JP4978703B2 - 動圧軸受装置、この動圧軸受装置を備えた動圧軸受モータ、およびこの動圧軸受モータを備えたディスク駆動装置 - Google Patents

動圧軸受装置、この動圧軸受装置を備えた動圧軸受モータ、およびこの動圧軸受モータを備えたディスク駆動装置 Download PDF

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本発明は、軸部材とスリーブを備え、軸部材とスリーブとが互いに非接触で相対回転することができる動圧軸受装置に関するもので、たとえば磁気ディスク、光ディスク等のディスク駆動装置用軸受装置として、その他、高い回転精度が要求される各種装置の軸受装置として用いることができるものである。
高い回転精度が要求される各種装置の軸受装置として動圧軸受装置が用いられている。たとえば、ハードディスク駆動装置においては、ハードディスクの記録密度が月日を追って高くなっており、これに伴って、ディスクの回転速度および回転精度がますます高くなっている。ディスクの高回転速度化および高回転精度化の要求に応えるためには、動圧軸受装置を用いることが適している。
従来一般的なディスク駆動装置用動圧軸受装置の構成は次のようになっている。ディスクを載置するハブの中央部に軸部材の一端部を接合固定してなるハブ組の上記軸部材を、ラジアル動圧発生用のグルーブ加工を施したスリーブに挿入し、スラスト動圧発生用のグルーブ加工を施したスラストプレートを上記軸部材の他端部に固定し、カウンタープレートと上記スリーブとによってスラストプレートを挟み込み、カウンタープレートはステータ等に固定し、軸部材の他端部とスリーブとの間の隙間を接着剤などで封止して、軸受組を構成する。
次に、上記軸部材とスリーブとの間のラジアル動圧軸受部およびスラストプレートとカウンタープレートおよびスリーブとの間のスラスト動圧軸受部には潤滑流体を充填し、ハブの周壁内周面側にローターマグネットを固着してローター組を構成する。さらに、ベースフレームに絶縁紙およびフレキシブル配線基板を貼り付けたベース組を構成し、絶縁塗料を塗布した積層コアに導線を巻き回してこれを駆動コイルとしてなるコア巻線組を、上記ベース組に組み付けてステータ組を構成する。このステータ組に上記ローター組を組み付けることによって、ディスク駆動用流体動圧軸受モータを得ている。
近年、動圧軸受装置を用いた各種機器、たとえばディスク駆動装置では、高速回転化、高回転精度化の要求とともに、薄型化の要求も厳しくなっており、それに伴って動圧軸受装置の薄型化も要求されている。しかしながら、従来の動圧軸受装置の構造では、薄型化の要求に対して十分に応えていない。動圧軸受装置の薄型化を阻害する要因として次の項目を挙げることができる。
衝撃等の外部応力で軸受装置が破損しないように、各構成部材間の接合強度を高くする必要がある。たとえば、ハブと軸部材との接合強度、軸部材とスラストプレートとの接合強度、カウンタープレートとスリーブとの接合強度を所定の強度以上に高める必要がある。しかし、例えば軸部材とスラストプレートとを圧入によって接合すると、静摩擦係数が0.2程度であり、十分大きな接合強度を得るには、接合長さを長くする必要がある。この接合長さを長くすると、動圧軸受装置の薄型化に対する阻害要因となる。また、外部応力で軸受装置が破損しないように、各構成部材を厚くして曲げ強度を高める必要がある。例えば、スラストプレートの厚み、カウンタープレートの厚みなどを厚くする必要がある。これらの部材の厚みを厚くすると、動圧軸受装置の薄型化に対する阻害要因となる。
ラジアル動圧軸受の剛性を高めるためには、軸受部の軸方向長さを長くする必要があり、薄型化の阻害要因となる。さらに、潤滑流体の漏れを防止するためのシール装置を、動圧軸受装置の軸方向端部に設置する必要がある。例えば、毛細管シールの場合、潤滑流体の蒸発に起因する不具合を解消して信頼性を高めるために、毛細管シールの深さ寸法を長くして十分な量の潤滑流体を確保する必要があり、そのために動圧軸受装置の薄型化に対する阻害要因となる。また、毛細管シールに変え、あるいは毛細管シールとともに磁性流体シールを用いることもあるが、磁性流体シールは、マグネットやポールピースが必要であり、それらの厚みが動圧軸受装置の薄型化に対する阻害要因となる。
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、各構成部材間の接合長さを十分長く確保することによって、接合強度および曲げ強度、さらには動圧軸受の剛性を確保することができる動圧軸受装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は、相対回転する軸部材とスリーブとを備え、上記軸部材と上記スリーブとの間にラジアル動圧軸受部およびスラスト動圧軸受部とが形成され、この動圧軸受部に介在する潤滑流体の動圧作用により上記軸部材とスリーブとが相対回転する動圧軸受装置において、
上記軸部材は、上記スリーブの円筒部内に挿入される中心軸と上記スリーブの一端側を取り囲む外周部とを有し、
上記中心軸の外周面と上記スリーブの円筒部内周面との間に上記ラジアル動圧軸受部が形成されるとともに、上記スリーブの一端面と上記軸部材との軸方向対向面間にスラスト動圧軸受部が形成され、
上記スリーブの円筒部の他端側には、周溝と、前記周溝の半径方向外側に位置する他端部と、が設けられ前記周溝の内側面のうち半径方向外側に位置する側面が、前記他端部の内側面となり、
上記スリーブの他端側には、上記スリーブの円筒部を閉塞するキャップ状のカバーが設けられ、前記カバーは、前記中心軸と軸方向に対向する底部と、前記底部より一端側に位置する外周部と、を有し、
上記キャップ状のカバーの外周部は前記他端部の内側面にてスリーブに接合されており、
上記カバーの一端部と前記シャフトの他端部との間には軸方向間隙が構成され、上記軸方向間隙には上記潤滑流体が上記ラジアル動圧軸受部に連続して充填され、
上記スリーブの半径方向外側には、底面を有するベースプレートが配置され、
前記円筒部の他端部は、前記カバーの外周部より他端側に突出すると共に、前記ベースプレートの底面より一端側に位置し、
前記円筒部の他端部と前記カバーの外周部との間には、接着剤が存在し、前記接着剤は前記カバーの外周部の他端側まで達していることを特徴とする。
本発明の請求項2は、上記軸方向間隙には、動圧軸受部が設けられていないことを特徴とする。
本発明の請求項3は、上記スリーブの一端側外周部には、毛細管シール部が設けられ、
上記潤滑流体は、上記スラスト動圧軸受部から上記毛細管シール部まで連続して充填され、
上記毛細管シール部に、上記潤滑流体の液面が位置することを特徴とする。
本発明の請求項4は、上記軸部材は、当該軸部材の一端部から半径方向外側へ延びる庇状内周部を有し、
上記スラスト動圧軸受部は、上記庇状内周部と上記スリーブの一端面との軸方向対向面間に構成されることを特徴とする。
本発明の請求項5は、ステータコアにワイヤを巻いて構成された駆動コイルと、
前記駆動コイルへの通電を切り替え制御することにより、前記ステータコアとの間に磁気的吸引反発力を発生するロータマグネットと、
請求項1乃至4のいずれかに記載の動圧軸受装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項6は、請求項5に記載の動圧軸受モータを備えたことを特徴とする。
本発明では、ラジアル動圧軸受部の軸方向の幅を広く確保すると共に、潤滑流体のスリーブ他端側からの漏出を防ぐことが出来る。
本発明にかかる動圧軸受装置の実施の形態を示す主要部の拡大正面断面図である。 上記実施の形態を示す正面断面図である。 本発明にかかる動圧軸受装置の、別の実施の形態を示す正面断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明にかかる動圧軸受装置の実施の形態について、組み立て手順に従って説明する。この実施の形態は、ハードディスク等のディスクを回転駆動するディスク駆動装置として構成されているが、本発明にかかる動圧軸受装置は、ディスク駆動装置以外の各種機器の動圧軸受装置として適用可能なものである。
図1、図2において、符号1は軸部材を、符号2はスリーブをそれぞれ示している。軸部材1は中心軸11と、この中心軸11の一端部(図において上端部)に圧入等によって接合された回転体25とを有してなる。この実施の形態では、回転体25はディスクを載置して回転するハブである。上記中心軸11と回転体25との接合部には、あとで説明する潤滑流体が外部に漏れないように、その全周が溶接され、またはシール材によってシールされている。
上記スリーブ2は、ラジアル動圧軸受部3,3を形成するための円筒部21とこの円筒部21の外周側に形成されたスラスト動圧軸受部4,5形成用の突出部22とを有してなる。この突出部22は、上記円筒部21の一端部(図において上端部)に、円筒部21の鍔部として形成されている。上記突出部22は、図示の例ではスリーブ2の円筒部21と一体成形されているが、スリーブ2とは別部材とし、これをスリーブ2の円筒部21に圧入等によって一体に設けてもよい。上記突出部22はスラスト軸受用のスラストプレートとなるものである。この突出部22がスリーブ2の円筒部21に一体に設けられた状態で、スリーブ2の上記円筒部21の内周面に、ラジアル動圧発生用溝が形成され、上記突出部22の上下面に、スラスト動圧発生用溝が形成されている。上記ラジアル動圧発生用溝は、円筒部21の内周面の上下2箇所に、通常のように全周にわたって形成されている。上記スラスト動圧発生用溝も、突出部22の上下面の全周にわたって形成されている。
上記スリーブ2の円筒部21に、上側から上記軸部材1の中心軸11を挿入する。次に、リング状のスラスト受け部材27を、外周に沿い下側から挿入し、回転体25の下面に形成された円形の突堤23の内周面に接合する。さらに、後述の潤滑流体が漏れないように、上記突堤23とスラスト受け部材27との接合部を接着剤等で封止する。次に、キャップ状のカバー28を中心軸11の下端部に被せ、カバー28の外周部を上記円筒部21の下端周溝に落とし込んで接合し、接着剤29等で封止する。
図1に示すように、スラスト受け部材27の内周面とこれに対向する上記スリーブ2の外周面との間、スラスト受け部材27の上面とこれに対向する上記突出部22の下面との間、上記突出部22の外周面とこれに対向する上記回転体25の周壁面との間、回転体25の庇状内周部26とこれに対向する上記突出部22の上面との間、上記スリーブ2の内周面と中心軸11の外周面との間、および上記カバー28と中心軸11の下端部との間には隙間が形成されている。これらの隙間は互いに上記の順に連通していて、スラスト受け部材27の内周面とこれに対向する上記スリーブ2の外周面との間の隙間が下に向かって開放している。また、このスラスト受け部材27の内周面に対向する上記スリーブ2の外周面は、下に向かって外径が小さくなる向きのテーパー部となっていて、上記スラスト受け部材27の内周面とスリーブ2の外周面との間の隙間は、その間隔が下に向かって徐々に拡大する毛細管シール部45となっている。この毛細管シール部45に、後述する潤滑流体(オイル)の液面Aが位置するように設ける。
上記毛細管シール部45から上記隙間に潤滑流体(オイル)を注入する。この注入方法は任意で、例えば、上記隙間を真空状態ないしは負圧状態にして注入するとよい。上記スラスト受け部材27の上面とこれに対向する上記突出部22の下面との間には下側スラスト動圧軸受5が形成され、回転体25の庇状内周部26とこれに対向する上記突出部22の上面との間には上側スラスト動圧軸受部4が形成され、スリーブ2の内周面と中心軸11の外周面との間の上下2箇所にはラジアル動圧軸受部3、3が形成されている。これら上下のスラスト動圧軸受部4,5およびラジアル動圧軸受部3、3に、上記潤滑流体が介在している。
次に、液面Aで示す潤滑流体が外部に漏れるのを防止するために、スラスト受け部材27の下面に、油吸収布30を、カバープレート31で押さえて固定する。カバープレート31は断面がL字状で、かつ、全体はリング状の部材で、その立ち上がり部分を、前記回転体25の突堤23の外周面に接合させて固定する。油吸収布30の内周面は、上記毛細管シール部45の開口部に対向している。次に、回転体25の外周壁41の内周面に、ロータマグネット40を接着固着する。これによって軸受組が完成する。
別工程においてステータコア35にワイヤを巻いてこれを駆動コイル36とし、コア巻線組を作成しておく。さらに別の工程で、ベースプレート33の凹部334の底面に絶縁紙38を接着する。ベースプレート33は中心孔を有し、この中心孔の周囲に突堤333を有し、この突堤333の外周側に周溝状の上記凹部334を有している。ベースプレート33にはまた、その底面に沿って、図2に示すようにフレキシブル回路基板42を接着する。
上記コア巻線組を上記ベースプレート33に接着固定する。ここでは、上記突堤333の外周面に沿ってステータコア35の中心孔を嵌め、また、上記突堤333の外周側に段部が形成されているので、この段部に上記ステータコア35を載せて接着する。次に、駆動コイル36の端末をフレキシブル回路基板42の所定の回路パターンに半田付けする。これによってステータ組が完成する。さらに、このステータ組に前記軸受組を接合する。より詳細には、軸受組の一部を構成するスリーブ2の円筒部21下端部を、ステータ組の一部を構成するベースプレート33の中心孔にその上側から圧入して固定する。これによって、ディスク回転駆動用の動圧軸受モータが完成する。ベースプレート33には、フレキシブル回路基板42を引き出すための孔および上記半田付け部分から逃げるための孔が形成されていて、これらの孔は接着剤その他適宜のシール材43で封止される。
上記動圧軸受モータの駆動コイル36への通電を切り替え制御することにより、ステータコア35の突極とロータマグネット40との磁気的吸引反発力で、ロータマグネット40、回転体25と中心軸11を含む軸部材1およびスラスト受け部材27が回転駆動される。この回転によって、スラスト動圧軸受部4,5に存在する潤滑流体にスラスト動圧力が発生し、また、ラジアル動圧軸受部3,3に存在する潤滑流体にラジアル動圧力が発生し、上記軸部材1がスリーブ2に対し非接触状態を保持したままで相対回転する。
このようにして、軸部材1の一部を構成する回転体25の前記庇状内周部26とスラスト受け部材27は、軸部材1の一部を構成する中心軸11よりも外周側にあるため、スリーブ2の突出部22を取り囲む外周部を構成している。そして、中心軸11の外周面とスリーブ2の円筒部21内周面との間にラジアル動圧軸受部3が形成されるとともに、スリーブ2の突出部22と上記軸部材1との軸方向対向面間にスラスト動圧軸受部4,5が形成されている。
以上説明した実施の形態によれば、スラストプレートに相当するスリーブ2の突出部22、カウンタープレートに相当するスラスト受け部材27、毛細管シール部45が、ラジアル軸受部3よりも半径方向外側に配置されているため、次のような効果を得ることができる。ラジアル軸受部3の軸方向の幅を十分に広く確保することができるため、軸受剛性を上げることができ、より高精度で、かつ、外乱に対する回転性能の劣化が少ない動圧軸受装置を得ることができる。毛細管シール部45の軸方向の長さを十分に長く確保することができるため、蒸発による潤滑流体の枯渇を防止することができ、寿命が長く、信頼性の高い動圧軸受装置を得ることができる。各部材間の必要な接合強度を得るのに十分な部品の軸方向寸法を確保することができるため、衝撃などの外力による軸受の破損を防止することができる。潤滑流体吸収部材30を設置するためのスペースを確保することができるため、潤滑流体の漏れによる汚染を防止することができる。
スラスト軸受をラジアル軸受と一体にした部材、具体的には、スラスト動圧軸受部4,5を形成するための突出部22と、内周面にラジアル動圧軸受部3を構成するための円筒部21とを一体にしたスリーブ2を用い、このスリーブ2にスラスト動圧発生用溝およびラジアル動圧発生用溝を形成するようにしたため、スラスト動圧発生用の上記突出部22の軸方向寸法および直径を小さくすることができ、軸受のロストルクを低減して小電力化を測ることができる。また、スリーブ2にスラスト動圧発生用溝およびラジアル動圧発生用溝を形成することができるため、ラジアル軸受面に対するスラスト軸受面の直角度を精度よく仕上げることができ、回転性能が向上する。
毛細管シール部45が、スラスト受け部材27の内周面とスリーブ2の円筒部21外周面との間に、軸線方向に長く形成されているため、潤滑流体が遠心力の影響で飛散しにくい構造となっており、潤滑流体による汚染が防止される。また、軸方向のスペースに余裕が生まれ、潤滑流体吸収部材を配置するための空間を容易に確保することができ、潤滑流体の漏れを防止して周辺の汚染を防止することができる。スリーブ2の突出部22とスラスト受け部材との対向面間に形成されるスラスト軸受部5は、スリーブ2の円筒部21に形成されているラジアル軸受部3,3よりも軸方向内側に形成されているため、スラスト軸受部5を形成することに起因する動圧軸受装置の軸方向寸法の増大を防止することができる。
本発明にかかる動圧軸受装置は、これまで説明してきたようなアウターロータ型モータに限らず、インナーロータ型モータにも適用することができる。図3はインナーロータ型モータに本発明にかかる動圧軸受装置を適用した実施の形態を示す。前記実施の形態と同様の構成部分ないしは対応する構成部分には共通の符号を付し、前記実施の形態と異なる構成部分を重点的に説明する。
図3に示す実施の形態が、前記実施の形態と大きく異なる点は、ロータマグネット40を取り付けるための回転体25の円筒状周壁50が、回転体25の半径方向中間部にあり、この円筒状周壁50の外周側の面にロータマグネット40が固着され、このロータマグネット40の外周面にステータコア35の内周面が適宜の間隙をおいて対向していることである。ステータコア35はその外周側がベースプレート33の段部に固定され、内方に向いた各突極に駆動コイル36が巻き回されている。
その他の構成はほぼ前記実施の形態と同じで、符号1は軸部材、2はスリーブ、3はラジアル動圧軸受、4および5はスラスト動圧軸受、11は中心軸、21は円筒部、22は突出部、27はスラスト受け部材、30は油吸収布、45は毛細管シール部をそれぞれ示している。円筒部21の下端にはカバー48が嵌められて封止され、潤滑オイルの漏れ防止が図られている。図3に示すように、インナーロータ型モータに本発明にかかる動圧軸受装置を適用したものにおいても、前記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、何れの実施の形態においても、油吸収布30は、ベースプレート33側に取り付けてもよい。本発明にかかる動圧軸受装置は、ディスク駆動モータだけでなく、各種回転体の軸受装置として用いることができる。
実施の形態によれば、スリーブは、ラジアル動圧軸受部を形成するための円筒部とこの円筒部の外周側に形成されたスラスト動圧軸受部形成用の突出部とを有し、軸部材は、上記スリーブの円筒部内に挿入される中心軸と上記スリーブの上記突出部を取り囲む外周部とを有し、上記中心軸の外周面と上記スリーブの円筒部内周面との間にラジアル動圧軸受部が形成されるとともに、スリーブの突出部と軸部材との軸方向対向面間にスラスト動圧軸受部が形成されているため、ラジアル軸受部の軸方向の幅を十分に広く確保することができる。これによって、軸受剛性を上げることができ、より高精度で、かつ、外乱に対する回転性能の劣化が少ない動圧軸受装置を得ることができる。各部材間の必要な接合強度を得るのに十分な部品の軸方向寸法を確保することができるため、衝撃などの外力による軸受の破損を防止することができる。
また、鍔部とスラスト受け部材との対向面間に形成されるスラスト軸受部は、円筒部に形成されるラジアル軸受部よりも軸方向内側に形成されているため、スラスト軸受部5を形成することに起因する動圧軸受装置の軸方向寸法の増大を防止することができる。
また、スラスト軸受部には潤滑流体が充填されており、スリーブ外周面とスラスト受け部材の内周面との間隔が徐々に拡大するテーパー部が上記スラスト動圧軸受部より軸方向外側に設けられ、このテーパー部により潤滑流体の漏れ防止用の毛細管シール部が構成されているため、スラスト軸受部を形成することに起因する動圧軸受装置の軸方向寸法の増大を防止することができる。また、毛細管シール部の軸方向長さを十分に長く確保することができるため、蒸発による潤滑流体の枯渇を防止することができ、寿命が長く、信頼性の高い動圧軸受装置を得ることができる。
また、動圧軸受装置はディスク駆動装置の動圧軸受装置であって、回転体は、ディスク載置用ハブであるため、上記のような利点を有するディスク駆動装置を得ることができる。
1 軸部材
2 スリーブ
3 ラジアル動圧軸受部
4 スラスト動圧軸受部
5 スラスト動圧軸受部
11 中心軸
21 円筒部
22 突出部
25 回転体
27 外周部としてのスラスト受け部材
45 毛細管シール部

Claims (6)

  1. 相対回転する軸部材とスリーブとを備え、上記軸部材と上記スリーブとの間にラジアル動圧軸受部およびスラスト動圧軸受部とが形成され、この動圧軸受部に介在する潤滑流体の動圧作用により上記軸部材とスリーブとが相対回転する動圧軸受装置において、
    上記軸部材は、上記スリーブの円筒部内に挿入される中心軸と上記スリーブの一端側を取り囲む外周部とを有し、
    上記中心軸の外周面と上記スリーブの円筒部内周面との間に上記ラジアル動圧軸受部が形成されるとともに、上記スリーブの一端面と上記軸部材との軸方向対向面間にスラスト動圧軸受部が形成され、
    上記スリーブの円筒部の他端側には、周溝と、前記周溝の半径方向外側に位置する他端部と、が設けられ前記周溝の内側面のうち半径方向外側に位置する側面が、前記他端部の内側面となり、
    上記スリーブの他端側には、上記スリーブの円筒部を閉塞するキャップ状のカバーが設けられ、前記カバーは、前記中心軸と軸方向に対向する底部と、前記底部より一端側に位置する外周部と、を有し、
    上記キャップ状のカバーの外周部は前記他端部の内側面にてスリーブに接合されており、
    上記カバーの一端部と前記シャフトの他端部との間には軸方向間隙が構成され、上記軸方向間隙には上記潤滑流体が上記ラジアル動圧軸受部に連続して充填され、
    上記スリーブの半径方向外側には、底面を有するベースプレートが配置され、
    前記円筒部の他端部は、前記カバーの外周部より他端側に突出すると共に、前記ベースプレートの底面より一端側に位置し、
    前記円筒部の他端部と前記カバーの外周部との間には、接着剤が存在し、前記接着剤は前記カバーの外周部の他端側まで達していることを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 上記軸方向間隙には、動圧軸受部が設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受装置。
  3. 上記スリーブの一端側外周部には、毛細管シール部が設けられ、
    上記潤滑流体は、上記スラスト動圧軸受部から上記毛細管シール部まで連続して充填され、
    上記毛細管シール部に、上記潤滑流体の液面が位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の動圧軸受装置。
  4. 上記軸部材は、当該軸部材の一端部から半径方向外側へ延びる庇状内周部を有し、
    上記スラスト動圧軸受部は、上記庇状内周部と上記スリーブの一端面との軸方向対向面間に構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動圧軸受装置。
  5. ステータコアにワイヤを巻いて構成された駆動コイルと、
    前記駆動コイルへの通電を切り替え制御することにより、前記ステータコアとの間に磁気的吸引反発力を発生するロータマグネットと、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の動圧軸受装置と、を備えたことを特徴とする動圧軸受モータ。
  6. 請求項5に記載の動圧軸受モータを備えたことを特徴とするディスク駆動装置。
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