JP4976809B2 - デジタル表示式測定器 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、スライダの外部にデジタル表示部を照らす豆電球を設けたデジタルノギスが開示されている。
従って、バックライト制御部が、定期移動量が予め設定した所定の長さを超える場合に、バックライトを点灯させ、定期移動量が所定の長さ以下である状態が規定時間続いた場合に、バックライトを消灯させるので、測定中か否かが的確に判定され、測定時にのみバックライトを点灯させることができ、デジタル表示式測定器の消費電力をより効果的に低減することができる。
また、移動部材の静止後も、規定時間だけバックライトが点灯されているから、測定者は、移動部材を移動させた後の規定時間内に、表示部に表示された数値を視認性よく読み取ることができる。
本発明において、前記バックライトは、面光源である、ことが好ましい。
このような構成によれば、バックライトが面光源なので、表示部を均一な光で照らすことができ、表示部の視認性をより良好なものとすることができる。
バックライトとしては、例えば、発光ダイオード(LED)や、エレクトロルミネッセンス(EL)等の一般的な面光源を用いることができる。これらの面光源は、薄くかつ消費電力が小さいので、測定器のサイズを大きくすることなくバックライトを設けることができ、しかもバックライトの消費電力を低減することができる。
このような構成によれば、バックライト制御部が、バックライトの点灯および消灯と連動して液晶部のモノクロデジタル表示における表示状態を反転させるので、バックライト点灯時の表示部の視認性を向上することができる。
本発明のデジタル表示式測定器においては、バックライト制御部が、バックライトの点灯時に、液晶部のモノクロデジタル表示における表示状態を反転させる、すなわち、数値以外の部分を黒く表示するので、数値のみが明るく発光して表示される。したがって、バックライト点灯時に明るく発光する部分の面積が小さいから、測定者が眩惑される可能性が低く、バックライト点灯時の表示部の視認性を向上することができる。
図1に、本実施形態のデジタル表示式測定器1Aであるノギス1の正面図を、図2に、上面図を示す。
図1に示すように、ノギス1は、固定部材10Aである本尺10と、この本尺10に対して移動可能に構成された移動部材11Aであるスライダ11と、このスライダ11の本尺10に対する変位量を検出する検出手段12Aであるエンコーダ12と、エンコーダ12により検出された本尺10に対するスライダ11の変位量をデジタル表示する表示部13と、表示部13を測定器内部側すなわちスライダ11の内部側から照明するバックライト14と、を備える。
スライダ11は、その一端側に設けられ本尺10の外側測定ジョー101および内側測定ジョー102とともに被測定物の被測定部位に当接される外側測定ジョー111および内側測定ジョー112と、測定結果を表示する表示部13と、バックライト14と、を備える。また、スライダ11は、正面の表示部13周辺に4つの操作ボタン113を備える。さらに、図2示すように、スライダ11は、その上面にバックライト14のスイッチ140を備える。
エンコーダ12は、本尺10の長手に沿って設けられた電磁誘導式のスケール121と、スライダ11に設けられスケール121と協働してスライダ11の本尺10に対する移動変位量を検出する検出ヘッド122と、を備えて構成されている。
図3に示すように、スライダ11は、スライダ11全体を本尺10に対して移動可能に支持するスライダ基材114と、スライダ11の外形を形成する断面コの字状の二つのケース115、116と、を備える。二つのケース115、116は、開口部を互いに対向させるように配置されており、表面側ケース115と裏面側ケース116との間に、本尺10が挿通されている。
表示部13は、本尺10に対するスライダ11の変位量をモノクロデジタル表示する液晶部131と、透明樹脂からなる見切板132と、を有する。液晶部131と見切板132とは、ともに開口部115Aに対応した略長方形の形状を有しており、液晶部131は開口部115Aの本尺10側に、見切板132は開口部115Aのスライダ11表面側に係止されている。
メイン基板117と液晶部131との間には、液晶部131よりも多少面積の大きい略長方形のバックライト14が設けられている。ここで、バックライト14は、発光ダイオード(LED)によって構成されている。
また、メイン基板117と表面側ケース115との間には、メイン基板117および後述するバックライト制御基板118に電力を供給するメイン電池110Aが設けられている。
バックライト制御基板118は、変圧回路141を操作することによりバックライト14の点灯および消灯の制御を行うバックライト制御部118Aであり、エンコーダ12により検出された本尺10に対するスライダ11の変位量を定時測定値として記憶する定時測定値記憶部118B(図示省略)を有する。また、バックライト制御基板118は、ハーネス119を介してメイン基板117と接続されている。
図4において、メイン基板117は、4つの操作ボタン113およびバックライト制御基板118からの信号に従って、エンコーダ12に本尺10に対するスライダ11の変位量を検出させ、検出された変位量を基に算出した測定値を液晶部131にモノクロデジタル表示させる。また、メイン基板117は、バックライト制御基板118からの信号に従って、エンコーダ12によって検出された本尺10に対するスライダ11の変位量を、ハーネス119を介してバックライト制御基板118に通知する。
バックライト制御基板118は、所定時間ごとに、メイン基板117を介して、エンコーダ12に本尺10に対するスライダ11の変位量を検出させ、これに伴ってメイン基板117から通知された変位量を定時測定値として定時測定値記憶部118Bに記憶させる。そして、直前に記憶された第1定時測定値と、第1定時測定値の直前に記憶された第2定時測定値との差の絶対値を定期移動量として算出し、定期移動量が予め設定した所定の長さAを超える場合に、バックライト14を点灯させ、定期移動量が所定の長さA以下である状態が規定時間B続いた場合に、バックライト14を消灯させる。
なお、メイン基板117およびバックライト制御基板118は、共にメイン電池110Aからの電力供給により動作する。また、操作ボタン113を操作することにより、バックライト制御基板118、液晶部131およびエンコーダ12の動作を停止し、供給電力を最小限に抑えた待機状態とすることができる。
はじめに、ST1において、バックライト制御基板118は、メイン基板117を介して、エンコーダ12に本尺10に対するスライダ11の変位量を検出させ、メイン基板117から変位量の通知を受ける(DATA通信)。
ST5において、スライダ11の停止時間t1が規定時間Bを越えるか否か、すなわち定期移動量が所定の長さA以下である状態が規定時間B続いたか否かが判定される。判定がYesの場合には、バックライト14が消灯される(BL:OFF)。なお、当初からバックライト14が消灯されていた場合には、そのまま消灯状態が維持される。判定がNoの場合には、バックライト14の点灯状態がそのまま維持される。
以上の処理が終了(End)した後、所定時間Cが経過すると、再び処理が開始(Start)される。ここで所定時間Cは、スライダ11の停止時間t1の1単位に相当する。
(1) ノギス1が、表示部13を照明するバックライト14を備えるので、暗所での表示部13の視認性が良好である。
(2)バックライト14が、スライダ11に内蔵されているので、破損の可能性が低い。
(3)バックライト14が面光源なので、表示部13を均一な光で照らすことができ、表示部13の視認性をより良好なものとすることができる。
(4)薄くかつ消費電力が小さい発光ダイオード(LED)をバックライト14としたので、ノギス1のサイズを大きくすることなくバックライト14を設けることができ、しかもバックライト14の消費電力を低減することができる。
(5)バックライト14の点灯および消灯の制御を行うバックライト制御基板118を備えるので、本尺10に対するスライダ11の変位量が変動した時、すなわち測定時にのみバックライト14を点灯させることができ、ノギス1の消費電力を低減することができる。
(7)表示部13の下一桁より多少長い所定の長さAを基準に測定中か否かが判定されるので、定期移動量が絶えず微少に変動していることが原因となって、測定終了後にバックライト14が点灯し続け、無駄に電力を消費することがない。
(8)スライダ11の静止後も、規定時間Bだけバックライト14が点灯されているから、測定者は、スライダ11を移動させた後の規定時間B内に、表示部13に表示された数値を視認性よく読み取ることができる。
(i) スライダ11の内部構成は本実施形態(図4)に示した構成に限定されない。
例えば、図7に示すように、バックライト制御基板118を省略し、メイン基板117がバックライト制御部118Aとしての機能を備える構成としてもよい。図4において、メイン基板117は、定時測定値記憶部118Bを有し、前記実施形態と同様にエンコーダ12および表示部13の制御を行うとともに、前記実施形態においてバックライト制御基板118が行っていたバックライト14の制御を行う。
したがって、このような構成においても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。また、バックライト制御基板118を省略するので、部品点数が少なくなり、装置の小型化および工程数の減少によるコスト低減が可能である。
図8(A)に、通常時の表示部13の表示状態を、図8(B)に、表示反転機能使用時の表示部13の表示状態を示す。
このような構成によれば、図8(A)および図8(B)に示すように、表示部13に表示される数字を180度反転可能であるから、表示部13に表示される数字を180度異なる方向からでも、正しく読み取ることができる。例えば、内側測定ジョー102、112を床面に配置された排水溝の孔部に挿入し、その内径を測定する場合、ノギス1の姿勢が上下反転した状態となるので、表示部13に表示される数字は測定者から見て、180度反転した状態になる。このような状態での使用でも、図8(B)に示すように、表示部13に表示される数字を180度反転可能であるから、測定者の姿勢を変えなくても、表示部13に表示される数字を正しく読み取ることができる。
(iii)本発明の測定器は、図9に示すようなマイクロメータ2であってもよい。
マイクロメータ2は、図9に示すように、固定部材である略U字形の本体20と、この本体20に摺動自在に設けられた移動部材であるスピンドル21と、本体20に対するスピンドル21の変位量を検出する検出手段であるエンコーダ22と、エンコーダ22により検出された本体20に対するスピンドル21の変位量をデジタル表示する表示部23と、表示部23を測定器内部側すなわち本体20の内部側から照明するバックライト24と、を備える。そして、マイクロメータ2は、図10に示すように、その背面にバックライト24のスイッチ25を有し、バックライト制御部であるバックライト制御基板26を内蔵している。その他の構成および作用は従来のマイクロメータと同様であり、上記の構成要素の細部の構成および作用は前記実施形態と同様である。
インジケータ3は、図11に示すように、固定部材であるケース本体30と、このケース本体30の外周壁を貫通して軸方向摺動自在に支持された移動部材であるスピンドル31と、ケース本体30に対するスピンドル31の変位量を検出する検出手段であるエンコーダ32と、エンコーダ32により検出されたケース本体30に対するスピンドル31の変位量をデジタル表示する表示部33と、表示部33を測定器内部側すなわちケース本体30の内部側から照明するバックライト34と、を備える。そして、インジケータ3は、図12に示すように、ケース本体30の側面にバックライト34のスイッチ35を有し、バックライト制御部36を内蔵している。その他の構成および作用は従来のインジケータと同様であり、上記の構成要素の細部の構成および作用は前記実施形態と同様である。
ハイトゲージ4は、図13に示すように、固定部材であるベース40と、このベース40に立設された支柱40Aと、この支柱40Aに沿って上下方向へ昇降可能に設けられた移動部材であるスライダ41と、ベース40に対するスライダ41の変位量を検出する検出手段であるエンコーダ42と、エンコーダ42により検出されたベース40に対するスライダ41の変位量をデジタル表示する表示部43と、表示部43を測定器内部側すなわちスライダ41の内部側から照明するバックライト44と、を備える。そして、ハイトゲージ4は、図14に示すように、スライダ41の側面にバックライト44のスイッチ45を有し、バックライト制御部46をスライダ41に内蔵している。その他の構成および作用は従来のハイトゲージと同様であり、上記の構成要素の細部の構成および作用は前記実施形態と同様である。
スケール5は、本尺10両端部の構成と、本尺10が外側測定ジョー101および内側測定ジョー102を備えないこと、スライダ11が外側測定ジョー111および内側測定ジョー112を備えないことが前記実施形態と異なる。その他の構成および作用は前記実施形態と同様である。
上記(iii)〜(vi)に示した測定器であっても、前記実施形態と同様の効果を奏することができ、それぞれ、マイクロメータ、インジケータ、ハイトゲージ、スケールとして使用することができる。
Claims (3)
- 固定部材と、
前記固定部材に対して移動可能に構成された移動部材と、
前記固定部材に対する前記移動部材の変位量を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記固定部材に対する前記移動部材の変位量をデジタル表示する表示部と、を備えたデジタル表示式測定器において、
前記表示部を前記測定器内部側から照明するバックライトと、
前記固定部材に対する前記移動部材の変位量に応じて前記バックライトを点灯および消灯させるバックライト制御部とを備え、
前記バックライト制御部は、
所定時間ごとに、前記検出手段により検出された前記固定部材に対する前記移動部材の変位量を定時測定値として記憶する定時測定値記憶部を有し、
直前に記憶された第1定時測定値と、前記第1定時測定値の直前に記憶された第2定時測定値との差の絶対値を定期移動量として算出し、
前記定期移動量が予め設定した所定の長さを超える場合に、前記バックライトを点灯させ、
前記定期移動量が前記所定の長さ以下である状態が規定時間続いた場合に、前記バックライトを消灯させる、
ことを特徴とするデジタル表示式測定器。 - 請求項1に記載のデジタル表示式測定器において、
前記バックライトは、面光源であることを特徴とするデジタル表示式測定器。 - 請求項1または請求項2に記載のデジタル表示式測定器において、
前記表示部は、前記固定部材に対する前記移動部材の変位量をモノクロデジタル表示する液晶部を有し、
前記バックライト制御部は、前記バックライトの点灯および消灯と連動して前記液晶部のモノクロデジタル表示における表示状態を反転させることを特徴とするデジタル表示式測定器。
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