JP4769537B2 - 玉縁縫いミシン - Google Patents

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本発明は、玉縁縫いミシンに関する。
従来、被縫製物である布地をベッド面に押えて支持する布押えである押え足を備えるミシンにおいて、押え足がベッド面に下降したことを押え足位置検出センサが検出した後にミシンモータを駆動させることによって、縫製準備が整った状態でミシン針を備える針棒などを動作させるミシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、このミシンは、縫製準備が整っていない状態でミシン針(針棒)などが動作しないようにすることで、安全性の向上を図っている。
また、昇降可能に備えられる布押えとしてのバインダーを有し、衣服の身頃生地に玉縁布を縫着する玉縁縫いミシンが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−124364号公報 特公平1−38517号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、押え足位置検出センサは、押え足が上方の待機位置にあるか、押え足がベッド面に接するように最下点に下降した押圧位置にあるかの、何れかの状態を検出し、押え足が確実にベッド面に下降したことを検出した後に、ミシンモータを駆動させるための駆動信号を出力するため、押え足が押圧位置に達した後、実際にミシンモータが駆動するまでに若干のタイムラグが生じることとなり、押え足がベッド面に下降した直後には縫製を開始することができず、時間をロスしてしまうことがあり、生産性の低下を招いてしまうことがあるという問題があった。
また、押え足が確実にベッド面に下降したとする押圧位置は、布地の厚みに応じて変化するので、布地に応じて押え足位置検出センサにおける押圧位置に関する調整を行わなければならず、効率が悪いという問題があった。
また、上記特許文献2の場合、バインダーを昇降するタイミングなどの制御や、身頃生地や玉縁布の厚みに応じてバインダーの高さ位置を調整することについては行われておらず、上記課題を解決することはできなかった。
本発明の目的は、より効率的に動作する玉縁縫いミシンを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、底板部と当該底板部に垂直に立設された立板部とを有し、底板部及び立板部に、身頃生地の上に載置された玉縁布を沿わせて縫い針の針落ち位置に案内するバインダーと、バインダーの底板部の両側且つ上方の待機位置に待機して配置される一対の折込板を有し、各折込板が待機位置から折込駆動手段により立板部に向かって所定の折込位置に接近移動し、各折込板の先端部が、底板部の左右両端から延出する玉縁布の両端部を底板部の上面側に折り返して玉縁布を折り込む折込装置と、を備える玉縁縫いミシンにおいて、バインダーが身頃生地と玉縁布を所定の載置面に押圧支持するようにバインダーを下降させるバインダー駆動手段と、バインダーの高さを検出するバインダー高さ検出手段と、バインダーが下降して身頃生地及び玉縁布を押圧支持するときのバインダー高さ検出手段により検出される布押え高さに基づいて、バインダーが下降を開始してから布押え高さに到達するまでのバインダーの下降時間を検出する下降時間検出手段と、バインダー駆動手段の駆動によりバインダーが下降する際に、下降時間検出手段によって検出された下降時間に基づいて、バインダーが布押え高さに到達した直後に折込装置の各折込板が折込位置に到達するように、バインダーが布押え高さに到達する以前に折込駆動手段の駆動を開始させ、折込駆動手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、玉縁縫いミシンは、底板部と立板部とからなるバインダーに対して身頃生地の上に載置された玉縁布を沿わせるとともに縫い針の針落ち位置に案内し、折込装置の折込板が折込駆動手段の駆動に伴い所定の待機位置から折込位置に移動することによって、その折込板が玉縁布の両端部を折り返して保持するようにして、身頃生地と玉縁布に玉縁縫いを施すことができる。
特に、玉縁縫いミシンの制御手段は、バインダー駆動手段を駆動させてバインダーを下降させる際に、バインダーが身頃生地及び玉縁布を押圧支持するときのバインダー高さ検出手段により検出される高さ(布押え高さ)に基づいて、バインダーが下降を開始してから身頃生地と玉縁布を押圧支持する布押え高さに到達するまでのバインダーの下降時間が検出され、その下降時間に基づいて、バインダーが布押え高さに到達した直後に折込装置の折込板が折込位置に到達するように、バインダーが布押え高さに到達する以前に折込駆動手段の駆動を開始させ、折込駆動手段を制御することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の玉縁縫いミシンにおいて、下降時間検出手段によって検出されたバインダーの下降時間と、折込板の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段が折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させる際のタイミングを算出する下降タイミング算出手段を備え、制御手段は、下降タイミング算出手段により算出されたタイミングで折込駆動手段の駆動を開始させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、玉縁縫いミシンは、下降時間検出手段によって検出されたバインダーの下降時間と、折込板の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段が折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させる際のタイミング(時間)を算出することができる。
つまり、玉縁縫いミシンの制御手段は、バインダーが下降する際、下降タイミング算出手段により算出されたタイミングに基づき、折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の玉縁縫いミシンにおいて、バインダー高さ検出手段の検出結果に基づいて、バインダーが下降を開始してから布押え高さに到達するまでのバインダーの下降量を計測する下降量計測手段と、その検出された下降時間及び計測された下降量と、折込板の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段が折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させる際のバインダーの高さを算出するバインダー高さ算出手段と、を備え、制御手段は、バインダーが下降する際にバインダー高さ検出手段により検出されたバインダー高さが、バインダー高さ算出手段により算出されたバインダー高さと一致した場合に、折込駆動手段の駆動を開始させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、玉縁縫いミシンは、バインダーが身頃生地と玉縁布を所定の載置面に押圧支持するために、バインダー駆動手段を駆動させてバインダーを下降させる際に、バインダー高さ検出手段の検出結果に基づいて検出または計測される、バインダーが下降を開始してから身頃生地と玉縁布を押圧支持する布押え高さに到達するまでのバインダーの下降時間及び下降量に応じて、バインダーが布押え高さに到達する以前に折込駆動手段の駆動を開始させ、バインダーが布押え高さに到達した直後に折込装置の折込板が折込位置に到達するように、折込駆動手段を制御することができる。
特に、玉縁縫いミシンは、その検出された下降時間と計測された下降量と、折込板の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段が折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させる際のバインダーの高さを算出することができる。
つまり、玉縁縫いミシンの制御手段は、バインダーが下降する際、バインダー高さ算出手段により算出されたバインダー高さに基づき、折込装置の折込駆動手段の駆動を開始させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、玉縁縫いミシンにおいて、バインダーが所定の布押え高さに移動して身頃生地と玉縁布を押圧支持した後のタイミングで折込板の動作を開始する場合より、バインダーが所定の布押え高さに到達して動作完了する以前に、折込板の移動を開始させ、バインダーが所定の布押え高さに到達した直後、ほぼ同じタイミングに、折込板が折込位置に到達するようにして、それぞれが動作完了するタイミングを揃える場合の方が、より早く動作処理を完了することができるので、より効率的に動作しているといえる。
よって、玉縁縫いミシンは、より効率的に動作するミシンであるといえる。
請求項2に記載の発明によれば、玉縁縫いミシンは、バインダーと折込板がそれぞれ動作開始するタイミングの調整を良好に行うことができ、より確実にバインダーと折込板がそれぞれ動作完了するタイミングを揃えることを可能にして、より効率的に動作することができる。
請求項3に記載の発明によれば、玉縁縫いミシンは、バインダーと折込板がそれぞれ動作開始する際の位置やタイミングの調整を良好に行うことができ、より確実にバインダーと折込板がそれぞれ動作完了するタイミングを揃えることを可能にして、より効率的に動作することができる。
(発明の実施形態の全体構成)
以下、本発明の実施の形態である玉縁縫いミシン10について、図1〜図11に基づいて説明する。
図1は、玉縁縫いミシン10の全体の概略構成を示す斜視図であり、図2は、玉縁縫いミシン10の要部構成を示すブロック図である。
なお、本実施の形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてそれぞれの方向を定める。Z軸方向は後述するセンターメス51の上下動方向と一致し、縫製作業を行う作業平面はZ軸方向と垂直となり、当該作業平面に平行であって布送りが行われる方向をX軸方向とし、作業平面に平行であってX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
玉縁縫いミシン10は、身頃生地Mに対して玉縁布N(図7参照)を縫着すると共にこれらの布地の送り方向に沿った直線状のセンター切目と当該センター切目の両端部に略V字状のコーナー切目とを形成するミシンである。
そして、当該玉縁縫いミシン10は、図1に示すように、縫製の作業台となるミシンテーブル11と、ミシンテーブル11に配置されたミシンフレーム12と、身頃生地M及び玉縁布Nからなる布地の送りを行う布送り機構としての大押さえ送り機構20と、身頃生地Mの上側で玉縁布Nを上方から押し当てる布押えとしてのバインダー30と、バインダー30の布送り方向Fにおける下流側近傍であって当該バインダー30の立板部32の両側で縫い針41の針落ちを行う針上下動機構と、ミシンフレーム12に支持され、各縫い針(二本針)41の布送り方向Fの下流側の各縫い針41の中間にセンターメス51を昇降させて各布地M、Nにセンター切目を形成するセンターメス機構としての動メス機構と、コーナーメス91を昇降させてセンター切目の両端となる位置に略V字状のコーナー切目を形成するコーナーメス機構等を備えている。
以下各部を説明する。
(ミシンテーブル及びミシンフレーム)
ミシンテーブル11は、図1に示すように、その上面がX−Y平面に平行に配置され、水平な状態で使用される。このミシンテーブル11の上面は、布の送り方向F即ちX軸方向に沿って長い長方形状に形成されている。かかるミシンテーブル11上には後述する大押さえ送り機構20とバインダー30とが配置されており、ミシンテーブル11の下側にはコーナーメス機構が配置されている。
また、ミシンテーブル11には針板13が設けられており、該針板13に形成された二つの針穴には後述するアーム部12cの先端に設けられた二本針41,41がそれぞれ針落ちを行うようになっている。各針穴の下側には図示しない水平釜がそれぞれ設けられており、各縫い針41,41に挿通された縫い糸が針板13の下側で対応する水平釜にそれぞれ捕捉され、各水平釜から繰り出される下糸に絡められて縫製が行われるようになっている。また、針板13の二つの針穴のほぼ中間であって布送り方向Fの下流側には、センターメス51が挿入されるスリットが形成されると共にセンターメス51との協働により布地を切断する図示しない固定メスが配置されている。
ミシンフレーム12は、図1に示すように、ミシンテーブル11の長手方向中間位置のすぐ脇に配置されたベッド部12aと、ベッド部12aから立設された縦胴部12bと、縦胴部12bの上端部からY軸方向に沿って延設されたアーム部12cとからなり、アーム部12c内には後述する針上下動機構と動メス機構の主要構成が格納されている。また、アーム部12cの先端側下端部には縫い針41,41とセンターメス51とが垂下支持されている。
(針上下動機構)
針上下動機構は、二本針を構成する二本の縫い針41,41と、各縫い針41,41を下端部に保持する二本の針棒42,42とを備えている。
また、針上下動機構は、各針棒42,42をその長手方向に沿って滑動可能に支持する支持枠(図示省略)、二本の針棒42を同時に保持する針棒抱き(図示省略)、縫い針上下動の駆動源となるミシンモータ40(図2参照)と、ミシンモータ40により回転駆動を行うミシン主軸(図示省略)、そのミシン主軸の一端部に固定連結され回転運動を行う回転錘(図示省略)、その回転錘の回転中心から偏心した位置に一端部が連結されると共に他端部が針棒抱きに連結されたクランクロッド(図示省略)、支持枠に一端部が連結されると共に図示しない回動駆動源により回動駆動力が付与される回動軸(図示省略)を備えている。
そして、ミシンモータ40の駆動によりミシン主軸に回転駆動力が付与されると、回転錘やクランクロッドなどを介して各針棒42,42にほぼZ軸方向に沿う移動成分が伝達され、各縫い針41,41が往復上下動を行う。また、各針棒42,42の下端部に位置する縫い針41,41は、回動軸から所定の角度範囲で回動力が付与されると縫製方向と平行に移動され、布送り方向Fと逆方向に短いストロークで縫いを行う、いわゆるバックタック縫いが可能な構成となっている。
(動メス機構)
動メス機構は、センター切目を形成するセンターメス51と、該センターメス51を下端部に備えると共にアーム部12c内でZ軸方向に沿って滑動可能に支持された図示しないメス棒、センターメス51の上下動の駆動源となるステッピングモータであるメスモータ50(図2参照)、センターメス51の切断可能状態と切断規制状態との切り替え動作の駆動源となるエアシリンダ(図示省略)等を備えている。
そして、動メス機構は、エアシリンダの前進位置と後退位置とを切り替えることで、メスモータ50の回転駆動力をセンターメスに伝達しない切断規制状態と、メスモータの回転駆動力をセンターメス51の上下の往復動作に変換して伝達する切断可能状態との切り替えを行い、所望の長さのセンター切目を形成するようになっている。
(コーナーメス機構)
コーナーメス機構は、図1に示すように、ミシンテーブル11の下方であって大押さえ送り機構20による大押さえ21,21の通過経路に配置されており、大押さえ送り機構20により搬送されてきた玉縁布N及び身頃生地Mに下方からコーナーメス91を差し込むことでセンター切目の両端となる位置に略V字状のコーナー切目を形成する。
かかるコーナーメス機構は、布送り方向Fに沿って間隔をあけて配置された二つのコーナーメス91、91と、各コーナーメス91を所定の動力伝達機構を介してそれぞれ上下動させるコーナーメスモータ90(図2参照)とを備えている。
(バインダー)
次に、バインダー30について説明する。
バインダー30は、図1に示すように、縫い針41,41の手前に配置され、長尺状平板である底板部31と、底板部31の長手方向に沿ってその上面に垂直に立設された立板部32とを備えている。
底板部31は、長方形状に形成され、使用時において、その長手方向がX軸方向に平行になるように且つ、その底面がミシンテーブル11の上面に正対して載置されるように支持されている。
立板部32は、その全体が長尺状の平板であり、底板部31の上面において、当該底板部31の幅方向(Y軸方向)の中間位置に、底板部31と長手方向を揃えた状態で、垂直に立設されている。即ち、バインダー30は、底板部31と立板部32とがその長手方向から見て逆さT字状となるように形成されている。
このバインダー30は、図3に示すように、バインダー駆動手段としてのエアシリンダ35を備えるバインダー支持機構33に支持されており、非使用時には図1に示すように、縫い針41,41の針下の位置から上方に離れた待避位置に待避されている。そして、使用時には、エアシリンダ35の駆動により下降して針板13側の布保持位置にセットされるようになっている。
具体的には、図3〜図5に示すように、バインダー支持機構33は、ミシンフレーム12のアーム部12cの前面に固定されている支持板34と、その支持板34に配設されているエアシリンダ35と、第1腕部36aと第2腕部36bが一体に接続されてなり、エアシリンダ35のシリンダ軸35aにその一端部が連結されているL字形状腕部36と、L字形状腕部36の他端部に配設されるバインダー軸37等により構成されている。
なお、バインダー30は、バインダー軸37に立板部32が連結されることによって、バインダー支持機構33に支持されている。
また、第1腕部36aと第2腕部36bが接続され固定されているL字形状腕部36の折角部36cは、支持板34に軸支されており、L字形状腕部36は折角部36cを軸心として支持板34に回動可能に支持されている。
また、このL字形状腕部36の折角部36cが支持板34に回動可能に支持されている箇所には、バインダー高さ検出手段としてのホールポットセンサ39が備えられている。
ホールポットセンサ39は、L字形状腕部36の回動角度を検出するようになっており、検出した角度データを後述する制御手段100に出力する。そして、L字形状腕部36の回動角度に対応するバインダー30の高さを検出するようになっている。
特に、ホールポットセンサ39は、ボリュームやポテンショメータと同様に、角度を連続的に検出することができるので、バインダー30の高さ(位置)を段階的でなく、連続的にリニアに検出することができる。
また、L字形状腕部36の他端部に配設されている突起部37aは、支持板34に形成されている円弧形状を呈する円弧溝34aに係入されており、L字形状腕部36の回動に伴い、突起部37aが円弧溝34aに沿って移動するようになっている。
そして、エアシリンダ35が、シリンダ軸35aを押し出すことによって、図3、図4に示すように、第2腕部36bが下方に下がるようにL字形状腕部36が回動するとともに、突起部37aが円弧溝34aに沿って下方に移動し、バインダー30が布保持位置に移動する。また、エアシリンダ35が、シリンダ軸35aを引き込むことによって、図5に示すように、第2腕部36bが上方に上がるようにL字形状腕部36が回動するとともに、突起部37aが円弧溝34aに沿って上方に移動し、バインダー30が待避位置に移動する。
このバインダー30は、針板13上において大押さえ21,21に押えられた身頃生地Mの上側に玉縁布Nが重ねてセットされると、その玉縁布Nを針板13に押圧するように玉縁布Nの上方(布保持位置)に移動する。そして、バインダー30の底板部31の左右両端から延出する玉縁布Nの幅方向(図1におけるY軸方向)の両端部が後述する折込板61,61により折り返されて、底板部31の幅方向両端部から上方に立ち上げられ、さらに、玉縁布Nの幅方向両端部をそれぞれ立板部32の両側の側面にそれぞれ沿わせるようにして、後述する折込板61,61により保持される(図7参照)。即ち、立板部32の一方の側面から底板部31を介して他方の側面まで玉縁布Nを沿わせた状態とする。
このように、バインダー30に玉縁布Nを巻き付けるようにセットした状態で、玉縁布N及び身頃生地Mを送りつつ、立板部32の両側で縫い針41,41により縫製が行われる。このとき、センターメス51の上下動によりセンター切目が形成されるようになっている。
(大押さえ送り機構)
次に、大押さえ送り機構20について説明する。
大押さえ送り機構20は、図1、図6に示すように、バインダー30によってセットされた身頃生地Mと玉縁布Nとを搬送する左右一対の大押さえ21,21と、これらの大押さえ21,21を支持する支持体22と、支持体22を介して大押さえ21,21を上下に移動させるエアシリンダ(図2参照)と、大押さえ21,21により押えた身頃生地M及び玉縁布Nを支持体22を介して布送り方向Fに移動させる押えモータ25(図2参照)と、玉縁布Nをバインダー30の底板部31の上面側に折り返す折込装置60とを備えている。
各大押さえ21,21は、上方からみて長方形状であり、各々が長手方向をX軸方向に沿わせた状態で支持体22に支持されている。また、各大押さえ21,21はその下面がX−Y平面に平行となるように支持されており、その上面は互いに対向する縁部側が低く形成され、X軸方向から見て楔型を呈する形状となっている(図6、図7参照)。そして、各大押さえ21,21の上面には後述する折込装置60の折込板61がそれぞれ載置されており、各大押さえ21,21の傾斜した上面に沿ってバインダー30側に向かって各折込板61,61が滑動するようになっている。
また、大押さえ21は、エアシリンダ(図2参照)の駆動により上下の二位置に切替可能であり、上位置の時にはミシンテーブル11の上面から離間し、下位置でミシンテーブル11の上面高さとなる。また、各大押さえ21,21は、互いの間に、少なくともバインダー30の立板部32を通すことができるように離間した状態で支持されている。
支持体22は、図示しないボールネジ機構を介して押えモータ25(図2参照)によって駆動され、ミシンテーブル11上においてX軸方向に沿って移動可能に支持されている。かかる支持体22には、先端が二股に形成された大押さえ腕23を介して各大押さえ21,21が連結されており、これら大押さえ21,21が縫い針41,41の上下動経路の両側を通過するように配置されている。
折込装置60は、図6〜図9に示すように、バインダー30の立板部32を挟んだ左右両側であって底板部31の上方に配置される一対の折込板61,61と、各折込板61,61を立板部32に対して離接移動することで玉縁布Nを底板部31の上面に沿って折り込むための折込駆動手段である折込シリンダ62,62と、折込シリンダ62,62を介して各折込板61,61をその先端部が上下に揺動可能となるように支持する一対の支持部材63,63と、各折込板61,61の先端部を下方に押圧する付勢部材であるコイルばね64,64とを備えている。
折込板61は、略長方形状の板状部材であって、その長手方向がX軸方向に沿って配置され、待機状態において大押さえ21,21の上面に正対して載置されるようになっている(図6、図7参照)。各折込板61,61は、その長手方向の中間で連結部材を介してそれぞれ折込シリンダ62,62の可動部Pに連結されている。
各折込シリンダ62,62は、図6に示すように、互いの可動部Pがバインダー30側で対向するように、先端が下方に向けられて配置されている。この折込シリンダ62は、可動部Pが駆動自在の状態で支持部材63に固定支持されている。また、折込シリンダ62は、その進退方向が折込板61の幅方向(長手方向に直交する方向)に平行となるように折込板61を保持している。
支持部材63は、折込シリンダ62を保持するとともに、その下部に設けられた回動支点63aにおいてX軸方向に沿う軸を中心に回動自在となって大押さえ腕23に連結されている。
つまり、支持部材63は、回動支点63aを中心にして折込シリンダ62を図6に示す矢印A又はBの方向に揺動可能に支持することで、折込シリンダ62の可動部Pに連結された折込板61の先端部を図6に示す矢印A又はBの方向に上下動可能に支持する機能を備えている。
また、折込装置60にはコイルばね64が設けられている。
コイルばね64は、その一端が折込シリンダ62の長手方向のほぼ中央に連結されており、コイルばね64の他端は上述した大押さえ21の上端部に連結されている(図6参照)。
このコイルばね64は引っ張りばねであり、折込シリンダ62の可動部Pとは逆側の端部を常時上方側、すなわち図6における矢印A方向に付勢するようになっている。つまり、コイルばね64によって支持部材63と一体的に固定された折込シリンダ62に対してかかる付勢力を作用させることで、折込シリンダ62は支持部材63の回動支点63aを中心に図6における矢印A方向に付勢され、これに伴い、折込シリンダ62の可動部Pの先端に連結された折込板61は、その先端が常時下方側、すなわち図6における矢印A方向に付勢される。
このように、折込装置60は、各折込板61,61が折込エアシリンダ62により駆動されて底板部31の上面に向かって斜め下方に接近移動すると共に立板部32に接近移動し、各折込板61,61の先端部が底板部31の下面の左右両側から延出する玉縁布Nの両端部に当接することで玉縁布Nを底板部31の上面側に折り返して折り込むようになっている。
そして、本実施形態における大押さえ21,21の下面には、玉縁布Nが底板部31を上下から挟むように折り返された場合の合計厚さd以上の高さに位置するように、底板部31の左右両端外側に対する折込板61の高さを維持する段部としてのゴム板24が貼り付けられている(図9参照)。
ゴム板24は、張替え可能であって、大押さえ21,21の長手方向に沿ってその下面に貼り付けられている。
本実施形態では、折込板61の先端部が玉縁布Nに当接される際の初期高さ、すなわちゴム板24(段部)により維持される高さGは、玉縁布Nが底板部31を上下から挟むように折り返された場合の合計厚さdと比較して同等以上、つまり、G≧d(図9参照)となっている。例えば、厚布を折り返した場合の合計厚さdが3.2mm程度となる場合の布厚に対応する高さとなっている。
また、上記各大押さえ21,21の上面の傾斜は、大押さえ21,21の上面に滑動可能に載置される折込板61,61が薄い玉縁布Nを折込む際に、その先端の移動方向の延長(図7に示す破線S)が、バインダー30の底板部31と立板部32との境界よりも底板部31側となるように形成されている。
(玉縁縫いミシンの制御系)
図2に示すように、玉縁縫いミシン10の制御手段100には、縫製の開始を入力する起動スイッチ110と、ミシンを操作する操作ペダル111と、各種データの入力や表示を行うための表示パネル112と、ホールポットセンサ39が図示しない入出力回路を介して接続されている。
また、制御手段100には、その制御の対象となるミシンモータ40、メスモータ50、コーナーメスモータ90、押えモータ25がそれぞれドライバ40a、50a、90a、25aを介して接続されている。
また、制御手段100には、大押さえ21の昇降を行うエアシリンダ、バインダー30の昇降を行うエアシリンダ35、折込板61の待機位置と折込位置を切り替えるエアシリンダ62の作動を制御する電磁弁210、350、620がそれぞれドライバ210a、350a、620aを介して接続されている。
また、制御手段100は、各種の制御を行うCPU101と、玉縁縫いミシン10の各種機能、動作を実行させる制御プログラム、制御データ、縫製データが書き込まれているROM102と、CPU101の処理に関する各種データをワークエリアに格納するRAM103と、を備えている。
起動スイッチ110は、ミシンの起動、縫製の開始を指示入力するための手段であり、起動スイッチ110への入力が行われると、操作ペダル111による入力が可能となる。
操作ペダル111は、起動スイッチ110の入力後、踏み込みが行われることで、縫製の開始や、バインダー30の昇降、折込装置60の動作(折込板61の移動)などの実行に移行させる操作指示入力手段である。
表示パネル112は、例えば、液晶表示パネルとその液晶表示パネルの表示画面上に設けられたタッチパネルとを備えて構成されており、液晶表示パネルに表示される操作キーなどをタッチ操作することにより、例えば、電磁誘導式、磁気歪式、感圧式等の位置読み取り原理で、タッチパネルがタッチ指示された位置を検出し、検出した位置に応じて、所定の操作入力を行うことが可能になっている。
特に、制御手段100は、ホールポットセンサ39が検出したL字形状腕部36の回動角度に基づき、バインダー30の高さを検出するバインダー高さ検出手段として機能する。
また、制御手段100は、バインダー高さ検出手段としてのホールポットセンサ39の検出結果に基づいて、バインダー30が下降を開始してから身頃生地Mと玉縁布Nを押圧支持する布押え高さに到達するまでのバインダー30の下降時間を検出する下降時間検出手段として機能する。
また、制御手段100は、バインダー高さ検出手段としてのホールポットセンサ39の検出結果に基づいて、バインダー30が下降を開始してから身頃生地Mと玉縁布Nを押圧支持する布押え高さに到達するまでのバインダー30の下降量を計測する下降量計測手段として機能する。
また、制御手段100は、下降時間検出手段としての制御手段100によって検出されたバインダー30の下降時間と、折込板61の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段100が折込装置60の折込シリンダ62の駆動を開始させる際のタイミングを算出する下降タイミング算出手段として機能する。
また、制御手段100は、検出または計測された下降時間及び下降量と、折込板61の待機位置から折込位置までの移動時間とに基づき、制御手段100が折込装置60の折込シリンダ62の駆動を開始させる際のバインダー30の高さを算出するバインダー高さ算出手段として機能する。
そして、制御手段100は、エアシリンダ35の駆動によりバインダー30が下降する際に、下降時間検出手段としての制御手段100によって検出された下降時間に基づいて、バインダー30が布押え高さに到達する以前に折込シリンダ62の駆動を開始させ、バインダー30が布押え高さに到達した直後に折込装置60の各折込板61が折込位置に到達するように、折込シリンダ62を動作させる制御を実行する。
特に、制御手段100は、下降タイミング算出手段としての制御手段100により算出されたタイミングで折込シリンダ62の駆動を開始させる制御を実行する。
特に、制御手段100は、バインダー30が下降する際にバインダー高さ検出手段としてのホールポットセンサ39により検出されたバインダー高さが、バインダー高さ算出手段としての制御手段100により算出されたバインダー高さと一致した場合に、折込シリンダ62の駆動を開始させる制御を実行する。
具体的には、バインダー30が待避位置から、身頃生地M及び玉縁布Nをミシンテーブル11の載置面に押圧支持する布保持位置まで下降する下降量や下降時間を計測または検出すると、待避位置から布保持位置(布押え高さ)までのバインダー30の移動距離L(mm)や移動時間T(s)が決定する。
そして、折込装置60の折込板61が、待機位置から折込位置に移動する時間がT1(s)(T≧T1)であると、折込板61は、バインダー30が移動開始してから、T−T1(s)後に移動動作を開始すれば、バインダー30が布保持位置(布押え高さ)に到達するタイミングと、折込板61が折込位置に到達するタイミングとが一致する(図10参照)。
また、計測または検出したバインダー30の移動距離(下降距離)L(mm)と移動時間(下降時間)T(s)に基づき、バインダー30の移動速度V(mm/s)を、
V=L/T ・・・(1)
と求めることができる。
そして、折込板61が移動動作を開始する際のバインダー30の高さLb(mm)は、
Lb=L−V×(T−T1)と算出することができる(図10参照)。
なお、折込板61が待機位置から折込位置に移動する時間T1は、例えば、約0.5(s)であり、折込シリンダ62におけるエアー圧の変動による折込板61の移動時間のばらつきによって、バインダー30と折込板61が干渉してしまうことを防ぐために、折込板61の移動時間はT1+α(0≦α(ms)≦100)とすることが好ましい。
従って、この場合の高さLbは、
Lb=L−V×(T−T1−α) ・・・(2)
として算出される。
なお、ここでのバインダー高さLbとは、バインダー30が待機位置にある場合を基準とする高さであり、下降量Lbとしてもよい。
(玉縁縫いミシンの縫製動作)
次に、玉縁縫いミシン10における玉縁布Nの折込動作について説明する。
まず、玉縁布Nの折込動作に先立ち、ミシンテーブル11上に載置された身頃生地Mの上には大押さえ21がセットされ、次いで大押さえ21,21の間から身頃生地Mの上に玉縁布Nがセットされる。
そして、玉縁布Nの上から、バインダー30が身頃生地M及び玉縁布Nをミシンテーブル11の載置面に押圧支持するために、バインダー30が下降し始めると、折込装置60は、バインダー30が所定の高さまで下降したタイミングで、折込板61の移動を開始する。
そして、バインダー30が、布保持位置(布押え高さ)に到達すると(図7参照)、ほぼ同時に折込板61が、折込位置に到達する(図9参照)ようになっている。
つまり、バインダー30(エアシリンダ35)の動作開始時にはOFFの状態である折込シリンダ62は、折込板61を大押さえ21の斜面の高い位置側である待機位置に配置している。
そして、エアシリンダ35が動作してバインダー30が下降し、所定の高さまで下降したことをホールポットセンサ39が検出すると、折込シリンダ62が動作し、折込板61は、大押さえ21の上面を滑るように斜め下方に下降し、バインダー30に向かって接近移動する。
そして、バインダー30が、布保持位置(布押え高さ)に到達すると、玉縁布Nの両端部は、ゴム板24とバインダー30の底板部31の端部との間で上方に折り曲げられ(図7参照)、その直後に折込板61の先端部が大押さえ21の端縁を通過する際に、折込板61は玉縁布Nに当接するとともに、バインダー30の底板部31の左右両端から延出された玉縁布Nの左右両端を底板部31の上面側に折り返して案内する(図9参照)。
このように身頃生地M上で折り返された玉縁布Nが、玉縁縫いミシン10によって身頃生地Mに縫着される。
次に、本発明に係る玉縁縫いミシン10の縫製動作について、図11に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、玉縁縫いミシン10に生地(身頃生地M、玉縁布N)がセットされる(ステップS101)。
次いで、制御手段100は、身頃生地M及び玉縁布Nの種類が変わる等によって生地の厚さが変わったために、作業者によって、表示パネル112における所定の下降量計測キー(図示省略)が押下されたか否かを判断する(ステップS102)。
制御手段100が、表示パネル112における下降量計測キーが押下されていないと判断すると(ステップS102;No)、ステップS105へ進む。
一方、制御手段100が、表示パネル112における下降量計測キーが押下されたと判断すると(ステップS102;Yes)、ステップS103へ進む。
ステップS103において、制御手段100は、バインダー30を下降させるとともに、バインダー30が待避位置から布押え位置に到達するまでの下降量Lを計測するとともに下降時間Tを検出する(ステップS103)。具体的には、制御手段100は、バインダー30の下降の開始とともに、バインダー高さ検出手段としてのホールポットセンサ39の出力値の監視を開始して、時間経過に対する出力値の変化が所定量以下になったか否かを判別し、出力値の変化が所定量以下になった場合に、バインダー30が布地に到達して布地を押圧支持する布押え高さに到達したものとして、そのときのバインダー高さ検出手段の出力値に基づいて、バインダー30が待避位置から布押え位置に到達するまでの下降量Lを計測するとともに、バインダー30が下降を開始してからの経過時間を下降時間Tとして検出する。
なお、制御手段100がバインダーの下降量Lと下降時間Tを計測、検出した後には、バインダー30は上昇して待避位置に戻る。
そして、制御手段100は、計測されたバインダー30の下降量Lと検出された下降時間Tと折込板61の移動時間T1(またはT1+α)とに基づき、前述した(1)式、(2)式による演算を行って、折込装置60の折込シリンダ62の駆動を開始させる際のバインダー30の高さを算出し、算出したバインダー高さをRAM103に記憶する(ステップS104)。
次いで、制御手段100は、操作ペダル111が踏み込まれてオン状態となっているか否かを判断する(ステップS105)。
制御手段100が、操作ペダル111がオン状態となっていると判断すると(ステップS105;Yes)、制御手段100は大押さえ21を移動させ、身頃生地M及び玉縁布Nを布送りする(ステップS106)。
そして、制御手段100は、操作ペダル111が踏み込まれてオン状態となっているか否かを判断する(ステップS107)。
制御手段100が、操作ペダル111がオン状態となっていると判断すると(ステップS107;Yes)、制御手段100は、エアシリンダ35を動作させてバインダー30の下降を開始する(ステップS108)。なお、制御手段100は、ホールポットセンサ39の出力値に基づき、下降するバインダー30の監視を開始する。
次いで、制御手段100は、下降するバインダー30の高さが、RAM103に記憶されているバインダー高さになったか否かを判断する(ステップS109)。
制御手段100が、バインダー30の高さが所定のバインダー高さに到達したと判断すると(ステップS109;Yes)、制御手段100は、折込シリンダ62を動作させ、折込板61の移動を開始する(ステップS110)。
そして、バインダー30と折込板61の移動が完了することによって、バインダー30が身頃生地M及び玉縁布Nをミシンテーブル11の載置面に押圧支持するとともに、身頃生地M上で玉縁布Nが折込板61によって折り返される(ステップS111)。
そして、制御手段100は、操作ペダル111が踏み込まれてオン状態となっているか否かを判断する(ステップS112)。
制御手段100が、操作ペダル111がオン状態となっていると判断すると(ステップS112;Yes)、制御手段100は、玉縁縫いミシン10の各部を制御し、縫製動作を実行して(ステップS113)、ミシンの動作を終了する。
このように、本発明に係る玉縁縫いミシン10は、バインダー30(エアシリンダ35)と、折込板61(折込シリンダ62)の協働によって、身頃生地Mと玉縁布Nを保持するとともに、身頃生地Mの上で玉縁布Nを折り返す際に、バインダー30と折込板61がそれぞれ動作開始するタイミングを調整することにより、バインダー30と折込板61がそれぞれ動作完了するタイミングを揃えることができ、より効率的に動作することができる。
つまり、バインダー30が所定の布押え高さに移動して身頃生地Mと玉縁布Nを押圧支持した後のタイミングで折込板61の動作を開始する場合より、バインダー30が所定の布押え高さに到達して動作完了する以前に、折込板61の移動を開始させ、バインダー30が所定の布押え高さに到達した直後、ほぼ同じタイミングに、折込板61が折込位置に到達するようにして、それぞれが動作完了するタイミングを揃える場合の方が、より早く動作処理を完了することができるので、より効率的に動作しているといえる。
なお、以上の実施の形態においては、バインダー30が待避位置から布押え位置に到達するまでの下降量と下降時間を計測または検出し(ステップS103)、計測された下降量と検出された下降時間と折込板61の移動時間とに基づき、折込装置60の折込シリンダ62の駆動を開始させる際のバインダー高さを算出して記憶する(ステップS104)としたが、バインダー30が待避位置から布押え位置に到達するまでの下降時間Tを検出し、検出された下降時間Tと折込板61の移動時間T1(またはT1+α)とに基づき、折込装置60の折込シリンダ62の駆動を開始させる際のタイミングを算出して記憶するようにしてもよい。その場合、ステップS103において、待避位置から下降するバインダー30の下降時間Tの検出のみを行い、ステップS104においてこの下降時間Tを記憶させ、ステップS109において、制御手段100が、その下降時間がT−T1(またはT−T1−α)になったと判断したことによって、折込シリンダ62の動作を開始させるようにすればよい(図10参照)。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明に係る玉縁縫いミシンの全体の概略構成を示す斜視図である。 本発明に係る玉縁縫いミシンの要部構成を示すブロック図である。 玉縁縫いミシンに備えられるバインダー支持機構の正面図である。 バインダー支持機構の要部拡大図である。 バインダー支持機構の要部拡大図である。 図1におけるD−D方向矢視であって、折込動作前の状態を示す説明図である。 図6の要部拡大図である。 図1におけるD−D方向矢視であって、折込動作後の状態を示す説明図である。 図8の要部拡大図である。 バインダーが布保持位置(布押え高さ)に到達するタイミングと、折込板が折込位置に到達するタイミングとを示す説明図である。 玉縁縫いミシンの縫製処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 玉縁縫いミシン
11 ミシンテーブル(載置面)
12 ミシンフレーム
20 大押さえ送り機構
21 大押さえ
30 バインダー
31 底板部
32 立板部
33 バインダー支持機構
34 支持板
35 エアシリンダ(バインダー駆動手段)
36 L字形状腕部
39 ホールポットセンサ(バインダー高さ検出手段)
41 縫い針
42 針棒
51 センターメス
60 折込装置
61 折込板
62 折込シリンダ(折込駆動手段)
91 コーナーメス
100 制御手段(バインダー高さ検出手段、下降時間検出手段、下降量計測手段、下降タイミング算出手段、バインダー高さ算出手段)
111 操作ペダル
112 表示パネル
M 身頃生地
N 玉縁布

Claims (3)

  1. 底板部と当該底板部に垂直に立設された立板部とを有し、前記底板部及び前記立板部に、身頃生地の上に載置された玉縁布を沿わせて縫い針の針落ち位置に案内するバインダーと、
    前記バインダーの底板部の両側且つ上方の待機位置に待機して配置される一対の折込板を有し、当該各折込板が前記待機位置から折込駆動手段により前記立板部に向かって所定の折込位置に接近移動し、前記各折込板の先端部が、当該底板部の左右両端から延出する玉縁布の両端部を前記底板部の上面側に折り返して玉縁布を折り込む折込装置と、を備える玉縁縫いミシンにおいて、
    前記バインダーが前記身頃生地と前記玉縁布を所定の載置面に押圧支持するように前記バインダーを下降させるバインダー駆動手段と、
    前記バインダーの高さを検出するバインダー高さ検出手段と、
    前記バインダーが下降して前記身頃生地及び前記玉縁布を押圧支持するときの前記バインダー高さ検出手段により検出される布押え高さに基づいて、前記バインダーが下降を開始してから前記布押え高さに到達するまでの前記バインダーの下降時間を検出する下降時間検出手段と、
    前記バインダー駆動手段の駆動により前記バインダーが下降する際に、前記下降時間検出手段によって検出された下降時間に基づいて、前記バインダーが前記布押え高さに到達した直後に前記折込装置の前記各折込板が前記折込位置に到達するように、前記バインダーが前記布押え高さに到達する以前に前記折込駆動手段の駆動を開始させ、前記折込駆動手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする玉縁縫いミシン。
  2. 前記下降時間検出手段によって検出されたバインダーの下降時間と、前記折込板の前記待機位置から前記折込位置までの移動時間とに基づき、前記制御手段が前記折込装置の前記折込駆動手段の駆動を開始させる際のタイミングを算出する下降タイミング算出手段を備え、
    前記制御手段は、前記下降タイミング算出手段により算出されたタイミングで前記折込駆動手段の駆動を開始させることを特徴とする請求項1に記載の玉縁縫いミシン。
  3. 前記バインダー高さ検出手段の検出結果に基づいて、前記バインダーが下降を開始してから前記布押え高さに到達するまでの前記バインダーの下降量を計測する下降量計測手段と、
    前記検出された下降時間及び前記計測された下降量と、前記折込板の前記待機位置から前記折込位置までの移動時間とに基づき、前記制御手段が前記折込装置の前記折込駆動手段の駆動を開始させる際の前記バインダーの高さを算出するバインダー高さ算出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記バインダーが下降する際に前記バインダー高さ検出手段により検出されたバインダー高さが、前記バインダー高さ算出手段により算出されたバインダー高さと一致した場合に、前記折込駆動手段の駆動を開始させることを特徴とする請求項1に記載の玉縁縫いミシン。
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