JP2003014408A - ポジションセンサ - Google Patents

ポジションセンサ

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JP2003014408A
JP2003014408A JP2001199834A JP2001199834A JP2003014408A JP 2003014408 A JP2003014408 A JP 2003014408A JP 2001199834 A JP2001199834 A JP 2001199834A JP 2001199834 A JP2001199834 A JP 2001199834A JP 2003014408 A JP2003014408 A JP 2003014408A
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circuit
coils
position sensor
coil
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JP2001199834A
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Masahisa Niwa
正久 丹羽
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精密な部品、組み立て、及び温度補償が不要
で、変位に対する出力の十分なリニアリティを得ること
ができるポジションセンサを提供する。 【解決手段】 発信コイル1は発振器5からの信号を供
給されており、X方向の変位位置によって受信コイル2
1…2nのうち近傍にある1つまたは隣接する複数の受
信コイルに誘導電圧を発生させる。検出回路3は受信コ
イル21…2nのうちいずれの受信コイルが誘導電圧が
発生したかを検出し、信号処理回路4は検出回路3の検
出結果に基づいて発信コイル1の位置情報を示すポジシ
ョン信号を出力する。そして、受信コイル2kまたはそ
の隣接する複数の受信コイルに誘導電圧が発生し、信号
処理回路4は受信コイル2kの位置に発信コイル1があ
ることを示すポジション信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の変位を検
出するポジションセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の非接触式のポジションセンサは、
永久磁石と感磁性素子を用いるものが多い。この方法で
は、感磁性素子にリニアな磁界を作用させる磁気回路の
構成が最重要ポイントとなる。
【0003】図26は特公平6−82041号公報で開
示された一例であって、断面コの字状のヨーク100の
内上面に設けた永久磁石101にテーパーを形成し、永
久磁石101とヨーク100の内下面との間に感磁性素
子102を配置して、感磁性素子102のZ方向の変位
に対して磁束103のリニアな磁界変化を実現してい
る。
【0004】また、最大のメリットは、感磁性素子10
2とセンサ回路(感磁性素子102への電源供給、信号
処理回路)をモノリシックICとして作り込み、1つの
パッケージに納めることにより小型化、部品点数の削減
を図ることができることである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような磁
気式のポジションセンサにおいては、変位に対する磁界
103のリニアリティを得るためには、研削加工等によ
る正確な永久磁石101の寸法出しと、永久磁石101
と感磁性素子102との精密な位置決めが必要となる。
【0006】この感磁性素子102はInSb薄膜等を
用い、特殊な半導体プロセスを必要とするため高価であ
り、その感度特性は周囲温度による特性変化が大きいた
め、温度補償回路が不可欠となり回路が複雑となる。
【0007】また、感磁性素子102とセンサ回路とを
モノリシックICとして車載用に用いる場合には、フェ
ールセーフシステムの思想に基づいてセンサの検出部は
2重にしなければならず、2個のモノリシックICが本
質的に必要となる。
【0008】さらに、車載用のスロットルポジションセ
ンサなどの回転角度センサに用いる場合には広範囲にわ
たって高精度の位置検出が求められるため、前記のよう
な永久磁石101と感磁性素子102を用いたセンサで
は、センサ組み立て後、最低使用温度、最高使用温度で
主要な角度位置におけるセンサ出力を測定し、測定した
データを元にしてセンサ回路に内蔵されている調整手段
を最適に調整することによって所望の出力特性を得てい
る。したがって、組み立て−検査−調整で多くの工数を
要しているのである。
【0009】本発明は、上記事由に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、精密な部品、組み立て、及び温度
補償が不要で、変位に対する出力の十分なリニアリティ
を得ることができるポジションセンサを提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、並置
された複数の受信コイルと、前記複数の受信コイルに対
して並置方向に相対変位し、1つまたは隣接する複数の
前記受信コイルに誘導電圧を発生させる発信コイルと、
前記複数の受信コイルのうちいずれの受信コイルが前記
発信コイルによって誘導電圧を発生したかを検出する検
出回路と、前記検出回路の検出結果に基づいて前記発信
コイルの位置情報を示すポジション信号を出力する信号
処理回路とを備えることを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、並置された複数の発信
コイルと、前記複数の発信コイルに各々異なる固有の信
号を供給する信号パターン発生回路と、前記複数の発信
コイルに対して並置方向に相対変位し、1つまたは隣接
する複数の発信コイルによって誘導電圧を発生する受信
コイルと、前記受信コイルに発生した誘導電圧に基づい
て前記受信コイルの位置情報を示すポジション信号を出
力する信号処理回路とを備えることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記複数の受信コイルはプリント基板に銅箔パター
ンにて形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、前記複数の発信コイルはプリント基板に銅箔パター
ンにて形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板に形成された複数のコイ
ルは各々の一端を接地していることを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板は多層基板であり、前記
プリント基板に形成されたコイルは前記プリント基板の
複数の層にわたって形成されていることを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板に形成された複数のコイ
ルは隣接するコイルと互いに接するまたは重なることを
特徴とする。
【0017】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記信号処理回路は、隣接する複数個の受信コイル
が誘導電圧を発生したことを検出した場合に、前記発信
コイルの位置が前記隣接する複数個の受信コイルの中央
位置であることを示すポジション信号を出力することを
特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、請求項2の発明におい
て、矩形波を出力する矩形波発生回路と、所定の周期で
送信開始信号を出力する送信開始信号発生回路とを備
え、前記信号パターン発生回路は、前記送信開始信号が
出力されてから前記発信コイル毎に異なる所定番目に出
力された前記矩形波の単一パルス信号を前記所定番目の
単一パルス信号に対応する発信コイルに供給し、前記信
号処理回路は、前記送信開始信号が出力されてから何番
目の前記単一パルス信号によって前記受信コイルに誘導
電圧が発生したかを計数した結果に基づいて、または前
記送信開始信号が出力されてから前記受信コイルに誘導
電圧が発生するまでの時間を計測した結果に基づいて前
記受信コイルの位置を特定して、前記ポジション信号を
出力することを特徴とする。
【0019】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記信号パターン発生回路は、前記送信開始信号
が出力されてから前記所定番目の単一パルス信号が出力
されたときに、前記複数の発信コイルのうち前記所定番
目の単一パルス信号に対応する発信コイルと前記矩形波
発信回路とを接続する切替回路で構成されることを特徴
とする。
【0020】請求項11の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記信号処理回路は、前記受信コイルが隣接する
複数個の発信コイルによって誘導電圧を発生したことを
検出した場合に、前記受信コイルの位置が前記隣接する
複数個の発信コイルの中央位置であることを示すポジシ
ョン信号を出力することを特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路は、隣接しない複数の受信コイ
ルが誘導電圧を発生したことを前記検出回路が検出した
ときは、エラー信号を出力する、または直前の出力を保
持することを特徴とする。
【0022】請求項13の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記信号処理回路は、隣接しない複数の発信コイ
ルによる誘導電圧を前記受信コイルが発生したときは、
エラー信号を出力する、または直前の出力を保持するこ
とを特徴とする。
【0023】請求項14の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記発信コイルは磁性体からなるコア材を有し、
前記複数の受信コイルは前記コア材のギャップ部または
端部近傍に位置することを特徴とする。
【0024】請求項15の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記受信コイルは磁性体からなるコア材を有し、
前記複数の発信コイルは前記コア材のギャップ部または
端部近傍に位置することを特徴とする。
【0025】請求項16の発明は、請求項14または1
5の発明において、前記磁性体はアモルファスであるこ
とを特徴とする。
【0026】請求項17の発明は、請求項14または1
5の発明において、前記磁性体はフェライトであること
を特徴とする。
【0027】請求項18の発明は、請求項3または4の
発明において、前記プリント基板はフレキシブル基板で
あることを特徴とする。
【0028】請求項19の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記発信コイルはコンデンサとでLC共振回路を
構成し、所定の周波数で発振していることを特徴とす
る。
【0029】請求項20の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記受信コイルに発生した誘導電圧が入力される
前記検出回路の入力端子と、一端が接地されている前記
受信コイルの接地電位との間に、複数のダイオードが前
記接地電位から前記検出回路の入力端子に向かって順方
向に直列接続されていることを特徴とする。
【0030】請求項21の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記受信コイルに発生した誘導電圧が入力される
前記信号処理回路の入力端子と、一端が接地されている
前記受信コイルの接地電位との間に、複数のダイオード
が前記接地電位から前記検出回路の入力端子に向かって
順方向に直列接続されていることを特徴とする。
【0031】請求項22の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路は、前記受信コイルに発生した誘導
電圧が入力される入力端子と、前記入力端子にゲートを
接続されて、前記誘導電圧によってオン・オフするFE
Tとを備えることを特徴とする。
【0032】請求項23の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路または信号処理回路のいずれかは入
力のピークを保持するピークホールド回路を備えること
を特徴とする。
【0033】請求項24の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路の出力を入力されるバッファ回
路を備え、前記バッファ回路は、前記検出回路が1つ以
上の受信コイルに誘導電圧が発生していることを検出し
た場合には入力をそのまま出力し、前記検出回路がいず
れの受信コイルにも誘導電圧が発生していないことを検
出した場合には、前記検出回路がいずれの受信コイルに
も誘導電圧が発生していないことを検出する直前の入力
を維持して出力することを特徴とする。
【0034】請求項25の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路の出力を入力されるバッファ回
路を備え、前記バッファ回路は、前記発信コイルの発振
信号が所定のしきい値を超えている場合には入力をその
まま出力し、前記発信コイルの発振信号が所定のしきい
値を下回った場合には、前記発信コイルの発振信号が所
定のしきい値を下回る直前の入力を維持して出力するこ
とを特徴とする。
【0035】請求項26の発明は、請求項8の発明にお
いて、前記検出回路は、前記複数の受信コイルのうち1
つの受信コイルのみが誘導電圧を発生している場合に、
該1つの受信コイルに対応した検出信号を出力する論理
ICと、前記複数の受信コイルのうち隣接した2つの受
信コイルが誘導電圧を発生している場合に、該隣接した
2つの受信コイルに対応した検出信号を出力する論理I
Cとから構成されることを特徴とする。
【0036】請求項27の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路は、前記複数の受信コイルが各々接
続した複数の入力、及び前記複数の全ての入力に1つず
つ順次接続する切替スイッチを有する切替回路と、前記
切替スイッチを介して順次入力される前記受信コイルに
発生する誘導電圧を所定のしきい値と順次比較して比較
結果を前記信号処理回路に順次出力するコンパレータ回
路、または前記切替スイッチを介して順次入力される前
記受信コイルに発生する誘導電圧を順次A/D変換して
変換結果を前記信号処理回路に順次出力するA/D変換
回路とを備えることを特徴とする。
【0037】請求項28の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、位置検出に必要な分解能を満たすビット数
のデジタル信号であることを特徴とする。
【0038】請求項29の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号が出力
してから前記位置情報に応じた時間を経て出力されるパ
ルス信号とから構成されることを特徴とする。
【0039】請求項30の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号に続い
て出力される前記位置情報に応じた数のパルス信号とか
ら構成されることを特徴とする。
【0040】請求項31の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、前記位置情報に応じたデューティ比のパル
ス信号とから構成されることを特徴とする。
【0041】請求項32の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、前記位置情報に応じたパルス幅のパルス信
号とから構成されることを特徴とする。
【0042】請求項33の発明は、請求項1または2の
発明において、前記各回路の能動回路はモノリシックI
Cで構成したことを特徴とする。
【0043】請求項34の発明は、請求項1または2の
発明において、前記各回路の能動回路はマイクロコンピ
ュータで構成したことを特徴とする。
【0044】請求項35の発明は、請求項3の発明にお
いて、前記複数の受信コイルを1枚のプリント基板上に
2組形成し、前記2組の複数の受信コイルに対応した前
記発信コイルと前記検出回路と前記信号処理回路とを備
えることを特徴とする。
【0045】請求項36の発明は、請求項4の発明にお
いて、前記複数の発信コイルを1枚のプリント基板上に
2組形成し、前記2組の複数の発信コイルに対応した前
記受信コイルと前記信号パターン発生回路と前記信号処
理回路とを備えることを特徴とする。
【0046】請求項37の発明は、請求項35の発明に
おいて、前記2組の複数の受信コイルに各々対応した2
つの発信コイルを有し、前記2つの発振コイルは1つの
励振回路によって励振することを特徴とする。
【0047】請求項38の発明は、請求項35の発明に
おいて、前記2組の複数の受信コイルに各々対応した2
つの発信コイルを有し、前記2つの発信コイルはコンデ
ンサと接続して1つのLC共振回路を構成することを特
徴とする。
【0048】請求項39の発明は、請求項36の発明に
おいて、前記2組の複数の発信コイルは、1つの前記信
号パターン発生回路から信号を供給されることを特徴と
する。
【0049】請求項40の発明は、請求項35または3
6の発明において、前記各回路の能動回路はモノリシッ
クICで構成したことを特徴とする。
【0050】請求項41の発明は、請求項3または4の
発明において、外部機器と接続するための外部コネクタ
端子と、前記プリント基板とを取り付けたハウジングを
備えることを特徴する。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0052】(実施形態1)本実施形態のポジションセ
ンサの構成を図1に示す。発振器5に接続されてX方向
に相対変位する発信コイル1と、X方向に並置された複
数個、本実施形態ではn個の受信コイル21…2nと、
受信コイル21…2nが接続された検出回路3と、検出
回路3の出力が接続された信号処理回路4とから構成さ
れ、発信コイル1は受信コイル21…2nに対して相対
変位する。
【0053】次に本実施形態の動作について説明する。
【0054】発信コイル1は発振器5からの信号を供給
されており、X方向の変位位置によって受信コイル21
…2nのうち近傍にある1つまたは隣接する複数の受信
コイルに誘導電圧を発生させる。検出回路3は受信コイ
ル21…2nのうちいずれの受信コイルが誘導電圧を発
生したかを検出し、信号処理回路4は検出回路3の検出
結果に基づいて発信コイル1の位置情報を示すポジショ
ン信号を出力する。図1では、受信コイル2kまたはそ
の隣接する複数の受信コイルに誘導電圧が発生し、信号
処理回路4は受信コイル2kの位置に発信コイル1があ
ることを示すポジション信号を出力する。
【0055】このような本実施形態のポジションメータ
は、受信コイル21…2nの各々に誘導電圧が発生する
か否かのオン・オフで発信コイル1の位置を検出するこ
とができるので、温度変動,ばらつきに対して強く、従
来例のような温度補償は不要となる。また、変位に対す
る出力の十分なリニアリティを確保するために、部品、
組み立ての精度を上げる必要もなく、受信コイル21…
2nの数を増やすことによって所望の分解能を得ること
ができる。
【0056】なお、受信コイル21…2nはX方向に等
間隔に配置しても、重要度に応じた各間隔で配置しても
よく、相対変位なので発信コイル1が変位しても、受信
コイル21…2nが変位してもよい。
【0057】(実施形態2)本実施形態のポジションセ
ンサの構成を図2に示す。X方向に並置された複数個、
本実施形態ではn個の発信コイル71…7nと、発信コ
イル71…7nが接続された信号パターン発生回路6
と、発信コイル71…7nに対してX方向に相対変位す
る受信コイル8と、受信コイル8が接続された信号処理
回路9とから構成される。
【0058】次に本実施形態の動作について説明する。
【0059】信号パターン発生回路6は複数の発信コイ
ル71…7nに各々異なる固有の信号を供給している。
受信コイル8は、X方向の変位位置によって発信コイル
71…7nのうち近傍にある1つまたは隣接する複数の
発信コイルによって発信コイルの信号パターンに応じた
誘導電圧を発生し、その波形は、受信コイル8が発信コ
イル71…7nのいずれの近傍に位置しているか、即ち
変位位置によって異なる。そして、信号処理回路9は受
信コイル8に発生した誘導電圧に基づいて受信コイル8
の位置情報を示すポジション信号を出力する。図2で
は、発信コイル7kまたはその隣接する複数の発信コイ
ルによって受信コイル8に誘導電圧が発生し、信号処理
回路4は発信コイル7kの位置に受信コイル8があるこ
とを示すポジション信号を出力する。
【0060】このような本実施形態のポジションメータ
は、受信コイル8が受信した信号パターンによって受信
コイル8の位置を検出することができるので、温度変
動,ばらつきに対して強く、従来例のような温度補償は
不要となる。また、変位に対する出力の十分なリニアリ
ティを確保するために、部品、組み立ての精度を上げる
必要もなく、発信コイル71…7nの数を増やすことに
よって所望の分解能を得ることができる。
【0061】なお、発信コイル71…7nはX方向に等
間隔に配置しても、重要度に応じた各間隔で配置しても
よく、相対変位なので受信コイル8が変位しても、発信
コイル71…7nが変位してもよい。
【0062】(実施形態3)本実施形態のポジションセ
ンサの構成は実施形態1を示す図1と同様であり、同様
の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0063】図3は受信コイル21…2nをプリント基
板上に銅箔パターンによって櫛状に形成し、信号処理回
路4もプリント基板10上に実装する(検出回路3も実
装してもよい)ことによって、受信コイル21…2nの
巻線が不要になり、且つ大量生産が可能になって低コス
ト化を図ることができ、且つ受信コイル21…2n相互
間の精密な位置決めが可能になり、容易に分解能を上げ
ることができる。
【0064】図4は、図3に示す受信コイル21…2n
の各一端をスルーホール11を介して接地しているもの
で、プリント基板10上での配線数が減るので受信コイ
ル21…2n相互間の配置ピッチを狭くして、センサの
分解能をさらに高くすることができる。図3,4に示す
構成を図2に示す実施例に適用する場合には、受信コイ
ル21…2nを発信コイル71…7nに置き換え、信号
処理回路4を信号パターン発生回路6に置き換えれば同
様の効果を得ることができる。
【0065】次に、プリント基板10を4層基板とした
ときの1層目,2層目,3層目、4層目の各構成を図5
(a),(b),(c),(d)に各々示す。1層目か
ら4層目の各受信コイル2kはプリント基板10上に銅
箔パターンによって形成され、スルーホール11を介し
て接続して4巻構造となっている。したがって、発信コ
イル1が発生する磁束による誘導電圧を大きくするこ
と、または発信コイル1のドライブ電流を小さくするこ
とができる。この構成を図2に示す実施例に適用する場
合には、受信コイル21…2nを発信コイル71…7n
に置き換え、信号処理回路4を信号パターン発生回路6
に置き換えれば、受信コイル8に大きな誘導電圧を発生
させることができ、または発信コイル71…7nのドラ
イブ電流を小さくすることができる。
【0066】図6(a),(b)は、プリント基板10
上に形成された受信コイル21〜26を表面から見た構
成及び裏面から見た構成を各々示しており、分解能を上
げるために受信コイル21〜26の相互間の間隔を詰め
て、裏面にて一端を接地面12に接続している。この構
成を図2に示す実施例に適用する場合には、受信コイル
21…2nを発信コイル71…7nに置き換え、信号処
理回路4を信号パターン発生回路6に置き換えれば同様
の効果を得ることができる。
【0067】図7(a),(b)は、プリント基板10
上に形成された受信コイル21〜26を表面から見た構
成及び裏面から見た別の構成を各々示しており、受信コ
イル21〜26の各誘導電圧を上げるために受信コイル
21〜26が相互に重なるように形成しており、裏面に
て一端を接地面12に接続している。したがって、常に
1つ以上の受信コイルに有効な誘導電圧が発生している
状態をより確実に実現することができる。つまり、どの
受信コイルにも有効な誘導電圧が発生していない状態を
回避できるのである。この構成を図2に示す実施例に適
用する場合には、受信コイル21…2nを発信コイル7
1…7nに置き換え、信号処理回路4を信号パターン発
生回路6に置き換えれば、1つ以上の発信コイルの信号
パターンを受信コイル8が受信し、信号処理回路9が検
出できる状態をより確実に実現することができる。
【0068】(実施形態4)図8は本実施形態のポジシ
ョンセンサの構成を示し、実施形態2を示す図2に矩形
波発生回路13と送信開始信号発生回路14とを付加し
たものであり、図2と同様の構成には同一の符号を付し
て説明は省略する。
【0069】本実施形態のポジションセンサは、X方向
に並置されたn個の発信コイル71…7nと、抵抗R1
…Rnを各々介して発信コイル71…7nが接続された
信号パターン発生回路6と、X方向に相対変位する受信
コイル8と、受信コイル8が接続された信号処理回路9
と、信号パターン発生回路6に接続された矩形波発生回
路13と、信号パターン発生回路6,信号処理回路9,
及び矩形波発生回路13に接続された送信開始信号発生
回路14とから構成される。
【0070】矩形波発生回路13は矩形波を出力し、送
信開始信号発生回路14はその矩形波を分周した信号の
立上りパルスを出力することによって、所定の周期で送
信開始信号を出力している。発信コイル71…7nは、
この矩形波の各単一パルスのうち送信開始信号が出力さ
れてから互いに異なる所定番目の単一パルス信号を送信
回路61…6nを各々介して供給される。即ち、送信回
路61…6nは、送信開始信号が出力されてから所定番
目に出力された矩形波の単一パルス信号を発信コイル7
1…7nのうち前記所定番目の単一パルス信号に対応す
る発信コイルに各々供給することによって、発信コイル
71…7nは、互いに異なる信号を供給される。そし
て、信号処理回路9は、受信コイル8に発生した誘導電
圧は送信開始信号が出力されてから何番目の単一パルス
信号によって発生したかを計数することによって、また
は送信開始信号が出力されてから受信コイル8に誘導電
圧が発生するまでの時間を計測することによって受信コ
イル8の位置情報を示すポジション信号を出力する。
【0071】図8に示すポジションセンサにおいて、受
信コイル8が発信コイル7kの位置にある場合の、矩形
波発振回路13が出力する矩形波V1,送信開始信号発
生回路14内部での分周信号V2,送信開始信号発生回
路14が出力する送信開始信号V3,発信コイル71に
供給される単一パルス信号V4,発信コイル72に供給
される単一パルス信号V5,発信コイル7kに供給され
る単一パルス信号V6,信号処理回路9で受信する受信
信号V8の各波形を図9に示す。
【0072】送信開始信号V3は、矩形波V1を分周し
た分周信号V2の立ち上がりパルスであり、送信開始信
号V3と同時に出力される矩形波V1の単一パルスが発
信コイル71に供給される単一パルス信号V4であり、
送信開始信号V3が出力してから2番目に出力される単
一パルスが発信コイル72に供給される単一パルス信号
V5であり、送信開始信号V3が出力してからk番目に
出力される単一パルスが発信コイル7kに供給される単
一パルス信号V6である。
【0073】そして、受信コイル8が発信コイル7kの
位置にあるので、受信コイル8は発信コイル7kによっ
て誘導電圧を発生し、信号処理回路9は単一パルス信号
V6のタイミングで受信信号V8を受信する。このと
き、信号処理回路9は、送信開始信号V3が出力してか
らk番目の単一パルス信号で受信信号V8が発生したこ
とを計数することによって、または送信開始信号V3が
出力してから受信コイル8に誘導電圧が発生するまでの
時間T3を計測することによって受信コイル8は送信コ
イル7kの位置にあることを示すポジション信号を出力
する。
【0074】図10は信号パターン発生回路6に切替回
路6aを用いた例であり、切替回路6aは、送信開始信
号が出力されてから所定番目の前記矩形波の単一パルス
信号が出力されたときに、前記所定番目の単一パルス信
号に対応する発信コイルと矩形波発信回路13とを接続
することによって、発信コイル71…7nへ各々対応す
る単一パルス信号を供給する。
【0075】図10に示すポジションセンサにおいて、
受信コイル8が発信コイル7kと発信コイル7k+1と
の中央位置にある場合の、矩形波発振回路13が出力す
る矩形波V1,送信開始信号発生回路14内部での分周
信号V2,送信開始信号発生回路14が出力する送信開
始信号V3,発信コイル71に供給される単一パルス信
号V4,発信コイル72に供給される単一パルス信号V
5,発信コイル7kに供給される単一パルス信号V6,
発信コイル7k+1に供給される単一パルス信号V7,
信号処理回路9で受信する受信信号V8の各波形を図1
1に示す。
【0076】受信コイル8が発信コイル7kと発信コイ
ル7k+1との中央位置にあるので、受信コイル8は発
信コイル7kと発信コイル7k+1とによって誘導電圧
を発生し、信号処理回路9は単一パルス信号V6,V7
のタイミングで受信信号V8を受信する。このとき、信
号処理回路9は、送信開始信号V3が出力してからk番
目及びk+1番目の単一パルス信号で受信信号V8が発
生したことを計数することによって、または送信開始信
号V3が出力してから受信コイル8に誘導電圧が発生す
るまでの時間を計測することによって受信コイル8は送
信コイル7kと送信コイル7k+1との中央位置にある
ことを示すポジション信号を出力する。
【0077】このように、隣接する複数の発信コイルに
よって受信コイル8に誘導電圧が発生した場合には、隣
接する複数の発信コイルの中央位置に受信コイル8は位
置していると判断することによって分解能を上げること
ができる。
【0078】また、正常な場合には、例えば発信コイル
7kと発信コイル7k+2のように隣接しない発信コイ
ルによる誘導電圧を信号処理回路9が受信するというこ
とはあり得ない。したがって、信号処理回路9は、隣接
しない複数の発信コイルによる誘導電圧を受信した場合
には、所定のエラー信号を出力してセンサの動作異常を
報知することができる。センサ自身の信頼性がもともと
十分である場合には、異常となる直前のポジション信号
を維持してそのまま出力すれば、外来ノイズ等の原因
で、瞬時的にこのような異常になった場合でも、センサ
は正常な出力を維持することができる。
【0079】なお、実施例1を示す図1においては、発
信コイル1によって隣接する複数の受信コイルに誘導電
圧が発生した場合には、隣接する複数の受信コイルの中
央位置に受信コイル1は位置していると判断することに
よって前記同様に分解能を上げることができ、隣接しな
い複数の受信コイルで誘導電圧を受信した場合には、前
記同様にエラー信号を出力または、異常となる直前のポ
ジション信号を維持してそのまま出力すれば同様の効果
を得ることができる。
【0080】(実施形態5)本実施形態のポジションセ
ンサの構成は実施形態1を示す図1と同様であり、同様
の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0081】図12(a)においては、発信コイル1は
ギャップを有する磁性体からなる略C型のコアA1に巻
回している。プリント基板10上には基板面に対して垂
直方向を軸方向とする受信コイル21…2nが形成され
ており、受信コイル21…2nはコアA1のギャップに
位置するように配置されており、発信コイル1と受信コ
イル21…2nとの磁気結合を大きくでき、発信コイル
1の磁束によって受信コイル21…2nに発生する誘導
電圧を大きくすることができる。また、発信コイル1の
磁気抵抗を小さくすることができるので、発信コイル1
のドライブ電流を小さくして、且つ大きな磁束を発生す
ることができる。
【0082】図12(b)においては、発信コイル1を
磁性体からなる棒状のコアA2に巻回している。プリン
ト基板10上には基板面に対して垂直方向を軸方向とす
る受信コイル21…2nが形成されており、受信コイル
21…2nはコアA2の一端近傍に位置するように配置
されており、図12(a)に示す構成に比べると、発信
コイル1の磁界によって受信コイル21…2nに誘導電
圧を発生させる効率は低下するが、組み立ての容易さに
おいては優れている。
【0083】コアA1,A2の磁性材料としては、アモ
ルファスが用いられ、アモルファスの磁気特性は高周波
特性がよいので、発信コイル1を高周波で励振させるこ
とができ、また磁束変化が大きくなって受信コイル21
…2nの誘導電圧を大きくすることができて、且つ箔体
であるので薄型化を容易に行うことができる。
【0084】ここで、実施形態4に示したポジションセ
ンサでは、センサの分解能は受信コイル21…2n、ま
たは発信コイル71…7nの数によって決まる。しか
し、実施形態4に示す内容をハードウェアで実現しよう
とすると、ハードウェアが複雑になる。理想的には、同
時に誘導電圧が発生する受信コイル、または同時に誘導
電圧を発生させる送信コイルは1個又は2個までとし、
同時に3個以上動作しないことがハードウェアで実施形
態4を実現するための最も簡単な回路構成となる。その
ためには、発信コイル1と受信コイル21…2nとの各
幅、または発信コイル71…7nと受信コイル8との変
位方向の各幅を同程度にすることが望ましい。そのため
にはコアA1,A2を薄型に形成するのが好ましく、こ
の点から見ても薄型に形成できるアモルファスは適して
いる。
【0085】また、コアA1,A2の磁性材料として
は、フェライトを用いてもよく、フェライトの磁気特性
は高周波特性がよいので、発信コイル1を高周波で励振
させることができ、磁束変化が大きくなって受信コイル
21…2nの誘導電圧を大きくすることができる。アモ
ルファスは箔体であるために組み立て段階での取り扱い
が非常に難しいがフェライトであれば組み立てを容易に
行うことができる。
【0086】なお、この構成を図2に示す実施例に適用
する場合には、発信コイル1を受信コイル8に置き換
え、受信コイル21…2nを発信コイル71…7nに置
き換えれば同様の効果を得ることができ、特にコアA
1,A2の材料としてアモルファスまたはフェライトを
用いれば、感度がよいので発信コイル71...7nの
磁束が少ない場合でも信号パターンを読み取ることが可
能となる。
【0087】さらに、プリント基板10をフレキシブル
基板で形成すれば、フレキシブル基板は薄いのでコアA
1のギャップを小さくすることができ、ギャップによる
磁気回路のロスを小さくすることができる。
【0088】(実施形態6)本実施形態のポジションセ
ンサの構成は実施形態1を示す図1と同様であり、同様
の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0089】図13は、LC共振回路を用いた発信コイ
ル1と発振器5との回路構成例を示しており、一端を接
地した発信コイル1及びコンデンサC1を並列に接続し
たLC共振回路と、LC共振回路の他端にエミッタを接
続し、コレクタ−ベース間を短絡したnpn型のトラン
ジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタに接続した
定電流源J1と、制御電圧を各エミッタと接続してカレ
ントミラー回路を構成するpnp型のトランジスタQ
1,Q2と、ベースをトランジスタQ3のベースと接続
し、コレクタをトランジスタQ2のコレクタと接続し、
エミッタを帰還電流を調節する抵抗Raと接続してエミ
ッタフォロワを構成するnpn型のトランジスタQ4と
から構成されて、発信コイル1とコンデンサC1とのL
C共振回路は、励振されて所定の共振周波数で発振する
ため、発信コイル1には大きな共振電流が流れ、発信コ
イル1の磁化力を大きくすることが容易にでき、しかも
消費電流が大きくなることはない。
【0090】図14は、ロジック回路を用いた発信コイ
ル1と発振器5との回路構成例を示しており、インバー
タ素子IC1と、インバータ素子IC1の入出力間に接
続されたコンデンサC2,発信コイル1,抵抗Rcの直
列回路、抵抗rb,及びコンデンサC3と、インバータ
素子IC1の入力と接地電位間とに接続したコンデンサ
C4と、インバータ素子IC1の出力と接地電位間とに
接続したコンデンサC5とから構成されて、発信コイル
1とコンデンサC2とでLC共振回路を成し、回路全体
をロジック回路で構成する場合に適する。
【0091】(実施形態7)本実施形態のポジションセ
ンサの構成は実施形態1を示す図1と同様であり、同様
の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0092】図15に、検出回路3の回路構成の一部を
示す。受信コイル2kで発生した誘導電圧は、ダイオー
ドD5を介してFETQ5のゲートに入力される。FE
TQ5のドレインは抵抗Rdを介して制御電源と接続
し、ソースは接地しており、ゲート−ソース間容量Cp
とゲート−ドレイン間容量Cdとを有しており、誘導電
圧がFETQ5のゲート電圧のオンしきい値を超えれば
FETQ5はオンし、ドレインの電圧をHレベルからL
レベルに切り換えて検出結果として出力する。
【0093】そして、誘導電圧の入力部には接地電位と
の間にダイオードD1〜D3の直列回路を接続し、制御
電源との間にダイオードD4を接続しており、ダイオー
ドD1〜D4の各順方向電圧を0.7Vとすると誘導電
圧を正の電圧は制御電源+0.7Vに、負の電圧は−
2.1Vにクランプして、静電気保護を行っている。従
来の1段接続の静電気保護用ダイオードでは負のクラン
プ電圧は−0.7Vであるが、本実施形態では3段接続
としてクランプする電圧を大きくすることができ、した
がって誘導電圧の入力しきい値を大きくすることができ
て、このときの耐静電気性は従来の1段接続の場合と変
わらない性能を維持することができる。
【0094】またFETQ5のゲートは入力インピーダ
ンスが高いので誘導電圧が大きくなり、さらにゲート−
ソース間容量Cp、及びゲート−ドレイン間容量Cdを
有しているので、この容量と静電気保護用のダイオード
D1〜D4とによってピークホールド回路を形成して、
交流である誘導電圧がFETQ5をオンさせる入力しき
い値を下回る位相の間でも誘導電圧の値をピークホール
ドしてセンサ出力のチャタリングを防ぐことができる。
この構成では、別にピークホールド回路を備える必要が
なく、検出回路3の小型化を図ることもできる。
【0095】前記ピークホールド回路について、図16
〜18を用いて説明する。
【0096】図16(a)はピークホールド回路を備え
ていない場合の回路構成を示し、誘導電圧V9(図16
(b))がFETQ5をオンさせる入力しきい値を下回
っている間ではFETQ5はオフとなり、検出回路3の
出力電圧V11(図16(c))はチャタリングを発生
している。
【0097】図17(a)は検出回路3の入力部にピー
クホールド回路を備えている場合の回路構成を示してお
り、ピークホールド回路は、ベースに誘導電圧を入力さ
れるトランジスタQ6と、トランジスタQ6のエミッタ
に接続される抵抗Re,コンデンサC6の並列回路とか
ら構成されて、コンデンサC6の両端電圧をFETQ5
のゲートに入力している。このピークホールド回路は、
誘導電圧V9(図17(b))によってトランジスタQ
6がオン・オフし、トランジスタQ6の両端電圧V10
(図17(c))は、トランジスタQ6のオン時に充電
され、オフ時には抵抗Reを介して放電されるが、抵抗
Re,コンデンサC6の時定数を持って放電されるため
瞬時には放電されずにピークホールド動作を行うため、
誘導電圧V9が入力されている間、FETQ5はオン状
態となり、検出回路3の出力電圧V11(図17
(c))はL状態を維持している。
【0098】図18(a)は検出回路3の出力部にピー
クホールド回路を備えている場合の回路構成を示してお
り、ピークホールド回路は、FETQ5のドレイン−ソ
ース間に接続されたコンデンサC7から構成されてい
る。受信コイル2kに誘導電圧V9(図18(b))が
発生していないときFETQ5はオフ状態であり、コン
デンサC7には抵抗Rdを介して充電されて、検出回路
3の出力電圧V11(図18(c))はH状態となる。
次に誘導電圧V9が発生して、誘導電圧V9の振幅に応
じてFETQ5がオン・オフすると、コンデンサC7
は、FETQ5のオン時にFETQ5を介して放電し、
FETQ5のオフ時には抵抗Rdを介して充電される。
しかし、充電時にはコンデンサC7と抵抗Rdとの時点
数を有するので、十分に充電されない状態で放電して、
誘導電圧V9が入力されている間、出力電圧V11はL
状態を維持している。
【0099】(実施形態8)図19は本実施形態のポジ
ションセンサの構成を示し、実施形態1を示す図1にA
ND素子IC2とインバータ素子IC3とバッファ回路
15とを付加したものであり、図1と同様の構成には同
一の符号を付して説明は省略する。
【0100】本実施形態のポジションセンサは、受信コ
イル21〜2nに各々対応して検出回路3が備える受信
回路31〜3nの全ての出力をAND素子IC2に入力
し、AND素子IC2の出力はインバータ素子IC3に
て反転されて、信号処理回路4の出力に接続されたバッ
ファ回路15のイネーブル端子に入力される。
【0101】次に動作について説明する。
【0102】受信回路31〜3nは、対応する受信コイ
ル21〜2nが誘導電圧を各々発生した場合にLレベル
の信号を出力し、誘導電圧を発生していない場合にはH
レベルの信号を出力する。
【0103】受信コイル21〜2nのうち1つ以上の受
信コイルが誘導電圧を発生した場合(すなわち受信回路
31〜3nのうち1つ以上の出力がLレベルの場合)に
は、AND素子IC2の出力はLレベルとなって、イン
バータ素子IC3の出力はHレベルとなり、バッファ回
路15は、イネーブル端子がHレベル入力となって、信
号処理回路4が出力したポジション信号を更新しながら
出力する。
【0104】全ての受信コイル21〜2nが誘導電圧を
発生していない場合(すなわち受信回路31〜3nの出
力が全てHレベルの場合)には、AND素子IC2の出
力はHレベルとなって、インバータ素子IC3の出力は
Lレベルとなり、バッファ回路15はイネーブル端子が
Lレベル入力となって、全ての受信コイル21〜2nに
誘導電圧が発生しなくなる直前のポジション信号を維持
して出力する。
【0105】このように本実施形態においては、実施形
態7と同様に、交流である誘導電圧が受信回路31〜3
nの入力しきい値を下回っている位相の間に発生する出
力のチャタリングを防止することができ、さらに、実施
形態7で説明したピークホールド回路を用いる場合に比
べて、発信コイル1の発振周期程度にまで応答性を早め
ることができる。
【0106】また、バッファ回路15は、発信コイル2
に供給される交流信号の振幅が所定の値以上である時点
と同期して、信号処理回路4が出力したポジション信号
を更新しながら出力してもよく、交流である誘導電圧が
受信回路31〜3nの入力しきい値を下回っている位相
の間の外来ノイズの影響を受けないという効果がある。
【0107】なお、本実施形態においてはバッファ回路
15を信号処理回路4の出力に接続しているが、信号処
理回路4に設けてもよい。
【0108】(実施形態9)本実施形態のポジションセ
ンサの構成は実施形態1を示す図1と同様であり、同様
の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0109】図20に、検出回路3の回路構成を示す。
検出回路3は、1つの正論理入力及び2つの負論理入力
を備えるAND素子IC4a〜4nと、2つの正論理入
力を備えるAND素子IC5a〜5nとから構成され、
AND素子IC4a〜4nには隣接する3個の受信コイ
ルが中央の受信コイルが正論理入力に入力されるように
接続され(AND素子IC4a,4nの1つの負論理入
力は各々接地される)、AND素子IC5a〜5nには
隣接する2つの受信コイルが接続されている。
【0110】実施形態5において、同時に誘導電圧が発
生する受信コイルは1個又は2個までとし、同時に3個
以上動作しないことがハードウェアで実施形態4を実現
するための最も簡単な回路構成となることを述べたが、
本実施形態の図20は、同時に誘導電圧が発生する受信
コイルは2個までとしたときに、隣接する2個の受信コ
イルが誘導電圧を発生したことを検出した場合に、発信
コイル1の位置が隣接する2個の受信コイルの中央位置
であることを示すポジション信号を出力する回路構成を
示している。
【0111】即ち、受信コイル21のみが誘導電圧を発
生した場合にはIC4aの出力がHレベルになり、受信
コイル21,22が誘導電圧を発生した場合にはIC5
aの出力がHレベルになり、受信コイル22のみが誘導
電圧を発生した場合にはIC4bの出力がHレベルにな
り、受信コイル22,23が誘導電圧を発生した場合に
はIC5bの出力がHレベルになり、...、受信コイ
ル2nのみが誘導電圧を発生した場合にはIC4nの出
力がHレベルになる。このように隣接する2つの受信コ
イルが誘導電圧を発生した場合には、IC5a〜5nの
うちいずれかの出力がHレベルになり、発信コイル1の
位置が隣接する2個の受信コイルの中央位置であること
を示す信号を信号処理回路4に出力する。
【0112】このような構成とすることによって、受信
コイル21〜2nの数に比べて分解能を上げることがで
き、且つロジックゲートであるAND素子IC4a〜4
n、5a〜5nの組み合わせで回路を構成しているので
低コスト化を図ることができる。
【0113】(実施形態10)図21は本実施形態のポ
ジションセンサの受信側の構成を示し、実施形態1を示
す図1に矩形波発振回路16を付加したものであり、図
1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0114】本実施形態のポジションセンサの検出回路
3は、複数の受信コイル21〜2nが各々接続した複数
の入力、及び矩形波発振回路16が発生する矩形波の周
期に同期して複数の全ての入力に1つずつ順次接続する
切替スイッチSW1を有する切替回路3aと、矩形波発
振回路16が発生する矩形波の周期に同期して切替スイ
ッチSW1を介して順次入力される受信コイル21〜2
nに発生する各誘導電圧を所定のしきい値と順次比較し
て比較結果を信号処理回路4に順次出力するコンパレー
タ回路3bとを備えている。
【0115】このように時系列的に複数の受信コイル2
1〜2nの誘導電圧を検出することによって、実質的な
検出回路の数を少なくすることができる。
【0116】なお、切替スイッチSW1を介して順次入
力される受信コイル21〜2nに発生する誘導電圧を順
次A/D変換して変換結果を信号処理回路4に順次出力
するA/D変換回路をコンパレータ回路3bの代わりに
設けてもよい。
【0117】(実施形態11)図1,2に示すポジショ
ンセンサにおいて、信号処理回路4が出力するポジショ
ン信号は位置検出に必要な分解能を満たすビット数のデ
ジタル信号である。
【0118】ポジション信号を受けて処理するシステム
(以後、ECUと呼ぶ)がデジタル回路である場合、ポ
ジション信号がアナログ信号であると余計なA/D変換
やD/A変換を繰り返すことにより誤差が生じ、且つ応
答遅れを伴うが、ポジション信号がデジタル信号であれ
ばアナログ信号のような前記問題はなく、さらに信号伝
達の際の外部ノイズの影響を受けにくい。また、必要ビ
ット数のデジタル出力なので、ECU側はリアルタイム
に読出しを行うことができ、タイマーやカウンタの必要
なしに処理を迅速に行うことができる。
【0119】例えば、図1に示すポジションセンサにお
いて、実施形態9で説明した構成で受信コイルの数が5
0個である場合、分解能として99の位置情報を得るこ
とができ、7ビットの2進数で表すことができる。した
がって、信号処理回路4は、該当位置に対応する2進数
のデジタル信号からなるポジション信号を一本の信号線
で出力すればよい。
【0120】(実施形態12)図1,2に示すポジショ
ンセンサにおいて、信号処理回路4が出力するポジショ
ン信号を図22に示す。ポジション信号V13は、基準
パルスV12のパルス幅3個分の幅T1を有する出力開
始信号と、出力開始信号が出力してから位置情報に応じ
た時間T2を経て出力されるパルス信号とから構成され
る。ECU側では出力開始信号のパルス幅T1と、パル
ス信号が表れるまでの時間T2とをタイマで測定するこ
とによって、何番目の受信コイル(あるいは送信コイ
ル)の信号かを判断することができる。図22では、T
2=基準パルスV12のパルス幅×5であるので3番目
の受信コイル(あるいは送信コイル)の信号であると判
断することができる。
【0121】ECUがデジタル回路である場合、ポジシ
ョン信号がアナログ信号であると余計なA/D変換やD
/A変換を繰り返すことにより誤差が生じ、且つ応答遅
れを伴うが、ポジション信号がデジタル信号であればア
ナログ信号のような前記問題はなく、さらに信号伝達の
際の外部ノイズの影響を受けにくい。また必要ビット数
のデジタル出力を確保するとポジションセンサ−ECU
間の配線数が増えてしまうが、本実施形態によれば信号
線は1本で済む。
【0122】(実施形態13)図1,2に示すポジショ
ンセンサにおいて、信号処理回路4が出力するポジショ
ン信号を図23に示す。ポジション信号V13は、基準
パルスV12のパルス幅3個分の幅を有する出力開始信
号と、出力開始信号に続いて出力される位置情報に応じ
た数のパルス信号とから構成される。
【0123】ECU側では出力開始信号に続くパルス信
号の数をカウンタで計数することによって、何番目の受
信コイル(あるいは送信コイル)の信号かを判断するこ
とができる。図23では、パルス信号の数が3個である
ので3番目の受信コイル(あるいは送信コイル)の信号
であると判断することができる。
【0124】ECUがデジタル回路である場合、ポジシ
ョン信号がアナログ信号であると余計なA/D変換やD
/A変換を繰り返すことにより誤差が生じ、且つ応答遅
れを伴うが、ポジション信号がデジタル信号であればア
ナログ信号のような前記問題はなく、さらに信号伝達の
際の外部ノイズの影響を受けにくい。また必要ビット数
のデジタル出力を確保するとポジションセンサ−ECU
間の配線数が増えてしまうが、本実施形態によれば信号
線は1本で済む。
【0125】(実施形態14)図1,2に示すポジショ
ンセンサにおいて、信号処理回路4が出力するポジショ
ン信号を図24に示す。ポジション信号V13は、位置
情報に応じたデューティ比のパルス信号とから構成さ
れ、そのデューティ比のオン,オフ時間は基準パルスV
12のパルス数によって各々決められる。
【0126】ECU側では周期とパルス幅とをタイマで
計測することによって、何番目の受信コイル(あるいは
送信コイル)の信号かを判断することができる。図24
では、分解能が8であるポジションセンサにおいて、3
番目の受信コイル(あるいは送信コイル)を示してい
る。
【0127】ECUがデジタル回路である場合、ポジシ
ョン信号がアナログ信号であると余計なA/D変換やD
/A変換を繰り返すことにより誤差が生じ、且つ応答遅
れを伴うが、ポジション信号がデジタル信号であればア
ナログ信号のような前記問題はなく、さらに信号伝達の
際の外部ノイズの影響を受けにくい。また必要ビット数
のデジタル出力を確保するとポジションセンサ−ECU
間の配線数が増えてしまうが、本実施形態によれば信号
線は1本で済む。
【0128】なお、ポジション信号V13は、位置情報
に応じたパルス幅のパルス信号とから構成されてもよ
い。
【0129】(実施形態15)図25は、本発明のポジ
ションセンサを回転角度検出に用いた例の外観図を示
す。半円環状の支持体Bに互いに対向して取り付けられ
た2個の発信コイル1a,1bが、センサハウジング
(図示なし)に取り付けられた円形状のプリント基板1
0の周囲を変位する。プリント基板10上には、銅箔パ
ターンからなる受信コイル21〜2n、21’〜2n’
と、検出回路3及び信号処理回路4と、発振回路(図示
なし)と、発信コイル接続部16とが形成、実装され、
発信コイル1aは受信コイル21〜2nに対応し、発信
コイル1bは受信コイル21’〜2n’に対応してい
る。発信コイル1a,1bは、プリント基板10の中央
部付近の発信コイル接続部16に接続されることによっ
て、接続配線のうちの可動部分(変形する部分)を少な
くできる。プリント基板10は外部接続する必要がある
ために、本実施形態のようにセンサハウジングに固定
し、発信コイル1a,1bを可動とするほうが望まし
い。
【0130】2個の発信コイル1a,1bは各々の変位
位置によって受信コイル21〜2n、21’〜2n’の
うち鎖交する受信コイルは変わっていき、誘導電圧の発
生する受信コイルに応じて、信号処理回路4からポジシ
ョン信号が出力される。
【0131】検出回路3及び信号処理回路4の能動回路
部分はモノリシックICにて構成してもよく、矩形波で
同期を取るとき等のタイミングずれが小となり、また小
型化、低コスト化を図ることができる。
【0132】また能動素子部分をマイクロコンピュータ
で構成すれば、隣接する多数の受信コイルが同時に誘導
電圧を発生したときにその中央位置を発信コイルの変位
位置であると判断する場合に、ロジックゲートの組み合
わせ等のハードでは回路規模が膨大になるが、マイクロ
コンピュータであればソフト的に実現可能であり、信号
処理、信号パターンの生成、最終出力信号の生成につい
てハードの回路規模増大を伴うことなく実現することが
できる。
【0133】更に、2個の発信コイル1a,1bと2組
の受信コイル21〜2n,21’〜2n’を備えて、検
出部を2重化した車載用のフェールセーフシステムに用
いることができ、また、1枚のプリント基板1上に2組
の受信コイル21〜2n,21’〜2n’を形成したの
で、2重化に伴うコストアップが小さくなる。
【0134】そして、2個の発信コイル1a,1bを単
一のLC励振回路で励振すれば、共用部分が更に増え、
コストアップを更に抑えることができる。
【0135】なお、実施形態2に示すポジションセンサ
の構成においても、本実施形態と同様の構成にすれば同
様の効果を得ることができ、この場合は、2組の発信コ
イルに対して単一の信号パターン発信回路から信号パタ
ーンを与えるようすれば共用部分が更に増え、コストア
ップを更に抑えることができる。
【0136】
【発明の効果】請求項1の発明は、並置された複数の受
信コイルと、前記複数の受信コイルに対して並置方向に
相対変位し、1つまたは隣接する複数の前記受信コイル
に誘導電圧を発生させる発信コイルと、前記複数の受信
コイルのうちいずれの受信コイルが前記発信コイルによ
って誘導電圧を発生したかを検出する検出回路と、前記
検出回路の検出結果に基づいて前記発信コイルの位置情
報を示すポジション信号を出力する信号処理回路とを備
えるので、各受信コイルに誘導電圧が発生するか否かの
オン・オフで発信コイルの位置を検出することによっ
て、温度変動、ばらつきに対して強く、温度補償が不要
となり、リニアリティ確保のために部品や組立ての精度
を上げるまでもなく、配置した受信コイル数によって分
解能、角度分解能が自動的に決まるという効果がある。
【0137】請求項2の発明は、並置された複数の発信
コイルと、前記複数の発信コイルに各々異なる固有の信
号を供給する信号パターン発生回路と、前記複数の発信
コイルに対して並置方向に相対変位し、1つまたは隣接
する複数の発信コイルによって誘導電圧を発生する受信
コイルと、前記受信コイルに発生した誘導電圧に基づい
て前記受信コイルの位置情報を示すポジション信号を出
力する信号処理回路とを備えるので、受信コイルが受信
した信号パターンで発信コイルの位置を検出することに
よって、温度変動、ばらつきに対して強く、温度補償が
不要となり、リニアリティ確保のために部品や組立ての
精度を上げるまでもなく、配置した発信コイル数によっ
て分解能、角度分解能が自動的に決まるという効果があ
る。
【0138】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記複数の受信コイルはプリント基板に銅箔パター
ンにて形成されているので、巻線が不用になり多数個を
同時に製作可能となって低コスト化、受信コイル相互間
の精密な位置決め、分解能の向上が可能となるという効
果がある。
【0139】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、前記複数の発信コイルはプリント基板に銅箔パター
ンにて形成されているので、巻線が不用になり多数個を
同時に製作可能となって低コスト化、発信コイル相互間
の精密な位置決め、分解能の向上が可能となるという効
果がある。
【0140】請求項5の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板に形成された複数のコイ
ルは各々の一端を接地しているので、プリント基板上で
の配線数が減少し、コイル同士の配置ピッチを狭くする
ことができ、センサの分解能を向上させることができる
という効果がある。
【0141】請求項6の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板は多層基板であり、前記
プリント基板に形成されたコイルは前記プリント基板の
複数の層にわたって形成されているので、プリント基板
に形成されたコイルが受信コイルである場合、発信コイ
ルの磁束による誘導電圧を大きくできる、または発信コ
イルのドライブ電流を小さくでき、また、プリント基板
に形成されたコイルが発信コイルである場合、受信コイ
ルに大きな誘導電圧を発生させることができる、または
発信コイルのドライブ電流を小さくできるという効果が
ある。
【0142】請求項7の発明は、請求項3または4の発
明において、前記プリント基板に形成された複数のコイ
ルは隣接するコイルと互いに接するまたは重なるので、
プリント基板に形成されたコイルが受信コイルである場
合、どの受信コイルにも有効な誘導電圧が発生していな
い状態を回避して、少なくとも1つ以上の受信コイルに
誘導電圧が発生している状態をより確実に実現すること
ができ、また、プリント基板に形成されたコイルが発信
コイルである場合、少なくとも1つ以上の発信コイルの
信号パターンを受信コイルが受信して信号処理回路が検
出する状態をより確実に実現することができるという効
果がある。
【0143】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記信号処理回路は、隣接する複数個の受信コイル
が誘導電圧を発生したことを検出した場合に、前記発信
コイルの位置が前記隣接する複数個の受信コイルの中央
位置であることを示すポジション信号を出力するので、
少ない受信コイルでも分解能を上げることが可能になる
という効果がある。
【0144】請求項9の発明は、請求項2の発明におい
て、矩形波を出力する矩形波発生回路と、所定の周期で
送信開始信号を出力する送信開始信号発生回路とを備
え、前記信号パターン発生回路は、前記送信開始信号が
出力されてから前記発信コイル毎に異なる所定番目に出
力された前記矩形波の単一パルス信号を前記所定番目の
単一パルス信号に対応する発信コイルに供給し、前記信
号処理回路は、前記送信開始信号が出力されてから何番
目の前記単一パルス信号によって前記受信コイルに誘導
電圧が発生したかを計数した結果に基づいて、または前
記送信開始信号が出力されてから前記受信コイルに誘導
電圧が発生するまでの時間を計測した結果に基づいて前
記受信コイルの位置を特定して、前記ポジション信号を
出力するので、受信コイルが複数の発信コイルからの信
号パターンを受信しても互いを識別し、信号処理するこ
とが可能となり、また同時に複数の発信コイルがオンす
ることがないので発信コイルの駆動に要する消費電流を
低減させることができるという効果がある。
【0145】請求項10の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記信号パターン発生回路は、前記送信開始信号
が出力されてから前記所定番目の単一パルス信号が出力
されたときに、前記複数の発信コイルのうち前記所定番
目の単一パルス信号に対応する発信コイルと前記矩形波
発信回路とを接続する切替回路で構成されるので、信号
パターン発生回路の構成を簡易にすることができるとい
う効果がある。
【0146】請求項11の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記信号処理回路は、前記受信コイルが隣接する
複数個の発信コイルによって誘導電圧を発生したことを
検出した場合に、前記受信コイルの位置が前記隣接する
複数個の発信コイルの中央位置であることを示すポジシ
ョン信号を出力するので、少ない発信コイルでも分解能
を上げることが可能になるという効果がある。
【0147】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路は、隣接しない複数の受信コイ
ルが誘導電圧を発生したことを前記検出回路が検出した
ときは、エラー信号を出力する、または直前の出力を保
持するので、センサ動作の異常時に誤検出を防ぐことが
できるという効果がある。
【0148】請求項13の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記信号処理回路は、隣接しない複数の発信コイ
ルによる誘導電圧を前記受信コイルが発生したときは、
エラー信号を出力する、または直前の出力を保持するの
で、センサ動作の異常時に誤検出を防ぐことができると
いう効果がある。
【0149】請求項14の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記発信コイルは磁性体からなるコア材を有し、
前記複数の受信コイルは前記コア材のギャップ部または
端部近傍に位置するので、発信コイルと受信コイルとの
磁気結合を大きくして受信コイルに発生する誘導電圧を
大きくでき、また、発信コイルの磁気抵抗を小さくでき
て比較的小さな励磁電流で大きな磁束を発生させること
ができるという効果がある。
【0150】請求項15の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記受信コイルは磁性体からなるコア材を有し、
前記複数の発信コイルは前記コア材のギャップ部または
端部近傍に位置するので、発信コイルと受信コイルとの
磁気結合を大きくして受信コイルに発生する誘導電圧を
大きくできるという効果がある。
【0151】請求項16の発明は、請求項14または1
5の発明において、前記磁性体はアモルファスであるの
で、磁気特性の高周波特性がよく発信コイルを高周波で
励振させることが可能であり、磁束変化が大きくなって
受信コイルの誘導電圧を大きくすることができる。ま
た、受信コイルとして用いる場合、アモルファスは感度
がよいので少ない磁束でも発信コイルの信号パターンを
読み取ることができる。さらに、高い分解能を得るため
には発信コイル、受信コイルも薄くする必要があるがア
モルファスは箔体であり、薄型化が容易であるという効
果がある。
【0152】請求項17の発明は、請求項14または1
5の発明において、前記磁性体はフェライトであるの
で、磁気特性の高周波特性がよく発信コイルを高周波で
励振させることが可能であり、磁束変化が大きくなって
受信コイルの誘導電圧を大きくすることができる。ま
た、受信コイルとして用いる場合、フェライトは感度が
よいので少ない磁束でも発信コイルの信号パターンを読
み取ることができる。さらに、アモルファスは箔体であ
るために、組立て段階での取り扱いが非常に難しいが、
フェライトは組立て段階での取り扱いも容易であるとい
う効果がある。
【0153】請求項18の発明は、請求項3または4の
発明において、前記プリント基板はフレキシブル基板で
あるので、フレキシブル基板は薄く、コイルのコアに基
板を配置する場合にコアのギャップを小さくすることが
でき、ギャップによる磁気回路のロスを低減することが
できるという効果がある。
【0154】請求項19の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記発信コイルはコンデンサとでLC共振回路を
構成し、所定の周波数で発振しているので、共振状態で
は、消費電流を増加させることなしに発信コイルに大き
な電流を流して発信コイルの磁化力を大きくすることが
容易にできるという効果がある。
【0155】請求項20の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記受信コイルに発生した誘導電圧が入力される
前記検出回路の入力端子と、一端が接地されている前記
受信コイルの接地電位との間に、複数のダイオードが前
記接地電位から前記検出回路の入力端子に向かって順方
向に直列接続されているので、従来の静電気保護用のダ
イオードのように1段接続であれば、誘導電圧の負の電
圧がダイオードの順方向電圧以上になると誘導電圧をク
ランプしてしまうことになるが、ダイオードを複数段接
続することによりクランプする電圧を引き上げることが
でき、検出回路部の入力しきい値も引き上げることがで
きる。また、耐静電気性は1段の静電気保護用ダイオー
ドを接続した場合と変わらない性能を維持できるという
効果がある。
【0156】請求項21の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記受信コイルに発生した誘導電圧が入力される
前記信号処理回路の入力端子と、一端が接地されている
前記受信コイルの接地電位との間に、複数のダイオード
が前記接地電位から前記検出回路の入力端子に向かって
順方向に直列接続されているので、従来の静電気保護用
のダイオードのように1段接続であれば、誘導電圧の負
の電圧がダイオードの順方向電圧以上になると誘導電圧
をクランプしてしまうことになるが、ダイオードを複数
段接続することによりクランプする電圧を引き上げるこ
とができ、信号処理回路部の入力しきい値も引き上げる
ことができる。また、耐静電気性は1段の静電気保護用
ダイオードを接続した場合と変わらない性能を維持でき
るという効果がある。
【0157】請求項22の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路は、前記受信コイルに発生した誘導
電圧が入力される入力端子と、前記入力端子にゲートを
接続されて、前記誘導電圧によってオン・オフするFE
Tとを備えるので、検出回路の入力インピーダンスを高
くして誘導電圧を大きくすることができ、またFETの
ゲート容量を利用してピークホールド回路を形成するこ
とができて、余分なピークホールド回路を設けずに検出
回路部を小さくすることができるという効果がある。
【0158】請求項23の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路または信号処理回路のいずれかは入
力のピークを保持するピークホールド回路を備えるの
で、交流である誘導電圧が所定値(入力しきい値)を下
回る位相の間でもセンサ出力のチャタリングを防ぐこと
ができるという効果がある。
【0159】請求項24の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路の出力を入力されるバッファ回
路を備え、前記バッファ回路は、前記検出回路が1つ以
上の受信コイルに誘導電圧が発生していることを検出し
た場合には入力をそのまま出力し、前記検出回路がいず
れの受信コイルにも誘導電圧が発生していないことを検
出した場合には、前記検出回路がいずれの受信コイルに
も誘導電圧が発生していないことを検出する直前の入力
を維持して出力するので、交流である誘導電圧が所定値
(入力しきい値)を下回る位相の間でもセンサ出力のチ
ャタリングを防ぐことができ、またピークホールド回路
を用いる場合に比べて応答性を早めることができるとい
う効果がある。
【0160】請求項25の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記信号処理回路の出力を入力されるバッファ回
路を備え、前記バッファ回路は、前記発信コイルの発振
信号が所定のしきい値を超えている場合には入力をその
まま出力し、前記発信コイルの発振信号が所定のしきい
値を下回った場合には、前記発信コイルの発振信号が所
定のしきい値を下回る直前の入力を維持して出力するの
で、交流である誘導電圧が所定値(入力しきい値)を下
回る位相の間でもセンサ出力のチャタリング及び外来ノ
イズの影響を防ぐことができ、またピークホールド回路
を用いる場合に比べて応答性を早めることができるとい
う効果がある。
【0161】請求項26の発明は、請求項8の発明にお
いて、前記検出回路は、前記複数の受信コイルのうち1
つの受信コイルのみが誘導電圧を発生している場合に、
該1つの受信コイルに対応した検出信号を出力する論理
ICと、前記複数の受信コイルのうち隣接した2つの受
信コイルが誘導電圧を発生している場合に、該隣接した
2つの受信コイルに対応した検出信号を出力する論理I
Cとから構成されるので、簡単な論理ICの組み合わせ
で検出回路を構成することができて、低コスト化を図る
ことができるという効果がある。
【0162】請求項27の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記検出回路は、前記複数の受信コイルが各々接
続した複数の入力、及び前記複数の全ての入力に1つず
つ順次接続する切替スイッチを有する切替回路と、前記
切替スイッチを介して順次入力される前記受信コイルに
発生する誘導電圧を所定のしきい値と順次比較して比較
結果を前記信号処理回路に順次出力するコンパレータ回
路、または前記切替スイッチを介して順次入力される前
記受信コイルに発生する誘導電圧を順次A/D変換して
変換結果を前記信号処理回路に順次出力するA/D変換
回路とを備えるので、各々の受信コイルに対応した検出
回路の内部回路は必要無く、検出回路の内部回路が実質
的に少なくて済むという効果がある。
【0163】請求項28の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、位置検出に必要な分解能を満たすビット数
のデジタル信号であるので、ポジションセンサの出力を
入力されて処理するシステム(ECU)がデジタル回路
である場合、ポジションセンサの出力がアナログ信号で
あると余計なAD変換、DA変換を繰り返すことによっ
て誤差が生じ、且つ応答遅れを伴うが、ポジションセン
サの出力はデジタル出力であるのでこのような問題は発
生しない。また、アナログ出力に比べて信号伝達の際に
外部ノイズの影響を受けにくい。さらに、必要な分解能
を満たすビット数のデジタル信号であるので、ECU側
はリアルタイムに読出しを行うことができ、且つ処理を
迅速に行うことができるという効果がある。
【0164】請求項29の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号が出力
してから前記位置情報に応じた時間を経て出力されるパ
ルス信号とから構成されるので、ポジションセンサの出
力を入力されて処理するシステム(ECU)がデジタル
回路である場合、ポジションセンサの出力がアナログ信
号であると余計なAD変換、DA変換を繰り返すことに
よって誤差が生じ、且つ応答遅れを伴うが、ポジション
センサの出力はデジタル出力であるのでこのような問題
は発生しない。また、アナログ出力に比べて信号伝達の
際に外部ノイズの影響を受けにくい。さらに、信号線が
1本でよいという効果がある。
【0165】請求項30の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号に続い
て出力される前記位置情報に応じた数のパルス信号とか
ら構成されるので、請求項29と同様の効果を得ること
ができる。
【0166】請求項31の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、前記位置情報に応じたデューティ比のパル
ス信号とから構成されるので、請求項29と同様の効果
を得ることができる。
【0167】請求項32の発明は、請求項1または2の
発明において、前記信号処理回路が出力する前記ポジシ
ョン信号は、前記位置情報に応じたパルス幅のパルス信
号とから構成されるので、請求項29と同様の効果を得
ることができる。
【0168】請求項33の発明は、請求項1または2の
発明において、前記各回路の能動回路はモノリシックI
Cで構成したので、外来ノイズの影響を受けにくくな
り、信号のタイミングずれが小となって、且つ小型化、
低コスト化を図ることができるという効果がある。
【0169】請求項34の発明は、請求項1または2の
発明において、前記各回路の能動回路はマイクロコンピ
ュータで構成したので、信号処理、信号パターンの生
成、最終出力信号の生成を、論理素子等のハードの回路
規模増大を伴うことなく実現することができるという効
果がある。
【0170】請求項35の発明は、請求項3の発明にお
いて、前記複数の受信コイルを1枚のプリント基板上に
2組形成し、前記2組の複数の受信コイルに対応した前
記発信コイルと前記検出回路と前記信号処理回路とを備
えるので、検出部を2重化した場合に、基幹部品である
プリント基板を1体部品として作るのでコストアップを
低減することができるという効果がある。
【0171】請求項36の発明は、請求項4の発明にお
いて、前記複数の発信コイルを1枚のプリント基板上に
2組形成し、前記2組の複数の発信コイルに対応した前
記受信コイルと前記信号パターン発生回路と前記信号処
理回路とを備えるので、請求項35と同様の効果を得る
ことができる。
【0172】請求項37の発明は、請求項35の発明に
おいて、前記2組の複数の受信コイルに各々対応した2
つの発信コイルを有し、前記2つの発振コイルは1つの
励振回路によって励振するので、検出部の2重化に対し
て共用部分がさらに増えて、コストアップをさらに低減
することができるという効果がある。
【0173】請求項38の発明は、請求項35の発明に
おいて、前記2組の複数の受信コイルに各々対応した2
つの発信コイルを有し、前記2つの発信コイルはコンデ
ンサと接続して1つのLC共振回路を構成するので、請
求項37と同様の効果を得ることができる。
【0174】請求項39の発明は、請求項36の発明に
おいて、前記2組の複数の発信コイルは、1つの前記信
号パターン発生回路から信号を供給されるので、請求項
37と同様の効果を得ることができる。
【0175】請求項40の発明は、請求項35または3
6の発明において、前記各回路の能動回路はモノリシッ
クICで構成したので、請求項37と同様の効果を得る
ことができる。特にIC部は最もコストが高い部品であ
るので、共用化のメリットが大きい。
【0176】請求項41の発明は、請求項3または4の
発明において、外部機器と接続するための外部コネクタ
端子と、前記プリント基板とを取り付けたハウジングを
備えるので、外部コネクタ及びプリント基板の各接続部
が固定されるので、電気的信頼性が向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態2を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態3のプリント基板を示す第1
の構成図である。
【図4】本発明の実施形態3のプリント基板を示す第2
の構成図である。
【図5】(a)〜(d)本発明の実施形態3のコイル部
分を示す第1の構成図である。
【図6】(a),(b)本発明の実施形態3のコイル部
分を示す第2の構成図である。
【図7】(a),(b)本発明の実施形態3のコイル部
分を示す第3の構成図である。
【図8】本発明の実施形態4を示す第1の構成図であ
る。
【図9】本発明の実施形態4の動作を示す第1の波形図
である。
【図10】本発明の実施形態4を示す第2の構成図であ
る。
【図11】本発明の実施形態4の動作を示す第2の波形
図である。
【図12】(a),(b)本発明の実施形態5を示す構
成図である。
【図13】本発明の実施形態6を示す第1の回路構成図
である。
【図14】本発明の実施形態6を示す第2の回路構成図
である。
【図15】本発明の実施形態7を示す第1の回路構成図
である。
【図16】(a)〜(c)本発明の実施形態7を示す第
2の回路構成図及び波形図である。
【図17】(a)〜(d)本発明の実施形態7を示す第
3の回路構成図及び波形図である。
【図18】(a)〜(c)本発明の実施形態7を示す第
4の回路構成図及び波形図である。
【図19】本発明の実施形態8を示す回路構成図であ
る。
【図20】本発明の実施形態9を示す回路構成図であ
る。
【図21】本発明の実施形態10を示す回路構成図であ
る。
【図22】本発明の実施形態12の動作を示す波形図で
ある。
【図23】本発明の実施形態13の動作を示す波形図で
ある。
【図24】本発明の実施形態14の動作を示す波形図で
ある。
【図25】本発明の実施形態15を示す外観構成図であ
る。
【図26】従来例を示す外観構成図である。
【符号の説明】
1 発信コイル 21…2n 受信コイル 3 検出回路 4 信号処理回路 5 発振器

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並置された複数の受信コイルと、前記複
    数の受信コイルに対して並置方向に相対変位し、1つま
    たは隣接する複数の前記受信コイルに誘導電圧を発生さ
    せる発信コイルと、前記複数の受信コイルのうちいずれ
    の受信コイルが前記発信コイルによって誘導電圧を発生
    したかを検出する検出回路と、前記検出回路の検出結果
    に基づいて前記発信コイルの位置情報を示すポジション
    信号を出力する信号処理回路とを備えることを特徴とす
    るポジションセンサ。
  2. 【請求項2】 並置された複数の発信コイルと、前記複
    数の発信コイルに各々異なる固有の信号を供給する信号
    パターン発生回路と、前記複数の発信コイルに対して並
    置方向に相対変位し、1つまたは隣接する複数の発信コ
    イルによって誘導電圧を発生する受信コイルと、前記受
    信コイルに発生した誘導電圧に基づいて前記受信コイル
    の位置情報を示すポジション信号を出力する信号処理回
    路とを備えることを特徴とするポジションセンサ。
  3. 【請求項3】 前記複数の受信コイルはプリント基板に
    銅箔パターンにて形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のポジションセンサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の発信コイルはプリント基板に
    銅箔パターンにて形成されていることを特徴とする請求
    項2記載のポジションセンサ。
  5. 【請求項5】 前記プリント基板に形成された複数のコ
    イルは各々の一端を接地していることを特徴とする請求
    項3または4記載のポジションセンサ。
  6. 【請求項6】 前記プリント基板は多層基板であり、前
    記プリント基板に形成されたコイルは前記プリント基板
    の複数の層にわたって形成されていることを特徴とする
    請求項3または4記載のポジションセンサ。
  7. 【請求項7】 前記プリント基板に形成された複数のコ
    イルは隣接するコイルと互いに接するまたは重なること
    を特徴とする請求項3または4記載のポジションセン
    サ。
  8. 【請求項8】 前記信号処理回路は、隣接する複数個の
    受信コイルが誘導電圧を発生したことを検出した場合
    に、前記発信コイルの位置が前記隣接する複数個の受信
    コイルの中央位置であることを示すポジション信号を出
    力することを特徴とする請求項1記載のポジションセン
    サ。
  9. 【請求項9】 矩形波を出力する矩形波発生回路と、所
    定の周期で送信開始信号を出力する送信開始信号発生回
    路とを備え、前記信号パターン発生回路は、前記送信開
    始信号が出力されてから前記発信コイル毎に異なる所定
    番目に出力された前記矩形波の単一パルス信号を前記所
    定番目の単一パルス信号に対応する発信コイルに供給
    し、前記信号処理回路は、前記送信開始信号が出力され
    てから何番目の前記単一パルス信号によって前記受信コ
    イルに誘導電圧が発生したかを計数した結果に基づい
    て、または前記送信開始信号が出力されてから前記受信
    コイルに誘導電圧が発生するまでの時間を計測した結果
    に基づいて前記受信コイルの位置を特定して、前記ポジ
    ション信号を出力することを特徴とする請求項2記載の
    ポジションセンサ。
  10. 【請求項10】 前記信号パターン発生回路は、前記送
    信開始信号が出力されてから前記所定番目の単一パルス
    信号が出力されたときに、前記複数の発信コイルのうち
    前記所定番目の単一パルス信号に対応する発信コイルと
    前記矩形波発信回路とを接続する切替回路で構成される
    ことを特徴とする請求項9記載のポジションセンサ。
  11. 【請求項11】 前記信号処理回路は、前記受信コイル
    が隣接する複数個の発信コイルによって誘導電圧を発生
    したことを検出した場合に、前記受信コイルの位置が前
    記隣接する複数個の発信コイルの中央位置であることを
    示すポジション信号を出力することを特徴とする請求項
    2記載のポジションセンサ。
  12. 【請求項12】 前記信号処理回路は、隣接しない複数
    の受信コイルが誘導電圧を発生したことを前記検出回路
    が検出したときは、エラー信号を出力する、または直前
    の出力を保持することを特徴とする請求項1記載のポジ
    ションセンサ。
  13. 【請求項13】 前記信号処理回路は、隣接しない複数
    の発信コイルによる誘導電圧を前記受信コイルが発生し
    たときは、エラー信号を出力する、または直前の出力を
    保持することを特徴とする請求項2記載のポジションセ
    ンサ。
  14. 【請求項14】 前記発信コイルは磁性体からなるコア
    材を有し、前記複数の受信コイルは前記コア材のギャッ
    プ部または端部近傍に位置することを特徴とする請求項
    1記載のポジションセンサ。
  15. 【請求項15】 前記受信コイルは磁性体からなるコア
    材を有し、前記複数の発信コイルは前記コア材のギャッ
    プ部または端部近傍に位置することを特徴とする請求項
    2記載のポジションセンサ。
  16. 【請求項16】 前記磁性体はアモルファスであること
    を特徴とする請求項14または15記載のポジションセ
    ンサ。
  17. 【請求項17】 前記磁性体はフェライトであることを
    特徴とする請求項14または15記載のポジションセン
    サ。
  18. 【請求項18】 前記プリント基板はフレキシブル基板
    であることを特徴とする請求項3または4記載のポジシ
    ョンセンサ。
  19. 【請求項19】 前記発信コイルはコンデンサとでLC
    共振回路を構成し、所定の周波数で発振していることを
    特徴とする請求項1記載のポジションセンサ。
  20. 【請求項20】 前記受信コイルに発生した誘導電圧が
    入力される前記検出回路の入力端子と、一端が接地され
    ている前記受信コイルの接地電位との間に、複数のダイ
    オードが前記接地電位から前記検出回路の入力端子に向
    かって順方向に直列接続されていることを特徴とする請
    求項1記載のポジションセンサ。
  21. 【請求項21】 前記受信コイルに発生した誘導電圧が
    入力される前記信号処理回路の入力端子と、一端が接地
    されている前記受信コイルの接地電位との間に、複数の
    ダイオードが前記接地電位から前記検出回路の入力端子
    に向かって順方向に直列接続されていることを特徴とす
    る請求項2記載のポジションセンサ。
  22. 【請求項22】 前記検出回路は、前記受信コイルに発
    生した誘導電圧が入力される入力端子と、前記入力端子
    にゲートを接続されて、前記誘導電圧によってオン・オ
    フするFETとを備えることを特徴とする請求項1記載
    のポジションセンサ。
  23. 【請求項23】 前記検出回路または信号処理回路のい
    ずれかは入力のピークを保持するピークホールド回路を
    備えることを特徴とする請求項1記載のポジションセン
    サ。
  24. 【請求項24】 前記信号処理回路の出力を入力される
    バッファ回路を備え、前記バッファ回路は、前記検出回
    路が1つ以上の受信コイルに誘導電圧が発生しているこ
    とを検出した場合には入力をそのまま出力し、前記検出
    回路がいずれの受信コイルにも誘導電圧が発生していな
    いことを検出した場合には、前記検出回路がいずれの受
    信コイルにも誘導電圧が発生していないことを検出する
    直前の入力を維持して出力することを特徴とする請求項
    1記載のポジションセンサ。
  25. 【請求項25】 前記信号処理回路の出力を入力される
    バッファ回路を備え、前記バッファ回路は、前記発信コ
    イルの発振信号が所定のしきい値を超えている場合には
    入力をそのまま出力し、前記発信コイルの発振信号が所
    定のしきい値を下回った場合には、前記発信コイルの発
    振信号が所定のしきい値を下回る直前の入力を維持して
    出力することを特徴とする請求項1記載のポジションセ
    ンサ。
  26. 【請求項26】 前記検出回路は、前記複数の受信コイ
    ルのうち1つの受信コイルのみが誘導電圧を発生してい
    る場合に、該1つの受信コイルに対応した検出信号を出
    力する論理ICと、前記複数の受信コイルのうち隣接し
    た2つの受信コイルが誘導電圧を発生している場合に、
    該隣接した2つの受信コイルに対応した検出信号を出力
    する論理ICとから構成されることを特徴とする請求項
    8記載のポジションセンサ。
  27. 【請求項27】 前記検出回路は、前記複数の受信コイ
    ルが各々接続した複数の入力、及び前記複数の全ての入
    力に1つずつ順次接続する切替スイッチを有する切替回
    路と、前記切替スイッチを介して順次入力される前記受
    信コイルに発生する誘導電圧を所定のしきい値と順次比
    較して比較結果を前記信号処理回路に順次出力するコン
    パレータ回路、または前記切替スイッチを介して順次入
    力される前記受信コイルに発生する誘導電圧を順次A/
    D変換して変換結果を前記信号処理回路に順次出力する
    A/D変換回路とを備えることを特徴とする請求項1記
    載のポジションセンサ。
  28. 【請求項28】 前記信号処理回路が出力する前記ポジ
    ション信号は、位置検出に必要な分解能を満たすビット
    数のデジタル信号であることを特徴とする請求項1また
    は2記載のポジションセンサ。
  29. 【請求項29】 前記信号処理回路が出力する前記ポジ
    ション信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号が出
    力してから前記位置情報に応じた時間を経て出力される
    パルス信号とから構成されることを特徴とする請求項1
    または2記載のポジションセンサ。
  30. 【請求項30】 前記信号処理回路が出力する前記ポジ
    ション信号は、出力開始信号と、前記出力開始信号に続
    いて出力される前記位置情報に応じた数のパルス信号と
    から構成されることを特徴とする請求項1または2記載
    のポジションセンサ。
  31. 【請求項31】 前記信号処理回路が出力する前記ポジ
    ション信号は、前記位置情報に応じたデューティ比のパ
    ルス信号とから構成されることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のポジションセンサ。
  32. 【請求項32】 前記信号処理回路が出力する前記ポジ
    ション信号は、前記位置情報に応じたパルス幅のパルス
    信号とから構成されることを特徴とする請求項1または
    2記載のポジションセンサ。
  33. 【請求項33】 前記各回路の能動回路はモノリシック
    ICで構成したことを特徴とする請求項1または2記載
    のポジションセンサ。
  34. 【請求項34】 前記各回路の能動回路はマイクロコン
    ピュータで構成したことを特徴とする請求項1または2
    記載のポジションセンサ。
  35. 【請求項35】 前記複数の受信コイルを1枚のプリン
    ト基板上に2組形成し、前記2組の複数の受信コイルに
    対応した前記発信コイルと前記検出回路と前記信号処理
    回路とを備えることを特徴とする請求項3記載のポジシ
    ョンセンサ。
  36. 【請求項36】 前記複数の発信コイルを1枚のプリン
    ト基板上に2組形成し、前記2組の複数の発信コイルに
    対応した前記受信コイルと前記信号パターン発生回路と
    前記信号処理回路とを備えることを特徴とする請求項4
    記載のポジションセンサ。
  37. 【請求項37】 前記2組の複数の受信コイルに各々対
    応した2つの発信コイルを有し、前記2つの発振コイル
    は1つの励振回路によって励振することを特徴とする請
    求項35記載のポジションセンサ。
  38. 【請求項38】 前記2組の複数の受信コイルに各々対
    応した2つの発信コイルを有し、前記2つの発信コイル
    はコンデンサと接続して1つのLC共振回路を構成する
    ことを特徴とする請求項35記載のポジションセンサ。
  39. 【請求項39】 前記2組の複数の発信コイルは、1つ
    の前記信号パターン発生回路から信号を供給されること
    を特徴とする請求項36記載のポジションセンサ。
  40. 【請求項40】 前記各回路の能動回路はモノリシック
    ICで構成したことを特徴とする請求項35または36
    記載のポジションセンサ。
  41. 【請求項41】 外部機器と接続するための外部コネク
    タ端子と、前記プリント基板とを取り付けたハウジング
    を備えることを特徴する請求項3または4記載のポジシ
    ョンセンサ。
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