JP4977240B2 - 取水路用水位低下防止可動堰 - Google Patents

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Description

本発明は、取水路用水位低下防止可動堰に係り、さらに詳しくは、水の流れ方向に応じて可動堰板が自動開閉できるようにした、取水路用水位低下防止可動堰に関する。
一般に、原電の非常時に撒水のために原子力発展所の取水口に設置される発電所取水ポンプは、常時運転可能状態を維持しなければならない機器であって、取水路およびポンプ取水槽は常に、取水することが可能な水位を保たなければならない。
ところが、地震津波の影響を受ける海岸に位置した発電所の場合、地震津波が来襲した場合、通常10分周期で水位の下降および上昇が繰り返し現れる。よって、地震津波などが発生して取水水位の下降が予測される発電所取水ポンプは、設計の際に予め、予想最低水位条件でもポンプが安全に運転できるように深い水深にポンプの流入口を設置することにより、地震津波などに備えている。
ところが、このように深い水深にポンプの流入口を設置する方法は、取水槽の掘削深さが大きくなって建設費用が増加するうえ、広い水位領域で運転可能なポンプを採用しなければならないので、ポンプの揚程範囲が広くなり、機器の値段が増加するという欠点がある。
これに対する代案として、日本では地震津波来襲時の水位低下時間およびこの時間の取水量を計算することにより、これを充足すべき貯水量を有する貯水槽の建設のために固定式直立堰を設置した事例がある。
しかし、このような方法も同様に、直立堰による取水路の断面縮小効果を考慮して十分な水深を確保しなければならないうえ、十分な貯水槽容量のために多くの掘削が必要であるという問題点がある。
一方、最近、地震および津波の発生頻度が増加するうえ、その規模も予測値以上であって、従来建設された発電所においても地震津波による水位低下の際に取水が可能な構造を確保しなければならない状況に処している。ところが、稼動中の発電所に固定式直立堰を設置することは、施工が不便であり、取水路の流れに障害をきたして円滑な取水が不可能であるという問題点がある。
米国特許第4114381号明細書
本発明は、上述した問題点を解消するためのもので、その目的は、地震津波の発生による取水路水位低下の際にも自動的に一定の水位を維持することができるようにして、発電所の安定的運転に必要な海水の供給を可能にした、取水路用水位低下防止可動堰を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、稼動中の既存の発電所に設置する場合、取水路の流れに障害をきたすことなく簡単に設置することができるようにした、取水路用水位低下防止可動堰を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、取水路に設置される可動堰において、取水路の水位変化と流れ方向の変化に応じて回転して前記取水路を選択的に開閉することが可能な可動堰板と、前記可動堰板に連結ワイヤーを介して連結され、前記取水路の水の流れ方向に応じて移動して前記可動堰板を回転可能にするもので、前記取水路内に流入する夾雑物を濾すために外部の圧力、例えば水流の力などによって湾曲するように形成された浮遊部材と、前記回転する可動堰板の後面に設置され、前記可動堰板の回転を拘束することが可能な回転拘束部材とを含んでなる、取水路用水位低下防止可動堰を提供する。
また、前記可動堰板が設置される取水路の底面と両側面には、前記可動堰板を堅固に支持して安全性を確保することができるようにした基礎フレームをさらに含んでもよい。
また、前記可動堰板は一側がヒンジによって回転可能に結合されてもよい。
また、前記浮遊部材は、水上に浮いているもので、円筒状の長尺材からなり、内部に空気または発泡スチロールなどが充填できるように中空が設けられた露出浮遊部材と、前記露出浮遊部材と同一の形状をし、その内部に水が充填されており、水中に位置する水中潜水部材と、前記露出浮遊部材と前記水中潜水部材とを連結する連結手段とを含んでなってもよい。
上述した本発明の目的は、当該技術分野における熟練した当業者によって、添付図面を参照して本発明の好適な実施例からさらに明確になるであろう。
上述したように構成された本発明は、地震津波の発生の際に水の流れに応じて自動的に可動堰板が開閉される取水路用水位低下防止可動堰を提供することにより、地震津波などの発生に応じて取水路の水位低下が発生する場合にも一定量の水位を保つようにして、発電所の安定的運転に必要な海水の供給を常に可能にしたことに本発明の技術的利点がある。
また、本発明に係る水位低下防止用可動堰は、新規に建設される発電所および既存の稼動中の発電所に適用可能であり、ポンプ機器および構造的の規模および性能を変化させなくても適用可能な構造であって、経済性を非常に向上させることができるという利点がある。
本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰を概略に示す斜視図である。 本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰が作動する状態を概略に示す側面図である 本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰が作動する状態を概略に示す側面図である 本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰が作動する状態を概略に示す側面図である 本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰の平面図である。
以下、本発明に係る取水路用水位低下防止可動堰の構成および作用効果を好適な実施例と添付図面を参照してさらに詳細に説明する。
図1は本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰を概略に示す斜視図である。図2〜図4は本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰が作動する状態を概略に示す側面図である。図5は本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰の平面図である。
図示の如く、本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰は、取水路10の両端部および前記取水路10の水中底面に設置され、水の流れに応じて自動開閉して取水槽内の水が常に一定の水位を保つようにしたことを最も大きい特徴とし、可動堰板110、浮遊部材120および回転拘束部材130を含む。
可動堰板110は、取水路10を選択的に開閉し、水が逆流して排出されることを防止するもので、板状をしてもよく、一側の両端がヒンジHによって回転可能に設置できる。
ここで、前記可動堰板110の安全性および円滑な回転のために、前記可動堰板110が設置される前記取水路10の底面および両側面には基礎フレーム140を固設し、前記基礎フレーム140の底面の上部にはヒンジ11を設置することにより、前記可動堰板110が回転可能に堅固に支持されるようにする。
また、浮遊部材120は、前記取水路10を介して流入または排出される水上および水中に設けられて水の流れに応じて移動するもので、図示の如く、前記取水路10と同一の幅を有し、両端は、連結ワイヤー150を介して、前記可動堰板110とヒンジ(H)結合された他端にそれぞれ連結される。
ここで、前記浮遊部材120は、具体的に、円筒状の長尺材からなり、水上に浮いている露出浮遊部材122と、前記露出浮遊部材122に連結されて水中に位置する水中潜水部材124との一対などから構成される。前記露出浮遊部材122は、水上に浮遊し得るように内部に水より密度の低い材料、例えば空気または発泡スチロールなどが充填され、水の流れに応じて円滑に移動できるように構成される。
また、水中潜水部材124は、前記露出浮遊部材122の下部にワイヤーまたはリングなどの連結手段126を介して連結されて水中に位置するもので、前記露出浮遊部材122と同様に円筒状の長尺材からなるが、その内部には水が充填されるもので、前記露出浮遊部材122と同様に水の流れに応じて円滑に移動できるように形成される。
すなわち、図2に示すように、取水路10の両側に可動堰板110が回転可能に設置された状態で、水が外海から取水ポンプの設置された取水槽内へ流れる場合、前記浮遊部材120が水と共に取水ポンプの方向に向かうことになって前記可動堰板110が底面に横になることにより、水がポンプへ正常的に供給される。
一方、地震津波の発生に応じて水位降下が発生する場合には、図3および図4に示すように、前記浮遊部材120が水と共に外海の方向に向かうことになり、これにより前記浮遊部材120に連結ワイヤー150を介して連結された可動堰板110が回転して垂直に起立し、取水槽内の水が外海へ抜け出すのを防止して一定量の水位を保つことができるようにすることにより、ポンプの運転水位を確保することができる。
ここで、前記回転する可動堰板110の後面には垂直に立設された回転拘束部材130を備え、垂直に起立した可動堰板110がそれ以上回転しないようにすることが好ましい。
すなわち、前記起立した可動堰板110の後面に設けられる回転拘束部材130によって前記可動堰板110が前記回転拘束部材130と接触してそれ以上回転しないようにすることにより、起立状態を維持して可動堰板110の高さだけの水位を確保する。
また、地震津波による水位降下の後に水が取水槽の方向に向かう場合、すなわち、水位が上昇する場合には、可動堰板110の高さだけ水位が増加した後、引き続き増加する水位によって水がポンプの設置された取水槽の方向に流れる。これにより、前記浮遊部材120が取水槽の方向に移動するにつれて、可動堰板110が転倒されて取水槽の方向に水が円滑に流入するようにすることにより、ポンプが安定的に作動できる。
したがって、本発明の実施例に係る取水路用水位低下防止可動堰は、常に一定の水位を保つことができるため、地震津波などが発生する場合にも水位を安定的に保つことができるという利点がある。
また、既存の稼動中の発電所に設置するとき、取水路の両側に可動堰板110を回転可能に設置し、前記可動堰板110の後面に、可動堰板110の回転を拘束することが可能な回転拘束部材130を設置する作業のみでも、容易に設置が可能なので、取水路10の大きさを問わず、設置しようとする取水路10の幅と同一の可動堰板110を備えた後、前記可動堰板110が回転できるように設置すればよいため、工事期間を減らすと同時に全体的な施工費を減らすことができるという利点がある。
一方、本発明の実施例に係る水位低下防止可動堰の設置地点および高さなどの細部事項は、ポンプの取水量、地震津波による水位低下量および持続時間から計算された貯水槽の容量を考慮して決定される。
また、本発明に使用された浮遊部材120は、図5に示すように、外部の圧力、例えば水流の力などによって湾曲するように形成され、水が取水路10を介して取水槽内に流入するときに水と共に流入する夾雑物を濾すことができるようにすることにより、取水槽内に設置される設備、例えばポンプなどの夾雑物による破損を防止することができるという利点がある。
以上の叙述は特定の実施例に関連したものである。請求の範囲によって定められる発明の思想および領域から外れることなく多様な改造および変化を加え得るのは、当業界における通常の知識を有する者であれば誰でも容易に分かることができる。
10 取水路
110 可動堰板
120 浮遊部材
122 露出浮遊部材
124 水中潜水部材
126 連結手段
130 回転拘束部材
140 基礎フレーム
150 連結ワイヤー
H ヒンジ

Claims (4)

  1. 取水路に設置される可動堰において、
    取水路の水位変化と流れ方向の変化に応じて回転し、前記取水路を選択的に開閉することが可能な可動堰板と、
    前記可動堰板に連結ワイヤーを介して連結され、前記取水路の水流れ方向に応じて移動して前記可動堰板を回転可能にするもので、前記取水路内に流入する夾雑物を濾すために水流の力などの外部圧力によって湾曲するように形成された浮遊部材と、
    前記回転する可動堰板の後面に設置され、前記可動堰板の回転を拘束することが可能な回転拘束部材とを含むことを特徴とする、取水路用水位低下防止可動堰。
  2. 前記可動堰板が設置される取水路の底面と両側面には、前記可動堰板を堅固に支持して安全性を確保することができるようにした基礎フレームをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の取水路用水位低下防止可動堰。
  3. 前記可動堰板は一側がヒンジによって回転可能に結合されることを特徴とする、請求項1に記載の取水路用水位低下防止可動堰。
  4. 前記浮遊部材は、
    水上に浮いているもので、円筒状の長尺材からなり、内部に空気または発泡スチロールなどが充填できるように中空が設けられた露出浮遊部材と、
    前記露出浮遊部材と同一の形状をし、その内部に水が充填されており、水中に位置する水中潜水部材と、
    前記露出浮遊部材と前記水中潜水部材とを連結する連結手段とを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の取水路用水位低下防止可動堰。
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