JP4984510B2 - レンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ - Google Patents

レンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は、レンズ基板透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタに関するものである。
近年、リア型プロジェクタ(背面投射型プロジェクションテレビ)は、ホームシアター用モニター、大画面テレビ等に好適なディスプレイとして、需要が高まりつつある。
このようなリア型プロジェクタでは、画像のコントラストを高めるために、映像光の強度の低下を抑えつつ、外光反射を抑えることが求められる。
このような目的を達成するために、レンチキュラレンズの光の入射面に、ほぼ均一な厚さの着色層を備えるレンチキュラレンズ基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなレンチキュラレンズ基板では、外光の反射を十分に防止するのが困難であった。また、外光の反射を防止する目的で着色層中における着色剤の含有率を高くすることが考えられるが、このような場合、画像形成用の光の透過率そのものが低下し、十分に明るい画像、コントラストが十分に高い画像を表示するのが困難であった。
特開平11−125704号公報(段落番号0050〜0053、図1、図3)
本発明の目的は、コントラストに優れた画像を表示することが可能なレンズ基板を提供することまた、前記レンズ基板を備えた透過型スクリーン、リア型プロジェクタを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のレンズ基板は、多数個の凸レンズとしてのレンズ部を有するレンズ基板であって、
前記レンズ部の表面付近に設けられた所定の濃度で着色された第1の領域と、
前記第1の領域よりも着色濃度が低く、前記第1の領域に接触するようにして設けられた第2の領域とを備え、
前記第1の領域と前記第2の領域との境界が凹凸をなすものであり、
前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の平均ピッチをP[μm]、前記レンズ部の平均ピッチをP[μm]としたとき、P>Pの関係を満足することを特徴とする。
これにより、コントラストに優れた画像を表示することが可能なレンズ基板を効率良く製造することができる製造方法を提供することができる。
本発明のレンズ基板では、前記第2の領域は、実質的に着色されていないものであることが好ましい。
これにより、投影(表示)される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズ部は、マイクロレンズであることが好ましい。
これにより、視野角特性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記Pは、30〜600μmであることが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。また、レンズ基板の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズ部の平均ピッチP[μm]は、25〜360μmであることが好ましい。
これにより、視野角特性、投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとしつつ、表示される画像において十分な解像度を得ることができる。
本発明のレンズ基板では、前記Pおよび前記Pは、1.2≦P/P≦24の関係を満足することが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。また、レンズ基板の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記Pおよび前記Pは、5.0μm≦P−P≦575μmの関係を満足することが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。また、レンズ基板の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズ部の頂部付近における前記第1の領域の平均厚さは、10〜400μmであることが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の高低差は、15〜360μmであることが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。また、レンズ基板の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記第1の領域の着色濃度は、Y値(D65/2°視野)で20〜95%であることが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズ部の配置は千鳥配置であり、前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の配置がハニカム配置であることが好ましい。
これにより、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。また、レンズ基板の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明のレンズ基板は、複数のレンズ部を有するレンズ基板であって、
前記レンズ部は、該レンズ部の光入射側に所定の濃度で着色された第1の領域と、
前記第1の領域の光出射側に、前記第1の領域よりも着色濃度が低く、前記第1の領域に接する境界が凹凸をなすように形成された第2の領域とを有し、
前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の平均ピッチをP [μm]、前記レンズ部の平均ピッチをP [μm]としたとき、P >P の関係を満足することを特徴とする。
これにより、コントラストに優れた画像を表示することが可能なレンズ基板を提供することができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズ部は、光入射側が凸となるレンズであることが好ましい。
本発明の透過型スクリーンは、本発明のレンズ基板を備えたことを特徴とする。
これにより、コントラストに優れた画像を表示することが可能な透過型スクリーンを提供することができる。
本発明の透過型スクリーンは、光の出射側にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
前記フレネルレンズ部の光の出射側に配置された本発明のレンズ基板とを備えたことを特徴とする。
これにより、コントラストに優れた画像を表示することが可能な透過型スクリーンを提供することができる。
本発明のリア型プロジェクタは、本発明の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする。
これにより、コントラストに優れた画像を表示することが可能なリア型プロジェクタを提供することができる。
以下、本発明のレンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタについて、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明のレンズ基板および透過型スクリーンの構成について説明する。
図1は、本発明のレンズ基板(マイクロレンズ基板)の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図、図2は、図1に示すレンズ基板の模式的な平面図、図3は、図1に示すレンズ基板を備えた、本発明の透過型スクリーンの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。なお、以下の説明では、図1、図3中の左側を「(光の)入射側」、右側を「(光の)出射側」と言う。また、本発明においては、特に断りのない限り、「(光の)入射側」、「(光の)出射側」とは、それぞれ、画像光(映像光)を得るための光の「入射側」、「出射側」のことを指し、外光等の「入射側」、「出射側」のことを指すものではない。
マイクロレンズ基板(レンズ基板)1は、後述する透過型スクリーン10を構成する部材であり、図1に示すように、複数個のマイクロレンズ(レンズ部)21を備えた基板本体2を有している。そして、基板本体2は、マイクロレンズ21の表面付近に設けられた第1の領域22と、第1の領域22よりも着色濃度が低く、第1の領域22に接触するようにして設けられた第2の領域23とを備えている。第2の領域23は、第1の領域22よりも着色濃度が低いものであればよいが、本実施形態では、実質的に着色されていないものであるのが好ましい。これにより、外光の反射を十分効果的に防止しつつ、光の入射側からの光の透過率を十分に高いものとすることができ、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。以下の説明では、特に断りのない限り、第1の領域22が所定濃度で着色された着色部であり、第2の領域23が実質的に着色されていない非着色部であるものとして説明する。なお、マイクロレンズ基板1は、図示しない他の構成、例えば、基板本体よりも光の出射側に設けられ、基板本体を透過した光を拡散する機能を有する拡散部や、遮光性の材料で構成されたブラックマトリックス(遮光部)等を有していてもよい。
基板本体2の構成材料は、特に限定されないが、主として樹脂材料(通常、光の屈折率が空気よりも大きい)で構成されている。
基板本体2の具体的な構成材料(光の屈折率が空気よりも大きい材料)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができるが、中でも、透明性の観点から、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリル系樹脂が好ましいが、その中でも特にアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、優れた透明性を有し、かつ、耐熱性、耐光性、加工性、成形した際の寸法精度、機械的強度等にも優れるため、レンズ基板(基板本体)の構成材料として好適である。また、アクリル系樹脂は、一般的に、比較的安価であり、製造コストの面からも有利である。
アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸またはその誘導体(例えば、アクリル酸エステル)を構成モノマーとしたアクリル樹脂、メタクリル酸またはその誘導体(例えば、メタクリル酸エステル)を構成モノマーとしたメタクリル樹脂の他に、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等の(メタ)アクリル酸またはその誘導体を構成モノマーとして含む共重合体等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、必要に応じて基板本体2の中には、光源からの入射光を拡散させるために、拡散材として、例えばポリスチレンビーズ、ガラスビーズ、有機架橋ポリマー等が含まれていてもよい。なお、拡散材は樹脂の全体(基板本体2全体)に含まれるものであってもよいし、一部にのみ含まれるものであってもよい。
本実施形態において、マイクロレンズ21は、マイクロレンズ基板1を平面視した際の縦幅(鉛直方向の幅(図中Xで示す長さ))が横幅(水平方向の幅(図中Yで示す長さ))よりも小さい扁平形状(略楕円形、略俵形)を有している。マイクロレンズ21がこのような形状を有することにより、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止しつつ、視野角特性を特に優れたものとすることができる。特に、水平方向および鉛直方向の視野角特性をともに優れたものとすることができる。また、投影される画像の輝度をより高いものとすることができる。
平面視したときのマイクロレンズ21の短軸方向(縦方向)の長さをX[μm]、長軸方向(横方向)の長さをY[μm]としたとき、0.10≦X/Y≦0.99の関係を満足するのが好ましく、0.50≦X/Y≦0.95の関係を満足するのがより好ましく、0.75≦X/Y≦0.90の関係を満足するのがさらに好ましい。上記のような関係を満足することにより、上述したような効果がさらに顕著なものとなる。
平面視したときのマイクロレンズ21の短軸方向の長さ(マイクロレンズ21の縦幅)は、10〜180μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の短軸方向の長さ(マイクロレンズ21の縦幅)が前記範囲内の値であると、マイクロレンズ基板1の視野角特性、投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、マイクロレンズ21の短軸方向の長さ(マイクロレンズ21の幅)が前記範囲内の値であると、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1の生産性をさらに高めることができる。
また、平面視したときのマイクロレンズ21の長軸方向の長さは、15〜200μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の長軸方向の長さが前記範囲内の値であると、マイクロレンズ基板1の視野角特性、投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、マイクロレンズ21の長軸方向の長さが前記範囲内の値であると、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1の生産性をさらに高めることができる。
マイクロレンズ21の短軸方向におけるピッチは、30〜600μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の短軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、マイクロレンズ基板1の視野角特性、投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、マイクロレンズ21の短軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1の生産性をさらに高めることができる。
また、平面視したときのマイクロレンズ21の長軸方向におけるピッチは、30〜600μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の長軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、マイクロレンズ基板1の視野角特性、投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、マイクロレンズ21の長軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1の生産性をさらに高めることができる。
また、マイクロレンズ21の曲率半径は、15〜180μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の曲率半径が前記範囲内の値であると、視野角特性を特に優れたものとすることができる。特に、水平方向および鉛直方向の視野角特性をともに優れたものとすることができる。なお、マイクロレンズ21は、短軸方向についての曲率半径と、長軸方向の曲率半径が異なるものであってもよいが、このような場合、長軸方向の曲率半径が上記の範囲内の値であるのが好ましい。
また、マイクロレンズ21の高さ(凸部としてのマイクロレンズ21の高さ)は、10〜180μmであるのが好ましい。マイクロレンズ21の高さが前記範囲内の値であると、視野角特性を、特に優れたものとすることができる。
また、これら複数個のマイクロレンズ21は、千鳥状(千鳥格子状)に配列している。このようにマイクロレンズ21が配列することにより、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができる。これに対し、例えば、マイクロレンズが正方格子状等に配列したものであると、マイクロレンズ21の大きさ等によっては、モアレ等の不都合の発生を十分に防止することが困難となる場合がある。また、マイクロレンズをランダムに配した場合、マイクロレンズ21の大きさ等によっては、マイクロレンズが形成されている有効領域におけるマイクロレンズの占有率を十分に高めるのが困難となり、マイクロレンズ基板の光の透過率(光の利用効率)を十分に高めるのが困難となり、得られる画像が暗いものとなる可能性がある。
上記のように、本実施形態において、マイクロレンズ21は、マイクロレンズ基板1を平面視したときに、千鳥格子状に配列しているが、複数のマイクロレンズ21で構成される第1の行28と、それに隣接する第2の行29とが、縦方向に半ピッチ分だけずれているのが好ましい。これにより、光の干渉によるモアレの発生等をより効果的に防止するとともに、かつ、視野角特性を特に優れたものとすることができる。
なお、マイクロレンズ21の配列方式は、上記のようなものに限定されず、例えば、正方格子状の配列であっても、光学的にランダムな配列(マイクロレンズ基板1の主面側から平面視したときに、各マイクロレンズ21が互いにランダムな位置関係となるように配されたもの)であってもよい。
また、マイクロレンズ基板1を光の入射面側(図2で示した方向)から平面視したときの、マイクロレンズ21が形成されている有効領域において、マイクロレンズ21の占有率は、90〜100%であるのが好ましい。マイクロレンズ21の占有率が前記範囲内の値であると、光利用効率をさらに向上させることができ、投影させる画像の輝度、コントラストを特に優れたものとすることができる。なお、マイクロレンズ21の占有率は、平面視したときのマイクロレンズ21の中心211と、当該マイクロレンズ21に隣接する、マイクロレンズ21が形成されていない部位の中心部とを結ぶ線分において、マイクロレンズ21が形成されている部位の長さL[μm]と、前記線分の長さL[μm]との比率(L/L×100[%])として求めることができる(図2参照)。
上記のように、マイクロレンズの形状や配列方式等を厳密に規定することにより、光の干渉によるモアレの発生を効果的に防止しつつ、視野角特性等を特に優れたものとすることができる。特に、マイクロレンズの形状や配列方式等を上記のように厳密に規定することにより、上記のような形状、配列方式のマイクロレンズを有することによる効果と、後に詳述するような第1の領域および第2の領域を有することによる効果とが相乗的に作用し合い、特に優れた効果(例えば、特に優れた視野角特性、光利用効率等)が得られる。
また、各マイクロレンズ21は、入射側に突出した凸レンズとして形成されており、焦点fが、基板本体2の出射側の表面近傍に位置するように設計されている。すなわち、マイクロレンズ基板1に対して、ほぼ垂直な方向から入射した平行光La(後述するフレネルレンズ部5からの平行光La)は、マイクロレンズ基板1の各マイクロレンズ21によって集光され、基板本体2の出射側の表面近傍で焦点fを結ぶ。
またこのとき、焦点fの近傍を開口するようにブラックマトリックスを形成することにより、光の利用効率をさらに優れたものとすることができる。
また、基板本体2のマイクロレンズ21の表面付近には、所定の濃度で着色された着色部(第1の領域)22が設けられている。着色部(第1の領域)22は、入射側から入射した光を十分に透過することができるとともに、外光(例えば、光の出射側等から不本意に入射した外光等)が、出射側に反射するのを防止する機能を有し、これにより、表示される画像のコントラストの低下を効果的に防止することができる。
また、着色部(第1の領域)22よりも光の出射側には、着色部(第1の領域)22に接触するように、非着色部(第2の領域)23が設けられている。そして、着色部22と非着色部23との境界は凹凸をなすものであり、着色部22と非着色部23との境界の凹凸(以下、「境界凹凸」とも言う。)の平均ピッチをP[μm]、マイクロレンズ(レンズ部)21の平均ピッチをP[μm]としたとき、P>Pの関係を満足する。
このような関係を満足することにより、光の出射側(マイクロレンズ21が設けられた側とは反対側)から入射した外光が反射することによる画像のコントラストの低下を効果的に防止しつつ、光の入射側からの光の(画像形成用の光)の透過率を十分に高いものとし、さらに、各方向での視野角特性のばらつきを効果的に防止することができる。
より詳しく説明すると、光の出射側から入射した外光は、非着色部23を透過して着色部22に到達する。このような外光は、到達した着色部22の表面付近において、その大部分が吸収される。その一方で、入射した外光の一部は、着色部22の表面付近(着色部22と非着色部23の界面付近)で反射するが、マイクロレンズ基板1では、着色部22と非着色部23との境界が比較的大きなピッチの凹凸になっているため、その大きな凹凸の高低差と凹凸の曲面を利用して着色部22の表面付近(着色部22と非着色部23の界面付近)で反射した外光は、再び、着色部22の凹凸の内部での他の表面に到達する可能性が高い(図1参照)。そして、このような反射が繰り返されることにより、反射光の強度は急激に減衰していく。したがって、外光による画像のコントラストに対する影響は極めて小さいものとなる。また、マイクロレンズ21が着色されているとともに、マイクロレンズ21のピッチに比べて境界凹凸のピッチおよび高低差が大きいため、境界凹凸部を出射側から観察した際に、凹部の着色濃度と凸部の着色濃度に見かけ上差が生じる。このことにより、外光の反射を防ぐとともに黒さ感を高めることができ、結果的に、見た目のコントラストが高い画像を得ることができる。また、上記のような構成であることにより、着色部22と非着色部23との接触面積を比較的大きなものとなる。このため、着色部22と非着色部23との密着性は優れたものとなり、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性は、特に優れたものとなる。
これに対し、上記のような関係を満足しない場合には、上記のような優れた効果は得られない。
すなわち、図9に示すように、着色部と非着色部との境界の凹凸のピッチが、レンズ部のピッチと同一である場合、外光の反射によるコントラストの低下を十分に防止することができない。また、図9に示すような構成のレンズ基板では、製造時の条件設定が難しく、図10に示すように、凸部の位置が微妙にずれた構造になった場合、各方向での着色部の厚さのばらつきが大きくなり易い。このような厚さのばらつきを生じると、各方向での視野角特性が大きく異なるものとなる(例えば、右側から見た時の輝度と、左側で見た時の輝度が大きく異なるものとなる)。さらには、製造上凸部の位置を正確に合わせる必要があるが、このためには図11に示したように境界の凹凸の高さを著しく低くし、位置ずれを吸収するような構造にする必要があり、この場合さらに前述の問題が顕著となる。
また、図12に示すように、着色部と非着色部との境界の凹凸のピッチが、レンズ部のピッチよりも小さい場合、図9に示した構成のものと同様に、外光の反射によるコントラストの低下が顕著となる。すなわち、外光が境界の凹凸部の表面で一度反射したとしても、凹凸のピッチおよび高低差が低いために十分な減衰を繰り返すほどには反射することができない。また、図12に示すような構成のレンズ基板では、各レンズ部についての着色部の厚さが厚くなるため、図13に示した、レンズ全体を着色した場合、すなわち着色部と非着色部との境界が平坦である場合と差がない。
図13に示したような構造の場合、図9、図12に示した構成のものに比べて、さらに外光の反射によるコントラストの低下が顕著となる。また、図12に示すような構成では、前述した本発明のマイクロレンズ基板に比べて、着色部と非着色部との接触面積が少ないため、着色部と非着色部との密着性に劣ったものとなる。
上述したように、境界凹凸の平均ピッチをP[μm]、マイクロレンズ(レンズ部)21の平均ピッチをP[μm]としたとき、P>Pの関係を満足するものであるが、5≦P−P≦575の関係を満足するのが好ましく、10≦P−P≦250の関係を満足するのがより好ましく、15≦P−P≦150の関係を満足するのがさらに好ましい。これにより、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
また、1.2≦P/Pの≦24の関係を満足するのが好ましく、1.3≦P/Pの≦12の関係を満足するのがより好ましく、1.5≦P/Pの≦5の関係を満足するのがさらに好ましい。これにより、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
境界凹凸の平均ピッチPの具体的な値は、特に限定されないが、30〜600μmであるのが好ましく、40〜450μmであるのがより好ましく、50〜300μmであるのがさらに好ましい。Pが前記範囲内の値であると、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
また、境界凹凸の高低差Fは、特に限定されないが、15〜360μmであるのが好ましく、25〜250μmであるのがより好ましく、30〜200μmであるのがさらに好ましい。境界凹凸の高低差Fが前記範囲内の値であると、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
また、境界凹凸の平均ピッチPに対する境界凹凸の高低差Fの比率(F/P)は、特に限定されないが、0.5〜2であるのが好ましい。F/Pが前記範囲内の値であると、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
なお、本実施形態のように、マイクロレンズ基板(レンズ基板)1の面内の各方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21のピッチが異なる場合、マイクロレンズ(レンズ部)21のピッチが最大となる方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21のピッチをPとして採用すればよいが、マイクロレンズ(レンズ部)21のピッチが最小となる方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21のピッチについても、上記のような関係を満足するのが好ましく、マイクロレンズ基板1の面内の全ての方向で上記のような関係を満足するのがより好ましい。これにより、上述したような効果はさらに顕著なものとなる。
また、境界凹凸を構成する各凸部の平均幅をW[μm]、マイクロレンズ(レンズ部)21の平均幅をW[μm]としたとき、W>Wの関係を満足するのが好ましく、5≦W−W≦575の関係を満足するのがより好ましく、10≦W−W≦250の関係を満足するのがさらに好ましい。これにより、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
また、1.2≦W/Wの≦24の関係を満足するのが好ましく、1.3≦W/Wの≦12の関係を満足するのがより好ましく、1.5≦W/Wの≦5の関係を満足するのがさらに好ましい。これにより、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
境界凹凸を構成する各凸部の平均幅Wの具体的な値は、特に限定されないが、30〜600μmであるのが好ましく、40〜450μmであるのがより好ましく、50〜300μmであるのがさらに好ましい。Wが前記範囲内の値であると、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
また、境界凹凸を構成する各凸部の平均幅Wに対する境界凹凸の高低差Fの比率(F/W)は、特に限定されないが、0.5〜2であるのが好ましい。F/Wが前記範囲内の値であると、外光の反射をより効果的に防止することができ、コントラストのより高い画像を表示することができるとともに、各方向での視野角特性のばらつきや色ムラ等の問題の発生をより確実に防止することができる。また、着色部22と非着色部23との密着性を特に優れたものとすることができ、マイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を、特に優れたものとすることができる。
なお、本実施形態のように、マイクロレンズ基板(レンズ基板)1の面内の各方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21の幅が異なる場合、マイクロレンズ(レンズ部)21の幅が最大となる方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21の幅をWとして採用すればよいが、マイクロレンズ(レンズ部)21の幅が最小となる方向でのマイクロレンズ(レンズ部)21のピッチについても、上記のような関係を満足するのが好ましく、マイクロレンズ基板1の面内の全ての方向で上記のような関係を満足するのがより好ましい。これにより、上述したような効果はさらに顕著なものとなる。
境界凹凸の配列パターンは、ハニカム状が望ましいが、特に限定されず、例えば、前述したマイクロレンズ21の配列パターンと同様な(ピッチが異なる以外は同様な)千鳥状であってもよいし、正方格子状であってもよい。また、境界凹凸の配列パターンは、ランダムなものであってもよい。
マイクロレンズ21の頂部付近における第1の領域(着色部)22の平均厚さDは、特に限定されないが、10〜400μmであるのが好ましく、20〜300μmであるのがより好ましく、30〜200μmであるのがさらに好ましい。第1の領域22の平均厚さDが前記範囲内の値であると、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
第1の領域(着色部)22の着色濃度は、特に限定されないが、Y値(D65/2°視野)で20〜95%であるのが好ましく、30〜85%であるのがより好ましく、35〜75%であるのがさらに好ましい。第1の領域(着色部)22の着色濃度が前記範囲内の値であると、表示される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
第1の領域(着色部)22の色は、特に限定されないが、青色を基調とし、赤色あるいは茶色あるいは黄色を混色した着色剤を用い、外観としては無彩色で黒色であり、光源の光の三原色のバランスを制御する特定の波長の光を選択的に吸収または透過するものであるのが好ましい。これにより、外光の反射をより効果的に防止し、マイクロレンズ基板を透過した光により形成される画像の色調を正確に表現し、さらに色座標が広く(色調の表現の幅が十分に広く)、より深い黒を表現できることで、結果的にコントラストを特に優れたものとすることができる。
第1の領域(着色部)22の構成材料の屈折率(絶対屈折率)をI、第2の領域(非着色部)23の構成材料の屈折率(絶対屈折率)をIとしたとき、−0.20≦I−I≦0.20の関係を満足するのが好ましく、−0.10≦I−I≦0.10の関係を満足するのが好ましい。このように、第1の領域(着色部)22の構成材料の屈折率(絶対屈折率)と、第2の領域(非着色部)23の構成材料の屈折率(絶対屈折率)との差の絶対値が十分に小さいものであると、マイクロレンズ基板1としての光学特性のコントロールを容易かつ確実に行うことができる。
また、第1の領域22を構成する主成分と、第2の領域23を構成する主成分とは、実質的に同一であるのが好ましい。これにより、第1の領域(着色部)22の構成材料の屈折率(絶対屈折率)と、第2の領域(非着色部)23の構成材料の屈折率(絶対屈折率)との差の絶対値を十分に小さいものとすることができるとともに、第1の領域22と第2の領域23との密着性を特に優れたものとすることができマイクロレンズ基板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。
また、基材26の構成材料は、第1の領域22の構成材料、第2の領域23の構成材料と同一であってもよいし、異なるものであってもよいが、構成材料の屈折率差は小さいものであるのが好ましい。
また、第1の領域(着色部)22の構成材料の屈折率Iと、第2の領域(非着色部)23の構成材料の屈折率Iおよび基材26の構成材料の屈折率Iについても、屈折率差が−0.20≦I−I≦0.20または−0.20≦I−I≦0.20の関係を満足するのが好ましい。
また、マイクロレンズ基板1の光の出射側の面には、ブラックマトリックスが設けられていてもよい。この場合、ブラックマトリックスは、遮光性を有する材料で構成され、層状に形成されたものである。このようなブラックマトリックスを有することにより、当該ブラックマトリックスに、外光(投影画像を形成する上で好ましくない外光)を吸収させることができ、スクリーンに投影される画像を、さらにコントラストに優れたものとすることができる。特に、前述したような第1の領域(着色部)22を有するとともに、ブラックマトリックスを有することにより、マイクロレンズ基板1による画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
このようなブラックマトリックスは、各マイクロレンズ21を透過した光の光路上に開口部を有しているのが望ましい。これにより、各マイクロレンズ21で集光された光を、効率良く、ブラックマトリックスの開口部を通過させることができる。その結果、マイクロレンズ基板1の光利用効率を高いものとすることができる。
ブラックマトリックスの開口部の大きさは、特に限定されないが、その直径が、5〜100μmであるのが好ましい。これにより、スクリーンに投影される画像を、よりコントラストに優れたものとすることができる。
また、ブラックマトリックスの厚さ(平均厚さ)は、0.01〜5μmであるのが好ましい。ブラックマトリックスの厚さが前記範囲内の値であると、ブラックマトリックスの不本意な剥離、クラック等をより確実に防止しつつ、ブラックマトリックスとしての機能をより効果的に発揮させることができ、例えば、マイクロレンズ基板1を備えた透過型スクリーン10において、投影される画像のコントラストを特に優れたものとすることができる。
また、マイクロレンズ基板1を光の入射面側(図2で示した方向)から平面視したときの、マイクロレンズ21が形成されている有効領域において、ブラックマトリックス(ブラックマトリックスの開口部以外の領域)が占める面積(投影面積)の割合は、1〜70%であるのが好ましく、1〜50%であるのがより好ましい。ブラックマトリックスが占める面積の割合が前記範囲内の値であると、光の利用効率を十分に高いものとしつつ、スクリーンに投影される画像を、コントラストに優れたものとすることができる。
次に、上述したようなマイクロレンズ基板1を備えた透過型スクリーン10について説明する。
図3に示すように、透過型スクリーン10は、フレネルレンズ部5と、前述したマイクロレンズ基板1とを備えている。フレネルレンズ部5は、光(画像光)の入射側に設置されており、フレネルレンズ部5を透過した光が、マイクロレンズ基板1に入射する構成になっている。
フレネルレンズ部5は、出射側表面に、ほぼ同心円状に形成されたプリズム形状のフレネルレンズ51を有している。このフレネルレンズ部5は、投射レンズ(図示せず)からの画像光を屈折させ、マイクロレンズ基板1の主面の垂直方向に平行な平行光Laにするものである。
以上のように構成された透過型スクリーン10では、投射レンズからの映像光が、フレネルレンズ部5によって屈折し、平行光Laとなる。そして、この平行光Laは、マイクロレンズ基板1の第1の領域22が形成された面側からに入射し、各マイクロレンズ21によって集光し、その反対の面側から出射する。また、マイクロレンズ基板1がブラックマトリックスを有するものである場合、各マイクロレンズ21によって集光した光が、ブラックマトリックス(遮光層)の開口部を通過する。
このとき、マイクロレンズ基板1に入射した光は、十分な透過率でマイクロレンズ基板1を透過する。マイクロレンズ基板1から出射した光は、拡散し、観察者に平面画像として観測される。
次に、前述したマイクロレンズ基板1の製造方法の一例について説明する。
図4は、マイクロレンズ基板の製造に用いる凹部付き部材を示す模式的な縦断面図、図5は、図4に示す凹部付き部材の製造方法を示す模式的な縦断面図である。図6、図7は、図1に示すマイクロレンズ基板の製造方法の一例を示す模式的な縦断面図である。なお、以下の説明では、図6、図7中の下側を「(光の)入射側」、上側を「(光の)出射側」と言う。
また、凹部付き部材の製造においては、実際には基板上に多数の凹部(マイクロレンズ用凹部)を形成し、マイクロレンズ基板(基板本体)の製造においては、実際には多数の凸部(凸レンズ)を形成するが、ここでは、説明をわかりやすくするために、その一部分を強調して示した。
まず、マイクロレンズ基板の製造方法の説明に先立ち、マイクロレンズ基板の製造に用いる凹部付き部材(マイクロレンズ形成用凹部付き部材)の構成およびその製造方法について説明する。
凹部付き部材(マイクロレンズ形成用凹部付き部材)6は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、たわみを生じ難く、傷つき難い材料で構成されたものであるのが好ましい。凹部付き部材6の構成材料としては、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。中でも、凹部付き部材6の構成材料としては、ソーダガラス、結晶性ガラス(例えば、ネオセラム等)、無アルカリガラスが好ましい。ソーダガラス、結晶性ガラス、無アルカリガラスは、加工が容易であるとともに、比較的安価であり、製造コストの面からも有利である。
凹部付き部材(マイクロレンズ形成用凹部付き部材)6は、マイクロレンズ21の配列方式に対応する方式(転写された位置関係)で配列した、複数個の凹部(マイクロレンズ形成用凹部)61を備えている。そして、これらの凹部61は、マイクロレンズ21が凸部であるのに対し凹部である以外は、マイクロレンズ21に対応する形状(転写された形状である以外は実質的に同一の形状)、寸法を有している。
より詳しく説明すると、本実施形態において、凹部(マイクロレンズ形成用凹部)61は、凹部付き部材6を平面視した際の縦幅(鉛直方向の幅)が横幅(水平方向の幅)よりも小さい扁平形状(略楕円形、略俵形)を有している。凹部61がこのような形状を有することにより、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止しつつ、視野角特性を特に優れたものとすることができるマイクロレンズ基板1の製造に好適に用いることができる。
また、平面視したときの凹部61の短軸方向(縦方向)の長さをX[μm]、長軸方向(横方向)の長さをY[μm]としたとき、0.10≦X/Y≦0.99の関係を満足するのが好ましく、0.50≦X/Y≦0.95の関係を満足するのがより好ましく、0.75≦X/Y≦0.90の関係を満足するのがさらに好ましい。上記のような関係を満足することにより、上述したような効果がさらに顕著なものとなる。
また、平面視したときの凹部61の短軸方向の長さ(凹部61の幅)は、10〜180μmであるのが好ましい。凹部61の短軸方向の長さが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性、およびマイクロレンズ基板1により投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとしつつ、投影される画像において十分な解像度を得ることができる。また、凹部61の短軸方向の長さが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1(凹部付き部材6)の生産性をさらに高めることができる。
また、平面視したときの凹部61の長軸方向の長さは、15〜200μmであるのが好ましい。凹部61の長軸方向の長さが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性、およびマイクロレンズ基板1により投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、凹部61の長軸方向の長さが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1(凹部付き部材6)の生産性をさらに高めることができる。
凹部61の短軸方向におけるピッチは、30〜600μmであるのが好ましい。凹部61の短軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性、およびマイクロレンズ基板1により投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、凹部61の短軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1(凹部付き部材6)の生産性をさらに高めることができる。
また、凹部61の長軸方向におけるピッチは、30〜600μmであるのが好ましい。凹部61の長軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性、およびマイクロレンズ基板1により投影される画像のコントラスト、輝度を特に優れたものとすることができる。また、凹部61の長軸方向におけるピッチが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができるとともに、マイクロレンズ基板1(凹部付き部材6)の生産性をさらに高めることができる。
また、凹部61の曲率半径は、15〜180μmであるのが好ましい。凹部61の曲率半径が前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性を特に優れたものとすることができる。特に、水平方向および鉛直方向の視野角特性をともに優れたものとすることができる。なお、凹部61は、短軸方向についての曲率半径と、長軸方向の曲率半径が異なるものであってもよいが、このような場合、長軸方向の曲率半径が上記の範囲内の値であるのが好ましい。
また、凹部61の深さは、10〜180μmであるのが好ましい。凹部61の深さが前記範囲内の値であると、製造されるマイクロレンズ基板1の視野角特性を、特に優れたものとすることができる。
また、これら複数個の凹部61は、千鳥格子状に配列している。このように凹部61が配列することにより、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、モアレ等の不都合の発生を効果的に防止することができる。これに対し、例えば、凹部が正方格子状等に配列したものであると、凹部(マイクロレンズ)の大きさ等によっては、モアレ等の不都合の発生を十分に防止することが困難となる。また、凹部をランダムに配した場合、凹部(マイクロレンズ)の大きさ等によっては、凹部が形成されている有効領域における凹部の占有率を十分に高めるのが困難となり、マイクロレンズ基板の光の透過率(光の利用効率)を十分に高めるのが困難となり、得られる画像が暗いものとなる可能性がある。
また、上記のように、凹部61は、凹部付き部材6を平面視したときに、千鳥格子状に配列しているが、複数の凹部61で構成される第1の行と、それに隣接する第2の行とが、縦方向に半ピッチ分だけずれているのが好ましい。これにより、製造されるマイクロレンズ基板1を用いた際に、光の干渉によるモアレの発生等をより効果的に防止することができるとともに、かつ、視野角特性を特に優れたものとすることができる。
なお、上記の説明では、凹部61が、凹と凸の関係である以外は、マイクロレンズ21と、実質的に同一の形状(寸法)、配列方式を有しているものとして説明したが、例えば、基板本体2の構成材料が収縮し易いものである場合(基板本体2を構成する組成物が固化等により収縮する場合)、その収縮率等を考慮し、マイクロレンズ21と凹部61とについて、これらの間で、形状(寸法)、占有率等が異なるようにしてもよい。
次に、凹部付き部材の製造方法について、図5を参照しながら説明する。なお、実際には基板上に多数の凹部(マイクロレンズ形成用凹部)を形成するが、ここでは、説明をわかりやすくするために、その一部分を強調して示した。
まず、凹部付き部材6を製造するに際し、基板7を用意する。
この基板7は、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。また、基板7は、洗浄等により、その表面が清浄化されているものが好ましい。
<A1>用意した基板7の表面に、多数個の初期孔(開口部)81を有するマスク8を形成するとともに、基板7の裏面(マスク8が形成される面と反対側の面)に裏面保護膜89を形成する(マスキング工程、図5(a)、図5(b)参照)。
特に、本実施形態では、まず、図5(a)に示すように、用意した基板7の裏面に裏面保護膜89を形成するとともに、基板7の表面にマスク形成用膜4を形成し(マスク形成用膜形成工程)、その後、図5(b)に示すように、マスク形成用膜4に初期孔81を形成すること(初期孔形成工程)によりマスク8を得る。マスク形成用膜4および裏面保護膜89は同時に形成することもできる。
マスク形成用膜4は、レーザ光の照射等により、後述する初期孔81を形成することができるとともに、後述するエッチング工程におけるエッチングに対する耐性を有するものが好ましい。換言すれば、マスク形成用膜4(マスク8)は、エッチングレートが、基板7と略等しいか、または、基板7に比べて小さくなるように構成されるのが好ましい。
かかる観点からは、マスク形成用膜4(マスク8)を構成する材料としては、例えばCr、Au、Ni、Ti、Pt等の金属やこれらから選択される2種以上を含む合金、前記金属の酸化物(金属酸化物)、シリコン、樹脂等が挙げられる。
また、マスク形成用膜4(マスク8)は、例えば、実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、異なる複数の層を有する積層体等であってもよい。
上記のように、マスク形成用膜4(マスク8)の構成は、特に限定されるものではないが、主としてクロムで構成される層と、主として酸化クロムで構成される層とを有する積層体であるのが好ましい。このような構成のマスク形成用膜4は、後述するようなレーザ光の照射等により、所望の形状の開口部を容易かつ確実に形成することができるものであり、また、このような構成のマスク形成用膜4を用いて得られるマスク8は、様々な組成のエッチング液に対して優れた安定性を有している(後述するエッチング工程において基板7をより確実に保護することができる)。また、基板7がガラスで構成されたものであり、かつマスク形成用膜4(マスク8)が上記のような構成のものであると、例えば、後述するエッチング工程において、エッチング液として一水素二フッ化アンモニウムを含む液体を好適に用いることができる。一水素二フッ化アンモニウムは毒劇物ではないため、作業中の人体や環境への影響をより確実に防止することができる。また、上記のような構成のマスク形成用膜4(マスク8)は、マスクの内部応力を効率良く緩和することができ、基板7との密着性(特に、エッチング工程における密着性)に特に優れている。このようなことから、上記のような構成のマスク形成用膜4(マスク8)を用いることにより、所望の形状の凹部61を容易かつ確実に形成することができる。
マスク形成用膜4の形成方法は特に限定されないが、マスク形成用膜4(マスク8)をクロム(Cr)、金(Au)等の金属材料(合金を含む)や金属酸化物(例えば酸化クロム)、またはこれらの複合材料(例えば、金属材料で構成された金属層と、金属酸化物で構成された金属酸化物層とを有する積層体等)で構成されたものとする場合、マスク形成用膜4は、例えば、蒸着法やスパッタリング法等により、好適に形成することができる。また、マスク形成用膜4(マスク8)をシリコンで構成されたものとする場合、マスク形成用膜4は、例えば、スパッタリング法やCVD法等により、好適に形成することができる。
マスク形成用膜4(マスク8)の厚さは、マスク形成用膜4(マスク8)を構成する材料によっても異なるが、0.01〜2.0μm程度が好ましく、0.01〜0.3μm程度がより好ましい。厚さが前記下限値未満であると、マスク形成用膜4の構成材料等によっては、後述する初期孔形成工程(開口部形成工程)において形成される初期孔81の形状が歪んでしまう可能性がある。また、後述するエッチング工程でウェットエッチングを施す際に、基板7のマスクした部分を十分に保護できない可能性がある。一方、上限値を超えると、マスク形成用膜4の構成材料等によっては、後述する初期孔形成工程において、貫通する初期孔81を形成するのが困難になるほか、マスク形成用膜4(マスク8)の内部応力によりマスク形成用膜4(マスク8)が剥がれ易くなる場合がある。
裏面保護膜89は、次工程以降で基板7の裏面を保護するためのものである。この裏面保護膜89により、基板7の裏面の侵食、劣化等が好適に防止される。この裏面保護膜89は、例えば、マスク形成用膜4(マスク8)と同様の構成を有している。このため、裏面保護膜89は、マスク形成用膜4の形成と同時に、マスク形成用膜4と同様に設けることができる。
次に、図5(b)に示すように、マスク形成用膜4に、複数個の初期孔(開口部)81を形成し、マスク8を得る(初期孔形成工程)。本工程で形成される初期孔81は、後述するエッチングの際のマスク開口として機能するものである。
初期孔81の形成方法は、特に限定されないが、レーザ光の照射による方法であるのが好ましい。これにより、所望のパターンに配列した所望の形状の初期孔81を容易かつ精確に形成することができる。その結果、凹部61の形状、配列方式等をより確実に制御することができる。また、初期孔81をレーザの照射により形成することにより、凹部付き部材を生産性良く製造することができる。特に、大面積の基板にも簡単に凹部を形成することができる。また、レーザ光の照射でマスク形成用膜4に初期孔81を形成することで、従来のようなフォトリソグラフィ法によってレジスト膜に開口部を形成する場合に比べて、簡単かつ安価に開口部(初期孔81)を形成することができる。
また、レーザ光の照射により初期孔81を形成する場合、使用するレーザ光の種類は、特に限定されないが、ルビーレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、フェムト秒レーザ、ガラスレーザ、YVOレーザ、Ne−Heレーザ、Arレーザ、COレーザ、エキシマレーザ等が挙げられる。また、各レーザのSHG、THG、FHG等の波長を使っても良い。
本工程で形成する初期孔81は、その形状、大きさは特に限定されないが、略円形で、その直径が、0.5〜30μmであるのが好ましく、1.0〜10μmであるのがより好ましく、1.5〜5μmであるのがさらに好ましい。初期孔81の直径が前記範囲内の値であると、後述するエッチング工程において、前述したような形状の凹部61を確実に形成することができる。ただし、初期孔81が、略楕円形のように扁平形状のものである場合、短軸方向の長さを、直径の値として代用することができる。すなわち、本工程で形成する初期孔81が扁平形状のものである場合、初期孔81の幅(短軸方向の長さ)は、特に限定されないが、0.8〜30μmであるのが好ましく、1.0〜10μmであるのがより好ましく、1.5〜5μmであるのがさらに好ましい。初期孔81の幅が前記範囲内の値であると、後述するエッチング工程において、前述したような形状の凹部61を確実に形成することができる。
また、本工程で形成する初期孔81が扁平形状のものである場合、初期孔81の長さ(長軸方向の長さ)は、0.5〜30μmであるのが好ましく、1.0〜15μmであるのがより好ましく、1.5〜10μmであるのがさらに好ましい。初期孔81の長さが前記範囲内の値であると、後述するエッチング工程において、前述したような形状の凹部61をより確実に形成することができる。
<A2>次に、図5(c)に示すように、初期孔81が形成されたマスク8を用いて基板7にエッチングを施し、基板7上に多数の凹部61を形成する(エッチング工程)。
エッチングの方法は、特に限定されず、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング等が挙げられる。以下の説明では、ウェットエッチングを用いる場合を例に挙げて説明する。
初期孔81が形成されたマスク8で被覆された基板7に対して、エッチング(ウェットエッチング)を施すことにより、図5(c)に示すように、基板7は、マスク8が存在しない部分(マスク8の初期孔81に対応する部位)より食刻され、基板7上に多数の凹部61が形成される。上述したように、マスク8に形成された初期孔81が千鳥状(千鳥格子状)の配置であるため、形成される凹部61は、基板7の表面に千鳥状(千鳥格子状)に配置されたものとなる。
また、ウェットエッチング法を用いると、凹部61を好適に形成できる。そして、エッチング液として、例えば、一水素二フッ化アンモニウムを含むエッチング液を用いると、基板7をより選択的に食刻することができ、凹部61を好適に形成することができる。
マスク8(マスク形成用膜4)が主としてクロム、酸化クロムで構成されたものである場合、フッ酸系エッチング液としては、一水素二フッ化アンモニウムを含む液体が特に好適である。一水素二フッ化アンモニウム溶液は毒劇物ではないため、作業中の人体や環境への影響を防止することができる。また、エッチング液として、一水素二フッ化アンモニウムを用いる場合、該エッチング液中には、例えば、過酸化水素および/または硫酸が含まれていてもよい。これにより、エッチングスピートをより速くすることができる。
また、ウェットエッチングによれば、ドライエッチングに比べて簡単な装置で処理を行うことができ、さらに、一度に多くの基板に対して処理を行うことができる。これにより生産性が向上し、安価に凹部付き部材6を提供することができる。
<A3>次に、図5(d)に示すように、マスク8を除去する(マスク除去工程)。また、この際、マスク8の除去とともに、裏面保護膜89も除去することにより、凹部付き部材6が得られる。
マスク8が、前述したような主としてクロムで構成される層と、主として酸化クロムで構成される層とを有する積層体である場合、マスク8の除去は、例えば、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを含む混合物を用いたエッチングにより行うことができる。
また、例えば、凹部付き部材6の凹部61が設けられている面側に、離型処理を施してもよい。これにより、後に詳述するマイクロレンズ基板1の製造方法において、基板本体2が有するマイクロレンズ21にカケ等の欠陥(特に、第1の領域22と第2の領域23との境界付近での欠陥)が生じるのを十分に防止しつつ、凹部付き部材6を容易に取り外すことができ、結果として、最終的なマイクロレンズ基板1において、マイクロレンズ21の欠陥を防止することができる。離型処理としては、アルキルポリシロキサン等のシリコーン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等の離型性を有する物質で構成される被膜の形成、ヘキサメチルジシラザン([(CHSi]NH)等のシリル化剤による表面処理、フッ素系ガスによる表面処理等が挙げられる。
以上により、図5(d)および図4に示すように、基板7上に多数の凹部61が千鳥状に形成された凹部付き部材6が得られる。
基板7上に千鳥状に配された複数個の凹部61を形成する方法は、特に限定されるものではないが、上述したような方法(レーザ光の照射によりマスク形成用膜4に初期孔81を形成してマスク8を得、その後、そのマスク8を用いてエッチングを行うことにより、基板7上に凹部61を形成する方法)により形成した場合、以下のような効果が得られる。
すなわち、レーザ光の照射によりマスク形成用膜4に初期孔81を形成することで、従来のようなフォトリソグラフィ法によって開口部を形成する場合に比べて簡単かつ安価に、所定パターンで開口部(初期孔81)を有するマスクを得ることができる。これにより生産性が向上し、安価に凹部付き部材6を提供することができる。
また、上述したような方法によれば、大型の基板に対する処理も容易に行うことができる。大型の基板(凹部付き部材、レンズ基板)を製造する場合に、従来のように複数の基板を貼り合わせる必要がなくなり、貼り合わせの継ぎ目をなくすことができる。これにより高品質で大型の基板(凹部付き部材、レンズ基板)を簡便な方法で安価に製造することができる。
また、初期孔81の形成をレーザの照射により行う場合、形成される初期孔81の形状、大きさ、配列等を、容易かつ確実に管理することができる。
次に、上述した凹部付き部材6を用いて、マイクロレンズ基板1を製造する方法について説明する。
図6、図7は、図1に示すマイクロレンズ基板の製造方法の一例を示す模式的な縦断面図である。なお、以下の説明では、図6、図7中の下側を「(光の)入射側」、上側を「(光の)出射側」と言う。
<B1>まず、図6(a)に示すように、境界凹凸形成用型9の凹凸部(ハニカム状配置)が形成された側の面に、流動性を有する状態の組成物(第2の領域形成用組成物)24を付与し、その上に、基材26を載せ、この基材26を介して、組成物24を平板(押圧部材)11で押圧する(第1の押圧工程)。組成物24としては、例えば、軟化状態の樹脂材料、未重合(未硬化)の樹脂材料等を用いることができる。
境界凹凸形成用型9は、境界凹凸の配列方式に対応する方式(転写された位置関係)で配列した、凹凸を備えている。そして、境界凹凸形成用型9が有する凹凸は、形成すべき境界凹凸の凹部に対応する部位が凸部であり、形成すべき境界凹凸の凸部に対応する部位が凹部である以外は、境界凹凸に対応する形状(転写された形状である以外は実質的に同一の形状)、寸法を有している。境界凹凸形成用型9は、凹凸の形状が異なる以外は、前述した凹部付き部材6と同様にして製造することができる。
また、基材26は、組成物24(固化後の組成物24)と同程度の屈折率を有する材料で構成されているのが好ましい。基材は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、レンズ材料と同一のアクリル系であることが望ましい。また、基材26は、比較的厚いものを用いてもよいし、フィルム状でも良い。また、実質的に可撓性を有さないものを用いてもよい。
なお、平板11による押圧は、例えば、境界凹凸形成用型9と、基材26との間に、スペーサーを配した状態で、行ってもよい。これにより、形成される第2の領域23の厚さをより確実に制御することができる。また、スペーサーを用いる場合、組成物24を固化する際に、境界凹凸形成用型9と基材26との間にスペーサーが配されていればよく、スペーサーを供給するタイミングは特に限定されない。例えば、境界凹凸形成用型9の凹凸部が形成された側の面に、付与する樹脂として予めスペーサーが分散された組成物24を用いてもよいし、境界凹凸形成用型9上にスペーサーを配した状態で組成物24を付与してもよいし、組成物24の供給後にスペーサーを付与してもよい。
<B2>次に、組成物24を固化(ただし、硬化(重合)を含む)させ、マイクロレンズ21を備えた第2の領域23を形成する(第1の固化工程。図6(b)参照)。
組成物24の固化を硬化(重合)により行う場合、その方法としては、例えば、紫外線等の光の照射、電子線の照射、加熱等の方法が挙げられる。
なおここで、必要に応じて組成物24および/または基材26の中には、光源からの入射光を拡散させるために、あらかじめ拡散材として例えばポリスチレンビーズ、ガラスビーズ、有機架橋ポリマーなどを混ぜても良い。ここで拡散材は組成物24および/または基材26全体に混入しても良いし、一部にのみ混入しても良い。
<B3>次に、形成された第2の領域23からなる部材から、境界凹凸形成用型9および平板11を取り除く(押圧部材・境界凹凸形成用型除去工程。図6(c)参照)。このようにして除去された境界凹凸形成用型9および平板11は、マイクロレンズ基板1の製造に繰り返し使用することができる。これにより、製造されるマイクロレンズ基板1の品質の安定性を高めることができるとともに、製造コスト面でも有利となる。
<B4>次に、図7(d)に示すように、第1の領域となるマイクロレンズ形成用(千鳥状配置)の凹部付き部材6の凹部61が形成された側の面に、流動性を有する状態の組成物(第1の領域形成用組成物)27を付与し、その上に、前述した工程で得た第2の領域23からなる部材を載せ、この第2の領域23からなる部材を介して、組成物27を平板(押圧部材)11で押圧する(第2の押圧工程)。組成物27としては、例えば、軟化状態の樹脂材料、未重合(未硬化)の樹脂材料に着色剤を分散させたもの等を用いることができる。
平板11による押圧は、例えば、凹部付き部材6と、第2の領域23からなる部材との間に、スペーサーを配した状態で、行ってもよい。これにより、形成される第1の領域22の厚さをより確実に制御することができる。また、スペーサーを用いる場合、組成物27を固化する際に、凹部付き部材6と第2の領域23との間にスペーサーが配されていればよく、スペーサーを供給するタイミングは特に限定されない。例えば、凹部付き部材6の凹部61が形成された側の面に、付与する樹脂として予めスペーサーが分散された組成物27を用いてもよいし、凹部付き部材6上にスペーサーを配した状態で組成物27を付与してもよいし、組成物27の供給後にスペーサーを付与してもよい。
<B5>次に、組成物27を固化(ただし、硬化(重合)を含む)させ、第1の領域22を形成する(第2の固化工程。図7(e)参照)。
組成物27の固化を硬化(重合)により行う場合、その方法としては、例えば、紫外線等の光の照射、電子線の照射、加熱等の方法が挙げられる。
なおここで、必要に応じて組成物27中には、光源からの入射光を拡散させるために、あらかじめ拡散材として例えばポリスチレンビーズ、ガラスビーズ、有機架橋ポリマーなどを混ぜても良い。ここで拡散材は組成物27全体に混入しても良いし、一部にのみ混入しても良い。
<B6>次に、形成された第1の領域22から、凹部付き部材6および平板11を取り除く(押圧部材・凹部付き基板除去工程。図7(f)参照)。これにより、第1の領域22と第2の領域23とを備えたマイクロレンズ基板1が得られる。本工程で除去された凹部付き部材6および平板11は、マイクロレンズ基板1の製造に繰り返し使用することができる。これにより、製造されるマイクロレンズ基板1の品質の安定性を高めることができるとともに、製造コスト面でも有利となる。
上記のような方法によれば、第1の領域22と第2の領域23とを備えたマイクロレンズ基板を効率良く製造することができる。
次に、前記透過型スクリーンを用いたリア型プロジェクタについて説明する。
図8は、本発明のリア型プロジェクタの構成を模式的に示す図である。
同図に示すように、リア型プロジェクタ300は、投写光学ユニット310と、導光ミラー320と、透過型スクリーン10とが筐体340に配置された構成を有している。
そして、このリア型プロジェクタ300は、上記のような透過型スクリーン10を備えているので、高輝度でコントラストに優れた画像を得ることができる。さらに、上記のようなマイクロレンズ基板1(透過型スクリーン10)を備えているので、視野角特性等も特に優れたものとなる。
また、特に、前述したマイクロレンズ基板1では、楕円形状のマイクロレンズ21が千鳥状(千鳥格子状)に配されているので、リア型プロジェクタ300では、モアレ等の問題が特に発生し難い。
以上、本発明について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、レンズ基板、透過型スクリーン、リア型プロジェクタを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
また、前述した実施形態では、境界凹凸形成用型、凹部付き部材として、板状(またはフィルム状)の部材を用いるものとして説明したが、境界凹凸形成用型、凹部付き部材は、このような形態のものに限定されず、例えば、ロール形状をなすものであってもよい。これにより、レンズ基板の生産性を特に優れたものとすることができる。
また、前述した実施形態では、着色部(第1の領域)は、着色剤を含む組成物を所定の形状に成形することにより形成するものとして説明したが、着色部(第1の領域)の形成方法は、このような方法に限定されるものではない。例えば、着色部(第1の領域)は、レンズ基板(基板本体)に対応する形状の部材を製造した後、レンズ部の表面付近を染色することにより形成してもよい。このような場合、例えば、前記部材として着色部(第1の領域)となるべき領域が他の領域に比べて染色され易い材料で校正されたものとすることにより、好適に着色部(第1の領域)を形成することができる。
各工程の順序を変更してもよい。
また、前述した実施形態では、着色部(第1の領域)がレンズ基板の光の入射側の全面に設けられているものとして説明したが、着色部(第1の領域)は、光の入射面側の一部のみに設けられるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、マイクロレンズ基板におけるマイクロレンズ、および、凹部付き部材における凹部は、平面視したときの形状が楕円形(扁平形状)であるものとして説明したが、マイクロレンズ、凹部の形状は、いかなるものであってもよく、例えば、円形、略四角形、略六角形等であってもよい。
また、前述した実施形態では、マイクロレンズ基板におけるマイクロレンズ、および、凹部付き部材における凹部は、千鳥状に配列したものとして説明したが、マイクロレンズ、凹部の配列はいかなるものであってもよく、例えば、正方格子状、ハニカム状に配列したものであってもよい。また、マイクロレンズ、凹部は、ランダムに形成されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、透過型スクリーンが、マイクロレンズ基板(レンズ基板)とフレネルレンズとを備えるものとして説明したが、本発明の透過型スクリーンは、必ずしも、フレネルレンズを備えたものでなくてもよい。例えば、本発明の透過型スクリーンは、実質的に、本発明のレンズ基板のみで構成されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、視野角上の観点から、より望ましい形状のレンズ部として、マイクロレンズを備えた構成について説明したが、レンズ基板を構成するレンズ部(レンズ)は、これに限定されず、例えば、レンチキュラレンズであってもよい。レンチキュラレンズを使用することにより、レンズ部の製造工程を簡略化することができ、また、透過型スクリーンの生産性を向上させることができる。レンズ部として、レンチキュラレンズを使用する場合、ブラックマトリックスの代わりにストライプ状の遮光層(ブラックストライプ)を設けることができる。このような構成においても、前記実施形態と同様の作用・効果が得られる。
また、前記の説明では、ブラックマトリックスを基板本体の表面に直接形成するものとして説明したが、ブラックマトリックスは、例えば、下地層(接着剤層)等を介して、基板本体に接合されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、境界凹凸形成用型の表面に組成物を付与し、基材を介して平板で押圧するものとして説明したが、例えば、基材の表面に組成物を付与し、これを境界凹凸形成用型で押圧してもよい。また、同様に、前述した実施形態では、凹部付き基板の表面に組成物を付与し、第2の領域に対応する部材を介して平板で押圧するものとして説明したが、例えば、第2の領域に対応する部材の表面に組成物を付与し、これを凹部付き基板で押圧してもよい。
また、本発明のレンズ基板、透過型スクリーンは、凸レンズを透過した光を拡散させる機能を有する拡散部、拡散板を有するものであってもよい。このような構成であると、例えば、透過型スクリーン、リア型プロジェクタの視野角特性をさらに優れたものとすることができる。
また、前述した実施形態では、レンズ基板は、透過型スクリーン、リア型プロジェクタを構成する部材であるものとして説明したが、本発明のレンズ基板は、透過型スクリーン、リア型プロジェクタに適用されるものに限定されず、いかなる用途のものであってもよい。例えば、本発明のレンズ付き基板は、投射型表示装置(フロントプロジェクタ)の液晶ライトバルブの構成部材に適用されるものであってもよい。
[レンズ基板および透過型スクリーンの作製]
(実施例1)
まず、境界凹凸形成用の凹凸部を備えた境界凹凸形成用型、および、マイクロレンズ形成用の凹部を備えた凹部付き部材を製造した。
以下、境界凹凸形成用型の製造方法について説明し、その後、凹部付き部材の製造方法について説明する。
境界凹凸形成用型は以下のようにして製造した。
まず、基板として、横1.2m×縦0.7m角、厚さ4.8mmのソーダガラス基板(絶対屈折率n:1.50)を用意した。
このソーダガラス基板を、4wt%の一水素二フッ化アンモニウムと、8wt%の過酸化水素とを含む洗浄液に浸漬して6μmエッチングを行い、その表面を清浄化した。
その後、純水洗浄およびNガスを用いた乾燥(純水の除去)を行った。
次に、このソーダガラス基板上に、スパッタリング法にて、クロム/酸化クロムの積層体(クロムの外表面側に酸化クロムが積層された積層体)を形成した。すなわち、ソーダガラス基板の表面に、クロム/酸化クロムの積層体で構成されたのマスク形成用膜および裏面保護膜を形成した。クロム層の厚さは0.03μm、酸化クロム層の厚さは0.01μmであった。
次に、マスク形成用膜に対してレーザ加工を行い、マスク形成用膜の中央部113cm×65cmの範囲に多数の初期孔を形成し、マスクとした。
なお、レーザ加工は、エキシマレーザを用いて、エネルギー密度1.2J/cm、加工点でのビーム直径2μm、走査速度0.1m/秒という条件で行った。
これにより、マスク形成用膜の上記範囲全面に亘って、略円形の初期孔が、ハニカム状に配されたパターンで形成された。初期孔の直径は2μmであった。
次に、ソーダガラス基板にウェットエッチングを施し、ソーダガラス基板上に多数の平面視したときの形状が正六角形の凹部を形成した。形成された多数の凹部は、互いにほぼ同一の形状を有していた。形成された凹部は、短軸方向の長さが102μm、長軸方向の長さが140μmであった。また、凹部の曲率半径は70μm、凹部の深さは70μmであった。また、凹部が形成されている有効領域における凹部の占有率は100%であった。
なお、ウェットエッチングは、エッチング液として、4wt%の一水素二フッ化アンモニウムと、8wt%の過酸化水素とを含む水溶液を用い、浸漬時間は2.0時間とした。
次に、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸との混合物を用いてエッチングすることにより、マスクおよび裏面保護膜を除去した。
次に、純水洗浄およびNガスを用いた乾燥(純水の除去)を行った。
その後、基板の凹部が形成されている面側に、ヘキサメチルジシラザンによる気相表面処理(シリル化処理)を行い、離型処理部を形成した。
これにより、ソーダガラス基板上に、境界凹凸形成用の多数の凹部がハニカム状に配列された境界凹凸形成用型を得た。得られた境界凹凸形成用型を平面視したときに、凹部が形成されている有効領域において、凹部が占める面積の割合が100%であった。
次に、凹部付き部材の製造方法について説明する。
まず、基板として、横1.2m×縦0.7m角、厚さ4.8mmのソーダガラス基板(絶対屈折率n:1.50)を用意した。
このソーダガラス基板を、4wt%の一水素二フッ化アンモニウムと、8wt%の過酸化水素とを含む洗浄液に浸漬して6μmエッチングを行い、その表面を清浄化した。
その後、純水洗浄およびNガスを用いた乾燥(純水の除去)を行った。
次に、このソーダガラス基板上に、スパッタリング法にて、クロム/酸化クロムの積層体(クロムの外表面側に酸化クロムが積層された積層体)を形成した。すなわち、ソーダガラス基板の表面に、クロム/酸化クロムの積層体で構成されたのマスク形成用膜および裏面保護膜を形成した。クロム層の厚さは0.03μm、酸化クロム層の厚さは0.01μmであった。
次に、マスク形成用膜に対してレーザ加工を行い、マスク形成用膜の中央部113cm×65cmの範囲に多数の初期孔を形成し、マスクとした。
なお、レーザ加工は、エキシマレーザを用いて、エネルギー密度1.2J/cm、加工点でのビーム直径2μm、走査速度0.1m/秒という条件で行った。
これにより、マスク形成用膜の上記範囲全面に亘って、所定の長さを有する初期孔が、千鳥状に配されたパターンで形成された。初期孔の平均幅は2μmであり、平均長さは2μmであった。
次に、ソーダガラス基板にウェットエッチングを施し、ソーダガラス基板上に多数の平面視したときの形状が扁平形状(略楕円形状)の凹部(マイクロレンズ形成用凹部)を形成した。形成された多数の凹部は、互いにほぼ同一の形状を有していた。形成された凹部の短軸方向の長さ(ピッチ)は54μm、長軸方向の長さは82μm、曲率半径は41μm、深さは41μmであった。また、凹部が形成されている有効領域における凹部の占有率は100%であった。
なお、ウェットエッチングは、エッチング液として、4wt%の一水素二フッ化アンモニウムと、8wt%の過酸化水素とを含む水溶液を用い、浸漬時間は2.0時間とした。
次に、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸との混合物を用いてエッチングすることにより、マスクおよび裏面保護膜を除去した。
次に、純水洗浄およびNガスを用いた乾燥(純水の除去)を行った。
その後、基板の凹部が形成されている面側に、ヘキサメチルジシラザンによる気相表面処理(シリル化処理)を行い、離型処理部を形成した。
これにより、ソーダガラス基板上に、マイクロレンズ形成用の多数の凹部が千鳥状に配列された凹部付き部材を得た。得られた凹部付き部材を平面視したときに、凹部が形成されている有効領域において、凹部が占める面積の割合が100%であった。
次に、境界凹凸形成用型の凹部が形成された側の面に、未重合(未硬化)のアクリル系樹脂(メタクリレート系のモノマーを主原料とする紫外線硬化型の樹脂)で構成された組成物を付与し、その上に、アクリル樹脂で構成された基材(厚さ:2mm)を載せた。基材の屈折率(絶対屈折率)は、1.53であった。
次に、ソーダガラスで構成された平板で、基材を介して、前記組成物を押圧した。この際、基材と組成物との間に、空気が侵入しないようにした。
その後、平板で押圧した状態で、組成物に紫外線を照射することにより、組成物を完全に硬化させ、第2の領域に対応する形状の部材を得た。この部材は、境界凹凸形成用型が有する凹部に対応する凸部を有するものであった。また、この部材は、着色されておらず、実質的に透明なものであった。形成された凸部は、短軸方向の長さが102μm、長軸方向の長さが140μmであった。また、凸部の曲率半径は70μm、凸部の高さは70μmであった。また、凸部が形成されている有効領域における凸部の占有率は100%であった。また、硬化により得られた硬化部を構成する材料の屈折率(絶対屈折率)は、1.557であった。
次に、製造された部材から、平板および境界凹凸形成用型を取り除いた。
次に、凹部付き部材の凹部が形成された側の面に、着色剤(樹脂着色用染色液)と、未重合(未硬化)のアクリル系樹脂(メタクリレート系のモノマーを主原料とする紫外線硬化型の樹脂)とで構成された組成物を付与し、その上に、第2の領域に対応する形状の部材を載せた。
次に、ソーダガラスで構成された平板で、前記部材を介して、前記組成物を押圧した。この際、前記部材と組成物との間に、空気が侵入しないようにした。
その後、平板で押圧した状態で、組成物に紫外線を照射することにより、組成物を完全に硬化させ、所定の着色濃度で着色された第1の領域を形成した。形成された第1の部材は、凹部付き基板が有する凹部に対応する形状のマイクロレンズを有するものであった。形成されたマイクロレンズは、扁平形状(略楕円形状)をなすものであり、長軸方向の長さが82μm、曲率半径が41μm、高さが41μmであった。また、マイクロレンズが形成されている有効領域におけるマイクロレンズの占有率は100%であった。また、形成された第1の領域を構成する材料の屈折率(絶対屈折率)は、1.557であった。また、形成された第1の領域の濃度は、スクリーンとしてY値(D65/2°視野)で50%であった。
次に、平板および凹部付き基板を取り除くことにより、図1、図2に示すようなマイクロレンズ基板を得た。
以上のようにして製造されたマイクロレンズ基板と、フレネルレンズ部とを組み立てることにより、図3に示すような透過型スクリーンを得た。
(実施例2〜6)
境界凹凸形成用型、凹部付き基板の製造条件を変更することにより、境界凹凸形成用型が有する凹部の大きさ、形状、凹部付き基板が有する凹部の大きさ、形状、占有率等を変更するとともに、第1の領域の厚さおよび着色濃度、第2の領域の厚さを調整した以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板、透過型スクリーンを製造した。
(比較例1)
前記実施例1で用いた凹部付き基板を用意した。
次に、凹部付き部材の凹部が形成された側の面に、未重合(未硬化)のアクリル系樹脂(メタクリレート系のモノマーを主原料とする紫外線硬化型の樹脂)で構成された組成物を付与し、その上に、アクリル樹脂で構成された基材(厚さ:2mm)を載せた。基材を構成するアクリル樹脂の屈折率(絶対屈折率)は、1.53であった。
次に、ソーダガラスで構成された平板で、基材を介して、前記組成物を押圧した。この際、基材と組成物との間に、空気が侵入しないようにした。
その後、平板で押圧した状態で、組成物に紫外線を照射することにより、組成物を完全に硬化させた。硬化により形成された硬化部は、凹部付き基板が有する凹部に対応する形状のマイクロレンズを有するものであった。形成されたマイクロレンズは、扁平形状(略楕円形状)をなすものであり、長軸方向の長さが82μm、曲率半径が41μm、高さが41μmであった。また、マイクロレンズが形成されている有効領域におけるマイクロレンズの占有率は100%であった。また、形成された第1の領域を構成する材料の屈折率(絶対屈折率)は、1.557であった。
次に、平板および凹部付き基板を取り除くことにより、マイクロレンズ基板を得た。このマイクロレンズ基板は、着色されておらず、実質的に透明なものであった。
以上のようにして製造されたマイクロレンズ基板と、フレネルレンズ部とを組み立てることにより、前記実施例1と同様にして図3に示すような透過型スクリーンを得た。
(比較例2)
第2の領域との境界の凹凸(境界凹凸)の形状を形成する基板として第1の領域の形状を形成する凹部付き基板を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板、透過型スクリーンを製造した。すなわち、第1の領域と第2の領域との境界の凹凸(境界凹凸)の形状がマイクロレンズの表面形状と同一であり、境界凹凸のピッチがマイクロレンズのピッチと同一となるようにした(図9、図10参照)以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板、透過型スクリーンを製造した。なお、マイクロレンズのピッチ、配置、曲率は、前記実施例1と同じであるが、エッチング時間を調整することで、占有率65%、レンズ径直径50μmの型を得た。
(比較例3)
境界凹凸形成用型の製造条件を変更することにより、表1に示すように、境界凹凸形成用型が有する凹部のピッチが、凹部付き基板が有する凹部のピッチよりも小さくなるようにした以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板、透過型スクリーンを製造した(図12参照)。
(比較例4)
境界凹凸形成用型の代わりに表面が平坦な平板を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板、透過型スクリーンを製造した(図13参照)。なお、境界凹凸形成用型の代わりの平板としては、その表面全体に、ヘキサメチルジシラザンによる気相表面処理(シリル化処理)が施されたもの(離型処理部を有するもの)を用いた。
前記各実施例および各比較例について、マイクロレンズ基板の構成を表1にまとめて示す。なお、表1中、アクリル系樹脂をAc、着色剤をP、スチレン系樹脂をAsで示した。また、表1中、「平均厚さ」の欄には、マイクロレンズの頂部付近における第1の領域の平均厚さの値を示した。
Figure 0004984510
[コントラストの評価]
前記各実施例および各比較例で作製された透過型スクリーンについて、コントラストの評価を行った。コントラストは、暗室において410lxの全白光が入射したときの白表示の正面輝度(白輝度)LW(cd/m)と、明室において光源を全消灯した時の黒表示の正面輝度の増加量(黒輝度増加量)LB(cd/m)との比、LW/LBとして求め、以下の4段階の基準に従い評価した。なお、明室は、外光照度185lx(明室)の部屋で測定した。輝度の測定にはトプコン製輝度計BM−7を用いた。
◎:コントラスト250以上。
○:コントラスト200〜250。
△:コントラスト150〜200。
×:コントラスト150以下。
[リア型プロジェクタの作製]
前記各実施例および各比較例の透過型スクリーンを用いて、図8に示すようなリア型プロジェクタを、それぞれ作製した。
[色ムラの評価]
前記各実施例および各比較例のリア型プロジェクタの透過型スクリーンのY値(D65/2°視野)を面内20ポイント測定し、その透過率の最大値と最小値の差ΔT(Y)(%)を、色ムラと定義し、色ムラの発生状況を以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:ΔT(Y)(%)3%未満。色ムラが全く認められない。
○:ΔT(Y)(%)3〜5%。色ムラがほとんど認められない。
△:ΔT(Y)(%)5〜10%。色ムラがわずかに認められる。
×:ΔT(Y)(%)10%超。色ムラが顕著に認められる。
[回折光、モアレの評価]
前記各実施例および各比較例のリア型プロジェクタの透過型スクリーンにサンプル画像を表示させた。表示された画像について、回折光、モアレの発生状況を以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:回折光、モアレが全く認められない。
○:回折光、モアレがほとんど認められない。
△:回折光、モアレがわずかに認められる。
×:回折光、モアレが顕著に認められる。
[視野角対称性の評価]
画面に対し法線方向から左右にそれぞれ45°の方向から、画面の輝度を測定し、その輝度の差を、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:輝度の差が5以下。
○:輝度の差が5〜15。
△:輝度の差が15〜25。
×:輝度の差が25以上。
[長期安定性の評価]
450lxの光を照射するリア型プロジェクタの投写光学ユニットの光の出射部の直前に、作製した透過型スクリーンを設置し、さらに60℃環境に置くことで、加速的に長期安定性を評価した。
光の照射開始から10時間前後における、透過率の差(変化量ΔT(Y))もしくは外観上の変化(はがれ、浮き、変形など)を透過型スクリーンの劣化、ムラとし、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:劣化、ムラが全く認められない。または変化量ΔT(Y)3%未満。
○:劣化、ムラがほとんど認められない。または変化量ΔT(Y)3〜5%。
△:劣化、ムラがわずかに認められる。または変化量ΔT(Y)5〜10%。
×:劣化、ムラが顕著に認められる。または変化量ΔT(Y)10%超。
これらの結果を表2にまとめて示す。
Figure 0004984510
表2から明らかなように、本発明では、優れたコントラストが得られ、また、各方向についての視野角特性、長期安定性にも優れていた。また、本発明では、色ムラのない優れた画像を表示することができた。すなわち、本発明では、優れた画像を長期間にわたって安定的に表示することができた。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。中でも、着色部を有していない比較例1では、コントラストが特に低かった。また、境界凹凸の形状がマイクロレンズの表面形状と同一であり、境界凹凸のピッチがマイクロレンズのピッチと同一である比較例2では、着色層の平均厚さが大きく、境界凹凸が小さいため、構造上比較例4とほぼ同じ構造となってしまい、結果的に、比較例4と同等の特性となった。
本発明のレンズ基板(マイクロレンズ基板)の好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。 図1に示すレンズ基板の模式的な平面図である。 図1に示すレンズ基板(マイクロレンズ基板)を備えた、本発明の透過型スクリーンの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。 マイクロレンズ基板の製造に用いる凹部付き部材を示す模式的な縦断面図である。 図4に示す凹部付き部材の製造方法を示す模式的な縦断面図である。 図1に示すレンズ基板(マイクロレンズ基板)の製造方法の一例を示す模式的な縦断面図である。 図1に示すレンズ基板(マイクロレンズ基板)の製造方法の一例を示す模式的な縦断面図である。 本発明の透過型スクリーンを適用したリア型プロジェクタを模式的に示す図である。 比較例のレンズ基板を説明するための模式的な縦断面図である。 比較例のレンズ基板を説明するための模式的な縦断面図である。 比較例のレンズ基板を説明するための模式的な縦断面図である。 比較例のレンズ基板を説明するための模式的な縦断面図である。 比較例のレンズ基板を説明するための模式的な縦断面図である。
符号の説明
1…マイクロレンズ基板(レンズ基板) 2…基板本体 21…マイクロレンズ(レンズ部) 211…中心 22…第1の領域(着色部) 23…第2の領域(非着色部) 24…組成物(第2の領域形成用組成物) 26…基材 27…組成物(第1の領域形成用組成物) 28…第1の行 29…第2の行 4…マスク形成用膜 5…フレネルレンズ部 51…フレネルレンズ 6…凹部付き部材(マイクロレンズ形成用凹部付き部材) 61…凹部 7…基板 8…マスク 81…初期孔 89…裏面保護膜 9…境界凹凸形成用型 10…透過型スクリーン 11…平板(押圧部材) 300…リア型プロジェクタ 310…投写光学ユニット 320…導光ミラー 340…筐体

Claims (16)

  1. 多数個の凸レンズとしてのレンズ部を有するレンズ基板であって、
    前記レンズ部の表面付近に設けられた所定の濃度で着色された第1の領域と、
    前記第1の領域よりも着色濃度が低く、前記第1の領域に接触するようにして設けられた第2の領域とを備え、
    前記第1の領域と前記第2の領域との境界が凹凸をなすものであり、
    前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の平均ピッチをP[μm]、前記レンズ部の平均ピッチをP[μm]としたとき、P>Pの関係を満足することを特徴とするレンズ基板。
  2. 前記第2の領域は、実質的に着色されていないものである請求項1に記載のレンズ基板。
  3. 前記レンズ部は、マイクロレンズである請求項1または2に記載のレンズ基板。
  4. 前記Pは、30〜600μmである請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ基板。
  5. 前記レンズ部の平均ピッチP[μm]は、25〜360μmである請求項1ないし4のいずれかに記載のレンズ基板。
  6. 前記Pおよび前記Pは、1.2≦P/P≦24の関係を満足する請求項1ないし5のいずれかに記載のレンズ基板。
  7. 前記Pおよび前記Pは、5.0μm≦P−P≦575μmの関係を満足する請求項1ないし6のいずれかに記載のレンズ基板。
  8. 前記レンズ部の頂部付近における前記第1の領域の平均厚さは、10〜400μmである請求項1ないし7のいずれかに記載のレンズ基板。
  9. 前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の高低差は、15〜360μmである請求項1ないし8のいずれかに記載のレンズ基板。
  10. 前記第1の領域の着色濃度は、Y値(D65/2°視野)で20〜95%である請求項1ないし9のいずれかに記載のレンズ基板。
  11. 前記レンズ部の配置は千鳥配置であり、前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の配置がハニカム配置である請求項1ないし10のいずれかに記載のレンズ基板。
  12. 複数のレンズ部を有するレンズ基板であって、
    前記レンズ部は、該レンズ部の光入射側に所定の濃度で着色された第1の領域と、
    前記第1の領域の光出射側に、前記第1の領域よりも着色濃度が低く、前記第1の領域に接する境界が凹凸をなすように形成された第2の領域とを有し、
    前記第1の領域と前記第2の領域との境界の凹凸の平均ピッチをP [μm]、前記レンズ部の平均ピッチをP [μm]としたとき、P >P の関係を満足することを特徴とするレンズ基板。
  13. 前記レンズ部は、光入射側が凸となるレンズであることを特徴とする請求項12に記載のレンズ基板。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載のレンズ基板を備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  15. 光の出射側にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ部と、
    前記フレネルレンズ部の光の出射側に配置された請求項1ないし13のいずれかに記載のレンズ基板とを備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  16. 請求項14または15に記載の透過型スクリーンを備えたことを特徴とするリア型プロジェクタ。
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