〔第1実施形態〕
図1は、本発明の一実施形態を示す印刷装置の構成を示す断面図である。
図1において、101は印刷装置の画像形成部を格納する外装部である。102は印刷装置の定着部を格納する外装部である。
103は原稿をスキャンして画像の電子データを生成するためのスキャナ部である。104は印刷装置に各種指示を出し印刷装置の操作を行うための操作部である。操作部104は、タッチパネルを備え、このタッチパネルに表示される画面をユーザがタッチ(押下)することにより、各種操作可能に構成されている。
105は印刷装置で印刷するための印刷媒体(以下、用紙)を格納するための第1の給紙装置(格納手段)である。106は印刷装置で印刷するための用紙を格納するための第2の給紙装置(格納手段)である。
107は印刷された用紙を印刷装置の外部へ排出するための用紙排出部である。108は用紙を搬送するための搬送路(搬送手段)である。109は用紙排出部107へ用紙を排出する際に用紙の出力面を反転させるためのスイッチバック部である。
110は現像剤(以下、トナー)を、後述する第1の転写ユニットへ補給するためのトナー補給部である。111はトナー補給部110から補給されたトナーに基づくトナー像を第1の給紙装置又は第2の給紙装置から搬送される用紙に転写するための第1の転写ユニットである。112は第1の転写ユニットによりトナー像が転写される転写ベルトである。113は転写ベルト112に転写されたトナー像を用紙に転写するための第2の転写ユニットである。114は転写処理の過程において発生した余分なトナーを収納するための廃トナー収納部である。
115は第1の定着ユニット(第1の定着部)である。この第1の定着ユニット115は、第2の転写ユニット113においてトナー像が転写された用紙に熱と圧力を加えて定着処理を実行するためのものである。
116は第2の定着ユニット(第2の定着部)である。この第2の定着ユニット116は、第1の定着ユニット115においてトナー像が定着された(定着処理された)用紙にさらに熱と圧力を加えて画像の定着を強化する(さらに定着処理する)ためのものである。
117は第1の画像定着ユニット115から第2の定着ユニット116へ用紙を搬送するための搬送部である。118は第1の定着ユニット115から第2の定着ユニット116を介さずに用紙排出部107若しくはスイッチバック部109へ用紙を搬送するための搬送部である。
本実施形態における印刷装置では、印刷待機時に印刷装置の消費電力を節約するための省電力モードに移行する機能を備えている。この省電力モードの切替は、操作部104から操作することが可能である。なお、印刷装置が省電力モードに移行している場合、印刷装置内部の電力を消費する各部品の消費電力を低減させるための処理が、後述する図3に示すメインコントローラ301で行われる。
図2は、図1に示した第1の定着ユニット115及び第2の定着ユニット116の構成を示すブロック図である。
図2において、201は用紙に熱を加えるための定着ローラであり、内部に第1のヒータ209と第2のヒータ210を備える。なお、第1のヒータ209及び第2のヒータ210は、トナー像が転写された用紙を加熱するための加熱部として機能する。なお、各ヒータの温度は、CPU305により制御される。
202は定着ローラ201に外部から熱を加えるための第1の外部加熱ローラである。203は定着ローラ201に外部から熱を加えるための第2の外部加熱ローラである。
204は定着ローラ201のクリーニングを行うためのクリーニングウェブである。205は定着ユニットに搬送されてきた用紙を定着ローラ201に接触させながら搬送させるための搬送ベルトである。206は定着ローラ201に接触した用紙に圧力を加えるための加圧パッドである。
207は定着ローラ201に接触している用紙を取り外すための第1の用紙分離爪である。208は定着ローラ201に接触している用紙を取り外すための第2の用紙分離爪である。
211は定着ローラ201の温度を測定するためのサーミスタである。サーミスタ211で測定された情報は後述する図3に示すメインコントローラ301へ通知される。
定着ローラ201,外部加熱ローラ202,203,搬送ベルト205は、それぞれヒータ(加熱部)を有し、それぞれ独立に温度調整を行える機構(独立に制御可能な機構)を備えており、トナー像が定着される用紙の種類に応じて用紙に最適な熱量を加えることが可能である。なお、各ヒータの温度は、CPU305により制御される。
図3は、本実施形態の印刷装置のメインコントローラの構成を示すブロック図である。
図3において、301は印刷装置のメインコントローラである。303は外部機器とネットワークによって接続を行うためのネットワークケーブルである。304は外部機器と電話回線によって接続を行うための回線ケーブルである。
305はコントローラ301全体を制御するためのプログラムを動作させるCPUである。306はCPU305上で動作するプログラムによって管理されるRAMである。RAM306は、外部機器から受信したデータを一時的に蓄えるための受信バッファやRIPによってラスタライズされた画像データを一時的に蓄えるための画像データバッファ等の目的で使用される。
307は操作部104とコントローラ301を接続するためのインターフェース(操作部I/F)である。308はコントローラ301とネットワークを接続するためのインターフェースである。309はコントローラ301と電話回線を接続するためのインターフェースである。
310はCPU305上で動作するプログラムやデータ等を格納するためのROMである。311は、さまざまなデータを長期的に保存することが可能な不揮発性の記憶装置であるハードディスクである。
312はCPUバスである。324は画像処理を行うためのハードウェア群に接続されたイメージバスである。313はCPUバス312とイメージバス324を接続するためのインターフェースである。
321は外部機器から入力されるページ記述言語データを解析してビットマップイメージデータに変換する機能を有するラスタライズボード(RIP)である。314は画像転送バス318によってRIP321とイメージバス324を接続するためのインターフェースである。
315はデータを圧縮するためのデータ圧縮装置である。322は給紙及び排紙装置である。323はプリンタユニットである。なお、プリンタユニット323の構成は図1に示してある。
316はデータバス319、320によってプリンタユニット323及び給紙及び排紙装置322をイメージバス324に接続するためのインターフェースである。
317はRIP321によって生成されたビットマップイメージデータに各種画像処理を施すための画像処理装置である。画像処理装置317では、2ページのビットマップイメージデータを1ページのビットマップイメージデータに合成する機能等のビットマップイメージデータをデジタル的に処理する機能を備える。
CPU305は操作部104若しくは外部機器からネットワークケーブル303を介して指示される信号に従い、データバス319,320を介してプリンタユニット323及び給紙排紙装置322へ印刷を行うための命令を発行しながら印刷を行う。
図4は、図1に示した第1の定着ユニット115に備えられている定着ローラ201(以下、第1定着ローラ)が用紙に定着処理を実行する際に必要となる温度の設定値を、印刷装置が使用可能な複数種類の用紙の表面性と坪量(単位面積あたりの重量)に対応付けて示した一覧表(テーブル)である。
この一覧表(テーブル)401によるデータは、印刷装置が備える記憶装置としてのRAM306若しくはハードディスク311に格納されている。
なお、用紙に対してトナー像の定着処理を行う際には、第1の定着ユニット115に備えられている定着ローラ201の温度を本一覧表で示す値(所定の設定温度値)に保っておく必要がある。図4に示した一覧表(テーブル)は、定着処理を実行する際に必要となる第1の定着ユニット115の設定温度値を定着処理に使用する用紙の種類(表面性,坪量)から特定可能に定義した一覧情報である。この一覧表には、第1の定着ユニット115が定着処理を実行する際にCPU305により制御される第1のヒータ209及び第2のヒータ210の設定温度値が、用紙の種類に対応付けられて記述されている。
図5は、図1に示した第2の定着ユニット116に備えられている定着ローラ201(以下、第2定着ローラ)が用紙に定着処理を実行する際に必要となる温度設定、印刷装置が使用可能な複数種類の用紙の表面性と坪量に対応付けて示した一覧表(テーブル)である。
この一覧表(テーブル)501によるデータは、印刷装置が備える記憶装置としてのRAM306若しくはハードディスク311へ格納されている。
なお、用紙に対してトナー像の定着処理を行う際には(即ち印刷時には)、第2の定着ユニット116に備えられている定着ローラ201の温度を本一覧表で示す値(所定の設定温度値)に保っておく必要がある。図5に示した一覧表(テーブル)は、定着処理を実行する際に必要となる第2の定着ユニット116の設定温度値を定着処理に使用する用紙の特性(表面性,坪量)から特定可能に定義した一覧情報である。この一覧表には、第2の定着ユニット116が定着処理を実行する際にCPU305により制御される第1のヒータ209及び第2のヒータ210の設定温度値が、用紙の種類に対応付けられて記述されている。
また、本一覧表(テーブル)501で定義されている温度の値に対して、予め定められている省電力係数を乗算することにより、省電力モード時に定着ローラ201に含まれる第1のヒータ209及び第2のヒータ210が維持すべき温度(維持温度値)を算出することが可能である。なお、印刷装置は、省電力モードにおいては、少なくとも第1の定着ユニット115及び第2の定着ユニット116による定着処理を含む印刷処理を実行しない。
なお、省電力係数は、0以上1以下の値(例えば、「0.7」)とし、工場出荷時又は印刷装置の管理者等により予め設定されROM310又はコントローラユニット301のハードディスク311に格納されるものとする。
図6は、本実施形態における印刷装置で使用することを許可する用紙を印刷装置へ登録及び登録内容を表示するための操作部104の画面である。
画面601は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより、操作部104のタッチパネルに表示制御されるものである。
画面601において、602は印刷装置で使用することが可能な用紙として登録されている用紙を識別するための用紙名称表示部である。603は用紙名称表示部602上の画面から指定された用紙の詳細な属性情報を表示するための詳細情報ボタンである。
604は新たな用紙を追加するための追加ボタンである。605は本画面を終了させるための閉じるボタンである。
606,607は用紙名称表示部602の画面に表すことが出来ない用紙を表示させるための画面スクロールボタンである。
なお、詳細情報ボタン603を押下(タッチ)することにより、画面701(図7)が操作部104のタッチパネルに表示される。
図7は、図6に示した詳細情報ボタン603を押下することにより表示される用紙の詳細情報を表示させるための画面である。
画面701は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより、操作部104のタッチパネルに表示制御されるものである。
画面701において、702は用紙に定義されている属性情報としての用紙の特性とその用紙を用いて定着処理を実行する際の設定温度値を示すための用紙情報表示部である。703は属性情報を変更するための変更ボタンである。704は画面701を介した処理を終了させるための終了ボタンである。
705,706は用紙情報部702の画面に表すことが出来ない用紙の属性情報を表示させるための画面スクロールボタンである。
なお、変更ボタン703を押下(タッチ)することにより、画面801(図8)が操作部104のタッチパネルに表示される。
図8は、図7に示した変更ボタン703を押下することにより表示される用紙の属性情報を変更するための画面である。なお、図8では用紙の坪量を変更するための画面を例に説明を行う。
画面801は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより、操作部104のタッチパネルに表示制御されるものである。
画面801において、802は用紙の属性情報を示す表示部である。ここでは、坪量の値が表示されている。
803,804は属性情報の変更を指示するためのボタンである。属性情報表示部802はボタン803,804の指示に従い変更される。即ち、図3に示したCPU305がボタン803,804の指示に従い、表示802に表示される属性情報を変更するように制御している。
805は画面801における設定を取りやめるためのキャンセルボタンである。806は画面801における設定を確定させるためのOKボタンである。
図9は、図6〜図8で示した用紙情報を印刷装置内部の記憶装置に格納する際のデータフォーマットを示すブロック図である。
図9において、901はデータフォーマットの全体を示す。このデータフォーマット901によるデータは、用紙の情報を管理するためのデータベース(用紙データベース901)として、印刷装置の記憶装置であるRAM306若しくはハードディスク311へ格納される。
データフォーマット901において、902は印刷装置に登録されている用紙の種類を識別するための識別子(用紙ID)である。903は印刷装置に登録されている用紙の名称を示す文字列である。
904は印刷装置に登録されている用紙の坪量を示す数値である。905は印刷装置に登録されている用紙の表面性を識別するための数値である。本領域に格納される数値には予め用紙の表面性情報が割り当てられている。
906は印刷装置に登録されている用紙の形状を識別するための数値である。本領域に格納される数値には予め用紙の形状情報が割り当てあられている。907は印刷装置に登録されている用紙の中綴じ製本を行う際の複数のページの画像の幅を調整するための中綴じクリープ量である。
なお、図9に示した用紙ID0001の用紙についての属性情報は、本発明の構成を示すための例であり、本発明の実施に際しては上述以外の属性情報も多数含まれる。
以上示したように、図6〜図8に示した画面を介して、印刷装置で使用を許可する用紙等の印刷媒体の種類(表面性,坪量)を印刷装置のRAM306若しくはハードディスク311へ図9に示したようなフォーマットで登録することができる。
図10は、印刷装置の給紙装置105,106若しくはその他の給紙装置に格納されている用紙情報を閲覧するための画面である。
画面1001は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより、操作部104のタッチパネルに表示制御されるものである。
画面1001において、1002は給紙装置を識別するための文字列である。1003は給紙装置に格納されている用紙の名称を示す文字列である。
1004は用紙に定義されている属性情報を示すための詳細情報ボタンである。なお、詳細情報ボタン1004を押下(タッチ)することにより、詳細情報を表示するための不図示の画面が操作部104のタッチパネルに表示される。
1005は画面1001を介した処理を終了させるためのOKボタンである。1006、1007は給紙装置情報画面に表すことが出来ない給紙装置を表示させるための画面スクロールボタンである。
図11は、給紙装置105、106若しくはその他の給紙装置に格納されている用紙の用紙IDを保持するためのデータ構造を示すブロック図である。
本データは、用紙の情報を管理するためのデータベースとして、印刷装置の記憶装置であるRAM306若しくはハードディスク311へ格納されるものであり、図10に示した画面1001からの操作により変更される。
図11において、1101は給紙装置の用紙情報のデータ構造を示す給紙装置情報である。1102は給紙装置を識別するための情報である。1103は給紙装置に格納されている用紙の種類を識別するための識別子(用紙ID)である。給紙装置の用紙種類情報1103は、図9で示した用紙ID902の中から選択される。
図12は、第1及び第2の定着ユニットに備えられている各定着ローラが定着処理を実行する際のヒータの設定温度値を記憶装置に格納するための温度管理テーブルのデータフォーマットを示す図である。
図12において、1201は温度管理テーブルのデータフォーマットを示す。このデータフォーマット1201によるデータは、各定着ローラが定着処理を実行する際の温度の情報を設定するための温度管理テーブルとして、印刷装置の記憶装置であるRAM306若しくはハードディスク311へ格納される。
1202は第1の定着ユニット115の定着ローラ201が定着処理を実行する際に必要となる温度(第1定着ローラ温度)である。1203は第2の定着ユニット116の定着ローラ201が定着処理を実行する際に必要となる温度(第2定着ローラ温度)である。
以下、本発明の第1実施形態における定着ユニットの制御を図13のフローチャートに従って説明する。
図13は、本発明の第1実施形態の印刷装置が省電力モードに移行した際に定着ユニットを制御するため実行される手順を示すフローチャートである。なお、図13で示されるフローチャートによる制御は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S1301〜S1312は各ステップを示す。
また、図13のフローチャートによる制御は、省電力モードに移行した際に、操作部104若しくはネットワークケーブル303を介して印刷装置に用紙種の登録指示が行われた場合、図5の一覧表の変更が行われた場合、又は、印刷装置の給紙装置105,106に用紙の補給及び交換が行われた際に実行される。
なお、本実施形態では、第1の定着ユニットの定着ローラ201が省電力モードにおいて維持すべき維持温度値は、用紙の種類に関わらず常に一定の値である240℃が設定されているものとする。
まず、S1301において、CPU305は、第2の定着ユニット116の定着ローラ201(第2定着ローラ)が有する第1のヒータ209及び第2のヒータ210が、省電力モードにおいて維持すべき維持温度値を設定するための値を格納する領域である第2定着ローラ温度1203(図12)を「0」に初期化する。
次に、S1302において、CPU305は、用紙データベース901に設定されている用紙からS1303〜S1309の処理を行う用紙を選出する処理を行う。
次に、S1303において、CPU305は、図5で示される第2定着ローラの必要温度一覧表501に基づいて、S1302で選出された用紙の第2定着ローラの必要温度の抽出(取得)を行い、該温度が0℃であった場合にはS1311へ処理を移行させる。
一方、S1303において、S1302で選出された用紙の第2定着ローラの必要温度が0℃3f以外であった場合には、CPU305は、S1304へ処理を移行させる。
S1304では、CPU305は、S1302で選出された用紙の第2の定着ローラの必要温度(S1303で取得)に省電力係数(ROM310に記憶される)を乗算した値と第2定着ローラ温度1203との比較処理を行う。そして、該比較結果に基づいて処理を分岐する。
S1304の比較処理の結果、S1302で選出された用紙の第2の定着ローラの必要温度に省電力係数を乗算した値が第2定着ローラ温度1203より小さいと判断された場合は、CPU305は、S1306へ処理を移行させる。
一方、S1304の比較処理の結果、S1302で選出された用紙の第2の定着ローラの必要温度に省電力係数を乗算した値が第2定着ローラ温度1203より大きいと判断された場合は、CPU305は、S1305へ移行する。
S1305では、CPU305は、S1302で選出された用紙の第2の定着ローラの必要温度に省電力係数を乗算した値を第2定着ローラ温度1203へ設定し、S1306に処理を進める。
S1306では、CPU305は、給紙装置情報1101に設定されている給紙装置からS1307〜S1309の処理を行う給紙装置を選出する処理を行う。例えば、デッキID:001の給紙装置を選出する。
S1307では、CPU305は、S1302において選出された用紙が、S1306で選出された給紙装置に格納されているか否かの判定を給紙装置情報1101に基づいて行う。即ち、S1302で選出された用紙の用紙ID902がS1306で選出された給紙装置のデッキID1102に対応する用紙ID1103と同一の場合には、S1302で選出された用紙がS1306で選出された給紙装置に格納されていると判定する。一方、S1302で選出された用紙の用紙ID902がS1306で選出された給紙装置のデッキID1102に対応する用紙ID1103と異なる場合には、S1302で選出された用紙がS1306で選出された給紙装置に格納されていないと判定する。
そして、S1307において、S1302で選出された用紙がS1306で選出された給紙装置に格納されていないと判断した場合には、CPU305は、S1310へ処理を移行させる。
一方、S1307において、S1302で選出された用紙がS1306で選出された給紙装置に格納されていると判断した場合には、S1308へ処理を移行させる。
S1308では、CPU305は、S1302で選出された用紙を印刷する際の第2定着ローラの必要温度を第2定着ローラ必要温度一覧表501(図5)に基づいて算出し、該算出した値と第2定着ローラ温度1203の比較処理を行う。そして、該比較結果に基づいて処理を分岐する。
S1308においてS1302で選出された用紙を印刷する際の第2定着ローラの必要温度が第2定着ローラ温度1203以下であると判定した場合には、CPU305は、S1310へ処理を移行させる。
一方、S1308においてS1302で選出された用紙を印刷する際の第2定着ローラの必要温度が第2定着ローラ温度1203より大きいと判定した場合には、CPU305は、S1309へ処理を移行させる。
S1309では、CPU305は、S1302において選出された用紙を印刷する際の第2定着ローラの必要温度を第2定着ローラ温度1203に設定し、S1310に処理を進める。
S1310では、CPU305は、S1306で全ての給紙装置の選出処理が完了したか否かを判定する。
そして、S1310において、まだ全ての給紙装置の選出処理が完了していない、即ち、S1307〜S1309の処理を行っていない給紙装置が存在すると判定した場合には、CPU305は、S1306に処理を戻す。そして、次の給紙装置の選出処理を行うように制御する。
一方、S1310において、もう全ての給紙装置の選出処理が完了したと判定した場合には、CPU305は、S1311に処理を進める。
S1311では、CPU305は、S1302で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了したか否かを判定する。
そしてS1311において、まだS1302で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了していない、即ち、まだS1303〜S1309の処理を行っていない用紙が存在すると判定した場合、CPU305はS1302に処理を戻す。そして次の用紙の選出処理を行うように制御する。
一方、S1311において、もうS1302で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了したと判定した場合、CPU305は、S1312に処理を進める。
最後に、S1312において、CPU305は、第1定着ローラの温度を第1定着ローラ温度1202に設定されている値に、第2定着ローラの温度を第2定着ローラ温度1203に設定されている値に設定し、本フローチャートの処理を終了する。
図13に示すフローチャートでは、第2の定着ユニット116が定着処理を実行していない際における、第2定着ローラ201の有する第1のヒータ209及び第2のヒータ210が維持すべき温度(維持温度値)を、ステップS1305又はS1309のステップにて算出している。そして、記憶装置に記憶された複数種類の用紙の各々についてステップS1305又は1309のステップにて維持温度値を算出し、算出された維持温度値のうちの最大値が、最終的に設定する維持温度値として算出される。そして、CPU305は、ステップS1305又はS1309のステップにて算出された維持温度値に基づいて、第2定着ローラ201の有する第1のヒータ209及び第2のヒータ210の温度が、維持温度値となるよう制御する。
以上説明したように、給紙装置に格納されている用紙種(即ち、印刷に使用される可能性の極めて高い用紙種)については、印刷する際に必要な温度に第2の定着ユニット116を設定する。一方、使用許可登録されているが給紙装置に格納されていない用紙種(即ち、手差し等で使用されることになるため、使用される可能性の低い用紙種)については、省電力係数を乗算した省電力モード時の温度に第2の定着ユニット116を設定する。
以上のように第2の定着ユニット116の温度を制御することにより、印刷のスループットを低下させることなく第2の定着ユニット116における消費電力を低減させることが可能となる。
特に、1つの印刷データ中に特徴の異なる複数の用紙を切り替えながら印刷を行う指示が含まれている場合は、印刷媒体の切り替え時に発生する第2の定着ユニット116の調整時間を大幅に削減することが可能となる。
なお、図13では、使用許可登録された各用紙の種類に対応する温度に省電力係数を乗算した値及び各給紙装置に格納される用紙の種類に対応する温度を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成について示した。
しかし、使用許可登録された各用紙の種類に対応する温度に省電力係数を乗算した値を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成(即ち、S1306〜S1310を省力する構成)であってもよい。
また、各給紙装置に格納される用紙の種類に対応する温度を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成(即ち、S1302〜S1305,S1311を省力する構成)であってもよい。
このような構成であっても、印刷のスループットを低下させることなく第2の定着ユニット116における消費電力を低減させることが可能となる。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態は、第2の定着ユニット116に備えられている定着ローラ201の印刷時の温度を制御する構成であった。これに対して、本実施形態は、定着ローラ201だけでなく第2の定着ユニット116に備えられている各部品の印刷時の温度を制御する構成とする。なお、上述したように、定着ローラ201,外部加熱ローラ202,203,搬送ベルト205は、それぞれ独立に温度調整を行える機構(独立に制御可能な機構)を備えており、トナー像が定着される用紙の種類に応じて用紙に最適な熱量を加えることが可能である。
なお、上記本実施形態の構成を実現するために、本実施形態では、図5に示したような定着ローラ201に対する一覧(テーブル)を、第2の定着ユニット116に備えられている部品毎に設けるものとする。即ち、第2の定着ユニット116に備えられている部品毎に、定着処理を実行する際に必要となる設定温度値と印刷装置が使用可能な複数種類の用紙の表面性と坪量との対応付けを予め定義した一覧表(テーブル)を設けるものとする。そして、これら部品毎の一覧表(テーブル)によるデータを、予め印刷装置の記憶装置であるRAM306若しくはハードディスク311へ格納しておくものとする。
また、第2の定着ユニット116の部品毎の一覧表(テーブル)で定義されている温度値に対して、予め定められている省電力係数を乗算することにより、省電力モード時に、第2の定着ユニット116の部品毎に必要となる温度を算出することが可能である。なお、省電力係数は、ROM310又はコントローラユニット301のハードディスク311に格納されるものとする。
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照して本実施形態について説明する。
図14は、第2の定着ユニット116に備えられている各部品が定着処理を実行する際のヒータの設定温度値を格納するための第2の温度管理テーブルのデータフォーマットを示す図である。
図14において、1401は第2の温度管理テーブルのデータフォーマットを示す。このデータフォーマット1401によるデータは、第2の定着ユニット116に備えられている各部品が定着処理を実行する際の設定温度値を格納するための第2の温度管理テーブルとして、印刷装置の記憶装置であるRAM306若しくはハードディスク311へ格納される。
1402は定着処理を実行する際に第2の定着ユニット116の第1の加熱ローラ202に設定する温度値である。1403は定着処理を実行する際に第2の定着ユニット116の第2の加熱ローラ203に設定する温度値である。
1404は定着処理を実行する際に第2の定着ユニット116の搬送ベルト205に設定する温度値である。1405は定着処理を実行する際に第2の定着ユニット116の定着ローラ201に設定する温度値である。
以下、本発明の第2実施形態における定着ユニットの制御を図15のフローチャートに従って説明する。
図15は、本発明の第2実施形態の印刷装置が省電力モードに移行した際に定着ユニットを制御するため実行される手順を示すフローチャートである。なお、図15で示されるフローチャートによる制御は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S1501〜S1508は各ステップを示す。
また、図15のフローチャートによる制御は、省電力モードに移行した際に、操作部104若しくはネットワークケーブル303を介して印刷装置に用紙種の登録指示が行われた場合、図5の一覧表の変更が行われた場合、又は、印刷装置の給紙装置105,106に用紙の補給及び交換が行われた際に実行される。
なお、本実施形態では、第1の定着ユニットの定着ローラ201が省電力モードにおいて維持すべき維持温度値は、用紙の種類に関わらず常に一定の値である240℃が設定されているものとする。
まず、S1501において、CPU305は、第2の温度管理テーブル1401の定着ローラ201,外部加熱ローラ202,203,搬送ベルト205が有するヒータが、省電力モードにおいて維持すべき維持温度値を設定するための値を格納する領域である第1外部加熱ローラ温度1402,第2外部加熱ローラ温度1403,搬送ベルト温度1404,定着ローラ温度1405(図14)を「0」に初期化する。
次に、S1502において、CPU305は、用紙データベース901に設定されている用紙からS1503〜S1507の処理を行う用紙を選出する処理を行う。
次に、S1503において、CPU305は、S1502で選出された用紙に基づいて第2の温度管理テーブル1401に対する処理(第1の設定処理)を行う。なお、S1503における第2の温度管理テーブル1401に対する第1の設定処理の詳細は、後述する図16で示されるフローチャートにより詳細な制御手順を説明する。
次に、S1504において、CPU305は、給紙装置情報1101に設定されている給紙装置からS1505,S1506の処理を行う給紙装置を選出する処理を行う。例えば、デッキID:001の給紙装置を選出する。
次に、S1505では、CPU305は、S1504で選出された給紙装置情報1101に基づいて第2の温度管理テーブル1401に対する処理(第2の設定処理)を行う。なお、S1505における第2の温度管理テーブル1401に対する第2の設定処理の詳細は、後述する図17で示されるフローチャートにより詳細な制御手順を説明する。
次に、S1506において、CPU305は、S1504で全ての給紙装置の選出処理が完了したか否かを判定する。
そして、S1506において、まだ全ての給紙装置の選出処理が完了していない、即ち、S1504,S1505の処理を行っていない給紙装置が存在すると判定した場合には、CPU305は、S1504に処理を戻す。そして、次の給紙装置の選出処理を行うように制御する。
一方、S1506において、もう全ての給紙装置の選出処理が完了したと判定した場合には、CPU305は、S1507に処理を進める。
次に、S1507では、CPU305は、S1502で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了したか否かを判定する。
そしてS1507において、まだS1502で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了していない、即ち、まだS1502〜S1506の処理を行っていない用紙が存在すると判定した場合、CPU305はS1502に処理を戻す。そして次の用紙の選出処理を行うように制御する。
一方、S1507において、もうS1502で用紙データベース901に登録されている全ての用紙の選出処理が完了したと判定した場合、CPU305は、S1508に処理を進める。
最後に、S1508において、CPU305は、第2の定着ユニット116に備えられている各部品の温度を第2の温度管理テーブル1401に設定されている値に設定し、本フローチャートの処理を終了する。
以下、図15のS1503に示した第2の温度管理テーブル1401に対する第1の設定処理の詳細を図16のフローチャートに従って説明する。
図16は、図15のS1503に示した第1の設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図16で示されるフローチャートによる制御は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S1601〜S1606は各ステップを示す。
まず、S1601において、CPU305は、第2の温度管理テーブル1401に登録されている部品情報に基づいて、S1602〜S1606の処理の対象となる第2定着ユニットに備えられている部品の選出を行う。
次に、S1602において、CPU305は、図15のS1502で選出された用紙に画像を定着させるためにS1601で選出された部品が必要とする温度(必要温度)を、予め定義されている用紙の表面性と坪量と各部品の必要温度との関係(上述した部品毎の一覧表)に基づいて抽出(取得)する。
次に、S1603において、CPU305は、S1602で抽出した必要温度(S1601で選出された部品が必要とする温度)に予め定義されている省電力係数を乗算した値を対象部品の省電力温度として保持する。
S1604において、CPU305は、S1603で算出された対象部品の省電力温度と第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度との比較を行い、該比較結果に基づいて処理を分岐する。
S1604において、対象部品の省電力温度が第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度以下であると判定した場合には、CPU305は、S1606へ処理を移行させる。
一方、S1604において、対象部品の省電力温度が第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度より大きいと判定した場合には、CPU305は、S1605へ処理を移行させる。
S1605では、CPU305は、第2の温度管理テーブル1401内の該部品の維持温度値に対象部品の省電力温度を設定し、ステップS1606に処理を進める。
S1606では、CPU305は、S1601で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1602〜S1605の処理が終了したか否かの判定を行う。
そして、S1606において、まだS1601で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1602〜S1605の処理が終了していないと判定した場合には、ステップS1601に処理を戻し、次の部品に処理を進める。
一方、S1606において、既にS1601で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1602〜S1605の処理が終了したと判定した場合には、本フローチャートの処理を終了し、図15のフローチャートに処理を戻す。
以下、図15のS1505に示した第2の温度管理テーブル1401に対する第2の設定処理の詳細を図17のフローチャートに従って説明する。
図17は、図15のS1505に示した第2の設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図17で示されるフローチャートによる制御は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S1701〜S1705は各ステップを示す。
まず、S1701において、CPU305は、第2の温度管理テーブル1401に登録されている部品情報に基づいて、S1702〜S1705の処理の対象となる第2定着ユニットに備えられている部品の選出を行う。
次に、S1702において、CPU305は、図15のS1502で選出された用紙に画像を定着させるためにS1701で選出された部品が必要とする温度(必要温度)を、予め定義されている用紙の表面性と坪量と各部品の必要温度との関係(上述した部品毎の一覧表)に基づいて抽出(取得)する。
次に、S1703において、CPU305は、S1702で抽出した必要温度(S1701で選出された部品が必要とする温度)と第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度との比較を行い、該比較結果に基づいて処理を分岐する。
S1703において、対象部品の省電力温度が第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度以下であると判定した場合には、CPU305は、S1704へ処理を移行させる。
一方、S1703において、対象部品の省電力温度が第2の温度管理テーブル1401内の該部品の温度より大きいと判定した場合には、CPU305は、S1704へ処理を移行させる。
S1704では、CPU305は、第2の温度管理テーブル1401内の該部品の維持温度値に対象部品の省電力温度を設定し、ステップS1705に処理を進める。
S1705では、CPU305は、S1701で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1702〜S1704の処理が終了したか否かの判定を行う。
そして、S1705において、まだS1701で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1702〜S1704の処理が終了していないと判定した場合には、ステップS1701に処理を戻し、次の部品に処理を進める。
一方、S1705において、既にS1701で第2の温度管理テーブル1401に登録されている全ての部品に対してS1702〜S1704の処理が終了したと判定した場合には、本フローチャートの処理を終了し、図15のフローチャートに処理を戻す。
図15に示すフローチャートでは、第2の定着ユニット116が定着処理を実行していない際における、第2の定着ユニット116の定着ローラ201,外部加熱ローラ202,203,搬送ベルト205が有する各ヒータが維持すべき温度(維持温度値)を、ステップS1503(図16に示す第1の設定処理)又はS1505(図17に示す第2の設定処理)のステップにて算出している。そして、記憶装置に記憶された複数種類の用紙の各々についてステップS1503(図16)又はS1505(図17)のステップにて維持温度値を算出し、算出された維持温度値のうちの最大値が、最終的に設定する維持温度値として算出される。そして、CPU305は、ステップS1503(図16)又はS1505(図17)のステップにて算出された維持温度値に基づいて、第2の定着ユニット116の定着ローラ201,外部加熱ローラ202,203,搬送ベルト205が有する各ヒータの温度が、維持温度値となるよう制御する。
以上説明したように、第2の定着ユニット116の各部品毎に細かに維持温度を制御することにより、印刷のスループットを低下させることなく第2の定着ユニット116における消費電力をより確実に低減させることが可能となる。
特に、1つの印刷データ中に特徴の異なる複数の用紙を切り替えながら印刷を行う指示が含まれている場合は、印刷媒体の切り替え時に発生する第2の定着ユニット116の調整時間を大幅に削減することが可能となる。
なお、図15では、使用許可登録された各用紙の種類に対応する温度に省電力係数を乗算した値及び各給紙装置に格納される用紙の種類に対応する温度を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成について示した。
しかし、使用許可登録された各用紙の種類に対応する温度に省電力係数を乗算した値を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成(即ち、S1504〜S1506を省力する構成)であってもよい。
また、各給紙装置に格納される用紙の種類に対応する温度を比較して上記いずれの用紙でも印刷可能な温度を算出する構成(即ち、S1502,S1503,S1507を省力する構成)であってもよい。
このような構成であっても、印刷のスループットを低下させることなく第2の定着ユニット116における消費電力を低減させることが可能となる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照して本実施形態について説明する。
図18は、本発明における第3実施形態の制御手順を示すフローチャートである。なお、図18で示されるフローチャートによる制御は、図3に示したCPU305がROM310に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S1801〜S1803は各ステップを示す。
まず、S1801において、CPU305は、印刷装置が省電力モードに設定されているか否かの判定を行う。なお、印刷装置が省電力モードであるか否かを示す情報がRAM306内に格納されているものとする。即ち、CPU305は、印刷装置が省電力モードに移行する際には、印刷装置が省電力モードであることを示す情報をRAM306内に格納する。また、CPU305は、印刷装置が省電力モードから通常モードに復帰した際には、印刷装置が通常モードであることを示す情報をRAM306内に格納するものとする。
S1801において、印刷装置が省電力モードに設定されていると判定した場合には、CPU305は、S1802へ処理を移行させる。
そして、S1802では、CPU305は、第2の定着ユニット116の制御を図5のフローチャート(第1実施形態)若しくは図15のフローチャート(第2実施形態)で示した制御手順によって制御する。
一方、S1801において、印刷装置が省電力モードに設定されていない(通常モードに設定されている)と判定した場合には、CPU305は、S1803へ処理を移行させる。
そして、S1803では、CPU305は、第2の定着ユニット116の温度を常に設定可能な最高の温度に設定するように制御する。
以上説明したように、省電力モードでは、印刷のスループットを低下させることなく第2の定着ユニット116における消費電力をより確実に低減させることが可能となる。
特に、1つの印刷データ中に特徴の異なる複数の用紙を切り替えながら印刷を行う指示が含まれている場合は、印刷媒体の切り替え時に発生する第2の定着ユニット116の調整時間を大幅に削減することが可能となる。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
以下、図19に示すメモリマップを参照して、本発明に係る印刷装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップの構成について説明する。
図19は、本発明に係る印刷装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを記録した記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図13,図15,図16,図17,図18に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
したがって、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のプログラムそのものをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、該ホームページから圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやFTPサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布する。さらに、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。さらに、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下のような構成も含まれることは言うまでもない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込む。そして、該メモリに書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
以上のように、本発明の印刷装置は、用紙の詳細なパラメータ(表面性,坪量等)を管理するデータベースに登録されている用紙の印刷プロセスに関するパラメータの設定(第2の定着ユニットの温度)と給紙装置に格納されている用紙の情報(表面性,坪量等)に基づいて印刷装置の第2の定着ユニットの温調設定を行う構成を特徴とする。このような構成により、複数の定着器を備えた印刷装置において、特徴の異なる複数の用紙を切り替えながら印刷を行う場合であっても、印刷スループットを低減させることなく無駄な電力の消費を回避することを目的とする。