JP4989751B2 - 両吸込ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、両吸込ポンプに関し、例えば、逆浸透膜法を利用した海水淡水化プラント等での用途に適した両吸込ポンプに関するものである。
特許文献1には、図6に示すように、吐出室101とその両側に対称となるように配置した吸込室102A,102Bとを有するケーシング103に、主軸104を略水平に配置した両吸込ポンプ105が開示されている。
ケーシング103の内面から延び孔106A,106Bを形成した隔壁107A,107Bによって吐出室101と吸込室102A,102Bの間が仕切られている。主軸104は反駆動側の一端が一方の吸込室102A内に収容され駆動側の他端が他方の吸込室102Bの外壁を貫通している。主軸104には、両吸込型のインペラ108が取り付けられている。図7に示すように、インペラ108のマウスリング部109A,109Bの外周面に設けたマウスリング側摺動部110A,110Bと孔106A,106Bに設けた隔壁側摺動部111A,111Bとがインペラ108で吸入・吐出される流体(揚水)で潤滑される自液潤滑型の軸受部112A,112Bを構成する。これらの軸受部112A,112Bが主軸104を支持している。マウスリング側摺動部110A,110Bと隔壁側摺動部111A,111Bの間には、途中で直角に曲がった僅かな隙間113A,113Bが形成される。
軸受部112A,112Bにおけるラジアル荷重やスラスト荷重の支承には、動圧効果よりも静圧効果が大きく寄与する。静圧効果は、吐出室101側の流体がマウスリング側摺動部110A,110Bと隔壁側摺動部111A,111Bとの間の僅かな隙間113A,113Bに流入することにより得られるものであり、その大きさは吐出室101と吸込室102A,102Bの間の差圧にほぼ比例する。
しかしながら、差圧が最大となる使用状態であっても、隙間113A,113Bが直角に曲がる部分で圧力損失が大きいため、静圧効果が小さい。そのため、マウスリング側摺動部110A,110Bと隔壁側摺動部111A,111Bの接触を効果的に防止できず、摩耗によって軸受部112A,112Bの寿命が短くなる。
特開2003−184786号公報(図5および図7)
本発明は、自液潤滑型の軸受を備える両吸込ポンプにおいて、軸受の長寿命化を課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明の両吸込ポンプは、吐出室と該吐出室の両側に位置する吸込室とをそれぞれ仕切り、かつ、それぞれ孔が形成された一対の隔壁を有するケーシングと、前記一対の隔壁の孔に挿通されるように配置され、一端が一方の前記吸込室内に収容され、他端が他方の前記吸込室から前記ケーシングの外部に突出した主軸と、前記主軸に取り付けられ、それぞれ前記吸込室に突出する一対の吸込マウス部と前記吐出室に開口した吐出口とを有するインペラと、前記隔壁の前記孔にそれぞれ装着され、前記主軸を前記インペラを介して支持する軸受とを備える両吸込ポンプにおいて、前記吸込マウス部の外周部に、前記吸込マウス部の先端に向けて先細り状となっている前記主軸の軸線を中心とするテーパ面を設け、前記軸受に、前記吸込マウス部の前記テーパ面と対向して配置され、前記吐出室と前記吸込室を連通させるとともに、前記吐出室から前記吸込室に向けて先細り状となるテーパ状の隙間を前記テーパ面と形成する軸受面を設けるようにした。
この構成によれば、吸込マウス部の外周部にテーパ面を設け、軸受の軸受面を前記テーパ面と対向した配置となるように形成しているので、吸込マウス部の外周部と軸受の軸受面の間の隙間を直線的に形成することができる。これにより、両吸込ポンプは、前記隙間で高い静圧効果を得ることができる。つまり、両吸込ポンプは、インペラが吸入・吐出した流体が前記隙間を通過する際、大きな圧力損失を受けないので、前記隙間の形成を維持できる。これにより、吸込マウス部の外周部のテーパ面と、軸受の軸受面との接触がないので、軸受の軸受面は摩耗しない。したがって、軸受の長寿命化を実現できる。
前記軸受の外周面と前記隔壁の孔の周縁部とは前記主軸の軸線からの距離が前記吐出室側で長く前記吸込室側で短い段付き面を介して当接していることが好ましい。この構成によれば、軸受の軸受面がインペラの吸込マウス部の外周部に形成されたテーパ面から受ける荷重のラジアル方向成分およびスラスト方向成分それぞれを簡易な構造により確実に受けることができる。軸受の外周面と隔壁の孔の周縁部との間の段付き面が、主軸の軸線からの距離が吐出室側で長く吸込室側で短くなるように形成されているので、軸受は、隔壁に対して吸込室側へのずれが生じるのを防止できる。
前記軸受は前記主軸の軸線を中心とする前記吸込室側にテーパ状の外周面を備え、前記隔壁の孔は周縁部に前記軸受の外周面と合致する装着用テーパ面を備えることが好ましい。この構成によれば、ケーシングおよび軸受の製造、および、組み立てを容易に行うことができる。
前記軸受の軸受面の前記主軸の軸線に対する傾きは20°〜30°であることが好ましい。望ましくは、主軸の軸線に対する傾きは25°であり、前記隙間での静圧効果を最大にすることができる。
前記軸受の軸受面に、前記吐出室側の端縁から前記吸込室側への予め設定された範囲にわたる溝部を、周方向に互いに間隔をあけるように複数設けることが好ましい。この構成によれば、前記隙間での静圧効果を大幅に向上させることができる。また、吸込マウス部の外周部のテーパ面と軸受の軸受面の間隔が狭くなった場合であっても、前記隙間での静圧効果を維持できる。さらに、前記隙間でのスワールの発生を抑制でき、主軸の安定性を著しく向上させることができる。
前記範囲は、軸受幅の60%〜80%であることが好ましい。この構成によれば、前記隙間での静圧効果を大幅に向上させることができる。
前記軸受の軸受面と前記インペラの吸込マウス部のテーパ面との間隔は、前記吐出室側で広く、かつ、前記吸込室側で狭くなっていることが好ましい。この構成によれば、前記隙間での静圧効果を大幅に向上させることができる。
本発明によれば、吸込マウス部の外周部にテーパ面を設け、軸受の軸受面を前記テーパ面と対向した配置となるように形成しているので、吸込マウス部の外周部と軸受の軸受面の間の隙間を直線的に形成することができる。これにより、両吸込ポンプは、前記隙間で高い静圧効果を得ることができる。つまり、両吸込ポンプは、インペラが吸入・吐出した流体が前記隙間を通過する際、大きな圧力損失を受けないので、前記隙間の形成を維持できる。これにより、吸込マウス部の外周部のテーパ面と、軸受の軸受面との接触がないので、軸受の軸受面は摩耗しない。したがって、軸受の長寿命化を実現できる。
本発明における第1実施形態の両吸込ポンプを示す図。 第1実施形態の両吸込ポンプの軸受付近を示す図。 第2実施形態の両吸込ポンプの軸受付近を示す図。 第3実施形態の両吸込ポンプの軸受付近を示す図。 第3実施形態の両吸込ポンプの軸受面上に形成された溝部を示す図。 第4実施形態の両吸込ポンプの軸受付近を示す図。 従来の両吸込ポンプを示す図。 従来の両吸込ポンプの軸受部を示す部分拡大縦断面図。
以下、本発明における第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明における第1実施形態の両吸込ポンプ10を示す。この両吸込ポンプ10は、主軸11が略水平方向に配置された横軸ポンプである。
両吸込ポンプ10は、下部ケーシング12と上部ケーシング13とを有するケーシング14を備えている。下部ケーシング12と上部ケーシング13とは主軸11の軸心を通る略水平面で分離可能なように連結されている。
ケーシング14内には、吐出口(図示せず)に連通する吐出渦巻室(吐出室)15と、主軸11の軸方向(図1の左右方向)における吐出渦巻室15の両側に位置して吸込口(図示せず)に連通する吸込渦巻室(吸込室)16A,16Bとが形成されている。ケーシング14内には、内面20から内側に延び吐出渦巻室15と吸込渦巻室16A,16Bとの間をそれぞれ仕切る一対の隔壁17A,17Bが設けられている。隔壁17A,17Bには、孔18A,18Bが形成されている。孔18A,18Bの周縁部19A,19Bは、主軸11の軸線Pを中心とする同心円上に位置している。
図2に示すように、孔18A,18Bの周縁部19A,19Bである隔壁17A,17Bの端面には、主軸11の軸線Pからの距離が吐出渦巻室15側で長くなっている隔壁側大径部22A,22Bと、吸込渦巻室16A,16B側で短くなっている隔壁側小径部23A,23Bと、隔壁側大径部22A,22Bと隔壁側小径部23A,23Bの間の隔壁側受け面24A,24Bとにより段付き面が形成されている。隔壁側受け面24A,24Bは、鉛直面上に位置している。隔壁側小径部23A,23Bは、主軸11の回転により後述のインペラ28の吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bから軸受40A,40Bを介して加えられたスラスト荷重に耐えられるように形成されている。
ケーシング14の吸込渦巻室16A,16Bから主軸11の軸線P方向の外側に向かって突出するように貫通部25が設けられている。貫通部25には、主軸11を軸封する軸封部26が設けられている。
主軸11は、ケーシング14の一対の隔壁17A,17Bの孔18A,18Bに挿通されるように略水平に配置されている。図1における左側の反駆動側の端部は、ケーシング14の吸込渦巻室16A内に収容されている。原動機(図示せず)と連結される駆動側の端部は、吸込渦巻室16Bから貫通部25を貫通してケーシング14の外部に突出している。主軸11は、貫通部25において軸封部26により軸封されている。
主軸11には、インペラ28が設けられている。このインペラ28を介して、主軸11は、後述する軸受40A,40Bにより支持される。インペラ28は、ステンレス製である。インペラ28は、左側のインペラ部28Aと、右側のインペラ部28Bとを備えている。左側のインペラ部28Aと右側のインペラ部28Bとは、図1において左右対称となるように形成されている。左側のインペラ部28Aと右側のインペラ部28Bは共通のボス部29を備えており、インペラ28は一体形成されている。ボス部29は主軸11に取り付けられている。
左側および右側のインペラ部28A,28Bは、ボス部29に対して主軸11の軸線Pの方向に離れて位置して外形が幅広円環状である側板30A,30Bを備える。ボス部29と側板30A,30Bとの間には複数の羽根31が設けられている。側板30A,30Bの内周側には、それぞれ吸込渦巻室16A,16Bに突出するように一対の吸込マウス部32A,32Bが設けられている。吸込マウス部32A,32Bは、両端開口筒状である。インペラ部28A,28Bの吸込側渦巻室16A,16B側の開口は、後述する吸込口36A,36Bとなっている。吸込マウス部32A,32Bには、外周部に吸込マウス部32A,32Bの先端に向けて先細り状となっている主軸11の軸線Pを中心とするテーパ面33A,33Bが設けられている。吸込マウス部32A,32Bには、主軸11の軸線Pから等距離に位置するように面が形成された内周部34A,34Bが設けられている。吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bの吐出渦巻室15側の端部には、主軸11の軸線Pと直交する方向にフランジ状に突出したガイド部35A,35Bが設けられている。ガイド部35A,35Bは、吸込渦巻室16A,16B側に鉛直面である周壁部38A,38Bを有している。周壁部38A,38Bは、後述する軸受40A,40Bの周壁部47A,47Bとの間隔が、吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bと軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bとの間隔よりも広くなるように形成されている。
図1に示すように、主軸11の軸線Pを含む鉛直面で切断した両吸込ポンプ10の縦断面を側面視した場合、主軸11の軸線Pとテーパ面33A,33Bとがなす角度はテーパ角α(0<α<90°)である。具体的に説明すると、上部ケーシング13側のテーパ面33A,33Bは、主軸11の軸線Pとテーパ面33A,33Bを示す線の延長線との交点を中心として、主軸11の軸線Pから時計回りにα°回転した位置にある。テーパ面33A,33Bは、主軸11の軸線P上の側板30A,30B間の中点を通る主軸11の軸線Pからの垂線である中心線Qを基準として左右対称となるように位置している。テーパ角α°は、後述する主軸11の軸線Pと軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bとがなすテーパ角β(0<α<90°)と等しい。
吸込マウス部32A,32Bで囲まれた部分は羽根31の入口に臨んでおり、インペラ28の吸込口36A,36Bとして機能する。一方、羽根31の出口が位置する側板30A,30Bの外周側がインペラ28の吐出口37として機能する。吐出口37は、吐出渦巻室15に開口している。
ケーシング14の隔壁17A,17Bの孔18A,18Bの周縁部19A,19Bには、リング状の軸受40A,40Bが設けられている。軸受40は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のすべり軸受である。図2に示すように、軸受40A,40Bの外周面41A,41Bには、主軸11の軸線Pから外周面41A,41Bまでの距離が吐出渦巻室15側で長くなっている軸受側大径部42A,42Bと、吸込渦巻室16A,16B側で短くなっている軸受側小径部43A,43Bと、軸受側大径部42A,42Bと軸受側小径部43A,43Bの間の軸受側受け面44A,44Bとにより段付き面が形成されている。軸受側受け面44A,44Bは、鉛直面上に位置している。軸受40A,40Bの外周面41A,41Bは、ケーシング14の隔壁17A,17Bの孔18A,18Bの周縁部19A,19Bと合致する形状である。軸受40A,40Bは、吐出渦巻室15側に、インペラ28の周壁部38A,38Bとの間で入口部48A,48Bを形成する周壁部47A,47Bを有している。
軸受40A,40Bの内周には、吸込側渦巻室16A,16B側に向けて先細り状となっている主軸11の軸線Pを中心とするテーパ状の軸受面45A,45Bが形成されている。軸受面45A,45Bは、吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bと対向して配置されている。軸受面45A,45Bは、吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bとにより、吐出渦巻室15と吸込側渦巻室16A,16Bを連通させるとともに、吐出渦巻室15から吸込側渦巻室16A,16Bに向けて先細り状となるテーパ状の隙間49A,49Bを形成する。軸受40A,40Bは、軸受面45A,45Bにより左側および右側のインペラ部28A,28Bの吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bを回転可能に支持している。
主軸11の軸線Pを含む鉛直面で切断した両吸込ポンプ10の縦断面を側面視した場合、主軸11の軸線Pと軸受面45A,45Bとがなす角度はテーパ角β(0<β<90°)である。具体的に説明すると、上部ケーシング13側の軸受面45A,45Bは、主軸11の軸線Pと軸受面45A,45Bを示す線の延長線との交点を中心として、主軸11の軸線Pから時計回りにβ°回転した位置にある。軸受面45A,45Bは、主軸11の軸線P上の側板30A,30B間の中点を通る主軸11の軸線Pからの垂線である中心線Qを基準として左右対称となるように位置している。テーパ角βは、主軸11の軸線Pとテーパ面33A,33Bとがなすテーパ角α(0<α<90°)と等しい。
軸受40A,40Bには、回り止めとして止めネジ46A,46Bが設けられている。回り止めは、止めネジの代わりに平行ピンであってもよい。
主軸11が取り付けられたインペラ28の吸込マウス部32A,32Bのそれぞれに、テーパ面33A,33Bと軸受面45A,45Bとが対向するようにして、止めネジ46A,46B付きの軸受40A,40Bを装着する。次に、下部ケーシング12に、止めネジ46A,46Bによって軸受40A,40Bの周方向の回転を規制し、ケーシング14の隔壁17A,17Bの周縁部19A,19Bと軸受40A,40Bの外周面41A,41Bとを合わせた位置で、上方から主軸11を配置する。そして、下部ケーシング12に上部ケーシング13を連結する。最後に、ケーシング14の貫通部25に軸封部26を装着した後、原動機(図示せず)と主軸11とを連結する。
原動機(図示せず)により主軸11が回転するとインペラ28が回転し、両吸込ポンプ10の吸込口(図示せず)から吸込渦巻室16A,16Bへ水が流入する。流入した水は、吸込口36A,36Bからインペラ28に吸い込まれ、吐出口37から吐出渦巻室15へ吐出され、両吸込ポンプ10の吐出口(図示せず)から排出される。
吸込マウス部32A,32Bの外周部にテーパ面33A,33Bを設け、軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bをテーパ面33A,33Bと対向した配置となるように形成しているので、吸込マウス部32A,32Bの外周部と軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bの間の隙間49A,49Bを直線的に形成することができる。これにより、両吸込ポンプ10は、隙間49A,49Bで高い静圧効果を得ることができる。つまり、両吸込ポンプ10は、インペラ28が吸入・吐出した流体が隙間49A,49Bを通過する際、大きな圧力損失を受けないので、隙間49A,49Bの形成を維持できる。これにより、吸込マウス部32A,32Bの外周部のテーパ面33A,33Bと、軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bとの接触がないので、軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bは摩耗しない。したがって、軸受40A,40Bの長寿命化を実現できる。なお、吐出渦巻室15から入口部48A,48B、隙間49A,49Bへ向けて流路が狭くなっていくので、隙間49A,49Bでの静圧効果を維持できる。
また、軸受40A,40Bの外周面41A,41Bと隔壁17A,17Bの孔18A,18Bの周縁部19A,19Bとは主軸11の軸線Pからの距離が吐出渦巻室側15で長く吸込渦巻室16A,16B側で短い段付き面で当接しているので、テーパ面33A,33Bからの荷重のラジアル方向成分およびスラスト方向成分それぞれを簡易な構造により確実に受けることができる。そして、軸受40A,40Bは、隔壁17A,17Bに対して吸込渦巻室16A,16B側へのずれが生じるのを防止できる。
さらに、軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bを、主軸11の軸線Pに対する傾きであるテーパ角βが20°〜30°となるように設けるようにすれば、隙間49A,49Bでの静圧効果を大幅に向上させることができる。望ましくは、主軸11の軸線Pに対する傾きは25°であり、隙間49A,49Bでの静圧効果を最大にすることができる。また、軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bが互いに向かい合うように配置されているので、軸受面45A,45Bは、主軸11、および、インペラ28の移動に対応して軸方向および径方向のそれぞれ反対側に力を加えることができる。これらにより、主軸11に対して自動調心作用が働き、主軸11の安定性を大幅に向上させることができる。
図3は、第2実施形態における両吸込ポンプ10の軸受40A,40B付近を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
軸受40A,40Bは、主軸11の軸線Pを中心とする吸込渦巻室16A,16B側にテーパ状の外周面41A,41Bを備えている。ケーシング14の隔壁17A,17Bの孔18A,18Bの周縁部19A,19Bは軸受40A,40Bの外周面41A,41Bと合致する装着用テーパ面51A,51Bを備えている。この構成によれば、ケーシング14および軸受40A,40Bの製造、および、組み立てを容易に行うことができる。
図4aは、第3実施形態における両吸込ポンプ10の軸受40A,40B付近を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bに、吐出渦巻室15側の端縁から吸込渦巻室16A,16B側への予め設定された範囲にわたる溝部52A,52Bが設けられている。軸受40A,40Bの軸受幅をL1とすると、溝部52A,52Bは、軸受40A,40Bの軸受幅L1の60%〜80%の範囲に設けるのがよく、望ましくは、70%である。図4bに示すように、複数の溝部52A,52Bは、周方向に互いに間隔をあけるように設けられている。この構成によれば、隙間49A,49Bでの静圧効果を大幅に向上させることができる。また、吸込マウス部32A,32Bの外周部のテーパ面33A,33Bと軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bの間隔が狭くなった場合であっても、隙間49A,49Bでの静圧効果を維持できる。さらに、隙間49A,49Bでのスワールの発生を抑制でき、主軸11の安定性を著しく向上させることができる。
図5は、第4実施形態における両吸込ポンプ10の軸受40A,40B付近を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
軸受40A,40Bの軸受面45A,45Bとインペラ28の吸込マウス部32A,32Bのテーパ面33A,33Bとの間隔は、吐出渦巻室15側で広く、かつ、吸込渦巻室16A,16B側で狭くなっている。つまり、主軸11の軸線Pと軸受面45A,45Bとがなす角度であるテーパ角βは、主軸11の軸線Pとテーパ面33A,33Bとがなす角度であるテーパ角αよりδ°(0<δ<1)だけ大きい。この構成によれば、隙間49A,49Bでの静圧効果を大幅に向上させることができる。
10 両吸込ポンプ
11 主軸
12 下部ケーシング
13 上部ケーシング
14 ケーシング
15 吐出渦巻室(吐出室)
16A,16B 吸込渦巻室(吸込室)
17A,17B 隔壁
18A,18B 孔
19A,19B 周縁部
20 内面
22A,22B 隔壁側大径部
23A,23B 隔壁側小径部
24A,24B 隔壁側受け面
25 貫通部
26 軸封部
28 インペラ
28A 左側のインペラ部
28B 右側のインペラ部
29 ボス部
30A,30B 側板
31 羽根
32A,32B 吸込マウス部
33A,33B テーパ面
34A,34B 内周部
35A,35B ガイド部
36A,36B 吸込口
37 吐出口
38A,38B 周壁部
40A,40B 軸受
41A,41B 外周面
42A,42B 軸受側大径部
43A,43B 軸受側小径部
44A,44B 軸受側受け面
45A,45B 軸受面
46A,46B 止めネジ
47A,47B 周壁部
48A,48B 入口部
49A,49B 隙間
51A,51B 装着用テーパ面
52A,52B 溝部
P 軸線
Q 中心線

Claims (7)

  1. 吐出室と該吐出室の両側に位置する吸込室とをそれぞれ仕切り、かつ、それぞれ孔が形成された一対の隔壁を有するケーシングと、
    前記一対の隔壁の孔に挿通されるように配置され、一端が一方の前記吸込室内に収容され、他端が他方の前記吸込室から前記ケーシングの外部に突出した主軸と、
    前記主軸に取り付けられ、それぞれ前記吸込室に突出する一対の吸込マウス部と前記吐出室に開口した吐出口とを有するインペラと、
    前記隔壁の前記孔にそれぞれ装着され、前記主軸を前記インペラの吸込マウス部を介して支持する軸受と
    を備える両吸込ポンプにおいて、
    前記吸込マウス部の外周部に、前記吸込マウス部の先端に向けて先細り状となっている前記主軸の軸線を中心とするテーパ面を設け、
    前記軸受に、前記吸込マウス部の前記テーパ面と対向して配置され、前記吐出室と前記吸込室を連通させるとともに、前記吐出室から前記吸込室に向けて先細り状となるテーパ状の隙間を前記テーパ面と形成する軸受面を設けたことを特徴とする両吸込ポンプ。
  2. 前記軸受の外周面と前記隔壁の孔の周縁部とは前記主軸の軸線からの距離が前記吐出室側で長く前記吸込室側で短い段付き面を介して当接していることを特徴とする請求項1に記載の両吸込ポンプ。
  3. 前記軸受は前記主軸の軸線を中心とする前記吸込室側にテーパ状の外周面を備え、
    前記隔壁の孔は周縁部に前記軸受の外周面と合致する装着用テーパ面を備えることを特徴とする請求項1に記載の両吸込ポンプ。
  4. 前記軸受の軸受面の前記主軸の軸線に対する傾きは20°〜30°であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の両吸込ポンプ。
  5. 前記軸受の軸受面に、前記吐出室側の端縁から前記吸込室側への予め設定された範囲にわたる溝部を、周方向に互いに間隔をあけるように複数設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の両吸込ポンプ。
  6. 前記範囲は、軸受幅の60%〜80%であることを特徴とする請求項5に記載の両吸込ポンプ。
  7. 前記軸受の軸受面と前記インペラの吸込マウス部のテーパ面との間隔は、前記吐出室側で広く、かつ、前記吸込室側で狭くなっていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の両吸込ポンプ。
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