JP4863083B2 - 粒径計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体に混入された粒子の粒径を計測する粒径計測装置に関する。
従来、粒子が混入された流体を撮影し、その画像を解析することにより粒径を算出するようにした方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−136439号公報
このような装置は様々な技術分野で利用可能であって、簡単な構成で測定精度の高い装置が望まれる。
本発明は、簡単な構成でありながら、精度良く粒径を求めることができる粒径計測装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1及び図2に例示するものであって、流体に混入された粒子の粒径を計測する粒径計測装置(1)において、
粒子が混入された流体を第1軸方向(x)に流下させる微小流路(2a)と、
該第1軸方向に略直交する第3軸方向(z)を撮影するように配置されて、前記微小流路(2a)を流下される粒子を撮影する撮影手段(6)と、
前記微小流路(2a)を流下される流体の流量を測定する流量測定手段(4)と、
前記撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき画像上での見掛けの粒径(d’)を算出する第1粒径算出手段(70)と、
前記画像データ(GD)に基づき粒子の流速(u)を算出する流速算出手段(71)と、
粒子についての、前記第1軸方向及び前記第3軸方向に略直交する第2軸方向(y)に関する位置を前記画像データ(GD)から測定する第2軸方向位置測定手段(72)と、
前記流量測定手段(4)、前記流速算出手段(71)及び前記第2軸方向位置測定手段(72)の算出結果と、前記微小流路(2a)を流れる流体についてのナビエ・ストークスの方程式とに基づき、粒子の第3軸方向位置を算出する第3軸方向位置算出手段(73)と、
該第3軸方向位置算出手段(73)の算出結果に基づき、前記撮影手段(6)の焦点面(図5の符号60a参照)を基準とした粒子の第3軸方向(z)についてのズレ量(Δz)を算出するズレ量算出手段(74)と、
該ズレ量算出手段(74)の算出結果に基づき粒子の像のボケ度を予測するボケ度予測手段(75)と、
該ボケ度予測手段(75)の予測結果に基づき前記見掛けの粒径(d’)を補正する第2粒径算出手段(76)と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、図2及び図11に例示するものであって、流体に混入された粒子の粒径を計測する粒径計測装置(1)において、
粒子が混入された流体を第1軸方向(x)に流下させる微小流路(2a)と、
該第1軸方向に略直交する第3軸方向(z)を撮影するように配置されて、前記微小流路(2a)を流下される粒子を撮影する撮影手段(6)と、
前記微小流路(2a)を流下される流体の流量を測定する流量測定手段(4)と、
前記撮影手段(6)が撮影した画像データ(GD)に基づき画像上での見掛けの粒径(d’)を算出する第1粒径算出手段(70)と、
前記画像データ(GD)に基づき粒子の流速(u)を算出する流速算出手段(71)と、
粒子についての、前記第1軸方向及び前記第3軸方向に略直交する第2軸方向(y)に関する位置を前記画像データ(GD)から測定する第2軸方向位置測定手段(72)と、
前記流量測定手段(4)、前記流速算出手段(71)及び前記第2軸方向位置測定手段(72)の算出結果と、前記微小流路(2a)を流れる流体についてのナビエ・ストークスの方程式とに基づき、粒子の第3軸方向位置を算出する第3軸方向位置算出手段(73)と、
該第3軸方向位置算出手段(73)の算出結果に基づき、前記撮影手段(6)の焦点面(図5の符号60a参照)を基準とした粒子の第3軸方向(z)についてのズレ量(Δz)を算出するズレ量算出手段(74)と、
前記見掛けの粒径(d’)と前記ズレ量(Δz)と下式とから粒径(d)を算出する第3粒径算出手段(77)と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記式は下式である、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に係る発明において、前記第1粒径算出手段(70)が、前記画像データ(GD)に基づき粒子の面積(S)を算出する面積算出部(701)と、該面積算出部(701)が算出した面積(S)と下式とに基づき前記見掛けの粒径(d’)を演算する粒径演算部(702)と、からなることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に係る発明において、前記微小流路(2a)は、前記流体が層流状態で流下される形状であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発明において、前記流量測定手段(4)は、前記微小流路(2a)から流れ出た流体を収容する収容容器(40)と、該収容容器(40)に収容された流体の重量を測定する重量測定部(41)と、該重量測定部(41)による測定結果と時間データとに基づき流量を演算する流量演算部(42)と、からなることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発明において、デコンボルーション処理を行なうことにより光の回折現象に伴う誤差を補正する第4粒径算出手段、を備えたことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発明において、前記流体は、液体、気体、液体−気体の混相流体、液体−固体の混相流体、気体−固体の混相流体、又は液体−気体−固体の混相流体であることを特徴とする。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
請求項1乃至8に係る発明によれば、簡単な構成でありながら、精度良く粒径を計測することができる。
以下、図1乃至図10に沿って、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ここで、図1は、本発明に係る粒径計測装置の要部(データ処理装置)の構成の一例を示すブロック図であり、図2は、本発明に係る粒径計測装置の全体構成の一例を示す模式図であり、図3は、微小流路の形状等を説明するための模式図であり、図4は、見掛けの粒径d’の算出の条件を説明するための模式図である。また、図5は、粒子が流下される様子を第2軸方向側から見た模式図であり、図6は、3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面であり、図7は、流速と第3軸方向位置との関係を示す図面である。さらに、図8(a) は、第2粒径算出手段等による補正を行なわなかった場合の解析結果を示す図であり、図8(b) は、該第2粒径算出手段等による補正を行なった場合の解析結果を示す図である。また、図9は、本発明の効果を説明するための図面であり、図10は、測定した粒径の値dと実際の粒径dとの関係を示す図である。
本発明に係る粒径計測装置は、流体に混入された粒子の粒径を計測する装置であって、その好適な一実施形態は図1及び図2に示される。
図2中の符号2は、微小流路2aを有するマイクロ化学チップを示す。この微小流路2aの上流側は容器(本明細書においては“試料容器”とする)3に連通されていて、該試料容器3には、粒子が混入された流体が入れられている。また、該微小流路2aの下流側には、該微小流路2aを流下される流体の流量を測定する流量測定手段4が配置されている。この流量測定手段4の下流側にはマイクロポンプ5が配置されている。このマイクロポンプ5を駆動することにより、前記試料容器3中の流体は、前記微小流路2aを流下され、その流量は前記流量測定手段4により測定されることとなる。なお、この装置では、マイクロポンプ5は流量測定手段4の下流側に配置されているが、もちろんこれに限られるものではなく、他の位置に配置されていても良い。
ここで、本明細書における流体とは、
・ 液体、
・ 気体、
・ 液体−気体の混相流体、
・ 液体−固体の混相流体、
・ 気体−固体の混相流体、又は
・ 液体−気体−固体の混相流体
を言う。本発明は、例えば、血液中の血小板の粒径を計測するために用いることができる。その血液中には血漿や血小板や赤血球や白血球が存在するが、その場合には、血漿が前記液体に該当し、血小板が前記粒子に該当し、赤血球が前記固体に該当することとなり、血液自体は液体−気体−固体の混相流体に該当することとなる。
図2に示す流量測定手段4は、前記微小流路2aから流れ出た流体を収容する収容容器40と、該収容容器40に収容された流体の重量を測定する重量測定部(電子天秤)41と、該電子天秤41による測定結果(試料の重量のデータ)と時間データとに基づき流量(例えば、μl/sの単位の流量)を演算する流量演算部42と、により構成されている。図2における収容容器40は密封容器になっていて、上述のポンプ5によって容器内の空気を吸引することにより、前記試料容器3→前記微小流路2a→前記収容容器40へ試料が流れることとなる。なお、本発明に用いる流量測定手段としては別の構成のものでも良く、また、微小流路2aの下流側以外の位置に配置されていても良い。さらに、前記流量演算部42は、後述するデータ処理装置7,17の中に組み込むようにしても良い。
なお、図3は、微小流路を模式的に示す斜視図(図2において微小流路2aを斜め上方から見下ろした状態の斜視図)であるが、本明細書においては、説明の便宜上、流体(粒子が混入されたもの)が流下される方向(符号x参照)を“第1軸方向”とし、該第1軸方向に略直交する方向(符号y参照)を“第2軸方向”とし、前記第1軸方向及び前記第2軸方向に略直交する方向(符号z参照)を“第3軸方向”とする。この微小流路2aは、前記流体が層流状態で流下される形状であれば良く、例えば、第2軸方向の幅Wを200μmとし、第3軸方向の深さ(2D)を50μmとし、第1軸方向の長さを30mmにすると良い。
さらに、本発明に係る粒径計測装置1には、前記第3軸方向zを撮影する撮影手段6が配置されていて、前記微小流路2aを流下される粒子を該撮影手段6により撮影できるようになっている。この撮影手段6は、動画像を撮影するカメラ60と、微小流路2aを照明する光源61と、レンズ62,63とにより構成すると良い。ここで、カメラ60としては、CCDカメラや高速CCDカメラやEMCCDカメラやIICCDカメラやCMOSカメラ等の公知のカメラを用いると良い。また、光源61としては、ハロゲンランプやキセノンランプや白色LED等の公知の光源を用いると良い。
そして、この撮影手段6が撮影した画像データGDはデータ処理装置(パソコン)7に伝送され、この処理装置内で粒径等の算出が行なわれるようになっている。なお、撮影された画像はUSB2.0のインターフェースやビデオキャプチャーボードを介して伝送されるようにすると良い。
このデータ処理装置7には、図1に例示するように、
・ 前記撮影手段6が撮影した画像データGDに基づき画像上での見掛けの粒径d’を算出する第1粒径算出手段70と、
・ 前記画像データGDに基づき粒子の流速uを算出する流速算出手段71と、
・ 粒子についての第2軸方向yに関する位置を前記画像データGDから測定する第2軸方向位置測定手段72と、
を設けておくと良い。
このうちの第1粒径算出手段70は、前記画像データGDに基づき粒子の面積Sを算出する面積算出部701と、該面積算出部701が算出した面積Sと下式とに基づき見掛けの粒径d’を演算する粒径演算部702と、により構成すると良い。つまり、この第1粒径算出手段70では、図4に実線Aで例示するような扁平な形状の粒子であったとしても破線A’に示すような球形(画像上では円形)と仮定し、その粒径d’を算出している。なお、この第1粒径算出手段70は直径d’を算出しているが、半径を算出する構成のものを本発明の権利範囲から除外するものでは無い。
ところで、上式による算出結果d’は、粒子の第3軸方向の位置に依存する誤差を含み得る。以下、この点を図5及び図6に沿って説明する。
図5において符号60がカメラを示し、符号60aが、そのカメラ60の焦点面を示すものとする。いま、真ん中の粒子Aが焦点面60aを流れ、図示上方の粒子Aが焦点面60aよりカメラ60から遠い側を流れ、図示下方の粒子Aは焦点面60aよりカメラ60に近い側を流れたとする。図6は、それら3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面である。図5と図6は似たような図面ではあるが、あくまで視認する方向が異なり、図5は第2軸方向側(y軸の+側)から見た図であり、図6は、第3軸(z軸)の−側から見た図(撮影した画像の図)である。撮影された画像では、焦点面60aを流れた粒子Aは最小に写るものの(図6参照)、他の2つの粒子(つまり、焦点面60aより遠い側を流れた粒子Aと、焦点面60より近い側を流れた粒子A)は真ん中の粒子Aに比べるとぼやけて大きく写ってしまう(図6参照)。このため、それら2つの粒子A,Aの見掛けの粒径d’は実際のものよりも大きく算出されてしまうこととなる。この誤差を無くすには、焦点面60aからのズレ量(図5の符号Δz及びΔz参照)に応じて粒径d’を補正する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、
・ 前記流量測定手段4、前記流速算出手段71及び前記第2軸方向位置測定手段72の算出結果と、前記微小流路2aを流れる流体についてのナビエ・ストークス(Navier−Stokes)の方程式とに基づき、粒子の第3軸方向位置zを算出する第3軸方向位置算出手段73(図1参照。詳細は後述する)と、
・ 該第3軸方向位置算出手段73の算出結果に基づき、前記撮影手段6の焦点面60aを基準とした粒子の第3軸方向についてのズレ量Δzを算出するズレ量算出手段74と、
・ 該ズレ量算出手段74の算出結果に基づき粒子の像のボケ度(見掛けの粒径d’と実際の粒径との相対的な比率)を予測するボケ度予測手段75と、
・ 該ボケ度予測手段75の予測結果に基づき前記見掛けの粒径d’を補正する第2粒径算出手段76と、
を設けることによって、焦点面60Aからの粒子のズレ量Δzに伴う補正を行なうようにしている。なお、説明の便宜上、第2粒径算出手段76によって補正された粒径dを“補正済み粒径”と称することとする。
ここで、前記第3軸方向位置算出手段73並びにナビエ・ストークスの方程式等について説明する。
微小流路2aが矩形断面の場合のナビエ・ストークスの方程式の流速に対する解析解は下式のようになる。
ここで、D,Wの値は、各々、流路の高さの半分の値、流路幅であるから既知であり、流速uは上述した流速算出手段71により算出され、流量Qは前記流量測定手段4により算出され、該当粒子の第2軸方向位置は前記第2軸方向位置測定手段72により測定され、いずれも既知の値である。したがって、上述の方程式より該当粒子の第3軸方向位置zが求まることとなる。
以上より、流速uと第3軸方向位置zとの関係が求まるが、ここで、
とすると、流速uと第3軸方向位置z(但し、
)との関係は図7に示すようになり、流速算出手段71の演算結果uに基づき第3軸方向位置zが算出されることとなる。
ところで、図1に示したデータ処理装置7の代わりに図11に示すデータ処理装置17を用いても良い。該データ処理装置17は、ボケ度予測手段75と第2粒径算出手段76の代わりに第3粒径算出手段77を用いた点のみが異なる。この第3粒径算出手段77は、前記見掛けの粒径d’と前記ズレ量Δzと下式とから粒径dを算出するものである。
さらには、下式でdを算出するようにしても良い。
或いは、下式を用いてdを算出しても良い。
上述の式Aにおいて、右辺第二項は、像のボケに対する回折の影響についてのもので、右辺第三項は、前記ズレ量が粒径に及ぼす影響についてのものであり、上式を解くことにより、回折の影響やズレ量の影響を解消した値(粒径d)を算出することができる。
なお、上記エアリディスク直径dsは、下式で求めることができる。
本発明によれば、1台のカメラで一方向から粒子を撮影した画像データに基づき、その奥行き方向(第3軸方向)の粒子位置を求め、粒径の補正を行なうことができる。そして、本発明によれば、簡単な構成でありながら、精度良く粒径を計測することができる。
本発明者らは、本装置の測定精度を実験により確かめてみた。
《実験1》
市販の粒子(直径が2μmの粒子)が混入された試料を前記粒径計測装置1により計測してみた。粒径の分布は本来はガウス分布に一致するはずであるが、前記第2粒径算出手段76等による補正を行なわなかった場合の解析結果は図8(a) の棒グラフのようになり、ガウス分布(破線)には一致しなかった。これに対し、前記第2粒径算出手段76等による補正を行なった場合の解析結果は図8(b)
の棒グラフのようになり、ガウス分布(破線)に一致することとなり、測定精度の高さを確認した。
《実験2》
4種類の試料、すなわち、
・ 径が2μmのポリスチレン・ラテックス粒子を流体に混入したもの
・ 径が5μmのポリスチレン・ラテックス粒子を流体に混入したもの
・ 径が10μmのポリスチレン・ラテックス粒子を流体に混入したもの
・ 径が20μmのポリスチレン・ラテックス粒子を流体に混入したもの
を用意し、上述の粒径計測装置1により各試料の粒径を計測した。その結果は、図9に示すようになり、本装置の計測精度が高いことが分った。
図10は、測定した粒径の値dと実際の粒径(メーカー公称値)dとの関係を示す図である。当然ながら、dとdとの関係がd=d(原点を通り、傾きが45度の右上がりの直線)のような関係になることが理想である。図9の結果をプロットすると、d=0.985d+0.550(このdは上述のdに相当)となり、ほぼd=dに近い関係となり、本装置の計測精度が高いことが分った。なお、ズレ量Δzを加味した補正を行なわない場合は、d=0.827d+4.240(このdは上述のd’に相当)となってd=dの直線から大きくずれてしまい、このことからも、本発明による粒径補正の有効性が確認された。
ところで、見掛けの粒径d’は、光の回折現象が原因で実際より大きくなってしまう。いま、画像上の粒径をとdし、実際の粒径をdpとし、回折によるエアリディスク直径をdsとし、撮影光学系の倍率をMとし、照明光の波長をλとし、開口数をNAとすると、下式が成立する。例えば、M=5,λ=可視光(400〜700nm),NA=0.18の場合、実際の粒径dpが2μmであったとしても見掛けの粒径はd≒19〜30μmとなってしまう。つまり、見掛けの粒径は実際の粒径とPSFのコンボルーションとなり、上述の第1粒径算出手段70が画像データGDから算出する粒径は実際の粒径dpよりもかなり大きな値となってしまう。
そこで、上述したデータ処理装置7に第4粒径算出手段(不図示)を設けておいて、デコンボルーション処理を行なうことにより光の回折現象に伴う誤差を補正すると良い。
図1は、本発明に係る粒径計測装置の要部(データ処理装置)の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本発明に係る粒径計測装置の全体構成の一例を示す模式図である。 図3は、微小流路の形状等を説明するための模式図である。 図4は、見掛けの粒径d’の算出の条件を説明するための模式図である。 図5は、粒子が流下される様子を第2軸方向側から見た模式図である。 図6は、3つの粒子を撮影した画像を模式的に示す図面である。 図7は、流速と第3軸方向位置との関係を示す図面である。 図8(a) は、第2粒径算出手段等による補正を行なわなかった場合の解析結果を示す図であり、図8(b) は、該第2粒径算出手段等による補正を行なった場合の解析結果を示す図である。 図9は、本発明の効果を説明するための図面である。 図10は、測定した粒径の値dと実際の粒径dとの関係を示す図である。 図11は、本発明に係る粒径計測装置の要部(データ処理装置)の構成の他の例を示すブロック図である。
符号の説明
1 粒径計測装置
2a 微小流路
4 流量測定手段
6 撮影手段
60a 焦点面
70 第1粒径算出手段
71 流速算出手段
72 第2軸方向位置測定手段
73 第3軸方向位置算出手段
74 ズレ量算出手段
75 ボケ度予測手段
76 第2粒径算出手段
77 第3粒径算出手段
701 面積算出部
702 粒径演算部
’ 見掛けの粒径
補正済み粒径
GD 画像データ
u 流速
x 第1軸方向
y 第2軸方向
z 第3軸方向
Δz ズレ量

Claims (8)

  1. 流体に混入された粒子の粒径を計測する粒径計測装置において、
    粒子が混入された流体を第1軸方向に流下させる微小流路と、
    該第1軸方向に略直交する第3軸方向を撮影するように配置されて、前記微小流路を流下される粒子を撮影する撮影手段と、
    前記微小流路を流下される流体の流量を測定する流量測定手段と、
    前記撮影手段が撮影した画像データに基づき画像上での見掛けの粒径を算出する第1粒径算出手段と、
    前記画像データに基づき粒子の流速を算出する流速算出手段と、
    粒子についての、前記第1軸方向及び前記第3軸方向に略直交する第2軸方向に関する位置を前記画像データから測定する第2軸方向位置測定手段と、
    前記流量測定手段、前記流速算出手段及び前記第2軸方向位置測定手段の算出結果と、前記微小流路を流れる流体についてのナビエ・ストークスの方程式とに基づき、粒子の第3軸方向位置を算出する第3軸方向位置算出手段と、
    該第3軸方向位置算出手段の算出結果に基づき、前記撮影手段の焦点面を基準とした粒子の第3軸方向についてのズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    該ズレ量算出手段の算出結果に基づき粒子の像のボケ度を予測するボケ度予測手段と、
    該ボケ度予測手段の予測結果に基づき前記見掛けの粒径を補正する第2粒径算出手段と、
    を備えたことを特徴とする粒径計測装置。
  2. 流体に混入された粒子の粒径を計測する粒径計測装置において、
    粒子が混入された流体を第1軸方向に流下させる微小流路と、
    該第1軸方向に略直交する第3軸方向を撮影するように配置されて、前記微小流路を流下される粒子を撮影する撮影手段と、
    前記微小流路を流下される流体の流量を測定する流量測定手段と、
    前記撮影手段が撮影した画像データに基づき画像上での見掛けの粒径を算出する第1粒径算出手段と、
    前記画像データに基づき粒子の流速を算出する流速算出手段と、
    粒子についての、前記第1軸方向及び前記第3軸方向に略直交する第2軸方向に関する位置を前記画像データから測定する第2軸方向位置測定手段と、
    前記流量測定手段、前記流速算出手段及び前記第2軸方向位置測定手段の算出結果と、前記微小流路を流れる流体についてのナビエ・ストークスの方程式とに基づき、粒子の第3軸方向位置を算出する第3軸方向位置算出手段と、
    該第3軸方向位置算出手段の算出結果に基づき、前記撮影手段の焦点面を基準とした粒子の第3軸方向についてのズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    前記見掛けの粒径と前記ズレ量と下式とから粒径dを算出する第3粒径算出手段と、
    を備えたことを特徴とする粒径計測装置。
  3. 前記式は下式である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の粒径計測装置。
  4. 前記第1粒径算出手段は、前記画像データに基づき粒子の面積Sを算出する面積算出部と、該面積算出部が算出した面積Sと下式とに基づき前記見掛けの粒径d’を演算する粒径演算部と、からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粒径計測装置。
  5. 前記微小流路は、前記流体が層流状態で流下される形状である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粒径計測装置。
  6. 前記流量測定手段は、前記微小流路から流れ出た流体を収容する収容容器と、該収容容器に収容された流体の重量を測定する重量測定部と、該重量測定部による測定結果と時間データとに基づき流量を演算する流量演算部と、からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の粒径計測装置。
  7. デコンボルーション処理を行なうことにより光の回折現象に伴う誤差を補正する第4粒径算出手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粒径計測装置。
  8. 前記流体は、液体、気体、液体−気体の混相流体、液体−固体の混相流体、気体−固体の混相流体、又は液体−気体−固体の混相流体である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粒径計測装置。
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