へ所定寸法(2〜3cm程度)突出する。
筐体101の扉面37に垂直な側面には固定用ネジ孔103が形成され、固定用ネジ孔103は後述する外装ケースに挿通された固定ネジ143と螺合する。
筐体101の扉面37と平行な面105には凹み部107が形成され、凹み部107は軸部先端35aの挿通される筒状のボス109を固定している。ボス109の筒部外周には雄ネジ111が形成され、雄ネジ111は後述のナット139と螺合する。ボス109は筒部の基端にフランジ部113が形成され、フランジ部113は複数の固定穴115に凹み部107の固定ピンが加締められて筐体101へ固定される。
筐体101には外装ケース117が覆うようにして被せられ、外装ケース117は上記の固定用ネジ孔103に応じた透孔119を有している。外装ケース117にはこの他、ラッチ25を突出させるラッチ開口121、トリガー31を突出させるトリガー開口123、サムターン27を突出させるサムターン開口125、ボス109を突出させるボス挿通穴127が形成されている。
本実施の形態では、外装ケース117に凹部129が形成され、この凹部129の底面131にボス挿通穴127が穿設されている。ボス挿通穴127が外装ケース表面133から凹んだ凹部129の底面位置で開口されることで、ボス挿通穴127や、ボス挿通穴127から突出する軸部先端35aが見え難くなり、見栄えを良好にすることが可能となっている。
図4はボスにナットが螺合された面付錠の化粧リング、外装ケースを省略した斜視図、図5はボスに化粧リングが装着された面付錠の外装ケースを省略した斜視図、図6はボス近傍の軸部中心を通る軸部平行面での断面図である。
ボス挿通穴127の周縁と、レバーハンドル23Bの基部端面137(図1参照)との間には図3に示すナット139が介装され、ナット139は図4に示すように、雄ネジ111に螺合してボス挿通穴127の周縁(底面131)に当接する。本実施の形態では、ボス109の雄ネジ111に螺合されたナット139がボス挿通穴127の周縁に当接されることで、ボス109からのボス挿通穴127の抜け、すなわち、ボス109からの外装ケース117の抜けがナット139によって規制されるようになっている。
ナット139とレバーハンドル23Bの基部端面137との間には図5に示すように、化粧リング141が介装され、化粧リング141は外装ケース表面133と同一面となって凹部129に収容される。外装ケース117の抜けを防止するナット139が、外装ケース表面133と同一面の化粧リング141によって覆われ、外装ケース表面133の全てが化粧部材の連続する仕上面で覆われることになる。これにより、外装ケース117の見栄えを良好にしている。
なお、図4,図5中、203はラッチ25の摺動音を低減させる消音板、205はラッチ25に進退駆動力を伝達する連結杆、207は軸部35に連動するカム板201に従動して連結杆205を作動させる増幅カムを示す。
軸部35とボス109との環状空間、及び化粧リング141の表面とレバーハンドル23Bの基部端面137との間には、図6に示す樹脂材料からなる筒状の鍔付ハンドルブッシュ135が同軸に介装されている。鍔付ハンドルブッシュ135は化粧リング141と基部端面137に挟まれる鍔部135aを有する。鍔付ハンドルブッシュ135が介装されることで、軸部35が鍔付ハンドルブッシュ135を介してボス109の内壁面に当接し、且つ軸部35の基部端面137が鍔部135aを介して化粧リング141に摺接する。つまり、軸部35とボス109、及び化粧リング141とレバーハンドル23Bが、金属同士で接触せず、低摩擦の樹脂製鍔付ハンドルブッシュ135を介して接触状態となる。これにより、軸部35の偏芯が抑止され、軸部35の半径方向の振れやガタツキが規制され、レバーハンドル23A,23Bの良好な操作感が得られるようになっている。
ボス109から突出した軸部先端35aには、レバーハンドル23Bの基部端面137で開口した不図示の挿入穴が嵌合される。そして、レバーハンドル23Bは、軸部35に直交方向の図示しない抜止ネジにて、軸部先端35aに固定される。したがって、外装ケース117は、透孔119に挿入されて固定用ネジ孔103に螺合される固定ネジ(六角穴皿ネジ)143と、ナット139とで脱落規制されて、筐体101に装着される。
図7は図6の分解図、図8は図7に示した各部材の正面図である。
ところで、筐体101に固定されるボス109の端部には軸線方向に複数(本実施の形態では2つ)の切欠部209が形成される。化粧リング141には爪部211が形成され、爪部211は切欠部209に係合して化粧リング141の回転を規制する。爪部211は、軸線方向から切欠部209に挿入される。この爪部211の切欠部209からの脱落は、化粧リング141が鍔付ハンドルブッシュ135の鍔部135aを介して基部端面137に押圧されることで規制されている。
化粧リング141とナット139には両者に亘って緩み止め手段213(図6参照)が設けられ、緩み止め手段213は回転規制された化粧リング141に係合してナット139の回転を規制するよう働く。本実施の形態において、緩み止め手段213は、化粧リング141の内周面141aに形成された突起215と、ナット外周の円周方向に所定間隔で設けられた複数の凸部217の相互間で形成され突起215を配置してナット139を所定の角度範囲θで回転規制する凸部相互間空隙219とからなる。なお、図8中、221は、ボス109の内溝223に嵌入して鍔付ハンドルブッシュ135の回転を規制する凸条を示す。
上記の構成を有する外装ケース固定構造の組立手順を説明する。
室外側ケース21aと筐体101とが全面ガラス扉11bに固定されている状態で、筐体101に外装ケース117を被せる。外装ケース117の透孔119に挿入した固定ネジ143を筐体101の固定用ネジ孔103に螺合する。これにより、外装ケース117が筐体101へ仮固定される。
次いで、ボス109の雄ネジ111にナット139を螺合する。ナット139を覆うようにして、化粧リング141を凹部129内に装着する。この際、化粧リング141は、爪部211を切欠部209に挿入し、且つ突起215を凸部相互間空隙219に配置するようにして装着する。ボス挿通穴127の内側に鍔付ハンドルブッシュ135を装着する。最後に、レバーハンドル23Bの軸部35を軸部先端35aに挿入し、図示しない抜止ネジをレバーハンドル23Bの軸部35の半径方向内側へ螺合することで、軸部先端35aに固定する。これにより、レバーハンドル23A,23Bの抜けが規制されると同時に、外装ケース117も脱落が規制される。
この面付錠の外装ケース固定構造では、固定ネジ143が外され、抜止ネジを外して軸部先端35aからレバーハンドル23Bが抜脱され、化粧リング141を除去後、ナット139が螺合解除されれば、筐体101に対する外装ケース117の脱着規制が解除され、外装ケース117が筐体101から容易に脱着可能となる。これにより、装着済みの外装ケース117が、異なる色やデザインの新規な外装ケースと容易に交換可能となる。その際、錠機構はそのまま再利用して外装ケース117のみを交換することができる。また、同時にレバーハンドル23Bについても、外装ケース117に合わせたデザイン、或いは他の機能を備えた形状等の操作部材に交換可能となる。
図9は突起と凸部相互間空隙とによる回転規制の状況を(a)(b)に表す作用説明図である。
外装ケース固定構造では、ボス109の切欠部209に化粧リング141の爪部211が係合することで、化粧リング141が回転不能に固定される。この回転固定された化粧リング141に対し、緩み止め手段213を介してナット139の回転が規制される。これにより、ナット139がボス挿通穴127の周縁に当接した状態から緩み、ボス先端側へ移動することによるレバーハンドル23Bへの干渉(押圧)が防止されている。
そして、化粧リング141の突起215が、ナット139の凸部相互間空隙219に配置されることで、回転規制されるナット139が、所定の角度範囲θで回転可能となりながら、緩み止めされる。より具体的には、図9(a)に示すように、凸部217が217a,217b,217cからなる場合、突起215に凸部217aが当接した状態では、次の凸部217bが同位置の突起215に当接するまでの角度範囲θだけ、ナット139が回転可能となりながら、緩み止めされる。また、図9(a)の右方の回転位置において、突起215が、図9(b)に示す上方に配置されていれば、図9(b)に示すように、図9(a)の右方の状態から、さらに、凸部217aが突起215に当接する角度範囲θでナット139が回転可能となる。つまり、左右に位置する切欠部209に選択的に爪部211を挿入し、突起215の位置を変えることで、円周上の所望位置に、回転可能な角度範囲θを設定できるようになっている。
これにより、外装ケース117が、厚みの異なる他仕様の外装ケースに交換され、外装ケース117からのボス突出長が変化する場合であっても、ボス109の雄ネジ111にナット139を螺合させることが可能となり、ナット139をボス挿通穴127の周縁に当接することによる外装ケース117の固定構造に、汎用性を持たせることができる。
したがって、上記の面付錠の外装ケース固定構造によれば、透孔119に挿入されて固定用ネジ孔103に螺合される固定ネジ143と、ボス挿通穴127の周縁に当接するナット139とで、外装ケース117が脱落規制されて筐体101に装着できるので、固定ネジ143を外し、抜止ネジを外して軸部先端35aからレバーハンドル23Bを抜脱し、ナット139を螺合解除すれば、外装ケース117を筐体101から容易に脱着することができる。
これにより、異なる色やデザインの新規な外装ケースと容易に交換することができる。また、錠機構はそのまま再利用して外装ケース117のみを交換すればよいので、交換を安価に、容易な作業で短時間に行うことができる。この結果、デザイン変更や、外観のリニューアルを容易且つ安価に行え、面付錠100を交換する際の経済性を向上させ、しかも、資源を有効利用することができる。
そして、ボス109の端部に切欠部209を形成し、化粧リング141にこの切欠部209に係合する爪部211を形成し、回転規制された化粧リング141に係合してナット139の回転を規制する緩み止め手段213を化粧リング141とナット139とに亘って設けたので、ボス109の切欠部209に係合する爪部211によって化粧リング141が回転不能に固定され、この回転固定された化粧リング141に対し、緩み止め手段213を介してナット139の回転が規制される。したがって、ナット139がボス挿通穴127の周縁に当接した状態から緩み、ボス先端側へ移動することによるレバーハンドル23Bへの押圧が防止される。この結果、レバーハンドル23Bに対する操作荷重の負荷が増大しなくなり、良好な操作性を維持し続けることができる。
また、上記の実施の形態では、開閉操作部材がレバーハンドル23A,23Bであるので、玉状握りハンドル等に比べ、少ない回転操作力を容易且つ確実に錠機構へ入力可能にし、操作性を向上させることができる。なお、本発明に係る面付錠の外装ケース固定構造は、開閉操作部材が玉状握りハンドルであっても勿論よい。
また、上記の実施の形態では、面付錠100が、両開きの全面ガラス扉11に設けられる場合を例に説明したが、面付錠100は、片開きの全面ガラス扉、両開き・片開きのスチール扉等に用いられても勿論よい。
本発明に係る外装ケース固定構造を備えた面付錠の外観斜視図である。 図1に示した面付錠の取り付けられた全面ガラス扉を室外側から視た正面図である。 図1に示した面付錠を室内側から視た分解斜視図である。 ボスにナットが螺合された面付錠の化粧リング、外装ケースを省略した斜視図である。 ボスに化粧リングが装着された面付錠の外装ケースを省略した斜視図である。 ボス近傍の軸部中心を通る軸部平行面での断面図である。 図6の分解図である。 図7に示した各部材の正面図である。 突起と凸部相互間空隙とによる回転規制の状況を(a)(b)に表す作用説明図である。
符号の説明
11…扉
23A…室外側開閉操作部材(レバーハンドル)
23B…室内側開閉操作部材(レバーハンドル)
35…軸部
37…扉面
100…面付錠
101…筐体
103…固定用ネジ孔
109…ボス
111…雄ネジ
117…外装ケース
119…透孔
127…ボス挿通穴
129…凹部
131…凹部の底面
133…ケース表面
135…鍔付ハンドルブッシュ
137…基部端面
139…ナット
141…化粧リング
141a…化粧リングの内周面
143…固定ネジ
209…切欠部
211…爪部
213…緩み止め手段
215…突起
217…凸部
219…凸部相互間空隙
θ…所定の角度範囲

Claims (5)

  1. 扉面に固定され錠機構を内設する筐体と、
    軸部が室外側から扉及び該筐体を貫通する室外側開閉操作部材と、
    前記筐体に設けられ前記軸部が挿通されるとともに外周に雄ネジの形成される筒状のボスと、
    前記筐体を覆って被せられ該ボスに外挿されるボス挿通穴を有する外装ケースと、
    前記ボスから突出した前記軸部に、基部端面で開口した挿入穴を嵌合し且つ該軸部に直交方向の抜止ネジにて該軸部に固定される室内側開閉操作部材と、
    前記雄ネジに螺合して前記ボス挿通穴の周縁に当接するナットと、
    該ナットと前記室内側開閉操作部材の基部端面との間に同軸に介装され脱落規制される化粧リングと、
    前記ボスの端部に軸線方向に形成された切欠部と、
    前記化粧リングに形成され該切欠部に係合して該化粧リングの回転を規制する爪部と、
    前記化粧リングと前記ナットとに亘って設けられ回転規制された前記化粧リングに係合して前記ナットの回転を規制する緩み止め手段と、
    を具備したことを特徴とする面付錠の外装ケース固定構造。
  2. 前記緩み止め手段が、
    前記化粧リングの内周面に形成された突起と、
    前記ナット外周の円周方向に所定間隔で設けられた複数の凸部相互間で形成され該突起を配置して前記ナットを所定の角度範囲で回転規制する凸部相互間空隙と、
    からなることを特徴とする請求項1記載の面付錠の外装ケース固定構造。
  3. 前記外装ケースに凹部が形成され、
    該凹部の底面に前記ボス挿通穴が穿設され、
    前記化粧リングが前記外装ケースの表面と同一面となって前記凹部に収容されることを特徴とする請求項1又は2記載の面付錠の外装ケース固定構造。
  4. 前記軸部と前記ボスとの環状空間、及び前記化粧リングの表面と前記室内側開閉操作部材の基部端面との間に、樹脂材料からなる筒状の鍔付ハンドルブッシュが同軸に介装されることを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1つに記載の面付錠の外装ケース固定構造。
  5. 前記筺体に設けられた固定用ネジ孔と、
    前記外装ケースに設けられ前記固定用ネジ孔に対応する透孔と、
    を備え、
    前記外装ケースが、前記透孔に挿入される固定ネジを前記固定用ネジ孔に螺合するとともに、前記ボスに螺合した前記ナットを前記外装ケースのボス挿通穴の周縁に押圧することで脱落規制されて前記筐体に装着されることを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の面付錠の外装ケース固定構造。
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