JP4983761B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
定着装置は、互いに対向配置される加熱ローラおよび加圧ローラを備えている。トナー像が転写された用紙は、加熱ローラと加圧ローラとの間を通過し、このとき、加熱ローラによる加熱および加圧ローラによる加圧によって、トナー像が用紙に定着される。
そこで、定着装置におけるジャム処理を容易とする画像形成装置として、たとえば、定着器の加圧ローラ側を被覆する定着器カバーを、装置本体カバーに連動して翼状に開くように構成することにより、ジャム処理を容易にすることが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
そのため、上下両側からシートを掴みにくく、ジャム処理しにくいという不具合がある。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記第3壁には、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに前記切欠部と重なる部分において、低熱伝導率部材が設けられていることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発明において、前記剥離部材は、前記筐体に形成される凹部に配置されることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の発明において、前記筐体の前記搬送方向下流側端部には、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに前記剥離部材と重なる部分において、前記被定着部材を搬送する搬送部材が設けられていることを特徴としている。
また、この発明によれば、筐体は、第1壁と、第1壁の搬送方向下流側端部から、搬送路に対して加熱部材側に向かって延びる第2壁とを備えており、第1壁と第2壁とにわたって切欠部が形成されている。
そのため、搬送路に対して加熱部材側を第1壁によって被覆しながら、切欠部において、被定着部材の搬送方向下流側端部を、加熱部材側および加圧部材側の両側からつかんで、取り除くことができる。
また、この発明によれば、切欠部には、、その搬送方向下流側端部に揺動自在に支持される可動壁が設けられている。
そのため、ジャム処理するとき以外は、可動壁により、確実に切欠部を閉鎖することができる。
その結果、ジャム処理時に、加熱部材に接触することをより一層防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに切欠部と重なる第3壁は、搬送路に向かって突出している。そのため、搬送路に向かう方向において、第3壁によりさらに確実に加熱部材を被覆することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに切欠部と重なる第3壁には、低熱伝導率部材が設けられている。
そのため、切欠部において、第3壁により、加熱部材からの熱を遮ることができる。
そのため、別途、被定着部材を案内する部材を設ける必要がなく、定着装置の部品点数を低減することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、剥離部材は、筐体に形成される凹部に配置される。
また、請求項7に記載の発明によれば、筐体には、被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに剥離部材と重なる部分において、被定着部材を搬送する搬送部材が設けられている。
そのため、剥離部材によって剥離された被定着部材を、搬送部材によって、搬送方向下流側に向かって、確実に搬送することができる。
そのため、容易にジャム処理することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの側断面図である。
図2は、図1に示すレーザプリンタの斜視図であって、リヤカバーを開放した状態を示す。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、フィーダ部3および画像形成部4を備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2の一方側の側壁には、フロントカバー5がその下端部を支点として開閉可能に設けられている。フロントカバー5を開くと、本体ケーシング2の内部空間が開放される。この開放状態で、プロセスカートリッジ10(後述)を、本体ケーシング2の内部空間に着脱させることができる。フロントカバー5を閉じると、本体ケーシング2の内部空間が閉鎖される。
リヤカバー6を開くと、図2に示すように、定着ユニット11(後述)の後方の空間が開放される。
なお、リヤカバー6には、リヤカバー6の閉鎖状態において、定着ユニット11(後述)の搬送ローラ40(後述)に下方から圧接されるピンチローラ71が設けられている。ピンチローラ71は、リヤカバー6の開閉動作に連動し、リヤカバー6の開放状態において、搬送ローラ40(後述)から離間される。
(2)フィーダ部
フィーダ部3は、図1に示すように、被定着部材の一例としての用紙Pを収容する給紙トレイ7を備えている。給紙トレイ7は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。給紙トレイ7の前端部上方には、給紙ローラ8と、Uターンパスからなる給紙パス29とが配置されている。
(3)画像形成部
画像形成部4は、スキャナユニット9、プロセスカートリッジ10および定着装置の一例としての定着ユニット11を備えている。
(3−1)スキャナユニット
スキャナユニット9は、本体ケーシング2の上部に配置されている。スキャナユニット9は、鎖線で示すように、感光ドラム14(後述)に向けて、画像データに基づくレーザビームを出射し、感光ドラム14(後述)を露光する。
(3−2)プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ10は、スキャナユニット9の下方に配置されている。プロセスカートリッジ10は、本体ケーシング2に着脱自在に装着されるドラムカートリッジ12と、そのドラムカートリッジ12に着脱自在に装着される現像カートリッジ13とを備えている。
(3−2−1)ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジ12には、感光ドラム14が回転可能に設けられている。また、ドラムカートリッジ12には、感光ドラム14の周囲において、スコロトロン型帯電器15、および、転写ローラ16が設けられている。
(3−2−2)現像カートリッジ
現像カートリッジ13は、その筐体(現像フレーム17という。)内に、アジテータ18、供給ローラ19、現像ローラ20および層厚規制ブレード21を備えている。
トナー収容室22には、非磁性一成分の正帯電の重合トナーが収容され、アジテータ18が設けられている。
現像室23には、供給ローラ19、現像ローラ20および層厚規制ブレード21が設けられている。
(3−2−3)プロセスカートリッジでの現像動作
トナー収容室22内のトナーは、アジテータ18の回転により、トナー収容室22内で攪拌されつつ、その一部が連通口24を介して現像室23内の供給ローラ19に供給される。供給ローラ19に供給されたトナーは、供給ローラ19の回転により、現像ローラ20に供給される。このとき、トナーは、供給ローラ19と現像バイアスが印加されている現像ローラ20との間で正極性に摩擦帯電される。こうして現像ローラ20に供給されたトナーは、現像ローラ20の回転に伴って、層厚規制ブレード21により厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ20の周面上に担持される。
そして、感光ドラム14の回転により、感光ドラム14の表面に形成されている静電潜像が現像ローラ20と対向すると、現像ローラ20の表面に担持されている正帯電トナーが、その静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光ドラム14の表面にトナー像が担持される。そして、トナー像は、感光ドラム14と転写ローラ16との間に搬送されてくる用紙P上に転写される。
(3−3)定着ユニット
定着ユニット11は、プロセスカートリッジ10の後方に設けられている。また、定着ユニット11は、用紙Pと接触される加熱部材の一例としての加熱ローラ25と、用紙Pの搬送路を挟むように加熱ローラ25に対して対向配置され、用紙Pを加熱ローラ25に下方から圧接させる加圧部材の一例としての加圧ローラ26とを備えている。
(4)排紙
トナー像が定着した用紙Pは、排紙ローラ27に向けて搬送され、排紙ローラ27によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ28上に排紙される。
2.定着ユニットの詳細
図3は、図1に示される定着ユニットの斜視図である。
図5は、図4に対応する側断面図であって、(a)は、A−A断面を示し、(b)は、B−B断面を示す。
(1)定着ユニットの構成
定着ユニット11は、図3に示すように、上記したように、加熱ローラ25および加圧ローラ26を備えている。加熱ローラ25および加圧ローラ26は、それらの長手方向が、レーザプリンタ1の左右方向に沿うように配置されている。
また、定着ユニット11は、加熱ローラ25および加圧ローラ26を収容する筐体の一例としての定着フレーム30と、用紙Pを加熱ローラ25から剥離させる剥離部材の一例としての4つの剥離爪33と、用紙Pを搬送する搬送部材の一例としての4つの搬送ローラ40とを備えている。
支持板32は、ユニットカバー31の左右方向両端部から下側に向かって延びる平板形状に形成されている。左右の支持板32には、加熱ローラ25の支持部材を回転自在に支持する軸受部材(図示せず)、および、加圧ローラ26のローラ軸を回転自在に支持する軸受部材(図示せず)が設けられている。
ガイド壁34は、図3および図5(a)に示すように、用紙Pの搬送方向(後方斜め上方)に沿って延び、用紙Pの搬送を案内する第1壁36と、第1壁36の後端部から上側に向かって延びる第2壁37と、第1壁36の前端部から、加熱ローラ25と対向するように、上側に向かって延びる第3壁38とを備えている。
さらに、ガイド壁34には、後側から前側に向かって投影したときに、各剥離爪収容部35の間、および、剥離爪収容部35と支持板32との間に配置されるように、5つの切欠部39が形成されている。すなわち、剥離爪収容部35と切欠部39とは、左右方向に沿って、交互に並列配置されている。
なお、第3壁38は、図4に示すように、後側から前側に向かって投影したときに、切欠部39と重なる部分において、第1壁36よりも下方に向かって突出している。
また、剥離爪33は、支持部41と、後側(用紙Pの搬送方向下流側)から加熱ローラ25の表面に接触し、用紙Pを加熱ローラ25から剥離させる先端部分42と、加熱ローラ25から剥離された用紙Pを搬送ローラ40に案内するための案内部43とを備えている。
先端部分42は、加熱ローラ25に向かって延びる略楔状の先端を備える側面視台形状に形成されており、その中央には、側面視矩形状の係止穴46が形成されている。
案内部43は、先端部分42の下端縁として、側面視一直線状に形成されている。
一方、剥離爪収容部35内の前側には、左右方向に架設される揺動軸47が設けられている。
そして、剥離爪33は、その自重によって、揺動軸47を支点に左側面視反時計回りに付勢され、これによって、加熱ローラ25の外周面に接離可能に接触されている。
搬送ローラ40は、図3および図5(b)に示すように、用紙Pの後側から前側に向かって投影したときに剥離爪33と重なるように、剥離爪収容部35内の後側に配置されている。より具体的には、左右方向に投影したときに、下部が第1壁36から膨出するように、第1壁36の後端部と重なる。搬送ローラ40は、第2壁37の切欠面の左右方向中央から下方に突出するアーム板48に回転自在に支持されている。
(2)定着ユニットの作用
画像形成時には、トナー像が転写された用紙Pが、加熱ローラ25と加圧ローラ26との間を前側から後側へと通過すると、用紙Pが加熱および加圧され、トナー像が用紙Pに定着される。
次いで、剥離された用紙Pは、剥離爪33の案内部43によって案内され、ガイド壁34の第1壁36に接触する。
3.ジャム処理の動作
画像形成時に、用紙Pが、定着ユニット11において、搬送途中で詰まったときには、詰まった用紙Pを取り除くジャム処理が必要とされる。
このとき、定着ユニット11の後方には、定着ユニット11まで手を入れられる程度の空間が形成されており、その空間を通して加熱ローラ25と加圧ローラ26とのニップ部を直接視認することができる。なお、リヤカバー6の開放に連動して、図示しない機構により、加圧ローラ26の加熱ローラ25に対する圧接が解除される。
そして、定着ユニット11の近くまで手を入れ、切欠部39に指を入れると、用紙Pの上面(加熱ローラ側面)を触ることができる。
4.作用効果
(1)この定着ユニット11によれば、図3に示すように、加熱ローラ25から用紙Pを剥離させる4つの剥離爪33が、左右方向に沿って間隔を隔てて並列配置されている。そして、加熱ローラ25よりも後側において、後方斜め上方に向かって延びるガイド壁34には、後側から前側に向かって投影したときに、各剥離爪33の間に配置されるように、切欠部39が形成されている。
(2)また、この定着ユニット11によれば、ガイド壁34は、第1壁36と、第1壁36の後端部から、上側に向かって延びる第2壁37とを備えており、第1壁36と第2壁37とにわたって切欠部39が形成されている。
そのため、加熱ローラ25をガイド壁34によって被覆しながら、そのガイド壁34に形成される切欠部39において、用紙Pの後端部を、上下両側から掴んで、取り除くことができる。
(3)また、この定着ユニット11によれば、ガイド壁34は、加熱ローラ25と対向する第3壁38を備えている。そのため、第3壁38により、確実に加熱ローラ25を被覆することができる。
(4)また、この定着ユニット11によれば、後側から前側に向かって投影したときに、切欠部39と重なる第3壁38は、下方に向かって突出している。そのため、上下方向において、第3壁38によりさらに確実に加熱ローラ25を被覆することができる。
(5)また、この定着ユニット11によれば、ガイド壁34は、用紙Pの搬送を案内する。
そのため、別途、用紙Pを案内する部材を設ける必要がなく、定着ユニット11の部品点数を低減することができる。
(6)また、この定着ユニット11によれば、剥離爪33は、定着フレーム30に形成される剥離爪収容部35に配置される。
(7)また、この定着ユニット11によれば、ガイド壁34には、後側から前側に向かって投影したときに剥離爪33と重なる部分において、用紙Pを搬送する搬送ローラ40が設けられている。
そのため、剥離爪33によって剥離された用紙Pを、搬送ローラ40によって、搬送方向下流側の排紙ローラ27に向かって、確実に搬送することができる。
(8)また、この画像形成装置によれば、上記した定着ユニット11を備えている。
5.変形例
図6は、本発明の他の実施形態における切欠部を示す斜視図である。
なお、図6において、上記と同様の部材には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
遮熱シート51は、不織布などからシート形状に形成され、切欠部39内において、第3壁38の後面のほぼ全面に貼着されている。
図7は、本発明の他の実施形態における切欠部を示し、(a)は、斜視図であり、(b)は、側断面図である。
なお、図7において、上記と同様の部材には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
シャッタ61は、被覆板63と、被覆板63の上端部に連続する軸部62とを備えている。
軸部62は、左右方向に沿って延びる円柱状に形成されており、その左右方向長さは、被覆板63の左右方向長さよりもやや長く形成されている。
また、第1壁36の切欠面には、その上端部において、その左右方向内面から左右方向内側に向かって突出する円筒形状の係止筒部65が設けられている。
また、シャッタ61の軸部62には、コイルばね64が巻回されている。
コイルばね64は、一端が第2壁37の切欠面に係止され、他端がシャッタ61の被覆板63に係止されている。これにより、シャッタ61は、常には、コイルばね64の付勢力によって、軸部62を支点として、左側面視において時計回りに付勢されている。そのため、被覆板63は、常には、第2壁37の後方開放部分を被覆するように、上下方向に沿って配置される。
また、ジャム処理するとき以外は、コイルばね64の付勢力により、シャッタ61によって、確実に切欠部39を閉鎖することができる。
11 定着ユニット
25 加熱ローラ
26 加圧ローラ
30 定着フレーム
33 剥離爪
34 ガイド壁
35 剥離爪収容部
36 第1壁
37 第2壁
38 第3壁
39 切欠部
40 搬送ローラ
51 遮熱シート
61 シャッタ
P 用紙
Claims (8)
- 被定着部材と接触される加熱部材、
前記被定着部材の搬送路を挟むように前記加熱部材に対して対向配置され、前記被定着部材を前記加熱部材に圧接させる加圧部材、
前記加熱部材および前記加圧部材を回転可能に支持する筐体、および、
前記被定着部材の搬送方向下流側から前記加熱部材に接触し、前記被定着部材を前記加熱部材から剥離させる複数の剥離部材を備え、
各前記剥離部材は、前記加熱部材の軸方向に沿って間隔を隔てて並列配置されており、
前記筐体は、
前記搬送路に対して前記加熱部材側、かつ、前記加熱部材よりも前記搬送方向下流側に配置され、前記搬送方向に沿って延びる第1壁と、
前記第1壁の前記搬送方向下流側端部から、前記搬送路に対して前記加熱部材側に向かって延びる第2壁と
を備え、
前記筐体には、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに、各前記剥離部材の間に配置されるように、前記第2壁から前記第1壁に向かって、前記第1壁と前記第2壁とにわたって切り欠かれる切欠部が形成されており、
前記切欠部には、その前記搬送方向下流側端部に揺動自在に支持される可動壁が設けられていることを特徴とする、定着装置。 - 前記筐体は、前記第1壁の前記搬送方向上流側端部から、前記加熱部材と対向するように、前記搬送路に対して前記加熱部材側に向かって延びる第3壁を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 前記第3壁は、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに前記切欠部と重なる部分において、前記搬送路に向かって突出していることを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。
- 前記第3壁には、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに前記切欠部と重なる部分において、低熱伝導率部材が設けられていることを特徴とする、請求項2または3に記載の定着装置。
- 前記第1壁は、前記被定着部材の搬送を案内することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の定着装置。
- 前記剥離部材は、前記筐体に形成される凹部に配置されることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の定着装置。
- 前記筐体の前記搬送方向下流側端部には、前記被定着部材の搬送方向下流側から上流側に向かって投影したときに前記剥離部材と重なる部分において、前記被定着部材を搬送する搬送部材が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の定着装置。
- 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の定着装置を備えることを特徴とする、画像形成装置。
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