JP2019178756A - 軸受構造および過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフトの軸方向の振動を抑制する。【解決手段】軸受構造Sは、シャフト8に設けられる内輪20b、21bと、内輪20b、21bの外周面に沿って設けられる転動体20c、21cと、転動体20c、21cよりも径方向外側に設けられ、外周面にダンパ部25、26が形成される外側部材(外輪20a、21a)と、外側部材のうちシャフト8の軸方向の端面20g、21gに対向する対向面2g、24aを有する対向部(側壁部2f、シールプレート24)と、外側部材の端面20g、21gまたは対向面2g、24aに設けられた近接部30と、外側部材の端面20g、21gまたは対向面2g、24aに設けられ、近接部に対して径方向または周方向の位置が異なり、端面20g、21gと対向面2g、24aとの対向間隔が近接部よりも大きい離隔部(第1溝部20j、21j)と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、軸受構造および過給機に関する。
特許文献1に記載の過給機では、ハウジングに形成された軸受孔に環状のリテーナが配設される。リテーナの内側には、一対の転がり軸受が組み付けられている。リテーナの外周面には、軸受孔との間に供給された潤滑油によってシャフトの振動を抑制するダンパ部が設けられている。
特開2007−071356号公報
上記の過給機では、リテーナの外周面に設けられたダンパ部によって、シャフトの径方向の振動は抑制される。しかし、ダンパ部ではシャフトの軸方向の振動抑制がなされない。
本開示の目的は、シャフトの軸方向の振動を抑制可能な軸受構造および過給機を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る軸受構造は、シャフトに設けられる内輪と、内輪の外周面に沿って設けられる転動体と、転動体よりも径方向外側に設けられ、外周面にダンパ部が形成される外側部材と、外側部材のうちシャフトの軸方向の端面に対向する対向面を有する対向部と、外側部材の端面または対向面に設けられた近接部と、外側部材の端面または対向面に設けられ、近接部に対して径方向または周方向の位置が異なり、端面と対向面との対向間隔が近接部よりも大きい離隔部と、を備える。
外側部材は、転がり軸受の外輪であって、回転可能に設けられてもよい。
外輪の端面に設けられ、シャフトの径方向に延在する第1溝部を備えてもよい。
外輪の端面に設けられ、シャフトの回転方向後方側に向って対向面との対向間隔が小さくなる第1テーパ面を備えてもよい。
外輪の端面のうち、最外径部に設けられ、シャフトの周方向に延在する第2溝部を備えてもよい。
外側部材は、転がり軸受の外輪であって、回転が規制されてもよい。
外側部材は、ハウジングに設けられた軸受孔に取り付けられるリテーナであってもよい。
外側部材の端面に設けられ、シャフトの径方向内側に向って対向面との対向間隔が小さくなる第2テーパ面を備えてもよい。
第2テーパ面は、端面全体に対して、シャフトの径方向の半分以上を占めてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る過給機は、上記軸受構造を備える。
本開示によれば、シャフトの軸方向の振動を抑制することが可能となる。
過給機の概略断面図である。 図1の破線部分を抽出した図である。 図2における外輪のIII矢視図である。 図4(a)は、図3における外輪のIVa矢視図である。図4(b)は、第1変形例を説明するための図である。図4(c)は、第2変形例を説明するための図である。 図5(a)は、第3変形例を説明するための図である。図5(b)は、第4変形例を説明するための図である。図5(c)は、第5変形例を説明するための図である。 第6変形例を説明するための図である。 図7(a)は、第7変形例を説明するための図である。図7(b)は、第8変形例を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態について説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、過給機Cの概略断面図である。以下では、図1に示す矢印L方向を過給機Cの左側として説明する。図1に示す矢印R方向を過給機Cの右側として説明する。図1に示すように、過給機Cは、過給機本体1を備えて構成される。過給機本体1は、ベアリングハウジング2と、タービンハウジング4と、コンプレッサハウジング6と、により構成される。タービンハウジング4は、ベアリングハウジング2の左側に締結機構3によって連結される。コンプレッサハウジング6は、ベアリングハウジング2の右側に締結ボルト5によって連結される。
ベアリングハウジング2の外周面には、突起2aが設けられている。突起2aは、タービンハウジング4側に設けられる。突起2aは、ベアリングハウジング2の径方向に突出する。また、タービンハウジング4の外周面には、突起4aが設けられている。突起4aは、ベアリングハウジング2側に設けられる。突起4aは、タービンハウジング4の径方向に突出する。ベアリングハウジング2とタービンハウジング4は、締結機構3によってバンド締結される。締結機構3は、例えば、Gカップリングで構成され、突起2a、4aを挟持する。
ベアリングハウジング2には、軸受孔2bが形成されている。軸受孔2bは、過給機Cの左右方向に貫通する。軸受孔2bは、シャフト8の一部を収容する。また、軸受孔2bには、一対の転がり軸受7が収容される。シャフト8は、転がり軸受7によって、回転自在に軸支されている。シャフト8の左端部には、タービンインペラ9が設けられている。タービンインペラ9は、タービンハウジング4に回転自在に収容されている。シャフト8の右端部にはコンプレッサインペラ10が設けられている。コンプレッサインペラ10は、コンプレッサハウジング6に回転自在に収容されている。
コンプレッサハウジング6には、吸気口11が形成されている。吸気口11は、過給機Cの右側に開口する。吸気口11は、不図示のエアクリーナに接続される。ベアリングハウジング2とコンプレッサハウジング6の対向面によって、ディフューザ流路12が形成される。ディフューザ流路12は、空気を昇圧する。ディフューザ流路12は、環状に形成される。また、ディフューザ流路12は、径方向内側において、コンプレッサインペラ10を介して吸気口11に連通している。
また、コンプレッサハウジング6には、コンプレッサスクロール流路13が設けられている。コンプレッサスクロール流路13は環状である。コンプレッサスクロール流路13は、例えば、ディフューザ流路12よりもシャフト8の径方向外側に位置する。コンプレッサスクロール流路13は、不図示のエンジンの吸気口と、ディフューザ流路12とに連通している。コンプレッサインペラ10が回転すると、吸気口11からコンプレッサハウジング6内に空気が吸気される。吸気された空気は、コンプレッサインペラ10の翼間を流通する過程において加圧加速される。加圧加速された空気は、ディフューザ流路12およびコンプレッサスクロール流路13で昇圧される。昇圧された空気は、エンジンの吸気口に導かれる。
タービンハウジング4には、吐出口14が形成されている。吐出口14は、過給機Cの左側に開口する。吐出口14は、不図示の排気ガス浄化装置に接続される。また、タービンハウジング4には、流路15が設けられている。タービンハウジング4には、タービンスクロール流路16が設けられている。タービンスクロール流路16は環状である。タービンスクロール流路16は、例えば、流路15よりもタービンインペラ9の径方向外側に位置する。タービンスクロール流路16は、不図示のガス流入口と連通する。ガス流入口には、不図示のエンジンの排気マニホールドから排出される排気ガスが導かれる。タービンスクロール流路16は、流路15にも連通している。したがって、ガス流入口からタービンスクロール流路16に導かれた排気ガスは、流路15およびタービンインペラ9を介して吐出口14に導かれる。吐出口14に導かれる排気ガスは、流通過程においてタービンインペラ9を回転させる。
そして、タービンインペラ9の回転力は、シャフト8を介してコンプレッサインペラ10に伝達される。コンプレッサインペラ10が回転すると、上記のとおりに空気が昇圧される。こうして、空気がエンジンの吸気口に導かれる。
図2は、図1の破線部分を抽出した図である。過給機Cは、図2に示すように、軸受構造Sを有している。軸受構造Sでは、軸受孔2bに配された転がり軸受7がシャフト8を軸支している。転がり軸受7は、軸受孔2bに2つ設けられている。2つの転がり軸受7は、シャフト8の軸方向(以下、単に軸方向と称す)に離隔している。
以下、2つの転がり軸受7を区別して称するときは、図2中、左側(タービンインペラ9側)の転がり軸受7をタービン側ベアリング20と称する。また、図2中、右側(コンプレッサインペラ10側)の転がり軸受7をコンプレッサ側ベアリング21と称する。
タービン側ベアリング20は、外輪20a(外側部材)と、内輪20bと、転動体20cと、保持器20dとを備える。内輪20bは、シャフト8の外周面に取り付けられる。内輪20bは、シャフト8と一体回転する。外輪20aは、内輪20bの外径側に設けられる。外輪20aは、軸受孔2bを形成するベアリングハウジング2の壁部(内周面2c)と対向して配置される。また、外輪20aの外周面には、後述するダンパ部25が設けられる。外輪20aと内輪20bの間には、複数の転動体20cが配される。転動体20cは、内輪20bの外周面に沿って設けられる。外輪20aは、転動体20cよりもシャフト8(転がり軸受7、内輪20b)の径方向外側に設けられる。保持器20dは、複数の転動体20cを保持する。保持器20dにより、複数の転動体20cの周方向の間隔が所定間隔に維持される。
コンプレッサ側ベアリング21は、外輪21a(外側部材)と、内輪21bと、転動体21cと、保持器21dとを備える。内輪21bは、シャフト8の外周面に取り付けられる。内輪21bは、シャフト8と一体回転する。外輪21aは、内輪21bの外径側に設けられる。外輪21aは、軸受孔2bを形成するベアリングハウジング2の壁部(内周面2c)と対向して配置される。また、外輪21aの外周面には、後述するダンパ部26が設けられる。外輪21aと内輪21bの間には、複数の転動体21cが配される。転動体21cは、内輪21bの外周面に沿って設けられる。外輪21aは、転動体21cよりもシャフト8(転がり軸受7、内輪21b)の径方向外側に設けられる。保持器21dは、複数の転動体21cを保持する。保持器21dにより、複数の転動体21cの周方向の間隔が所定間隔に維持される。
転がり軸受7は、例えば、一対のアンギュラベアリングである。アンギュラベアリングの接触角を示す中心線(以下、結線とも言う)を、図2中、一点鎖線で示す。結線は、シャフト8の軸方向に垂直な線(面)に対して傾斜している(接触角を有する)。アンギュラベアリングは、シャフト8のラジアル荷重に加えてスラスト荷重を受ける。一対のアンギュラベアリングは、それぞれ、互いに逆方向のスラスト荷重を受ける。一対のアンギュラベアリングは、例えば、正面組合せ(接触角が外輪側に開く向きの組合せ)で配される。
タービン側ベアリング20では、外輪20aの端面20gは、外輪20aのうち、一対の転がり軸受7が離隔する側に位置する。外輪20aの端面20fは、外輪20aのうち、一対の転がり軸受7が近づく側に位置する。端面20gは、端面20fよりも肉厚が大きい。内輪20bの端面20hは、一対の転がり軸受7が近づく側に位置する。内輪20bの端面20iは、一対の転がり軸受7が離隔する側に位置する。端面20hは、端面20iよりも肉厚が大きい。
このように、外輪20a、内輪20bは、軸方向の両端面の肉厚(シャフト8の径方向の厚さ)が異なる。内輪20bの外径は、タービンインペラ9側からコンプレッサインペラ10側に向かって大きくなる。外輪20aの内径は、タービンインペラ9側からコンプレッサインペラ10側に向かって大きくなる。
タービン側ベアリング20と同様、コンプレッサ側ベアリング21の外輪21a、内輪21bは、軸方向の両端面の肉厚(シャフト8の径方向の厚さ)が異なる。外輪21aの端面21gは、外輪21aのうち、一対の転がり軸受7が離隔する側に位置する。外輪21aの端面21fは、外輪21aのうち、一対の転がり軸受7が近づく側に位置する。端面21gは、端面21fよりも肉厚が大きい。
内輪21bの端面21hは、一対の転がり軸受7が近づく側に位置する。内輪21bの端面21iは、一対の転がり軸受7が離隔する側に位置する。端面21hは、端面21iよりも肉厚が大きい。内輪21bの外径は、コンプレッサインペラ10側からタービンインペラ9側に向かって大きくなる。外輪21aの内径は、コンプレッサインペラ10側からタービンインペラ9側に向かって大きくなる。
ただし、上述した軸方向の両端面の肉厚が異なる構成は、外輪20a、21aおよび内輪20b、21bのうち一方だけであってもよい。例えば、外輪20a、21aは、軸方向の両端面の肉厚が異なり、内輪20b、21bは、軸方向の両端面の肉厚が等しくてもよい。また、内輪20b、21bは、軸方向の両端面の肉厚が異なり、外輪20a、21aは、軸方向の両端面の肉厚が等しくてもよい。また、上述した軸方向の両端面の肉厚が異なる構成は、必須構成ではない。外輪20a、21aおよび内輪20b、21bの双方において、軸方向の両端面の肉厚が等しくてもよい。
内輪20bおよび内輪21bの間には、スペーサ23が設けられる。スペーサ23は、環状部材である。スペーサ23には、シャフト8が挿通される。スペーサ23の外径は、内輪20b、21bの端面20h、21hの外径より小さい。ただし、スペーサ23の外径は、内輪20b、21bの端面20h、21hの外径以上でもよい。ここでは、スペーサ23が設けられる場合について説明した。しかし、スペーサ23の代わりにスプリング、および、スプリング受けが設けられてもよい。
シャフト8は小径部8a、大径部8b、縮径部8cを有する。小径部8aには、内輪20b、21bが取り付けられる。大径部8bは、小径部8aよりも径が大きく、シャフト8と一体成形される。縮径部8cは、小径部8aよりも径が小さく、シャフト8と一体成形される。大径部8bは、図2中、小径部8aの左側に位置する。縮径部8cは、図2中、小径部8aの右側に位置する。大径部8bは、小径部8aとは別部材で構成されてもよい。大径部8bは、小径部8aに着脱可能に構成されてもよい。大径部8bの外径は、内輪20bの端面20iの外径以上である。内輪20bは、大径部8bによって位置決めされる。
縮径部8cには、油切り部材22が取り付けられる。油切り部材22は、潤滑油を径方向外側に飛散させる。油切り部材22により、コンプレッサインペラ10側への潤滑油の漏出が抑制される。
ベアリングハウジング2には、側壁部2fが形成される。側壁部2fは、外輪20aに対して、一対の転がり軸受7が離隔する側(タービンインペラ9側)に位置する。側壁部2fは、軸受孔2bの内周面2cから径方向内側に突出する。側壁部2fは、対向面2gを有する。対向面2gは、外輪20aの端面20gと軸方向に対向する。
ベアリングハウジング2には、油切り部材22の外径側にシールプレート24(対向部)が取り付けられる。シールプレート24は、対向面24aを有する。対向面24aは、外輪21aの端面21gと軸方向に対向する。シールプレート24は、軸受孔2bからコンプレッサインペラ10側への潤滑油の漏出を抑制する。
油切り部材22は、大径部22aを有する。大径部22aは、小径部8aよりも径が大きい。大径部22aの外径は、内輪21bの端面21iの外径以上である。内輪21bは、油切り部材22によって位置決めされる。大径部22aの最大外径は、大径部8bの最大外径と等しい。ここで、等しいとは、完全に等しい場合と、許容誤差(加工精度や組付誤差等)の範囲内で完全に等しい場合からずれている場合とを含む意味である。ただし、大径部22aの最大外径は、大径部8bの最大外径と異なっていてもよい。
内輪20b、スペーサ23、内輪21b、油切り部材22、コンプレッサインペラ10は、シャフト8のコンプレッサインペラ10側の端部から順次、挿入される。シャフト8のコンプレッサインペラ10側の端部には、締結ボルトが締結される。内輪20b、スペーサ23、内輪21b、油切り部材22、コンプレッサインペラ10には、軸方向に圧縮応力(軸力)が作用する。内輪20b、スペーサ23、内輪21bは、軸力によって大径部8bと締結ボルトの間に挟まれた状態で、シャフト8と一体回転する。
タービン側ベアリング20(外輪20a)の外周面には、ダンパ部25が設けられる。コンプレッサ側ベアリング21(外輪21a)の外周面には、ダンパ部26が設けられる。ダンパ部25、26と軸受孔2bの内周面2cとの間に潤滑油が供給される。ダンパ部25、26は、潤滑油によってシャフト8の径方向の振動を抑制する。ダンパ部25、26は、例えば、2つの環状突起20e、21eを含む。環状突起20e、21eは、外輪20a、21aの外周面に軸方向に離隔して設けられる。環状突起20e、21eは、シャフト8の径方向に突出する。環状突起20e、21eは、外輪20a、21aの外周面の全周に亘って環状に延在する。
環状突起20e、21eの形状を変更することで、シャフト8の振動の抑制効果を変更(調整)することができる。外輪20a、21a全体の形状を変えることなく、シャフト8の振動の抑制効果を変更することができる。したがって、ダンパ部25、26を備えた外輪20a、21aの設計が容易となる。
軸受孔2bの内周面2cのうち、2つの環状突起20eに対向する部位の間には、油孔2dが設けられている。軸受孔2bの内周面2cのうち、2つの環状突起21eに対向する部位の間には、油孔2dが設けられている。油孔2dは、シャフト8に対して鉛直上側(図2中、上側)に位置する。油孔2dは、ベアリングハウジング2の外部に連通する。不図示のオイルポンプから送出された潤滑油は、油孔2dから軸受孔2bに供給されて転がり軸受7を潤滑する。
ベアリングハウジング2には、排油孔2eが設けられている。排油孔2eは、軸受孔2bの内壁を、鉛直下側(図2中、下側)まで貫通する。転がり軸受7を潤滑した後の潤滑油は、排油孔2eを通って軸受孔2bから排出される。
タービンインペラ9側の環状突起20eを第1の突起20eaとする。コンプレッサインペラ10側の環状突起20eを第2の突起20ebとする。コンプレッサインペラ10側の環状突起21eを第1の突起21eaとする。タービンインペラ9側の環状突起21eを第2の突起21ebとする。第2の突起20eb、21ebは、第1の突起20ea、21eaよりも、一対のアンギュラベアリングが互いに近接する方向に位置する。第1の突起20ea、21eaの軸方向における幅は、第2の突起20eb、21ebの軸方向における幅より小さい。
そのため、潤滑油は、第2の突起20eb、21ebと軸受孔2bの内周面2cとの間の空間を流れ難い(抵抗が大きい)。油孔2dから第1の突起20ea、21eaと第2の突起20eb、21ebとの間に供給された潤滑油は、第1の突起20ea、21ea側から漏出し易くなる。これにより、外輪20a、21aの端面20g、21g側を流れる潤滑油の油量が多く確保される。一対の転がり軸受7が近づく側に外輪20a、21aが潤滑油に押圧されて、タービン側ベアリング20、コンプレッサ側ベアリング21の位置が安定化する。
ただし、第1の突起20ea、21eaの軸方向における幅は、第2の突起20eb、21ebの軸方向における幅以上でもよい。また、第1の突起20ea、21eaの軸方向における幅は、第2の突起20eb、21ebの軸方向における幅以上でもよい。
また、外輪20a、21aは、ベアリングハウジング2(軸受孔2b)に対して、シャフト8の周方向に相対回転可能(回転自在)に配設される。シャフト8が回転すると、内輪20b、21bは、シャフト8と一体回転する。転動体20c、21cは、内輪20b、21bの回転に伴って回転する。また、転動体20c、21cは、内輪20b、21bの周方向に移動する。外輪20a、21aは、転動体20c、21cの回転および移動に伴って、あるいは、潤滑油の流れに伴って、シャフト8の周方向に回転する。このときの外輪20aの回転速度は、内輪20bの回転速度よりも遅い。
外輪20a、21aを相対回転可能に配設することで、スクイズフィルムダンパ効果(ばね効果)を得ることができる。スクイズフィルムダンパとは、振動する物体が固定表面に近接すると、粘性流体の流動および圧縮により物体に対し抵抗力が発生する現象である。このスクイズフィルムダンパ効果によりシャフト8の径方向の振動を吸収(抑制)することができる。また、回転防止用ピンが不要となり部品点数が削減される。
端面20gには、第1溝部20jが形成される。第1溝部20jは、外輪20aの外周面から内周面まで貫通する。端面21gには、第1溝部21jが形成される。第1溝部21jは、外輪21aの外周面から内周面まで貫通する。ただし、第1溝部20j、21jは、一対の転がり軸受7の外輪20a、21aの両方に設けられなくてもよい。例えば、外輪20aは、第1溝部20jを有し、外輪21aは、第1溝部21jを有さなくてもよい。また、外輪20aは、第1溝部20jを有さずに、外輪21aは、第1溝部21jを有してもよい。
図3は、図2における外輪20aのIII矢視図である。なお、外輪21aの第1溝部21jの形状は、外輪20aの第1溝部20jと同じ形状である。そのため、以下では、外輪20aの第1溝部20jの形状について説明し、外輪21aの第1溝部21jの形状の説明は省略する。
第1溝部20jは、図3に示されるように、外輪20a(シャフト8)の径方向に沿って延在する。ただし、第1溝部20jは、径方向に対して傾斜していてもよい。第1溝部20jは、左側面20jaと、右側面20jbと、底面20jcとを備える。左側面20jaおよび右側面20jbは、外輪20a(シャフト8)の径方向に沿って延在する。底面20jcは、外輪20a(シャフト8)の径方向と平行で、端面20gと平行な平面である。
第1溝部20jの周方向の幅(すなわち、左側面20jaと右側面20jbとの間隔)は、径方向の位置にかかわらず一定である。ただし、第1溝部20jの周方向の幅は、径方向の位置に応じて変化してもよい。例えば、第1溝部20jの周方向の幅は、内径側から外径側に向かうにつれ、小さくなるように変化してもよい。また、第1溝部20jの周方向の幅は、内径側から外径側に向かうにつれ、大きくなるように変化してもよい。第1溝部20jは、端面20gの周方向において複数形成される。本実施形態において、第1溝部20jは、端面20gの周方向に90°間隔で4つ配置される。ただし、第1溝部20jの数は、4つに限定されず、1以上あればよい。また、第1溝部20jの周方向の間隔は、等間隔に限定されず、不等間隔であってもよい。
上記のように、潤滑油は、油孔2dから軸受孔2bに流入する。タービン側ベアリング20側では、潤滑油は、シャフト8の上方において、外輪20aの端面20gと側壁部2fの対向面2gとの隙間を流下する。同様に、コンプレッサ側ベアリング21側では、潤滑油は、シャフト8の上方において、外輪21aの端面21gとシールプレート24の対向面24aとの隙間を流下する。第1溝部20j、21jによって、潤滑油が効率的に流通し、転動体20c、21cに導かれる。
また、端面20gには、近接部30および離隔部31が形成される。ここでは、離隔部31は、第1溝部20jである。近接部30は、端面20gのうち、第1溝部20jが形成されていない部位である。離隔部31は、近接部30に対してシャフト8(外輪20a)の周方向の位置が異なる。近接部30、離隔部31は、シャフト8の周方向に交互に配される。端面20gの離隔部31では、溝の深さの分、端面20gと対向面2g(端面21gの離隔部31では、対向面24a)との対向間隔が近接部30よりも大きい。
図2に示す端面20g、21gは、スラスト軸受面として機能する。コンプレッサインペラ10側へ作用するスラスト荷重は、外輪21aの端面21gからシールプレート24の対向面24aに向かって作用する。タービンインペラ9側へ作用するスラスト荷重は、外輪20aの端面20gから側壁部2fの対向面2gに向かって作用する。端面20g、21gと対向面2g、24aとの隙間の潤滑油によって、スラスト方向の振動が抑制される。
外輪20a、21aが回転するため、第1溝部20j、21jを流通する潤滑油は、端面20g、21gに対して回転方向後方側に相対移動(回転)する。潤滑油の一部は、離隔部31と対向面2g、24aとの隙間から、近接部30と対向面2g、24aとの隙間に流れ込む。すなわち、潤滑油は、比較的広い隙間から狭い隙間に流入することになり、クサビ効果が生じる。このように、第1溝部20j、21jを設けることで、端面20g、21gは、スラスト軸受面としての機能が向上する。
また、上記のように、第1の突起20ea、21eaが形成されることで、外輪20a、21aには、第2溝部20k、21kが形成される。第2溝部20k、21kは、外輪20a、21aの端面20g、21gのうち、最外径部に設けられる。第2溝部20k、21kは、シャフト8の周方向に環状に延在する。ただし、第2溝部20k、21kは、周方向の一部が欠けていてもよい。
油孔2dから流入した潤滑油は、一旦、第2溝部20k、21kに貯留された後、端面20g、21gと対向面2g、24aとの隙間に流入する。第2溝部20k、21kが設けられることで、端面20g、21gと対向面2g、24aとの隙間に流入する潤滑油の油量が安定化する。
図4(a)は、図3における外輪20aのIVa矢視図である。図4(a)では、外輪20aのうち、第1溝部20j近傍を抽出して示す。なお、外輪21aの第1溝部21jの形状は、外輪20aの第1溝部20jと同じ形状である。そのため、以下では、外輪20aの第1溝部20jの形状について説明し、外輪21aの第1溝部21jの形状の説明は省略する。
図4(a)に示すように、第1溝部20jは、径方向から見た形状が大凡矩形形状である。左側面20jaおよび右側面20jbは、軸方向(図4(a)中、上下方向)に沿って延在する。底面20jcは、上記のように、端面20gと平行な平面である。
図4(b)は、第1変形例を説明するための図である。第1変形例でも、第1溝部120jが離隔部31であり、近接部30は、端面20gのうち、第1溝部120jが形成されていない部位である。第1変形例の第1溝部120jは、径方向から見た形状が大凡三角形状である。すなわち、第1溝部120jは、2つの第1テーパ面120ja、120jbを有する。
シャフト8が、例えば、図4(b)中、左側に向かって回転するものとする。この場合、図4(b)中、右側がシャフト8の回転方向後方側となる。第1テーパ面120jaは、シャフト8の回転方向後方側に向って対向面2gとの対向間隔が小さくなる(溝が浅くなる)。
また、シャフト8が、例えば、図4(b)中、右側に向かって回転するものとする。この場合、図4(b)中、左側がシャフト8の回転方向後方側となる。第1テーパ面120jbは、シャフト8の回転方向後方側に向って対向面2gとの対向間隔が小さくなる(溝が浅くなる)。ここでは、第1溝部120jが、2つの第1テーパ面120ja、120jbを有する場合について説明した。この場合、シャフト8の回転方向が変更されても、第1テーパ面120ja、120jbの一方によってクサビ効果が生じる。しかし、シャフト8の回転方向が一方向に決まっていれば、2つの第1テーパ面120ja、120jbのうち、一方のみが設けられてもよい。
図4(c)は、第2変形例を説明するための図である。第2変形例でも、第1溝部220jが離隔部31であり、近接部30は、端面20gのうち、第1溝部220jが形成されていない部位である。第2変形例の第1溝部220jは、径方向から見た形状が大凡円弧(例えば、半円)形状である。第2変形例でも、上述した実施形態と同様、近接部30、離隔部31によってクサビ効果が生じる。
図5(a)は、第3変形例を説明するための図である。第3変形例では、外輪20aには、上述した実施形態の第1溝部20jの代わりに、第2テーパ面320jが形成される。第2テーパ面320jが離隔部31であり、近接部30は、端面20gのうち、第2テーパ面320jが形成されていない部位である。
第2テーパ面320jは、外輪20aの周方向に環状に延在する。ただし、第2テーパ面320jは、周方向の一部が欠けていてもよい。第2テーパ面320jではシャフト8の中心軸を含む平面による断面形状が直線となっている。第2テーパ面320jは、例えば、第2溝部20kから径方向内側に延在する。しかし、第2テーパ面320jは、第2溝部20kから径方向内側に離隔して形成されてもよい。第2テーパ面320jと外輪20aの内周面との間には、近接部30が形成される。
第2テーパ面320jは、シャフト8の径方向外側に向かって、一対の転がり軸受7が近づく側(図5(a)中、右側)に向かう傾斜を有する。第2テーパ面320jは、シャフト8の径方向内側に向って対向面2gとの対向間隔が小さくなる。
第2テーパ面320jの傾斜m(図5(a)におけるX1/X2)は、2.0以上2.5以下である。傾斜mは、1.5以上3.0以下であってもよい。また、傾斜mは、1.5未満であってもよいし、3.0より大きくてもよい。ここで、X1は、第2テーパ面320jの軸方向の長さ、X2は、第2テーパ面320jの径方向の長さである。
また、第2テーパ面320jは、端面20g全体に対して、シャフト8の径方向の半分以上を占める。すなわち、第2テーパ面320jの径方向の長さは、端面20gの径方向の長さ(外輪20aの内周面から第2溝部20kの底面までの長さ)の半分以上である。これにより、第2テーパ面320jの長さが十分に確保され、クサビ効果が生じやすい。
図5(b)は、第4変形例を説明するための図である。第4変形例では、外輪20aには、上述した実施形態の第1溝部20jの代わりに、第3溝部420jが形成される。第3溝部420jが離隔部31であり、近接部30は、端面20gのうち、第3溝部420jが形成されていない部位である。
第3溝部420jは、軸方向に平行に延在し、外輪20aの周方向に環状に延在する。ただし、第3溝部420jは、軸方向に対して傾斜してもよい。第3溝部420jは、周方向の一部が欠けていてもよい。第3溝部420jは、例えば、第2溝部20kから径方向内側に延在する。しかし、第3溝部420jは、第2溝部20kから径方向内側に離隔して形成されてもよい。第3溝部420jと外輪20aの内周面との間には、近接部30が形成される。
図5(c)は、第5変形例を説明するための図である。第5変形例では、外輪20aに、上述した第1変形例の第2テーパ面320jに代えて、第2テーパ面520jが形成される。第2テーパ面520jではシャフト8の中心軸を含む平面による断面形状が曲線となっている。第2テーパ面520jでは、径方向の中心部が突出する向きに湾曲している。
第3〜第5変形例では、タービン側ベアリング20についてのみ説明したがコンプレッサ側ベアリング21についても同様の構成となっている。ただし、タービン側ベアリング20、コンプレッサ側ベアリング21の一方のみが上記構成となっていてもよい。
図6は、第6変形例を説明するための図である。上述した実施形態では、外輪20a、21aにダンパ部25、26が形成される場合について説明した。第6変形例では、軸受孔2bにリテーナ40が設けられる。リテーナ40は、環状の本体部41を有する。貫通孔42は、本体部41を軸方向に貫通する。リテーナ40の回転は、不図示の回転止めピンによって規制される。ただし、リテーナ40は、例えば、軸受孔2bに対して相対回転可能に配設されてもよい。
貫通孔42のうち、タービンインペラ9側には、タービン側ベアリング20が配される。貫通孔42のうち、コンプレッサインペラ10側には、コンプレッサ側ベアリング21が配される。すなわち、リテーナ40は、転動体20c、21cよりも径方向外側に設けられる。
貫通孔42の内周面には、突出部43が形成される。突出部43は、軸方向に離隔して2つ設けられる。突出部43は、例えば、環状である。外輪20a、21aの端面20f、21fは、それぞれ、突出部43に軸方向に対向する。突出部43には、油路44の一端が開口する。油路44の他端は、リテーナ40の外周面に開口する。油路44の他端は、油孔2dに対向する。ただし、油路44の他端は、油孔2dに対して軸方向にずれていてもよい。
リテーナ40の外周面には、ダンパ部25、26が形成される。ダンパ部25は、環状突起20e(第1の突起20ea、第2の突起20eb)で構成される。ダンパ部26は、環状突起21e(第1の突起21ea、第2の突起21eb)で構成される。2つの油路44の他端は、それぞれ、第1の突起20eaと第2の突起20ebとの間、第1の突起21eaと第2の突起21ebとの間に開口する。
油孔2dから流入した潤滑油は、ダンパ部25、26に供給される。ダンパ部25、26に供給された一部の潤滑油は、油路44を通って転がり軸受7に供給される。残りの潤滑油は、リテーナ40の本体部41のうち、軸方向の端面41a、41b側に流れる。端面41aは、本体部41のうち、タービンインペラ9側に位置する。端面41bは、本体部41のうち、コンプレッサインペラ10側に位置する。
端面41aは、側壁部2fの対向面2gに対向する。端面41bは、シールプレート24の対向面24aに対向する。潤滑油は、シャフト8の上方において、端面41aと対向面2gの隙間、および、端面41bと対向面24aとの隙間を流下する。
上記のように、第1の突起20ea、21eaが形成されることで、本体部41には、第2溝部41cが形成される。第2溝部41cは、本体部41の端面41a、41bのうち、最外径部に設けられる。第2溝部41cは、シャフト8の周方向に環状に延在する。ただし、第2溝部41cは、周方向の一部が欠けていてもよい。第2溝部41cの作用は、第2溝部20k、21kと同様である。
端面41a、41bには、第2テーパ面41dが形成される。第2テーパ面41dが離隔部31であり、近接部30は、端面41a、41bのうち、第2テーパ面41dが形成されていない部位である。
第2テーパ面41dは、本体部41の周方向に環状に延在する。ただし、第2テーパ面41dは、周方向の一部が欠けていてもよい。第2テーパ面41dは、シャフト8の中心軸を含む平面による断面形状が直線となっている。第2テーパ面41dは、例えば、第2溝部41cから径方向内側に延在する。しかし、第2テーパ面41dは、第2溝部20kから径方向内側に離隔して形成されてもよい。第2テーパ面41dと本体部41の内周面との間には、近接部30が形成される。
第2テーパ面41dは、シャフト8の径方向外側に向かって、一対の転がり軸受7が近づく側に向かう傾斜を有する。第2テーパ面41dは、シャフト8の径方向内側に向って対向面2g、24aとの対向間隔が小さくなる。
また、第2テーパ面41dは、端面41a、41b全体に対して、シャフト8の径方向の半分以上を占める。すなわち、第2テーパ面41dの径方向の長さは、端面41a、41bの径方向の長さ(本体部41の内周面から第2溝部41cの底面までの長さ)の半分以上である。これにより、第2テーパ面41dの長さが十分に確保され、クサビ効果が生じやすい。第2テーパ面41dの傾斜mは、上記の第2テーパ面320jと同様である。
ここでは、第2テーパ面41dが端面41a、41bの双方に設けられる場合について説明した。ただし、第2テーパ面41dは、端面41a、41bの一方のみに設けられてもよい。
図7(a)は、第7変形例を説明するための図である。上述した第6変形例では、リテーナ40の本体部41の端面41bに第2テーパ面41dが形成される場合について説明した。第7変形例では、端面41bには、第2テーパ面41dの代わりに、第3溝部141dが形成される。
第3溝部141dが離隔部31であり、近接部30は、端面21gのうち、第3溝部141dが形成されていない部位である。第3溝部141dは、本体部41の周方向に環状に延在する。ただし、第3溝部141dは、周方向の一部が欠けていてもよい。第3溝部141dは、例えば、第2溝部41cから径方向内側に延在する。しかし、第3溝部141dは、第2溝部41cから径方向内側に離隔して形成されてもよい。第3溝部141dと本体部41の内周面との間には、近接部30が形成される。
図7(b)は、第8変形例を説明するための図である。第8変形例では、リテーナ40の本体部41の端面41bには、上述した第6変形例の第2テーパ面41dに代えて、第2テーパ面241dが形成される。第2テーパ面241dではシャフト8の中心軸を含む平面による断面形状が曲線となっている。第2テーパ面241dでは、径方向の中心部が突出する向きに湾曲している。
第7、第8変形例では、端面41bについてのみ説明したが端面41aについても同様の構成となっている。ただし、端面41a、41bの一方のみが上記構成となっていてもよい。
上記の実施形態、および、変形例では、端面20g、21g、41a、41bのいずれかに近接部30および離隔部31が形成される。近接部30は、例えば、離隔部31よりも潤滑油の流れ方向の下流側に位置する。近接部30、離隔部31によってクサビ効果が生じ、シャフト8の軸方向の振動が抑制される。
以上、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態および変形例では、外側部材(外輪20a、21aまたはリテーナ40)に近接部30および離隔部31が形成される場合について説明した。しかし、近接部30および離隔部31は、対向部(側壁部2f、シールプレート24)の対向面2g、24aに形成されてもよい。
また、上述した実施形態において、第1溝部20j、21jとは別に、第1変形例の第1テーパ面120ja、120jbの一方または双方が形成されてもよい。
また、第2溝部20k、21k、41cは必須の構成ではない。
また、第2テーパ面41d、241d、320j、520jは、端面20g、21g、41a、41b全体に対して、シャフト8の径方向の半分未満しか占めていなくてもよい。
また、第2テーパ面41d、241d、320j、520jは、例えば、傾斜の向きが上記の向きと逆になっていてもよい。この場合、潤滑油の流れ方向が逆流したとき(例えば、径方向外側に向かって流れたとき)、クサビ効果が生じる。潤滑油の流れ方向が逆流する場合の一例としては、第6〜第8変形例に記載のように、一対の転がり軸受7に対し、一対の転がり軸受7が近づく側から潤滑油が供給される場合が挙げられる。リテーナ40の端面41a、41b側に径方向内側から潤滑油が飛散する。
また、第3〜第5変形例では、外輪20a、21aは、ベアリングハウジング2(軸受孔2b)に対して、シャフト8の周方向に相対回転可能(回転自在)に配設される場合について説明した。この場合、近接部30および離隔部31による振動抑制効果が大きい。しかし、第3〜第5変形例において、外輪20aの回転が不図示の回転止めピンによって規制されてもよい。この場合であっても、端面20gと対向面2gの隙間を流れる潤滑油にクサビ効果が生じる。
本開示は、軸受構造および過給機に利用することができる。
2b 軸受孔
2f 側壁部(対向部)
2g 対向面
7 転がり軸受
8 シャフト
20a 外輪
20b 内輪
20c 転動体
20f 端面
20g 端面
20h 端面
20i 端面
20j 第1溝部
20k 第2溝部
21a 外輪
21b 内輪
21c 転動体
21f 端面
21g 端面
21h 端面
21i 端面
21j 第1溝部
21k 第2溝部
24 シールプレート(対向部)
24a 対向面
25 ダンパ部
26 ダンパ部
30 近接部
31 離隔部
40 リテーナ
41a 端面
41b 端面
41c 第2溝部
41d 第2テーパ面
120j 第1溝部
120ja 第1テーパ面
120jb 第1テーパ面
220j 第1溝部
241d 第2テーパ面
320j 第2テーパ面
520j 第2テーパ面
C 過給機
S 軸受構造

Claims (10)

  1. シャフトに設けられる内輪と、
    前記内輪の外周面に沿って設けられる転動体と、
    前記転動体よりも径方向外側に設けられ、外周面にダンパ部が形成される外側部材と、
    前記外側部材のうち前記シャフトの軸方向の端面に対向する対向面を有する対向部と、
    前記外側部材の端面または前記対向面に設けられた近接部と、
    前記外側部材の端面または前記対向面に設けられ、前記近接部に対して径方向または周方向の位置が異なり、前記端面と前記対向面との対向間隔が前記近接部よりも大きい離隔部と、
    を備える軸受構造。
  2. 前記外側部材は、転がり軸受の外輪であって、回転可能に設けられる請求項1に記載の軸受構造。
  3. 前記外輪の前記端面に設けられ、前記シャフトの径方向に延在する第1溝部を備える請求項2に記載の軸受構造。
  4. 前記外輪の前記端面に設けられ、前記シャフトの回転方向後方側に向って前記対向面との対向間隔が小さくなる第1テーパ面を備える請求項2または3に記載の軸受構造。
  5. 前記外輪の前記端面のうち、最外径部に設けられ、前記シャフトの周方向に延在する第2溝部を備える請求項2から4のいずれか1項に記載の軸受構造。
  6. 前記外側部材は、転がり軸受の外輪であって、回転が規制される請求項1に記載の軸受構造。
  7. 前記外側部材は、ハウジングに設けられた軸受孔に取り付けられるリテーナである請求項1に記載の軸受構造。
  8. 前記外側部材の前記端面に設けられ、前記シャフトの径方向内側に向って前記対向面との対向間隔が小さくなる第2テーパ面を備える請求項6または7に記載の軸受構造。
  9. 前記第2テーパ面は、前記端面全体に対して、前記シャフトの径方向の半分以上を占める請求項8に記載の軸受構造。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の前記軸受構造を備える過給機。
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