JP7131286B2 - 画像解析式粒子分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像解析式粒子分析装置に関する。
粒子の性状を分析する各種の粒子分析装置として、粒子を撮影した粒子画像を画像解析し、画像解析の結果に基づいて粒子性状を分析する画像解析式粒子分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。一般に、画像解析式分析装置では、サンプル粒子を分散させたサンプル液をフローセルに内設された流路に流し、サンプル液の流れをカメラで撮影して粒子画像を得ている。
ところで、粒子画像の鮮明さは分析結果に大きな影響を与える要因であり、鮮明な粒子画像を得るには、フローセルの流路にカメラの焦点を合わせることが重要である。そこで、一般に、焦点合わせ用の標準サンプル粒子を分散させた標準サンプル液をフローセルの流路に流し、標準サンプル液内のサンプル粒子が鮮明に写るようにカメラの焦点を、ユーザが手動で合わせるといった事が行われている。
特開平8-136439号公報
しかしながら、カメラの焦点を手動で調整することは煩雑な作業であり、また分析結果の精度低下にも繋がる。
そこで、例えば、フローセルの表面に、カメラ焦点合わせ用のターゲットマーカーを設け、このターゲットマーカーにカメラが自動的に焦点を合わせる構成とすれば、ユーザが焦点を合わせる手間を減らすことができる。
しかしながら、この構成においては、フローセルに内設の流路ではなく、フローセルの表面にカメラの焦点が合わせられる。このため、フローセルの流路に焦点を合わせた場合に比べて粒子画像の鮮明度が劣る。また、フローセルの表面から流路までの距離によっては、カメラの被写界深度内に流路の奥行きが収まらず、粒子がぼやけた粒子画像となってしまう。さらに、全てのフローセルで表面から流路までの距離が同じという訳ではなく、フローセルの表面に合わせた焦点を、一律的に正確に流路に合わせることは困難である。
本発明は、フローセルの流路に焦点を精度良く合わせることができる画像解析式粒子分析装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、サンプル粒子を分散させたサンプル液の流路が内設されたフローセルと、前記流路に測定光を照射する光源装置と、前記フローセルにおけるサンプル液の流れを撮影するカメラと、を備え、前記カメラで撮影された前記サンプル粒子の画像に基づいて、前記サンプル粒子の性状を分析する画像解析式粒子分析装置において、前記カメラの焦点を調整するフォーカス調整部を備え、前記フローセルは、流路溝が表面に設けられたベース板体と、前記ベース板体の表面に面接触状態で接合し、前記流路溝を閉じて前記流路を形成するカバー板体と、を有し、前記ベース板体の前記表面、または前記カバー板体の接合側の表面には、焦点合わせ用の焦点ターゲットが設けられており、前記フォーカス調整部は、前記焦点ターゲットに基づいて前記カメラの焦点を調整し、前記焦点ターゲットは、前記ベース板体の表面、または、前記カバー板体の接合側の表面に形成された溝である焦点ターゲット溝を備え、前記焦点ターゲット溝は、開口端面の縁部から底部にかけて傾斜する側面を有し、前記側面が前記焦点ターゲットを撮影した撮影画像に暗線を生じさせ、前記フォーカス調整部は、前記暗線の中におけるシャープな箇所の位置、及び/又は、ぼけ発生箇所の位置に基づいて前記カメラの焦点を調整し、前記フローセルには、前記焦点ターゲット溝と外部とを連通する通気路が設けられている、ことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記焦点ターゲット溝は、断面V字状である、ことを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記フォーカス調整部は、前記暗線、及び前記流路溝の開口端面からの深さに基づいて、前記カメラの焦点を、当該流路溝の開口端面から当該流路溝の深さ方向に、当該流路溝の深さの半分移動した位置に合わせる、ことを特徴とする。
第1の発明によれば、ベース板体の表面、或いは、カバー板体の接合側の表面に、焦点合わせ用の焦点ターゲットが設けられているため、カバー板体の厚みにかかわらずに、カメラの焦点をベース板体の表面に正確に合わせることができる。これにより、ベース板体の表面に形成された流路溝の開口端面(すなわち、流路の一面)に焦点が正確に合わせられる。
また、第1の発明によれば、カメラの焦点を焦点ターゲット溝の開口端面、すなわちベース板体の表面に正確に合わせることができる。
また、第1の発明によれば、焦点ターゲット溝の内部の空気が膨張したとしても、膨張空気は通気路から外部に放出されるので、ベース板体とカバー板体との接合面に膨張空気による圧力が与えられることがなく、流路の断面形状の変形が防止される。
の発明によれば、暗線において焦点判定に不要な領域を削減することができ、また焦点ターゲット溝の開口幅も狭くできる。
の発明によれば、流路溝(流路)の深さ方向の全域をカメラの被写界深度内に確実に収めることができる。
本発明の実施形態に係る画像解析式粒子分析装置の構成を模式的に示す図である。 フローセルの構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は導入口をみた側面図である。 図2のIII-III断面図である。 焦点ターゲット溝によって生じる暗線の説明図である。 カメラの焦点と、暗線におけるぼけの箇所、及びシャープな箇所との関係を示す図である。 本発明に係る焦点ターゲット溝の変形例を示す図である。 本発明に係るフローセルの変形例を示す図である。 本発明に係るフローセルの他の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像解析式粒子分析装置1の構成を模式的に示す図である。
この画像解析式粒子分析装置1は、サンプル液に分散されたサンプル粉体の粒子が写った粒子画像を画像解析し、画像解析の結果に基づいてサンプル粉体の粒子性状を分析する装置である。サンプル粉体は、例えば顔料、化粧品用パウダー、トナー、粒子状触媒、研磨材、粉末状医薬、合成樹脂製粉末、ファインセラミック粒子などの工業製品の粉体である。また粒子性状は、代表的には粒子形状であり、円相当径や円形度、アスペクト比などが求められる。
画像解析式粒子分析装置1は、図1に示すように、フローセル2と、サンプル液供給機構4と、照明部6と、カメラ8と、フォーカス機構10と、コンピュータ12と、を備える。
フローセル2は、光学的に略透明な測定容器であり、略矩形の板状を成している。フローセル2の上端面2A、及び下端面2Bにはそれぞれ、サンプル液を導入する導入口14Aと、サンプル液を排出する排出口14Bとが形成され、フローセル2の内部には、導入口14Aから排出口14Bに至る流路16が直線状に内設されている。
本実施形態のフローセル2には、焦点合わせ用の焦点ターゲット20(図3参照)が設けられており、コンピュータ12が焦点ターゲット20に基づいてカメラ8の焦点を自動で合わせるようになっている。
サンプル液供給機構4は、フローセル2にサンプル液を所定量ずつ送り込む機構であり、送液ポンプ22を備える。
本実施形態では、測定対象のサンプル液を貯留するサンプル液貯留容器24から延びる導入管26がフローセル2の導入口14Aに接続される。また排出口14Bには排出管28の一端が接続され、この排出管28の他端に送液ポンプ22の吸込側が接続される。この送液ポンプ22が作動することで、サンプル液貯留容器24のサンプル液が導入口14Aからフローセル2の流路16に流れ込み、当該流路16を経て排出口14Bから排出される。送液ポンプ22の排出側には、廃液管30が接続されており、送液ポンプ22が排出したサンプル液は廃液管30を通じて廃液タンク32に回収される。なお、送液ポンプ22を導入管26の側に設けてもよいことは勿論である。
照明部6は、フローセル2に測定光34を照射する光源装置6Aを備える。本実施形態の光源装置6Aは、略平行光の測定光34を、フローセル2の流路16に対して略直交する方向から照射する。かかる光源装置6Aは、LED光源やレーザ光源などの発光素子を有した光源と、光源が放射する光を平行光化するコリメート光学系とを備える。なお、光源装置6Aが、COB型(チップオンボード型)LEDのように、面状に光を放射する面状光源を光源に備えてもよい。
カメラ8は、フローセル2を挟んで照明部6と対向する位置に配置され、フローセル2における測定光34の照射箇所を撮影する撮影装置である。本実施形態のカメラ8は、イメージングセンサであるCCDやCMOS等の撮像素子36と、テレセントリック顕微鏡38とを備える。テレセントリック顕微鏡38は、撮像素子36の撮像面36Aにフローセル2における照射箇所の像を結像するテレセントリック光学系であり、フローセル2に対向配置されるテレセントリックレンズ40を備える。
フォーカス機構10は、テレセントリック顕微鏡38の焦点を可変する機構であり、レンズ駆動機構42を備える。レンズ駆動機構42は、コンピュータ12の制御の下、テレセントリックレンズ40をテレセントリック光学系の光軸Aに沿って直動することでカメラ8の焦点を可変する機構である。
コンピュータ12は、カメラ8(テレセントリック顕微鏡38)の焦点を、フローセル2の焦点ターゲット20の撮影画像46(図5)に基づいて、自動的に調整する機能を有し、当該機能を実現するオートフォーカス調整部50を備える。
より具体的には、オートフォーカス調整部50は、撮影画像解析部52と、カメラ制御部54と、を備える。
撮影画像解析部52は、カメラ8の撮影画像46を取り込み、当該撮影画像46に写った焦点ターゲット20の撮影状態に基づいて、カメラ8の焦点と焦点ターゲット20とのずれを判定する。カメラ制御部54は、焦点のずれを解消する位置にテレセントリックレンズ40が移動するようにレンズ駆動機構42を制御する。これにより、カメラ8の焦点が焦点ターゲット20に合わせられる。
かかるコンピュータ12は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージ装置と、カメラ8などを接続するためのインターフェース回路と、を備え、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、図1に示す各種の機能を実現している。
なお、画像解析式粒子分析装置1は、図1に示す構成部の他にも、サンプル粒子が写った粒子画像に基づいて、サンプル粒子の性状を解析する解析装置を備える。この解析装置の機能をコンピュータ12が実現してもよいことは勿論である。
次いで、フローセル2の構成について詳述する。
図2はフローセル2の構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は導入口14Aをみた側面図である。図3は図2のIII-III断面図である。
本実施形態のフローセル2は、図2(B)に示すように、平面視略同一寸法形状を成すベース板体60と、カバー板体61とを有し、これらベース板体60とカバー板体61とを面接触状態で貼り合せにより接合して構成されている。これらベース板体60、及びカバー板体61は、透明、かつサンプル液による侵襲を受けない性質を有した適宜の材料(本実施形態ではガラス材)から形成されている。
図3に示すように、ベース板体60の表面60Aには、1本の流路溝63と、2本の焦点ターゲット溝65とが形成されている。
流路溝63は、図2(A)に示すように、フローセル2の上端面2Aから下端面2Bにかけて直線状に延び、その開口端面63Aがカバー板体61によって閉塞されることで、フローセル2の内部に上述の流路16が形成される。流路溝63の開口端面63Aとベース板体60の表面60Aとは面一であり、開口端面63Aが塞がれることで流路16の一面を構成する。
本実施形態では、流路溝63は、図2(B)に示すように、所定の幅W(例えば1mm)、及び所定の深さDa(例えば120μm)の断面視略矩形状に形成されている。深さDaは少なくとも幅Wよりも小さく成され、流路16が扁平に形成されている。また本実施形態において、カメラ8(より正確には、テレセントリック顕微鏡38)は、少なくとも流路溝63(流路16)の深さDa以上の被写界深度を有し、流路16の深さ方向の全域が被写界深度内に収められるようになっている。
焦点ターゲット溝65は、焦点ターゲット20となる深さDb(図3)の溝であり、図2(A)に示すように、流路溝63の両側の各々に、当該流路溝63に沿って延びるように設けられている。これらの焦点ターゲット溝65も、流路溝63と同様に、その開口端面65Aがカバー板体61によって閉塞される。焦点ターゲット溝65の開口端面65Aとベース板体60の表面60Aとが面一である点も流路溝63と同様である。
ここで、焦点ターゲット溝65の内部の空気は、測定中に膨張し、ベース板体60とカバー板体61との接合面に圧力を与えることから、流路16の断面形状が変形するおそれがある。そこで、この空気圧を外部に逃がすために、フローセル2には、図2(A)に示すように、焦点ターゲット溝65から外部に至る1又は複数(図示例では複数)の通気路68が設けられている。本実施形態では、通気路68は、ベース板体60の表面60Aに溝を設けて形成されているが、通気路68の適宜の形成手法を用いて適宜の態様で設けることができる。
さて、本実施形態の焦点ターゲット溝65は、ベース板体60の表面60Aをエッチングして形成され、図3に示すように、開口幅E(例えば250μm)、及び深さDb(例えば120μm)の略U字状断面形状を成している。すなわち、ベース板体60の表面60Aから焦点ターゲット溝65の底部70に至る側面71A、71Bは曲率を有した斜面を成す。このため、ベース板体60の側から測定光34を照射した状態で、カバー板体61の側からカメラ8で焦点ターゲット溝65を撮影した場合には、図4に示すように、焦点ターゲット溝65の側面71A、71Bにより、焦点ターゲット溝65が暗線75として映し出され、この暗線75が焦点ターゲット20として機能する。
ここで、適宜のオートフォーカス技術を用いて、暗線75から成る焦点ターゲット20にカメラ8の焦点を合わせることも考えられるが、この場合、次の不都合が生じる。すなわち、焦点ターゲット溝65が深さDbを有することから、焦点ターゲット溝65の深さ方向において、どの位置に焦点が合っているかが不正確となり、流路16においても、流路16の深さ方向のどことに焦点が合っているかが不明となる。
そこで、本実施形態では、次のようにして、焦点ターゲット溝65の開口端面65Aにカメラ8の焦点を合わせ、流路16の一面であるベース板体60の表面60Aにカメラ8の焦点が合うようにしている。
すなわち、焦点ターゲット溝65の側面71A、71Bは、その開口端面65Aの縁部65A1から底部70に向かって傾斜しているため、カメラ8からみると、これらの側面71A、71Bは奥行きを有する。このため、焦点ターゲット溝65を撮影すると、側面71A、71Bにおいて焦点が合っている箇所がシャープとなり、焦点から外れている箇所にぼけが発生するため、撮影画像46の暗線75の中に、焦点位置に応じて、シャープな箇所、及びぼけ発生箇所が出現する。
具体的には、焦点ターゲット溝65の開口端面65Aにカメラ8の焦点が合っている場合、図5(A)に示すように、暗線75においては、側面71A、71Bの内側(すなわち底部70に近い側)の部分80Aにぼけが発生し、側面71A、71Bの外側(すなわち、ベース板体60の表面60Aに近い側)の部分80Bはシャープになる。
これとは逆に、焦点ターゲット溝65の底部70にカメラ8の焦点が合っている場合、図5(B)に示すように、暗線75においては、側面71A、71Bの外側の部分80Bにぼけが発生し、内側の部分80Aがシャープになる。
したがって、暗線75の中で(より正確には暗線75の横断方向の中で)、最もシャープな箇所が側面71A、71Bの外側の部分80Bに位置した状態(換言すれば、最もぼけが発生している箇所が内側の部分80Aに位置した状態)を検出することで、カメラ8の焦点がベース板体60の表面60Aに合った状態、すなわち流路溝63の開口端面63Aに焦点が合った状態を正確に検出できることとなる。
したがって、本実施形態のコンピュータ12がカメラ8の焦点を自動的に合わせる処理(自動焦点合わせ処理)を実行する際、オートフォーカス調整部50の撮影画像解析部52は、撮影画像46に基づいて、暗線75の中で最もシャープな箇所、及び/又は、最もぼけが発生している箇所を検出し、最もシャープな箇所が暗線75の外側の部分80Bに位置し、及び/又は、最もぼけが発生している箇所が暗線75の内側の部分80Aに位置している場合に、カメラ8の焦点がベース板体60の表面60Aに合っていると判断する。
一方、それ以外の場合、オートフォーカス調整部50は、カメラ制御部54によって、暗線75における最もシャープな箇所が暗線75の外側の部分80Bに位置し、及び/又は、最もぼけが発生している箇所が暗線75の内側の部分80Aに位置するように、レンズ駆動機構42を制御し、テレセントリックレンズ40を移動させる。
かかるオートフォーカス調整部50の制御により、カメラ8の焦点が、焦点ターゲット溝65の開口端面65A、すなわちベース板体60の表面60Aに合わせられ、結果として、流路溝63の開口端面63Aに合わせられる。
その後、オートフォーカス調整部50は、カメラ制御部54によって、流路溝63の深さDa方向に当該深さDaの1/2に相当する量だけカメラ8の焦点を開口端面63Aから移動し、流路溝63(流路16)の深さ方向の中央にカメラ8の焦点を合わせ、自動焦点合わせ処理を終了する。
このように流路16の深さ方向の中央にカメラ8の焦点が合わせられることで、流路16の深さ方向の全域をカメラ8の被写界深度内に確実に収めることができる。これにより、流路16を流れるサンプル粒子を鮮明に撮影することができ、サンプル粒子の性状を正確に分析できるようになる。
なお、撮影画像解析部52が暗線75の中のシャープな箇所、或いはぼけが発生している箇所を検出する手法には任意の画像処理技術を用いることができる。例えば、撮影画像解析部52は、暗線75の横断方向についてコントラスト分布を求め、コントラストが相対的に高い箇所をシャープな箇所とし、或いは、コントラストが相対的に低い箇所をぼけが発生している箇所として特定することができる。
本実施形態において、コンピュータ12による自動焦点合わせ処理は、フローセル2が画像解析式粒子分析装置1にセットされた後、測定が開始される前、或いは測定時などの適宜のタイミングで実行される。なお、この自動焦点合わせ処理において、コンピュータ12によってモニタ装置などに映し出された撮影画像46をユーザが目視しながら、手動でカメラ8の焦点を調整可能にしてもよい。
本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
本実施形態の画像解析式粒子分析装置1では、フローセル2のベース板体60の表面60Aに流路16を形成する流路溝63が設けられ、なおかつ、これと同一の表面60Aに、焦点合わせ用の焦点ターゲット20が設けられており、オートフォーカス調整部50は、この焦点ターゲット20に基づいてカメラ8の焦点を調整する。
このように、ベース板体60の表面60Aに、焦点合わせ用の焦点ターゲット20が設けられているため、フローセル2のカバー板体61の厚みにかかわらずに、カメラ8の焦点をベース板体60の表面60Aに正確に合わせることができる。したがって、ベース板体60の表面60Aに形成された流路溝63の開口端面63A(流路16の一面)に焦点が正確に合わせられる。
本実施形態の画像解析式粒子分析装置1では、焦点ターゲット20は、ベース板体60の表面60Aに形成された焦点ターゲット溝65を備え、この焦点ターゲット溝65は、開口端面65Aから底部70にかけて傾斜することで当該焦点ターゲット20を撮影した撮影画像46に暗線75を生じさせる側面71A、71Bを有する。そして、オートフォーカス調整部50は、この暗線75の中でのシャープな箇所の位置、及び/又は、ぼけが発生している箇所に基づいてカメラの焦点を調整する。
これにより、カメラ8の焦点を、焦点ターゲット溝65の開口端面65Aと面一なベース板体60の表面60Aに正確に合わせることができる。
本実施形態の画像解析式粒子分析装置1では、オートフォーカス調整部50は、暗線75、及び流路溝63の開口端面63Aからの深さDaに基づいて、カメラ8の焦点を、流路溝63の開口端面63Aから当該流路溝63の深さ方向に、当該流路溝63の深さDaの半分移動した位置に合わせる。
これにより、流路16の深さ方向の全域をカメラ8の被写界深度内に確実に収めることができる。
本実施形態の画像解析式粒子分析装置1では、フローセル2には、焦点ターゲット溝65と外部とを連通する通気路68を設けている。
これにより、焦点ターゲット溝65の内部の空気が測定中に膨張したとしても、通気路68から外部に放出されるので、ベース板体60とカバー板体61との接合面に膨張空気による圧力が与えられることがなく、流路16の断面形状が変形することがない。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
上述した実施形態では、焦点ターゲット20を形成する焦点ターゲット溝65が断面U字状であったが、これに限らない。例えば、図6に示すように、断面V字状の焦点ターゲット溝165によって焦点ターゲット120を形成してもよい。断面V字状の焦点ターゲット溝165では、開口幅Eに対して底部170が占める領域が断面U字状の焦点ターゲット溝65に比べて小さくなる。これに伴い、暗線75においても、断面V字状の焦点ターゲット溝165の側面171A、171Bが占める割合が増え、底部170が占める割合が小さくなる。これにより、暗線75においては、焦点判定に不要な底部170が占める領域を削減し、また焦点ターゲット溝165の開口幅Eも狭くできる。
上述した実施形態のフローセル2では、焦点ターゲット20を形成する焦点ターゲット溝65をベース板体60の表面60Aに形成したが、これに限らない。例えば、図7に示すフローセル202のように、焦点ターゲット溝65をカバー板体61の接合側の表面61Aに形成してもよい。
上述した実施形態のフローセル2では、焦点ターゲット溝65をベース板体60の表面60Aにエッチングを用いて形成したが、これに限らない。
例えば、図8に示すフローセル302のように、ベース板体360としては、バルク体360Aと、流路16の深さDaに相当する厚みの板状の一対の流路形成板体360Bとを備え、これら一対の流路形成板体360Bを、流路16の幅Wに相当する距離だけ離間させた状態でバルク体360Aの表面360A1に貼り合わせることで、ベース板体360の表面に流路16を形成する態様があり得る。
この場合には、それぞれの流路形成板体360Bに表裏に貫通する焦点ターゲット孔365を設けることで、ベース板体360の表面に焦点ターゲット溝65を設けることができる。この構成では、ベース板体360における流路溝の深さDaと焦点ターゲット溝の深さDbとが等しくなる、という利点がある。
上述した実施形態において、流路溝63の側面を傾斜させることで、当該側面に焦点ターゲット溝65の側面71A、71Bの機能を持たせ、この流路溝63の側面を焦点ターゲットとして用いるようにしてもよい。ただし、流路16を流れるサンプル液の屈折率によっては流路溝63の側面が暗線75を生じさせないため、この場合は、焦点ターゲット溝65が用いられる。
上述した実施形態において、焦点ターゲット20を溝で形成したが、これに限らない。すなわち、ベース板体60の表面60A、或いは、カバー板体61の接合側の表面61(すなわち、ベース板体60とカバー板体61の接合面内)に印刷等の適宜のマーキング手法でマーキングされたものでもよい。この場合において、流路16の断面形状に変形を生じさせないように、焦点ターゲット20の厚みは非常に薄い、或いは、ベース板体60の表面60A、或いは、カバー板体61の表面61に面一に埋め込まれていることが望ましい。
1 画像解析式粒子分析装置
2、202、302 フローセル
4 サンプル液供給機構
6A 光源装置
8 カメラ
10 フォーカス機構
12 コンピュータ
16 流路
20、120 焦点ターゲット
34 測定光
38 テレセントリック顕微鏡
40 テレセントリックレンズ
42 レンズ駆動機構
46 撮影画像
50 オートフォーカス調整部
52 撮影画像解析部
54 カメラ制御部
60、360 ベース板体
61 カバー板体
63 流路溝
63A 流路溝の開口端面
65、165 焦点ターゲット溝
65A 焦点ターゲットの開口端面
68 通気路
70、170 焦点ターゲット溝の底部
71A、71B、171A、171B 焦点ターゲット溝の側面
75 暗線
360A バルク体
360B 流路形成板体
365 焦点ターゲット孔

Claims (3)

  1. サンプル粒子を分散させたサンプル液の流路が内設されたフローセルと、
    前記流路に測定光を照射する光源装置と、
    前記フローセルにおけるサンプル液の流れを撮影するカメラと、を備え、
    前記カメラで撮影された前記サンプル粒子の画像に基づいて、前記サンプル粒子の性状を分析する画像解析式粒子分析装置において、
    前記カメラの焦点を調整するフォーカス調整部を備え、
    前記フローセルは、
    流路溝が表面に設けられたベース板体と、
    前記ベース板体の表面に面接触状態で接合し、前記流路溝を閉じて前記流路を形成するカバー板体と、を有し、
    前記ベース板体の前記表面、または前記カバー板体の接合側の表面には、焦点合わせ用の焦点ターゲットが設けられており、
    前記フォーカス調整部は、
    前記焦点ターゲットに基づいて前記カメラの焦点を調整し、
    前記焦点ターゲットは、
    前記ベース板体の表面、または、前記カバー板体の接合側の表面に形成された溝である焦点ターゲット溝を備え、
    前記焦点ターゲット溝は、開口端面の縁部から底部にかけて傾斜する側面を有し、
    前記側面が前記焦点ターゲットを撮影した撮影画像に暗線を生じさせ、
    前記フォーカス調整部は、
    前記暗線の中におけるシャープな箇所の位置、及び/又は、ぼけ発生箇所の位置に基づいて前記カメラの焦点を調整し、
    前記フローセルには、前記焦点ターゲット溝と外部とを連通する通気路が設けられている、
    ことを特徴とする画像解析式粒子分析装置。
  2. 前記焦点ターゲット溝は、断面V字状である、
    ことを特徴とする請求項に記載の画像解析式粒子分析装置。
  3. 前記フォーカス調整部は、
    前記暗線、及び前記流路溝の開口端面からの深さに基づいて、前記カメラの焦点を、当該流路溝の開口端面から当該流路溝の深さ方向に、当該流路溝の深さの半分移動した位置に合わせる
    ことを特徴とする請求項またはに記載の画像解析式粒子分析装置。
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