JP4979235B2 - 差動送りミシン及びその布押さえ装置 - Google Patents

差動送りミシン及びその布押さえ装置 Download PDF

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Description

本発明は、被縫製物に布寄せを施す差動送りミシン及びその布押さえ装置に関する。
従来から、布地に皺を寄せて布寄せ縫いを行う差動送りミシンに搭載されるミシンの布押さえ装置においては、布寄せ縫い(以下、ギャザー縫いという)を行うための専用の押さえ足を備えていることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる布押さえ装置が搭載される差動送りミシンは、布送り方向における針落ち位置の前後にそれぞれ布送り用の送り歯を有し、これら前後の送り歯の上側には上述したギャザー縫い専用の押さえ足が当接されるようになっている。
そして、布送り方向上流側の送り歯(以下、前送り歯とする)の布送り量を下流側の送り歯(以下、後送り歯とする)の布送り量よりも大きく設定することで、これら前送り歯及び後送り歯と、押さえ足との間に送られてくる布地に皺を寄せてギャザー縫いを施すことができるようになっている。
ところで、かかるギャザー縫い専用の押さえ足には、当該押さえ足の下面における布送り方向のほぼ中央部に、皺を形成し易くするための窪みすなわち布送り方向と直交する溝状の凹部が形成されている。そして、この凹部に蓄積された皺に縫いを施すことでギャザーが形成されるようになっている。
特開2003−326040号公報
しかしながら、上記従来のミシンの布押さえ装置においては、布寄せ用の押さえ足はギャザー縫いには好適であるが通常の縫製にそのまま適用するには適さないという問題があった。つまり、布の重なり部分(以下、段部という)が上記凹部に引っ掛かり、その後の円滑な布送りの妨げとなるという問題が生じていた。
また、このような場合、ギャザー縫いと通常の縫製とを切り替える際には、押さえ足を付け替えなければならず、手間がかかるという問題も生じていた。
本発明は、布寄せ縫いと通常縫いとを良好に行うことをその目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、針板上を搬送される被縫製物を上方から押さえる押さえ足を有する差動送りミシンの布押さえ装置において、前記押さえ足の布送り方向上流側の端部で、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間を形成する着脱可能な装着部材を設け、前記装着部材は、当該装着部材が前記押さえ足に装着された際にその下面の布送り方向下流側端部が、副送り歯の楕円運動における上死点通過後に針板上面から没する際の前記副送り歯の布送り方向下流側端部近傍まで延設されていることを特徴とする差動送りミシンの布押さえ装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の差動送りミシンの布押さえ装置において、前記装着部材は可撓性を有し、弾性的に前記押さえ足を挟持することで着脱可能に装着されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の差動送りミシンの布押さえ装置において、前記押さえ足と前記装着部材との間に、凹凸構造による係合部と被係合部とを設けたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項の何れか一項記載の差動送りミシンの布押さえ装置と、上下動して切断を行う上メスとを備え、前記上メスは、その下流側端部において常に前記針板よりも下方まで届く長さに延出された延出部を有し、前記装着部材の下面の布送り方向下流側端部は、前記上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置するようになっていることを特徴とする差動送りミシンである。
請求項5記載の発明は、針板上を搬送される被縫製物を上方から押さえる押さえ足を有するとともに、前記押さえ足の布送り方向上流側の端部で、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間を形成する着脱可能な装着部材を設けたことを特徴とする差動送りミシンの布押さえ装置と、上下動して切断を行う上メスとを備え、前記上メスは、その下流側端部において常に前記針板よりも下方まで届く長さに延出された延出部を有し、前記装着部材の下面の布送り方向下流側端部は、前記上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置するようになっていることを特徴とする差動送りミシンである。
請求項1記載の発明によれば、押さえ足に装着部材を装着することで、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間が形成される。これにより、押さえ足の下面の布送り方向中間部では、押さえ足による被縫製物の押さえ状態が解除されて皺が寄りやすくなり、布寄せを容易に行うことが可能となる。また、装着部材は、必要に応じて押さえ足に対して容易に装着或いは離脱することができる。すなわち、布寄せを行う場合と行わない場合の何れの場合にも容易に対応することが可能となる。また、当該装着部材を装着するだけで布寄せ縫いに対応することが可能となるため、布寄せ縫い専用の押さえ足を必要としない。このため、布寄せ縫いを行う際には押さえ足ごと専用の押さえ足に交換していた従来の差動送りミシンの布押さえ装置と比較して、押さえ足を交換する手間が大幅に簡略化されるほか、布寄せ専用の押さえ足を必要としないためコストの低減を図ることができる。
さらに、装着部材は、その下面の布送り方向下流側端部が、当該装着部材が押さえ足に装着された際に楕円運動における上死点通過後に針板上面から没する際の副送り歯の布送り方向下流側端部近傍まで延設されているため、より効率的に布寄せを行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、さらに、装着部材は可撓性を有し、押さえ足を弾性的に挟持することで当該押さえ足に対して着脱可能に装着される。このため、当該装着部材を押さえ足に装着するための特別な部材を必要とすることがなく、押さえ足に対して当該装着部材を容易に装着又は離脱することができる。つまり、押さえ足に対する当該装着部材の着脱作業の手間を大幅に簡略化することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる他、さらに、装着部材は、当該装着部材と押さえ足との間に設けられた凹凸構造による係合部と被係合部とによって押さえ足に装着される。従って、装着後における当該装着部材と押さえ足との係着性を向上することができ、安定した布寄せ縫いを実現することができる。
請求項記載の発明によれば、装着部材の下面の布送り方向下流側端部が、当該装着部材が押さえ足に装着された際に上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置する長さに形成されていることにより、上メスの上下動によって切断された被縫製物がその後請求項1乃至請求項の何れか一項記載の差動送りミシンの布押さえ装置によって効果的に布送り方向下流側に送られる。従って、効率的に布寄せを行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、押さえ足に装着部材を装着することで、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間が形成される。これにより、押さえ足の下面の布送り方向中間部では、押さえ足による被縫製物の押さえ状態が解除されて皺が寄りやすくなり、布寄せを容易に行うことが可能となる。また、装着部材は、必要に応じて押さえ足に対して容易に装着或いは離脱することができる。すなわち、布寄せを行う場合と行わない場合の何れの場合にも容易に対応することが可能となる。また、当該装着部材を装着するだけで布寄せ縫いに対応することが可能となるため、布寄せ縫い専用の押さえ足を必要としない。このため、布寄せ縫いを行う際には押さえ足ごと専用の押さえ足に交換していた従来の差動送りミシンの布押さえ装置と比較して、押さえ足を交換する手間が大幅に簡略化されるほか、布寄せ専用の押さえ足を必要としないためコストの低減を図ることができる。
また、装着部材の下面の布送り方向下流側端部が、当該装着部材が押さえ足に装着された際に上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置する長さに形成されていることにより、上メスの上下動によって切断された被縫製物がその後差動送りミシンの布押さえ装置によって効果的に布送り方向下流側に送られる。従って、効率的に布寄せを行うことができる。
以下、図1乃至図12に基づき、本発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態では、布送り方向の前後にそれぞれ布送り用の送り歯を有し、一枚布に布寄せ縫い(以下、ギャザー縫いという)を施す差動送りミシンに搭載される布押さえ装置を例に挙げて説明する。
ここで、本実施形態では、後述する送り歯4による布送り方向をX軸方向(前後方向)と定義し、これと直交するミシンアーム部の長手方向をY軸方向(左右方向)と定義し、X軸方向とY軸方向の両方に直交する方向をZ軸方向(上下方向)と定義する。
(実施の形態の全体構成)
本実施形態たる差動送りミシンは、縫い針1を上下に駆動する針上下動機構(図示略)と、布送り方向に沿って被縫製物たる布地Mを搬送する布送り機構(図示略)と、針板2の上面に沿って搬送される布地Mを上方から抑える布押さえ装置としての布押さえ機構と、布送り方向と平行に布地Mを切断する動メス機構(図示略)とを備えている。
針上下動機構は、図示しないミシンモータにより回転駆動されるミシン主軸の一端側に配設されており、周知のカム機構及びクランク機構を介して縫い針1(図9参照)を下端に支持する針棒に対してほぼZ軸方向に沿う往復上下動を付与する。そして、縫い針1が、布送り機構により搬送される布地Mに対して針落ちを行う。
動メス機構は、布地Mに対してほぼZ軸方向に沿う往復上下動を行う動メスすなわち上メス3と、該上メス3と摺接する刃部を有する固定メスすなわち下メス(図示略)とを備えている。
上メス3は、縫い針1と同期して上下動を行うと共に、その布送り方向下流側の下端部が、当該上メス3の上下動において常に針板2の下方に届く長さに延出された延出部すなわちガイド部3aを備えている。また、上メス3は、その下部においてガイド部3aの上流側端縁から当該上メス3の上流側端縁にかけて布送り方向上流側が高くなるように傾斜し、下方に向けられた切断刃を有する刃部3bを備えている。
下メスは、その上部に、上方に向けて形成された切断刃すなわち刃部(図示略)を備えている。かかる下メスの刃部は、針板2の上面とほぼ平行且つ同じ高さに設けられており、針板2の下方に位置するミシンベッドの内部に固定されている。
そして、上メス3が周知の駆動機構により往復上下動を行い、下メスの刃部と上メス3の刃部3bとが摺接することで、両者の間に搬送された布地MをX軸方向すなわち布送り方向に沿って平行に切断するようになっている。
また、上記上メス3及び下メスは、上述した針駆動機構により上下動を行う縫い針1よりも布送り方向の上流側に配置されている(図9参照)。
ここで、上メス3は、その刃部3bと下メスの刃部とが良好に摺接するように、図示しない付勢手段により下メス側に付勢されている。このため、本実施形態における延出部であるガイド部3aは、上メス3の上昇時においても当該上メス3と下メスとの噛み合いを維持することができるように案内する構成となっている。
(布送り機構)
図示しない布送り機構は、針板2の下方に配置され、楕円運動の上死点の前後において針板2に形成された開口部(図示略)から上方に出没すると共に送り方向に移動することで布地Mに搬送力を付与する送り歯4を備えている。
送り歯4は、布送り方向の下流側に配置された主送り歯4aと、布送り方向の上流側に配置された副送り歯4bとを備えている。
主送り歯4aは、図示しないミシンモータによって駆動される主軸(図示略)と連動して縫い針の上下動と同期して動作を行うと共に、角駒を備えた周知の送り量調節機構により、一回の送り動作による布送り量を調節することが可能となっている。
副送り歯4bは、上述した主送り歯4aと連動しており、周知の差動機構により主送り歯4aに対して、例えば、本実施形態では0.7乃至2倍の送り量で布地Mに搬送力を付与することが可能となっている。この主送り歯4aに対する副送り歯4bの布送り量の比率(倍率)は、周知の手動つまみの操作により適宜調節可能となっている。
そして、副送り歯4bによる布送り量を主送り歯4aによる布送り量よりも大きく設定することで、当該主送り歯4aと副送り歯4bとの間に布を寄せて皺(ギャザー)を形成する構成となっており、主送り歯4aに対する副送り歯4bの送り量の比率を大きく設定するほど布寄せ量が大きくなる。
(布押さえ機構)
布押さえ機構は、針板2上を搬送される布地Mを上方から押さえる押さえ足10と、該押さえ足10の布送り方向下流側の上部にその下端が連結され、当該押さえ足10を上方から支持する押さえ棒(図示略)と、押さえ足10を下方側に付勢する付勢手段である図示しないばねとを備えている。
押さえ足10は、布送り方向の上流側の端部において上方に湾曲した湾曲部11を有する板状の押さえ部材である(図1参照)。この押さえ足10は、布送り方向上流側から縫い針1の針落ち位置近傍に搬送される布地Mを上方から押さえ、布地Mに対する縫い針1の正確な針落ちを可能とする。また、押さえ足10は、下流側の上部に連結された押さえ棒を介してばねによる下方側への付勢力を受け、布地Mの上面に押圧されて当該布地Mの浮き上がりを防止する。
湾曲部11は、その下面が円弧状すなわち、いわゆるRがついた曲面状に形成されており、押さえ足10と針板2との間に布地Mを円滑に案内可能な形状となっている。つまり、本実施形態における湾曲部11のRの下流側終端すなわち、当該湾曲部11の湾曲開始位置(図9参照)から押さえ足10の布送り方向下流側端部までの中間部においては、押さえ足10の下面がほぼ平面となっており、針板2或いは布地Mに対して当該下面の平面部全体が面接触するようになっている。
つまり、本実施形態における押さえ足10は、ギャザー縫いを行わない場合の通常の縫製に適した形状となっている。
押さえ足10の右側縁部には、上述した上メス3(動メス)が上下動を行う際に当該上メス3との干渉を回避するための凹部すなわちメス落ち部12が形成されている(図6参照)。
また、メス落ち部12よりも布送り方向下流側であって、押さえ足10の略中央部には、縫い針1が針落ちを行うための針落ち部13が形成されている(図1及び図6参照)。
そして、本実施形態における押さえ足10には、湾曲部11の下流側近傍に、左右方向すなわちY軸方向と略平行にスライド移動可能なプレートが設けられている。
プレート17は、上方からネジ15により押さえ足10の先端に締結固定されている。かかるプレート17の上面には、例えば、布地Mと共にテープなどを縫着する際に、当該テープ等を案内するテープガイド17aが設けられており、ネジ15の締結を緩めた状態で左右に移動することで、種々のテープ巾に対応することができるようになっている。
なお、ネジ15は、その頭部が押さえ足10の上面に突出して設けられており、その頭部が後述する布寄せキャップ20の係合部である貫通穴21と係合する本実施形態における被係合部として機能する。
また、ネジ15よりも布送り方向下流側であって、上述したメス落ち部12の中間には、Y軸方向とほぼ平行な切れ込み部16が形成されている。この切れ込み部16は、後述する布寄せキャップ20の折り返し部24と係合するようになっている。
(装着部材)
そして、本実施形態における押さえ足10には、当該押さえ足10の下面と針板2上を搬送される布地Mの上面との間に隙間を確保するアタッチメントすなわち装着部材としての布寄せキャップ20が装備されている。
布寄せキャップ20は、ほぼ全体が板金により一体形成されており、図2及び図8に示すように、押さえ足10の上流側の一端部において当該押さえ足10を上下から挟み込み、押さえ足10の一端を覆う形状となっている。すなわち、布寄せキャップ20は、その概略的な形状が、押さえ足10とほぼ同程度の巾を有する板状の弾性材を所定の隙間を開けて略円弧状に折り返した形状となっている(図2、図4及び図8参照)。したがって、当該布寄せキャップ20の左右両側は共に開放された状態となっている(図2及び図4参照)。
なお、所定の隙間とは、上述した押さえ足10の布送り方向上流側、特に、湾曲部11を十分に挟むことができる程度の間隔をいうものとする。
また、折り返して形成された当該布寄せキャップ20の上側平板部20a一端部近傍と下側平板部20bとは、図4に示すように、互いにほぼ平行となるように形成されており、折り返し部分において互いに弾性的に連結されている。従って、これら両平板部20a,20bの間隔は、互いに近接する方向及び離隔する方向に対して弾性的に変位可能となっている。
また、この折り返して互いに略平行に形成された布寄せキャップ20の両平板部近傍においては、その右側端縁が、図3に示すように、それぞれ平面視にてY軸方向に対して凹となる凹部25が形成されている。つまり、布寄せキャップ20には、上述した押さえ足10のメス落ち部12と同様に、押さえ足10の右側で上下動を行う上メス3との干渉を回避するための回避部が形成されている。
そして、当該布寄せキャップ20は、必要に応じて押さえ足10の布送り方向上流側の一端部に着脱自在に装着可能となっている。
また、布寄せキャップ20の上側平板部20aには、当該上側平板部20aをZ軸方向に貫通する略円形の貫通穴21が形成されている。かかる貫通穴21は、上述した押さえ足10に設けられたネジ15の頭部とほぼ同じ大きさに形成されており、当該布寄せキャップ20を押さえ足10の先端に装着した際に、ネジ15の頭部と係合する本実施形態における係合部として機能する(図8及び図9参照)。
また、布寄せキャップ20の上側平板部20aであって、上記貫通穴21の左側の端縁には、当該左側に突出するつまみ22が形成されている(図2乃至図5参照)。このつまみ22は、布寄せキャップ20の全体或いはその上部を作業者が掴みやすくするための操作部として機能する。本実施形態におけるつまみ22は、操作時における滑り防止等の理由からゴムキャップにより被覆されている。
布寄せキャップ20の下側平板部20bには、その後端部の一部が折り返されて折り返し部24が形成されている。この折り返し部24は、当該布寄せキャップ20を押さえ足10に装着した際に、上述した押さえ足10の切れ込み部16と係合して前後方向(X軸方向)のずれを防止するための保持部として機能する(図8及び図9参照)。
また、折り返し部24の左側には、布送り方向下流側に向かって延設された下流側延設部23が形成されている(図2乃至図4参照)。
ここで、本実施形態における下流側延設部23は、当該布寄せキャップ20が押さえ足10に装着された際に、その最下流側の端部23aが上述した押さえ足10の湾曲部11の湾曲開始位置よりも布送り方向下流側に位置するように設定されている。
また、当該下流側端部23aは、布寄せキャップ20が押さえ足10に装着された際に、上述した上メス3のガイド部3aの布送り方向上流側の端縁よりも上流側に位置するようにその長さが設定されている。
また、本実施形態における下流側端部23aは、上述した楕円運動における上死点通過後に針板2の上面から没する際の副送り歯4bの下流側端部近傍まで延設されている。つまり、布寄せキャップ20の下流側端部23aは、布送り動作を行う副送り歯4bの下流側端部が、上死点を通過した後であって針板2の上面から没するまでの間に、当該布寄せキャップ20の下流側端部23aよりも布送り方向下流側まで移動することとなる範囲に位置するようになっている。なお、上記針板2の上面から没する際の副送り歯4bの下流側端部、すなわち、副送り歯4bの移動軌跡と針板2の上面とが交差する位置から布寄せキャップ20の下流側端部23aまでの距離Lは、1〜3mm程度であることが好ましい(図13参照)。
かかる布寄せキャップ20の下部すなわち当該布寄せキャップ20における円弧の外周側は、その下面側が布地Mに当接されると共に、当該布寄せキャップ20の板厚分だけ押さえ足10の下面を針板2や布地Mの上面から離隔することで、押さえ足10の下面と針板2の上面との間に隙間を形成する機能を備えている。
次に、本実施形態たるミシンの布押さえ装置における布寄せキャップ20の着脱動作について図6及び図7を参照して詳しく説明する。
ここで、本実施形態における押さえ足10は、湾曲部11よりも布送り方向下流側の下側平板部が平面状に形成されており、布寄せを行わない通常の縫製に適した形状であることは上述した通りである。つまり、布寄せキャップ20を装着しない場合には通常の縫製に適用されることを前提とする。従って、かかる通常の縫製に用いられる際には、押さえ足10の下側平板部は、先端の湾曲部11を除いてそのほぼ全体が、上流側から搬送される布地Mの上面に対して上方から押圧される。
また、例えば、通常の縫製を行うにあたり、布地Mを重ねて縫い合わされた段部が布送り方向に搬送され、押さえ足10の下方を通過する場合であっても、押さえ足10の下面が平面状に形成されているため、当該段部が押さえ足10の下面に捕捉されることによる送り不良は起きずに円滑に布送り動作が継続される。
次に、布寄せ縫いすなわちギャザー縫いを行う場合には、押さえ足10の布送り方向上流側端部に布寄せキャップ20を装着する。その際、本実施形態における布寄せキャップ20は、その側方が上述したように左右に開放された形状であり、本実施形態においては押さえ足10の右側から当該布寄せキャップ20を装着する(図6及び図7参照)。
かかる装着の際は、布寄せキャップ20の左側端部に湾曲部11の右側端部を挟むように装着を開始する。その際、折り返し部24が切れ込み部16に係合するように挿通すると共に、作業者は、つまみ22を持ち上げて当該布寄せキャップ20の上部と下部との間隔を広げながら水平方向にスライド移動させる。そして、押さえ足10側に設けられた被係合部としてのネジ15と布寄せキャップ20側に設けられた係合部としての貫通穴21とが係合した時点で装着が完了する(図8参照)。
つまり、布寄せキャップ20は、その上部と下部との間に押さえ足10の布送り方向上流側端部及び湾曲部11を挟み込むことで当該押さえ足10を挟持すると共に、切れ込み16に係合された切り返し部24によって前後方向の取り付け位置を決定し、さらに、ネジ15及び貫通穴21により左右方向の取り付け位置も固定された状態に取り付けられる。
一方、当該布寄せキャップ20を取り外す場合には、つまみ22を上方に持ち上げて布寄せキャップ20の上部を上方に撓ませ、ネジ15と貫通穴21との係合を解除した後、当該布寄せキャップ20全体を右側にスライド移動させることで取り外しが行われる。
つまり、本実施形態における布寄せキャップ20は、押さえ足10に対して取り付け又は取り外しを行う場合であっても、つまみ22を持ち上げて左右方向(Y軸方向)にスライド移動させるという極めて簡単な操作のみによって着脱作業が行われる。
そして、布寄せキャップ20を装着した状態においては、当該布寄せキャップ20を装着しない場合と比較して、布寄せキャップ20の下側平板部20bの板厚分だけ押さえ足10の先端側すなわち布送り方向上流側の端部が上方に持ち上げられ、押さえ足10の布送り方向のほぼ中間部においては、当該押さえ足10の下面と針板2の上面との間に隙間が形成される。
次に、図10乃至図12に基づき、ギャザー縫いを行う際の本実施形態たるミシンの布押さえ装置による作用について詳しく説明する。
まず、図10に示すように、押さえ足10に布寄せキャップ20を装着した状態で布地Mをセットすると、布寄せキャップ20の下流側端部23aよりも布送り方向下流側において、押さえ足10の下面と布地Mの上面との間に隙間が形成される。
次に、主送り歯4a及び副送り歯4bを駆動して布送り動作を開始する。その際、主送り歯4aに対する副送り歯4bの布送り量を大きく設定し、いわゆる差動をかけると、布送り方向上流側の布地Mが下流側よりも多く送られ、上記隙間部分に皺が寄りギャザーが形成される(図11参照)。そして、当該隙間部分に蓄積された皺に対して縫い針1が針落ちを行いギャザー縫いが完成する(図12参照)。
本実施形態では、布寄せキャップ20の下流側端部23aが上述した副送り歯4bの楕円運動における楕円軌道上であって、副送り歯4bが前記楕円運動における上死点を通過した後に針板2の上面から没する際の当該副送り歯4bの下流側端部近傍まで延設されているため、布寄せキャップ20を装着することで針板2の上面と押さえ足10の下面との間に形成された空間に効率よく布地Mが送り込まれる。従って、効率的にギャザー(皺)寄せを行うことができる。
また、本実施形態では、布寄せキャップ20の下流側端部23aが上メス3のガイド部3aの上流側に位置し、上メス3の上下動によって切断が行われるまで布地Mは布寄せキャップ20の下面により下方に押圧された状態となる。従って、上メス3による切断の際には布地Mは平たく伸ばされた状態であり、正確な切断動作を行うのに適した状態となる。つまり、上メス3による切断以前に皺が形成され、その上から上メス3が切断動作を行うことによる切断面の不揃いを生じることがない。
そして、布寄せキャップ20を取り外すと、再度、通常の縫製を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態たる布押さえ装置によれば、押さえ足10に対して着脱可能な布寄せキャップ20を設けたことにより、通常の縫製とギャザー縫いとを容易に切り替えることができる。また、布寄せキャップ20に凹部すなわち貫通穴21を形成し、押さえ足10のネジ15と係合する構成とし、当該布寄せキャップ20の弾性により支持する構成としたことで、特別な道具を用いることなく素手で容易に押さえ足10への着脱作業を行うことができ利便性が良い。また、高価なギャザー縫い専用の押さえ足10と交換する必要がなくコストの抑制が図られると共に交換作業の手間を大幅に省くことができる。
また、押さえ足10と布地Mとの間に、前後方向に十分長い隙間を確保することができるため、従来のギャザー縫い専用の押さえ足を装着した場合よりもギャザーの効き目を向上させることができる。
なお、本実施形態では、凸部として押さえ足10の一端(先端)に設けられたネジ15の頭部に布寄せキャップ20の凹部、つまり貫通穴21を嵌合することで当該布寄せキャップ20を押さえ足10に装着する構成としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、種々の縫製条件に応じて布寄せキャップ20の厚さを変更し、隙間の高さを調整してもよい。
また、布寄せキャップ20は、押さえ足10を挟持するだけの十分な弾性を有し、布地Mとの滑り抵抗が低ければ、例えば、樹脂等を用いても良い。
本実施形態たるミシンの布押さえ装置における押さえ足を示す斜視図である。 本実施形態におけるアタッチメントを示す斜視図である。 本実施形態におけるアタッチメントを示す平面図である。 本実施形態におけるアタッチメントを示す正面図である。 本実施形態におけるアタッチメントを示す右側面図である。 本実施形態におけるアタッチメントを押さえ足に装着する様子を示す説明図である。 本実施形態におけるアタッチメントを押さえ足に装着する様子を示す説明図である。 本実施形態におけるアタッチメントを押さえ足に装着した状態を示す斜視図である。 本実施形態におけるアタッチメント、動メス、針落ち位置及び送り歯の位置関係を示す模式図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置によるギャザー縫いの様子を示す動作説明図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置によるギャザー縫いの様子を示す動作説明図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置によるギャザー縫いの様子を示す動作説明図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置によるギャザー縫いの様子を示す動作説明図である。
符号の説明
1 縫い針
2 針板
3 上メス
3a ガイド部(延出部)
4 送り歯
4a 主送り歯
4b 副送り歯
10 押さえ足
11 湾曲部
12 メス落ち部
13 針落ち部
15 ネジ(被係合部)
16 切れ込み部
17 プレート
17a テープガイド
20 布寄せキャップ(装着部材)
20a 上側平板部
20b 下側平板部
21 貫通穴(係合部)
22 つまみ
23 下流側延設部
23a 下流側端部
24 折り返し部
25 凹部
M 布地

Claims (5)

  1. 針板上を搬送される被縫製物を上方から押さえる押さえ足を有する差動送りミシンの布押さえ装置において、
    前記押さえ足の布送り方向上流側の端部で、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間を形成する着脱可能な装着部材を設け
    前記装着部材は、当該装着部材が前記押さえ足に装着された際にその下面の布送り方向下流側端部が、副送り歯の楕円運動における上死点通過後に針板上面から没する際の前記副送り歯の布送り方向下流側端部近傍まで延設されていることを特徴とする差動送りミシンの布押さえ装置。
  2. 前記装着部材は、可撓性を有し、弾性的に前記押さえ足を挟持することで着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1記載の差動送りミシンの布押さえ装置。
  3. 前記押さえ足と前記装着部材との間に、凹凸構造による係合部と被係合部とを設けたことを特徴とする請求項2記載の差動送りミシンの布押さえ装置。
  4. 請求項1乃至請求項の何れか一項記載の差動送りミシンの布押さえ装置と、
    上下動して切断を行う上メスとを備え、
    前記上メスは、その下流側端部において常に前記針板よりも下方まで届く長さに延出された延出部を有し、
    前記装着部材の下面の布送り方向下流側端部は、前記上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置するようになっていることを特徴とする差動送りミシン。
  5. 針板上を搬送される被縫製物を上方から押さえる押さえ足を有するとともに、前記押さえ足の布送り方向上流側の端部で、当該押さえ足の下面の布送り方向中間部に針板に対する隙間を形成する着脱可能な装着部材を設けたことを特徴とする差動送りミシンの布押さえ装置と、
    上下動して切断を行う上メスとを備え、
    前記上メスは、その下流側端部において常に前記針板よりも下方まで届く長さに延出された延出部を有し、
    前記装着部材の下面の布送り方向下流側端部は、前記上メスの延出部の布送り方向上流側端縁よりも上流側に位置するようになっていることを特徴とする差動送りミシン。
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