JP4982112B2 - 作業工具 - Google Patents

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Description

本発明は、先端工具が長軸方向周りに回転動作することで所定の加工作業を行う作業工具に関し、特に先端工具に所定の設定値を超える負荷が作用したときに、当該先端工具へのトルクの伝達を遮断するトルクリミッタを有する作業工具に関する。
特開平9−57511号公報(特許文献1)には、トルクリミッタ付きのハンマドリルが開示されている。公報記載のトルクリミッタは、同一軸線上に配置される駆動側回転部材としての駆動ギアと被動側回転部材としての被動フランジとの間にトルク伝達用のボールが介在された構成である。ボールは、被動フランジに形成された径方向の保持溝に保持されており、駆動ギアのカム部と周方向において係止することによって駆動ギアのトルクを被動フランジに伝達する。そして駆動ギアと被動フランジとの間に弾性部材としての皿バネによって予め定めた所定のトルクを超えるトルクが作用したときには、ボールは、押圧プレートを介して作用する皿バネの付勢力に抗して保持溝に沿って径方向内側へと移動してカム部を乗り越え、これにより駆動ギアのカム部に対するボールの係止が解除されてトルクの伝達が遮断される構成である。
一般的に皿バネは、バネ定数が高い。それ故に僅かな圧縮量の変動が大きな荷重の変動となる。公報に記載のトルクリミッタの場合、2枚の皿バネを互いに外径側端縁同士が当接するように向い合わせて重ねるとともに、孔を被動フランジの軸部外周に嵌合させて配置する構成とされる。このような構成の場合、2枚の皿バネは、その合せ部(当接部)が環状の線での接触であり、また皿バネの孔内周と被動フランジの軸部外周との間には、遊嵌合を許容する隙間が存在する。皿バネは、被動フランジに形成されているカム部をボールが乗り越える度、すなわち、トルクリミッタが作動する度に圧縮されるが、その都度、皿バネ同士の合せ部(当接部)が径方向にずれる可能性がある。そして皿バネ同士の合せ部に径方向のずれが生じたときは、皿バネの接触状態に関する安定性が損なわれ、その結果、皿バネが傾いて軸方向の長さが変化し、皿バネの発生する荷重が変化することになる。すなわち、複数の皿バネを互いに向き合うように重ねて使用する構成では、トルクリミッタの作動トルクが変動する可能性があり、この点でなお改良の余地がある。
特開平9−57511号公報
本発明は、かかる点に鑑み、トルクリミッタを有する作業工具において、トルクリミッタの作動トルクの安定化に資する技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明に係る作業工具は、長軸方向回りに回転動作して所定の加工作業を行う先端工具と、先端工具を回転駆動するモータと、モータのトルクを先端工具に伝達する駆動機構とを有する。駆動機構は、先端工具に作用するトルクが所定の設定値よりも低い状態ではモータのトルクを先端工具へと伝達し、先端工具に設定値を超えるトルクが作用したときにはトルクの伝達を遮断するトルクリミッタを有する。本発明における「作業工具」としては、典型的には、被加工材に対するドリル作業に用いられる穴開け工具がこれに該当するが、穴開け工具に限らず、被加工材の研削あるいは研磨作業に用いられる研削工具、ネジの締付作業を行う電動レンチ、あるいは切断作業を行う電動丸鋸等、先端工具が回転動作することで加工作業を行う各種の作業工具に好適に適用できる。
本発明におけるトルクリミッタは、第1の回転部材と、第2の回転部材と、複数のカム部と、ボール部材と、押圧部材と、弾性部材とを有する。第1の回転部材は、所定の軸線回りに回転可能に配置される。第2の回転部材は、第1の回転部材の軸線と同一軸線回りに回転可能にかつ回転周面が第1の回転部材の回転周面と対向するように配置される。複数のカム部は、第2の回転部材の回転周面に周方向に所定間隔で形成される。ボール部材は、第1の回転部材の周方向への相対移動が不能な状態で当該第1の回転部材に保持され、第2の回転部材の複数のカム部のいずれかに対し周方向において係止することによって第1の回転部材と第2の回転部材との間でのトルクの伝達を行なう。押圧部材は、第1の回転部材の軸線方向に移動可能に配置されるとともに、ボール部材に当接可能とされる。弾性部材は、押圧部材を介してボール部材に第1の回転部材の軸線方向の付勢力を作用する構成とされる。そして、トルクリミッタは、第1の回転部材と第2の回転部材との間に所定の設定値よりも低いトルクが作用している状態では、第2の回転部材のカム部に対するボール部材の係止が維持されることによって第1の回転部材と第2の回転部材との間でのトルクが伝達され、第1の回転部材と第2の回転部材との間に設定値を超えるトルクが作用したときには、ボール部材が押圧部材を介して作用する弾性部材の付勢力に抗して軸線方向へと移動して第2の回転部材のカム部に対する周方向の係止が解除され、これによって第1の回転部材と第2の回転部材との間でのトルクの伝達が解除される。
本発明においては、特徴的構成として、第2の回転部材における複数のカム部間の周方向領域に、ボール部材が弾性部材の付勢力を受けずに転動することが許容される付勢力の非付加領域を設定するとともに、カム部に対するボール部材の係止が維持されて第1の回転部材と第2の回転部材との間でトルクが伝達されている状態では、弾性部材の付勢力がボール部材に作用しない構成とした。本発明によれば、付勢力の非付加領域において、ボール部材の転動が許容されることで当該ボール部材の局部的な摩耗を低減することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の作業工具において、弾性部材は、テーパ円筒状の弾性変形部を有するとともに、第1の回転部材の軸線上において、弾性変形部の軸方向端縁が平行状に向き合うように重ね合わせて配置された複数の皿バネによって構成されている。そして複数の皿バネ同士の重ね合せ部には、複数の皿バネの1つが他の皿バネに対して第1の回転部材の径方向に相対的にずれても、複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持する平行状態維持部が設定されている。なお本発明における「向き合うように重ね合わせて配置する」態様としては、弾性変形部の外径側端縁同士が近接し、内径側端縁が離間するように向き合う態様、あるいは弾性変形部の内径側端縁同士が近接し、外径側端縁同士が離間するように向き合う態様のいずれも好適に包含する。また本発明における「平行状態維持部」は、典型的には、複数の皿バネの重ね合せ部間に形成される径方向に延在する平らな平面部によって構成される。そしてこの平面部については、皿バネ同士が直接に当接する態様、あるいは介在物を介して間接的に当接する態様のいずれも好適に包含する。
本発明によれば、複数の皿バネを、弾性変形部の軸方向端縁が互いに平行状に向き合うように重ね合わせて配置する構成において、複数の皿バネ同士の重ね合せ部に平行状態維持部を設け、この平行状態維持部によって皿バネ相互の径方向の相対的なずれに拘わらず、複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持する構成としたものである。これにより、皿バネの重ね合せ部が径方向に相対的にずれても、当該ずれに起因する皿バネの傾きが防止されるため、複数の皿バネの軸方向の全長(第1の回転部材の軸線方向長さ)の変化が抑えられ、皿バネの発生する荷重が一定に保持される。このため、トルクリミッタの作動トルクが安定する。皿バネは、具体的にはその弾性変形部の孔が、例えば第1の回転部材あるいは第2の回転部材の軸部に対し、弾性変形部の弾性変形を許容するべく所定の隙間を置いて遊嵌合するように配置される。つまり、複数の皿バネは、上記隙間に相当する径方向の相対的なずれが許容された配置となる。本発明によれば、このような構成において、複数の皿バネ間に生ずる径方向の相対的なずれに拘わらず、第1の回転部材の軸線方向における複数の皿バネの全長を定常化することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の作業工具における平行状態維持部は、複数の皿バネの平行状に向き合う軸方向端縁間に介在されるとともに、それらの軸方向端縁と接触する平らな平面を有する介在部材によって構成されている。そして介在部材は、1つの皿バネが他の皿バネに対して第1の回転部材の径方向に相対的にずれても、平面を介して軸方向端縁との接触状態を維持することで複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持し、これにより第1の回転部材の軸線方向における複数の皿バネの全長を定常化する構成とした。本発明における「介在部材」は、典型的には、ワッシャーがこれに該当する。本発明によれば、複数の皿バネの重ね合せ部に径方向の相対的なずれが生じても、複数の皿バネの軸方向端縁は、介在部材の平面に対しそれぞれ周方向の全体にわたって接触状態が維持される。このため、複数の皿バネが径方向の相対的なずれによって傾くことがなく、複数の皿バネの軸方向長さが変化しない。その結果、皿バネの発生する荷重が一定に保持され、トルクリミッタの作動トルクが安定する。なお平行状態維持部は、例えば、複数の皿バネを重ね合わせたときに直接に当接する外径側端縁あるいは内径側端縁を平面加工することで、当該外径側端縁あるいは内径側端縁に径方向に平らな平面部を設けることでも実現可能であるが、本発明のように市販の機械部品であるワッシャーのような介在部材を介在する構成の方が、皿バネに平面部を形成するための平面加工を行う場合に比べてコストを低減することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の作業工具において、第1の回転部材の回転周面と第2の回転部材の回転周面との間には、それら両回転周面上を転動する転動部材が介在され、これにより第1の回転部材と第2の回転部材との相対回転が転動部材の転がり動作を介して行われる構成とした。
トルクリミッタにおける弾性部材の付勢力は、押圧部材を介して第1の回転部材の回転周面と第2の回転部材の回転周面とを互いに接触させる方向に作用している。そして第1の回転部材と第2の回転部材との間に設定値を超えるトルクが作用してトルク伝達が解除されるトルクリミッタの作動時において、第1の回転部材の回転周面と第2の回転部材の回転周面とが互いに平面接触状態で相対回転(空回り)する構成の場合であれば、その接触状態での相対回転によって両回転周面に摩擦トルクが生じ、この摩擦トルクによる発熱で第1および回転部材の寿命を低下させる可能性がある。
本発明によれば、第1の回転部材と第2の回転部材との相対回転が転動部材の転がり動作を介して行われる構成としたことにより、上述した第1の回転部材と第2の回転部材との相対回転による摩擦トルクを低減することが可能となる。これにより摩擦トルクによる発熱を抑えて第1の回転部材と第2の回転部材の耐久性を向上し、その結果としてトルクリミッタの作動トルクの安定化を図ることができる。
本発明によれば、トルクリミッタを有する作業工具において、トルクリミッタの作動トルクの安定化に資する技術が提供されることとなった。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態につき、図1〜図3を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、作業工具の一例として電動式のハンマドリルを用いて説明する。図1は本実施の形態に係る電動式ハンマドリルの全体構成を示す側断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)に中空状のツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119と、本体部103のハンマビット119の反対側に連接された作業者が握るハンドグリップ109とを主体として構成されている。ハンマビット119は、ツールホルダ137によってその長軸方向への相対的な直線動作が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。ハンマビット119は、本発明における「先端工具」に対応する。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105と、運動変換機構113、打撃要素115および動力伝達機構117を収容したギアハウジング107とによって構成されている。駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。また駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構117によって適宜減速された上でハンマビット119に伝達され、当該ハンマビット119が周方向に回転動作される。なお駆動モータ111は、ハンドグリップ109に配置されたトリガ109aの引き操作によって通電駆動される。
図2にはハンマドリル101の主要部を拡大した状態が断面図で示される。運動変換機構113は、駆動モータ111によって水平面内にて回転駆動される駆動ギア121、被動ギア123、クランク軸122、クランク板125、クランクアーム127、および駆動子としてのピストン129を主体として構成され、クランク軸122、クランク板125、クランクアーム127およびピストン129によってクランク機構が構成されている。ピストン129は、シリンダ141内に摺動自在に配置されており、駆動モータ111が通電駆動されることに伴い当該シリンダ141に沿って直線動作を行う。
打撃要素115は、シリンダ141のボア内壁に摺動自在に配置された打撃子としてのストライカ143と、ツールホルダ137に摺動自在に配置されるとともに、ストライカ143の運動エネルギをハンマビット119に伝達する中間子としてのインパクトボルト145とを主体として構成される。ストライカ143は、ピストン129の摺動動作に伴うシリンダ141の空気室141aの空気バネを介して駆動され、ツールホルダ137に摺動自在に配置されたインパクトボルト145に衝突(打撃)し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119に打撃力を伝達する。
動力伝達機構117は、駆動ギア121と噛み合い係止する中間ギア132、中間ギア132からトルクリミッタ151を介して回転される中間軸133、中間軸133とともに水平面内にて回転駆動される小ベベルギア134、当該小ベベルギア134に噛み合い係止して鉛直面内にて回転する大ベベルギア135、当該大ベベルギア135に噛み合い係止して回転駆動されるスライドスリーブ147を主体として構成される。そしてスライドスリーブ147の回転駆動力は、当該スライドスリーブ147とともに回転するシリンダ141を介してツールホルダ137に伝達され、更には当該ツールホルダ137に保持されたハンマビット119へと伝達される。動力伝達機構117は、本発明における「駆動機構」に対応する。
上記のように構成されるハンマドリル101は、使用者によるトリガ109aの引き操作によって駆動モータ111が通電駆動されると、クランク機構を主体に構成される運動変換機構113を介してピストン129がシリンダ141に沿って直線状に摺動動作され、それに伴う当該シリンダ141の空気室141a内の空気の圧力変化、すなわち空気バネの作用により、ストライカ143はシリンダ141内を直線運動する。ストライカ143は、インパクトボルト145に衝突することで、その運動エネルギをハンマビット119に伝達する。
一方、駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構117を介してシリンダ141に伝達される。これにより、シリンダ141が鉛直面内にて回転駆動されるとともに、当該シリンダ141と連結ピン171によって連結固定されたツールホルダ137が回転駆動され、更にツールホルダ137にて保持されるハンマビット119が一体状に回転される。かくして、ハンマビット119が軸方向のハンマ動作と周方向のドリル動作を行い、被加工材(コンクリート)に穴開け作業を遂行する。
なお本実施の形態に係るハンマドリル101は、上述したハンマビット119にハンマ動作と周方向のドリル動作とを行わせる、ハンマドリルモードでの作業態様のほか、ハンマビット119にドリル動作のみを行わせる、ドリルモードでの作業態様、あるいはハンマビット119にハンマ動作のみを行わせる、ハンマモードでの作業態様に切り換えることが可能とされているが、このモードの切換機構については、本発明に直接関係しないため、その説明については省略する。
次に動力伝達機構117に組み込まれるトルクリミッタ151につき、図3〜図7を参照しつつ詳しく説明する。図3にはトルクリミッタ151の全体構成が示される。トルクリミッタ151は、ハンマビット119に作用するトルクが設定値よりも低い状態では動力伝達機構117のトルクをハンマビット119へと伝達し、ハンマビット119に設定値を超えるトルクが作用したときにはトルクの伝達を遮断するべく設けられる。
トルクリミッタ151は、駆動ギア121(図2参照)によって回転される中間ギア132と、中間軸133(図2参照)にキーを介して結合された被動フランジ153と、中間ギア132のトルクを被動フランジ153に伝達する複数のボール155と、各ボール155をトルク伝達位置に保持するべく押圧プレート157を介して付勢力を作用する複数(2枚)の皿バネ159と、2枚の皿バネ159間に介在される平板状のワッシャー173を主体として構成される。中間ギア132は、本発明における「第1の回転部材」に対応し、被動フランジ153は、本発明における「第2の回転部材」に対応し、ボール155は、本発明における「ボール部材」に対応する。また押圧プレート157は、本発明における「押圧部材」に対応し、皿バネ159は、本発明における「弾性部材」に対応し、さらにワッシャー173は、本発明における「平行状態維持部」および「介在部材」に対応する。
中間ギア132、中間軸133、被動フランジ153、押圧プレート157、皿バネ159およびワッシャー173は、上下方向(ハンマビット119の長軸方向と交差する方向)において、同一軸線上に層状に配置される。中間ギア132を間にして当該中間ギア132の下面側には、被動フランジ153が対向状に配置され、上面側には押圧プレート157が対向状に配置されている。中間ギア132には、その回転軸線を中心とする周方向に所定間隔で複数のボール保持孔132aが形成されている。ボール保持孔132aは、軸方向に貫通する断面円形の貫通孔であり、各ボール保持孔132aにそれぞれボール155が嵌め込まれている。各ボール155は、その下端部が中間ギア132の下面から突出されて被動フランジ153の上面に接触され、上端部が中間ギア132の上面から突出されて押圧プレート157の下面に接触可能とされている。押圧プレート157は、被動フランジ153の円筒部153aに遊嵌状に嵌合されるとともに、その上面に皿バネ159が重なるように配置されている。皿バネ159は、円筒部153aに螺合されるナット161を介して円筒部153aに位置決めされている。
2枚の皿バネ159は、底のない円形の皿形、すなわちテーパ円筒状に形成された弾性変形部159aを有し、一方の皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bがワッシャー173の平らな下面(側面)173aに当接し、他方の皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bがワッシャー173の平らな上面(側面)173bに当接するように、互いに向き合った状態で配置されるとともに、被動フランジ153の円筒部153aに遊嵌状に嵌合されている。外径側端縁159bは、本発明における「重ね合せ部」および「軸方向端縁」に対応し、またワッシャー173の平らな下面173aおよび上面173bは、本発明における「平面」に対応する。また一方の皿バネ159の弾性変形部159aの内径側端縁が押圧プレート157の上面に当接され、他方の皿バネ159の弾性変形部159aの内径側端縁がナット161の下面に当接されている。上記のように配置された皿バネ159は、各ボール155をトルク伝達位置に保持するべく押圧プレート157を介して付勢力を作用する。
図4および図5にはそれぞれ被動フランジ153が示される。被動フランジ153のボール155との接触面には、当該被動フランジ153の軸方向に突出する複数のカム部163が当該被動フランジ153の軸線を中心とする周方向に所定間隔で形成されている。各カム部163は、斜面部163aと平坦部163bとを有する略山形状に形成されている。そして図6に示すように、ボール155が回転周方向において、当該カム部163の斜面部163aに係止することによって中間ギア132のトルクが被動フランジ153に伝達される構成とされ、図7に示すように、ボール155が皿バネ159の付勢力に抗して押圧プレート157を押し上げつつ、カム部163の斜面部163aを移動して平坦部163bに乗り上がることによって係止が解除され、これにより中間ギア132から被動ギア153へのトルクの伝達が解除される構成とされる。なお図6および図7において、矢印Xは中間ギア132の回転方向を示す。
被動フランジ153のボール155との接触面には、当該ボール155の球面の曲率とほぼ同一曲率の曲面を有する周方向の溝165がカム部163を含む全周にわたって形成されている。これによりボール155と被動フランジ153との接触は、ボール155がカム部間領域164、カム部163の斜面部163aあるいは平坦部163bのいずれの位置にあっても線接触となる。斜面部163aの溝165は、最深溝部から最浅溝部までボール155の球面の曲率とほぼ同じ曲率を維持しつつ周方向に連続的に形成される。また平坦部163bの溝165は、ボール155の球面の曲率とほぼ同じ曲率を維持しつつ斜面部163aの溝165の最浅溝部の深さとほぼ同じ深さで周方向に連続的に形成されている。また押圧プレート157のボール155との接触面には、当該ボール155の球面の曲率とほぼ同一曲率の曲面を有する周方向の溝167(図3参照)が全周にわたって形成されている。これにより、ボール155と押圧プレート157との接触も線接触となる。
被動フランジ153の全周にわたって形成される溝165のうち、カム部163とカム部163との間の領域、すなわちカム部163以外のカム部間領域164の溝165は、当該カム部間領域164にボール155があるとき、押圧プレート157の下面が中間ギア132の内径側の環状厚肉部(ボス部)上面に当接されて当該押圧プレート157の下面とボール155との間に所定の隙間Cが生ずるような深さを有する構成とされる(図3および図6参照)。すなわち、カム部間領域164の溝165は、ボール155の球面の曲率とほぼ同じ曲率を維持しつつカム部163の斜面部163aにおける溝165の最深溝部の深さとほぼ同じ深さで周方向に連続的に形成されている。このことにより、ボール155が上記のカム部間領域164にあるとき、およびボール155がカム部163の斜面部163aに係止されたトルク伝達位置では、皿バネ159の付勢力(荷重)がボール155に作用しない構成とされている。すなわち、被動フランジ153は、ボール155に対して皿バネ159の付勢力が作用しない付勢力の非付加領域を有する構成とされる。またボール155が上記のカム部間領域164にあるときには、当該ボール155の転動が許容される。
次に上記のように構成されたトルクリミッタ151の作用を説明する。ハンマドリル101によるハンマドリル作業、あるいはドリル作業を行うべく、駆動モータ111が駆動された場合、ハンマビット119に作用するトルクが予め定めた所定の設定値よりも低い状態では、ボール155が被動フランジ153のカム部163の斜面部163aに係止され、中間ギア132のトルクが被動フランジ153に伝達される(図6参照)。このため、被動フランジ153から中間軸133、小ベベルギア134、大ベベルギア135、スライドスリーブ147、シリンダ141およびツールホルダ137を介してハンマビット119が回転駆動される。このハンマビット119の回転駆動時においては、押圧プレート157は、中間ギア132の上面に当接され、皿バネ159の付勢力がボール155に作用しない状態が保持される。このとき、ボール155のカム部163に対する係止位置(動力伝達位置)は、ハンマビット119に作用するトルクの変動に伴い変化することが許容される。すなわち、ボール155は、押圧プレート157の下面(溝167)に対して接触する位置と離間する位置との間で位置を変化しながらトルクを伝達することが許容される。
一方、ハンマビット119に設定値以上のトルクが作用したときは、ボール155が皿バネ159の付勢力に抗して押圧プレート157を押し上げつつカム部163の斜面部163aを移動し、カム部163の平坦部163bに乗り上がり、当該カム部163との係止が解除される(図7参照)。これにより中間ギア132から被動フランジ153へのトルクの伝達が解除される。
本実施の形態においては、被動フランジ153および押圧プレート157のボール155との接触部に、それぞれボール155の球面の曲率と同じ曲率の曲面によって形成された溝165,167を設けたことにより、ボール155の被動フランジ153および押圧プレート157との接触を線接触とすることができる。これにより、ボール155と被動フランジ153との接触部、およびボール155と押圧プレート157の接触部がそれぞれ従来の点接触に比べて増加し、ボール155、被動フランジ153および押圧プレート157の摩耗を低減できる。
また本実施の形態によれば、被動フランジ153の全周に形成される溝165につき、カム部163以外の領域、すなわち、隣接するカム部163間のカム部間領域164の溝165を深く設定し、その位置にボール155が置かれたときには、押圧プレート157が中間ギア132の上面に当接することで、当該ボール155と押圧プレート157との間に所定の隙間Cが形成され、皿バネ159の付勢力が作用しない構成としている。そしてこの位置に置かれたボール155は、任意に転がることが許容されるため、ボール155の被動フランジ153あるいは押圧プレート157に対する接触部が常に変化する。その結果、当該ボール155の局部的な摩耗を低減することができる。かくして、本実施の形態によれば、トルクリミッタ151の耐久性を向上することが可能となった。
ところで、皿バネ159は、伝達トルクが大きい上に、配置スペースが少なくて済むという長所を有することから、トルクリミッタ151に好適に用いられる。ところが、2枚の皿バネ159を、弾性変形部159aの外径側端縁159bが直接に当接するように向かい合わせに重ねて配置する構成としたときは、被動フランジ153のカム部163をボール155が乗り越えるとき、すなわちトルクリミッタ151の作動時(皿バネ159の圧縮時)において、皿バネ159の孔内周と円筒部153aの外周との間に隙間が存在していることから、皿バネ159の重ね合せ部である外径側端縁159bが径方向にずれる可能性がある。そして皿バネ159同士の外径側端縁159bに径方向の相対的なずれが生じたときは、両皿バネ159の接触状態に関する安定性が損なわれ、皿バネ159が傾いて軸方向の長さが変化し、皿バネ159の発生する荷重が変化することになる。
上記に鑑み、本実施の形態においては、互いに向き合うように配置される2枚の皿バネ159間に平板状のワッシャー173を介在する構成としたものである。すなわち、一方の皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bがワッシャー173の下面(側面)に当接し、他方の皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bがワッシャー173の上面(側面)する構成としている。このため、トルクリミッタ151の作動時において、2枚の皿バネ159間に径方向の相対的なずれが生じても、両皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bは、ワッシャー173に対して周方向の全体にわたって接触する状態が維持され、皿バネ159相互の平行状態が維持される。このため、皿バネ159が傾くことがなく、両皿バネ159の軸方向の全長(被動フランジ153の軸線方向長さ)が変化しない。すなわち、2枚の皿バネ159の径方向の相対的なずれに拘わらず、2枚の皿バネ159の全長を定常化できる。したがって、皿バネ159の発生する荷重が一定に保持され、トルクリミッタ151の作動トルクが安定する。また、本実施の形態においては、2枚の皿バネ159間に介在する介在部材として、市販品であるワッシャー173を利用する構成のため、製作コストを低減することができる。
(本発明の第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態に係るトルクリミッタ151につき、図8および図9を参照しつつ説明する。なお図9は要部拡大図である。図8に示すように、第2の実施形態は、2枚の皿バネ159を、弾性変形部159aの外径側端縁159bが互いに当接するように向かい合わせに重ねて配置する構成において、両皿バネ159の重ね合せ部である外径側端縁159bに面状に接触し合う平面部159cを設け、この平面部159cによって両皿バネ159の外径側端縁159bに径方向のずれが生じても、皿バネ159相互の平行状態を維持することによって、当該ずれに起因する皿バネ159の傾きを防止し、皿バネ159の軸方向長さの変化を抑える構成としたものである。この構成を除いては、前述した第1の実施形態と同様に構成される。そのため、図示された各部材のうち、第1の実施形態と同一の構成部材については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態においては、2枚の皿バネ159の弾性変形部159aの外径側端縁159bのそれぞれにつき、互いに向き合う側を当該外径側端縁159bに平行に平面加工し、外径側端縁159bの周方向全体にわたって環状の平面部159cを形成している。各平面部159cは、本発明における「平行状態維持部」に対応する。そして各平面部159cの径方向長さ(領域)は、少なくとも皿バネ159の孔内面と被動フランジ153の円筒部153aの外面との間に形成される径方向の隙間よりも大きい寸法に設定される。これにより、トルクリミッタ151の作動時において、両皿バネ159の外径側端縁159bに径方向の相対的なずれが発生しても、両皿バネ159の外径側端縁159bは、平面部159cにより周方向の全体にわたって面状に接触する状態、すなわち、環状の接触状態が維持される。このため、皿バネ159が傾くことがなく、両皿バネ159の軸方向の長さ(被動フランジ153の軸線方向長さ)が変化しない。すなわち、2枚の皿バネ159の径方向の相対的なずれに拘わらず、2枚の皿バネ159の全長を定常化できるため、皿バネ159の発生する荷重が一定に保持され、トルクリミッタ151の作動トルクが安定する。またこの実施の形態の場合は、皿バネ159に直接に平面部159cを設けるため、部品点数が減少する。
(本発明の第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態につき、図10を参照しつつ説明する。この第3の実施形態は、請求項3に記載の発明に対応するものであり、トルクリミッタ151の作動トルクを安定化するべく、トルクリミッタ151のカム部163の耐久性を高めたものである。
前述した第1の実施形態においては、図6に示すように、ボール155が被動フランジ153のカム部163の斜面部163aに係止され、中間ギア132のトルクが被動フランジ153に伝達されるトルクリミッタ151の動力伝達状態では、押圧プレート157が中間ギア132の上面に平面当たりで当接することによって当該ボール155と押圧プレート157との間に所定の隙間Cが形成され、皿バネ159の付勢力がボール155に作用しない構成としている。そして押圧プレート157を経て中間ギア132に作用する皿バネ159の付勢力については、中間ギア132の下面が被動フランジ153の上面に平面当たりで当接することによって受ける構成である。すなわち、ボール155がカム部163の平坦部163b上に乗り上げていない状態では、中間ギア132は、押圧プレート157と被動フランジ153とによって皿バネ159の付勢力を受けた状態で挟まれている。
トルクリミッタ151の作動時には、被動ギア132と被動フランジ153との間に空回り(相対回転)が生じるが、このトルクリミッタ151の作動時において、ボール155がカム部163の平坦部163b上に乗り上げていないとき(カム部163間にあるとき)には、中間ギア132と被動フランジ153間、および中間ギア132と押圧プレート157間には滑りによる摩擦トルクが発生する。トルクリミッタ作動時の空回りの回転数は高いため、上記の摩擦トルクによる発熱は大きく、これによってカム部163の寿命を低下させる。それ故、トルクリミッタ151の作動トルクが低下してしまう。
そこで、第3の実施形態に係るトルクリミッタ151は、図10に示すように、被動フランジ153と中間ギア132との間、中間ギア132と押圧プレート157との間に、それぞれ周方向に複数のスラスト荷重用ボール175,177を介在し、これにより皿バネ159の付勢力による軸方向(スラスト方向)の荷重を転がり接触によって受けるように構成したものである。スラスト荷重用ボール175,177は、請求項3における「転動部材」に対応する。なお本実施の形態では、2枚の皿バネ159は、その外径側端縁159bが互いに当接するように向かい合わせに重ねて配置する構成としている。上記の構成を除いては、前述した第1の実施形態と同様に構成される。そのため、図示された各部材のうち、第1の実施形態と同一の構成部材については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態においては、トルクリミッタ151の作動時において、ボール155がカム部163の平坦部163b上に乗り上げていないとき(カム部163間にあるとき、図6参照)、中間ギア132は、被動フランジ153および押圧プレート157に対し、スラスト荷重用ボール175,177を介しての転がり接触状態での空回り(相対回転)となる。このように、本実施の形態によれば、転がりによって皿バネ159の付勢力を受ける構成としたことにより、無用な摩擦トルクを低減して発熱を抑えることが可能となる。その結果、被動フランジ153のカム部163の寿命が延び、トルクリミッタ151の作動トルクが安定する。
また本実施の形態においては、スラスト荷重用ボール175.177は、被動フランジ153に形成された環状の溝形レール153b、中間ギア132に形成された環状の溝形レール132bにそれぞれ配置した構成としている。このため、トルクリミッタ151の作動時において、ボール155がカム部163の平坦部163bに乗り上げたとき(図7参照)、中間ギア132と被動フランジ153との軸方向の間隔、および中間ギア132と押圧プレート157との軸方向の間隔がそれぞれ広がっても、スラスト荷重用ボール175,177が脱落することはない。
なお前述した実施の形態では、中間ギア132に保持されたボール155が被動フランジ153のカム部163に係止することでトルクを伝達し、ボール155が中間ギア132の軸方向に移動することによって、カム部163との係止が解除されてトルクの伝達が遮断される形式のトルクリミッタ151の場合で説明したが、特許文献1に開示されているような、被動フランジ153に保持されたボールが中間ギア132に設けたカム部163に係止することでトルクが伝達され、ボールが被動フランジ153の径方向へと移動することによってカム部との係止が解除されてトルクの伝達が遮断される形式のトルクリミッタに適用してもよい。
また第1の実施形態で説明した2枚の皿バネ159間にワッシャー173を介在することによって皿バネ159相互の平行状態を維持する技術と、第3の実施形態で説明した中間ギア132と被動フランジ153との間、および中間ギア132と押圧プレート157との間にそれぞれスラスト荷重用ボール175,177を介在して摩擦トルクを減少させる摩擦トルク低減技術とを組み合わせて実施することが可能である。また第2の実施形態で説明した2枚の皿バネ159の外径側端縁159bに平面部を設けて皿バネ159相互の平行状態を維持する技術と、第3の実施形態で説明した摩擦トルク低減技術とを組み合わせて実施することが可能である。また皿バネ159の枚数は、2枚に限定されない。
また本実施の形態は、作業工具の一例として、ハンマドリル101を例にとって説明したが、これに限らず、先端工具が回転運動することによって所定の加工作業を行う作業工具であれば、適用可能である。
なお本発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能である。
(態様1)
「請求項1に記載の作業工具であって、
前記平行状態維持部は、前記複数の皿バネの平行状に向き合う各軸方向端縁に形成された互いに面状に接触し合う平面部によって構成され、
前記1つの皿バネが他の皿バネに対して前記第1の回転部材の径方向に相対的にずれても、前記平面部同士が面状に接触状態を維持することで前記複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持し、これにより前記第1の回転部材の軸線方向における前記複数の皿バネの全長を定常化することを特徴とする作業工具。」
態様1に記載の発明によれば、皿バネに直接に平行状態維持部としての平面部を形成する構成のため、部品点数を減少することができる。
本発明の第1の実施形態に係るハンマドリルの全体構成を示す側断面図である。 ハンマドリルの主要部を示す側面図である。 トルクリミッタの全体構成を示す縦断面図である。 被動フランジを示す平面図である 図4におけるA−A線に基づく展開断面図である。 中間ギアと被動フランジ間でのトルクの伝達状態を示す説明図である。 中間ギアと被動フランジ間でのトルクの伝達遮断状態を示す説明図である。 第2の実施形態に係るトルクリミッタの全体構成を示す縦断面図である。 第2の実施形態の要部拡大図である。 第3の実施形態に係るトルクリミッタの全体構成を示す縦断面図である。
101 ハンマドリル(作業工具)
103 本体部
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 グリップ
109a トリガ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
115 打撃要素
117 動力伝達機構
119 ハンマビット(先端工具)
121 駆動ギア
123 被動ギア
125 クランク板
127 クランクアーム
129 ピストン
132 中間ギア(第1の回転部材)
132a ボール保持孔
132b 溝形レール
133 中間軸
133a キー
134 小ベベルギア
135 大ベベルギア
137 ツールホルダ
141 シリンダ
141a 空気室
143 ストライカ
145 インパクトボルト
147 スライドスリーブ
151 トルクリミッタ
153 被動フランジ(第2の回転部材)
153a 円筒部
153b 溝形レール
155 ボール(ボール部材)
157 押圧プレート(押圧部材)
159 皿バネ(弾性部材)
159a 弾性変形部
159b 外径側端縁(重ね合せ部)(軸方向端縁)
159c 平面部(平行状態維持部)
161 ナット
163 カム部
163a 斜面部
163b 平坦部
165 被動フランジの溝
164 カム部間領域(中間領域)
167 押圧プレートの溝
171 連結ピン
173 ワッシャー(平行状態維持部、介在部材)
173a 下面(平面)
173b 上面(平面)
175,177 スラスト荷重用ボール(転動部材)

Claims (4)

  1. 長軸方向回りに回転動作して所定の加工作業を行う先端工具と、
    前記先端工具を回転駆動するモータと、
    前記モータのトルクを前記先端工具に伝達する駆動機構と、を有し、
    前記駆動機構は、前記先端工具に作用するトルクが所定の設定値よりも低い状態では前記モータのトルクを前記先端工具へと伝達し、前記先端工具に前記設定値を超えるトルクが作用したときには前記トルクの伝達を遮断するトルクリミッタを有する作業工具であって、
    前記トルクリミッタは、
    所定の軸線回りに回転可能に配置された第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材の軸線と同一軸線回りに回転可能にかつ回転周面が前記第1の回転部材の回転周面と対向するように配置された第2の回転部材と、
    前記第2の回転部材の回転周面に周方向に所定間隔で形成された複数のカム部と、
    前記第1の回転部材の周方向への相対移動が不能な状態で前記第1の回転部材に保持され、前記第2の回転部材の複数のカム部のいずれかと周方向において係止することによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でのトルクの伝達を行なうボール部材と、
    前記第1の回転部材の軸線方向に移動可能に配置されるとともに、前記ボール部材に当接可能な押圧部材と、
    前記押圧部材を介して前記ボール部材に対し前記第1の回転部材の軸線方向への付勢力を作用する弾性部材と、を有し、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に前記設定値よりも低いトルクが作用している状態では、前記第2の回転部材のカム部に対する前記ボール部材の係止が維持されることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でのトルクが伝達され、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に前記設定値を超えるトルクが作用したときには、前記ボール部材が前記押圧部材を介して作用する前記弾性部材の付勢力に抗して軸線方向へと移動して前記第2の回転部材のカム部に対する周方向の係止が解除され、これによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でのトルクの伝達が解除される構成とされており、
    前記第2の回転部材における前記複数のカム部間の周方向領域に、前記ボール部材が前記弾性部材の付勢力を受けずに転動することが許容される付勢力の非付加領域を設定するとともに、前記カム部に対する前記ボール部材の係止が維持されて前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でトルクが伝達されている状態では、前記弾性部材の付勢力が前記ボール部材に作用しない構成とされていることを特徴とする作業工具。
  2. 請求項1に記載の作業工具であって、
    前記弾性部材は、テーパ円筒状の弾性変形部を有するとともに、前記第1の回転部材の軸線上において、前記弾性変形部の軸方向端縁が平行状に向き合うように重ね合わせて配置された複数の皿バネによって構成され、
    前記複数の皿バネ同士の重ね合せ部には、前記複数の皿バネの1つが他の皿バネに対して前記第1の回転部材の径方向に相対的にずれても、前記複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持する平行状態維持部が設定されていることを特徴とする作業工具。
  3. 請求項2に記載の作業工具であって、
    前記平行状態維持部は、前記複数の皿バネの平行状に向き合う軸方向端縁間に介在されるとともに、それらの軸方向端縁と接触する平らな平面を有する介在部材によって構成され、
    前記介在部材は、前記1つの皿バネが他の皿バネに対して前記第1の回転部材の径方向に相対的にずれても、前記平面を介して前記軸方向端縁との接触状態を維持することで前記複数の皿バネの軸方向端縁相互の平行状態を維持し、これにより前記第1の回転部材の軸線方向における前記複数の皿バネの全長を定常化することを特徴とする作業工具。
  4. 請求項1に記載の作業工具であって、
    前記第1の回転部材の回転周面と前記第2の回転部材の回転周面との間には、それら両回転周面上を転動する転動部材が介在され、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との相対回転が前記転動部材の転がり動作を介して行われる構成としたことを特徴とする作業工具。
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