JP4979519B2 - 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法 - Google Patents

膜分離活性汚泥処理装置の運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4979519B2
JP4979519B2 JP2007231752A JP2007231752A JP4979519B2 JP 4979519 B2 JP4979519 B2 JP 4979519B2 JP 2007231752 A JP2007231752 A JP 2007231752A JP 2007231752 A JP2007231752 A JP 2007231752A JP 4979519 B2 JP4979519 B2 JP 4979519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane separation
membrane
monitoring
processing
activated sludge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007231752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009061398A (ja
Inventor
勝行 矢ノ根
禎仁 中原
信也 末吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2007231752A priority Critical patent/JP4979519B2/ja
Publication of JP2009061398A publication Critical patent/JP2009061398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4979519B2 publication Critical patent/JP4979519B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Description

本発明は、膜分離活性汚泥処理設備に膜分離装置を複数基浸漬させ固液分離する排水処理の運転方法に関し、具体的には1基の膜分離装置で被処理液の性状をリアルタイムに監視し、その性状に基づき他の膜分離装置の運転条件を設定して、安定した運転を可能とする膜分離活性汚泥処理の運転方法に関する。
従来の技術
下水などの排水処理施設において、生物処理などの処理槽に導入される被処理液を膜分離装置を用いて固液分離する膜分離活性汚泥処理法が多く採用されている。ここで生物処理とは、微生物の代謝作用を利用して、被処理液中の活性汚泥に含まれる有機物質を分解する処理である。また、微生物の代謝を促進させるために、膜分離装置の下方に散気装置を設けてエアレーション(ばっ気)を行うことで、処理槽内に酸素を供給する。この散気装置の設置は、膜分離装置に装着された膜エレメントの洗浄も兼ねており、槽内に循環流を発生し、汚泥と酸素とを充分に懸濁することができる。
このような処理槽内部には複数基の膜分離装置が配設されて、被処理液の固液分離が行われており、濾過された処理水は系外へと排出されている。一般的に膜分離装置における濾過は膜間差圧によって行われる。すなわち、ポンプによって処理液を吸引し、このとき発生する負圧により膜分離装置外部の被処理液が膜分離装置を透過し膜分離装置に導入される。このとき、水やイオンなどの膜分離装置の膜細孔より小さい溶質は膜を透過するが、分子量の大きなタンパク質などは膜を透過できず、ゲル化現象などを生じて膜面に付着することがある。前述のエアレーションにより膜面の付着物を取り除きながら濾過を行うが、長期にわたり運転することにより付着物が膜面を閉塞させ、膜間差圧の上昇を引き起こし濾過作用に不具合を発生させる。そこで、膜分離装置は一定期間ごとに洗浄や交換を余儀なくされる。
処理槽内に複数基の膜分離装置を配設した場合に、例えば特開2003−290766号公報(特許文献1)に開示されているように、膜分離装置毎の汚染状況や稼働時間に応じて、処理槽に配設される複数の各膜ユニットごとに、圧力計または積算流量計を設置し、その計測値を解析制御手段に送って、それぞれの測定値から各膜ユニットの膜面の汚染状況を解析し、膜分離排水処理装置全体における処理量を維持して、その時点における各膜ユニットの能力に応じて処理水量の分配を適宜に行っている。具体的には、各膜ユニットの膜間差圧と吸込み水量の積が共通となように、膜間差圧の変動に応じて各膜ユニットのポンプ吸込み量を制御する。その結果、特定の膜ユニットにおける膜面の極端な閉塞を防止し膜の安定運転を継続することを可能にするという。
また、例えば特開2001−87790号公報(特許文献2)によれば、不織布エレメントを生物反応槽内に設置、運転することにより、膜エレメントの膜面に付着して反応槽内に残留してしまうような、膜の目詰まりを引き起こす微細な浮遊成分を系外に効率良く排出し、目詰まりが起こりにくくする膜分離生物処理法がある。このとき、反応槽内の汚泥の性状測定装置を設置し、その測定値により不織布エレメントの運転を制御させる。ここで、不織布エレメントの不織布は膜の孔径より大きな細孔を持つのが好ましい。この不織布エレメントの代わりに、フロート式上澄み系外排出ポンプを設置してもよく、いずれの場合も、生物反応槽内の浮遊物が除去でき、膜エレメントの目詰まりを防止することができるとしている。
特開2003−290766号公報 特開2001−87790号公報
しかしながら、現実的には複数基の膜分離装置の濾過能力は被処理液水質の悪化、散気装置の故障に伴うエアレーション(ばっ気)の不均一化により急激な濾過能力低下を招くことがある。このような場合、上記特許文献1のように、膜分離装置毎の汚染状況や稼働時間に対応して各膜分離装置によって濾過される水量を制御し、同時に濾過される総処理量を維持できるように運転を行うケースにおいては、全ての膜分離装置の膜間差圧の上昇に応じて、ポンプ吸込み量を抑えざるを得なくなり、総処理量を維持することが難しくなる。
総処理量を維持したまま運転を継続しようとする場合は、膜間差圧の低い膜分離装置のポンプ吸込み量を増やし、膜の負荷を上げて運転することになる。そのような運転を行うとエアレーションと膜面洗浄のバランスが崩れ膜面閉塞を引き起こし、さらなる膜間差圧の上昇につながる。このように膜間差圧と吸込み量の積を調整して運転する方法にあっては、急激な被処理水質の変動に対して全ての膜分離装置で膜間差圧とポンプ吸込み量の積を高めて運転せざるを得なくなり、結果として全ての膜分離装置の煩雑で且つ頻繁なメンテナンスを要することとなる。
また上記特許文献2のように、性状測定装置を設置して反応槽内の汚泥の性状結果を得るためには、人手による分析、分析に要する時間、高価な分析機器の購入が必要となる。更に、このような方法で被処理水の性状結果に基づいて膜分離装置の運転条件を設定する場合は、性状の分析結果が出るまでに相当の時間を要し、リアルタイムに性状を把握することができないという問題がある。
そこで、本発明では上記課題に着目し、膜分離活性汚泥処理設備に膜分離装置を複数基浸漬させ固液分離する排水処理の運転方法にあって、効率的にかつ早期に被処理水の性状を把握し、その結果に基づき全体の膜分離装置の運転条件を設定して、定常的に安定運転が可能となる膜分離装置の運転方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る膜分離装置によって被処理水の固液分離を行う膜分離活性汚泥処理装置の運転方法は、固液分離を行う膜分離装置を同じ槽の被処理水に複数基浸漬させ、前記膜分離装置の少なくとも1基を監視用膜分離装置として、その膜間差圧が他の処理用膜分離装置より早期に上昇するように、その運転条件を設定し、前記監視用膜分離装置の差圧の上昇が他の処理用膜分離装置の差圧平均値を越えて所定期間継続したときに、他の処理用膜分離装置の透過流速またはばっ気線速度の少なくともいずれか一方の運転条件を変更することを特徴としている。
同一の被処理水槽、規模に応じて複数基の処理用膜分離装置と1基の監視用膜分離装置を配備することができる。監視用膜分離装置は、複数の膜エレメントを搭載した複数基の処理用膜分離装置の一部を監視用とする方法、処理用と監視用の膜分離装置を完全に独立させる方法がある。
本発明の好ましい態様によれば、前記監視用膜分離装置の差圧上昇が、他の処理用膜分離装置の膜間差圧と監視用膜分離装置の膜間差圧との差が1.2倍以上であり、その差圧上昇の期間が2日間以上継続したときに、他の処理用膜分離装置の運転条件を変更するようにする。
そして、前記監視用膜分離装置の前記運転条件には、上記監視用膜分離装置の透過流速を他の処理用膜分離装置の透過流速の101〜200%に設定するか、各膜分離装置をばっ気するとともに、前記監視用膜分離装置のばっ気線速度を他の処理用膜分離装置の10〜99%に設定する、或いは前記監視用膜分離装置に使用する分離膜の細孔径を他の処理用膜分離装置で使用する分離膜の1. 2〜20倍に設定する方法がある。
なお、前記監視用膜分離装置の透過流速は他の処理用膜分離装置105〜120%とすることがより好ましく、前記監視用膜分離装置のばっ気線速度についても、他の処理用膜分離装置の60〜70%で運転することがより好ましい。また、前記監視用膜分離装置で使用する分離膜の細孔径のより好ましい範囲は、他の処理用膜分離装置の1.2〜10
倍である。
これらの運転条件は、単独で採用してもよいし、或いはそれらのいずれかを組み合わせて同時に採用することも可能である。
発明の作用効果
このように、本発明にあっては被処理水槽内に設置された複数の膜分離装置のうち予め決められた監視用膜分離装置を上述のごとき運転条件を設定し、その膜分離装置の差圧上昇を監視しながら被処理液の性状をリアルタイムに把握し、その差圧上昇が他の処理用膜分離装置の差圧平均値を一定期間継続して越えているとき、その差圧上昇データに基づき他の処理用膜分離装置の運転条件を新たに設定しなおして安定した処理を可能にする。
以下、図面に基づいて本発明の代表的な形態例を詳細に説明する。図面に示す形態例は本発明の典型的な形態例に過ぎず、本発明がそれらの形態例に限定されるものではない。
図1は、本発明の膜分離活性汚泥処理装置の一形態例を示す概略図である。この膜分離活性汚泥処理装置は、同じ膜分離槽1内に設けられた監視用膜分離装置2と、処理用膜分離装置3と、各膜分離装置2,3の下方に設けられ、ブロワー4に接続された膜洗浄用の散気装置5、5 ’とを備えている。これらの膜分離装置2,3には、それぞれ吸引ポンプ6,7が接続されており、被処理液10を吸引ろ過して固液分離することにより処理水を得る。監視用膜分離装置2と吸引ポンプ6との間には圧力計8が設けられ、監視用膜分離装置2における膜間差圧を測定し運転している。また、処理用膜分離装置3と吸引ポンプ7との間にも圧力計9が設けられ、処理用膜分離装置3における膜間差圧を測定している。監視用膜分離装置2及び処理用膜分離装置3で処理された処理水は後段で合流し排出される。
膜分離槽1内には規模に応じて複数の処理用膜分離装置3と1基の監視用膜分離装置2を配備することが好ましい。監視用膜分離装置2には、複数の膜エレメントを搭載した複数基の処理用膜分離装置のうちの一部を監視用とする方法、処理用と監視用の膜分離装置を完全に独立させる方法、また、監視用の膜分離装置を処理用の膜分離装置とは別の浸漬槽に浸漬させて監視する方法があるが、システムの簡略化及びメンテナンス性を考慮した場合には、監視用膜分離装置2及び処理用膜分離装置3を同一の処理水槽にそれぞれ独立させて浸漬することが望ましい。
膜分離装置に搭載する分離膜としては、精密ろ過膜または限外ろ過膜とすることが好ましい。分離膜としては中空糸膜、平膜、管状膜、袋状膜が挙げられが、容積ベースで比較した場合に膜面積の高集積が可能である中空糸膜が好ましい。
分離膜の材質としてはセルロース、ポリオレフィン、ポリスルフォン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリエート、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン等の有機材料、ステンレス等の金属、セラミック等の無機材料が挙げられる。分離膜の材質は有機性排水等の被処理水の性状により適宜選択する。
膜分離活性汚泥処理装置の運転は次のように行われる。膜分離槽1に供給された被処理液10中に存在する有機物等の汚濁物質に対する生物分解に必要な酸素供給のため、ブロワー4に接続された散気装置5を各膜分離装置2,3の下方にそれぞれ設置して、酸素を積極的に被処理液10中に供給する。ここで、吸引ポンプ6及び7を同時に運転させることにより、被処理液10を監視用膜分離装置2及び処理用膜分離装置3に搭載した分離膜を透過する透過水と、透過しない活性汚泥とに固液分離する。
処理用膜分離装置3の透過流速(LV)としては、膜分離活性汚泥処理の場合、0.01〜1.5m3 /m2 ・日の透過流速で行うことが好ましい。ここで透過流速とは、1日当たり、且つ1m2 当たりの透過流速(m3 /m2 ・日)である。同様にして、監視用膜分離装置2の透過流速も設定するが、監視用膜分離装置2の透過流速は処理用膜分離装置3の透過流速の101〜200%の範囲で運転することが好ましい。より好ましくは105〜120%で運転する。本発明においては、監視用膜分離装置2の透過流速を処理用膜分離装置3より高く設定して運転することにより、監視用膜分離装置2の膜間差圧の上昇を早めている。ここで、監視用膜分離装置2の差圧上昇が、処理用膜分離装置3の1.2倍以上となる期間が2日間以上継続したときに、処理用膜分離装置3の運転条件を変更する。
ブロワー4に接続され、処理用膜分離装置3の下方に配置された散気装置5の散気条件としては、ばっ気線速度を50〜300m3 /m2 /hrの範囲で散気することが好ましい。同様にして監視用膜分離装置2の散気装置5’のばっ気線速度も設定するが、このばっ気線速度としては処理用膜分離装置3の10〜99%の範囲で運転することが好ましく、より好ましくは70〜90%で運転する。ここでばっ気線速度は、ブロワー4に接続された散気装置5から散気する空気量が膜分離装置投影面積1m2 当たりに散気する空気量(m3 /hr.)としている。本発明においては、監視用膜分離装置2のばっ気線速度を処理用膜分離装置3よりも低く設定して運転することにより膜間差圧の上昇を早め、監視用膜分離装置2の差圧上昇が、膜分離装置3の1.2倍以上となる期間が2日間以上継続したとき、処理用膜分離装置3の運転条件を新たに設定しなおす。
膜分離装置に搭載する分離膜の孔径は処理の目的に応じて適宜選択すればよい。膜分離活性汚泥法において、分離膜の細孔径は0.001〜10μmが好ましく、より好ましくは精密ろ過膜の範囲である0.05〜1 μmである。本発明において、監視用膜分離装置2に搭載する分離膜の細孔径は処理用膜分離装置3に搭載する分離膜の孔径の1. 2〜20倍とし、監視用膜分離装置2の差圧上昇が、処理用膜分離装置3の1.2倍以上となる期間が2日間以上継続したときに、処理用膜分離装置3の運転条件を設定しなおす。
監視用膜分離装置2の差圧上昇が、処理用膜分離装置3の1.2倍以上となる期間が2日間以上継続したときに、処理用膜分離装置3の運転条件を変更する手段としては、膜分離装置3を洗浄する透過流速を低くするため、ばっ気線速度を高める等が挙げられるが、現場の状況に応じて任意の方法により実施する。
膜分離槽1内の被処理水10のMLSS(生物反応槽内浮遊固形物)濃度は3000〜15000mg/Lに設定することが好ましい。MLSS濃度は微生物濃度の代替指標である。MLSS濃度を3000mg/L以上とすることによって微生物の生物分解が充分に進行し未分解有機物による膜ファウリングの進行を抑制する効果が高くなる。また、MLSS濃度を15000mg/L以下にすることによって、被処理水10の粘度上昇に起因する膜ファウリングを抑制する効果が高くなる。MLSS濃度は7000〜12000mg/Lにすることがより好ましい。
このように膜分離槽1内にはブロワー4に接続された散気装置5を具備した処理用膜分離装置3が吸引ポンプ7によって吸引ろ過することにより被処理液10の固液分離を行い、処理用膜分離装置3と吸引ポンプ7の間に設置した圧力計9により膜間差圧を測定し運転している。また、膜分離槽1内には処理用膜分離装置3と比較して分離膜の膜面積を小さくした監視用膜分離装置2が配置されている。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の一例を示した膜分離活性汚泥処理装置である。分離膜としては公称孔径0.4μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)の精密ろ過膜を装着した中空糸膜エレメントを用いた。処理用ユニットとして1本当たりの有効膜面積が8.4m2 のエレメントを4本搭載した膜分離装置3を1基と監視用のユニットとして1本当たりの有効膜面積が0.5m2 のエレメントを1本搭載した膜分離装置2を1基それぞれ同一の膜分離槽1へ浸漬した。各膜分離装置2,3の下方にはブロワー4に接続された散気装置5、5’からエレメント洗浄用の空気を送りながら吸引ポンプ6及び吸引ポンプ7にて吸引ろ過を行った。監視用膜分離装置2と吸引ポンプ6の間には圧力計8を、処理用膜分離装置3と吸引ポンプ7の間には圧力計9をそれぞれ設置し、吸引ろ過時の膜間差圧を測定しながら運転を行った。
膜分離槽1内の被処理液10のMLSSを10000mg/Lに調整し、処理用膜分離装置3の透過流速を0.8m3 /m2 ・日に設定し、監視用の膜分離装置2の透過流速を膜分離装置3の110%である0.88m3 /m2 ・日に設定し運転を行った。分離膜としては公称孔径0.4μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)の精密ろ過膜を装着した中空糸膜エレメントを用いた。また、各膜分離装置2,3の運転サイクルは、7分間吸引、1分間停止とし、各膜分離装置2,3の洗浄及び生物分解に必要な酸素供給を兼ねて、各膜分離槽2,3の下方にはブロワー4に接続された散気装置5、5’から空気を供給した。空気量としては各膜分離装置2,3ともに、ばっ気線速度で150m3 /m2 .hrに設定し運転を行った。図2に運転結果を示す。運転開始から10日までの膜間差圧としては、処理用の膜分離装置3が4kPaに対して監視用の膜分離装置2は6kPaで推移していた。10日経過後より監視用膜分離装置2の膜間差圧が徐々に上昇し、15日経過後には6.5kPaとなり、処理用膜分離装置3との膜間差圧の差が1.2倍を越え2日間継続したため、処理用膜分離装置3の運転条件を変更した。その運転条件としては透過流速を0.7m3 /m2 ・日に下げて運転を継続した。処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく4kPaを維持し運転を継続した。
監視用膜分離装置2は運転継続とともに膜間差圧の上昇が続いたため30日経過後に洗浄を実施した。洗浄条件としては水道水による物理洗浄後に次亜塩素酸ナトリウム3000mg/L 溶液への2時間の浸漬洗浄を行った。洗浄後、再び膜分離槽1へ浸漬し同じ条件で濾過を実施した。膜間差圧としては運転開始時と同等の6kPaを示した。2日間の運転において6kPaを維持したことより、33日目より処理用膜分離装置3の透過流速を0.8m3 /m2 ・日へと戻し処理を継続した。60日間の運転期間において処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく安定運転が可能であった。
膜分離槽1内の被処理液10のMLSSを10000mg/Lに調整し、各膜分離装置2,3は分離膜としては公称孔径0.4μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)の精密ろ過膜を装着した中空糸膜エレメントを搭載した膜分離装置とし、透過流速として0.8m3 /m2 ・日に設定し、運転サイクルを7分間吸引、1分間停止の条件で吸引濾過を実施した。また、各膜分離装置2,3の洗浄及び生物分解に必要な酸素供給を兼ねて、各膜分離装置の下方にはブロワー4に接続された散気装置5、5’より空気を供給した。空気量としては処理用膜分離装置3のばっ気線速度を150m3 /m2 .hrに設定し、監視用膜分離装置2のばっ気線速度を処理用膜分離装置3の83%である125m3 /m2 .hrに設定し運転を行った。図3に運転結果を示す。
運転開始から30日までの膜間差圧としては、処理用の膜分離装置3が4kPaに対して監視用の膜分離装置2は6kPaで推移していた。30日経過後より監視用膜分離装置2の膜間差圧が徐々に上昇し、35日経過後には6.5kPaとなり、処理用膜分離装置3との膜間差圧の差が1.2倍を越え2日間継続したため、処理用膜分離装置3の運転条件を変更した。運転条件としてはばっ気線速度を175m3 /m2 .hrに設定し運転を継続した。処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく4kPaを維持し運転を継続した。
監視用膜分離装置2は運転継続とともに膜間差圧の上昇が続いたため40日経過後に洗浄を実施した。洗浄条件としては水道水による物理洗浄後に次亜塩素酸ナトリウム3000mg/L 溶液への2時間の浸漬洗浄を行った。洗浄後、再び膜分離槽1へ浸漬し同じ条件で濾過を実施した。膜間差圧としては運転開始時と同等の6kPaを示した。2日間の運転において6kPaを維持したことより、43日目より処理用膜分離装置3のばっ気線速度を150m3 /m2 .hrへ戻し処理を継続した。60日間の運転期間において処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく安定運転が可能であった。
膜分離槽1内の被処理液10のMLSSを10000mg/Lに調整し、透過流速として0.8m3 /m2 ・日に設定し、運転サイクルを7分間吸引、1分間停止の条件で吸引濾過を実施した。また、各膜分離装置2,3の洗浄及び生物分解に必要な酸素供給を兼ねて、各膜分離装置2,3の下方にはブロワー4に接続された散気装置5、5’より空気を供給した。空気量としては、ばっ気線速度を150m3 /m2 .hrに設定して運転を行った。処理用膜分離装置3に使用する分離膜としては公称孔径0.4μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)の精密ろ過膜を搭載した中空糸膜エレメントとし、監視用膜分離装置2に使用する分離膜としては公称孔径1μmのポリフッ化ビニリデン(PVDF)の精密ろ過膜を搭載した中空糸膜エレメントとした。図4に運転結果を示す。
運転開始から10日までの膜間差圧としては、処理用の膜分離装置3が4kPaに対して監視用の膜分離装置2は6kPaで推移していた。20日経過後より監視用膜分離装置2の膜間差圧が徐々に上昇し、25日経過後には6.5kPaとなり、処理用膜分離装置3の1.2倍を越え2日間継続したため、処理用膜分離装置3の運転条件を変更した。運転条件としてはばっ気線速度を175m3 /m2 .hrへ高めて運転を継続した。処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく4kPaを維持し運転を継続した。
監視用膜分離装置2は運転継続とともに膜間差圧の上昇が続いたため30日経過後に洗浄を実施した。洗浄条件としては水道水による物理洗浄後に次亜塩素酸ナトリウム3000mg/L 溶液への2時間の浸漬洗浄を行った。洗浄後、再び膜分離槽1へ浸漬し同じ条件で濾過を実施した。膜間差圧としては運転開始時と同等の6kPaを示した。2日間の運転において6kPaを維持したことより、33日目より処理用膜分離装置3のばっ気線速度を150m3 /m2 .hrへ戻し処理を継続した。60日間の運転期間において処理用膜分離装置3の膜間差圧は上昇することなく安定運転が可能であった。
比較例
実施例1において、監視用膜分離装置2を配備せずに、その他同様な試験条件で濾過を行った結果を図5に示す。運転開始から10日までの膜間差圧としては、処理用の膜分離装置3が4kPaで推移していた。10日経過後より膜間差圧が徐々に上昇し、20日経過後には10kPaを越え30日経過後には30kPaを越えた。
上記の通り、本発明による排水処理の運転方法によれば、膜分離装置を複数基浸漬させ固液分離する膜分離活性汚泥処理において、膜分離装置の少なくとも1基を監視用膜分離装置として、その監視用膜間差圧が他の処理用膜分離装置より早期に上昇するように、運転条件を設定し、他の処理用膜分離装置の差圧平均値より差圧の上昇が所定期間継続したときに、他の前記処理用膜分離装置の運転条件を変更する。よって、前記監視用膜分離装置を小規模に設定することでメンテナンスが簡略化でき、且つ、リアルタイムに汚泥性状をモニターすることが可能となり安定した処理が可能となる。
本発明の排水処理装置の一例を示す概略図である。 本発明の実施例における膜分離装置の差圧挙動を示すグラフである。 本発明の実施例における膜分離装置の差圧挙動を示すグラフである。 本発明の実施例における膜分離装置の差圧挙動を示すグラフである。 本発明の比較例における膜分離装置の差圧挙動を示すグラフである。
符号の説明
1:膜分離槽
2:監視用膜分離装置
3:処理用膜分離装置
4:ブロワー
5:散気装置
5’: 散気装置
6:吸引ポンプA
7:吸引ポンプB
8:圧力計A
9:圧力計B
10:被処理液

Claims (5)

  1. 膜分離装置によって被処理水の固液分離を行う膜分離活性汚泥処理装置の運転方法において、
    固液分離を行う膜分離装置を同じ槽の被処理水に複数基浸漬させ、前記膜分離装置の少なくとも1基を監視用膜分離装置として、その膜間差圧が他の処理用膜分離装置より早期に上昇するように、その運転条件を設定し、前記監視用膜分離装置の差圧の上昇が他の処理用膜分離装置の差圧平均値を越えて所定期間継続したときに、他の処理用膜分離装置の透過流速またはばっ気線速度の少なくともいずれか一方の運転条件を変更することを特徴とする、膜分離活性汚泥処理装置の運転方法。
  2. 前記監視用膜分離装置の差圧上昇が、他の処理用膜分離装置の膜間差圧と監視用膜分離装置の膜間差圧との差が1.2倍以上であり、その差圧上昇の期間が2日間以上継続したときに、他の処理用膜分離装置の運転条件を変更することを含んでなることを特徴とする前記請求項1に記載の膜分離活性汚泥処理装置の運転方法。
  3. 前記監視用膜分離装置の前記運転条件には、上記監視用膜分離装置の透過流速を他の処理用膜分離装置の透過流速の101〜200%に設定することを含んでなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の膜分離活性汚泥処理装置の運転方法。
  4. 前記監視用膜分離装置の前記運転条件には、各膜分離装置をばっ気するとともに、前記監視用膜分離装置のばっ気線速度を他の処理用膜分離装置の10〜99%に設定することを含んでなることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の膜分離活性汚泥処理装置の運転方法。
  5. 前記監視用膜分離装置の前記運転条件には、前記監視用膜分離装置に使用する分離膜の細孔径を他の処理用膜分離装置で使用する分離膜の1. 2〜20倍とすることを含んでなることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の膜分離活性汚泥処理装置の運転方法。
JP2007231752A 2007-09-06 2007-09-06 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法 Expired - Fee Related JP4979519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231752A JP4979519B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231752A JP4979519B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009061398A JP2009061398A (ja) 2009-03-26
JP4979519B2 true JP4979519B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=40556498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007231752A Expired - Fee Related JP4979519B2 (ja) 2007-09-06 2007-09-06 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4979519B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5841473B2 (ja) * 2012-03-28 2016-01-13 株式会社クボタ 膜分離装置の運転方法及び膜分離装置
WO2013146976A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 株式会社クボタ 膜分離装置の運転方法及び膜分離装置
JP5841474B2 (ja) * 2012-03-28 2016-01-13 株式会社クボタ 膜分離装置の運転方法及び膜分離装置
CN103523985B (zh) * 2012-06-29 2016-08-10 三菱丽阳株式会社 焦炭炉排水的处理装置、焦炭炉排水的处理方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10286445A (ja) * 1997-04-17 1998-10-27 Kurita Water Ind Ltd 膜分離装置
JP2001281130A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Sumitomo Heavy Ind Ltd 浸漬平膜の膜ろ過性能の評価方法及び装置
JP3656908B2 (ja) * 2002-05-28 2005-06-08 株式会社荏原製作所 膜処理装置とその洗浄方法
JP4517615B2 (ja) * 2003-09-30 2010-08-04 栗田工業株式会社 逆浸透膜供給水の評価方法及び装置と水処理装置の運転管理方法
JP4917792B2 (ja) * 2005-11-01 2012-04-18 三菱レイヨン株式会社 膜分離活性汚泥装置に使用される分離膜の汚染の程度を見積る方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009061398A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5304250B2 (ja) 浸漬型膜分離装置およびその運転方法
US20130264254A1 (en) Oil-containing wastewater treatment system
JP5822264B2 (ja) 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法
JPWO2008038436A1 (ja) 膜分離方法、浸漬型膜分離装置、及び膜分離プロセス
KR20150099534A (ko) 다단식 침지형 막 분리 장치 및 막 분리 방법
RU2394778C2 (ru) Способ обработки сточных вод
JPWO2009028435A1 (ja) 浸漬型膜分離装置、水浄化処理装置、およびそれを用いた水浄化処理方法
JP4979519B2 (ja) 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法
JP2007000727A (ja) 膜分離活性汚泥処理装置の運転方法
JP6212436B2 (ja) 水処理装置及び水処理方法
JP6613323B2 (ja) 水処理装置及び水処理方法
JP2000140585A (ja) 膜分離装置の運転方法および膜分離装置
JP2009247936A (ja) 浸漬型膜分離装置のインライン洗浄方法
JP2007209949A (ja) 固液混合処理液のろ過液回収装置
KR101522254B1 (ko) 유동적 회수율을 갖는 2단 막여과 시스템 및 이의 운전방법
JP2015231591A (ja) 遠隔監視制御システム
JP2018008192A (ja) ファウラントの定量方法
JP3722084B2 (ja) 膜分離排水処理方法および装置
JP4917792B2 (ja) 膜分離活性汚泥装置に使用される分離膜の汚染の程度を見積る方法
JP2006130496A (ja) 水処理装置およびその運転方法
JP7067678B1 (ja) 濾過膜の洗浄装置、水処理装置及び濾過膜の洗浄方法
JP7213711B2 (ja) 水処理装置および水処理方法
WO2010113589A1 (ja) 水処理装置および水処理方法
JP2018008191A (ja) 水処理方法
JP2000084370A (ja) 膜分離装置およびその運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100803

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100831

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120417

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees