JP2008018023A - 鳩目穴かがりミシンの糸切り装置 - Google Patents

鳩目穴かがりミシンの糸切り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 糸切り装置の構成や組み立て作業を簡単化でき、糸切断の際に上刃部材と下刃部材の刃圧を高めて糸切断性能を向上できるようにすることである。
【解決手段】 糸切り装置20に有する上刃部材21と下刃部材22のうち、上刃部材21の上面近傍に平面視ほぼく字状の糸さばき部材27が配設され、上刃部材21はこの基端側固定部27aにおいて上刃本体部21aに固定ビス28により固定され、基端側固定部から延び刃形成部21bの上側近傍に位置する糸さばき部27bにより上刃部材21の刃形成部21bの先端部を下方へ弾性付勢するように構成したので、上刃部材21の上刃21cと下刃部材22の下刃22a間に所定の刃圧が生じ、加工布の縫い終わり位置から延出する下糸と芯糸を確実に切断される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、上刃部材と下刃部材との協働により鳩目穴かがり縫い終了位置の糸を切断するようにした鳩目穴かがりミシンの糸切り装置に関する。
従来、鳩目穴かがりミシンは、一般的に下糸や芯糸を切断する糸切り装置を装備している。この糸切り装置は、送り台に収容され、上刃部材と下刃部材をエアシリンダ等のアクチュエータにより相互に接近する方向に相対駆動することで、上刃部材の刃部と下刃部材の刃部とにより、縫製終了時に加工布から延びる下糸と芯糸とが同時に切断されるようになっている。
例えば、特許文献1に記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、上メスと下メスとが右送り板の縫目中心ラインから右方に離れた位置において、段ネジで回動可能に枢着される。糸切り駆動腕に連結リンクが連結され、その連結リンクに、上メスリンクを介して上メスの一端部が連結されるとともに、下メスリンクを介して下メスの一端部が連結されている。糸切りに際してシリンダが進出駆動されると、これら上下メスリンクを介して上メスと下メスとが同時に相互に接近する方向に回動し、上メスと下メスとにより下糸と芯糸を同時に切断するようになっている。
この場合、下メスと右送り板の間に板バネワッシャーが介在され、この板バネワッシャーにより上メスと下メス間に圧力が常に作用するとともに、右送り板の下側に設けた上メス下カバーにより、糸切り時に下メスから上メスに圧力が及ぼすようにし、鳩目穴かがり縫目から延びる下糸と芯糸を上メスと下メスとにより同時に切断する際に、刃圧を高めて糸切り精度の向上を図っている。
特開2001−321589号公報(第4〜6頁、図2,図3)
特許文献1に記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置においては、上メスと下メスとが右送り板に段ネジで回動可能に枢着され、しかも板バネワッシャーや上メス下カバーにより上メスと下メスの刃圧を高めることで、糸切り動作を安定させるように構成されているが、糸切り装置の組み付け工程において、板バネワッシャーに加えて、上メス下カバーを右送り板の下側から組み付けなければならず、組み付け作業が複雑化するとともに、部品点数が増加してコスト高になるという問題がある。
特に、上メス下カバーについては、上メス下カバーに一体形成れている先端部の曲げ角度に製作誤差が生じたり、組み付け誤差が生じることにより、上メスに対する下メスの押圧力が変化することがある。そこで、押圧力が小さい場合には、上メスと下メスの刃圧が小さくなって糸切り動作が不安定になる。押圧力が大きい場合には、糸切り動作が安定するが、上メスと下メスの全体が接触しながら回動するときの摩擦力が大きくなるため、糸切り駆動に供するエアシリンダの負荷が大きくなり、これら両メスの糸切り動作が遅くなって糸切り精度が悪化するという問題がある。
本発明の目的は、糸切り装置の構成や組み立て作業を簡単化でき、糸切断の際に上刃部材と下刃部材の刃圧を高めて糸切断性能を向上できるようにすることである。
請求項1の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、被縫製物を送る送り装置の送り台に設けられ、回動可能に取付けられた上刃部材と下刃部材とを備え、被縫製物に形成される鳩目穴かがり縫いの縫い終わり位置から延出する糸を、上刃部材の刃部と下刃部材の刃部とで切断する鳩目穴かがりミシンの糸切り装置において、上刃部材は、上刃本体部とこの上刃本体部の先端側に刃部が形成される刃形成部とを有し、上刃部材の上面近傍に配設された糸さばき部材であって、上刃本体部に固定される基端側固定部と、この基端側固定部から延び刃形成部の上側近傍に位置する糸さばき部とを有する糸さばき部材を設け、この糸さばき部材を金属製の板バネ材で構成し、糸さばき部材の糸さばき部によって上刃部材の刃形成部の先端部を下方へ弾性付勢するように構成したものである。
糸さばき部材の基端側固定部を上刃部材の上刃本体部に固定するだけで、糸さばき部材は金属製の板バネ材で構成されているため、上刃部材の刃形成部の先端部が糸さばき部材の糸さばき部により下方へ弾性付勢される。そのため、糸切断時に、上刃部材の刃形成部の先端側に形成された刃部が下刃部材の刃部に押圧され、上刃部材の刃部と下刃部材の刃部との間に所定の刃圧が生じ、被縫製物縫い終わり位置から延出する糸が確実に切断される。
請求項2の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、請求項1において、前記糸さばき部材の基端側固定部に対して糸さばき部が下方に屈曲状に形成されたものである。
請求項3の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、請求項1又は2において、前記糸さばき部材の糸さばき部の先端部は、上刃部材の刃形成部の先端部よりも突出し、上刃部材の刃部と同一高さに形成されているものである。
請求項4の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、請求項1〜3の何れかにおいて、前記上刃部材の刃形成部の先端部を除いて、この刃形成部と前記糸さばき部の間には隙間が形成されているものである。
請求項1の発明によれば、上刃部材と下刃部材とを備え、鳩目穴かがり縫いの縫い終わり位置から延出する糸を上刃部材の刃部と下刃部材の刃部とで切断する鳩目穴かがりミシンの糸切り装置において、上刃部材は上刃本体部と刃形成部とを有し、上刃部材の上面近傍に配設された糸さばき部材であって、基端側固定部と糸さばき部とを有する糸さばき部材を設け、この糸さばき部材を金属製の板バネ材で構成し、糸さばき部材の糸さばき部によって上刃部材の刃形成部の先端部を下方へ弾性付勢するように構成したので、上刃部材の刃形成部の先端部が糸さばき部材の糸さばき部により下方へ弾性付勢されることにより、上刃部材の刃部と下刃部材の刃部とに所定の刃圧が生じ、被縫製物縫い終わり位置から延出する糸を確実に切断することができる。しかも、糸さばき部材の基端側固定部を上刃部材の上刃本体部に固定するだけなので、糸切り装置の構成や組み立て作業を簡単化することができる。
更に、上刃部材と下刃部材の刃部同士が接触する際にだけ所定の刃圧が生じ、上下両刃部材の回動時における摩擦力を小さくできるため、これら上下両刃部材による糸切り動作を迅速に且つスムーズに行うことができ、糸切り精度を高めることができる。
請求項2の発明によれば、前記糸さばき部材の基端側固定部に対して糸さばき部が下方に屈曲状に形成されたので、糸さばき部による上刃部材の刃形成部に対する下方押圧力を高めることができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記糸さばき部材の糸さばき部の先端部は、上刃部材の刃形成部の先端部よりも突出し、上刃部材の刃部と同一高さに形成されているので、上刃部材が糸切断のために、切断方向と逆の復帰方向とに往復回動する際に、先端部の左側針板や下刃部材の刃部に対する干渉を確実に防止することができ、しかも糸切断時に上側の加工布に対するガード機能を高めることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記上刃部材の刃形成部の先端部を除いて、この刃形成部と前記糸さばき部の間には隙間が形成されているので、糸さばき部により上刃部材の刃形成部の先端部を効果的に下方へ弾性付勢でき、両刃部間の刃圧を効果的に高めることができる。その他請求項1〜3の何れかと同様の効果を奏する。
本実施例の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置は、上刃部材の上側に糸さばき部材の基端側固定部を固着し、この糸さばき部材の糸さばき部で上刃部材の刃部を下刃部材の刃部側に押圧し、これら両刃間の刃圧を高めるようにしてある。
本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1に示すように、鳩目穴かがりミシン1は、鳩目穴かがり縫目を縫製するものであり、上方を開放した略矩形箱状をなすベッド台2と、そのベッド台2に嵌め込むように載置されたベッド部3と、そのベッド部3の後方部から立設される脚柱部4と、その脚柱部4の上部から前方に延びるアーム部5等を有し、ミシンテーブル(図示略)上に固定されている。
アーム部5の先端下部には、縫針(図示略)を備えた針棒(図示略)が上下動可能に設けられ、詳しく図示はしないが、ミシンモータの駆動により回転する主軸の回転力がカム機構に伝達され、所定幅分だけ左右に揺動しながら上下駆動されるようになっている。この場合、主軸が2回転する毎に、針棒は左側揺動位置と右側揺動位置とに揺動するようになっている。
ベッド部3には、針棒に対向するように2個のルーパー(図示略)を備えたルーパー土台(図示略)が設けられ、これら2個のルーパーは図示しないカム機構を介して主軸の回転により、針棒の上下動と調時して駆動されるようになっている。針棒及びルーパー土台はベッド部3内に設けられたθ方向駆動モータ及びギヤ機構からなる回動機構(図示略)により、夫々水平面において、鉛直軸周りに一体的に回動するようになっている。
ベッド部3には、ルーパー土台の後方側に位置して固定配置された鳩目穴を形成する為のメス(図示略)が着脱可能に取付けられるとともに、このメスに対して上方より接離する打ち抜き用のハンマー本体(図示略)が揺動可能に設けられている。このハンマー本体の先端部には、鳩目穴用のハンマー(図示略)が着脱可能に取付けられ、ベッド部3内に設けられたエアシリンダなどからなるハンマー駆動機構(図示略)により駆動され、鳩目穴が加工布に穿孔されるようになっている。
ベッド部3の上面部には、加工布がセットされる送り台7が設けられている。この送り台7は、全体として薄形の矩形箱状をなし、送り台7の左右方向中央部の上面には、図1,図2に示すように、左右1対の布受け板8,9が夫々設けられている。これら両布受け板8,9の前後方向の途中部に、右側針板11と左側針板10とが夫々螺子12により固着されている。両布受け板8,9の略前端側部分は、カバー板13(図2参照)で覆われている。
ベッド部3内には、この送り台7を、X方向送りモータの駆動によりX方向(左右方向)に送り移動させるX方向移動機構(図示略)と、Y方向送りモータの駆動によりY方向(前後方向)に送り移動させるY方向移動機構(図示略)とが設けられている。送り台7、X方向移動機構及びY方向移動機構により、被縫製物を送る送り装置が構成されている。
送り台7の上面には、縫製に供する加工布等の被縫製物を保持する左右1対の布押えレバー15,16が設けられ、これら布押えレバー15,16の先端部に布押え(図示略)が夫々取付けられている。これら布押えレバー15,16が図示外のエアシリンダにより駆動され、上側の退避位置と下側の押圧位置とに切換えられる。
次に、送り台7の内部に設けられ、下糸と芯糸を切断する糸切り装置20について説明する。
この糸切り装置20は、右側布受け板9の上面に回動可能に支持された上刃部材21及び下刃部材22と、これら両刃部材21,22を糸切り作動させる糸切り作動機構23と、その糸切り作動機構23を駆動する糸切り用エアシリンダ24等で構成されている。
図2に示すように、右側布受け板9の上面のうちの右側針板11の直ぐ前側において、下側に位置する下刃部材22と、その下刃部材22の上側に位置する上刃部材21とが第1段螺子25で回動可能に支持されている。この第1段螺子25の下端部はナット25aで固定されている。この場合、図3に示すように、下刃部材22と右側布受け板9との間に波座金26が設けられ、上下両刃部材21,22が第1段螺子25で右側布受け板9に締め付け状に支持されている。
それ故、波座金26のバネ力により、上下両刃部材21,22間に若干ではあるが刃圧が生じている。上刃部材21は、大部分である上刃本体部21aと、この上刃本体部21aよりも先端側部分である刃形成部21bとからなり、刃形成部21bの嘴状先端部に上刃21c(刃部に相当する)が形成されている。下刃部材22の直線状後端部の左側面に下刃22aが形成されている。
図2,図4〜図6に示すように、上刃部材21の上面近傍に平面視ほぼく字状の糸さばき部材27が配設されている。糸さばき部材27は基端側部分の基端側固定部27aと、これより先端側部分の糸さばき部27bとからなっている。糸さばき部材27は基端側固定部27aにおいて、上刃本体部21aに固定螺子28により固定されている。この糸さばき部材27は、上刃部材21が上側に位置する加工布の下面に接触しながら水平往復回動により糸切り動作する際に、上刃部材21が加工布に引っ掛からないようにするものである。
糸さばき部材27はSK材(焼き入れした炭素工具鋼)等の金属性の板バネ材からなり、弾性力を有している。図6に示すように、基端側固定部27aから先端側に延びる糸さばき部27bは、糸さばき部材27の基端側固定部27aに対して下方に所定角度(約15°)屈曲状に形成され、刃形成部21bの上側近傍に位置している。糸さばき部27bは、糸切り時に邪魔にならないように、図2、図7に示すように、上刃部材21の上刃21cの刃先のみ上側から覆ている。
この場合、図4に示すように、上刃部材21の刃形成部21bの先端部を除いて、この刃形成部21bと糸さばき部27bの間には隙間Sが形成されている。それ故、上刃部材21の刃形成部21bの先端部は、所定角度(約15°)下方に屈曲した糸さばき部材27の糸さばき部27bによって常に下方へ弾性付勢されている。そのため、上刃部材21の上刃21cが下刃部材22の下刃22aに強力に押圧付勢され、糸切断するときだけ、これら両刃21c,22a間に所定の刃圧が生じるようになっている。
更に、図6に示すように、糸さばき部材27の糸さばき部27bの水平先端部27cは、上刃部材21の刃形成部21bの先端部よりも突出し、上刃部材21の上刃21cと同一高さに形成されている。それ故、上刃部材21が糸切断のために平面視にて時計回りに回動する際に、水平先端部27cが左側針板10や下刃部材22の下刃22aに干渉することなく、しかも糸切断時に上側の加工布を傷つけることがない。
図2に示すように、送り台7の内部の前端部に糸切り用エアシリンダ24が左右方向に配設され、そのピストンロッド24aの先端部に平面視ほぼU字形状の連結部材29が固着されている。この糸切り用エアシリンダ24は、糸切りの際に、図示外のバルブユニットから圧縮エアを受け、ピストンロッド24aを進出駆動するようになっている。
その連結部材29の後側に、上刃部材21と下刃部材22を作動させる糸切り作動機構23が設けられている。次に、その糸切り作動機構23について説明する。
図2に示すように、右側布受け板9の下面に、ほぼく字状形状の第1作動リンク30の屈曲部が回動支点として第2段螺子31により回動可能に支持されている。その第1作動リンク30の前端部には下向きの支軸32の上端部が固着され、その支軸32にローラー部材33が回転可能に支持されている。その第1作動リンク30の直ぐ後側において、駆動軸34が右側布受け板9の下側からその上側に貫通して回動可能に支持されている。
その駆動軸34の下端部、つまり右側布受け板9の下側に突出する下端部に、平面視ほぼく字形状の駆動リンク35の屈曲部が回動支点として固着されている。更に、第1作動リンク30の後端部と第1連結リンク36の右端部とが第1ピン37で連結され、その第1連結リンク36の左端部と駆動リンク35の前端部とが第2ピン38で連結されている。
右側布受け板9の上側において、平面視ほぼV字形状の第2作動リンク39の屈曲部が回動支点として駆動軸34の上端部、つまり右側布受け板9の上側に突出する上端部に固着されている。第2作動リンク39の第1アーム部39aの先端部と第2連結リンク40の左端部とが第3ピン41で連結され、その第2連結リンク40の右端部と下刃部材22の突出状に形成された下刃連結部22bとが第4ピン42で連結されている。
更に、第2作動リンク39の第2アーム部39bの先端部と第3連結リンク43の前端部とが第5ピン44で連結され、その第3連結リンク43の後端部と上刃部材21に突出状に形成された上刃連結部21bとが第6ピン45で連結されている。ここで、右側布受け板9の上面部には、図2に2点鎖線で示すように、ほぼV字形状の凹部8aが形成され、第2連結リンク40と第3連結リンク43とがその凹部8aに収容されている。その為、第2作動リンク39と、下刃部材22と、上刃部材21の上刃連結部21bとが右側布受け板9の上面に接するように配設されている。
右側布受け板9の下側において、駆動リンク35に前後方向向きの板部材46の後端部が固着され、その板部材46の前端部と右側布受け板9の下面に固着した螺子47とに亙って引っ張りコイルバネ48が掛装されている。それ故、これら複数のリンク30,35,36,39,40,43からなるリンク機構を介して、第1作動リンク30は、右側布受け板9の下面に固着した待機位置規制部材49に当接して、常には、図2に示す待機位置に弾性付勢されている。
下刃部材22は、図2に示すように、右側針板11の一部として機能する待機位置に位置し、上刃部材21は左側針板10の方に大きく開いた待機位置に位置している。この状態で、糸切り用エアシリンダ24が駆動され、そのピストンロッド24aが図2に2点鎖線で示す進出位置に進出駆動された場合、連結部材29を介して第1作動リンク30が作動完了位置(図示略)まで反時計回りに回動する。
上刃部材21の上刃21cと下刃部材22の下刃22aとが出会うことで、鳩目穴かがり縫目の縫い終わり時に、縫い終わり位置から延出する下糸と芯糸とを切断する際に、図7に示すように、第2作動リンク39が回動しているにも関わらず、第2作動リンク39の駆動軸34と、第2連結リンク40の第3ピン41及び第4ピン42とが一直線上に位置するときがある。
この場合、第3ピン41は駆動軸34を中心とする円弧上を移動するので、下刃部材22はその下刃連結部22bに、第2連結リンク40から何ら回動力を受けない為、下刃部材22の回動が停止する。しかし、第2作動リンク39の回動により第3連結リンク43が前方に引っ張られ、上刃部材21は時計回り方向への回動力を受け続けるため、下刃部材22に向かって回動し続ける。このように、下刃部材22が実質的に回動停止した状態で、上刃部材21だけの回動により下糸と芯糸とが切断される。
次に、このように構成された糸切り装置20の作用及び効果について説明する。
縫製準備時や縫製中においては、糸切り用エアシリンダ24が駆動されないため、前述したように、上刃部材21と下刃部材22とは図2に示す待機位置に夫々位置している。縫製終了に際して糸切り用エアシリンダ24が進出駆動されると、前述したように、第1作動リンク30及び駆動リンク35の回動により、図7に示すように、上刃部材21と下刃部材22とが相互に接近する方向に回動され、下刃部材22の回動途中において、第2作動リンク39の駆動軸34と、第2連結リンク40の第3ピン41及び第4ピン42とが一直線上に位置する状態が所定期間に亙って続く。
このときに、前述したように、第2作動リンク39が回動しているにも関わらず、下刃部材22が実質的に回動停止した状態で、上刃部材21だけが時計回り方向へ、つまり下刃部材22に向かって回動し続ける。それ故、下刃部材22が実質的に回動停止した状態で、上刃部材21だけの回動により下糸と芯糸とが切断される。
この糸切断時には、前述したように、波座金26のバネ力により上下両刃21,22間に刃圧が生じている。更に、上刃部材21の刃形成部21bの先端部が糸さばき部27bの所定角度の下方へ屈曲されているため、これら両刃21c,22a間に所定の刃圧が生じているため、加工布から延びる下糸と芯糸とが確実に切断される。
このように、上刃部材21の上面近傍に配設され、基端側固定部27aと糸さばき部27bとを有する糸さばき部材27を設け、この糸さばき部材27を金属製の板バネ材で構成し、糸さばき部材27の糸さばき部27bによって上刃部材21の刃形成部21bの先端部を下方へ弾性付勢するように構成した。従って、上刃部材21の上刃21cと下刃部材22の下刃22a間に所定の刃圧が生じ、加工布の縫い終わり位置から延出する下糸と芯糸を確実に切断することができる。
しかも、上刃部材21の刃形成部21bの上側に糸さばき部材27を固定螺子28で固定するだけなので、糸切り装置20の構成や組み立て作業を簡単化することができる。更に、上刃部材21と下刃部材22の刃部21c,22a同士が接触する際にだけ所定の刃圧が生じ、上下両刃部材21,22の回動時における摩擦力を小さくできるため、これら上下両刃部材21,22による糸切り動作を迅速に且つ円滑に行うことができ、糸切り精度を高めることができる。
糸さばき部材27の基端側固定部27aに対して糸さばき部27bが下方に所定角度(約15°)屈曲状に形成したので、糸さばき部27bによる上刃部材21の刃形成部21bに対する下方押圧力を高めることができる。
糸さばき部材27の糸さばき部27bの先端部は、上刃部材21の刃形成部21bの先端部よりも突出し、上刃部材21の刃部と同一高さに形成しているので、切断方向と逆の復帰方向とに往復回動する際に、先端部の左側針板10や下刃部材22の下刃22aに対する干渉を確実に防止することができ、しかも糸切断時に上側の加工布を傷つけることがない。
更に、上刃部材21の刃形成部21bの先端部を除いて、この刃形成部21bと糸さばき部27bの間には隙間Sが形成されているので、糸さばき部27bにより上刃部材21の刃形成部21bの先端部を効果的に下方へ弾性付勢でき、両刃21c,22a間の刃圧を効果的に高めることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)糸さばき部材27の糸さばき部27bの基端側固定部27aに対する所定角度の屈曲角度は、約15°に限るものではなく、糸さばき部材27の材質や切断する糸の種類に応じて適宜変更することが可能である。また、糸さばき部材27の材質は、SK材に限るものではなく、一般的な板状のバネ鋼で構成するようにしてもよい。
2)上刃部材21の刃形成部21bと糸さばき部27bの間に隙間が形成されることなく、糸さばき部27bの略全体が刃形成部21bに接触するようにしてもよい。この場合にも、前記実施例と同様の効果を奏することができる。
本発明の実施例に係る鳩目穴かがりミシンの斜視図である。 糸切り装置の平面図である。 図2のC−C縦断断面図である。 図2のD矢視図である。 糸さばき部材の平面図である。 糸さばき部材の正面図である。 糸切り動作中の図2相当図である。
符号の説明
1 鳩目穴かがりミシン
7 送り台
20 糸切り装置
22a 下刃(刃部)
21 上刃部材
21a 上刃本体部
21b 刃形成部
21c 上刃(刃部)
22 下刃部材
27 糸さばき部材
27b 糸さばき部
27a 基端側固定部
27c 水平先端部
S 隙間

Claims (4)

  1. 被縫製物を送る送り装置の送り台に設けられ、回動可能に取付けられた上刃部材と下刃部材とを備え、被縫製物に形成される鳩目穴かがり縫いの縫い終わり位置から延出する糸を、上刃部材の刃部と下刃部材の刃部とで切断する鳩目穴かがりミシンの糸切り装置において、
    前記上刃部材は、上刃本体部とこの上刃本体部の先端側に刃部が形成される刃形成部とを有し、
    前記上刃部材の上面近傍に配設された糸さばき部材であって、上刃本体部に固定される基端側固定部と、この基端側固定部から延び刃形成部の上側近傍に位置する糸さばき部とを有する糸さばき部材を設け、この糸さばき部材を金属製の板バネ材で構成し、
    前記糸さばき部材の糸さばき部によって前記上刃部材の刃形成部の先端部を下方へ弾性付勢するように構成したことを特徴とする鳩目穴かがりミシンの糸切り装置。
  2. 前記糸さばき部材の基端側固定部に対して糸さばき部が下方に屈曲状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置。
  3. 前記糸さばき部材の糸さばき部の先端部は、前記上刃部材の刃形成部の先端部よりも突出し、前記上刃部材の刃部と同一高さに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置。
  4. 前記上刃部材の刃形成部の先端部を除いて、この刃形成部と前記糸さばき部の間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の鳩目穴かがりミシンの糸切り装置。
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