JP4988616B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Description
この構成によれば、エッチング液供給手段からのエッチング液は、基板の回転中心を除く所定領域に直接供給される。基板の回転中心にエッチング液が直接供給されないので、基板の主面の回転中心においてエッチング液が滞留せず、新液への置換が効率的に行われる。このため、基板の主面の回転中心のエッチングレートを主面のその他の領域におけるエッチングレートとほぼ同程度に保つことができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
請求項2に記載のように、前記着液点移動手段は、前記エッチング液の前記着液点を、基板の回転半径方向に沿う方向に延びた直線状の前記スキャン経路に沿って移動させていてもよい。
ここで、直線状とは、基板の回転半径方向に沿う円弧形状をも含める概念である。
請求項2記載の構成が採用される場合、前記着液点移動手段は、その先端部に前記エッチング液供給手段が固定されて、所定の回転軸線を中心として基板の上方で揺動可能な揺動部材(12)と、前記揺動部材を揺動させるための揺動駆動手段(13)とを備えることが好ましい。
この構成によれば、エッチング液供給手段からのエッチング液は、基板の回転中心を除く所定領域に直接供給される。基板の回転中心にエッチング液が直接供給されないので、基板の主面の回転中心においてエッチング液が滞留せず、新液への置換が効率的に行われる。このため、基板の主面の回転中心のエッチングレートを主面のその他の領域におけるエッチングレートとほぼ同程度に保つことができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
着液点移動手段は、エッチング液供給手段の移動のほか、ノズルの吐出位置の角度の変更や、基板の移動であってもよいし、これらのうちの2つの以上の組み合わせであってもよい。
また、着液点が円形状の無限スキャン経路に沿って移動する。したがって、前記主面にエッチング液を均一に供給することができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
これに対し、請求項3記載の構成では、着液点が、円形状の無限スキャン経路に沿って移動する。このため、所定領域の周縁におけるエッチング液の過剰な供給を防止することができる。
請求項3記載の構成が採用される場合、前記エッチング液供給手段が、所定の回転軸線を中心として回転可能に設けられ、前記基板の主面に向けてエッチング液を吐出する吐出口(31D)を有し、前記着液点移動手段が、前記吐出口を回転させるための回転駆動手段(33)とを備えることが好ましい。
この構成によれば、エッチング液供給手段からのエッチング液は、基板の回転中心を除く所定領域に直接供給される。基板の回転中心にエッチング液が直接供給されないので、基板の主面の回転中心においてエッチング液が滞留せず、新液への置換が効率的に行われる。このため、基板の主面の回転中心のエッチングレートを主面のその他の領域におけるエッチングレートとほぼ同程度に保つことができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
着液点移動手段は、エッチング液供給手段の移動のほか、ノズルの吐出位置の角度の変更や、基板の移動であってもよいし、これらのうちの2つの以上の組み合わせであってもよい。
また、着液点が、基板の回転中心を中心とする渦形状のスキャン経路に沿って移動する。したがって、所定領域のうち、基板の回転半径方向外方に向かうにつれてエッチング液を多く供給することができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
これに対し、請求項4記載の構成では、着液点が、経路長が長い渦形状のスキャン経路に沿って移動する。このため、直線状のスキャン経路の場合と比較して、着液点が停止する回数を少なくすることができる。したがって、所定領域の周縁におけるエッチング液の過剰な供給を防止することができる。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
請求項4記載の構成が採用される場合、前記着液点移動手段は、前記エッチング液供給手段を保持し、前記基板の主面に沿う所定の一方向に沿ってスライド変位可能な第1の保持手段(43)と、前記第1の保持手段を保持し、前記第1の保持手段を前記エッチング液供給手段ごと、前記所定の一方向と直交し、前記基板の主面に沿う方向に沿ってスライド変位可能な第2の保持手段(44)と、前記第1の保持手段および前記第2の保持手段を、それぞれスライド変位させるための駆動手段(47,48)とを備えることが好ましい。
請求項6記載の発明は、前記エッチング液供給手段は、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面にフッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)を供給するフッ硝酸供給手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、エッチング液としてフッ硝酸が用いられる。フッ硝酸は、新鮮な状態では非常に高いエッチング力を有するが、その反面、劣化速度が速く、速やかにエッチング力をほとんど失ってしまう。
請求項8記載の発明は、基板(W)を回転させる基板回転ステップと、この基板回転ステップと並行して実行され、エッチング液供給手段(31)から基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給ステップと、このエッチング液供給ステップと並行して実行され、前記エッチング液供給手段から供給される前記エッチング液の基板の前記主面における前記着液点(P3)を、前記主面の回転中心を除く所定領域内に設定されたスキャン経路(S3)に沿って移動させる着液点移動ステップとを含み、前記着液点移動ステップは、前記エッチング液の前記着液点を、前記回転中心と前記周縁領域との間の所定位置(C1)を中心とする円形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理方法である。
この方法によれば、請求項3に関連して述べた作用効果と同様な作用効果を達成することができる。
請求項9記載の発明は、基板(W)を回転させる基板回転ステップと、この基板回転ステップと並行して実行され、エッチング液供給手段(41)から基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給ステップと、このエッチング液供給ステップと並行して実行され、前記エッチング液供給手段から供給される前記エッチング液の基板の前記主面における前記着液点(P4)を、前記主面の回転中心を除く所定領域内に設定されたスキャン経路(S4)に沿って移動させる着液点移動ステップとを含み、前記着液点移動ステップは、前記エッチング液の前記着液点を、基板の前記主面の前記回転中心を中心とする渦形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理方法である。
この方法によれば、請求項4に関連して述べた作用効果と同様な作用効果を達成することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置1の基本的な構成を説明するための斜視図である。
この基板処理装置1は、たとえばシリコンウエハからなる円板状の半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wにおけるデバイス形成領域側の表面とは反対側の裏面(上面)2に対して、ウエハWのシンニングのためのエッチング処理を施すための枚葉式の装置である。この実施形態では、エッチング液として、たとえばフッ硝酸(フッ酸と硝酸との混合液)が用いられる。
制御装置16には、チャック回転駆動機構5、アーム揺動駆動機構13、フッ硝酸バルブ10およびDIWバルブ15などが制御対象として接続されている。
制御装置16は、予め定められたプログラムに従って、チャック回転駆動機構5およびアーム揺動駆動機構13の動作を制御する。また、制御装置16は、フッ硝酸バルブ10およびDIWバルブ15の開閉を制御する。
ウエハWの上面におけるフッ硝酸の着液点P1は、アーム支持軸11を中心とする円弧形状(ほぼ直線状)のスキャン経路S1に沿って移動する。このスキャン経路S1は、ウエハWの回転半径方向にほぼ沿って延びている。
この実施形態では、スキャン経路S1は、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状の軌道のうち、ウエハWの回転中心Cに近接する近接位置S11と、この近接位置S11よりもウエハWの回転半径方向の外方に位置する離隔位置S12とを結ぶ線分である。すなわち、スキャン経路S1はウエハWの回転半径方向に沿って延びている。
ウエハWの処理に際して、まず、図示しない基板搬送ロボットによって未処理のウエハWがスピンチャック2に受け渡される。なお、スピンチャック2へのウエハWの受け渡し時には、フッ硝酸ノズル3は、スピンチャック2の側方の退避位置に退避させられており、また、フッ硝酸バルブ10およびDIWバルブ15は、いずれも閉状態に制御されている。
次に、制御装置16は、DIWバルブ15を開いて、DIWノズル4から、回転状態のウエハWの上面の回転中心CにDIWを供給する。これにより、ウエハWの上面のフッ硝酸が洗い流されて、ウエハWの上面にリンス処理が施される。
乾燥処理を所定時間行った後、制御装置16は、チャック回転駆動機構5を制御して、スピンチャック2の回転を停止させる。その後、処理済みのウエハWが図示しない基板搬送ロボットによって搬送される。
回転状態にある外径300mmのシリコンウエハWの上面(裏面)に対し、図1に示すスキャンノズルの形態に構成されたフッ硝酸ノズル3からのフッ硝酸を供給して、シンニングのためのエッチング処理を施す試験を行った。
このエッチング試験では、硝酸とフッ酸とを重量比5:1の割合で混合して作製したフッ硝酸が、2.0L/minの流量でフッ硝酸ノズル3からウエハWに吐出された。エッチング時間は60秒であり、エッチング量に基づいてエッチングレートの面内分布を求めた。
比較例2では、フッ硝酸の着液点は、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状のスキャン経路に沿って、ウエハWの周縁領域と、当該周縁領域と回転中心Cを隔てた反対側の周縁領域との間を往復させた。エッチング処理中におけるウエハWの回転速度は500rpmであった。
図3には、実施例1および実施例2のエッチング試験の結果を示し、図4には、比較例1および比較例2のエッチング試験の結果を示す。比較例1および比較例2では、エッチングレートは、回転中心Cからの距離yにほぼ比例して急激に上昇している。一方、実施例1および2では、回転中心Cから離れるにつれて、エッチングレートに若干の上昇が見られるものの、そのグラフの勾配は小さい。とくに実施例2におけるエッチングレートのグラフの勾配は極めて小さい。なお、実施例2において、周縁領域(y=145〜150mm)においてエッチングレートが急激に変化しているが、これは、周縁領域における測定乱れに起因するものである。
以上によりこの実施形態によれば、フッ硝酸ノズル3からのフッ硝酸は、ウエハWの上面のうち回転中心Cおよび周縁領域を除く所定のフッ硝酸着液領域に直接供給される。フッ硝酸着液領域に供給されたフッ硝酸は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの周縁領域に向けて移動する。
以上により、フッ硝酸着液領域ではフッ硝酸によるエッチング処理が良好に施されるとともに、ウエハWの周縁領域ではフッ硝酸の過剰な供給がない。しかも、回転中心Cにおいてもフッ硝酸の滞留がない。これにより、エッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
一方、ウエハWの回転中心Cにフッ硝酸が滞留せず、また、ウエハWの周縁領域にフッ硝酸が過剰に供給されないので、エッチング液としてフッ硝酸を用いる場合であっても、エッチング処理の面内均一性を保つことができる。そして、フッ硝酸を用いてエッチング処理を行うので、ウエハW全体のエッチングレートを高めることができる。
この実施形態(第2の実施形態)では、スキャン経路S2は、ウエハWの回転中心Cに近接する近接位置S21を通り、回転中心Cから間隔L4だけ隔てた第1離隔位置S22と、この第1離隔位置S22から回転中心Cを隔てた反対側に位置する第2離隔位置S23とを結ぶ線分とみなすことができるほぼ直線状の円弧である。第2離隔位置S23は、回転中心Cから間隔L5だけ隔てられている。スキャン経路S2は、回転中心Cを通らず、回転中心CよりもウエハWの回転半径方向にずれている。間隔L4およびL5は、ともに、たとえば、ウエハWの半径R(たとえば、100mmまたは150mm)の1/3〜1/2程度のサイズ(たとえば、55mm程度)が適当である。なお、近接位置S21は、スキャン経路S2のうち最も回転中心Cに近づく位置であり、回転中心Cから微小間隔L3だけ隔てて位置している。間隔L3は、たとえば3〜5mm程度である。
この実施形態では、スキャン経路S7は、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状の軌道のうち、ウエハWの回転中心Cに近接する近接位置S71と、ウエハWの周端縁よりもウエハWの回転半径方向の外方に位置する基板外位置S72とを結ぶ線分とみなすことのできるの円弧(直線状)である。近接位置S71は、回転中心Cから間隔L10だけ隔てられている。また、基板外位置S72は、ウエハWの回転中心Cから、ウエハWの半径よりも大きい間隔L11だけ隔てられている。半径100mmのウエハWを用いる場合に、間隔L10としてたとえば22.5mm程度を、間隔L11としてたとえば108mm程度を例示することができる。
次に、実施例3について説明する。
回転状態にある外径200mmのシリコンウエハWの上面(裏面)に対し、図1に示すスキャンノズルの形態に構成されたフッ硝酸ノズル3からのフッ硝酸を供給して、シンニングのためのエッチング処理を施す試験を行った。
この実施例3では、フッ硝酸の着液点P7は、前述の図6に示す円弧形状のスキャン経路S7に沿って、回転中心Cから22.5mm隔てた近接位置S71と、ウエハWの周端縁よりもウエハWの回転半径方向の外方に位置し、回転中心Cから108mm隔てた離隔位置S72との間で往復スキャンされた。エッチング処理中におけるウエハWの回転速度は50rpmであり、フッ硝酸ノズル3のスキャン方向への移動速度は、160mm/secであった。
図7は、この発明のさらに他の実施形態(第4の実施形態)に係る基板処理装置30の要部構成を示す断面図である。
第4の実施形態に係る基板処理装置30では、前述の第1の実施形態のようにフッ硝酸の着液点P1が円弧形状(ほぼ直線状)のスキャン経路S1に沿って移動する構成ではなく、フッ硝酸の着液点P3が、円形状のスキャン経路S3に沿って円移動する構成である。
フッ硝酸ノズル31には、ノズル回転駆動機構33が結合されている。ノズル回転駆動機構33からフッ硝酸ノズル31に駆動力を入力して、フッ硝酸ノズル31を回転させることにより、スピンチャック2に保持されたウエハWの上方で、フッ硝酸ノズル31を揺動させることができる。これにより、フッ硝酸ノズル31の吐出口31Dを、回転軸線C1を中心として回転させることができる。これに伴い、ウエハWの上面におけるフッ硝酸ノズル31からのフッ硝酸の着液点P3を円スキャン(移動)させることができる。なお、図7ではDIWノズル4、DIW供給管14およびDIWバルブ15の図示を省略している。
制御装置16は、予め定められたプログラムに従って、チャック回転駆動機構5、アーム揺動駆動機構13およびノズル回転駆動機構33の動作を制御する。
この実施形態(第4の実施形態)では、スキャン経路S3は、フッ硝酸ノズル31の回転軸線C1を中心とする円形状のものである。この実施形態では、アーム揺動駆動機構13によりアーム12を揺動させることにより、フッ硝酸ノズル31の回転軸線C1が、ウエハWの回転中心Cと所定間隔隔てた位置に配置される。その間隔は、回転軸線C1と吐出口31Dとの間隔(フッ硝酸ノズル31の水平部31Bの長さ)よりも若干長く設定されている。そのため、円形状のスキャン経路S3は、その半径が回転軸線C1とウエハWの回転中心Cとの間隔よりも短く設定されており、そのため、ウエハWの回転中心Cを通らずに、回転中心Cに近接する近接位置S31を通る。
これにより、スピンチャック2に保持されたウエハWの上面上で、フッ硝酸の着液点P3の円スキャン(移動)が実現される。フッ硝酸の着液点P3がウエハWの近接位置S31から離隔位置S32を経由して再び近接位置S31に戻るのにたとえば約4秒間要する。フッ硝酸の着液点P3の円スキャンは、予め定める処理時間が経過するまで繰り返し行われる。なお、この円スキャン中において、吐出口31Dから吐出されるフッ硝酸の流量は一定に保たれている。
また、前述の第1の実施形態では、着液点P1をほぼ直線状のスキャン経路S1に沿って往復移動させるため、そのスキャン経路S1の両端の位置S11,S12において、着液点P1の停止が生じる。したがって、フッ硝酸着液領域の周縁にフッ硝酸が過剰に供給されるおそれがある。
図9は、この発明のさらに他の実施形態(第5の実施形態)に係る基板処理装置40の要部構成を示す断面図である。図10は、図9を、矢印A方向から見た図である。
第5の実施形態に係る基板処理装置40では、フッ硝酸の着液点P4が、渦状のスキャン経路S4に沿って移動される。
この基板処理装置40は、スピンチャック2に保持されたウエハWの裏面(上面)にフッ硝酸を供給するためのフッ硝酸ノズル41を備えている。フッ硝酸ノズル41は、連続流の状態でフッ硝酸を吐出するストレートノズルである。フッ硝酸ノズル41は、その吐出口を鉛直下向きに向けた姿勢で、ノズル保持機構42によって保持されている。
第1レール44は、その一端部(図10で示す上側端部)において、その上面が第2レールの下面に取り付けられている。第1レール44には、X方向駆動機構48が結合されている。X方向駆動機構48の駆動力によって、第1レール44をノズルホルダ43ごと、X方向に沿ってスライド変位させることができるようになっている。
一対のレール支持部材46には、昇降駆動機構49が結合されている。この昇降駆動機構49の駆動力によって一対のレール支持部材46を上下動させて、一対のレール支持部材46と一体的に、第1レール44およびノズルホルダ43を上下動させることができる。なお、図9ではDIWノズル4、DIW供給管14およびDIWバルブ15の図示を省略している。
制御装置16は、予め定められたプログラムに従って、チャック回転駆動機構5、Y方向駆動機構47、X方向駆動機構48および昇降駆動機構49の動作を制御する。
この実施形態(第5の実施形態)では、スキャン経路S4は、ウエハWの回転中心Cを中心とする渦形状であり、回転中心Cに近接する近接位置S41と、近接位置S41よりもウエハWの回転半径方向の外方に位置する離隔位置S42とを結ぶ曲線である。近接位置S41と回転中心Cとは微小間隔L8だけ隔てられている。離隔位置S42と回転中心Cとは間隔L9だけ隔てられている。間隔L8は、たとえば、3〜5mm程度である。また、間隔L9は、たとえば、ウエハWの半径R(たとえば、100mmまたは150mm)の1/3〜1/2程度(たとえば、55mm程度)が適当である。
前述の第1の実施形態と同様に、制御装置16は、チャック回転駆動機構5を駆動して、スピンベース7をウエハWごと、所定の液処理回転速度で所定の回転方向17に等速回転させる。また、制御装置16は、Y方向駆動機構47およびX方向駆動機構48を駆動し、フッ硝酸ノズル41をウエハWの主面に沿ってスライド変位させて、近接位置S41の上方へと導く。その後、制御装置16は、フッ硝酸バルブ10を開いて、フッ硝酸ノズル41からフッ硝酸を吐出させる。
また、前述したように、第1の実施形態では、着液点P1をほぼ直線状のスキャン経路S1に沿って往復移動させるため、そのスキャン経路S1の両端の位置S11,S12において、着液点P1の停止が生じる。したがって、フッ硝酸着液領域の周縁にフッ硝酸が過剰に供給されるおそれがある。
以上、この発明の5つの実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
前述の第2の実施形態では、フッ硝酸ノズル3を、第1離隔位置S22の上方と、この第1離隔位置S22から回転中心Cを隔てた反対側に位置する第2離隔位置S23の上方との間を往復移動させる場合を例にとって説明したが、第1離隔位置S22の上方と近接位置S21の上方との間を往復移動させるものであってもよい。
さらに、前述の第2の実施形態では、鉛直下向きの吐出口を有するフッ硝酸ノズル3を、ウエハWの回転中心Cを通らない円弧形状の軌道上を移動させる構成を例にあげて説明したが、ウエハWの回転中心Cを通る円弧形状の軌道上を移動させても、吐出口が斜め下向きの吐出口を有していれば、ウエハWの上面における着液点P2のスキャン経路S2が、ウエハWの回転中心Cを通らない構成とすることができる。
なお、逆に、渦形状のスキャン経路S4に沿って離隔位置S42から近接位置S41に一方向スキャンさせ、近接位置S41に到達すると、たとえば図12(a)に破線で示す曲線形状のスキャン経路S5に沿って離隔位置S42に戻る構成であってもよい。
また、第4および第5の実施形態において、フッ硝酸ノズル31,41を、第3実施形態のように、近接位置S31,S41の上方とウエハWの上方領域の外方に位置する基板外位置との間で往復スキャンさせる構成であってもよい。
また、前述の5つの実施形態では、フッ硝酸の着液点P1〜P4のスキャンの過程で、フッ硝酸ノズル3,31,41から吐出されるフッ硝酸の吐出流量は、実質上一定であると説明したが、ウエハWの上面の周縁領域に着液点P1〜P4,P7が近づくにつれて、フッ硝酸ノズル3,31,41から吐出されるフッ硝酸の吐出流量を減少させてもよい。逆に、ウエハWの周縁領域に着液点P1〜P4,P7が近づくにつれて、フッ硝酸ノズル3,31,41から吐出されるフッ硝酸の吐出流量を増加させてもよい。
また、前述の4つの実施形態では、フッ硝酸の着液点のスキャンの際に、フッ硝酸ノズル3,41および吐出口31Dを一定の移動速度で移動させるとして説明したが、フッ硝酸ノズル3,41や吐出口31Dの移動速度を、フッ硝酸の着液点P1〜P4に基づいて変更させてもよい。この場合、フッ硝酸ノズル3,41または吐出口31Dの移動速度を変更させることによって、ウエハWの上面に供給されるフッ硝酸の流量が増減される。このため、単位面積あたりのフッ硝酸の供給量がウエハWの全域においてほぼ等しくなるように、フッ硝酸ノズル3,41または吐出口31Dの移動速度が変更されてもよい。
さらにまた、前述の5つの実施形態では、ウエハWに対し、ウエハWのシンニングのためのエッチング処理を施す基板処理装置1,20,30,40,70を例にとって説明したが、たとえば酸化膜シリコンウエハからなる円板状のウエハWにおけるデバイス形成領域側の上面(下面)に対して、酸化膜の除去のためのエッチング処理を施す構成であってもよい。かかる場合、エッチング液としてたとえばフッ酸が用いられることが望ましい。また、ウエハWの窒化膜の除去のためのエッチング処理を施す場合には、エッチング液として燐酸を用いることもできる。 その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 スピンチャック(基板回転手段)
3,31,41 フッ硝酸ノズル(エッチング液供給手段)
12 アーム(着液点移動手段)
13 アーム揺動駆動機構(着液点移動手段)
16 制御装置(着液点移動手段)
32 ノズル回転用アーム(着液点移動手段)
33 ノズル回転駆動機構(着液点移動手段)
43 ノズルホルダ(着液点移動手段)
44 第1レール(着液点移動手段)
45 第2レール
47 Y方向駆動機構(着液点移動手段)
48 X方向駆動機構(着液点移動手段)
49 昇降駆動機構
P1,P2,P3,P4,P7 着液点
S1,S2,S3,S4,S7 スキャン経路
C 回転中心
C1 回転軸線(所定位置)
W ウエハ(基板)
Claims (9)
- 基板を保持しつつ回転させる基板回転手段と、
前記基板回転手段によって回転される基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給手段と、
基板の前記主面における前記エッチング液の着液点を、基板の前記主面のうち回転中心および周縁領域を除く領域内に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動手段とを含む、基板処理装置。 - 前記着液点移動手段は、前記エッチング液の前記着液点を、基板の回転半径方向に沿う方向に延びた直線状の前記スキャン経路に沿って移動させる、請求項1記載の基板処理装置。
- 基板を保持しつつ回転させる基板回転手段と、
前記基板回転手段によって回転される基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給手段と、
基板の前記主面における前記エッチング液の着液点を、前記主面の回転中心を除く所定領域に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動手段とを含み、
前記着液点移動手段は、前記エッチング液の前記着液点を、前記回転中心と前記周縁領域との間の所定位置を中心とする円形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理装置。 - 基板を保持しつつ回転させる基板回転手段と、
前記基板回転手段によって回転される基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給手段と、
基板の前記主面における前記エッチング液の着液点を、前記主面の回転中心を除く所定領域に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動手段とを含み、
前記着液点移動手段は、前記エッチング液の前記着液点を、基板の前記主面の前記回転中心を中心とする渦形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理装置。 - 前記着液点移動手段は、着液したエッチング液が前記主面上で拡がって当該主面の回転中心を通過することができるように定めた前記主面の回転中心近接位置を含むスキャン経路に沿って、前記エッチング液の前記着液点を移動させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記エッチング液供給手段は、前記基板回転手段によって回転される基板の前記主面にフッ硝酸を供給するフッ硝酸供給手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 基板を回転させる基板回転ステップと、
この基板回転ステップと並行して実行され、エッチング液供給手段から基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給ステップと、
このエッチング液供給ステップと並行して実行され、前記エッチング液供給手段から供給される前記エッチング液の基板の前記主面における前記着液点を、基板の前記主面のうち回転中心および周縁領域を除く領域内に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動ステップとを含む、基板処理方法。 - 基板を回転させる基板回転ステップと、
この基板回転ステップと並行して実行され、エッチング液供給手段から基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給ステップと、
このエッチング液供給ステップと並行して実行され、前記エッチング液供給手段から供給される前記エッチング液の基板の前記主面における前記着液点を、前記主面の回転中心を除く所定領域に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動ステップとを含み、
前記着液点移動ステップは、前記エッチング液の前記着液点を、前記回転中心と前記周縁領域との間の所定位置を中心とする円形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理方法。 - 基板を回転させる基板回転ステップと、
この基板回転ステップと並行して実行され、エッチング液供給手段から基板の主面にエッチング液を供給し、基板の前記主面に前記エッチング液を着液させるエッチング液供給ステップと、
このエッチング液供給ステップと並行して実行され、前記エッチング液供給手段から供給される前記エッチング液の基板の前記主面における前記着液点を、前記主面の回転中心を除く所定領域に設定されたスキャン経路に沿って移動させる着液点移動ステップとを含み、
前記着液点移動ステップは、前記エッチング液の前記着液点を、基板の前記主面の前記回転中心を中心とする渦形状の前記スキャン経路に沿って移動させる、基板処理方法。
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