JP2006326706A - インパクト工具 - Google Patents

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Takahiro Murakami
卓宏 村上
Junichi Kamimura
淳一 上村
Kazuhiro Omori
和博 大森
Shinki Otsu
新喜 大津
Hiroto Inagawa
裕人 稲川
Hideki Watanabe
英樹 渡辺
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Abstract

【課題】締め付け能力の低下を招くことなく低騒音化を実現することができるインパクト工具を提供すること。
【解決手段】モータによって回転駆動されるスピンドル7に回転打撃機構を装着し、該回転打撃機構によって発生する回転打撃力をハンマ8からアンビル3を経て先端工具4に間欠的に伝達することによって該先端工具4に回転打撃力を与えるインパクト工具において、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達する緩衝機構を前記アンビル3(又は前記先端工具4)に設けるとともに、該緩衝機構のゴムダンパ(緩衝材)13の回転方向のバネ定数を軸方向のそれよりも大きく設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転打撃力を発生してネジ締め等の所要の作業を行うためのインパクト工具であって、特に騒音の低減を図ったインパクト工具に関するものである。
電動工具の一形態としてのインパクト工具は、モータを駆動源として回転打撃力を発生して先端工具を回転させつつ、これに打撃力を間欠的に与えてネジ締め等の作業を行うものであるが、反動が小さく締め付け能力が高い等の特長を有しているため、現在、広く用いられている。しかし、回転打撃力を発生する回転打撃機構を有するために作業時の騒音が大きく、この騒音が問題となっている。
図12に従来から使用されている一般的なインパクト工具の縦断面を示す。
図12に示す従来のインパクト工具は、電池パック1を電源とし、モータ2を駆動源として回転打撃機構部を駆動し、アンビル3に回転と打撃を与えることによって先端工具4に回転打撃力を間欠的に伝達してネジ締め等の作業を行うものである。
ハンマケース5に内蔵された回転打撃機構部においては、モータ2の出力軸(モータ軸)の回転は、遊星歯車機構6を経て減速されてスピンドル7に伝達され、該スピンドル7が所定の速度で回転駆動される。ここで、スピンドル7とハンマ8とはカム機構によって連結されており、このカム機構は、スピンドル7の外周面に形成されたV字状のスピンドルカム溝7a及びハンマ8の内周面に形成されたV字状のハンマカム溝8a及びこれらのカム溝7a,8aに係合するボール9で構成されている。又、ハンマ8は、スプリング10によって常に先端方向(図12の右方)に付勢されており、静止時にはボール9とカム溝7a,8aとの係合によってアンビル3の端面とは隙間を隔てた位置にある。そして、ハンマ8とアンビル3の相対向する回転平面上の2箇所には凸部がそれぞれ対称的に形成されている。尚、ネジ11と先端工具4及びアンビル3は、回転方向が互いに拘束されている。又、図12において、14はアンビル3を回転自在に支承する軸受メタルである。
而して、前述のようにスピンドル7が回転駆動されると、その回転は前記カム機構を介してハンマ8に伝達され、ハンマ8が半回転しないうちに、該ハンマ8の凸部がアンビル3の凸部に係合してアンビル3を回転させるが、そのときの係合反力によってハンマ8とスピンドル7との間に相対回転が生ずると、ハンマ8はカム機構のスピンドルカム溝7aに沿ってスプリング10を圧縮しながらモータ2側へと後退を始める。そして、ハンマ8の後退動によって該ハンマ8の凸部がアンビル3の凸部を乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ8は、スビンドル7の回転力に加え、スプリング10に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング10の付勢力によって前方へと移動し、その凸部がアンビル3の凸部に再び係合して一体に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル3に加えられるため、該アンビル3に装着された先端工具4を介してネジ11に回転打撃力が伝達される。
以後、同様の動作が繰り返されて先端工具4からネジ11に回転打撃力が間欠的に繰り返し伝達され、該ネジ11が締結対象である木材12にネジ込まれる。
ところで、斯かる回転打撃工具を用いた作業中においては、ハンマ8は回転運動と同時に前後運動も行うため、これらの運動が振動源となり、アンビル3と先端工具4及びネジ11を介して締結対象である木材12が軸方向に加振されて大きな騒音を発生する。
ここで、回転打撃工具を用いた作業時の騒音のうち、締結対象からの騒音エネルギーは大きな割合を占めることが分かっており、騒音低減のためには締結対象に伝わる加振力を小さくする抑える必要があり、そのための対策が種々検討されてきた(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平7−237152号公報 特開2002−254335号公報
特許文献1には、アンビルを2つの部材に分割し、両部材間にトルク伝達部を形成するとともに、軸方向の隙間に緩衝材を介在させることによって、先端工具やネジに作用する軸方向の力を減少させて騒音を低減させることが記載されている。ここで、両部材の一方には四角凹部が、他方には四角凸部がそれぞれ形成され、トルク伝達部は、両部材を回転不能に連結するための四角の凹凸形状やスプライン形状等で構成されている。
しかし、上記トルク伝達部にトルクが掛かると、両部材の間に大きな摩擦力が生じ、この摩擦力によって両部材の軸方向の相対移動が妨げられてしまうため、先端工具やネジに作用する軸方向の力を余り小さくすることができず、騒音低減効果が不十分であった。
又、特許文献2には、トルク伝達部を、ボールやコロ等の転動可能な部品をキー要素とし、アンビルの2分割された両部材に設けられた溝と前記キー要素との係合によってトルク伝達部を構成することによって、両部材間の軸方向の摩擦力を低減させることが記載されている。
しかし、このような構成では、キー要素と溝との接触部における面圧が非常に高いために部品が早期に摩耗するとともに、構造が複雑で製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、締め付け能力の低下を招くことなく低騒音化を実現することができるインパクト工具を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、モータによって回転駆動されるスピンドルに回転打撃機構を装着し、該回転打撃機構によって発生する回転打撃力をハンマからアンビルを経て先端工具に間欠的に伝達することによって該先端工具に回転打撃力を与えるインパクト工具において、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達する緩衝機構を前記アンビル又は前記先端工具に設けるとともに、該緩衝機構の緩衝材の回転方向のバネ定数を軸方向のそれよりも大きく設定したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記緩衝材を、バネ定数の異なる複数の弾性体を軸方向に積層して構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、バネ定数が同一又は異なる複数の緩衝材を、軸方向に対して緩衝機能を果たす位置と回転方向に対して緩衝機能を果たす位置にそれぞれ独立して配置したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記緩衝材を軸方向に変形し易い形状としたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記緩衝材を皿バネ形状に成形したことを特徴とする。
本発明によれば、アンビル又は先端工具に設けられる緩衝機構は回転方向及び軸方向の双方に対して緩衝機能を果たすため、打撃力に伴う軸方向振動及び回転振動が緩衝機構によって吸収緩和されるが、緩衝機構の緩衝材の軸方向のバネ定数は回転方向のバネ定数よりも小さく設定されているため、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の締結対象への伝播が抑制されて低騒音化が実現される。
又、緩衝機構の緩衝材の回転方向のバネ定数(剛性)を軸方向のそれよりも大きく設定したため、該緩衝材は回転打撃機構からの大きな回転トルクを伝達することができ、更に緩衝機構は、設定値以上の回転トルクを直接伝達するため、締め付け能力の低下を招くことがない。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図、図2は図1のA部拡大詳細図、図3及び図4は同インパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図、図5はアンビルの側面図、図6(a),(b)は図5のB−B線断面図、図6(c)はゴムダンパの断面図である。
本実施の形態に係るインパクト工具は、電池パックを電源とし、モータを駆動源とするコードレスの手持ち式工具であって、その構成は一部を除き図12に示した従来のインパクト工具のそれと同様である。従って、以下の説明では図12に示したものと同一構成についての再度の説明は省略し、本発明の特徴的な構成についてのみ説明する。
本実施の形態に係るインパクト工具は、アンビル3に緩衝機構を設けたことを特徴としている。ここで、緩衝機構は、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達するものであって、具体的には、アンビル3が軸方向に2分割された分割片3A,3Bで構成され、両分割片3A,3B間に緩衝材としてのゴムダンパ13を介設することによって構成されている。尚、ゴムダンパ13は、後述のように爪3c及び3c付け根の略円板状部の端面と、爪3f及び爪3f付け根のフランジ部3eの端面との回転方向及び軸方向の直接接触を妨げる弾性体としても作用する。
上記一方の分割片3Aは、略円板状に成形され、その中心部には円孔3aが形成されている。そして、この分割片3Aのハンマ8側の端面には、図3に示すように、中心を通る直線状の凸部3bが一体に形成されており、ハンマ8の一端面(分割片3Aに対向する端面)には、図4に示すように、2つの扇状の凸部8bが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、これらの凸部8bと前記分割片3Aに形成された凸部3bとは後述のように反回転毎に間欠的に係脱する。又、分割片3Aの他方の端面(他方の分割面3Bに対向する端面)には、図4〜図6に示すように、2つの爪3cが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、各爪3cには円弧状の2つの凹部3c−1が形成されている(図6(a)参照)。尚、ハンマ8の中心部には円孔8cが貫設されている。
又、他方の分割片3Bは、中空状の軸部3dの一端部に円板状のフランジ部3eを軸直角方向に一体に形成して構成され、フランジ部3eの端面(分割片3Aに対向する側の端面)には、図3、図5及び図6に示すように、分割片3A側の爪3cと同様の2つ爪3fが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、各爪3fには円弧状の2つの凹部3f−1が形成されている(図6(a)参照)。
更に、前記ゴムダンパ13は、図3、図4及び図6に示すように、中心に形成された円孔13aの周囲に4つの円柱状のダンパ片13bを周方向に等角度ピッチ(90°ピッチ)で配列してこれらを一体化することによって構成されている。本実施の形態では、ゴムダンパ13は、図6(c)に示すように、バネ定数の異なる2層の弾性体13A,13Bを軸方向(図6(c)の上下方向)に積層して構成されている。そして、弾性体13A,13Bの内の少なくともバネ定数の大きい方が爪3cと爪3fとで回転方向に挟まれるように構成されており、その回転方向のバネ定数が軸方向のバネ定数よりも大きく設定されている。つまり、ゴムダンパ13は、回転方向よりも軸方向に変形し易いよう設定されている。尚、ゴムダンパ13を構成する弾性体13Aと13Bは一体であっても、別体であっても良い。
而して、アンビル3は、図1に示すように、その分割片3Bの軸部3dが軸受メタル14によって回転自在に支承されてハンマケース5内に収納されるが、分割片3Bのフランジ部3eの端面には、間にゴムダンパ13を介在させて、他方の分割片3Aが、それらの爪3c,3f同士が図6(a)に示すように周方向に交互に配列されるように組み付けられ、分割片3Aは、その中心に形成された円孔3aに挿通するスピンドル7の先端部7bによって分割片3Bに対して相対回転及び軸方向移動可能に支持されている。尚、スピンドル7の先端部7bは、分割片3Aの円孔3aとゴムダンパ13の円孔13aを貫通して他方の分割片3Bの円孔3gに嵌合している。
又、図2に示すように、アンビル3の分割片3Bのフランジ部3eの背面と軸受メタル14の端面フランジ部14aとの間には、スラスト受け用のメタルリング15とゴムリング16が介設されている。
ところで、上述のようにアンビル3がハンマケース5内に収納された状態では、両分割片3A,3Bの周方向に交互に配列された爪3c,3fによってゴムダンパ13の外形形状に沿う空間が形成され、この空間内にゴムダンパ13が図6に示すように嵌め込まれて収納されている。
而して、アンビル3に回転打撃力が作用しない無負荷状態においては、図5及び図6(a)に示すように、両分割片3A,3Bの爪3c,3fと間には周方向隙間δ1が形成されるとともに、軸方向隙間δ2(図5参照)が形成されている。
そして、アンビル3の分割片3Bの軸部3dには先端工具4が脱着可能に装着されており、分割片3Aの外端面に形成された凸部3bに係脱される凸部8bを備えるハンマ8は、スプリング10によってアンビル3側(先端方向)に常に付勢されている。
次に、以上の構成を有するインパクト工具の作用について説明する。
回転打撃機構部においては、モータの出力軸(モータ軸)の回転は、遊星歯車機構を経て減速されてスピンドル7に伝達され、該スピンドル7が所定の速度で回転駆動される。このように、スピンドル7が回転駆動されると、その回転はカム機構を介してハンマ8に伝達され、ハンマ8は、半回転しないうちにその凸部8bがアンビル3の分割片3Aの凸部3bに係合して該分割片3Aを回転させる。
そして、ハンマ8の凸部8bとアンビル3の分割片3Aの凸部3bとの係合に伴う反力(係合反力)によってハンマ8とスピンドル7との間に相対回転が生ずると、ハンマ8はカム機構のスピンドルカム溝7aに沿ってスプリング10を圧縮しながらモータ側へと後退を始める。そして、ハンマ8の後退動によって該ハンマ8の凸部8bがアンビル3の分割片3Aの凸部3bを乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ8は、スビンドル7の回転力に加え、スプリング10に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング10の付勢力によって前方へと移動し、その凸部8bがアンビル3の凸部3bに再び係合してアンビル3を回転させ始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル3に加えられるが、アンビル3は、2つの分割片3A,3Bの間にゴムダンパ13を介在させて構成され、図5に示すように、両分割片3A,3Bの間には軸方向隙間δ2が形成されているため、打撃力によるゴムダンパ13の軸方向の弾性変形によって打撃振動が吸収されて減衰される。
以後、同様の動作が繰り返されて先端工具4からネジ11に回転打撃力が間欠的に繰り返し伝達され、該ネジ11が締結対象である木材にネジ込まれる
而して、本実施の形態に係るインパクト工具においては、アンビル3に設けられる緩衝機構は回転方向及び軸方向の双方に対して緩衝機能を果たすため、打撃力に伴う軸方向振動及び回転振動が緩衝機構によって吸収緩和されるが、緩衝機構のゴムダンパ13の軸方向のバネ定数は回転方向のバネ定数よりも小さく設定されているため、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の木材への伝播が抑制されて低騒音化が実現される。
又、緩衝機構のゴムダンパ13の回転方向のバネ定数(剛性)を軸方向のそれよりも大きく設定したため、該ゴムダンパ13は回転打撃機構からの大きな回転トルクを伝達することができ、更に緩衝機構は、設定値以上の回転トルクに対してはアンビル3の分割片3Aの爪3cを他方の分割片3Bの爪3fに直接接触させ(図6(b)参照)、両分割片3A,3Bは一体となって先端工具4及びネジ11に設定値以上の回転トルクを直接伝達してこれらを回転させるため、締め付け能力の低下が防がれる。
従って、本実施の形態に係るインパクト工具によれば、締め付け能力の低下を招くことなく低騒音化を実現することができる。
ここで、緩衝材としてのゴムダンパの種々の形態を図7〜図9にそれぞれ示す。尚、図7〜図9は図6と同様の図であり、各図において(a)は無負荷状態を示し、(b)は設定値以上の回転トルクが作用する負荷状態を示し、(c)はゴムダンパの断面を示す。
図7に示す形態では、ゴムダンパ13は図6に示したものと同形状の弾性体13cの他に、アンビル3の分割片3A,3Bの各爪3c,3fに形成された略扇形の孔3c−2,3f−2に嵌め込まれた計4つの弾性体13dで構成されている。ここで、弾性体13cは分割片3A,3Bの間に軸方向に隙間をもって配されており、軸方向の緩衝は弾性体13dのみによってなされる。よって、ゴムダンパ13全体の回転方向のバネ定数が軸方向のそれよりも大きく設定されている。
又、図8に示す形態では、軸方向視の形状が図6に示したものと同形状の弾性体13を図8(c)に示すように軸方向に変形し易い皿バネ形状に成形している。従って、このゴムダンパ13の回転方向のバネ定数を軸方向のそれよりも大きく設定することができる。
更に、図9に示す形態では、ゴムダンパ13を中心のスリーブ状の弾性体13fとその周囲に配された4つの独立した円柱状の弾性体13gで構成しており、アンビル3の分割片3Aの回転トルクが所定値を超えると、図9(b)に示すように、ゴムダンパ13が弾性変形して一方の分割片3Aの爪3cが他方の分割片3Bの爪3fに当接(金属接触)するため、回転トルクが一方の分割片3Aから他方の分割片3Bに直接伝達され、アンビル3は一体となって回転して先端工具4に回転を伝達する。この場合、弾性体13gは分割片3A,3Bの間に軸方向に隙間をもって配されており、軸方向の緩衝は弾性体13fのみによってなされる。よって、ゴムダンパ13全体の回転方向のバネ定数が軸方向のそれよりも大きく設定されている。
尚、本発明に係るインパクト工具に用いられるゴムダンパは、双方に対して緩衝機能を果たし、且つ、軸方向に関しては実機作動中においてアンビル3の両分割片3A,3B同士の直接接触を防ぎ、又、円周方向に関しては、設定値以上の回転トルクが加わったときに分割片3Aの爪3cが分割片3Bの爪3fに直接接触するよう作用するものであって、且つ、回転方向のバネ定数が軸方向のそれよりも大きく設定されたものであれば良く、製品スペックに合わせてゴムダンパ13の厚さやアンビル3の分割片3A,3Bの爪3c,3fの角度を変えることによって適切な特性を得ることが可能となる。又、製品スペック上、伝達トルクを低く設定しても問題ない場合は、両分割片3A,3Bの爪3c,3fの角度を小さくし、その分周方向隙間δ1を大きくして円周方向に対しても直接接触を防止するよう構成しても良い。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図10及び図11に基づいて説明する。尚、図10は本実施の形態に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図、図11は図10のC−C線拡大断面図であり、これらの図においては図1及び図2に示したものと同一要素には同一符号を付している。
本実施の形態に係るインパクト工具は、先端工具4に緩衝機構を設けたことを特徴としている。ここで、緩衝機構は、実施の形態1と同様に、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達するものであって、具体的には、先端工具4を軸方向に2分割された分割片4A,4Bで構成し、両分割片4A,4B間に緩衝材としてのゴムダンパ17を介設することによって構成されている。
即ち、図11に示すように、先端工具4の分割片4Aの端面には、実施の形態1と同様の2つの爪4aが一体に形成されており、これらに対向する他方の分割片4Bの端面にも同様の2つの爪4bが一体に形成されている。そして、両分割片4A,4Bの周方向に交互に配列された爪4a,4bによって形成された空間にはゴムダンパ17が圧入されている。尚、本実施の形態においてゴムダンパ17を圧入した理由は、先端工具4の分割片4Bの脱落を防ぐためである。
而して、本実施の形態に係るインパクト工具においても、ゴムダンパ17の回転方向のバネ定数は軸方向のそれよりも大きく設定されており、このゴムダンパ17は、回転方向及び軸方向の双方に対して緩衝機能を果たす。この場合、ゴムダンパ17の軸方向のバネ定数は回転方向のバネ定数よりも小さく設定されているため、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の木材への伝播が抑制されて低騒音化が実現される。
又、緩衝機構のゴムダンパ17の回転方向のバネ定数(剛性)を軸方向のそれよりも大きく設定したため、該ゴムダンパ17は回転打撃機構からの大きな回転トルクを伝達することができ、更に緩衝機構は、設定値以上の回転トルクに対しては先端工具4の分割片4aを他方の分割片4Bの爪4bに直接接触させ(図11(b)参照)、両分割片4A,4Bは一体となってネジ11に設定値以上の回転トルクを直接伝達してこれを回転させるため、締め付け能力の低下が防がれる。
従って、本実施の形態に係るインパクト工具においても、締め付け能力の低下を招くことなく低騒音化を実現することができる。
本発明は、回転打撃力を発生して所要の作業を行うためのハンマドリル等のインパクト工具に適用して、特に騒音の低減を図る上で有用である。
本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図である。 図2は図1のA部拡大詳細図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具のアンビルの側面図である。 (a),(b)は図5のB−B線断面図、(c)はゴムタンパの断面図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 本発明の実施の形態2に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図である。 図10のC−C線拡大断面図である。 従来のインパクト工具の縦断面図である。
符号の説明
1 電池パック
2 モータ
3 アンビル
3A,3B 分割片
3b 凸部
3c,3f 爪
4 先端工具
4A,4B 分割片
4a,4b 爪
5 ハンマケース
6 遊星歯車機構
7 スピンドル
7a スピンドルカム溝
8 ハンマ
8a ハンマカム溝
8b 凸部
9 ボール
10 スプリング
11 ネジ
12 木材
13 ゴムダンパ(緩衝材)
13A,13B 弾性体
13d,13f 弾性体
13g 弾性体
14 軸受メタル
15 メタルリング
16 ゴムリング
17 ゴムダンパ(緩衝材)
δ1 周方向隙間
δ2 軸方向隙間

Claims (5)

  1. モータによって回転駆動されるスピンドルに回転打撃機構を装着し、該回転打撃機構によって発生する回転打撃力をハンマからアンビルを経て先端工具に間欠的に伝達することによって該先端工具に回転打撃力を与えるインパクト工具において、
    回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達する緩衝機構を前記アンビル又は前記先端工具に設けるとともに、該緩衝機構の緩衝材の回転方向のバネ定数を軸方向のそれよりも大きく設定したことを特徴とするインパクト工具。
  2. 前記緩衝材を、バネ定数の異なる複数の弾性体を軸方向に積層して構成したことを特徴とする請求項1記載のインパクト工具。
  3. バネ定数が同一又は異なる複数の緩衝材を、軸方向に対して緩衝機能を果たす位置と回転方向に対して緩衝機能を果たす位置にそれぞれ独立して配置したことを特徴とする請求項1記載のインパクト工具。
  4. 前記緩衝材を軸方向に変形し易い形状としたことを特徴とする請求項1記載のインパクト工具。
  5. 前記緩衝材を皿バネ形状に成形したことを特徴とする請求項4記載のインパクト工具。
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