JP4982697B2 - 粒子計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流下される粒子について粒子速度と粒子数と粒径を計測する粒子計測装置に関する。
従来、流体と共に流下される粒子を撮影し、その撮影画像から粒子を解析する方法は様々な分野で使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−136439号公報
ところで、従来の粒子の解析装置として、粒子速度を測定するものや、粒子数を測定するものや、粒径を測定するものなどがあるが、それら3つを同時に測定する装置で有効なものは未だ提案されていない。
例えば、血小板等の血球の凝集能により形成された凝集塊の大きさや数等を知ることは、凝集反応を正確に把握する上で種々の疾患の診断に必要不可欠になっており、凝集塊を粒子として測定する血小板凝集能測定装置が知られている。しかしながら、疾患の診断には、粒径や粒子数等を別々に測定するのではなく同時に測定できる装置が望まれる。
本発明は、粒子速度と粒子数と粒径を同時計測することができる粒子計測装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1及び図2に例示するものであって、画像データ(GD)に基づいて粒子を計測する粒子計測装置(1)において、
粒子が混入された流体を層流状態で流下させる微小流路(2a)と、
該流体の流下方向(x)に略直交する方向から、前記微小流路(2a)を流下される粒子を撮影する撮影手段(6)と、
該撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき、流下される粒子の速度(u)を計測する粒子速度計測手段(70)と、
前記撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき、所定時間内に流下される粒子の数(n)を計測する粒子数計測手段(71)と、
前記撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき、流下される粒子の径を計測する粒径計測手段(72)と、
各計測手段(70,71,72)が計測を行なったときの時間のデータに基づき、各計測手段(70,71,72)が計測した計測値を時間に関連付けて管理するデータ関連付け手段(73)と、を備え
前記粒子数計測手段(71)は、
前記撮影手段(6)が撮影した2枚の静止画像から差分画像を形成する差分画像形成部(711)と、
どの粒子がどの位置に移動したかの対応付けを行なう対応付け部(712)と、
該対応付け部(712)からのデータに基づき粒子の数(n)を計数する粒子数計数部(713)と、
前記粒子速度計測手段(70)で求めた各粒子の速度(u)から、次の静止画像における粒子の位置を予測する粒子位置予測部(714)と、
該粒子位置予測部(714)のデータに基づき、次の静止画像における粒子の挙動であるオーバーラップやフレーム・インやフレーム・アウトを予測する粒子挙動予測部(715)と、
該粒子挙動予測部(715)からのデータに基づき前記粒子数計数部(713)の計測データを補正する粒子数補正部(716)と、
を備え、
前記フレーム・インとは、粒子が1枚目の静止画像に写っておらず、次の静止画像で現れることをいい
前記フレーム・アウトとは、粒子が1枚目の静止画像に写っていても、次の静止画像で写らなくなることをいい、
前記オーバーラップとは、粒子が、他の粒子に追いついて追い越すことをいうことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記粒子速度計測手段(70)が、前記撮影手段(6)が撮影した複数枚の静止画像を画像処理して各粒子の移動距離を算出する移動距離算出部(701)と、該算出した移動距離を撮影間隔で割ることによりその速度を算出する粒子速度算出部(702)と、からなることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記粒径計測手段(72)は、前記撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき、画像上での粒径を算出する第1粒径算出手段(72A)を備えたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の発明において、前記粒径計測手段(72)が、前記撮影手段(6)の焦点面(図12の符号60a参照)を基準とした粒子のズレ量(Δz)に基づき前記第1粒径算出手段(72A)の算出結果を補正する粒径補正部(72B)を備えたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の発明において、前記流体は、液体、気体、液体−気体の混相流体、液体−固体の混相流体、気体−固体の混相流体、又は液体−気体−固体の混相流体であることを特徴とする。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
請求項1乃至に係る発明によれば、所定時間内に流下される粒子の数と、粒子の速度と粒子の径とを互いに関連付けて計測することができる。この場合の流体は層流状態で流れるため、各粒子の流下方向は一定であり、したがって、前記対応付け部による粒子の移動予測が簡単となる。この方法によれば、計算量を大幅に削減できて、より簡単に計測を行なうことができる。また、粒子の挙動を考慮した計数を行なうため、粒子数を正確に測定することができる。さらに、請求項の補正により、粒径を正確に求めることができる。
以下、図1乃至図14に沿って、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ここで、図1は、本発明に係る粒子計測装置の要部(データ処理装置)の構成の一例を示すブロック図であり、図2は、本発明に係る粒子計測装置の全体構成の一例を示す模式図であり、図3(a) (b) は、撮影手段が撮影した2枚の静止画像の一例を示す図(写真)であり、(c) は、それらの差分画像の一例を示す図(写真)であり、図4は、PIV処理を説明するための模式図である。また、図5は、粒子速度と第3軸方向位置との関係を示す図であり、図6は、微小流路中を粒子が流下される様子を示す模式図であり、図7は、粒子の追い越しの様子を示す模式図であり、図8は、粒子が流下される一態様を示す模式図であり、図9は、粒子が流下される他の態様を示す模式図である。さらに、図10は、本発明の装置による測定粒径dと、Burker−Turk型の血球計数盤による測定粒径dとを比較するための図であり、図11は、見掛けの粒径d’の算出の条件を説明するための模式図である。また、図12は、粒子が流下される様子を第2軸方向側から見た模式図であり、図13は、3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面であり、図14は、本発明の効果を説明するための図面である。
本発明に係る粒子計測装置は、流下される粒子をその画像データに基づいて計測する粒子計測装置であって、具体的には、
・ 所定時間内に流下される粒子の数と、
・ 粒子の速度と、
・ 粒子の径
とを計測するものである。
ところで、多数の粒子が次々と流下されるような状態において、これらの計測データ(つまり、粒子の数、速度及び径についてのデータ)を取得するタイミングはほぼ一致している必要がある。タイミングが一致していなければ、粒子数としてカウントされた粒子と、速度を計測した粒子と、径を計測した粒子とが異なってしまい、それらの計測データを関連付ける意味が無くなるからである。そこで、本発明では、後述のデータ関連付け手段73によって各計測値の関連付けを行なうようになっている。
以下、この粒子計測装置の具体的構造を図面に沿って説明する。
本発明に係る粒子計測装置は、図2に符号1で例示するものであって、微小流路2aを有するマイクロ化学チップ2を備えている。この微小流路2aの上流側は容器(本明細書においては“試料容器”とする)3に連通されていて、該試料容器3には、粒子が混入された流体が入れられている。また、該微小流路2aの下流側には、該微小流路2aを流下される流体の流量を測定する流量測定手段4が配置されており、該流量測定手段4の下流側にはマイクロポンプ5が配置されている。このマイクロポンプ5を駆動することにより、前記試料容器3中の流体(粒子が混入された流体)は、前記微小流路2aを流下され、その流量は前記流量測定手段4により測定されることとなる。なお、この装置では、マイクロポンプ5は流量測定手段4の下流側に配置されているが、もちろんこれに限られるものではなく、他の位置に配置されていても良い。
ここで、本明細書における流体とは、
・ 液体、
・ 気体、
・ 液体−気体の混相流体、
・ 液体−固体の混相流体、
・ 気体−固体の混相流体、又は
・ 液体−気体−固体の混相流体
を言う。本発明は、例えば、血液中の血小板の粒径を計測するために用いることができる。その血液中には血漿や血小板や赤血球や白血球が存在するが、その場合には、血漿が前記液体に該当し、血小板が前記粒子に該当し、赤血球が前記固体に該当することとなり、血液自体は液体−気体−固体の混相流体に該当することとなる。
本発明に用いる微小流路2aは、幅や深さを微小(例えば、幅が200μmで、深さが100μm)としてレイノルズ数を臨界レイノルズ数(約2000)よりもかなり小さくしたもの(例えば、0.35〜1.4程度)であって、流体が層流状態で流れるようにしている。
図2に示す流量測定手段4は、前記微小流路2aから流れ出た流体を収容する収容容器40と、該収容容器40に収容された流体の重量を測定する重量測定部(電子天秤)41と、該電子天秤41による測定結果(試料の重量のデータ)と時間データとに基づき流量Q(例えば、μl/sの単位の流量)を演算する流量演算部42と、により構成されている。図2における収容容器40は密封容器になっていて、上述のポンプ5によって容器内の空気を吸引することにより、前記試料容器3→前記微小流路2a→前記収容容器40へ試料が流れることとなる。なお、本発明に用いる流量測定手段としては別の構成のものでも良く、また、微小流路2aの下流側以外の位置に配置されていても良い。
また、この粒子計測装置1は、前記流体の流下方向xに略直交する方向(−z方向の側)から該微小流路2aを撮影する撮影手段6を備えていて、該微小流路2aを流下される粒子を撮影できるようになっている。この撮影手段6は、動画像を撮影するカメラ60と、微小流路2aを照明する光源61と、レンズ62,63とにより構成すると良い。ここで、カメラ60としては、CCDカメラや高速CCDカメラやEMCCDカメラやIICCDカメラやCMOSカメラ等の公知のカメラを用いると良い。また、光源61としては、ハロゲンランプやキセノンランプや白色LED等の公知の光源を用いると良い。この撮影手段6が撮影した画像データGDはデータ処理装置(パソコン)7に伝送され、この処理装置内で粒径等の算出が行なわれるようになっている。なお、撮影された画像はUSB2.0のインターフェースやビデオキャプチャーボードを介して伝送されるようにすると良い。
本明細書においては、説明の便宜上、流体(粒子が混入されたもの)が流下される方向(符号x参照)を“第1軸方向”とし、該第1軸方向xに略直交する方向であって前記撮影手段6が前記微小流路2aを撮影する方向(符号z参照)を“第3軸方向”とし、該第1軸及び第3軸方向に略直交する方向(符号y参照)を“第2軸方向”とする。
ところで、上述のデータ処理装置7には、図1に例示するように、
(1)
前記撮影手段6が撮影した画像データGDに基づき、流下される粒子の速度uを計測する粒子速度計測手段70と、
(2)
該撮影手段6が撮影した画像データGDに基づき、所定時間内に流下される粒子の数nを計測する粒子数計測手段71と、
(3)
前記撮影手段6が撮影した画像データGDに基づき、流下される粒子の径dp3を計測する粒径計測手段72と、
(4)
各計測手段70,71,72が計測を行なったときの時間のデータに基づき、各計測手段70,71,72が計測した計測値u,n,dp3を時間に関連付けて管理するデータ関連付け手段73と、
が配置されている。以下、これらの手段70,71,72,73について詳述する。
(1) 粒子速度計測手段70
微小流路2aでは流体は上述のように層流状態に流れるので、各粒子は微小流路2aの壁面との距離がほぼ一定のままで流下され(つまり、壁面に近づいたり遠ざかったりすることはほとんど無く)、一つ一つの粒子の速度自体はほとんど変化しない。したがって、前記粒子速度計測手段70は、
・ 前記撮影手段6が撮影した複数枚の静止画像を画像処理して各粒子の移動距離を算出する移動距離算出部701と、
・ 該算出した移動距離を撮影間隔Δtで割ることによりその速度を算出する粒子速度算出部702と、
により構成すると良い。前記移動距離算出部701は、例えば、後述する差分画像形成部711と同様に差分画像を形成し、公知の画像処理を施すことによって移動距離を算出すると良い。
(2) 粒子数計測手段71
この粒子数計測手段71は、
・ 前記撮影手段6が撮影した2枚の静止画像(画像データ)から差分画像を形成する差分画像形成部711と、
・ どの粒子がどの位置に移動したかの対応付けを行なう対応付け部712と、
・ 該対応付け部712からのデータに基づき、粒子の数を計数する粒子数計数部713と、
により構成すると良い。ここで、図3(a)
(b) は、撮影手段6が撮影した2枚の静止画像の一例を示すものである。図3(a) に示す4つの粒子は、所定時間後には同図(b) に示す位置まで移動している。また、図3(c)
は、それら2枚の静止画像の差分画像であって、適当なオフセットを加えたものである。その差分画像に表示される白い点は、後の画像で撮影された粒子であり、黒い点は、前の画像で撮影された粒子である。いま、バックグラウンドの灰色よりも黒い色と、該灰色よりも白い色の2つの閾値を使って画像処理を行ない、黒い点及び白い点を抽出する。粒子を抽出後、前記対応付け部712によってPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)処理を行なって粒子の対応付けを行ない、前記粒子数計数部713により粒子数の計数を行なう。
ここで、前記対応付け部712によるPIV処理について説明する。
一般に行なわれているPIV処理では、粒子がどの方向に移動したかも不明であるため、画像をいくつかの領域に分割し、その領域と一番相関が高い場所を探し、移動した量を探し出す。しかし、その方法では、計算量が膨大となる。本発明に係る装置の場合、流体はx方向に層流状態に流下されるので、粒子もx方向に移動するだけであって、他の方向(y方向やz方向)にはほとんど移動しない。つまり、図4に符号1,2で示す粒子はx方向にそのまま移動するだけに過ぎない(点線参照)。前記対応付け部712による処理はこのような前提の下に行なわれるものであって、公知の画像処理(各オブジェクトの画素の座標を各々足し合わせて、最後に面積で割るというもの)で各粒子の重心座標を算出し、y座標が同じで、かつx座標が増えている粒子を2枚目の画像から探すという処理である。この方法によれば、計算量を大幅に削減することができる。
ところで、図4では、1枚目の静止画像で符号1,2の粒子が視認され、2枚目の静止画像で点線で示した2個の粒子が視認されることとなるが、実際の画像では、このようなパターンだけに限られるものではない。例えば、図7に示すように粒子1が粒子2を追い越したり、或いは図8や図9のような挙動を示すこともある。以下、それらについて説明する。
〈粒子の追い越し(オーバーラップ)〉
上述したように流体は層流状態で流下されて一つ一つの粒子の速度自体はほとんど変化しない。しかし、層流状態で流れる流体の流速そのものは、流路壁面からの距離によって異なり、粒子の速度も、流路壁面からの距離によって異なる。図5は、粒子の速度と第3軸方向位置との関係の一例を示す図であり、第3軸方向位置が0及び50μmは流路壁面で、第3軸方向位置が25μmでは流路の真ん中ということになる。つまり、粒子の速度は壁面から離れるほど速くなり、上に凸の放物線のような曲線を描くこととなる。いま、図6に示す微小流路2aにおいて仮想面Bを考えると、この仮想面Bに沿って流下される粒子について図5の関係が成立し(当然ながら、該仮想面Bに直交するxy面についても図5の関係は成立する)、速度分布曲線は符号Cで示すようになり、壁面に近いほど粒子速度が遅くなり、壁面から離れるほど粒子速度は速くなる。ここで、
・ 流路上壁面に近い位置を流れる粒子2
・ 該上壁面から離れた位置を流れる粒子1
の2つの粒子について考察すると、上側の粒子2の速度は下側の粒子1の速度に比べると遅くなることが分る。
図7(a) 〜(c) は、上述の2つの粒子を撮影した撮影画像の一例を示す模式図である。なお、その撮影方向は図6に矢印Dで示す方向である。図7(a)
に示す粒子1は、粒子2よりも速度が速いので、次の撮影画像(同図(b) 参照)では粒子2に追いつき、さらに次の撮影画像(同図(c) 参照)では該粒子2を追い超すこととなる。
また、撮影のタイミングや粒子の速度によっては、図8(a) に示すように粒子1が撮影画像に写っておらず、次の撮影画像で(粒子2を追い越した位置に)現われることもあり得る(フレーム・イン)。
さらに、図9(a) に示すように2つの粒子が写っていても、図9(b) に示すように、次の画像では1つの粒子が写らなくなる場合もある(フレーム・アウト)。
前記対応付け部712において正確な対応付けを行なうには、上述のような粒子の様々な挙動までも把握し、それに基づく補正を行なう必要がある。そこで、上述の粒子数計測手段71には、
・ 前記粒子速度計測手段70で求めた各粒子の速度uから、次の静止画像における粒子の位置を予測する粒子位置予測部714と、
・ 該粒子位置予測部714のデータに基づき粒子の挙動(粒子同士の重なりやオーバーラップやフレーム・インやフレーム・アウト等)を予測する粒子挙動予測部715と、
・ 該粒子挙動予測部715からのデータに基づき前記粒子数計数部713の計測データを補正する粒子数補正部716と、
を設けておくと良い。
本発明者らは、5種類の試料の粒子数を、上述の粒子数計測手段71とBurker−Turk型の血球計数盤とによって測定し、両者を比較してみた。図10は、本発明の装置による測定粒径dと、Burker−Turk型の血球計数盤による測定粒径dとを比較するための図である。当然ながら、dとdとの関係がd=d(原点を通り、傾きが45度の右上がりの直線)のような関係になることが理想である。本発明の装置による測定結果をプロットすると、d=1.041d+3.306となり、ほぼd=dに近い関係であることが分った。これにより、上述の粒子数計測手段71の計測結果は精度が良いことが分った。
(3) 粒径計測手段72
この粒径計測手段72は、前記撮影手段6が撮影した画像データGDに基づき画像上での見掛けの粒径d’を算出する第1粒径算出手段72Aを備えており、該算出手段72Aによって該粒径d’を算出するように構成されている。この第1粒径算出手段72Aは、前記画像データGDに基づき粒子の面積Sを算出する面積算出部721と、該面積算出部721が算出した面積Sと下式とに基づき見掛けの粒径d’を演算する粒径演算部722と、により構成すると良い。つまり、この第1粒径算出手段72Aでは、図11に実線Aで例示するような扁平な形状の粒子であったとしても破線A’に示すような球形(画像上では円形)と仮定し、その粒径d’を算出している。なお、この第1粒径算出手段72Aは直径d’を算出しているが、半径を算出する構成のものを本発明の権利範囲から除外するものでは無い。この面積Sは、上述の差分画像を使って算出するようにすると良い。
ところで、上式による算出結果d’は、粒子の第3軸方向の位置に依存する誤差を含み得る。以下、この点を図12及び図13に沿って説明する。
図12において符号60がカメラを示し、符号60aが、そのカメラ60の焦点面を示すものとする。いま、真ん中の粒子Aが焦点面60aを流れ、図示上方の粒子Aが焦点面60aよりカメラ60から遠い側を流れ、図示下方の粒子Aは焦点面60aよりカメラ60に近い側を流れたとする。図13は、それら3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面である。図12と図13は似たような図面ではあるが、あくまで視認する方向が異なり、図12は第2軸方向側(y軸の+側)から見た図であり、図13は、第3軸(z軸)の−側から見た図(撮影した画像の図)である。撮影された画像では、焦点面60aを流れた粒子Aは最小に写るものの(図13参照)、他の2つの粒子(つまり、焦点面60aより遠い側を流れた粒子Aと、焦点面60より近い側を流れた粒子A)は真ん中の粒子Aに比べるとぼやけて大きく写ってしまう(図13参照)。このため、それら2つの粒子A,Aの見掛けの粒径d’は実際のものよりも大きく算出されてしまうこととなる。このような誤差を無くすには、焦点面60aからのズレ量(図12の符号Δz及びΔz参照)に応じて粒径d’を補正する必要がある。そこで、前記粒径計測手段72に粒径補正部72Bを設けておき、前記撮影手段6の焦点面60aを基準とした粒子の第3軸方向についてのズレ量Δzに基づき前記第1粒径算出手段72Aの算出結果d’を補正するようにすると良い。以下、この粒径補正部72Bについて説明する。
該粒径補正部72Bは、図1に示すように、
・ 粒子についての第2軸方向に関する位置yを前記画像データGDから測定する第2軸方向位置測定部723と、
・ 前記流量測定部4の測定結果Q、前記粒子速度計測手段70の算出結果u、前記第2軸方向位置測定部723による測定結果y、及び前記微小流路2aを流れる流体についてのナビエ・ストークス(Navier−Stokes)の方程式から粒子の第3軸方向位置zを算出する第3軸方向位置算出部724と、
・ 該第3軸方向位置算出部724の算出結果zに基づき、前記撮影手段6の焦点面60aを基準とした粒子の第3軸方向についてのズレ量Δzを算出するズレ量算出部725と、
・ 該ズレ量算出部725の算出結果Δzと前記第1粒径算出手段72Aの算出結果d’とから、ズレ量Δzに伴う補正を行なった第2粒径dp1を算出する第2粒径算出部726と、
を備えている。
なお、該ズレ量算出部725の算出結果Δzに基づき粒子の像のボケ度(見掛けの粒径d’と実際の粒径との相対的な比率)を予測するボケ度予測手段72Cを配置し、そのボケ度によって粒径を補正するようにしても良い。
ここで、上述の第3軸方向位置算出部724並びにナビエ・ストークスの方程式等について説明する。
微小流路2aが矩形断面の場合のナビエ・ストークスの方程式の流速に対する解析解は下式のようになる。
ここで、D,Wの値は、各々、流路の高さの半分の値、流路幅であるから既知であり、流速(粒子の速度)uは上述した粒子速度計測手段70により算出され、流量Qは前記流量測定手段4により算出され、該当粒子の第2軸方向位置は前記第2軸方向位置測定部723により測定され、いずれも既知の値である。したがって、上述の方程式より該当粒子の第3軸方向位置zが求まることとなる。
以上より、粒子速度uと第3軸方向位置zとの関係が求まるが、ここで、
とすると、粒子速度uと第3軸方向位置z(但し、
)との関係は図5に示すようになり、粒子速度計測手段70の演算結果uに基づき第3軸方向位置zが算出されることとなる。
ところで、前記第1粒径算出手段72Aにより算出する見掛けの粒径d’は、光の回折現象が原因で実際より大きくなってしまうことがある。いま、画像上の粒径をdeとし、実際の粒径をdpとし、回折によるエアリディスク直径をdsとし、撮影光学系の倍率をMとし、照明光の波長をλとし、開口数をNAとすると、下式が成立する。例えば、M=5,λ=可視光(400〜700nm),NA=0.18の場合、実際の粒径dpが2μmであったとしても見掛けの粒径はde≒19〜30μmとなってしまう。つまり、見掛けの粒径は実際の粒径とPSFのコンボルーションとなり、上述の第1粒径算出手段72Aが画像データGDから算出する粒径は実際の粒径dpよりもかなり大きな値となってしまう。
そこで、上述したデータ処理装置7に第3粒径算出手段(図1の符号72D参照)を設けておいて、デコンボルーション処理を行なうことにより光の回折現象に伴う誤差を補正すると良い。
本発明者らは、4種類の試料、すなわち、
・ 径が2μmのポリスチレン粒子を純水に混入したもの
・ 径が5μmのポリスチレン粒子を純水に混入したもの
・ 径が10μmのポリスチレン粒子を純水に混入したもの
・ 径が20μmのポリスチレン粒子を純水に混入したもの
を用意し、前記粒径計測手段72により各試料の粒径を計測した。その結果は、図14に示すようになり、本装置の計測精度が高いことが分った。
ところで、粒径が時間と共に変化する場合には、時々刻々の粒径を算出するようにしても、或いは、ある時間の平均粒径を求めるようにしても良い。前者の場合には、前記データ関連付け手段73から時間データを取得し、粒径測定結果に該時間データを関連付けるようにすると良い。
図1は、本発明に係る粒子計測装置の要部(データ処理装置)の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本発明に係る粒子計測装置の全体構成の一例を示す模式図である。 図3(a) (b) は、撮影手段が撮影した2枚の静止画像の一例を示す図(写真)であり、(c) は、それらの差分画像の一例を示す図(写真)である。 図4は、PIV処理を説明するための模式図である。 図5は、粒子速度と第3軸方向位置との関係を示す図面である。 図6は、微小流路中を粒子が流下される様子を示す模式図である。 図7は、粒子の追い越しの様子を示す模式図である。 図8は、粒子が流下される一態様を示す模式図である。 図9は、粒子が流下される他の態様を示す模式図である。 図10は、本発明の装置による測定粒径dと、Burker−Turk型の血球計数盤による測定粒径dとを比較するための図である。 図11は、見掛けの粒径d’の算出の条件を説明するための模式図である。 図12は、粒子が流下される様子を第2軸方向側から見た模式図である。 図13は、3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面である。 図14は、本発明の効果を説明するための図面である。
符号の説明
1 粒子計測装置
2a 微小流路
6 撮影手段
70 粒子速度計測手段
71 粒子数計測手段
72 粒径計測手段
72A 第1粒径算出手段
72B 粒径補正部
73 データ関連付け手段
701 移動距離算出部
702 粒子速度算出部
711 差分画像形成部
712 対応付け部
713 粒子数計数部
714 粒子位置予測部
715 粒子挙動予測部
716 粒子数補正部
GD 画像データ

Claims (5)

  1. 画像データに基づいて粒子を計測する粒子計測装置において、
    粒子が混入された流体を層流状態で流下させる微小流路と、
    該流体の流下方向に略直交する方向から、前記微小流路を流下される粒子を撮影する撮影手段と、
    該撮影手段が撮影した画像データに基づき、流下される粒子の速度を計測する粒子速度計測手段と、
    前記撮影手段が撮影した画像データに基づき、所定時間内に流下される粒子の数を計測する粒子数計測手段と、
    前記撮影手段が撮影した画像データに基づき、流下される粒子の径を計測する粒径計測手段と、
    各計測手段が計測を行なったときの時間のデータに基づき、各計測手段が計測した計測値を時間に関連付けて管理するデータ関連付け手段と、
    を備え
    前記粒子数計測手段は、
    前記撮影手段が撮影した2枚の静止画像から差分画像を形成する差分画像形成部と、
    どの粒子がどの位置に移動したかの対応付けを行なう対応付け部と、
    該対応付け部からのデータに基づき粒子の数を計数する粒子数計数部と、
    前記粒子速度計測手段で求めた各粒子の速度から、次の静止画像における粒子の位置を予測する粒子位置予測部と、
    該粒子位置予測部のデータに基づき、次の静止画像における粒子の挙動であるオーバーラップやフレーム・インやフレーム・アウトを予測する粒子挙動予測部と、
    該粒子挙動予測部からのデータに基づき前記粒子数計数部の計測データを補正する粒子数補正部と、
    を備え、
    前記フレーム・インとは、粒子が1枚目の静止画像に写っておらず、次の静止画像で現れることをいい
    前記フレーム・アウトとは、粒子が1枚目の静止画像に写っていても、次の静止画像で写らなくなることをいい、
    前記オーバーラップとは、粒子が、他の粒子に追いついて追い越すことをいう、
    ことを特徴とする粒子計測装置。
  2. 前記粒子速度計測手段は、
    前記撮影手段が撮影した複数枚の静止画像を画像処理して各粒子の移動距離を算出する移動距離算出部と、
    該算出した移動距離を撮影間隔で割ることによりその速度を算出する粒子速度算出部と、
    からなることを特徴とする請求項1に記載の粒子計測装置。
  3. 前記粒径計測手段は、前記撮影手段が撮影した画像データに基づき、画像上での粒径を算出する第1粒径算出手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子計測装置。
  4. 前記粒径計測手段は、前記撮影手段の焦点面を基準とした粒子のズレ量に基づき前記第1粒径算出手段の算出結果を補正する粒径補正部を備えた、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の粒子計測装置。
  5. 前記流体は、液体、気体、液体−気体の混相流体、液体−固体の混相流体、気体−固体の混相流体、又は液体−気体−固体の混相流体である、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の粒子計測装置。
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