JP2001304179A - 横型ポンプの軸受構造 - Google Patents

横型ポンプの軸受構造

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JP2001304179A
JP2001304179A JP2000126953A JP2000126953A JP2001304179A JP 2001304179 A JP2001304179 A JP 2001304179A JP 2000126953 A JP2000126953 A JP 2000126953A JP 2000126953 A JP2000126953 A JP 2000126953A JP 2001304179 A JP2001304179 A JP 2001304179A
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tapered
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Takeshi Okubo
剛 大久保
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横型ポンプ構造の軸受構造に関し、ジャーナ
ル軸受にアキシャル荷重を持たせスラスト軸受を不要と
する。 【解決手段】 大型高速回転する横型ポンプの回転軸3
0には両側にジャーナル軸受10a,10bを設ける。
軸30には左右両端外周にそれぞれ逆向きに傾斜するテ
ーパ部31a,31bを形成し、ジャーナル軸受10
a,10bの内側のテーパ内面4a,4bを接触させ
る。軸のラジアル荷重、アキシャル荷重共、ジャーナル
軸受10a,10bのテーパ内面4a,4bで受けるの
で、従来用いていたスラスト軸受が不要となり、軸長を
短くでき、ポンプを小型化することが可能となる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は横型ポンプの軸受構
造に関し、ジャーナル軸受にスラスト軸受の機能を持た
せることによりスラスト軸受を不要とし、ポンプを小型
化することのできる軸受構造としたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の大型、高速回転数の横型ポンプに
は回転軸の両側にはラジアル荷重を支えるジャーナル軸
受が設けられ、片側のみにアキシャル荷重を支えるスラ
スト軸受の計3つの軸受が設置されており、このために
軸長が増加し、ポンプ小型化(低コスト化)の大きな弊
害となっていた。
【0003】図10は従来の大型横型ポンプの断面図で
あり、図において、その概略構造を説明すると、60は
横型ポンプ全体であり、回転軸61の中央部にはインペ
ラ63が取付けられて回転し、図示していない上部の入
口から水を取込み、加圧することにより上部の出口67
から水を流出させる。軸61の両側にはラジアル荷重を
受けるジャーナル軸受64,65が取付けられ、又、軸
の駆動側と反対側の片側(図中右側)にはアキシャル荷
重、即ちスラスト力Fを受けるスラスト軸受66が設け
られている。その他の構造として付記すれば、メカシー
ルを冷却するための冷却水入口70,71が両側下方
に、冷却水出口が上方両側に設けられ、冷却水を導いて
メカシールを冷却している。又、軸受部へ潤滑油を供給
する油入口(図示省略)が左右に、その出口76,77
が直下に、それぞれ設けられている。又、74,75は
ガス抜きであり、下部にはケーシング内部に溜まるドレ
ン出口が設けられ、左右のケーシングとジャーナル軸受
64,65の軸受ボックスとの間には、メカシールの摺
動面冷却のためのフラッシング用の水入口79,80が
設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の横
型ポンプにおいては、回転軸の両側にラジアル荷重を支
えるジャーナル軸受が2個所、片側にアキシャル荷重を
支えるスラスト軸受を有しており、これらの潤滑油供給
設備や配管類も両側に装備するために軸長が必然的に長
くなってしまう。小型、低回転数のポンプではラジアル
荷重、アキシャル荷重両方を支える玉軸受を両側に設備
し、スラスト軸受を特別に設けなくても良いが、図10
に示すような大型で高速回転の横型ポンプでは軸径も大
きく荷重も大きくなり、PV値が増加するため玉軸受が
適用できず、両側のジャーナル軸受とスラスト軸受を独
立して設ける構造となっており、ポンプの小型化と、低
コスト化の弊害となっていた。
【0005】そこで本発明は、大型高速の横型ポンプに
おいて、ジャーナル軸受の構造を工夫し、両側のジャー
ナル軸受でラジアル荷重とスラスト荷重の両方を受ける
ことができる構造とし、従来、片側に設けていたスラス
ト軸受を不要とする横型ポンプの軸受構造を提供するこ
とを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、次の(1)〜(7)の手段を提供する。
【0007】(1)回転軸の両側をジャーナル軸受で支
持する横型ポンプの支持構造において、前記軸の両側の
一部周囲には、それぞれ軸端に向かって径が小さくなる
直線状テーパ部が形成され、前記ジャーナル軸受は前記
テーパ部と接するテーパ状内周面を有することを特徴と
する横型ポンプの軸受構造。
【0008】(2)前記軸のテーパ軸は、同軸の周囲に
段状溝を形成し、同段状溝にテーパ状リングを嵌入して
構成されることを特徴とする(1)記載の横型ポンプの
軸受構造。
【0009】(3)回転軸の両側をジャーナル軸受で支
持する横型ポンプの支持構造において、前記軸の両側の
一部周囲には、それぞれV字状の溝が形成され、前記ジ
ャーナル軸受は前記V字状溝と接する逆V字状の突設部
が形成されていることを特徴とする横型ポンプの軸受構
造。
【0010】(4)前記軸の直線状テーパは軸端に向か
って径が小さくなるテーパ部に代えて径が大きくなる逆
向きのテーパ形状としたことを特徴とする(1)記載の
横型ポンプの軸受構造。
【0011】(5)前記軸の非駆動側には、同軸の周囲
に段状溝を形成し、同段状溝にテーパ状リングを嵌入し
て構成されることを特徴とする(1)記載の横型ポンプ
の軸受構造。
【0012】(6)回転軸の両側をジャーナル軸受で支
持する横型ポンプの支持構造において、前記軸のいずれ
か一方の側の一部周囲には、軸端に向かって径が小さく
なる直線状テーパ部が形成され、前記一方の側のジャー
ナル軸受は前記テーパ部と接するテーパ状内周面を有す
ることを特徴とする横型ポンプの軸受構造。
【0013】(7)前記軸の一方の側は非駆動側である
ことを特徴とする(6)記載の横型ポンプの軸受構造。
【0014】本発明の(1)においては、ジャーナル軸
受の内面は、軸のテーパ部と接し、軸端に向かって径が
小さくなる直線状テーパが形成されて軸のテーパ部と接
しているので、ラジアル荷重を受け持つと共に、アキシ
ャル荷重もジャーナル軸受の反力として持たせることが
できる。又、テーパ部の傾斜も互いに逆向きとなってい
るので軸の横方向移動も抑えられる。このような構造に
より、従来大型、高速回転の横型ポンプに必要とされて
いたスラスト軸受が不要となり、軸長も短くすることが
できるので、ポンプも小型化することが可能となる。
【0015】本発明の(2)では、軸のテーパ部は軸の
段状溝に嵌入されたテーパ状リングで形成されているの
で、上記(1)の発明と同様の効果が得られ、又、
(4)の発明においても、テーパ部の傾斜は逆となる
が、上記(1)の発明と同様にジャーナル軸受でラジア
ル荷重とアキシャル荷重の両方を受け持つことができ、
上記(1)の発明と同様の作用、効果を奏する。
【0016】本発明の(3)においては、ジャーナル軸
受は軸のV字状の溝に接しているので、上記(1)の発
明と同様にジャーナル軸受の内周面は、逆V字状の互い
に逆向きのテーパ形状面を有しており、このテーパ面で
ラジアル荷重を受けると共に、アキシャル荷重もジャー
ナル軸受の反力として受け、上記(1)の発明と同じく
スラスト軸受を不要とし、軸長も短くすることができ、
ポンプを小型化することができる。
【0017】本発明の(5)においては、非駆動側には
軸に段状溝を形成し、同溝にテーパ状リングが嵌入され
ており、このテーパ状リング周囲にジャーナル軸受が接
するので上記(1)や(2)の発明と同様の効果が得ら
れる。
【0018】又、本発明の(6)においては、回転側の
両側のいずれか一方の側のみにテーパ形状が形成されて
おり、他方の側は従来と同様のラジアル荷重のみを受け
るジャーナル軸受が用いられる。この場合には、回転軸
が受けるスラスト力の方向が特定できる場合にのみ有効
なものであり、一方の方向に加わるスラスト力を一方の
側に設けたテーパ状のジャーナル軸受で受けると共に、
アキシャル荷重も同時に受け持つことができ、上記
(1)の発明と同様に、従来大型、高速回転の横型ポン
プに必要とされていたスラスト軸受が不要となり、軸長
も短くすることができるので、ポンプも小型化すること
が可能となる。又、本発明の(7)では、上記(6)の
発明の一方の側が非駆動側であり、回転軸が受けるスラ
スト力の方向が非駆動側と特定できる場合には有効なも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の横
型ポンプの軸受構造にうち、駆動側のジャーナル軸受を
示し、(a)は本発明の実施の第1形態を、(b)は従
来のジャーナル軸受を対比のために示した図である。ま
ず、(b)の従来のジャーナル軸受64は軸64の周囲
に円環状に軸が回転自在に接しており、81はシール部
材の廻り止めネジ、82は潤滑油入口で、83が油溝で
ある。このような構造で軸61のラジアル荷重を受ける
ものである。
【0020】これに対し、(a)の本発明では、まず軸
30の周囲にはテーパ部31が形成され、ジャーナル軸
受10の円環状の内側は、このテーパ部31に接するテ
ーパ内面4が形成されている。軸30のテーパ部31は
軸の駆動側端部に向かって細くなるような直線状テーパ
であり、ジャーナル軸受10の内側には油溝3が形成さ
れ、外側には廻り止めピン1、油入口2が従来と同じよ
うに設けられている。又、反対側の端部は図示していな
いが、同様な構造でテーパが逆向きとなる構造である。
即ち、同じく反対側の軸端部に向かって軸30が細くな
るテーパ形状で、ジャーナル軸受はこのテーパ形状の面
に接するテーパ状内面を有する形状であり、1,2,3
の各構成を同様に備えている。
【0021】上記構成のジャーナル軸受10を左右対称
の形状とし、軸30の両側に設けた構成とすると、軸3
0のラジアル荷重はテーパ形状の両側のジャーナル軸受
10で受けると共に、アキシャル荷重もそのテーパ面で
ジャーナル軸受の反力として受け、かつテーパ面が互い
に逆向きに傾斜しているので軸の左右の移動も抑制され
る。従って、従来必要としていたスラスト軸受が不要と
なり、ジャーナル軸受10がジャーナル軸受とスラスト
軸受の両方の機能を有するものである。これに対して図
1(b)に示す従来例では、軸のアキシャル荷重をジャ
ーナル軸受64では受けることができず、これとは別に
スラスト軸受を必要としている。
【0022】図2は本発明の実施の第2形態に係る横型
ポンプの軸受構造のうち、駆動側のジャーナル軸受を示
す断面図である。図において軸40には段状溝41が形
成されており、この段状溝41には外側面が軸端に向か
って径が細くなるような直線状のテーパ面を有するテー
パ状リング11が嵌合され、その前方にはナット12が
段状溝41の前端部に螺合し、後方の端部には固定用リ
ング3が嵌入され、ナット12と固定用リング3とでテ
ーパ状リング11を挟み込んで固定している。
【0023】テーパ状リング11の外周面は、前述の図
1に示す軸のテーパ面と同一の形状となっており、この
外周面には図1と同じ構造のジャーナル軸受が接して配
設されている。又、反対側の軸40の段状溝、テーパ状
リング、ジャーナル軸受も、それぞれ左右対称の形状
で、逆向きのテーパ形状を有し、前述の図1に示す実施
の第1形態と同様の作用、効果を有するので、その説明
は省略する。
【0024】図3は本発明の実施の第3形態に係る横型
ポンプの軸受構造の断面図である。図において、本実施
の第3形態のジャーナル軸受は両側とも同じ形状であ
り、軸50にはその円周面にV字状の溝51が形成され
ており、ジャーナル軸受20の内周面には逆V字状に突
設し、左右にテーパ形状を有する面24が形成されてい
る。面24は軸50のV字状溝51に円周上で接し、左
右のテーパ面には油溝23を有し、外側には廻り止めピ
ン21と油入口22とを有している。このようなジャー
ナル軸受20が軸50の両側に設けられる。
【0025】上記構成の実施の第3形態においても、軸
50のラジアル荷重及びアキシャル荷重共、ジャーナル
軸受20の両テーパ面23で受けるので、両側2個の同
一形状のジャーナル軸受のみで良く、実施の第1,第2
形態と同様の作用、効果が得られ、従来必要としていた
スラスト軸受が不要となるものである。
【0026】なお、図1,図2に示した実施の第1,第
2形態においては、軸30のテーパ部31、軸40のテ
ーパ状リング11のテーパ面が駆動側の軸端に向かって
径が細くなるように形成し、これに接するジャーナル軸
受10の内側テーパ内面4も端面へ向かって内径が小さ
くなるように形成した例で示したが、このテーパ部4
1、テーパ面4の傾斜を逆にして軸が端部へ向かって拡
大し、ジャーナル軸受の内径が端部に向かって拡大する
ような形状としても同様の効果が得られるものである。
【0027】図4は本発明の実施の第1形態に係る横型
ポンプの軸受構造の全体断面図であり、軸30には両側
にテーパ部31a,31bが対称に形成され、両テーパ
部31a,31bには、それぞれテーパ内面4a,4b
が対称の傾斜を有するジャーナル軸受10a,10bが
取付けられている。このような構成の実施の第1形態の
横型ポンプの軸受構造により、ジャーナル軸受10aと
10bとでラジアル荷重とアキシャル荷重の両方を支え
ることが可能となり、従来必要としていたスラスト軸受
が不要となり、これにより軸長を短くすることができ、
ポンプを小型化することができ、コストも低減すること
ができるものである。
【0028】図5は本発明の実施の第2形態に係る横型
ポンプの軸受構造の全体断面図であり、軸40には段状
溝41a,41bが、それぞれ左右対称の形状で形成さ
れ、それぞれ対称形で互いに逆の傾斜面を有するテーパ
状リング11a,11bがナット12と固定用リング1
3とで挟み込まれて取付けられている。この両側のテー
パ状リング11a,11bのテーパ状の外表面に左右対
称の形状のジャーナル軸受10a,10bがテーパ内面
4a,4bを接して取付けられている。このような構成
の実施の第2形態においても、従来のスラスト軸受が不
要となり、実施の第1形態と同様の作用、効果を有する
ものである。
【0029】図6は本発明の実施の第3形態に係る横型
ポンプの軸受構造の断面図であり、軸50には左右両側
にV字状の溝51が形成され、この溝に逆V字状の内側
の面24を接してジャーナル軸受20が取付けられてい
る。このような構成の実施の第3形態においても、2個
の両側のジャーナル軸受により、軸のラジアル荷重とア
キシャル荷重の両方を受けることができ、左右の動きも
軸のV字状の溝51で抑えられるので、従来必要として
いたスラスト軸受が不要となり、実施の第1,第2形態
のものと同様の作用、効果が得られる。又、本実施の第
3形態においては、両側のジャーナル軸受20は同一形
状のものを用いることができるので軸受構造が簡素化さ
れる利点がある。
【0030】図7は本発明の第4形態に係る横型ポンプ
の軸受構造の全体断面図であり、本実施の第4形態で
は、図4に示す実施の第1形態において駆動側は軸にテ
ーパ部31aを設けたジャーナル軸受10aをそのまま
用い、非駆動側の軸に段状溝41bを加工した軸30a
とし、図5の例と同様にテーパ状リング11bを設け、
ナット12と固定用リング13とで固定したものであ
る。このような構造としても実施の第1,第2形態と同
様の効果が得られるものである。
【0031】図8は本発明の実施の第5形態に係る横型
ポンプの軸受構造の全体断面図であり、本実施の第5形
態では、図4に示す実施の第1形態において、駆動側は
軸にテーパ部31aを設けたジャーナル軸受10aをそ
のまま用い、非駆動側にはテーパを設けない軸30bと
し、非駆動側には従来と同じテーパを設けないジャーナ
ル軸受64を設けた例である。このような駆動側のみテ
ーパ軸受を用いる場合には、軸30bに加わるスラスト
力が駆動側の方向にのみかかることが特定できる場合で
あり、特定方向のジャーナル軸受10aでラジアル荷重
とアキシャル荷重の両方を受けることができ、従来のス
ラスト軸受を不要とし、実施の第1形態と同様の効果が
得られるものである。
【0032】図9は本発明の実施の第6形態に係る横型
ポンプの軸受構造の全体断面図であり、本実施の第6形
態では、図4に示す実施の第1形態において、非駆動側
は軸にテーパ部31bを設けたジャーナル軸受10bを
そのまま用い、駆動側にはテーパを設けない軸30cと
し、駆動側には従来と同じテーパを設けないジャーナル
軸受64を設けた例である。この例では図8に示す軸受
の配置を逆にしたものであり、非駆動側にのみテーパ状
のジャーナル軸受10bを設けたもので、軸30cが受
けるスラスト力の方向が非駆動側に向かって加わること
が特定できる場合に有効なものである。このような実施
の第6形態においても、特定方向のジャーナル軸受10
bでラジアル荷重とアキシャル荷重の両方を受けること
ができ、従来のスラスト軸受を不要とし、実施の第1形
態と同様の効果が得られるものである。
【0033】なお、上記の実施の第1〜第3形態におい
ては、軸が温度差により熱伸びが生ずる場合があり、流
体が常温以上の温度で熱伸び差が大きいときは、前記し
た図8,図9に示す構成のようにテーパ状のジャーナル
軸受をいずれか一方の側1つとすることで熱伸びの影響
を回避できる。又、ケーシングリングの中心から左右へ
の径の違いから、駆動側(図10の例では左側)にスラ
ストを受ける場合は左側のみをテーパ軸受とし、又、非
駆動側にスラスト力を受ける場合には、右側をテーパ軸
受のみとする。又、テーパは非駆動側に設ける方が好ま
しいので、スラスト力を受ける方向によりテーパ形状を
逆にしても良いし、あるいはテーパ形状はそのままと
し、ケーシングリングの径の大小を左右で逆にする、等
の方法を実施しても良い。
【0034】又、軸受スパンが長く軸受部の軸に傾きが
生ずる場合、片当りが生ずる可能性があるが、この場合
には従来と同様に軸受箱を軸の傾きに合わせて傾斜させ
る撓み加工を施すことにより片当りを生じないように調
整することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の横型ポンプの軸受構造は、
(1)回転軸の両側をジャーナル軸受で支持する横型ポ
ンプの支持構造において、前記軸の両側の一部周囲に
は、それぞれ軸端に向かって径が小さくなる直線状テー
パ部が形成され、前記ジャーナル軸受は前記テーパ部と
接するテーパ状内周面を有することを特徴としている。
このような構成によりジャーナル軸受がラジアル荷重を
受け持つと共に、アキシャル荷重もジャーナル軸受の反
力として持たせることができる。又、テーパ部の傾斜も
互いに逆向きとなっているので軸の横方向移動も抑えら
れる。このような構造により、従来大型、高速回転の横
型ポンプに必要とされていたスラスト軸受が不要とな
り、軸長も短くすることができるので、ポンプも小型化
することが可能となる。
【0036】本発明の(2)では、軸のテーパ部は軸の
段状溝に嵌入されたテーパ状リングで形成されているの
で、上記(1)の発明と同様の効果が得られ、又、
(4)の発明においても、テーパ部の傾斜は逆となる
が、上記(1)の発明と同様にジャーナル軸受でラジア
ル荷重とアキシャル荷重の両方を受け持つことができ、
上記(1)の発明と同様の作用、効果を奏する。
【0037】本発明の(3)においては、ジャーナル軸
受は軸のV字状の溝に接しているので、上記(1)の発
明と同様にジャーナル軸受の内周面は、逆V字状の互い
に逆向きのテーパ形状面を有しており、このテーパ面で
ラジアル荷重を受けると共に、アキシャル荷重もジャー
ナル軸受の反力として受け、上記(1)の発明と同じく
スラスト軸受を不要とし、軸長も短くすることができ、
ポンプを小型化することができる。
【0038】本発明の(5)においては、非駆動側には
軸に段状溝を形成し、同溝にテーパ状リングが嵌入され
ており、このテーパ状リング周囲にジャーナル軸受が接
するので上記(1)や(2)の発明と同様の効果が得ら
れる。
【0039】又、本発明の(6)においては、回転側の
両側のいずれか一方の側のみにテーパ形状が形成されて
おり、他方の側は従来と同様のラジアル荷重のみを受け
るジャーナル軸受が用いられる。この場合には、回転軸
が受けるスラスト力の方向が特定できる場合にのみ有効
なものであり、一方の方向に加わるスラスト力を一方の
側に設けたテーパ状のジャーナル軸受で受けると共に、
アキシャル荷重も同時に受け持つことができ、上記
(1)の発明と同様に、従来大型、高速回転の横型ポン
プに必要とされていたスラスト軸受が不要となり、軸長
も短くすることができるので、ポンプも小型化すること
が可能となる。又、本発明の(7)では、上記(6)の
発明の一方の側が非駆動側であり、回転軸が受けるスラ
スト力の方向が非駆動側と特定できる場合には有効なも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る横型ポンプの軸
受構造のジャーナル軸受を示し、(a)は本発明の断面
図、(b)は従来の断面図である。
【図2】本発明の実施の第2形態に係る横型ポンプの軸
受構造のジャーナル軸受断面図である。
【図3】本発明の実施の第3形態に係る横型ポンプの軸
受構造のジャーナル軸受断面図である。
【図4】本発明の実施の第1形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図5】本発明の実施の第2形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図6】本発明の実施の第3形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図7】本発明の実施の第4形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図8】本発明の実施の第5形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図9】本発明の実施の第6形態に係る横型ポンプの軸
受構造全体の断面図である。
【図10】従来の横型ポンプの軸受構造全体の断面図で
ある。
【符号の説明】
1,21 廻り止めピン 2,22 油入口 3,23 油溝 4,24 テーパ内面 10,20 ジャーナル軸受 11 テーパ状リング 12 ナット 13 固定用リング 30,40,50 軸 30a,30b,30c 軸 31 テーパ部 41 段状溝 51 V字状溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の両側をジャーナル軸受で支持す
    る横型ポンプの支持構造において、前記軸の両側の一部
    周囲には、それぞれ軸端に向かって径が小さくなる直線
    状テーパ部が形成され、前記ジャーナル軸受は前記テー
    パ部と接するテーパ状内周面を有することを特徴とする
    横型ポンプの軸受構造。
  2. 【請求項2】 前記軸のテーパ軸は、同軸の周囲に段状
    溝を形成し、同段状溝にテーパ状リングを嵌入して構成
    されることを特徴とする請求項1記載の横型ポンプの軸
    受構造。
  3. 【請求項3】 回転軸の両側をジャーナル軸受で支持す
    る横型ポンプの支持構造において、前記軸の両側の一部
    周囲には、それぞれV字状の溝が形成され、前記ジャー
    ナル軸受は前記V字状溝と接する逆V字状の突設部が形
    成されていることを特徴とする横型ポンプの軸受構造。
  4. 【請求項4】 前記軸の直線状テーパは軸端に向かって
    径が小さくなるテーパ部に代えて径が大きくなる逆向き
    のテーパ形状としたことを特徴とする請求項1記載の横
    型ポンプの軸受構造。
  5. 【請求項5】 前記軸の非駆動側には、同軸の周囲に段
    状溝を形成し、同段状溝にテーパ状リングを嵌入して構
    成されることを特徴とする請求項1記載の横型ポンプの
    軸受構造。
  6. 【請求項6】 回転軸の両側をジャーナル軸受で支持す
    る横型ポンプの支持構造において、前記軸のいずれか一
    方の側の一部周囲には、軸端に向かって径が小さくなる
    直線状テーパ部が形成され、前記一方の側のジャーナル
    軸受は前記テーパ部と接するテーパ状内周面を有するこ
    とを特徴とする横型ポンプの軸受構造。
  7. 【請求項7】 前記軸の一方の側は非駆動側であること
    を特徴とする請求項6記載の横型ポンプの軸受構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011252463A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Torishima Pump Mfg Co Ltd 両吸込ポンプ
JP2013155669A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Daihatsu Motor Co Ltd ターボ過給機
CN105715315A (zh) * 2014-12-19 2016-06-29 松下知识产权经营株式会社 涡轮机

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