JP4984787B2 - 二次空気供給装置の異常判定装置、異常判定方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

二次空気供給装置の異常判定装置、異常判定方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は二次空気供給装置の異常の判定に関し、特に、空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路内の圧力の脈動に基づいた異常の判定に関する。
従来より、エンジンのエキゾーストマニホールドに、エアポンプから圧送された二次空気を供給して排気ガス中のCOおよびHCを燃やし、CO2およびH2Oに化学変化させる二次空気供給装置が知られている。この二次空気供給装置においては、空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路内に設けられた開閉弁を開いた状態にすると、二次空気が供給される。開閉弁を閉じた状態にすると、二次空気の供給が停止される。このような二次空気供給装置において、たとえば開閉弁が閉じるように制御された状態であるにも関わらず、異常により実際には開閉弁が開いた状態であると、排気ガスが空気通路を逆流し得る。排気ガスが空気通路を逆流すると、排気ガスの熱により二次空気供給装置に悪影響を与え得る。そのため、開閉弁が異常であるか否かを判定するシステムが必要である。
特開2004−324514号公報(特許文献1)は、二次空気供給通路内の圧力の脈動積算値に基づいて二次空気供給装置が異常であるか否かを判定する二次空気供給装置の異常判定装置を開示する。特許文献1に記載の二次空気供給装置の異常判定装置は、二次空気供給通路内の圧力値を検出する圧力検出部と、検出された圧力値に所定の程度をもって追従するなまし圧力値を算出するとともに検出された圧力値と算出されたなまし圧力値との偏差の絶対値を積算して脈動積算値を算出し、少なくとも脈動積算値に基づいて二次空気供給装置が異常であるか否かを判定する異常判定部と、偏差の符号が所定時間に渡って反転しないとき、異常判定部による判定を禁止させる異常判定禁止部とを含む。
特開2004−324514号公報
ところで、不純物の少ない空気を取り入れるために、エンジンのシリンダに吸入される空気の取り入れ口付近から二次空気用の空気を取り入れるようにした場合、エンジンの吸気圧の脈動(以下、吸気脈動とも記載する)が二次空気供給装置における空気通路内に伝播し得る。そのため、二次空気の空気通路に設けられた開閉弁が正常に閉じていたとしても、空気通路内の圧力値が脈動し得る。この脈動は、特開2004−324514号公報に記載の二次空気供給装置の異常判定装置のように空気通路内の圧力の脈動に基づいた異常判定を行なうに際し、誤判定の要因になり得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、誤判定を抑制することができる二次空気供給装置の異常判定装置、異常判定方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る二次空気供給装置の異常判定装置は、内燃機関の排気浄化装置より上流側に二次空気を供給する二次空気供給装置の異常判定装置である。この異常判定装置は、空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路を開閉する開閉弁と、空気ポンプと開閉弁との間の圧力値を検出するための手段と、検出された圧力値および予め定められた値の差の絶対値を積算した積算値を算出するための手段と、内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より小さく、かつ内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第1の領域において、積算値が第1の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定するための第1の判定手段と、第1の領域外の領域であって、かつ内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より大きい第2の回転数より小さく、内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第2の負荷より大きい領域において、積算値が第1の値より大きい第2の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定するための第2の判定手段とを含む。第3の発明に係る二次空気供給装置の異常判定方法は、第1の発明に係る二次空気供給装置の異常判定装置と同様の要件を備える。
第1または第3の発明によると、開閉弁により、空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路が開閉される。空気ポンプと開閉弁との間の圧力値が検出され、この圧力値および圧力値に応じて定められる値の差の絶対値を積算した積算値が算出される。内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より小さく、かつ内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第1の領域において、積算値が第1の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定される。これにより、圧力値の脈動に基づいて、開閉弁が異常であるか否かを判別することができる。第1の領域外の領域であって、かつ内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より大きい第2の回転数より小さく、内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第2の負荷より大きい領域において、積算値が第1の値より大きい第2の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定される。これにより、内燃機関に吸入される空気量が大きいために、吸気脈動が現れ得る第2の領域においては、異常判定に用いるしきい値を大きくして異常判定を行なうことができる。そのため、内燃機関の吸気脈動が現れ得る第2の領域においては、内燃機関の吸気脈動のみが検出された場合は開閉弁が異常であるとは判定せず、開閉弁が開いた状態である場合に現れるような大きな(振幅の)脈動が検出された場合にのみ、開閉弁が異常であると判定することができる。その結果、誤判定を抑制することができる二次空気供給装置の異常判定装置または異常判定方法を提供することができる。
第2の発明に係る二次空気供給装置の異常判定装置においては、第1の発明の構成に加え、第1の判定手段は、開閉弁が閉じるように制御されている状態において、積算値が第1の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定するための手段を含む。第2の判定手段は、開閉弁が閉じるように制御されている状態において、積算値が第2の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定するための手段を含む。第4の発明に係る二次空気供給装置の異常判定方法は、第2の発明に係る二次空気供給装置の異常判定装置と同様の要件を備える。
第2の発明または第4の発明によると、開閉弁が閉じるように制御されている状態において、積算値が第1の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定される。開閉弁が閉じるように制御されている状態において、積算値が第2の値より大きい場合に開閉弁が異常であると判定される。これにより、開閉弁が開いた状態になる異常であるか否かを判定することができる。
第5の発明に係るプログラムは、第3または4の発明の異常判定方法をコンピュータに実現させるプログラムであって、第6の発明に係る記録媒体は、第3または4の発明の異常判定方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体である。
第5または第6の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第3または4の発明に係る二次空気供給装置の異常判定方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る異常判定装置が搭載された車両について説明する。この車両には、エンジン100とECU(Electronic Control Unit)300とが搭載される。本実施の形態に係る異常判定装置はROM320に記録されたプログラムをECU300が実行することにより実現される。
エンジン100は、V型エンジンである。なお、エンジン100の形式は、V型に限らない。エンジン100には、エアクリーナ102から吸入された空気が、吸気管104およびインテークマニホールド106を介して導入される。空気は、インテークマニホールド106から8つの気筒108の燃焼室内に、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料とともに導入される。なお、気筒108の数は8つに限らない。
各気筒108に導入された空気と燃料との混合気は、点火プラグ(図示せず)により点火され、燃焼する。これにより、エンジン100は駆動力を発生する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、気筒108に接続されたエキゾーストマニホールド110に導かれ、触媒114により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に導入される空気の量は、スロットルバルブ120により制御される。スロットルバルブ120の開度は、アクチュエータ122により制御される。
触媒114の冷間時には、触媒114は、排気ガスの浄化作用を十分に発揮することができない。そのため、エキゾーストマニホールド110に二次空気が供給される。二次空気により、排気ガス中のCOおよびHCが燃焼され、CO2およびH2Oに化学変化される。
二次空気を供給するため、エアポンプ200が設けられる。エアポンプ200は、エンジンルーム内の空気を、空気通路210内に圧送する。空気通路210上には、エアポンプ200の下流に、電磁ASV(Air Switching Valve)212およびリード弁214が設けられる。電磁ASV212は、ECU300から送信される制御信号に基づいて、開状態と閉状態とに選択的に切換えられる。これにより、電磁ASV212は、空気通路210を開閉することができる。空気通路210の空気取り入れ口は、エアクリーナ102近傍に設けられる。
電磁ASV212が開状態である場合、エアポンプ200により圧送された空気は、空気通路210を介して、エキゾーストマニホールド110に供給される。これにより、二次空気が、各気筒108の排気側に供給される。
ECU300には、エアフローメータ302、スロットル開度センサ304、プレッシャセンサ306、車速センサ308、クランクポジションセンサ310および水温センサ312の検出結果を表す信号が送信される。
エアフローメータ302は、エンジン100に導入される空気量を検出する。スロットル開度センサ304は、スロットル開度を検出する。プレッシャセンサ306は、エアポンプ200と電磁ASV212との間に設けられ、空気通路210内の圧力値を検出する。車速センサ308は、車輪(図示せず)の回転数を検出する。ECU300は、車速センサ308により検出された車輪の回転数に基づいて、車速を検出する。クランクポジションセンサ310は、エンジン100のクランクシャフト(図示せず)の回転数、すなわちエンジン回転数NEを検出する。水温センサ312は、エンジン100の冷却水の温度を検出する。
ECU300は、これらのセンサなどから送信された信号、ROM320に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、演算処理を実行する。これにより、ECU300は、車両が所望の状態となるように、車両に搭載された機器類を制御する。また、本実施の形態において、ECU300は、電磁ASV212の故障を判定する。
図2を参照して、ECU300の機能について説明する。なお、以下に説明するECU300の機能は、ソフトウェアにより実現してもよく、ハードウェアにより実現してもよい。
電磁ASV制御部400と、積算値算出部410と、第1異常判定部421と、第2異常判定部422とを含む。
電磁ASV制御部400は、たとえばエンジン100の冷間時に電磁ASV212を開くように制御する。電磁ASV214を開くように制御した後は、たとえば、触媒114の暖機に必要な時間が経過すると、電磁ASV214が閉じられる。なお、電磁ASV214の制御方法については、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
積算値算出部410は、図3に示すように、プレッシャセンサ306により検出された圧力値Pと、圧力値Pから算出されるなまし値PDとの差の絶対値を、予め定められた時間T(0)だけ積分した脈動積分値PSを算出する。
この積分を行なう時間T(0)は、脈動積分値PSの算出開始時点でのエンジン回転速度NEに応じて決定される。脈動積分値PSの算出開始時期は、たとえば二次空気供給制御の開始時点および終了時点である。
なまし値PDは、下記の式1から予め定められた演算周期毎に計算される。なお、式1において、P(i)はプレッシャセンサ306により検出された圧力値Pの今回値(今回の演算時点で取得した値)である。PD(i)は、なまし値PDの今回値(今回の演算で算出される値)である。PD(i−1)は、なまし値PDの前回値である。τは時定数(τ>1)である。
PD(i)=(1/τ)×(P(i)−PD(i−1))+PD(i−1)・・・(1)
なまし値PDの今回値は、圧力値Pの今回値およびなまし値PDの前回値の偏差に基づいて算出される。
第1異常判定部421は、図4に示すように、エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(1)より小さい第1領域において、脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいと、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定する。
なお、エンジン100の負荷は、たとえばエンジン100に導入される空気量、エンジン回転数NE、エンジン100のシリンダの容積などに基づいて算出される。エンジン100の負荷を算出する方法は周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
第2異常判定部422は、図4に示すように、第1領域外の領域であって、かつエンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、エンジン100の負荷がしきい値KL(2)より大きい第2領域において、脈動積算値PSが異常判定値PS(2)より大きいと、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定する。
しきい値NE(2)は、しきい値NE(1)より大きい値である。しきい値KL(2)は、しきい値KL(1)より小さい値である。異常判定値PS(2)は、異常判定値PS(1)より大きい値である。
図5および図6を参照して、本実施の形態に係る異常判定装置のECU300が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU300は、AI(Air Injection)が停止したか否かを判断する。ここで、AIとは、電磁ASV212が開いた状態になるように制御されるとともに、二次空気をエアポンプ200で圧送して各気筒の排気側に供給することである。したがって、AIの停止とは、電磁ASV212が閉じた状態になるように制御されるとともに、エアポンプ200が停止されることを指す。AIが停止すると(S100にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。S110にて、ECU300は、脈動積算値PSを算出する。
S120にて、ECU300は、AIの停止後、予め定められた時間以上経過したか否かを判断する。AIの停止後、予め定められた時間以上経過すると(S120にてYES)、処理はS130に移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS120に戻される。
S130にて、ECU300は、エアフローメータ302から送信された信号に基づいてエンジン100に導入される空気量を検出するとともに、クランクポジションセンサ310から送信された信号に基づいてエンジン回転数NEを検出する。S132にて、ECU300は、エンジン100の負荷を算出する。
S140にて、ECU300は、エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(1)より小さいか否かを判断する。エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(1)より小さいと(S140にてYES)、処理はS150に移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS160に移される。
S150にて、ECU300は、脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいか否かを判断する。脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいと(S150にてYES)、処理はS152に移される。もしそうでないと(S150にてNO)、処理はS154に移される。
S152にて、ECU300は、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定する。S154にて、ECU300は、電磁ASV212が正常であると判定する。
S160にて、ECU300は、エンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(2)より大きいか否かを判断する。エンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(2)より大きいと(S160にてYES)、処理はS170に移される。もしそうでないと(S160にてNO)、処理はS130に戻される。
S170にて、ECU300は、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であるとの判定がなされているか否かを判断する。電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であるとの判定がなされていると(S170にてYES)、この処理は終了する。もしそうでないと(S170にてNO)、処理はS180に移される。
S180にて、ECU300は、脈動積算値PSが異常判定値PS(2)より大きいか否かを判断する。脈動積算値PSが異常判定値PS(2)より大きいと(S180にてYES)、処理はS182に移される。もしそうでないと(S180にてNO)、処理はS184に移される。
S182にて、ECU300は、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定する。S184にて、ECU300は、電磁ASV212が正常であると判定する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る異常判定装置であるECU300の動作について説明する。
AIが行なわれている状態、すなわち電磁ASV212が開いた状態であると、空気通路210内にエキゾーストマニホールド110の排気脈動(エキゾーストマニホールド110内の圧力の脈動)が伝播する。そのため、空気通路210内の圧力は脈動する。
一方、AIが停止した状態、すなわち、電磁ASV212が閉じた状態であると、空気通路210内にエキゾーストマニホールド110の排気脈動の伝播が阻害される。そのため、電磁ASV212が正常に閉じていれば、AIが停止した状態では空気通路210内の圧力の脈動は小さい(脈動の振幅が小さい)。
そこで、圧力値の脈動から、電磁ASV212が異常であるか正常であるかを判定するため、AIが停止されると(S100にてYES)、前述した図3に示す脈動積算値PSが算出される(S110)。
ところで、二次空気の取り入れ口とエンジン100に導入される空気の取り入れ口とが近接している場合、エンジン100の吸気脈動が大きくなる運転領域では、吸気脈動が空気通路210に伝播し得る。この場合、電磁ASV212が正常に閉じていても、プレッシャセンサ306により検出される圧力値に脈動が現れ得る。したがって、エンジン100の吸気脈動が大きくなる運転領域と、吸気脈動が小さくなる運転領域とを区別して、電磁ASV212の異常判定を行なう必要がある。
そこで、AIの停止後、予め定められた時間以上経過すると(S120にてYES)、エアフローメータ302から送信された信号に基づいてエンジン100に導入される空気量が検出されるとともに、クランクポジションセンサ310から送信された信号に基づいてエンジン回転数NEが検出される(S130)。さらに、エンジン100の負荷が算出される(S132)。
エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(1)より小さいと(S140にてYES)、すなわち、エンジン100の運転状態が第1領域にあると、吸気工程においてエンジン100に導入される空気量が小さい。そのため、吸気脈動が小さい。すなわち、電磁ASV212が正常に閉じていれば、脈動積算値PSが小さい。そこで、脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいか否かが判断される(S150)。
脈動積算値PSが異常判定値PS(1)以下であると(S150にてNO)、電磁ASV212が正常に閉じているといえる。この場合、電磁ASV212が正常であると判定される(S154)。
脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいと(S150にてYES)、電磁ASV212が閉じるように制御されているにもかかわらず、実際には電磁ASV212が開いている状態であるといえる。この場合、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定される(S152)。なお、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定されると、スロットル開度の制限などのフェールセーフが実行される。
一方、エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(1)より小さい状態でないと(S140にてNO)、エンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(2)より大きいか否かが判断される(S160)。
エンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、かつエンジン100の負荷がしきい値KL(2)より大きいと(S160にてYES)、すなわち、エンジン100の運転状態が第2領域にあると、吸気工程においてエンジン100に導入される空気量が大きくなり得る。そのため、吸気脈動が大きくなり得る。すなわち、電磁ASV212が正常に閉じていても、脈動積算値PSが大きくなり得る。そこで、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であるとの判定がなされていないと(S170にてYES)、異常判定値PS(1)よりも大きい異常判定値PS(2)を用いて異常判定が行なわれる。
脈動積算値PSが異常判定値PS(2)以下であると(S180にてNO)、吸気脈動による影響はあるものの、電磁ASV212が開いた状態での脈動ほど大きな脈動はないといえる。すなわち、電磁ASV212が正常に閉じた状態であるといえる。この場合、電磁ASV212が正常であると判定される(S184)。
脈動積算値PSが異常判定値PS(2)より大きいと(S180にてYES)、排気脈動が空気通路210に伝播している状態、すなわち、電磁ASV212が閉じるように制御されているにもかかわらず、実際には電磁ASV212が開いている状態であるといえる。この場合、電磁ASV212が開いた状態に維持される異常であると判定される(S182)。
ここで、吸気脈動による影響を加味して、大きな異常判定値PS(2)を用いて異常判定を行なっている。そのため、吸気脈動の影響による誤判定を抑制しつつ、広範囲の運転領域で異常判定を行なうことができる。
以上のように、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUによれば、エンジンの運転状態が、エンジン回転数NEがしきい値NE(1)より小さく、かつエンジンの負荷がしきい値KL(1)より小さい第1領域にある場合に、脈動積算値PSが異常判定値PS(1)より大きいと、電磁ASVが開いた状態に維持される異常であると判定される。エンジンの運転状態が第1領域外の領域であって、かつ、エンジン回転数NEがしきい値NE(2)より小さく、エンジンの負荷がしきい値KL(2)より大きい場合に、脈動積算値PSが、異常判定値PS(2)より大きいと、電磁ASVが開いた状態に維持される異常であると判定される。異常判定値PS(2)は、吸気脈動による影響を加味して、異常判定値PS(1)より大きな値として設定される。そのため、吸気脈動の影響による誤判定を抑制することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る異常判定装置が搭載された車両のエンジンを示す概略構成図である。 ECUの機能ブロック図である。 圧力値P、なまし値PDおよび脈動積算値PSを示す図である。 電磁ASVの異常判定を行なう領域を示す図である。 本発明の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 本発明の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。
符号の説明
100 エンジン、102 エアクリーナ、104 吸気管、106 インテークマニホールド、108 気筒、110 エキゾーストマニホールド、114 触媒、120 スロットルバルブ、122 アクチュエータ、200 エアポンプ、210 空気通路、212 電磁ASV、214 リード弁、300 ECU、302 エアフローメータ、304 スロットル開度センサ、306 プレッシャセンサ、308 車速センサ、310 クランクポジションセンサ、312 水温センサ、320 ROM、400 制御部、410 積算値算出部、421 第1異常判定部、422 第2異常判定部。

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気浄化装置より上流側に二次空気を供給する二次空気供給装置の異常判定装置であって、
    空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路を開閉する開閉弁と、
    前記空気ポンプと前記開閉弁との間の圧力値を検出するための検出手段と、
    検出された圧力値と、前記圧力値のなまし値との差の絶対値を積算した積算値を算出するための手段と、
    前記内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より小さく、かつ前記内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第1の領域において、前記開閉弁が閉じるように制御されている状態において、前記積算値が第1の値より大きい場合に前記開閉弁が異常であると判定するための第1の判定手段と、
    前記第1の領域外の領域であって、かつ前記内燃機関の出力軸回転数が前記第1の回転数より大きい第2の回転数より小さく、前記内燃機関の負荷が前記第1の負荷より小さい第2の負荷より大きい領域において、前記開閉弁が閉じるように制御されている状態において、前記積算値が前記第1の値より大きい第2の値より大きい場合に前記開閉弁が異常であると判定するための第2の判定手段とを含む、二次空気供給装置の異常判定装置。
  2. 内燃機関の排気浄化装置より上流側に二次空気を供給する二次空気供給装置の異常判定方法であって、
    空気ポンプと前記空気ポンプから圧送された空気が流れる空気通路を開閉する開閉弁との間の圧力値を検出するステップと、
    検出された圧力値と、前記圧力値のなまし値との差の絶対値を積算した積算値を算出するステップと、
    前記内燃機関の出力軸回転数が第1の回転数より小さく、かつ前記内燃機関の負荷が第1の負荷より小さい第1の領域において、前記開閉弁が閉じるように制御されている状態において、前記積算値が第1の値より大きい場合に前記開閉弁が異常であると判定するステップと、
    前記第1の領域外の領域であって、かつ前記内燃機関の出力軸回転数が前記第1の回転数より大きい第2の回転数より小さく、前記内燃機関の負荷が前記第1の負荷より小さい第2の負荷より大きい領域において、前記開閉弁が閉じるように制御されている状態において、前記積算値が前記第1の値より大きい第2の値より大きい場合に前記開閉弁が異常であると判定するステップとを含む、二次空気供給装置の異常判定方法。
  3. 請求項2に記載の異常判定方法をコンピュータに実現させるプログラム。
  4. 請求項2に記載の異常判定方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
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