JP4976879B2 - 製氷装置 - Google Patents

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本発明は、所定の冷却対象物の冷却や空気調和用の冷媒等として使用する氷を得る製氷装置に関し、特に、塩分を含んだ水を用いて確実にフレーク状の氷を効率よく低コストに得ることが可能な製氷装置に関する。
空気調和(冷房時)用の冷媒や食品等冷蔵用の冷媒、食品等加工の際の冷却材、あるいは冷水材料用として、氷は広く利用されている。この氷を短時間に製造する方法としては、所定の冷却媒体で0℃を大きく下回る低温に冷却された製氷面に水を接触させて水を急速に冷し、製氷した後、製氷面から氷を離隔させる方法が一般的である。特に、円筒体の内面を冷却して製氷面とし、この面に水を流して凍結させる一方、生じた氷を製氷面から機械的に剥がし落して粒又は塊状の氷を取出せるようにした装置が、連続的に製氷を行えることから、従来から広く使用されている。こうした従来の製氷装置の一例として、特開平10−205940号公報に開示されるものがある。
この他、近年では、魚介類をはじめとする食用海棲生物の氷を用いる冷蔵において、さらなる鮮度保持のために、海棲生物へのダメージが少ない、塩分を含む氷のニーズが高まっており、これに対応して、海水等の塩分を含む水を用いて、塩分を含む氷を作る装置も提案されている。こうした製氷装置の一例として、塩分を含んだシャーベット状の氷を製氷するものが、特開2003−42811号公報に記載されている。
特開平10−205940号公報 特開2003−42811号公報
従来の製氷装置は以上のような構成とされており、特に従来後者の製氷装置では、塩分を含むシャーベット状の氷を得られるが、シャーベット状の氷では氷の粒子が小さいため、氷を用いる冷却の状況によっては使い勝手が悪い場合もあり、一定の大きさ以上となる固形の氷で、適切な割合の塩分を含むものが強く求められている。
他方、従来前者の製氷装置で、海水など、塩分を所定濃度で含む水をそのまま用いて製氷を行った場合、生じる氷の性質が通常の水の場合とは異なり、特に氷が水のみの場合に比べ軟化するため、氷を製氷面から剥がそうとする力を受けた際に氷が細かく崩れてしまい、細粒状となって一定の大きさを保てないだけでなく、剥離用の刃部や製氷面への付着力が強いために容易に剥がれ落ちず、剥離用刃部前面側に滞留した氷によって剥離動作への抵抗が増大し、氷を剥がし落す動作に支障を来すといった問題が発生するなど、従来の製氷装置では、塩分を含む一定の大きさの氷を効率よく連続供給することが極めて難しいという課題を有していた。
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、製氷面に生じさせた塩分を含む氷に対し、適切に力を加えて一定の大きさを維持しつつ製氷面から剥がし落すことができ、塩分を含んだ粒又は塊状の氷を確実に製造できる製氷装置を提供することを目的とする。
本発明に係る製氷装置は、水を冷却して氷を得る製氷装置において、所定の冷却手段で冷却される内周面を製氷面とされる略円筒状の製氷シリンダと、当該製氷シリンダ内周面に向けて氷とする水を散水供給する散水部と、前記製氷シリンダの内側に配設され、製氷シリンダの円筒中心軸線を中心として回転駆動される可動支持部と、当該可動支持部に回転自在に支持され、前記製氷シリンダ内周面に沿って可動支持部ごと移動しつつ製氷シリンダ内周面に生じた氷に接触可能で且つ製氷シリンダ内周面には非接触となる配置とされ、前記氷を割るリーマと、前記可動支持部の製氷シリンダ内周面近傍位置で且つ前記リーマより可動支持部回転方向について後方となる所定位置に製氷シリンダ内周面と所定間隔をなして取付けられ、製氷シリンダ内面に沿って移動しつつ、前記リーマで割られた後も前記製氷シリンダ内周面に付着したままの氷に接触し、当該氷を製氷シリンダ内周面から剥がし落すスクレーパと、前記製氷シリンダ下側に配設され、製氷シリンダから落下した氷の下方への通過を許容する形状とされる一方、散水後凍結せずに流下した水は受止めて貯溜し、前記散水部に還流可能とする底容器部とを備え、前記可動支持部が、製氷シリンダ内側の領域を、前記散水部から水が散水される散水区間と前記リーマ及びスクレーパによる氷の剥がし落しが行われる製氷区間とに分ける仕切部を備えてなり、当該仕切部は、リーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に配置され、前記仕切部の、前記リーマに対し可動支持部回転方向前方側となる一端側で、且つリーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に、製氷シリンダ内周面に生じた氷の表面と接触可能な水分除去用のワイパーが配設されると共に、前記仕切部の、前記リーマに対し可動支持部回転方向後方側となる他端側で、且つリーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に、前記スクレーパが配設されるものである。
このように本発明によれば、冷却されると共に水の供給を受けて内周側の表面に氷を生じさせる製氷シリンダに対し、その内周面近傍を移動するリーマを配設すると共に、その回転方向後方側で同じく製氷シリンダ内周面近傍を移動するスクレーパを配設し、リーマで製氷シリンダ内周面の氷を割り、シリンダ内周面から剥がれやすくした上で、シリンダ内周面に付着したまま落下せず残った氷に対しスクレーパを接触させ、氷をスクレーパで剥がし落とすことにより、塩分を含む氷についてもリーマで割った時点の大きさをほぼ維持しつつシリンダ内周面から離隔させられ、製氷から氷を粒又は塊状として外部に送出す過程を連続的に実行でき、確実に氷を供給できることとなり、使い勝手に優れた塩分を含む氷を容易に得られると共に、氷を割り剥がす可動部分と製氷シリンダ内周面とを接触させないことで、抵抗が小さく簡略な構造を実現でき、装置自体とその保守にかかるコストを抑えられ、氷の製造コストも大幅に低減できる。
また、本発明に係る製氷装置は必要に応じて、前記スクレーパが、前記製氷シリンダ内周面に向けて突出して氷に接触する刃部分と前記可動支持部への取付部分とが略直角をなす略L字状断面形状として形成され、前記刃部分の前記取付部分からの突出方向への延長線と製氷シリンダ内周面との交点における製氷シリンダ内周面の接線と、前記延長線とのなす角が鋭角となる配置状態とされるものである。
このように本発明によれば、スクレーパが刃部分と取付部分からなり、刃部分の延長線が製氷シリンダ内周面と浅い角度で交わるように刃部分が配置され、この刃部分でシリンダ内周面の氷を剥がし落すことにより、刃部分が氷をシリンダ内周面から剥がす際に氷から受ける力を小さくでき、氷からの抵抗でスクレーパが変形したり、刃部分に氷が付着してとどまったりすることもなく、確実にスクレーパで連続してシリンダ内周面から氷を剥落させられる。また、刃部分と氷との接触において氷に過剰な力が加わることも避けられ、刃部分と接触した氷が崩れずに済み、適切な形状の氷が継続的に得られることとなる。
以下、本発明の一実施形態に係る製氷装置を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る製氷装置の一部切欠正面図、図2は本実施形態に係る製氷装置の平面図及び底面図、図3は本実施形態に係る製氷装置の概略構成断面図、図4は図1のA−A断面図、図5は本実施形態に係る製氷装置における氷剥落動作説明図である。
前記各図に示すように、本実施形態に係る製氷装置1は、内周面11を製氷面とされる略円筒状の製氷シリンダ10と、製氷シリンダ10内周面に向けて氷とする水を散水供給する散水部20と、製氷シリンダ10下側に配設されて製氷シリンダ10で凍結せず流下した水を受止めて貯溜する底容器部30と、製氷シリンダ10の内側に回転可能に配設される可動支持部40と、この可動支持部40に回転自在に支持されて製氷シリンダ10内周面に沿って移動しつつ氷を割るリーマ50と、前記可動支持部40の製氷シリンダ10内周面近傍位置に配設されるスクレーパ60とを備える構成である。
前記製氷シリンダ10は、伝熱性に優れた内壁と外部に対し断熱状態とされた外壁とを有する二重構造の略円筒体とされ、内壁と外壁の間には製氷用の冷媒通路が内蔵され、冷媒の働きにより冷却される内壁の内周面11を製氷面とする構成である。内壁と外壁の間の冷媒通路12は、外部の装置と共に公知の冷凍サイクルを構築しており、この冷媒通路部分が冷媒を導入されて冷凍サイクルの蒸発器として働き、前記冷却手段として内周面11を冷却する仕組みである。この製氷シリンダ10では、冷却された内周面11に散水された水が付着して凍結することで、厚さ2mm前後の薄い氷を生じさせることができる。
製氷シリンダ10の冷媒通路12に導入される冷媒は、一般的な冷凍サイクルに用いられる公知の媒体であり、その詳細な説明は省略するが、塩分を含んだ水が確実に凍結して氷となり、且つ氷周囲の雰囲気も散水の行われない領域では冷却による乾燥状態にする温度まで、内周面11を十分冷却可能とする状態で導入されるものである。
前記散水部20は、所定量の水を一時的に貯溜可能な容器状として形成され、その外周部分には内部の水を製氷シリンダ10の内周面11各部に向かわせる散水用の孔21が多数穿設されてなる構成である。この散水部20は、可動支持部40の上部に一体化させて配設され、製氷シリンダ10の内側の空間のうち、リーマ50及びスクレーパ60による氷の剥がし落しが行われる領域を除いた所定範囲(散水区間)において、シリンダ内周壁に向けて前記各孔21から氷を生じさせるための水を散水しつつ、可動支持部40と共に回転することで、氷の剥がし落し動作と並行して、散水箇所を移動させて製氷シリンダ10の内周面11各部にもれなく氷を生じさせられる仕組みである。
前記底容器部30は、製氷シリンダ10を下から支えつつ、散水されたものの製氷シリンダ10の内周面11で凍結せずに流下した余剰の水を回収して一時的に貯溜する容器形状とされる構成であり、中央部には製氷シリンダ10内周面から剥離して落下した氷を通過させて下方へ向わせる開放部31が設けられる。この開放部31の上側所定範囲には、製氷シリンダ10の内周面11で凍結せずそのまま流下した水を周囲の底容器部30へ導く略板状の案内部47が、可動支持部40と一体に回転可能として配設される。この底容器部30の開放部31を通過した氷は、貯蔵や搬送等の次工程へ向かうこととなる。
前記可動支持部40は、製氷シリンダ10の内側の領域に製氷シリンダ10の円筒中心軸線を中心として回転可能に配設される中心軸41と、この中心軸41に固定されてシリンダ内周面11側に伸びる上下二つのリーマ支持部42、43と、製氷シリンダ10内側の領域を散水区間13と氷を剥落させる製氷区間14とに分ける仕切部44と、製氷シリンダ10上方から前記中心軸41を製氷シリンダ10に対し所定回転方向に回転駆動する駆動部45とを備える構成である。
前記中心軸41は、製氷シリンダ10上側の蓋部15と底容器部30にそれぞれ軸支されて配設され、上側のリーマ支持部42の上方に散水部20を一体に取付けられると共に、下側のリーマ支持部43の下方に案内部47を一体に取付けられる構成である。前記リーマ支持部42、43は、そのシリンダ内周面11側の端部間にリーマ50が回動自在に支持される構成である。前記仕切部44は、リーマ支持部42、43に取付けられ、前記散水部20から案内部47にわたる範囲に配置されてリーマ50側へ水が飛散するのを防止している。そして、リーマ50に対し可動支持部40回転方向前方側となる仕切部44の一端側には、水分除去用のワイパー46が配設され、また、リーマ50に対し可動支持部40回転方向後方側となる仕切部44の他端側にはスクレーパ60が配設される構成である。
前記ワイパー46は、可撓性材で形成され、上端部を散水部20の側壁に、下端部を案内部47の側壁にそれぞれ取付けられ、リーマ50に対し可動支持部40回転方向前方側でシリンダ内周面11に生じた氷の表面と接触可能として配設される構成であり、氷の表面に接触しながら移動して氷の表面に付着した不要な水分を除去すると共に、仕切部44と連続する配置によって、散水の行われる散水区間13とリーマ50のある製氷区間14とを確実に隔離して、散水区間13からリーマ50側への水の進入を防いでいる。
前記リーマ50は、略円柱状の回動軸51の周囲に刃先を螺旋状配置とされる割氷用の複数の刃52を一体に取付けられてなり、可動支持部40の中心軸41から突出するリーマ支持部42に回動自在に支持される構成であり、中心軸41周りを大きく回転する一方、リーマ50自体も回動軸51を中心として小さく回動可能とされる。このリーマ50の刃52と製氷シリンダ10内周面との最小間隔は、氷の厚さより小さい0.4ないし0.5mm程度とされる。
リーマ50は、回動軸51周りには回転駆動されていないため、外部から力が加わらない状態では静止状態を維持するが、可動支持部40の製氷シリンダ10に対する回転で製氷シリンダ10に対しリーマ50も中心軸41周りに回転する公転動作Rを行う際、シリンダ内周面11の氷と接触して力を受けることにより、リーマ50に対するシリンダ内周面11の氷の相対移動に追従する形で、リーマ50が回動軸51周りに回転する自転動作rを行う仕組みである。
リーマ50自体の回転(自転)に伴い、リーマ50の刃52とシリンダ内周面11の間隔より大きい所定厚さでシリンダ内周面11に薄く貼付いた状態で結氷した氷に対し、リーマ50の螺旋状の刃52が食込んで氷を割り、且つ刃52と氷との接触位置を順次移動させていく一連の氷を割る動作が連続的に進行する。
リーマ50の刃52が螺旋状となっていることで、氷との接触は刃全体でなく最も製氷シリンダ内周面11寄り位置となった一部に限定され、且つ氷との接触位置をリーマ50の回転に伴い刃の一端から他端へ少しずつ移動させていくこととなり、刃52が氷から受ける反力を最小限に抑え、刃52への負担を小さくすることができる。
このリーマ50の各刃52における刃形は、螺旋状の曲線に沿う単純な直刃形状とされるが、この他、所定ピッチで連続する波型の刃形とすることもできる。また、リーマ50における刃52の数を変えて刃と氷との接触の間隔を調整することで、氷の大きさを粒状から塊状まで変化させることができる。
前記スクレーパ60は、氷に接触してこれを剥がし落す刃部分61と、可動支持部40への取付部分62とが略直角をなす略L字状断面形状として形成され、リーマ50に対し可動支持部40回転方向後方側となる仕切部44の他端部に取付部分62を取付けられ、刃部分61の直線状の刃先をシリンダ内周面11との間隔が0.1〜0.2mm程度となるようにし、且つ刃部分61の取付部分62から突出する方向への延長線と内周面11との交点における内周面11の接線と、前記延長線とのなす角を所定の鋭角とする配置状態で配設される構成である。
このスクレーパ60が前記リーマ50同様にシリンダ内周面11に沿って移動することで、シリンダ内周面11に薄く貼付いた状態で生じた氷が、リーマ50により割られた後そのまま落下せずに残っても、スクレーパ60によりシリンダ内周面11から剥がされていくこととなり、大きさ3〜5cmのフレーク(薄片)状の氷として落下する状態が継続し、氷を連続的に製造する仕組みが得られる。
このスクレーパ60においても、散水部20から案内部47にわたる上下範囲に配設され、且つシリンダ内周面11との間隔を極めて小さくしていることで、仕切部44と共に散水区間13とリーマ50のある製氷区間14とを確実に隔離でき、散水区間13からリーマ50側への水の進入を防げる。
次に、本実施形態に係る製氷装置の塩水を使用する場合の製氷動作について説明する。あらかじめ、氷を必要としない状況においても、冷媒を冷媒通路12に供給されて製氷シリンダ10の内周面11は塩分を含む水を凍結させられる程度に十分冷却されているものとする。氷が必要な状況となったら、可動支持部40をはじめとする可動部分を回転させると共に、上部の散水部20に外部から塩分を含む水を導入する。水は散水部20の各孔21を経て製氷シリンダ10の内周面11に沿って流下する。製氷シリンダ10の冷却された内周面11に接した水の大部分は凍結し、内周面11に氷70として付着した状態となる。一方、凍結しなかった残りの水は流下して製氷シリンダ10下端に達し、案内部47を経由して底容器部30に達する。この底容器部30に一時的に貯溜された水は、ポンプや配管等を介して散水部20に戻ることとなる。
可動支持部40が回転する中、仕切部44間の散水区間13に位置した製氷シリンダ10の内周面11に対し、可動支持部40と共に回転する散水部20から散水が継続することで、内周面11における水の凍結が進行し、可動支持部40の回転に伴い移動する散水区間13の終端で、氷70はあらかじめ設定された所定厚さまで成長することとなる。散水部20からの散水が行われる散水区間13とリーマ50のある製氷区間14とを仕切部44が隔てると共に、散水区間13と製氷区間14の境界にワイパー46及びスクレーパ60が存在することで、散水された水がリーマ50近傍に向うことはない。
製氷シリンダ10の内周面11に生じた氷70が、可動支持部40の回転に伴う散水区間13の移動で同区間から外れる際は、その表面をワイパー46で清浄化され、余分な水分を除去される。そして、氷70はリーマ50の刃52と接触し、リーマ50は可動支持部40の回転に従う中心軸41周りの動き(公転動作R)と氷70との接触により回転し、この回転(自転動作r)で刃52と氷70との接触位置を変えながら氷70の表面に刃52を食込ませ、氷70を割っていく。この時点で、製氷シリンダ10の内周面11から遊離した氷70の一部は剥落するが、大部分は塩分を含む性質により内周面11への付着力が高く、内周面11から離れずに残った状態となっている。
製氷シリンダ10の内周面11に残った氷70は、リーマ50の回転方向後方に設けられたスクレーパ60との接触により内周面11から剥がされ、内周面11から離れて落下する。この内周面11から剥離して落下した氷は、底容器部30の開放部31を通過して装置外に取出される。一方、製氷シリンダ10の内周面11における氷を剥がされた部分は清浄化しており、可動支持部40の回転に伴って移動するスクレーパ60の通り過ぎた後、再び散水区間13に移行し、散水部20からの散水を受けてあらためて表面に氷を生じさせることとなる。
こうして、冷却されている製氷シリンダ10の内周面11に対する散水部20からの散水と、可動支持部40の回転駆動を継続している限りは、製氷装置1での連続的な氷製造状態が維持される。
リーマ50による割り動作とスクレーパ60による剥がし動作で得られるフレーク状の氷は、製氷面から溶かし落さず、製氷面からの冷却状態を維持したまま剥がし落していることで、表面積が大きく且つ表面の湿りの少ないものとなっており、製氷装置1を出た後に保冷容器等に大量に投入され蓄積されても、氷は互いに結合せず通常の氷のように一体には固まりにくい性質を有する。
このように、本実施形態に係る製氷装置においては、冷却されると共に水の供給を受けて内周面11に氷を生じさせる製氷シリンダ10に対し、その内周面11近傍を移動するリーマ50を配設すると共に、その回転方向後方側で同じく内周面11近傍を移動するスクレーパ60を配設し、リーマ50で内周面11の氷を割り、内周面11から剥がれやすくした上で、内周面11に付着したまま落下せず残った氷に対しスクレーパ60を接触させ、氷をスクレーパ60で剥がし落とすことから、塩分を含む氷についてもリーマ50で割った時点の大きさをほぼ維持しつつ内周面11から離隔させられ、製氷から氷を粒又は塊状として外部に送出す過程を連続的に実行でき、確実に氷を供給できることとなり、使い勝手に優れた塩分を含む氷を容易に得られると共に、氷を割り剥がすリーマ50及びスクレーパ60と製氷シリンダ10の内周面11とを接触させないことで、抵抗が小さく簡略な構造を実現でき、装置自体とその保守にかかるコストを抑えられ、氷の製造コストも大幅に低減できる。
なお、前記実施形態に係る製氷装置において、スクレーパ60は刃部分61と取付部分62とが略直角をなす略L字状断面形状とされる構成としているが、これに限らず、スクレーパと可動支持部40との取付位置関係によっては、刃部分と取付部分とのなす角を任意に設定した断面形状とすることもでき、例えば、取付部分とシリンダ内周面が接触しなければ刃部分と取付部分とが一直線状となる略板状断面形状としてスクレーパを形成する構成とすることもできる。
本発明の一実施形態に係る製氷装置の一部切欠正面図である。 本発明の一実施形態に係る製氷装置の平面図及び底面図である。 本発明の一実施形態に係る製氷装置の概略構成断面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の一実施形態に係る製氷装置における氷剥落動作説明図である。
符号の説明
1 製氷装置
10 製氷シリンダ
11 内周面
12 冷媒通路
13 散水区間
14 製氷区間
15 蓋部
20 散水部
21 孔
30 底容器部
31 開放部
40 可動支持部
41 中心軸
42、43 リーマ支持部
44 仕切部
45 駆動部
46 ワイパー
47 案内部
50 リーマ
51 回動軸
52 刃
60 スクレーパ
61 刃部分
62 取付部分
70 氷

Claims (2)

  1. 水を冷却して氷を得る製氷装置において、
    所定の冷却手段で冷却される内周面を製氷面とされる略円筒状の製氷シリンダと、
    当該製氷シリンダ内周面に向けて氷とする水を散水供給する散水部と、
    前記製氷シリンダの内側に配設され、製氷シリンダの円筒中心軸線を中心として回転駆動される可動支持部と、
    当該可動支持部に回転自在に支持され、前記製氷シリンダ内周面に沿って可動支持部ごと移動しつつ製氷シリンダ内周面に生じた氷に接触可能で且つ製氷シリンダ内周面には非接触となる配置とされ、前記氷を割るリーマと、
    前記可動支持部の製氷シリンダ内周面近傍位置で且つ前記リーマより可動支持部回転方向について後方となる所定位置に製氷シリンダ内周面と所定間隔をなして取付けられ、製氷シリンダ内面に沿って移動しつつ、前記リーマで割られた後も前記製氷シリンダ内周面に付着したままの氷に接触し、当該氷を製氷シリンダ内周面から剥がし落すスクレーパと、
    前記製氷シリンダ下側に配設され、製氷シリンダから落下した氷の下方への通過を許容する形状とされる一方、散水後凍結せずに流下した水は受止めて貯溜し、前記散水部に還流可能とする底容器部とを備え
    前記可動支持部が、製氷シリンダ内側の領域を、前記散水部から水が散水される散水区間と前記リーマ及びスクレーパによる氷の剥がし落しが行われる製氷区間とに分ける仕切部を備えてなり、
    当該仕切部は、前記リーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に配置され、
    前記仕切部の、前記リーマに対し可動支持部回転方向前方側となる一端側で、且つリーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に、製氷シリンダ内周面に生じた氷の表面と接触可能な水分除去用のワイパーが配設されると共に、
    前記仕切部の、前記リーマに対し可動支持部回転方向後方側となる他端側で、且つリーマの上方からリーマの下方にわたる上下範囲に、前記スクレーパが配設されることを
    特徴とする製氷装置。
  2. 前記請求項1に記載の製氷装置において、
    前記スクレーパが、前記製氷シリンダ内周面に向けて突出して氷に接触する刃部分と前記可動支持部への取付部分とが略直角をなす略L字状断面形状として形成され、前記刃部分の前記取付部分からの突出方向への延長線と製氷シリンダ内周面との交点における製氷シリンダ内周面の接線と、前記延長線とのなす角が鋭角となる配置状態とされることを
    特徴とする製氷装置。
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