JP4989919B2 - 誘導型位置検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、検出対象の位置の変位に応じて振幅変動する出力交流信号を誘導出力する誘導型位置検出装置に関する。
従来から知られる誘導型直線位置検出装置の一例として、1相交流励磁される1次巻線及び検出対象の直線変位方向に関して異なる位置に配置された複数の2次巻線を含む巻線部と、所定の磁気応答特性を持つ磁気応答部材を所定のピッチで複数繰り返して設けてなるロッドとを有し、この巻線部に対するロッドの相対的な直線位置を検出できるようにしたものがあった(例えば、下記特許文献1を参照)。該特許文献1に記載の誘導型直線位置検出装置によれば、巻線部に対するロッドの相対位置が検出対象たる機械系の直線位置の変化に連動して変化することで、該ロッドに設けられた磁気応答部材の巻線部に対する対応位置が変化する。従って、巻線部において1次巻線と2次巻線の間の磁気結合が検出対象たる機械系の直線位置の変化に応じて変化し、該検出対象たる直線位置に応じて振幅変調された誘導出力交流信号を2次巻線に生じさせることができた。
特開平10−153402号公報
上記特許文献1に示す誘導型直線位置検出装置は、小型且つシンプルな構造により高分解能で精度の高い位置検出が行なうことができること、また、温度ドリフト特性を補償した正確な位置検出が行なえること等、種々の優れた特長を持っていた。しかしながら、磁気応答部材を所定のピッチで複数繰り返して設けてなるロッドを使用する構成であるため、位置検出装置の用途によっては、検出対象たる機械系に実装するのに不向きなことがあった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、1次巻線と2次巻線の間の磁気結合を変化させるための所定のパターンからなる磁気応答部材を用いることなしに、小型且つシンプルな構造で精度の高い位置検出が行なうことができる誘導型位置検出装置を提供することを目的とする。
この発明は、所定の交流信号によって互いに逆相励磁される第1及び第2の1次巻線を検出対象の直線変位方向に沿って交互に配置してなる1次コイル部と、前記1次コイル部に対して相対的に変位するつの2次巻線からなり、該2つの2次巻線は前記1次コイル部の第1及び第2の1次巻線の配列の間隔に対応して配置されてなる2次コイル部とを具え、前記2つの2次巻線の誘導信号を差動的に合成した1つの出力交流信号を生成する とを特徴とする誘導型位置検出装置である。
また、この発明の一実施形態においては、前記2次コイル部において更に2つの2次巻線が設けられており、該更に設けられた2つの2次巻線は前記1次コイル部の第1及び第 2の1次巻線の配列の間隔に対応して配置され、該更に設けられた2つの2次巻線の誘導 信号を差動的に合成した更なる出力交流信号が生成され、一方の前記出力交流信号がサイン関数の振幅関数を持ち、他方の前記出力交流信号がコサイン関数の振幅関数を持つこと を特徴とする
この発明によれば、1次コイル部において互いに逆相励磁される第1及び第2の1次巻線が検出対象の変位方向に沿って交互に配置され、且つ、2次コイル部の2つの2次巻線は該1次コイル部の第1及び第2の1次巻線の配列の間隔に対応して配置されてなるため、2次コイル部の1次コイル部に対する相対的な変位に応じて、第1及び第2の各1次巻線に基づき2次コイル部の2つの2次巻線にそれぞれ誘導される電圧(誘導信号)は互いに逆特性(プッシュプル特性)を示すことになる。そして、該2つの2次巻線の誘導信号 を差動的に合成した1つの出力交流信号を生成することにより、コイルの温度ドリフト特 性を補償した正確な位置検出信号を生成することができる。また、1次巻線と2次巻線の間の磁気結合を変化させるための所定のパターンからなる磁気応答部材を用いない、シンプルな構造でありながらも、精度の高い位置検出が行なうことができるようになるという優れた効果を奏する
また、この発明の一実施形態によれば、前記2次コイル部において更に2つの2次巻線け、一方の2つの2次巻線の差動合成出力交流信号がサイン関数の振幅関数を持ち、 他方の2つの2次巻線の差動合成出力交流信号がコサイン関数の振幅関数を持つようにす ることにより、従来から知られるレゾルバにおいて得られるものと同様な2つの出力交流信号(サイン出力とコサイン出力)を得ることができる。従って、当該一実施形態に係る誘導型直線位置検出装置において、出力交流信号の振幅値に相当するサイン関数とコサイン関数の位相値を検出する位相検出回路を利用することができる。このような位相検出回路としては、従来からレゾルバ用の位相検出回路として利用されているR−D(レゾルバ−ディジタル)コンバータを使用することができるし、その他の方式の位相検出回路を用いることもできるため、温度変化等によって1次コイル部の1次巻線及び2次コイル部の2次巻線のインピーダンス変化により、2次コイル部に生じる出力交流信号における電気的位相ずれに誤差が生じるという不都合を除去できる。なお、位相検出回路はディジタル回路で構成してもよいし、アナログ回路で構成してもよい。
以下、添付図面を参照して、この発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、この実施例に係る誘導型直線位置検出装置の構成を説明するための図である。誘導型直線位置検出装置は、1次コイル部10と2次コイル部20とを含んで構成されており、図1においては1次コイル部10と2次コイル部20の回路構成が示されている。2次コイル部20は、検出対象たる機械系(図示せず)に連結され、該機械系の直線位置の変化に連動して、直線的且つ往復的に変化可能である。これに対して、1次コイル部10の配置は適宜固定される。かくして、2次コイル部20は、検出対象たる機械系の直線変位に連動して、1次コイル部10に対して相対的に直線変位する。勿論、この逆に、1次コイル部10を検出対象たる機械系に連動して変位させ、2次コイル部20を固定する構成でもよい。要するに、この直線位置検出装置においては、1次コイル部10に対する2次コイル部20の相対的な直線位置が検出できさえすればよいのである。なお、検出対象となる直線変位の方向は、図1において、符号Xを付与した両矢印で示す。
1次コイル部10は、所定の交流信号によって互いに逆相励磁される第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12を複数具備してなり、該複数の第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12は、図1において矢印Xで示す検出対象の直線変位方向に沿って適宜の幅の等間隔で交互に配置される。図1に示す例では、1次コイル部10において、3つの第1の1次巻線11と3つの第2の1次巻線12を具備する構成例が示されている。第1及び第2の1次巻線11,12の各々は、鉄心13に巻回された導線によって構成され、各1次巻線11,12の物理的及び電気的特性(巻き数、巻き方向など)は各々同等とする。なお、図示のように、複数の第1及び第2の1次巻線11,12が共通の鉄心13に巻回される構成に限らず、個々の第1及び第2の1次巻線11,12がそれぞれ個別の鉄心13に巻回されてもよいし、或いは、適宜の複数の第1及び第2の1次巻線(例えば1組の第1及び第2の1次巻線)11,12毎に1つの鉄心13に巻回される構成であってもよい。
この実施例においては、第1の1次巻線11と第2の1次巻線12は、それぞれ別の交流電源から発生される互いに逆相の交流信号により、互いに逆相励磁されるものとする。例えば、第1の1次巻線11はサイン関数の振幅特性(図において「S」で示す)の交流信号「sinωt」により励磁され、また、第2の1次巻線12は該第1の1次巻線11を励磁する交流信号「sinωt」に対して逆相であるマイナスサイン関数の振幅特性(図1において「/S(Sバー)」で示す)の交流信号「−sinωt」で励磁される。なお、本明細書中では、図1において位相の反転を示すバー記号を、表記の都合上「/」によって代用する。かくして、1次コイル部10においては、サイン相の交流信号で励磁される第1の1次巻線11と、マイナスサイン相の交流信号で励磁される第2の1次巻線12とが、検出対象の直線変位方向Xに沿って交互に配列されることになる。
2次コイル部20は鉄心21に巻回された1つの2次巻線22を具え、2次巻線22は1次コイル部10の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチよりも小さいサイズからなる。2次コイル部20は、1次コイル部10に対して適宜の空隙を開けて近接して配置されており、該1次コイル部10との間の空隙が直線変位方向Xに沿って一定距離を保つよう適切に位置決めされている。1次コイル部10の第1及び第2の1次巻線11,12をそれぞれ交流信号「sinωt」と交流信号「−sinωt」により励磁すると、該第1及び第2の1次巻線11,12に生じた磁束変化に応じた相互誘導により、2次コイル部20においては交流電圧(誘導出力交流信号)が誘起される。図1に示す2次コイル部20と1次コイル部10の第1及び第2の1次巻線11,12との配置関係から理解される通り、2次コイル部20には、1次コイル部10の第1及び第2の1次巻線11,12の各々に生じた磁束の一部がそれぞれ鎖交するので、2次コイル部20において生じる誘導出力交流信号は、該第1及び第2の1次巻線11,12の各々に基づき誘起される交流電圧(誘導信号)を合成したものとなる。1次コイル部10の第1及び第2の1次巻線11,12が2次コイル部20に対して及ぼす磁気的影響は、第1及び第2の1次巻線11,12に対する2次コイル部20の近接量、つまり、第1及び第2の1次巻線11,12と2次コイル部20の相互位置に応じて異なる。従って、以下に詳しく説明する通り、2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号は、該2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対的な位置に応じた振幅変動を持つ信号になる。
2次コイル部20が第1の1次巻線11と第2の1次巻線12の中央に対応する位置(図1においてx0又はx2又はx4で示す位置)にあれば、第1の1次巻線11と2次コイル部20の間及び第2の1次巻線12と2次コイル部20の間のそれぞれの相互インダクタンスは等しくなるので、第1の1次巻線11に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号と、第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号の大きさは相等しい。すなわち、2次コイル部20に生じる誘導出力交流信号は、第1及び第2の1次巻線11,12の双方からの磁気的影響を等しく被る。
また、2次コイル部20が、第1の1次巻線11に全面的に対向して最も近接量が大きくなり、第2の1次巻線12から最も離れる位置(図1においてx1で示す位置)にあれば、第1の1次巻線11と2次コイル部20の間の相互インダクタンスは極大となり、他方、第2の1次巻線12と2次コイル部20の間の相互インダクタンスは極小となるので、第1の1次巻線11に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号は極大値となり、第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号は極小値となる。すなわち、位置x1において、2次コイル部20に生じる誘導出力交流信号は、第1の1次巻線11からの磁気的影響が最大、また、第2の1次巻線12からの磁気的影響が最小となる。
また、2次コイル部20が、第2の1次巻線12に全面的に対向して最も近接量が大きくなり、第1の1次巻線11から最も離れる位置(図1においてx3で示す位置)にあれば、第2の1次巻線12と2次コイル部20の間の相互インダクタンスは極大となり、他方、第1の1次巻線11と2次コイル部20の間の相互インダクタンスは極小となるので、第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号は極大値となり、第1の1次巻線11に基づき2次コイル部20に誘起される誘導信号は極小値となる。すなわち、位置x3において、2次コイル部20に生じる誘導出力交流信号は、第2の1次巻線12からの磁気的影響が最大、また、第1の1次巻線11からの磁気的影響が最小となる。
上記2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間での位置変化)に応じた第1の1次巻線11と2次コイル部20との間の相互インダクタンスの変化特性をグラフで示すと、図2(a)のようになる。すなわち、第1の1次巻線11と2次コイル部20との間のインダクタンス変化は、2次コイル部20の直線位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、位置x1にて極大値、位置x3にて極小値となり、第1の1次巻線11と第2の1次巻線12の中間位置x0,x2及びx4にて該極大値と該極小値の中間値となる振幅関数特性を示す。この第1の1次巻線11と2次コイル部20との間の相互インダクタンス変化特性は、便宜上サイン関数「sinθ」と表現することができる。なお、角度変数θは2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置に相関する。
また、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対する第2の1次巻線12と2次コイル部20との間のインダクタンスの変化特性をグラフで示すと、図2(b)のようになる。すなわち、第2の1次巻線12と2次コイル部20との間の相互インダクタンス変化は、2次コイル部20の直線位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、位置x1にて極大値、位置x3にて極小値となり、第1の1次巻線11と第2の1次巻線12の中間位置x0,x2及びx4にて該最大値と該最小値の中間値となる振幅関数特性を示す。この第2の1次巻線12と2次コイル部20との間のインダクタンスの変化特性は、前記第1の1次巻線11と2次コイル部20との間のインダクタンスの変化特性sinθに対して逆相のマイナスサイン関数「−sinθ」と表現することができる。
すなわち、1組の第1の1次巻線11と第2の1次巻線12は、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置に関してプッシュプル特性で変化するインダクタンス特性を提供する1つの対を成すということができる。なお、第1又は第2の1次巻線11,12と2次コイル部20との間のインダクタンス変化特性は、必ずしも、正確なサイン関数又はマイナスサイン関数となる必要はなく、略サイン関数又は略マイナスサイン関数に近い傾向を示すもの、要するに、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置に関して互いに逆相の(プッシュプル特性の)周期的関数でさえあればよい。理想的な周期的関数特性が得られるよう、第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチに対する2次巻線22の相対的サイズを適切に設定するとよい。
先に述べた通り、第1の1次巻線11はサイン相の交流信号「sinωt」により励磁されているので、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて、第1の1次巻線11からの磁気的影響に基づき該2次コイル部20に誘導される誘導信号Aは「sinθ*sinωt」と表現することができる。また、第2の1次巻線12はマイナスサイン相の交流信号「−sinωt」により励磁されているので、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて、第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘導される誘導信号Bは「−sinθ*−sinωt」と表現することができる。なお、本明細書において記号「*」は乗算を示す。
2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号は、前記第1の1次巻線11からの磁気的影響に基づき2次コイル部20に誘導される誘導信号Aと前記第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘導される誘導信号Bとを合成した信号である。従って、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号は下記式(1)により等価的に表すことができる。
A+B=(sinθ*sinωt)+{(−sinθ)*(−sinωt)}
=sinθsinωt+sinθsinωt
=2sinθsinωt・・・式(1)
なお、角度変数θは、前述の通り、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置に相関する。また、以下において表現簡略化のため式(1)における係数2を省略する。
2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号「sinθsinωt」は、1次コイル部10における1組の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpに相当する直線変位量を1サイクルとして周期的に変化する振幅関数特性を示す。かくして、この実施例に係る誘導直線位置検出装置によれば、2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号「sinθsinωt」として、該2次コイル部20の1次コイル部10(第1及び第2の1次巻線11,12)に対する相対位置に応じた振幅変動を持つ信号を得ることができる。また、誘導出力交流信号「sinθsinωt」は、1次コイル部10における1組の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpを1サイクルとして周期的に変化する出力交流信号となるので、該1組の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpの直線変位を360度の位相角範囲の変化に換算した高分解能で精度の高い位置検出を行なうことができるようになる。
誘導出力交流信号「sinθsinωt」はサイン関数特性の振幅係数つまり振幅レベル(sinθ)を持っているので、このような信号に対して適用可能な公知の位置データ変換方式を適用して、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置を示す位置データを得ることができる。すなわち、2次コイル部20から出力された誘導出力交流信号「sinθsinωt」を外部の利用装置(例えばマイクロコンピュータ)で受け取って、当該利用装置側に実装された任意の位置データ変換方式に従って位置データを得ることができる。図3は、図1に示す直線位置検出装置において適用可能な位置データ変換方式の一例として、電圧整流方式により誘導出力交流信号「sinθsinωt」に基づく位置データを得るための概略構成を示すブロック図である。図3において、2次コイル部20から出力された誘導出力交流信号sinθsinωtを整流部30で整流することで、当該誘導出力交流信号sinθsinωtから交流成分を除去し、その振幅レベルsinθを示す直流電圧を出力するようにしている。これにより、2次コイル部20の変位に応じた振幅レベルを示す直流電圧出力(sinθ)を、位置検出データとして利用することができる。
ここで、温度ドリフト特性の補償について説明する。この実施例に係る直線位置検出装置おいて、2次コイル部20に誘導される誘導出力交流信号は、第1の1次巻線11からの磁気的影響に基づき2次コイル部20に誘導される誘導信号Aと第2の1次巻線12に基づき2次コイル部20に誘導される誘導信号Bとを合成してなる信号「sinθsinωt」である。前述の通り、1組の第1の1次巻線11と第2の1次巻線12は2次コイル部20の相対位置に関してプッシュプル特性で変化するインダクタンス特性を提供する1つの対を成すため、誘導信号Aと誘導信号Bは互いにプッシュプル変化するものとなる。従って、誘導信号Aと誘導信号Bとを合成した誘導出力交流信号「sinθsinωt」においては、コイルの温度ドリフト誤差が補償される。従って、この実施例に係る直線位置検出装置によれば、温度ドリフトによるコイルインピーダンス変化の影響を受けない正確な位置検出を行なうことができる。
図4は、この発明に係る直線位置検出装置の別の実施例を説明するための図である。上記図1に示す直線位置検出装置においては、2次コイル部20は1つの2次巻線22のみを具える構成であった。これに対して、図4に示す直線位置検出装置においては、2次コイル部40には、4つの検出用の2次巻線41、42、43及び44が具備されている。なお、前記図1を参照して説明した構成要素については同じ符号を付与し、その説明を省略する。2次巻線41〜44は、1次コイル部10における1組の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpの範囲内において所定の間隔で配置され、2次巻線41〜44に生じる誘導出力交流信号の振幅関数が所望の特性を示すように設定される。
例えば、各2次巻線41〜44に生じる誘導出力交流信号の振幅関数が、サイン関数、マイナスサイン関数、コサイン関数及びマイナスコサイン関数にそれぞれ相当するよう設定することができる。この場合、図4において、第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpの範囲を4分割して、p/4ずつずれた各分割位置に2次巻線41〜44を配置する。これにより、各2次巻線41〜44に生じる誘導出力交流信号の振幅関数が、サイン関数(図において「S」を付記した2次巻線41)、コサイン関数(図において「C」を付記した2次巻線42)、マイナスサイン関数(図において「/S」を付記した2次巻線43)、及び、マイナスコサイン関数(図において「/C」を付記した2次巻線44)にそれぞれ相当するよう設定することができる。また、図4に示す通り、検出用コイル部40において、サイン関数に相当する2次巻線41とマイナスサイン関数に相当する2次巻線43とは差動接続されており、また、コサイン関数に相当する2次巻線42とマイナスコサイン関数に相当する2次巻線44とが差動接続されている。
各2次巻線41〜44においては、上記図1において説明したものと同様に、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置(検出対象の直線位置)に応じて、1次コイル部10の第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12の各々に基づく誘導信号を合成した誘導出力交流信号が生じる。1次コイル部10において1組の第1の1次巻線11と第2の1次巻線12はそれぞれ逆相励磁されるため、2次コイル部20の1次コイル部10に対する相対位置に関してプッシュプル特性で変化するインダクタンス特性を各2次巻線41〜44に対して提供する1つの対を成す。従って、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間での位置変化)に対する1次コイル部10と2次コイル部20の各巻線41〜44との間の各インダクタンスの変化特性をそれぞれグラフで示すと下記図5(a)〜(d)のようになる。なお、図5(a)〜(d)の各図において、符号Sを付記する上側のグラフは第1の1次巻線11と各2次巻線41〜44の間のインダクタンス変化の特性を示し、符号/Sを付記する下側のグラフは第2の1次巻線12と各2次巻線41〜44の間のインダクタンス変化の特性を示す。
図5(a)において、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、第1の1次巻線11と2次巻線41との間のインダクタンス変化は、位置x1にて極大値、位置x3にて極小値となり、第1の1次巻線11と第2の1次巻線12の中間位置x0,x2及びx4にて該極大値と該極小値の中間値となる振幅関数特性を示す。このインピーダンス変化特性を便宜上サイン関数「sinθ」と表現する。なお、角度変数θは2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置に相関する。また、第2の1次巻線12と2次巻線41の間のインダクタンスの変化特性は、位置x1にて極小値、位置x3にて極大値となり、位置x0,x2及びx4にて中間値となる振幅関数特性を示す。これは、前記第1の1次巻線11と2次巻線41との間のインダクタンスの変化特性sinθに対して逆相のマイナスサイン関数「−sinθ」と表現することができる。
また、図5(b)において、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、第1の1次巻線11と2次巻線42との間のインダクタンス変化は、位置x0及び位置x4にて極大値、位置x2にて極小値となり、位置x1及びx3にて中間値となる振幅関数特性を示す。このインピーダンス変化特性は、前記図5(a)のサイン関数sinθに対してコサイン関数「cosθ」と表現することができる。また、第2の1次巻線12と2次巻線42の間のインダクタンスの変化特性は、位置x2にて極大値、位置x0及びx4にて極小値となり、位置x1及びx3にて中間値となる振幅関数特性を示す。これは、前記第1の1次巻線11と2次巻線42との間のインダクタンス変化特性cosθに対して逆相のマイナスコサイン関数「−cosθ」と表現することができる。
また、図5(c)において、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、第1の1次巻線11と2次巻線43との間のインダクタンス変化は、位置x1にて極小値、位置x3にて極大値となり、位置x0,x2及びx4にて中間値となる振幅関数特性を示す。このインピーダンス変化特性は前記図5(a)のサイン関数sinθに対して逆相の「−sinθ」と表現することができる。また、第2の1次巻線12と2次巻線43の間のインダクタンスの変化特性は、位置x1にて極大値、位置x3にて極小値となり、第1の1次巻線11と第2の1次巻線12の中央位置x0,x2及びx4にて中間値となる振幅関数特性を示しており、このインダクタンス変化特性はサイン関数「sinθ」と表現することができる。
また、図5(d)において、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化(x0〜x4の間の位置変化)に対して、第1の1次巻線11と2次巻線44との間のインダクタンス変化は、位置x2にて極大値、位置x0及びx4にて極小値となり、位置x1及びx3にて中間値となる振幅関数特性を示す。このインピーダンス変化特性は、前記図5(a)のサイン関数sinθに対してマイナスコサイン関数「−cosθ」と表現することができる。また、第2の1次巻線12と2次巻線42の間のインダクタンスの変化特性は、位置x2にて極小値、位置x0及びx4にて極大値となり、位置x1及びx3にて中間値となる振幅関数特性を示しており、このインピーダンス変化特性はコサイン関数「−cosθ」と表現することができる。
2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて各2次巻線41〜44に誘導される各誘導出力交流信号は、第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12の各々に基づく誘導信号を合成した信号である。
従って、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次巻線41に誘導される誘導出力交流信号は、図5(a)に示す各インダクタンス変化特性から理解される通り、
(sinθ*sinωt)+{(−sinθ)*(−sinωt)}
=2sinθsinωt
というサイン相の関数により等価的に表すことができる。
また、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次巻線42に誘導される誘導出力交流信号は、図5(b)に示す各インダクタンス変化特性から理解される通り、
(cosθ*sinωt)+{(−cosθ)*(−sinωt)}
=2cosθsinωt
というコサイン相の関数により等価的に表すことができる。
また、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次巻線43に誘導される誘導出力交流信号は、図5(c)に示す各インダクタンス変化特性から理解される通り、
{(−sinθ)*(sinωt)}+{(sinθ)*(−sinωt)}
=−2sinθsinωt
というマイナスサイン相の関数により等価的に表すことができる。
また、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置の変化に応じて2次巻線44に誘導される誘導出力交流信号は、図5(d)に示す各インダクタンス変化特性から理解される通り、
{(−cosθ)*(sinωt)}+{(cosθ)*(−sinωt)}
=−2cosθsinωt
というマイナスコサイン相の関数により等価的に表すことができる。
図4に示す通り、サイン関数に相当する2次巻線41とマイナスサイン関数に相当する2次巻線43とは差動接続されているので、2次巻線41の出力「2sinθsinωt」と2次巻線43の出力「−2sinθsinωt」とを差動的に合成することによりサイン関数の振幅関数を持つ第1の出力交流信号「4sinθsinωt」を得ることができる。また、コサイン関数に相当する2次巻線42とマイナスコサイン関数に相当する2次巻線44とは差動接続されているので、2次巻線42の出力「2cosθsinωt」と2次巻線44の出力「−2cosθsinωt」とを差動的に合成することによりサイン関数の振幅関数を持つ第2の出力交流信号「4cosθsinωt」を得ることができる。なお、以下では、表記簡略化のため第1及び第2の出力交流信号における係数「4」を省略する。
こうして、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置に相関する角度変数θを含む2つの周期的振幅関数(sinθとcosθ)によってそれぞれ振幅変調された2つの出力交流信号「sinθsinωt」と「cosθsinωt」を得ることができる。これは、従来からレゾルバとして知られた検出器のサイン相出力信号sinθsinωtとコサイン相出力信号cosθsinωtと同等のものである。なお、サイン相及びコサイン相という呼称、及び2つの出力交流信号の振幅関数のサイン、コサインの表し方は便宜的なものであり、一方がサイン他方がコサインであれば、どちらをサイン乃至コサインと表現してもよい。
2次コイル部40で得られる各出力交流信号は、それぞれ、サイン関数特性の振幅係数つまり振幅レベル(sinθ)と、コサイン関数特性の振幅係数つまり振幅レベル(cosθ)とを持っているが故に、これに対して適用可能な公知の位置データ変換方式を適用して、2次コイル部40の1次コイル部10に対する相対位置を示す位置データを得ることができる。図6は、図4の直線位置検出装置において適用可能な位置データ変換方式の一例として、位相検出方式により第1の出力交流信号「sinθsinωt」と第2の出力交流信号「cosθsinωt」とに基づく位置データを得るための位相検出回路の構成例を示すブロック図である。2次コイル部40から出力される2相の出力交流信号α=sinθsinωtとβ=cosθsinωtは位相検出回路部50に入力される。位相検出回路部50において、第1の出力交流信号α=sinθsinωtが位相シフト回路(移相回路)51に入力され、その電気的位相が所定量位相シフトされて(例えば90度進められ)、位相シフトされた交流信号α´=sinθcosωtを得る。
位相検出回路部50には、加算回路52と減算回路53が設けられている。加算回路52においては、位相シフト回路51から出力された交流信号α´=sinθcosωtと2次コイル部40から出力された第2の出力交流信号β=cosθsinωtとが加算され、その加算出力として、β+α´=cosθsinωt+sinθcosωt=sin(ωt+θ)なる略式で表現される第1の電気的交流信号Y1を得る。減算回路53においては、位相シフト回路51から出力された交流信号α´=sinθcosωtと2次コイル部40から出力された第2の出力交流信号β=cosθsinωtとが減算され、その減算出力として、β−α´=cosθsinωt−sinθcosωt=sin(ωt−θ)なる略式で表現される第2の電気的交流信号Y2を得る。
このようにして、検出対象となる直線位置に対応して正方向にシフトされた電気的位相角(+θ)を持つ第1の電気的交流信号Y1=sin(ωt+θ)と、同じ前記直線位置Xに対応して負方向にシフトされた電気的位相角(−θ)を持つ第2の電気的交流信号Y2=sin(ωt−θ)とが、位相検出回路50における電気的処理によりそれぞれ得られる。
加算回路52及び減算回路53の出力信号Y1,Y2は、それぞれゼロクロス検出回路54,55に入力され、ゼロクロス検出回路54,55において各信号Y1,Y2のゼロクロスが検出される。ゼロクロスの検出の仕方としては、例えば各信号Y1,Y2の振幅値が負から正に変化するゼロクロスつまり0位相を検出する。これにより、各ゼロクロス検出回路54,55で検出したゼロクロス検出パルス(0位相検出パルス)LATP,LATMを得ることができる。
ゼロクロス検出回路54から出力されるゼロクロス検出パルスLATPは、正方向にシフトされた第1の電気的交流信号Y1=sin(ωt+θ)における位相シフト量θつまり2次コイル部40の直線位置Xを1次コイル部10の励磁交流信号sinωtのゼロ位相時点に対する進み時間(位相ずれ)で示すデータに相当する。また、ゼロクロス検出回路55から出力されるゼロクロス検出パルスLATMは、負方向にシフトされた第2の電気的交流信号Y2=sin(ωt−θ)における位相シフト量θつまり2次コイル部40の直線位置Xを、1次コイル部10の励磁交流信号sinωtのゼロ位相時点に対する遅れ時間(位相ずれ)で示すデータに相当する。
ゼロクロス検出パルスLATPとゼロクロス検出パルスLATMとは、何れも、1次コイル部10に対する2次コイル部40の相対的な直線位置に相当する位相シフト量θを位相ずれで示すデータである。位相検出回路50から出力されるゼロクロス検出パルスLATP及びLATMは外部の利用装置(例えばマイクロコンピュータ)に供給され、当該利用装置側にて該供給された2つのゼロクロス検出パルスLATP及びLATMの時間差Δtを計測することで、1次コイル部10に対する2次コイル部40の相対的な直線位置を表す位置データを得ることができる。
原理的には、位相検出回路50から出力されるゼロクロス検出パルスLATP又はLATMの何れか一方だけでも、検出対象たる直線位置を表すデータとして利用しうる。しかしながら、温度ドリフト特性により、1次コイル部10の各励磁交流信号の周波数や振幅レベルが変動したり、或いは、1次コイル部10又は2次コイル部40やその他回路要素におけるインピーダンスが変動したりすると、ゼロクロス検出パルスLATP及びLATMの各々における位相シフト量θには、温度ドリフト特性に基づく誤差成分εが含まれてしまうので、ゼロクロス検出パルスLATP又はLATMの何れか一方だけでは位置データとして利用する構成では、位置検出の精度が不十分になってしまう。しかるに、この誤差成分εはゼロクロス検出パルスLATP及びLATMにおいて同値且つ同一方向(同値且つ同一符号)で表れるものであるため、ゼロクロス検出パルスLATP及びLATMの時間差Δtにおいては誤差成分εが相殺されることになる。従って、上記のようにゼロクロス検出パルスLATP及びLATMの時間差Δtを計測し、誤差成分εを相殺したデータを得ることで、温度ドリフトによる影響を受けない高精度な位置検出が可能となる。
図7(a)は前記図1に示す直線位置検出装置を適用したセンサ形状の一例を示す概略側面図、図7(b)は前記図4に示す直線位置検出装置を適用したセンサ形状の一例を示す概略側面図である。両図(a),(b)において、2次コイル部20,40は、それぞれ断面で示されている。(a),(b)に示す通り、第1及び第2の1次巻線11,12が直線変位方向Xに沿って交互に配列されて成る1次コイル部10が、2次コイル部20,40のコイル空間内に挿入されるセンサ形状を、この発明に係る直線位置検出装置に適用することができる。
以上説明した通り、この実施例に係る誘導型直線位置検出装置によれば、1次コイル部10において互いに逆相励磁される第1及び第2の1次巻線11,12が検出対象の直線変位方向に沿って交互に配置され、2次コイル部20においては第1及び第2の1次巻線11,12の各々に基づく誘導信号を合成した出力交流信号を出力することで、所定のパターンからなる磁気応答部材を具備しないシンプルな構造でありながらも、精度の高い位置検出が行なうことができるようになるという優れた効果を奏する。
なお、上記図4においては、4つの2次巻線41〜44が1次コイル部10の1組の第1及び第2の1次巻線11,12の配列の1ピッチpの範囲内に配置される例を示したが、4つの2次巻線41〜44の配置態様はこの限りではない。図8は4つの2次巻線41〜44の配置の変更例を示している。すなわち、2次巻線41に生じる誘導出力交流信号の振幅関数がサイン関数、2次巻線42に生じる誘導出力交流信号の振幅関数がコサイン関数、2次巻線43に生じる誘導出力交流信号の振幅関数がマイナスサイン関数、2次巻線44に生じる誘導出力交流信号の振幅関数がマイナスコサイン関数に相当する特性を示しさえすれば、図8に示すように、4つの2次巻線41〜44を1次コイル部10に対して適宜分散させて配置してもよい。
なお、上記各誘導型直線位置検出装置においては、1次コイル部10の第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12がそれぞれ別の交流電源から発生される互いに逆相の交流信号により励磁されるものとしたが、1次コイル部10の別の回路構成としては、図9に示すように、1つの交流電源に対して第1の1次巻線11と第2の1次巻線12を互いに逆極性で接続することで、第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12を互いに逆相励磁するようにしてもよい。なお、図9に示す1次コイル部10の別の回路構成例においては、図示及び説明の便宜上、第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12がそれぞれ1つずつしか描かれていないが、当該1次コイル部10の別の回路構成例においても、図1又は図4に示す構成と同様に、第1の1次巻線11及び第2の1次巻線12がそれぞれ複数具備されてよい。
また、上記各誘導型直線位置検出装置において2次コイル部20又は40に誘起される誘導出力交流信号の使い方としては、図3を参照して例示した電圧整流方式、或いは、図6を参照して説明した位相検出方式に限らず、例えば、PWM変換方式などその他の従来から知られる方式を適用してもよい。
また、上記各実施例に示す誘導型直線位置検出装置においては、検出対象の機械系の直線変位に連動して、2次コイル部20又は40が1次コイル部10に対して相対的に直線変位する構成例について説明した。しかしながら、検出対象の実際の動きが回転運動若しくは限られた角度範囲内の回動又は揺動運動であっても、該検出対象の実際の動きに連動した2次コイル部20の動きが、1次コイル部10に対する相対的な直線変位と等価的な動きとみなせるような場合には、検出対象の実際の動きが直線運動でなくても、上記各実施例に示す誘導型直線位置検出装置を適用することができる。
この発明の一実施例に係る誘導型直線位置検出装置の構成例を示す図。 同実施例に係る誘導型直線位置検出装置において、(a)は第1の1次巻線に基づくインダクタンス変化特性、(b)は第2の1次巻線に基づくインダクタンス変化特性をそれぞれ示し、(c)は第1及び第2の1次巻線のそれぞれに基づく誘導信号を合成した出力交流信号。 同実施例に係る誘導型直線位置検出装置に適用可能な電圧整流方式による位置データ測定用回路の構成例を示すブロック図。 この発明の別の実施例に係る誘導型直線位置検出装置の構成例を示す図。 (a)〜(d)は図4に示す別の実施例に係る誘導型直線位置検出装置に具わる4つの2次巻線の各々における第1及び第2の1次巻線に基づく各インダクタンス変化特性を示す。 図4に示す別の実施例に係る誘導型直線位置検出装置に適用可能な位相検出方式による位置データ測定用回路の構成例を示すブロック図。 センサ形状、 図4に示す別の実施例に係る誘導型直線位置検出装置における2次巻線の配置の変更例を示す図。 この発明に係る誘導型直線位置検出装置における1次コイル部の別の構成例を示す回路図。
符号の説明
10 1次コイル部、11 第1の1次巻線、12 第2の1次巻線、13 鉄心、20 2次コイル部、21 鉄心 22 2次巻線、30 整流部、40 検出用コイル部、41 2次巻線(サイン関数)、42 2次巻線(コサイン関数)、43 2次巻線(マイナスサイン関数)、44 2次巻線(マイナスコサイン関数)、50 位相検出回路部、51 位相シフト回路、52 加算回路、53 減算回路、54,55 ゼロクロス検出回路

Claims (2)

  1. 所定の交流信号によって互いに逆相励磁される第1及び第2の1次巻線を検出対象の直線変位方向に沿って交互に配置してなる1次コイル部と、
    前記1次コイル部に対して相対的に変位するつの2次巻線からなり、該2つの2次巻線は前記1次コイル部の第1及び第2の1次巻線の配列の間隔に対応して配置されてなる2次コイル部とを具え、
    前記2つの2次巻線の誘導信号を差動的に合成した1つの出力交流信号を生成することを特徴とする誘導型位置検出装置。
  2. 前記2次コイル部において更に2つの2次巻線が設けられており、該更に設けられた2 つの2次巻線は前記1次コイル部の第1及び第2の1次巻線の配列の間隔に対応して配置 され、該更に設けられた2つの2次巻線の誘導信号を差動的に合成した更なる出力交流信 号が生成され、一方の前記出力交流信号がサイン関数の振幅関数を持ち、他方の前記出力 交流信号がコサイン関数の振幅関数を持ことを特徴とする請求項に記載の誘導型位置検出装置。
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