JP4976674B2 - 廻り階段の段板取付構造 - Google Patents

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Description

この発明は、一般住宅の木質製屋内階段などに採用される廻り階段の段板取付構造に関する。
二階建て三階建て住宅の木質製屋内階段においては、設置スペース等を考慮して、途中で180°向きを変える折り返し階段や、途中で90°向きを変えるかね折れ階段などの廻り階段が適用されることがある。
一方近年の住宅建築技術においては、屋内階段を組み立てるに際して、施工作業性の向上を図るため、階段を構成する部材のほとんどの部材を工場側であらかじめ裁断(プレカット)しておき、そのプレカット材を施工現場に搬入して組立施工するというプレカット工法が多く採用されている。
従来の廻り階段において、プレカット工法が採用されるものとして、例えば下記特許文献1〜3に示すものが周知である。この廻り階段は、中心柱の周囲三側面に内廻り側板が取り付けられる。内廻り側板には、段板取付溝が形成されており、所定の溝に、対応する段板の内側縁部が挿入固定されて、高さが異なる複数の段板が中心柱の廻りに周方向に変位して配置される。
特許第2506204号(第1,2,4,6,7図) 特開平7−217133号(図1−4) 特開平9−279797号(図1−8)
しかしながら、上記特許文献1〜3に示す従来の廻り階段において、中心柱は角柱形状であるのに対し、段板は中心柱の廻りに周方向に変位させつつ高さを順次異ならせて配置するものである。このため中心柱に取り付けられる段板支持用の内廻り側板に、段板を収まり良く取り付けるには、内廻り側板の構成、特に段板取付溝の形状などの構成が緻密になり、内廻り側板に、極細部や、極薄部が設けられる。この内廻り側板の極細部や極薄部は、強度が弱いため、組付材の搬入、搬出などの運搬時に破損してしまい、不良品が発生するという問題があった。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、部位の破損による不良品の発生などを防止することができる上、段板を収まり良く取り付けることができる廻り階段の段板取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨としている。
[1] 中心構造材の外周に内廻り側板が取り付けられるとともに、その内廻り側板に段板の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付構造であって、
前記内廻り側板の段板支持部に段板取付溝が形成されるとともに、前記段板取付溝の一端に、その一端側を閉塞する溝端閉塞壁が設けられ、
前記段板の内側縁部における一端に、前記溝端閉塞壁に対応して切欠部が設けられ、
前記切欠部内に前記溝端閉塞壁が配置されて、前記段板の切欠部内周面における一端側が前記溝端閉塞壁の上端面に当接された状態で、前記段板の内側縁部が前記段板取付溝に挿入固定されたことを特徴とする廻り階段の段板取付構造。
[1a] 前記切欠部は、前記段板の内側縁と一端縁との間のコーナ部を切除するようにして形成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1b] 前記切欠部は、前記段板の内側縁部における先端(段鼻部)に形成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1c] 前記段板の内側縁部における一端は、内廻り側板(内廻り他側板)における表面の一端側に配置されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1d] 前記段板の内側縁部における一端は、中心構造材のコーナ部に対応して配置されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1e] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、5段廻り階段の第5段板をもって構成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1f] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、3段廻り階段の第3段板をもって構成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1g] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、4段廻り階段における第2および第4段板の少なくともいずれか一方をもって構成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[1h] 段鼻芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、2段廻り階段の第2段板をもって構成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[2] 前記溝端閉塞壁は、その上端面が前記内廻り側板の表面に対し同一平面内に配置されるよう形成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[2a] 前記溝端閉塞壁の上端面と、前記内廻り側板の表面とが連続した面(連続面)に形成されたことを特徴とする前項2に記載の廻り階段の段板取付構造。
[3] 前記溝端閉塞壁は、その上端面が前記内廻り側板の表面に対し低位に配置されるよう形成されたことを特徴とする前項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
[3a] 前記溝端閉塞壁によって、前記段板取付溝の一部が閉塞されるよう構成されたことを特徴とする前項3に記載の廻り階段の段板取付構造。
[3b] 前記段板の切欠部内周面における一端縁が、前記溝端閉塞壁の上端面における一端縁に当接するよう配置されたことを特徴とする前項3に記載の廻り階段の段板取付構造。
[3c] 前記段板の切欠部内周面と一端縁とのコーナ部が、前記溝端閉塞壁の上端面と一端縁とのコーナ部に当接するよう配置されたことを特徴とする前項3cに記載の廻り階段の段板取付構造。
[4] 前記切欠部は、コーナ部が円弧状に形成されたことを特徴とする前項1〜3のいずれか1項に記載の廻り階段の段板取付構造。
[4a] 前記溝端閉塞壁の壁厚が、3mm以上、より好ましくは5mm以上に設定されたことを特徴とする前項1〜3のいずれか1項に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5] 中心構造材の外周に内廻り側板が取り付けられるとともに、その内廻り側板に段板の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付構造であって、
前記内廻り側板の段板支持部に段板取付溝が形成されるとともに、前記段板取付溝の一端に、その一端側を開放し、かつ前記段板取付溝よりも深い溝端開放凹部が形成され、
前記段板の内側縁部における一端に、前記溝端開放凹部に対応して凸部が設けられ、
前記凸部が前記溝端開放凹部内に配置されて、前記段板の凸部先端面における一端側が前記溝端開放凹部の底面における開放端部側に当接された状態で、前記段板の内側縁部が前記段板取付溝に挿入固定されたことを特徴とする廻り階段の段板取付構造。
[5a] 前記凸部は、前記段板の内側縁部における先端(段鼻部)に形成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5b] 前記段板の内側縁部における一端は、内廻り側板(内廻り他側板)における表面の一端側に配置されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5c] 前記段板の内側縁部における一端は、中心構造材のコーナ部に対応して配置されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5d] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、5段廻り階段の第5段板をもって構成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5e] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、3段廻り階段の第3段板をもって構成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5f] 蹴込芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、4段廻り階段における第2および第4段板の少なくともいずれか一方をもって構成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5g] 段鼻芯廻し方式が採用された廻り階段の段板取付構造であって、
前記段板は、2段廻り階段の第2段板をもって構成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5h] 前記溝端開放凹部は、その一端側が前記内廻り側板の一端側木口に開放されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5i] 前記溝端開放凹部は、その他端側が前記段板取付溝に連通されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[5j] 前記段板の凸部における一端縁が、前記溝端開放凹部の内周面における一端縁に当接するよう配置されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[6] 前記段板の内側縁部と前記凸部の立ち上がり辺部との間のコーナ部が円弧状に形成されたことを特徴とする前項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
[7] 前記段板取付溝の溝深さが、7〜13mm、より好ましくは8〜12mmに設定されたことを特徴とする前項1〜8のいずれか1項に記載の廻り階段の段板取付構造。
[8] 中心構造材の外周に内廻り側板が取り付けられるとともに、その内廻り側板に段板の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付方法であって、
前記内廻り側板として、段板支持部に段板取付溝が形成されるとともに、前記段板取付溝の一端に、その一端側を閉塞する溝端閉塞壁が設けられたものを準備し、さらに、
前記段板として、内側縁部における一端に、前記溝端閉塞壁に対応して切欠部が設けられたものを準備しておき、
前記切欠部内に前記溝端閉塞壁を配置して、前記段板の切欠部内周面における一端側を前記溝端閉塞壁の上端面に当接した状態で、前記段板の内側縁部を前記段板取付溝に挿入固定するようにしたことを特徴とする廻り階段の段板取付方法。
[9] 中心構造材の外周に内廻り側板が取り付けられるとともに、その内廻り側板に段板の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付方法であって、
前記内廻り側板として、段板支持部に段板取付溝が形成されるとともに、前記段板取付溝の一端に、その一端側を開放し、かつ前記段板取付溝よりも深い溝端開放凹部が形成されたものを準備し、さらに、
前記段板として、内側縁部における一端に、前記溝端開放凹部に対応して凸部が設けられたものを準備しておき、
前記凸部を前記溝端開放凹部内に配置して、前記段板の凸部先端面における一端側を前記溝端開放凹部の底面における開放端部側に当接した状態で、前記段板の内側縁部を前記段板取付溝に挿入固定するようにしたことを特徴とする廻り階段の段板取付方法。
発明[1]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、段板の内側縁部一端に切欠部を形成し、段板の内側縁部を内廻り側板の段板取付溝に挿入固定するに際して、段板側の切欠部内に内廻り側板の溝端閉塞壁を配置するようにしているため、溝端閉塞壁の壁厚を十分に厚く形成することができる。このため、溝端閉塞壁の破損を確実に防止できて、不良品の発生を防止することができる。しかも、段板の内側縁部が段板取付溝内に挿入されるとともに、切欠部内周面の一端側が溝端閉塞壁の上端面に当接されるため、段板を内廻り側板に収まり良く配置できて、良好な美観を得ることができる。
発明[2]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、段板の内側縁部一端縁が内廻り側板の表面に対応して配置される場合、上記の効果をより確実に得ることができる。
発明[3]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、段板の内側縁部一端縁が内廻り側板の表面および一端側木口間のコーナ部周辺に対応して配置される場合、上記の効果をより確実に得ることができる。
発明[4]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、切欠部のコーナ部を円弧状に形成しているため、切欠部の加工を、ルータなどを用いて簡単かつ正確に行えるとともに、切欠部の破損も有効に防止できて、より高い強度を得ることができる。
発明[5]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、段板の内側縁部一端に凸部を形成するとともに、段板における段板取付溝の一端側に溝端開放凹部を形成し、段板の内側縁部を内廻り側板の段板取付溝に挿入固定するに際して、段板の凸部を溝端開放凹部内に配置するようにしているため、段板取付溝の深さを深くする必要がなく、つまり段板取付溝の底壁厚を薄くする必要がなく、その底壁厚を十分に厚く形成することができる。このため、段板取付溝の底壁など破損を確実に防止できて、不良品の発生を防止することができる。しかも、段板の内側縁部が段板取付溝内に挿入されるとともに、凸部先端面の一端側が溝端開放凹部の底面における一端側に当接されるため、段板を内廻り側板に収まり良く配置できて、良好な美観を得ることができる。
発明[6]にかかる廻り階段の段板取付構造によれば、凸部の立ち上がり部基端側を円弧状に形成しているため、凸部の加工を、ルータなどを用いて簡単かつ正確に行えるとともに、凸部の破損も有効に防止できて、より高い強度を得ることができる。
図1および図2はこの発明の実施形態である廻り階段の段板取付構造が適用された階段を示す図である。両図に示すように、この実施形態の階段は、プレカット工法によって組み立てられるものであり、下直階段(10)と、上直階段(20)と、廻り階段(30)とを有する折り返し階段をもって構成されている。
下直階段(10)は、長板形状の外側板(下直外側板11a)および内側板(下直内側板11b)を備えている。両側板(11a)(11b)は、互いに間隔をおいて平行に配置された状態で、構造材としての柱部材(1)(2)に支持固定されている。
さらに両側板(11a)(11b)の表面(対向面)には、複数の段板取付溝および蹴込板取付溝が形成されており、複数の段板(18)および蹴込板(19)の両側縁部が、対応する段板取付溝および蹴込板取付溝に挿入されて固定されている。こうして両側板(11a)(11b)間に、複数の段板(18)が上下方向および水平方向に所定の間隔をおいて水平配置に取り付けられるとともに、複数の蹴込板(19)が、上下に隣合う段板(18)(18)のうち下側段板の基端部と上側段板の先端部との間に垂直配置に取り付けられる。
上直階段(20)は、長板形状の外側板(上直外側板21a)および内側板(上直内側板21b)を備えている。これらの両側板(21a)(21b)は、互いに間隔をおいて平行に配置された状態で、柱部材(1)(2)に支持固定されている。
さらに両側板(21a)(21b)の表面(対向面)には、複数の段板取付溝および蹴込板取付溝が形成されており、複数の段板(28)および蹴込板(29)の両側縁部が、対応する段板取付溝および蹴込板取付溝に挿入されて固定されている。こうして両側板(21a)(21b)間に、複数の段板(28)が上下方向および水平方向に所定の間隔をおいて水平配置に取り付けられるとともに、複数の蹴込板(29)が、上下に隣合う段板(28)(28)のうち下側段板の基端部と上側段板の先端部との間に垂直配置に取り付けられる。
廻り階段(30)は、5段廻りタイプのものであって、第1〜第5廻り段板(31)〜(35)と、第1〜第5蹴込板(41)〜(45)と、廻り階段(30)の外周部に配置される3枚の外廻り側板(51a)(61a)(71a)と、廻り階段(30)の中心部(内周部)に配置される3枚の内廻り側板(51b)(61b)(71b)と、を具備している。
外廻り側板は、廻り階段(30)の外周における一側面に沿って配置される外廻り一側板(51a)と、前面側に沿って配置される外廻り前側板(61a)と、他側面に沿って配置される外廻り他側板(71a)と、を具備している。各外廻り側板(51a)(61a)(71a)は、構造材としての柱部材(2)に固定されている。
さらに外廻り側板(51a)(61a)(71a)の表面には、段板取付溝(図示省略)および蹴込板取付溝(図示省略)が形成されており、第1〜第5段板(31)〜(35)および第1〜第5蹴込板(41)〜(45)の外側縁部が、対応する段板取付溝および蹴込板取付溝に挿入されて支持固定される。
図1〜図5に示すように内廻り側板は、中心柱(1)の周囲4面のうち、一側面、前側面および他側面の3面に取り付けられる3枚の側板、すなわち内廻り一側板(51b)、内廻り前側板(61b)および内廻り他側板(71b)を有している。
内廻り一側板(51b)は、中心柱(1)の一側面に沿って配置されて固定されている。さらに内廻り前側板(61b)は、裏面側における一側縁部を上記内廻り一側板(51b)の前端木口上に配置させた状態で、中心柱(1)の前側面に沿って配置されて固定されている。さらに内廻り他側板(71b)は、裏面側における前側縁部を上記内廻り前側板(61b)の他端木口上に配置させた状態で、中心柱(1)の他側面に沿って配置されて固定されている。
内廻り側板(51b)(61b)(71b)および下直内側板(11b)の表面には、以下に詳述するように、第1〜第5段板取付溝(31b)〜(35b)および第1〜第5蹴込板取付溝(41b)〜(45b)が形成されており、第1〜第5段板(31)〜(35)および第1〜第5蹴込板(41)〜(45)の内側縁部が、対応する段板取付溝および蹴込板取付溝に挿入されて支持固定されるものである。
すなわち図3に示すように中心柱(1)の一側面には、上記したように内廻り一側板(51b)が固定されており、さらにその内廻り一側板(51b)に係合するようにして、下直階段(10)の下直内側板(11b)の上端が固定されている。
下直内側板(11b)の表面には、複数の段板取付溝(12b)および蹴込板取付溝(13b)が形成されており、最上位の段板取付溝(12b)が上縁部に形成されている。なお本実施形態においては、下直内側板(11b)における最上位の段板取付溝(12b)および蹴込板取付溝(13b)によって、第1段板取付溝(31b)および第1蹴込板取付溝(41b)が構成されている。
そして第1段板(31)の内側縁部が第1段板取付溝(31b)に挿入されて固定されるとともに、第1蹴込板(41)の内側縁部が第1蹴込板取付溝(41b)に挿入されて固定される。
また図3および図4示すように、内廻り一側板(51b)の前端木口には、第2段板取付溝(32b)および第2蹴込板取付溝(42b)が形成されている。そして第2段板(32)の内側縁部が第2段板取付溝(32b)に挿入されて固定されるとともに、第2蹴込板(42)の内側縁部が第2蹴込板取付溝(42b)に挿入されて固定される。
図4に示すように、中心柱(1)の前側面には、上記したように内廻り前側板(61b)が固定されており、その内廻り前側板(61b)の表面には、第3,4段板取付溝(33b)(34b)および第3,4蹴込板取付溝(43b)(44b)が形成されている。
そして第3段板(33)の内側縁部が第3段板取付溝(33b)に挿入されて固定されるとともに、第3蹴込板(43)の内側縁部が第3蹴込板取付溝(43b)に挿入されて固定される。さらに第4段板(34)の内側縁部が第4段板取付溝(34b)に挿入されて固定されるとともに、第4蹴込板(44)の内側縁部が第4蹴込板取付溝(44b)に挿入されて固定される。
また図5に示すように、中心柱(1)の他側面には、上記したように内廻り他側板(71b)が固定されており、この内廻り他側板(71b)の表面(71f)には、第5段板取付溝(35b)および第5蹴込板取付溝(45b)が形成されている。そして第5段板(35)の内側縁部が第5段板取付溝(35b)に挿入されて固定されるとともに、第5蹴込板(45)の内側縁部が第5蹴込板取付溝(45b)に挿入されて固定される。
また、中心柱(1)の他側面には、上直階段(20)における上直内側板(21b)の下端が、上記内廻り他側板(71b)に係合した状態に固定されている。なおこの上直内側板(21b)には、上直階段(20)の段板(28)および蹴込板(29)を取り付けるための段板取付溝(22b)および蹴込板取付溝(23b)が形成されている。
ここで本実施形態においては、以下に詳述するように、第5段板(35)の内側縁部取付構造に特徴を有するものである。
まず本実施形態においては、蹴込芯廻し方式が採用されている。この蹴込芯廻し方式とは図6に示すように、蹴込板(41)〜(45)の表面を基準に施工するものであり、具体的には、蹴込板(41)〜(45)の表面を通過する仮想線(L)が、中心柱(1)の中心(X)を通過するように、各階段構成部材を施工していく施工方式である。
本実施形態では、上記したように5段廻りタイプの廻り階段において、蹴込芯廻し方式を採用しているため、第5段板(35)の内側縁部における先端段鼻部が、中心柱(1)の内廻り他側板(71b)における表面(71f)と前端木口(71e)との間のコーナ部周辺に配置されることになる。
なおこの第5段板(35)の内側縁部先端位置は、一律ではなく、段板サイズなどによって異なっている。たとえば第5蹴込板(45)の内廻り他側板(71b)に対する位置は一定であるため、第5段板(35)の見返し寸法、つまり蹴込板(45)の表面から段板先端面までの寸法が小さい場合、第5段板(35)の内側縁部先端は、内廻り他側板(71b)の表面(71f)における前端部に配置される。さらに第5段板(35)の見返し寸法が長くなるに従って、第5段板(35)の内側縁部先端は、内廻り他側板(71b)の表面(71f)と前端木口(71e)との間のコーナ部に配置されたり、内廻り他側板(71b)の前端木口(71e)に配置されることになる。
このように第5段板(35)の内側縁部先端位置は、段板(35)の種類やサイズによって変化するため、その第5段板(35)の内側縁部先端を精度良く収めることが臨まれる。
そこで本実施形態においては、第5段板(35)の内側縁部先端が、内廻り他側板(71b)の表面(71f)に位置する場合、内廻り他側板(71b)の表面(71f)および前端木口(71e)間のコーナ部に位置する場合、内廻り他側板(71b)の前端木口(71e)に位置する場合とに分けて、第1〜第3の3つパターンが採用されるものである。
第1パターンは図7〜図9に示すように、内廻り他側板(71b)の表面(71f)に設けられた第5段板取付溝(35b)が後端から前端に向けて水平に形成され、後端側が後方に開放されるとともに、前端側が残り代としての溝端閉塞壁(81)によって段板取付溝(35b)が閉塞されている。この溝端閉塞壁(81)の上端面(81f)は、内廻り他側板(71b)の表面(71f)に対し同一平面内に配置され、両面(81f)(71f)が面一に調整されている。
ここで溝端閉塞壁(81)における段板取付溝(35b)の長さ方向に対応するサイズ(壁厚W)は、3mm以上に設定するのが良く、好ましくは5mm以上に設定するのが良く、より好ましくは7mm以上に設定するのが良い。すなわちこの壁厚(W)を特定値以上に設定する場合には、溝端閉塞壁(81)が十分な厚さとなり、十分な強度を確保することができ、内廻り他側板(71b)を含む組付材の搬入、搬出などの運搬時などにおいて、破損を防止でき、良好な品質を得ることができる。換言すれば、溝端閉塞壁(81)の厚さ(W)が、特定値に満たない場合には、組付施工時や運搬時などに破損してしまい、不良品が発生するおそれがある。
また、内廻り他側板(71b)における段板取付溝(35b)の溝深さ(D)は、7〜13mmに設定するのが良く、より好ましくは8〜12mmに設定するのが良い。すなわちこの深さ(D)を上記特定の範囲内に設定する場合には、内廻り他側板(71b)に所定の強度を確保しつつ、段板(35)の支持領域を十分に確保できて、段板(35)を強固に取り付けることができる。換言すれば、溝深さ(D)が深過ぎる場合には、深溝の影響によって、内廻り他側板(71b)の強度が低下し、組付施工時や運搬時などに破損するおそれがある。逆に溝深さ(D)が浅過ぎる場合には、段板(35)の支持領域を十分に確保できず、段板(35)を十分な強度で取り付けることが困難になるおそれがある。
また第5段板(35)は、その内側縁部における先端に、上記溝端閉塞壁(81)に対応して、切欠部(91)が形成されている。この切欠部(91)は、段板先端面と内側縁との間の角部領域が切除されるようにして形成されており、切欠部内周のコーナ部(91c)が円弧状に形成されている。
なおこの切欠部(91)の切欠深さ(段板長さ方向に対応する切欠サイズ)は、上記溝端閉塞壁(81)の高さ、つまり段板取付溝(35b)の溝深さ(D)に対応する大きさに形成されている。さらに切欠部(91)の幅は、上記溝端閉塞壁(81)を十分に収容できる大きさに形成されている。
そして本実施形態における第1パターンにおいては、図9に示すように、切欠部(91)内に溝端閉塞壁(81)が配置されて、切欠部内周面における先端側(段鼻側)が溝端閉塞壁(81)の上端面(81f)に当接される態様に、第5段板(35)の内側縁部が内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入されて固定される。
これにより第5段板(35)の内側縁部における先端側が内廻り他側板(71b)の溝端閉塞壁上端面(81f)に隙間なく密接するため、第5段板(35)の内側縁部を精度良く収めることができ、良好な美観を得ることができる。さらに第5段板(35)における内側縁部のほぼ全域が内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入固定されているため、第5段板(35)を内廻り他側板(71b)に高い強度で確実に取り付けることができる。
しかも本実施形態においては、段板(35)に切欠部(91)を形成して、その切欠部(91)内に内廻り他側板(71b)の溝端閉塞壁(81)を配置するようにしているため、切欠部(91)を形成している分、溝端閉塞壁(81)の壁厚(W)を厚く形成でき、十分な強度を得ることができる。
すなわち一般的な第5段板取付構造においては図19および図20に示すように、第5段板(35)の内側縁部は、切欠部などが設けられず、直線状に切断されており、その内側縁部がそのまま内廻り他側板(71b)の第5段板取付溝(35b)に挿入されて固定されるものである。この構成において仮に、第5段板(35)として図21に示すように、段鼻部の突出量(見返し寸法)が大きいものを使用する場合には、段板(35)の段鼻部が内廻り他側板(71b)の溝端閉塞壁(81)に対する干渉を避けるために、溝端閉塞壁(81)の壁厚(W)を薄くする必要がある。そうすると、溝端閉塞壁(81)の強度を十分に確保することができず、特に機材を工場側であらかじめ裁断しておくようなプレカット工法を採用する場合には、組付材の搬入、搬出などの運搬時に破損したり、組付施工時に破損して、不良品が発生するおそれがある。
これに対し、本実施形態においては既述したように、段板(35)の内側縁部先端に切欠部(91)を形成しているため、段板(35)をその切欠部(91)内に溝端閉塞壁(81)を配置させるように内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)内に挿入固定することができる。このように切欠部(91)を形成している分、溝端閉塞壁(81)の厚さ(W)を大きく確保できて十分な強度を得ることができる。従って組付材の運搬時や組付施工時に破損するような不具合を確実に防止でき、安定した良好な品質を得ることができる。
しかもこの第1パターンの段板取付構造においては、段板(35)における切欠部(91)のコーナ部(91c)を円弧状に形成しているため、切欠部(91)の加工をルーターなどを用いて簡単かつ正確に行うことができ、ひいては階段構成部材の製作を、効率良く行うことができる。さらにコーナ部(91c)を円弧状に形成しているため、そのコーナ部を角形に形成する場合と比較して、コーナ部の応力集中を回避でき、コーナ部周辺に亀裂や割れなどが発生するのを有効に防止でき、より安定した品質を得ることができる。
本実施形態において、段板内側縁部を収める際の第2パターンは図10〜図12に示すように、段板(35)の内側縁部先端が、内廻り他側板(71b)の表面(71f)および前端木口(71e)間のコーナ部周辺に位置する場合に採用される。すなわち内廻り他側板(71b)における段板取付溝(35b)の端部には、段板取付溝(35b)の下側半部を閉塞する態様に溝端閉塞壁(82)が形成されている。この溝端閉塞壁(82)は、その上端面(82f)が内廻り他側板(71b)の表面(71f)よりも低く凹むように形成されている。換言すれば、溝端閉塞壁(82)の上方に、段板取付溝(35b)よりも浅い底浅溝部が形成されるよう構成されている。
なおこの第2パターンにおける溝端閉塞壁(82)の壁厚(W)や、内廻り他側板(71b)の溝深さ(D)は、上記第1パターンと同様に、好適値が設定される。
一方、第5段板(35)は、その内側縁部における先端に、上記溝端閉塞壁(82)に対応して、切欠部(92)が形成されている。この切欠部(92)は、段板先端面と内側縁との間の角部領域が切除されるようにして形成されており、切欠部内周のコーナ部(92c)が円弧状に形成されている。
この切欠部(92)の切欠深さ(段板長さ方向に対応する切欠サイズ)は、上記溝端閉塞壁(82)の高さに対応する大きさに形成されている。さらに切欠部(92)の幅は、上記溝端閉塞壁(82)を十分に収容できる大きさに形成されている。
そしてこの第2パターンにおいては図12に示すように、切欠部(92)内に溝端閉塞壁(82)が配置されて、切欠部内周面における先端側が溝端閉塞壁(82)の上端面(82f)に当接される態様に、第5段板(35)の内側縁部が内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入されて固定される。
このとき、第5段板(35)における切欠部(92)の内周面と段鼻先端面との間のコーナ部が、内廻り他側板(71b)における溝端閉塞壁(82)の上端面(82f)と前端木口(71e)との間のコーナ部に一致するように配置される。これにより段板(35)の内側縁部が内廻り他側板(71b)に収まり良く取り付けられて、良好な美観を得ることができる。さらに段板(35)における内側縁部のほぼ全域が内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入固定されているため、段板(35)を内廻り他側板(71b)に強固に取り付けることができる。
その上さらに本実施形態の第2パターンにおいては、段板(35)に切欠部(92)を形成して、その切欠部(92)内に内廻り他側板(71b)の溝端閉塞壁(82)を配置するようにしているため、溝端閉塞壁(82)の厚さ(W)を厚く形成でき、十分な強度を得ることができる。しかも溝端閉塞壁(82)の高さが、たとえば上記図7〜図9に示す第1パターンの溝端閉塞壁(81)の高さよりも低く形成されているため、溝端閉塞壁(82)の高さが低い分さらに、閉塞壁(82)の強度を向上させることができ、より高い品質を得ることができる。
しかもこの第2パターンの段板取付構造においては、段板(35)における切欠部(92)のコーナ部(92c)を円弧状に形成しているため、上記第1パターンと同様に、切欠部(92)の加工を簡単かつ正確に行うことができるとともに、コーナ部周辺に亀裂や割れなどが発生するのを有効に防止することができる。
本実施形態において、段板内側縁部を収める際の第3パターンは図13〜図15に示すように、段板(35)の内側縁部先端が、内廻り他側板(71b)の前端木口(71e)に位置する場合に採用される。すなわち内廻り他側板(71b)における段板取付溝(35b)の端部には、その溝(35b)よりも深い溝端開放凹部(83)が形成されており、この溝端開放凹部(83)を介して、段板取付溝(35b)が前方に開放されている。
本実施形態において、溝端開放凹部(83)の深さは、特に限定されるものではなく、使用される段板(35)の見返し寸法に応じて、適宜設定されるものである。
さらに溝端開放凹部(83)の長さ(V)は、15mm以下に設定するのが良く、より好ましくは12mm以下に設定するのが良い。すなわち開放凹部(83)は、段板取付溝(35b)よりも深い分、底壁が薄くなり強度が低下するため、この開放凹部(83)の長さ(V)が長過ぎると、強度の低下を来して破損などの発生要因となるおそれがあり、好ましくない。
また第5段板(35)の内側縁部における先端には、上記溝端開放凹部(83)に対応して、凸部(93)が形成されている。この凸部(93)の立ち上がり辺部と内廻り他側板(71b)の内側縁部との間のコーナ部(93c)は円弧状に形成されている。
さらにこの凸部(93)の大きさや形状は、溝端開放凹部(83)の大きさや形状に対応して形成されている。
そしてこの第3パターンにおいては図15に示すように、凸部(93)が溝端開放凹部(83)内に収容されて、凸部(93)の先端面が溝端開放凹部(83)の底面に当接される態様に、第5段板(35)の内側縁部が内廻り内側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入されて固定される。
このとき第5段板(35)における凸部先端面と段鼻先端面との間のコーナ部が、内廻り他側板(71b)における溝端開放凹部(83)の底面と前端木口(71e)との間のコーナ部に一致するように配置される。これにより段板(35)の内側縁部が内廻り他側板(71b)に収まり良く取り付けられて、良好な美観を得ることができる。さらに段板(35)における内側縁部の全域が内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)に挿入固定されているため、段板(35)を内廻り他側板(71b)に強固に取り付けることができる。
その上さらに本実施形態の第3パターンにおいては、内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)における先端の一部分のみを深く形成して、溝端開放凹部(83)を形成するものであるため、後に詳述するように段板取付溝(35b)の全域を深く形成する場合と比較して、底壁厚みを十分に確保することができ、十分な強度を得ることができる。
しかもこの第3パターンの段板取付構造においては、段板(35)における凸部(93)の立ち上がりコーナ部(93c)を円弧状に形成しているため、上記第1および第2パターンと同様に、凸部(93)の加工を簡単かつ正確に行うことができるとともに、コーナ部周辺に亀裂や割れなどが発生するのを有効に防止することができる。
参考までに、段板(35)の内側縁部先端が、内廻り他側板(71b)の前端木口(71e)に位置する場合(第3パターンに相当する場合)において、一般的な段板取付構造では、図22に示すように、第5段板(35)の内側縁部は、凸部などが設けられずに直線状に切断する一方、内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)の深さ(D)を、通常よりも深く形成しておく。そしてこの底深の段板取付溝(35b)に段板(35)の内側縁部を収容することによって、段板(35)をその内側縁部先端を内廻り他側板(71b)の前端木口(71e)に位置するように取り付けるものである。ところがこの構成においては、段板取付溝全域の深さを深く形成する必要があるため、溝全域において底壁厚みが薄くなって、十分な強度を確保することが困難になる恐れがある。
これに対し、本実施形態の第3パターンにおいては図13〜図15に示すように、内廻り他側板(71b)の段板取付溝(35b)における先端の一部分のみを深く形成するものであるため、上記図22の一般的な構造と比較して、溝(35b)のほぼ全域において底壁厚みを十分に確保することができ、十分な強度を得ることができる。
一方、本実施形態における廻り階段付きの階段構造において、その組付手順は特に限定されるものではないが、例えばこの階段構造を下側から施工する場合には、以下の手順で施工される。
まず下直階段(10)における下直外側板(11a)を支柱(2)に固定する。次に廻り階段(30)における外廻り一側板(51a)を支柱(2)に固定した後、外廻り前側板(61a)および外廻り他側板(71a)を順次、支柱(2)に固定する。その後、上直外側板(21a)を支柱(2)に固定する。
次に下直内側板(11b)を支柱(1)(2)に固定した後、下直内側板(11b)および下直外側板(11a)間において、両側板(11a)(11b)の表面に設けられた段板取付溝に複数の段板(18)を階段裏面側から差し込んでそれぞれ取り付けるとともに、蹴込板取付溝に複数の蹴込板(19)を階段裏面側から差し込んでぞれぞれ取り付ける。
次に廻り階段(30)における第1および第2段板(31)(32)の外側縁部を、外廻り一側板(51a)および前側板(61a)の段板取付溝にそれぞれ差し込んで取り付けるとともに、第1および第2蹴込板(41)(42)の外側縁部を、蹴込板取付溝にそれぞれ差し込んで取り付ける。また第1段板(31)の内側縁部は、下直内側板(11b)の最上位の段板取付溝(12b)、つまり第1段板取付溝(31b)に差し込んで取り付けるとともに、第1蹴込板(41)の内側端縁は、下直内側板(11b)の最上位の蹴込板取付溝(13b)、つまり第1蹴込板取付溝(41b)に差し込んで取り付ける。
続いて内廻り一側板(51b)を、中心柱(1)の一側面に固定した後、内廻り前側板(61b)を中心柱(1)の前側面に固定する。
次に、第3および第4段板(33)(34)を、その両側縁部を外廻り側板(61a)(71a)および内廻り前側板(61b)の段板取付溝にそれぞれ差し込んで取り付ける。更に第3および第4蹴込板(43)(44)を、その両側縁部を外廻り側板(61a)(71a)および内廻り側板(61b)(71b)の蹴込板取付溝にそれぞれ差し込んで取り付ける。
その後、内廻り他側板(71b)を中心柱(1)の他側面に固定した後、第5段板(35)および第5蹴込板(45)を、その外側縁部を外廻り他側板(71a)の第5段板取付溝および第5蹴込板取付溝に差し込んで取り付けるとともに、内側縁部を内廻り他側(71b)の第5段板取付溝(35b)および第5蹴込板取付溝(45b)に差し込んで取り付ける。
こうして廻り階段(30)を組み立てた後、上直階段(20)における上直内側板(21b)を支柱(1)(2)に固定する。
続いて、上直階段(20)において、両側板(21a)(21b)に設けられた段板取付溝にそれぞれ段板(28)を階段裏面側から差し込んで取り付けるとともに、蹴込板取付溝にそれぞれ蹴込板(29)を階段裏面側から差し込んで取り付ける。これにより本実施形態の階段構造が形成される。
以上のように、本実施形態の廻り階段の段板取付構造によれば、内廻り他側板(71b)やそれに支持固定される第5段板(35b)の破損を防止できる。従って不良品の発生を防止することができて、高い品質を確保することができる。その上さらに、第5段板(35b)を、十分な強度で確実に取り付けることができるとともに、収まり良く配置できて良好な美観を得ることができる。
なお上記実施形態においては、蹴込芯廻し方式の5段廻りタイプの廻り階段に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明は、1段〜4段廻り、さらには6段以上廻りの廻り階段にも適用することができる。
たとえば図16に示すように、蹴込芯廻し方式の3段廻り階段では、第1〜第3廻り段板(31)〜(33)のうち、第3廻り段板(33)の先端部が、中心柱(1)のコーナ部、つまり内廻り側板のコーナ部に位置するため、この部分に本発明の段板取付構造を好適に採用することができる。さらに図17に示すように、蹴込芯廻し方式の4段廻り階段では、第1〜第4廻り段板(31)〜(34)のうち、第2および第4廻り段板(32)(34)の先端部が、中心柱(1)のコーナ部に位置するため、この部分に本発明の段板取付構造を好適に採用することができる。
また上記実施形態においては、蹴込芯廻し方式の廻り階段に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明は図18に示すように、段鼻芯廻し方式の廻り階段にも適用することができる。段鼻芯廻し方式は、廻り段板(31)(32)の段鼻先端面を基準に施工するものであり、段板(31)(32)の段鼻先端面を通過する仮想線(L)が、中心柱(1)の中心(X)を通過するように、各階段構成部材を施工していく施工方式である。同図の例では、段板芯廻し方式の2段廻り階段を示すものであり、第1および第2廻り段板(31)(32)のうち、第2段板(32)の先端部が、中心柱(1)のコーナ部に位置するため、この部分に本発明の段板取付構造を好適に採用することができる。
また上記実施形態においては、本発明を折り返し階段に適用した場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明はかね折れ階段など、他の廻り階段にも適用することができる。
また上記実施形態においては、中心柱(1)の周囲3面にそれぞれ内廻り側板(51b)(61b)(71b)を設ける場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、3枚の内廻り側板のうち少なくとも2枚以上の側板が一体に形成されたものを使用しても良い。
また上記実施形態においては、中心構造材として中心柱が採用されたものを例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、中心構造材として壁材が採用されたもの、つまり中心柱の位置に、壁材の一部が配置されるものにも採用することができる。
この発明の廻り階段の段板取付構造は、たとえば一般住宅の木質製屋内階段などに採用可能である。
この発明の実施形態である廻り階段の段板取付構造が適用された階段を示す斜視図である。 実施形態の階段を示す平面図である。 実施形態の廻り階段における内廻り一側板周辺を示す正面図である。 実施形態の廻り階段における内廻り前側板周辺を示す正面図である。 実施形態の廻り階段における内廻り他側板周辺を示す正面図である。 実施形態の廻り階段における中心柱周辺を示す平面図である。 実施形態の廻り階段における第1パターンの段板取付構造を示す平面断面図である。 上記第1パターンの段板取付構造を分解して示す平面断面図である。 上記第1パターンの段板取付構造を部分的に拡大して示す平面断面図である。 実施形態の廻り階段における第2パターンの段板取付構造を示す平面断面図である。 上記第2パターンの段板取付構造を分解して示す平面断面図である。 上記第2パターンの段板取付構造を部分的に拡大して示す平面断面図である。 実施形態の廻り階段における第3パターンの段板取付構造を示す平面断面図である。 上記第3パターンの段板取付構造を分解して示す平面断面図である。 上記第3パターンの段板取付構造を部分的に拡大して示す平面断面図である。 この発明の第1変形例である段板取付構造が適用可能な廻り階段の中心柱周辺を示す平面図である。 この発明の第2変形例である段板取付構造が適用可能な廻り階段の中心柱周辺を示す平面図である。 この発明の第3変形例である段板取付構造が適用可能な廻り階段の中心柱周辺を示す平面図である。 一般的な廻り階段における段板取付構造を示す平面断面図である。 上記一般的な廻り階段における段板取付構造を分解して示す平面断面図である。 上記一般的な廻り階段における段板取付構造の問題点を示す拡大平面断面図である。 他の一般的な廻り階段における段板取付構造を部分的に拡大して示す平面断面図である。
符号の説明
1…中心柱(中心構造材)
30…廻り階段
35…段板
35b…段板取付溝
71b…内廻り他側板
71f…表面
81,82…溝端閉塞壁
81f,82f…上端面
91,92…切欠部
91c,92c…コーナ部
83…溝端開放凹部
93…凸部
93c…立ち上がりコーナ部

Claims (6)

  1. 中心構造材の外周に内廻り側板(71b)が取り付けられるとともに、その内廻り側板(71b)に段板(35)の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付構造であって、
    前記段板(35)の内側縁部における一端が、内廻り側板(71b)における表面(71f)と一端側木口(71e)との間のコーナ部周辺に配置され、
    前記内廻り側板(71b)の段板支持部に段板取付溝(35b)が形成されるとともに、前記段板取付溝(35b)の一端に、その一端側を閉塞する溝端閉塞壁(81)が設けられ、
    前記段板(35)の内側縁部における一端に、前記溝端閉塞壁(81)に対応して切欠部(91)が設けられ、
    前記切欠部内に前記溝端閉塞壁(81)が配置されて、前記段板(35)の切欠部内周面における一端側が前記溝端閉塞壁(81)の上端面(81f)に当接された状態で、前記段板(35)の内側縁部が前記段板取付溝(35b)に挿入固定され
    前記溝端閉塞壁(81)の壁厚(W)が3mm以上に設定されたことを特徴とする廻り階段の段板取付構造。
  2. 前記段板(35)の内側縁部一端が、内廻り側板(71b)の表面(71f)に配置され、
    前記溝端閉塞壁(81)は、その上端面(81f)が前記内廻り側板(71b)の表面(71f)に対し同一平面内に配置されるよう形成されたことを特徴とする請求項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
  3. 前記段板(35)の内側縁部一端が、内廻り側板(71b)の表面(71f)および一端側木口(71e)間のコーナ部に配置され、
    前記溝端閉塞壁(82)は、その上端面(82f)が前記内廻り側板(71b)の表面(71f)に対し低位に配置されるよう形成されたことを特徴とする請求項1に記載の廻り階段の段板取付構造。
  4. 前記切欠部(91)は、コーナ部(91c)が円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の廻り階段の段板取付構造。
  5. 中心構造材の外周に内廻り側板(71b)が取り付けられるとともに、その内廻り側板(71b)に段板(35)の内側縁部が支持される廻り階段の段板取付構造であって、
    前記段板(35)の内側縁部における一端が、内廻り側板(71b)の一端側木口(71e)に配置され、
    前記内廻り側板(35)の段板支持部に段板取付溝(35b)が形成されるとともに、前記段板取付溝(35b)の一端に、その一端側を開放し、かつ前記段板取付溝(35b)よりも深い溝端開放凹部(83)が形成され、
    前記段板(35)の内側縁部における一端に、前記溝端開放凹部(83)に対応して凸部(93)が設けられ、
    前記凸部(93)が前記溝端開放凹部(83)内に配置されて、前記段板(35)の凸部先端面における一端側が前記溝端開放凹部(83)の底面における開放端部側に当接された状態で、前記段板(35)の内側縁部が前記段板取付溝(35b)に挿入固定されたことを特徴とする廻り階段の段板取付構造。
  6. 前記段板(35)の内側縁部と前記凸部(93)の立ち上がり辺部との間のコーナ部(93c)が円弧状に形成されたことを特徴とする請求項5に記載の廻り階段の段板取付構造。
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