JP4988995B2 - X線撮影用テーブル及びx線撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線撮影用テーブル及びX線撮影装置、特に、固体撮像素子を内包する可搬型の撮影装置(カセッテ型撮影装置)を用いて撮影する際に好適のX線撮影用テーブル及びX線撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線の強度分布を検出し、被写体の放射線画像を得る方法は、工業用の非破壊検査や医療診断の場で広く一般に利用されている。
【0003】
被写体の放射線画像を得る方法の具体例として、放射線を受けて蛍光を発するいわゆる蛍光板(増感紙)と銀塩フィルムとを組み合わせた受像部を用いる方法がある。この方法では、被写体を透過した放射線が蛍光板で可視光に変換され、該可視光により銀塩フィルム上に潜像が形成される。その後、この銀塩フィルムは化学処理により現像され、可視像が得られる。この方法で得られた放射線画像情報を有するアナログ写真(フィルム)は、診断、検査等に使用される。
【0004】
一方、最近では受像部として、微小な光電変換素子及びスイッチング素子等を有する画素を格子状に配列して構成される固体撮像素子(2次元アレーセンサ)を使用し、デジタルX線画像を取得する技術が開発されている。このような受像部を用いる撮影装置は、即時的にデジタル画像データを取得することが可能であり、直接型X線デジタル撮影装置と呼べる。直接型X線デジタル撮影装置のアナログ写真技術に対する利点として、フィルムレス化が可能であること、撮影後に画像データを即時的に表示できること、画像処理により診断に有効な画像を提供できること、及び画像のデータベース化が可能であること等が挙げられる。
【0005】
X線デジタル撮影装置により得られたデジタル画像データは、有線あるいは無線によるデータ伝送により、所定の装置又はシステム(システム制御部、画像保管通信システム、又は画像読影用装置等)等に転送される。
【0006】
ところで、医療用のX線撮影装置は、被写体となる被検者を撮影する際の手法又は目的等に応じて、据置型と可搬型とに分別される。据置型X線撮影装置の一例としては、被検者を載せるテーブルの下に、銀塩フィルム等を内包する受像部を設置したタイプのものがあり、このような装置では、患者の上方からX線を照射することにより、被検者の腹部等、所定部位の画像を取得する。可搬型X線撮影装置としては、カセッテと呼ばれる撮影装置が用いられており、このカセッテは銀塩フィルム等を内包可能な軽量筐体から構成され、被検者の四肢の撮影や、撮影手法が特殊で据置型では撮影が困難又は不可能な撮影等に使用される。また、入院患者の体の状態が悪く、患者が病棟のベッドから据置型装置のあるX線撮影室のテーブルまで移動できないような場合にも、カセッテが利用される。このような場合、撮影技師がカセッテと可搬型X線発生装置とを患者のベッドサイドまで運び、病棟で撮影を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、可搬型撮影装置は、可搬性や操作性を考慮して、極力小型化、軽量化されたものが望ましい。しかし、可搬型X線デジタル撮影装置(以下、電子カセッテ又は電子カセッテ型撮影装置と称する)を構成する場合、その構成要素が多く、被検者のX線透過像をデジタル画像データとして出力するために、例えば、X線画像を検出するX線画像検出器(2次元アレーセンサ)、X線発生装置等の動作と同期してX線画像検出器を駆動するドライブ回路、ドライブ回路により選択されたX線画像検出器内の各画素の信号を増幅する複数のアンプ、アンプからのアナログ出力をデジタルデータに変換する複数のA/D変換回路、複数のA/D変換回路で順次デジタル化された画像データをシリアライズする回路、シリアライズされたデータの伝送先となると共に撮影動作を司る制御装置との間のデータ授受のためのインタフェース回路等を必要とする。そのため、従来のフィルムを内包するカセッテに比べ、電子カセッテは小型化や軽量化が困難である。また、電子カセッテから通信及び電源供給のためのケーブルをなくし、無線によるデータ伝送を行うようにするためには、データを一時保存するためのメモリや電子カセッテの各部へ電源を供給するためのバッテリー等が必要となり、さらに大型化し、重量増となってしまう。したがって、可搬性や操作性を考慮すると、電子カセッテの無線化(ケーブルレス化)のための構成を削除して、小型化、軽量化を図り、撮影時及びデータ伝送時には、電子カセッテにケーブルを接続して電子カセッテを使用するような構成が、望ましい電子カセッテの1つの仕様となり得る。
【0008】
次に、従来知られていた例ではなく、ケーブルが接続された電子カセッテを使用する場合に想定される使用例を、図16を用いて説明する。図16の被写体Pは、X線撮影室のベッド52に横たわっている被検者で、操作者(図示せず)は被写体Pに対して電子カセッテ2を所定の位置に配置して撮影を行う。電子カセッテ2はデータ伝送及び電源供給のため、ケーブル3によってシステム制御部44及び電源部45と接続される。システム制御部44は、電子カセッテ2への制御指令、デジタル画像データの受け取り、X線発生装置43との通信等、システム全体の動作を支配する。電源部45は商用電源のAC電圧を電子カセッテ2向けに変圧して得た所定のDC電圧を電子カセッテ2へ供給する。ケーブル3は、電子カセッテ2−システム制御部44間の信号線と、電子カセッテ2−電源部45間の電源線を集合した複合ケーブルである。1つのケーブルに電源系と信号系の各電線が内包されているが、システム制御部44及び電源部45側と電子カセッテ2側の各ケーブル端部では、信号線と電源線とが分岐している。
【0009】
次に、想定される操作者の撮影手順及び装置の動作を説明する。先ず、電子カセッテ2を、例えば、被検者Pの腹部の撮影を行う場合、被検者Pとベッド52との間の図17に示すような位置に挿入する。そして、電子カセッテ2が撮影に適切な位置となるように調整する。次に、操作者は、システム制御部44のユーザ・インターフェース41を介して、モニタ42に表示される様々な情報(例えば、頭部、腹部、腰部及び膝部等の撮影対象部位情報、X線管電圧、管電流及びX線照射時間等の撮影条件、撮影タイミング、画像処理条件並びに画像の転送処理条件等)を確認しながら、撮影対象部位の選択等、所望の設定を行う。この場合は腹部を選択する。尚、ユーザ・インターフェース41には、例えば、タッチパネル若しくはマウス等のポインティング・デバイス又はキーボード若しくはフットスイッチ等の入力デバイスが含まれる。システム制御部44は、ユーザ・インターフェース41から入力された情報に基づいて、電子カセッテ2及びX線発生装置43を駆動する。X線発生装置43には、X線管球53とX線絞り54とが含まれる。X線管球53は高圧発生電源55によって駆動され、X線ビームを放射する。X線絞り54は被写体の撮影対象領域に応じて、被写体に不必要なX線照射を行わないようにX線ビームを整形する。X線ビームは、ベッド52の上に横たわった被検者Pに向けられ、被検者Pを透過した後に、電子カセッテ2により検出される。電子カセッテ2は、例えば、特開平08-116044に開示されているような、X線を可視光に変換するシンチレータと光電変換装置とから構成されるX線画像検出器を内包する。電子カセッテ2内において、被検者PのX線像はシンチレータで可視光に変換され、変換された可視光は光電変換装置で光電変換される。その後、光電変換により得られた信号の読出し処理、増幅処理及びA/D変換処理等が施され、その結果得られたデジタル画像データは、電子カセッテ2からケーブル3の信号線を介してシステム制御部44へ伝送される。システム制御部44は、伝送された画像データに対し、補正処理(暗電流補正、ゲイン補正等)、及び腹部(撮影対象部位)に適した画像処理(空間周波数処理、階調変換処理等)を行う。処理後の画像はモニタ42に表示される。また、システム制御部44は、処理後の画像データを記憶装置46に保存する。記憶装置46としては、大容量、高速及び高信頼性の条件を満たすものが好ましく、例えばRAID等のハードディスクアレー等が好ましい。所望の画像が得られた場合には、電子カセッテ2を被検者Pとベッド52との間から抜き出し、撮影作業を終了する。
【0010】
システム制御部44はLANボード(図示せず)を内包することにより、LANボードを介して、LANに接続することが可能である。LANには、画像データをファイリングする画像ファイルサーバ、画像をフィルム等の記録媒体に出力するイメージプリンタ、画像処理、診断支援又は診断レポート入力等を行うための端末等が接続される。システム制御部44は所定のプロトコル(例えばDICOM)に従って、デジタル画像データを上記のサーバ、プリンタ又は端末等に転送することができる。
【0011】
しかしながら、図16及び図17を用いて説明した、想定される、電子カセッテを含む構成(使用例)では、以下のような問題がある。
【0012】
図16の電子カセッテ2、システム制御部44及び電源部45は、ケーブル3によって常時接続されている。また、ケーブル3の長さは、テーブル52上のあらゆる位置に電子カセッテ2が配置されることを考慮すると、少なくとも被検者テーブル52の長手方向の長さ以上、例えば2m以上、は必要である。したがって、操作者は、電子カセッテ2を被検者Pの撮影対象部位に応じて配置するとき、長いケーブル3の引き回しに常に注意しなければならず、操作性が悪い。また、ケーブル3の位置が不適切なため、ケーブル3の一部が、電子カセッテ2の画像検出領域の上に掛かり、その結果画像中に写り込んでしまうようなことも考えられる。その場合、写り込んだケーブルが医師による画像の読影を妨害し、再度撮影をしなければならないことも起こり得る。
【0013】
図18は、上記の問題に鑑みて想定した、テーブルにケーブルの接続口を設けた構成例である。なお、先に説明した図の構成要素と同一の構成要素には同一符号を付している。本構成例では、ケーブル3の代わりに、ケーブル59に対し着脱可能な短い中継ケーブル56を設けている。電子カセッテ2は、撮影時に中継ケーブル56をテーブル57の角部に設けられた接続口58に接続して使用される。接続口58はケーブル59を介して、図16のシステム制御部44及び電源部45に接続されている。操作者が電子カセッテ2を被検者撮影のために配置する際、中継ケーブル56を接続口58から外した状態で電子カセッテ2を配置できるため、図16に示した、電子カセッテ2からシステム制御部44及び電源部45にわたるような非常に長いケーブルに注意しながら電子カセッテ2を配置する必要が無くなる。図18は、被検者Pの左膝部の撮影を行うために電子カセッテ2を配置した例である。このとき、電子カセッテ2と接続口58とは近い距離にあるため、操作者は電子カセッテ2の配置を終えた後に、短い中継ケーブル56を接続口58に接続することができる。しかし、図19のように、被検者Pの頭部の撮影を行うために電子カセッテ2を配置した場合には、電子カセッテ2と接続口58は遠い距離にあるため、短い中継ケーブル56では接続口58に接続することはできず、また、長い中継ケーブル56を用いた場合には、操作者は長い距離にわたって中継ケーブル56を引き回して接続口58に接続しなければならず、したがって、図16の構成例と同様の問題が起こり得る。そこで、接続口58を、テーブル57の天板上面の長辺の中心付近に設ければ、中継ケーブル56の長さが比較的短くて済むため、上記のケーブル引き回しに伴う問題は緩和される。しかし、接続口58をそのような配置にすることは、接続口58が被検者の天板への昇降の妨げとなったり、接続口58と中継ケーブル56との接続が、被検者が所定の体位をとることの障害となったりする可能性があり、不都合である。
【0014】
本発明の目的は、以上のような問題点が解消又は軽減されたX線撮影用テーブル及びX線撮影装置、特に、固体撮像素子を内包する可搬型のX線撮影装置(電子カセッテ型撮影装置)を用いて被写体を撮影する際に好適なX線撮影用テーブル及びそれを用いたX線撮影装置を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の一態様に係るX線撮影用テーブルは、被写体が載置される天板と、前記天板上で使用される機器が外部の装置に接続するためのケーブルを押圧し所定の把持力で該ケーブルを把持するとともに、前記ケーブルの軸方向と直交する方向に前記把持力よりも大きな力を加えることで前記ケーブルの把持が解除される把持部と、前記把持部を前記天板の外縁部に沿って移動可能に支持するガイド部と、を有し、前記所定の把持力は、前記ケーブルに軸方向の力がかかった際に前記ケーブルを把持した前記把持部と前記ガイド部材との間で生ずる最大静止摩擦力より大きく設定され、前記ケーブルの軸方向に前記所定の把持力よりも大きな力がかかることにより前記把持部が前記ケーブルとともに前記ガイド部に沿って移動することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図15を用いて説明する。
【0031】
[第1の実施の形態]
本発明は、例えば、図1に示すようなX線撮影装置に適用される。
【0032】
以下、本実施の形態のX線撮影用テーブル及びX線撮影装置の構成及び機能について具体的に説明する。
【0033】
図1は第1の実施の形態の構成図であり、先に説明した図16〜図19の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0034】
本実施の形態のテーブル(X線撮影用テーブル)1には、図16〜図19のテーブル52と異なり、テーブル1の天板の外縁部、例えば、天板側面部、より限定的には、例えば、天板上面の長手方向に延びる天板側面部(以下、天板長辺部とも言う)に、電子カセッテ2から延びるケーブル3を把持することのできる把持部4が設けられている。把持部4は、図1中の矢印が示すように、テーブル1の天板上面の長手方向に沿ってスライド可能に、テーブル1に設けられている。
【0035】
操作者が被写体Pの撮影を行うために、電子カセッテ2をテーブル1上に配置する時は、電子カセッテ2を把持部4からの距離が適切なテーブル1上の位置に置いて、ケーブル3の一部を把持部4に引っ掛けて固定する。操作者が電子カセッテ2を所望の位置に配置するために動かすと、それに応じてケーブル3と共に把持部4がテーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部をスライドする。このとき、把持部4の作用によって、ケーブル3はその形状又は電子カセッテ2に対する相対的位置規制されると共に、電子カセッテ2の動く方向に追従するため、操作者はケーブル3の引き回しを意識することなく電子カセッテ2の配置に専念することができる。撮影が終了すると、操作者はケーブル3を把持部4から取り外した後に、電子カセッテ2をテーブル1上から退避させる。
【0036】
図2及び図3は、各々把持部4及びテーブル1の外縁部の構成を拡大して示す正面図及び側面図である。
【0037】
把持部4は、主な構成要素として、把持部本体5、把持部本体5をスライド可能にするためのV溝付きベアリング6、ケーブル3把持するためのフック7及び圧縮コイルバネ8、フック7と協働してケーブルを把持するための突き当てゴム9から構成されている。また、テーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部(天板側面部)には、当該長手方向に平行に延びるスライドレール(ガイドレール)10が設けられている。把持部本体5に設けられたベアリング6がスライドレール10上を転動することによって、把持部4はテーブル1の天板の長手方向にスライドする。ケーブル3は、図3のように、フック7の傾斜部と突き当てゴム9との間で把持されて固定される。固定時の把持力は、圧縮コイルバネ8のばね力と、ケーブル3とフック7及び突き当てゴム9との間の摩擦係数で決まる。また、ケーブル3を把持部4から取り外す際には、図3の上向き(天板上面の法線の方向)の矢印のように鉛直方向にケーブル3を持ち上げると、フック7の傾斜部の作用により水平方向の力が働くことにより、コイルバネ8が圧縮されてフック7が図3の右向き矢印のように水平方向に退避し、ケーブル3を取り外すことができる。
【0038】
尚、把持部4がケーブル3を把持する把持力は、少なくとも把持部4のベアリング6とスライドレール10との間に発生する摩擦力より大きくなければ、把持部4に対しケーブル3が滑ってしまう。また、把持部4からシステム制御部44及び電源部45までのケーブル3が自重によって把持部4から床面まで垂れ下がり、把持部4のスライドに伴ってケーブル3の一部が床面を這うことも考慮しなければならない。すなわち、ケーブル3の垂れ下がる部分の重さを考慮したベアリング6とスライドレール10との間の摩擦力と、ケーブル3の床面を這う部分で発生する摩擦力との合力を超える把持力が必要になる。従って、把持力をF、ベアリング6−スライドレール10間に発生する最大静止摩擦力をf1、中継ケーブル3が床面を這う部分に発生する最大静止摩擦力をf2とすると、
F>n(f1+f2)
なる式を満たす把持力Fとなるように、コイルバネ8のバネ力と、フック7及び突き当てゴム9とケーブル3との間の摩擦係数を決めればよい。尚、上記式中のnは安全係数を表し、n≧1である。実際には、ケーブルのねじれや引き回しによって上記式中のf1及びf2の値が変動する可能性があるため、ある程度余裕をもった係数nとする必要がある。
【0039】
また、ケーブル3を外すときは、把持力を超える引張力を必要とする。したがって、ケーブル取り外しに要する引張力をPとすると、
P>F>n(f1+f2)
なる式を満たすように、引張力Pも考慮して、把持力Fを決めればよい(尚、引張力Pはフック7の傾斜部の傾斜角によって異なることはいうまでもない)。引張力Pは、操作者がケーブル3を引っ張る(持ち上げる)力であり、ケーブル3の着脱をスムース(円滑)に行える操作力として、100N(ニュートン)以下の力に設定されることが望ましい。
【0040】
[第2の実施の形態]
図4は第2の実施の形態の構成図であり、先に説明した図16〜図19及び第1の実施の形態の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0041】
第2の実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、把持部4の代わりに、ケーブル3を把持する部分が回転可能に構成された把持部11を用いている点である。把持部11は、第1の実施の形態と同様に、テーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部にスライド可能に設けられている。さらに、把持部11は、ケーブル3を把持する部分が図4の円弧状の矢印が示すように回転可能とされ、ケーブル3が任意の方向を向くことができるように構成されている。
【0042】
被写体Pの撮影を行うために、電子カセッテ2をテーブル1上に配置する際には、第1の実施の形態と同様に、操作者がケーブル3の一部を把持部11に引っ掛けて固定する。操作者が電子カセッテ2をテーブル1上で動かすと、電子カセッテ2の移動に伴って、中継ケーブル3と共に把持部11がテーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部をスライドすると共に、把持部11はケーブル3が電子カセッテ2によって引っ張られる方向へ向きを変えるのを許容する。よって、第2の実施の形態では、把持部11の作用によって、第1の実施の形態と同様に、操作者はケーブル3の引き回しを意識することなく電子カセッテ2の配置に専念することができると共に、把持部11においてケーブル3を把持する部分が回転可能に構成されているため、第1の実施の形態に比べて、さらにケーブル3の引き回しの自由度を広げることができる。撮影終了後に操作者が把持部11からケーブル3を取り外す動作は第1の実施の形態と同様である。
【0043】
図5及び図6は、各々把持部11及びテーブル1の外縁部の構成を拡大して示す正面図及び側面図である。
【0044】
把持部11は、第1の実施の形態と異なる構成要素として、把持部本体12、回転把持部13、回転軸14を有する。図5及び図6の他の構成要素は第1の実施の形態と同じである。
【0045】
把持部11は、把持部本体12に設けられたベアリング6がスライドレール10上を転動することによってテーブル1の天板の長手方向にスライドする。また、ケーブル3は、図5のように、回転把持部13に設けられたフック7の傾斜部と突き当てゴム9との間で把持されて固定される。把持部本体12と回転把持部13とは、回転軸14で接続されており、回転把持部13は把持部本体12に対して、図5中の円弧状の矢印の方向に回転可能に取り付けられている。ここで、ケーブル3がテーブル1の天板の短手方向の向きもとれるようにするため、図6のように、回転把持部13がテーブル1の天板上面より上側に突出するような配置で取り付けられている。
【0046】
図7は、第2の実施の形態の変形例を示すもので、把持部本体12に代えて把持部本体15を有し、回転軸14は把持部本体15の側面に設けられている。そのため、回転把持部13は、テーブル1の天板の長手方向に延びる側面に平行な面内で回転し、ケーブル3の向き(引き出し方向)を変更する。このように構成した場合、テーブル1の天板上面に対する回転把持部13の出っ張りを回避又は低減することができ、又は把持部の高さを小さくできる利点がある。
【0047】
尚、第1及び第2の各実施の形態では、各把持部を、テーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部をスライド可能に構成したが、図8に示すように、テーブル16の天板の一乃至四隅を、向きが緩やかに変化する円弧形状等、角がなく向きが緩やかに変化する滑らかな形状とし、それに応じてスライドレール17も同様の形状とすることにより、把持部4を、天板の長手方向に延びる天板外縁部のみならず、天板の短手方向に延びる天板外縁部までも移動可能に、さらには天板外縁部の3辺又は全周にわたって移動可能に構成することができる。
【0048】
[第3の実施の形態]
図9及び図10は第3の実施の形態の構成図であり、先に説明した図16〜図19及び第1の実施の形態の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。本実施の形態のX線撮影用テーブルは、第1の実施の形態と異なる主な構成要素として、第1の実施の形態のテーブル1に比べて、天板の長手方向に延びる天板側面の凹部の奥行きを大きくしたテーブル18、テーブル18の天板の長手方向に延びる天板外縁部をスライドする把持部19、ベアリング6を有する把持部本体20、ケーブル3を把持する回転把持部21、及び把持部本体20と回転把持部21とを回転可能に取り付ける回転軸22を有する。図9及び図10の他の構成要素は第1の実施の形態の構成要素と同じである。
【0049】
把持部19は、把持部本体20に設けられたベアリング6がスライドレール10上を転動することによって、テーブル18の天板の長手方向の天板外縁部をスライドする。また、ケーブル3は、回転把持部21に設けられたフック7の傾斜部と突き当てゴム9との間で把持されて固定される。把持部本体20と回転把持部21とは、回転軸22で接続されており、回転把持部21は把持部本体20に対して回転可能に取り付けられている。回転把持部21は、電子カセッテ2を用いた撮影を行わない場合等、ケーブル3を把持部19で固定する必要のない場合には、回転把持部21を回転軸22の周りに回転させることによって、テーブル18の外縁部側面(天板側面)の凹部に収められる。電子カセッテ2を用いた撮影のため、ケーブル3を把持部19に固定する必要のある場合には、回転把持部21を、図10の矢印方向に回転させることにより、テーブル18の天板(天板側面)から突出させる。このような構成にすることにより、電子カセッテ2による撮影を行わない場合には、テーブル18の外縁から突出する突起物をなくし、又は突出する度合いを低減することができるため、他の撮影装置を使用した撮影を行う際に、操作者が突起物によって煩わされることを軽減することができる。本実施の形態では、把持部19が移動する全範囲において、回転把持部21をテーブル18の天板側面の凹部内に収めることができるようにしている。また、図10では、回転機構を回転軸22のみの一箇所としたが、図5乃至図7と共に説明したような回転機構を更に回転把持部21に追加することにより、ケーブル3の向き(引き出し方向)の自由度を増すことも可能である。尚、把持部19に対するケーブル3の着脱時の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0050】
図11は、図2及び図3に示されるような把持部4’がテーブル内又は天板上面の下に収納され又は退避させられる位置を限定した、本実施の形態の変形例を示す。図11のX線撮影用テーブルでは、天板長手方向に延びる天板外縁部の両端部に、把持部4’が収まるスペースを設けたテーブル23とし、当該両端部でのみ、把持部4’を当該スペース内に収納又は退避可能としている。この場合、把持部4’をガイドするスライドレール24の天板側面の外縁からの位置を、上記両端部付近で、奥行き方向の奥に向かって変更している。尚、図11では、天板長手方向に延びる天板外縁部の両端部に把持部4’が収まるスペースを設けているが、スライドレールの形状を変更して他の位置に収納又は退避スペースを設けることも可能である。このような変形例の構成等、把持部がテーブル内又は天板上面の下に収納され又は退避させられる位置を限定可能な構成を採用することにより、把持部が収納され又は退避させられる位置を、収納され又は退避させられた把持部が邪魔になりにくい位置に限定することができる。
【0051】
[第4の実施の形態]
図12は第4の実施の形態の構成図であり、先に説明した図16〜図19及び第1の実施の形態の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0052】
本実施の形態において、第1の実施の形態と異なる点は、電子カセッテ2がケーブル3の代わりにコネクタ付きの中継ケーブル25を有し、テーブル1が把持部4の代わりにコネクタが設けられた接続部26を有し、中継ケーブル25のコネクタが接続部26のコネクタに着脱可能に接続されるように構成されている点である。尚、図1のシステム制御部44及び電源部45と接続されるコネクタ付きの中継ケーブル27が、中継ケーブル25と同様に、接続部26に着脱可能に接続される。接続部26の内部では、中継ケーブル25側のコネクタと中継ケーブル27側のコネクタとが通電可能に配線されている。
【0053】
被写体Pの撮影を行う際には、操作者は電子カセッテ2をテーブル1上に配置して、中継ケーブル25のコネクタを接続部26の対応するコネクタに接続する。また、同様に、中継ケーブル27のコネクタを接続部26の対応するコネクタに接続する。尚、特に問題が無ければ、中継ケーブル27は常時接続部26に接続されていてもよく、以下そのように接続されているものとして説明する。
【0054】
より具体的には、操作者は、電子カセッテ2を撮影に適した所望の位置に配置した後に、中継ケーブル25の長さに応じて中継ケーブル25を接続可能な位置まで、接続部26をテーブル1の天板の長手方向にスライドさせる。次に接続部26に中継ケーブル25を接続し、撮影を開始する。尚、必要であれば、撮影開始前に、中継ケーブル27を接続部26に接続する。撮影が終了すると、操作者は中継ケーブル25を接続部26から分離して、電子カセッテ2をテーブル1上から退避させる。尚、必要であれば、中継ケーブル27も接続部26から分離して、他の撮影装置による撮影等の邪魔にならないように退避させる。
【0055】
このように、中継ケーブルの接続部がスライド(移動)できるため、テーブル上での電子カセッテの配置を、長いケーブルを引き回すことなく行え、また、電子カセッテから接続部までの中継ケーブルの長さを短くすることができる。さらに、撮影後に、長いケーブルを引き回しながら電子カセッテを退避させる煩わしさが無くなるという利点がある。
【0056】
図13は、接続部26とテーブル1の外縁部の構成を拡大して示す側面図である。
【0057】
接続部26は、主な構成要素として、接続部本体28、接続部本体28をスライド可能にするためのV溝付きベアリング6、中継ケーブル25のコネクタ29と接続されるコネクタ30、中継ケーブル27のコネクタ31と接続されるコネクタ32から構成されている。また、テーブル1の天板の長手方向に延びる天板外縁部(天板側面部)に設けられた凹部に、天板長手方向に平行に配置されたスライドレール10が設けられている点は第1の実施の形態と同様である。接続部本体28に設けられたベアリング6がスライドレール10上を転動することによって、接続部26はテーブル1の天板の長手方向にスライドする。コネクタ30及び32は、各々中継ケーブル25及び27のコネクタを着脱自在に接続することが可能である。
【0058】
[第5の実施の形態]
図14は第5の実施の形態の構成図であり、先に説明した図16〜図19及び第4の実施の形態の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0059】
本実施の形態では、第4の実施の形態と同様に、電子カセッテ2がコネクタ付きの中継ケーブル25を有し、中継ケーブル25のコネクタが、接続部33に設けられたコネクタに着脱可能に接続される。
【0060】
接続部33は、第4の実施の形態の接続部26と同様に、テーブル34の天板の長手方向に延びる天板外縁部(天板側面部)をスライド可能に設けられている。接続部33及びテーブル34の各々には、接続部33がスライドした場合でも接続部33側とテーブル34側とが通電可能な接点が設けられ、両接点は天板側面部に設けられた凹部の奥側で接触するように配置されている。また、テーブル34側の接点には中継ケーブル35の一端が接続され、中継ケーブル35の他端にはテーブル34に内包されたシステム制御部36及び電源部37が接続されている。システム制御部36は記憶装置38を有し、また、ケーブル39及び40を介して、図1と同様のユーザ・インターフェース41、モニタ42及びX線発生装置43と接続している。システム制御部36、電源部37及び記憶装置38はそれぞれ図1のシステム制御部44、電源部45及び記憶装置46と同様に機能する。
【0061】
操作者は、第4の実施の形態と同様に、先ず撮影のために電子カセッテ2を適切な位置に配置し、次に、中継ケーブル25の長さに応じて中継ケーブル25を接続可能な位置まで、接続部33をテーブル1の天板の長手方向にスライドさせる。その後、接続部33に中継ケーブル25を接続し、撮影を開始する。電子カセッテ2は、中継ケーブル25、接続部33、テーブル34の接点及び中継ケーブル35を介して、システム制御部36との間でデータや制御信号の授受を行い、電源部37からは電源供給を受ける。ここで、操作者が電子カセッテ2を再度動かすことにより、中継ケーブル25と共に接続部33がテーブル34の天板の長手方向にスライドしたとしても、接続部33とテーブル34の接点とは常時接触しているように構成されているため、信号伝送や電源供給が途切れることは無い。このように、接続部33からシステム制御部及び電源部までの中継ケーブルがテーブル内に収められているため、テーブルの周囲に余分なケーブルが無くなり、撮影時に引き回されるのは電子カセッテ側の中継ケーブルのみとなるため、操作者のケーブル引き回しの苦労が大いに軽減される。撮影が終了すると、操作者は中継ケーブル25を接続部33から分離して、電子カセッテ2をテーブル34上から退避させる。
【0062】
図15は、接続部33及びテーブル34の外縁部の構成を拡大して示す側面図である。
【0063】
接続部33は、主な構成要素として、接続部本体47、接続部本体47をスライド可能にするためのV溝付きベアリング6、中継ケーブル25のコネクタ29と接続されるコネクタ30、テーブル34側と通電するための複数の接点48から構成されている。テーブル34の天板側面部には、第1の実施の形態と同様に、天板長手方向と平行に配置されたスライドレール10が設けられ、接続部本体47に設けられたベアリング6がスライドレール10上を転動することによって、接続部33はテーブル34の天板の長手方向にスライド移動する。
【0064】
テーブル34は、接続部33側の複数の接点48の各々に対応して接触する複数の接点49を有し、接点49はコネクタ51を介して、中継ケーブル35のコネクタ50と接続している。テーブル34側の複数の接点49の各々は、テーブル34の天板の長手方向と平行に延びたレール状の形状を成しているため、接続部33側の接点48がスライドして移動しても、接続部33側の複数の接点48の各々と常に接触して導通状態を維持することができる。
【0065】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るX線撮影用テーブル又はX線撮影装置では、電子カセッテのケーブルを把持する把持部を、テーブル外縁部を移動可能に設けることによって、テーブル上で引き回されるケーブルの長さを短くすることができ、また、電子カセッテを動かすと、ケーブルと共に把持部が追従するため、操作者はケーブルの引き回しに煩わされることなく、容易に電子カセッテを配置することができる。
【0066】
さらに、ケーブルの引き出し方向を変更可能に把持部を構成することにより、ケーブルの引き回し又は電子カセッテの配置の自由度を増すことができ、又はケーブルの状態に注意する必要性を軽減することができるため、容易に電子カセッテを配置することができる。
【0067】
また、把持部をテーブルの天板上面の下等へ収納又は退避可能に構成することにより、電子カセッテを使用しないときに把持部が邪魔になることを防止することができる。
【0068】
また、把持部の代わりに、電子カセッテ側の中継ケーブルを接続可能かつテーブル外縁部を移動可能な接続部を設けることによって、中継ケーブルの長さを短くすることができる。
【0069】
さらに、移動可能な接続部の導通状態を維持するための接点を設けることによって、システム制御部及び電源部に接続される中継ケーブルの引き回しに煩わされることを回避することができる。
【0070】
このようにして、ケーブルの引き回しの煩わしさや、ケーブルの一部が電子カセッテの撮影対象領域内(電子カセッテに内包されるX線画像検出器の上方)に配置されてしまう可能性を低減させることができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ケーブルを有し若しくはケーブルが接続される装置又は機器と共に使用されるのに好適なX線撮影用テーブル及びそれを用いたX線撮影装置、特に、固体撮像素子を内包する可搬型のX線撮影装置(電子カセッテ型撮影装置)を用いて被写体を撮影する際に好適なX線撮影用テーブル及びそれを用いたX線撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図である。
【図2】第1の実施の形態の部分的拡大平面図である。
【図3】第1の実施の形態の部分的拡大側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図5】第2の実施の形態の部分的拡大平面図である。
【図6】第2の実施の形態の部分的拡大側面図である。
【図7】第2の実施の形態の変形例を示す構成図である。
【図8】テーブルの天板及びスライドレールの変形例を示す構成図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態の構成図である。
【図10】第3の実施の形態の部分的拡大側面図である。
【図11】第3の実施の形態の変形例を示す構成図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態の構成図である。
【図13】第4の実施の形態の部分的拡大側面図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態の構成図である。
【図15】第5の実施の形態の部分的拡大側面図である。
【図16】本発明が解決しようとする課題を説明するための構成図である。
【図17】本発明が解決しようとする課題を説明するための構成図である。
【図18】本発明が解決しようとする課題を説明するための構成図である。
【図19】本発明が解決しようとする課題を説明するための構成図である。
【符号の説明】
1 テーブル
2 電子カセッテ
3 ケーブル
4 把持部
5 把持部本体
6 ベアリング
7 フック
8 コイルバネ
9 突き当てゴム
10 スライドレール
Claims (13)
- 被写体が載置される天板と、
前記天板上で使用される機器が外部の装置に接続するためのケーブルを押圧し所定の把持力で該ケーブルを把持するとともに、前記ケーブルの軸方向と直交する方向に前記把持力よりも大きな力を加えることで前記ケーブルの把持が解除される把持部と、
前記把持部を前記天板の外縁部に沿って移動可能に支持するガイド部と、を有し、
前記所定の把持力は、前記ケーブルに軸方向の力がかかった際に前記ケーブルを把持した前記把持部と前記ガイド部材との間で生ずる最大静止摩擦力より大きく設定され、
前記ケーブルの軸方向に前記所定の把持力よりも大きな力がかかることにより前記把持部が前記ケーブルとともに前記ガイド部に沿って移動する
ことを特徴とするX線撮影用テーブル。 - 前記ガイド部は、前記天板の長手方向に延びる天板外縁部に沿って設けられることを特徴とする請求項1記載のX線撮影用テーブル。
- 前記ガイド部は、前記天板の長手方向に延びる天板外縁部から前記天板の短手方向に延びる天板外縁部にわたって設けられることを特徴とする請求項1記載のX線撮影用テーブル。
- 前記把持部は、前記ケーブルの軸方向と直交する方向に押圧力を生ずる弾性部材と、該弾性部材の押圧力を受け前記ケーブルと接触する凸部を有する部材とを有しており、前記弾性部材及び凸部材によって前記ケーブルに対し前記所定の把持力を生ぜしめるとともに、前記ケーブルに、前記ケーブルの軸方向及び前記弾性部材が前記押圧力を生ずる方向と直交する方向に前記所定の把持力のうち該方向への成分より大きな力を加えることで前記弾性部材が圧縮され前記凸部材が退避し前記ケーブルの把持が解除されることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影用テーブル。
- 前記ケーブルが外部から受ける力に応じて前記把持部を前記ガイド部に支持された状態のまま回転させる回転機構を更に有し、該回転により前記ケーブルの方向の変化を許容することを特徴とする請求項1記載のX線撮影用テーブル。
- 前記把持部は、回転可能であり前記ケーブルを把持する回転把持部と、該回転把持部と回転軸で接続され該回転把持部を回転可能に支持すると共に前記ガイド部に沿って移動可能な把持部本体と、を有し、前記ケーブルの移動にともない前記保持部が前記把持部本体に対して回転することで前記ケーブルの方向の変化を許容することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影用テーブル。
- 前記把持部を前記天板の上面の下側に収納し又は退避させる収納機構を有することを特徴とする請求項1記載のX線撮影用テーブル。
- 被写体が載置される天板と、
前記天板上で使用される機器が外部の装置に接続するためのケーブルを押圧し所定の把持力で該ケーブルを把持する把持部と、
前記把持部を前記天板の外縁部に沿って移動可能に支持するガイド部と、
前記把持部を前記天板の上面の下側に収納し又は退避させる収納機構と、を有し、
前記所定の把持力は、前記ケーブルに軸方向の力がかかった際に前記ケーブルを把持した前記把持部と前記ガイド部材との間で生ずる最大静止摩擦力より大きく設定され、
前記把持部は、前記ケーブルの軸方向に前記所定の把持力よりも大きな力がかかることにより前記ケーブルとともに前記ガイド部に沿って移動し、
前記収納機構は、前記外縁部の所定の位置でのみ、前記把持部を前記天板の上面の下側に収納し又は退避させることができるように構成されることを特徴とするX線撮影用テーブル。 - 被写体が載置される天板と、
前記天板上で使用されるデジタルX線検出器とケーブルを介して接続する第一の接続部と、
前記第一の接続部を前記天板の外縁部に沿って移動可能に支持するガイド部と、
前記ガイド部に沿って設けられ、電力を供給する電源部及び前記デジタルX線検出器の制御する制御部と接続されており、前記第一の接続部と接続されることで前記デジタルX線検出器と前記電源部及び前記制御部との接続を中継する複数の第二の接続部と、
を有することを特徴とするX線撮影用テーブル。 - 前記第一の接続部は、前記デジタルX線検出器と接続する前記ケーブルを着脱可能である
ことを特徴とする請求項9に記載のX線撮影用テーブル。 - 前記複数の第二の接続部は、前記外縁部に沿う任意の位置に移動した前記第一の接続部と前記複数の第二の接続部のいずれかとが接触するように前記外縁部に沿って複数配置されることを特徴とする請求項9または10に記載のX線撮影用テーブル。
- 前記第一の接続部及び前記第二の接続部は互いに導通するための接点を有することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のX線撮影用テーブル。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線撮影用テーブルと、前記機器であるカセッテ型デジタルX線撮影部とから構成される
ことを特徴とするX線撮影装置。
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