JP4975701B2 - 断熱タンク - Google Patents

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Description

本発明は、所定温度の液体を通水する配管に介設し、液体を一時的に貯留して保温する断熱タンクに関するものである。
寒冷地で使用する自動車は、冬場に周囲は勿論、自動車自体も冷えきり、エンジンの始動が困難になる。また、家庭では、温水を吐出可能な給湯機が普及されているが、非使用時間が長くなると、給湯機から水栓までの配管中の水が冷め、給湯を再開した際に温水が吐出されるまでに時間がかかる。
そこで、このような液体を通水する配管中に断熱タンクを介設し、この断熱タンク中に液体を一時的に貯留するとともに保温し、通水が再開された時に断熱タンク中の保温した液体を供給可能とする構成が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1の断熱タンクは、筒状をなす胴部の両端に、該胴部より断面積が小さい筒状の首部を設けたタンク本体を備えている。このタンク本体の外周部には、内筒材および外筒材からなる真空二重構造の筒状断熱部材が配設されている。また、筒状断熱部材の上側に位置する開口端には、放熱を防ぐための端部断熱部材が配設されている。この特許文献1では、端部断熱部材を発泡樹脂により構成している。しかし、この断熱タンクは、端部断熱部材が保温性能に大きな影響を及ぼす。
この端部断熱部材として好適に使用可能な断熱部材としては、例えば気密性を有する第1および第2シート材でコア材の表面を被覆し、これらシート材の縁を固着することにより、内部のコア材を密閉したものが挙げられる(特許文献2参照)。この特許文献2には、所定位置に貫通孔や切欠部を設ける構成も記載されている。これらは、コア材に貫通孔や切欠部を設けておき、シート材を被覆して周囲を固着(熱溶着)した後、貫通孔または切欠部の縁から所定間隔をもった位置を打ち抜く構成としている。
しかし、この断熱部材は、内部の真空状態を維持するために、シート材の固着部を大きな固着面積で形成する必要がある。その結果、特許文献1に記載の筒状断熱部材の開口部に嵌め込んで使用する場合には種々の問題が生じる。即ち、コア材を筒状断熱部材の内法と一致する形状とした場合には、組付状態で固着部が変形するため、組付作業性が悪くなるばかりか、最悪の場合にはリークが生じる。一方、コア材を筒状断熱部材の内法より小さく形成した場合には、開口部にコア材を配置していない領域が発生するため、断熱性能が低下する。
これに対して、シート材の固着部を、コア材に対して直交方向に突出するように設けた断熱部材が提供されている(特許文献3参照)。このようにすれば、端部断熱部材のコア材と筒状断熱部材との間に隙間が発生しない構成とすることができるため、断熱性能を向上できる。
しかしながら、この断熱部材を適用する特許文献1のタンク本体は、液体を流入および流出させる首部の開口を貫通させて露出させる必要があるため、特許文献3の断熱部材は適用できない。仮に、特許文献3の構成に、特許文献2に記載の貫通孔を設ける構成を適用した場合には、この部分にコア材を設けていない領域が生じるため、断熱性能の低下は否めない。
特開2006−189208号公報 特開2006−183810号公報 特開2007−71377号公報
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、断熱性能を低下させることなく、内部に所定の対象物を貫通可能な断熱部材を提供することを課題とするものである。そして、この断熱部材を適用した保温性能が高い断熱タンクを提供するものである。
前記課題を解決するため、本発明の断熱タンクは、筒状をなす胴部、および、該胴部の少なくとも一端に該胴部より断面積が小さい首部を有し、該首部の先端を開口したタンク本体と、前記タンク本体の外周部を囲繞する内筒材および外筒材からなる真空二重構造の筒状断熱部材と、前記タンク本体の首部が位置する筒状断熱部材の開口部を閉塞する端部断熱部材と、を備え、前記端部断熱部材は、コア材の表面を気密性を有する第1および第2シート材で被覆し、これらシート材の縁を固着することにより内部に前記コア材を密閉したもので、前記コア材に、第1面から対向する第2面にかけて貫通し、前記タンク本体の首部を挿通する貫通孔を設け、前記第1シート材に、前記貫通孔を構成する内周面に沿って延びる内周面被覆部を設け、かつ、第1シート材に、前記貫通孔の軸方向に沿って延びるように前記内周面被覆部と連続し前記タンク本体の首部に沿って延びる第1固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記第1固着部に重畳して密閉状態に固着される第1被固着部を設けた構成としている。
そして、第1発明の断熱タンクでは、前記第2シート材に、前記コア材の外周面に沿って延びる外周面被覆部を設け、かつ、前記第1シート材に、前記第1固着部とは逆向きに突出する第2固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記コア材の軸方向に沿って延びるように前記外周面被覆部に連続し前記第2固着部に重畳する第2被固着部を設けた構成としている。
また、第2発明の断熱タンクでは、前記第1シート材に、前記コア材の外周面に沿って延びる外周面被覆部を設け、かつ、前記第1シート材に、前記コア材の軸方向に沿って延びるように前記外周面被覆部に連続し前記第1固着部と同一向きに突出する第2固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記第2固着部に重畳する第2被固着部を設けた構成としている。
本発明の断熱部材は、コア材に貫通孔を設け、この貫通孔の内周部を密閉するために、シート材に貫通孔の軸方向に沿って延びる固着部を設けているため、貫通孔の内周部には内向きに突出する部分が形成されない。そして、この断熱部材を断熱タンクに適用した場合、貫通孔の内部にタンク本体の首部を挿通させることにより、首部の外周部までコア材を配設できる。その結果、首部の外周部からの放熱を抑制できるため、断熱性能を大幅に向上できる。また、固着部は、首部の外周部に沿って延びるように組み付けられるため、製造誤差により首部の外周部に多少の隙間が発生しても、その隙間からの放熱を抑制できる。
この断熱タンクは、前記タンク本体の首部の開口に所定温度の液体を通水する上流側配管および下流側配管が接続され、上流側配管から下流側配管へ通水する液体を一時的に貯留し、前記断熱部材により保温するものである。
また、この断熱タンクには、前記タンク本体は、一端に前記首部を設け、他端に閉塞部を設けた構成とし、この閉塞部に軸方向外向きに突出する凸部を設け、前記タンク本体の閉塞部が位置する筒状断熱部材の開口部に、前記タンク本体の凸部を嵌合して位置決めする位置決め部を設けたコア材と、該コア材の表面を被覆する気密性を有する第1および第2シート材とを備え、これらシート材をコア材の外周部の一端縁で固着した第2端部断熱部材を配設することが好ましい。このようにすれば、振動などの外力が加わってもタンク本体が筒状断熱部材に干渉することはない。よって、耐振性を向上できるとともに、製品の安定性を向上できる。
さらに、前記筒状断熱部材の開口部に、前記端部断熱部材の外面を位置決めする位置決め片を設けることが好ましい。このようにすれば、端部断熱部材の組付状態を確実に維持できる。よって、製品の安定性を更に向上できる。
本発明の断熱部材では、シート材にコア材の貫通孔の軸方向に沿って延びる固着部を設けているため、貫通孔の内周部には内向きに突出する部分を設けない構成とすることができる。よって、この断熱部材を断熱タンクに適用した場合、タンク本体の首部の外周部までコア材を配設できる。その結果、断熱性能を大幅に向上できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る断熱部材を適用した第1実施形態の断熱タンク10を示す。この断熱タンク10は、例えば自動車のエンジンを冷却する冷却水を循環させるように通水する配管や、水栓に至る給湯機の配管などに介設することにより、通水される液体の一部を一時的に貯留して保温する目的として使用されるものである。
この断熱タンク10は、図1および図2に示すように、大略、一端開口のタンク本体11と、該タンク本体11の周囲を囲繞する筒状断熱部材18と、該筒状断熱部材18の両端開口部を閉塞する一対の端部断熱部材28,41とを備えている。そして、本実施形態の断熱タンク10には、タンク本体11と筒状断熱部材18との間に、これらの干渉を防止するための緩衝材52が配設されている。
タンク本体11は、一端を開口し、他端を閉塞した有底筒状をなす金属製または樹脂製のものである。具体的には、このタンク本体11は、円筒状をなす胴部12を備えている。この胴部12には、図中下側に位置する一端に、該胴部12より断面積(直径)が小さい円筒状をなす首部13が設けられている。この首部13の先端は、胴部12の内部に連通するように開口されている。また、胴部12には、上側に位置する他端に、円弧状をなすように膨出する閉塞部14が設けられている。
このタンク本体11の首部13には、図示しない配管に接続するための接続部材15が取り付けられている。この接続部材15は、首部13の内部に密封状態で嵌合されるもので、上流側配管に接続される上流側接続パイプ16と、下流側配管に接続される下流側接続パイプ17とが貫通されている。上流側接続パイプ16は、その上端が閉塞部14の近傍まで延びるように構成されている。また、下流側接続パイプ17は、接続部材15の上端(タンク本体11内に位置する端面)に位置するように構成されている。これにより、上流側接続パイプ16からタンク本体11内に流入された液体は、該タンク本体11内を経由して下流側接続パイプ17から下流側へ供給される。また、上流側配管からの液体供給が絶たれると、タンク本体11内に供給されている液体は、該タンク本体11内に貯留される。また、液体供給が再開されると、タンク本体11内に貯留されている液体から下流側配管へ供給されるように構成している。
筒状断熱部材18は、図1および図3に示すように、アルミメッキ鋼板を巻いて軸方向に沿って接合した内筒材19と外筒材20とからなる円筒形状のものである。内筒材19は、一方(下側)の端部が拡径されている。外筒材20は、内筒材19と同じ全長を有するとともに、内筒材19の外径よりやや大きい内径を有している。この外筒材20は、内筒材19とは逆に位置するように一方(上側)の端部が縮径されている。また、この外筒材20の外面には、内側から外側へ押し広げることで、周方向に延びる補強用の突出部21が軸方向に沿って複数箇所に形成されている。さらに、外筒材20には、下端寄りの所定位置に排気孔22が形成されている。この排気孔22の周囲にはチップ管23が配設され、溶接により接合されている。このチップ管23は、内筒材19と外筒材20の間の空間を排気して真空にした後に封じ切られ、シリコンゴムからなるチップカバー24が被着される。
内筒材19と外筒材20とは、外筒材20の内側に内筒材19が挿入され、それぞれの端部がシーム溶接により接合される。また、筒状断熱部材18には、内筒材19と外筒材20との間に金属箔25とゲッター26とが配設されている。金属箔25は、輻射伝熱を防止するためのもので、内筒材19の外面に巻き付けて配設した銅やアルミニウムからなる。ゲッター26は、内筒材19と外筒材20とで閉じられた空間で発生したガスを吸着することにより所望の真空度を維持するもので、外筒材20に配設されている。
そして、本実施形態の筒状断熱部材18には、外筒材20の両端の開口部に舌片状をなす位置決め片27が所定間隔をもって複数(本実施形態では4個)連設されている。この位置決め片27は、屈曲加工を施すことにより、筒状断熱部材18の開口部に配設する端部断熱部材28,41の外面を位置決めして、これらが脱落することを防止するためのものである。
第1端部断熱部材28は、図1および図4に示すように、筒状断熱部材18に対して、タンク本体の首部13が位置する下端開口部を閉塞するように配設されるものである。この第1端部断熱部材28は、コア材29の表面を気密性を有する第1および第2シート材31,36で被覆し、これらシート材31,36の縁を固着することにより内部のコア材29を密閉したものである。
コア材29は、グラスウール、セラミックウール、ウレタンおよびPET(ポリエチレンテレフタレート)ウールなどの熱伝導度の低い材料からなる。このコア材29は、所定の肉厚で形成された円柱状のもので、その軸心には、円形状をなす第1面から対向する第2面にかけて貫通する貫通孔30が設けられている。このコア材29は、筒状断熱部材18の内筒材19の内径より僅かに小さい外径で形成されている。また、貫通孔30は、タンク本体11の首部13を挿通可能な直径で形成されている。
第1シート材31は、コア材29の上側面を被覆するもので、このコア材29と同様の第1円環部32を備えている。この第1円環部32の内周縁には、コア材29の貫通孔30を構成する内周面に沿って延びるように、第1円環部32に対して直交方向に突出する内周面被覆部33が円筒状をなすように設けられている。この内周面被覆部33には、コア材29の貫通孔30の軸方向に沿って延びるとともに、組付状態でタンク本体11の首部13の外周面に沿って延びる円筒状の第1固着部34が連設されている。なお、これら内周面被覆部33と第1固着部34とは、1つの筒体により構成されている。よって、外観上ではこれらに二点鎖線で示すような境界はない。さらに、第1環状部の外周縁には、内面被覆部および第1固着部34とは逆向きに突出する円筒状の第2固着部35が設けられている。
第2シート材36は、コア材29の下側面を被覆するもので、第1シート材31と同様の第2円環部37を備えている。この第2円環部37の内周縁には、第1固着部34の外周面に重畳する円筒状の第1被固着部38が設けられている。また、第2環状部の外周縁には、コア材29の外周面に沿って延びるように、第2円環部37に対して直交方向に突出する外周面被覆部39が円筒状をなすように設けられている。この外周面被覆部39には、コア材29の軸方向に沿って延び、第2固着部35の外周面に重畳する円筒状の第2被固着部40が連設されている。なお、これら外周面被覆部39と第2被固着部40とは、二点鎖線で示すような境界はない1つの筒体により構成されている。
第2端部断熱部材41は、図1および図5に示すように、筒状断熱部材18に対して、タンク本体の閉塞部14が位置する上端開口部を閉塞するように配設されるものである。この第2端部断熱部材41は、第1端部断熱部材28と同様に、コア材42の表面を気密性を有する第1および第2シート材43,47で被覆し、これらシート材43,47の縁を固着することにより内部のコア材42を密閉したものである。
コア材42は、第1端部断熱部材28のコア材29と同様の熱伝導度の低い材料からなり、所定の肉厚で形成された円柱状のものである。このコア材42は、筒状断熱部材18の内筒材19の内径より僅かに小さい外径で形成されており、貫通孔30を設けていない点でのみ、第1端部断熱部材28のコア材29と相違している。
第1シート材43は、コア材42の上側面を被覆するもので、このコア材42と同様の第1円板部44を備えている。この第1円板部44の外周縁には、コア材42の外周面に沿って延びるように、第1円板部44に対して直交方向に突出する外周面被覆部45が円筒状をなすように設けられている。この外周面被覆部45には、コア材42の軸方向に沿って延びる円筒状の固着部46が連設されている。なお、これら外周面被覆部45と固着部46とは、二点鎖線で示すような境界はない1つの筒体により構成されている。
第2シート材47は、コア材42の下側面を被覆するもので、第1シート材43と同様の第2円板部48を備えている。この第2円板部48の外周縁には、固着部46の内周面に重畳する円筒状の被固着部49が設けられている。
本実施形態の端部断熱部材28,41は、第1固着部34および第1被固着部38からなるシール部が、コア材29の内周面に沿って延びるように突出されている。また、第2固着部35および第2被固着部40からなるシール部が、コア材29の外周面に沿って延びるように突出されている。さらに、固着部46および被固着部49からなるシール部が、コア材42の外周面に沿って延びるように突出されている。即ち、各シール部は、それぞれコア材29,42を構成する一方の第1面または対向する他方の第2面の内周縁または外周縁から、直交方向(コア材29,42の軸方向)に突出するように構成されている。かつ、これらシール部は、固着部34,35,46と被固着部38,40,49とは、十分な密閉が得られる寸法で形成されている。
また、端部断熱部材28,41のシート材31,36,43,47は、図6(A),(B)に示すように、金属箔層50の両面を樹脂フィルム層51A,51Bにより覆った3層構造のものである。金属箔層50は、アルミニウムやステンレスなどによって形成される。樹脂フィルム層51A,51Bは、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどによって形成される。そして、本実施形態では、金属箔層50をアルミニウムにより構成し、樹脂フィルム層51Aをポリエチレンテレフタレートで構成し、樹脂フィルム層51Bをナイロンにより構成している。また、これら樹脂フィルム層51A,51Bは、金属箔層50に対して蒸着により固着されている。
この積層シートは、連続した一枚の平坦なシートとして形成される。そして、この積層シートに対して絞り加工や熱成形を施すとともに、打抜加工を施すことにより、第1円環部32、内周面被覆部33、第1固着部34および第2固着部35を有する第1シート材31と、第2円環部37、第1被固着部38、外周面被覆部39および第2被固着部40を有する第2シート材36と、第1円板部44、外周面被覆部45および固着部46を有する第1シート材43と、第2円板部48および被固着部49を有する第2シート材47とを形成する。これらシート材31,36,43,47は、コア材29,42の側に樹脂フィルム層51Aが位置するように被覆される。その後、真空炉内で固着部34,35,46と被固着部38,40,49とを熱溶着により固着することにより密封される。
緩衝材52は、耐熱性を有する多孔質樹脂材からなる円筒形状のものである。
このように構成した端部断熱部材28,41は、第1固着部34および第1被固着部38からなるシール部、第2固着部35および第2被固着部40からなるシール部、および、固着部46および被固着部49からなるシール部が、コア材29,42の内周面または外周面に沿って軸方向に延びるように突出されている。即ち、端部断熱部材28,41の内周部および外周部には、径方向に突出するシール部を設けていない。
そのため、筒状断熱部材18において、タンク本体11の首部13が位置する開口部に、貫通孔30を有する第1端部断熱部材28を配設した状態では、貫通孔30の内部にタンク本体11の首部13を挿通させることにより、首部13の外周部までコア材29を配設できる。また、コア材29の外径を筒状断熱部材18の内径に応じて形成することにより、筒状断熱部材18の内壁までコア材29を配設できる。同様に、タンク本体11の閉塞部14が位置する開口部に第2端部断熱部材41を配設した状態では、コア材42の外径設定により、筒状断熱部材18の内壁までコア材42を配設できる。
その結果、端部断熱部材28,41の外周部と筒状断熱部材18との間からの放熱は勿論、タンク本体11の首部13の外周部と第1端部断熱部材28の内周部との間からの放熱を抑制できる。よって、断熱性能を大幅に向上できる。また、第1固着部34および第1被固着部38からなるシール部は、首部13の外周部に沿って延びるように組み付けられるため、製造誤差により首部13の外周部に多少の隙間が発生しても、その隙間からの放熱を抑制できる。
また、本実施形態の断熱タンク10には、筒状断熱部材18の開口部に、端部断熱部材28,41の外面を位置決めする位置決め片27を設けているため、端部断熱部材28,41の組付状態を確実に維持できる。よって、製品の安定性を更に向上できる。
図7および図8は第2実施形態の断熱タンク10を示す。この第2実施形態では、第1端部断熱部材28の第2固着部35および第2被固着部40からなるシール部を、第1固着部34および第1被固着部38と同様に、貫通孔30の内周面に沿って軸方向に延びるように突設している。また、タンク本体11に位置決め用の凸部53を設けるとともに、第2端部断熱部材41に位置決め部54を設け、緩衝材52を配設しないようにした点で、第1実施形態と相違している。なお、以下の説明では、第1実施形態と同様の構成は、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のタンク本体11には、閉塞部14の中心に、軸方向外向きに突出する凸部53が、平面視で円形状をなすように設けられている。
筒状断熱部材18のタンク本体11の首部13が位置する下端開口部に配設する第1端部断熱部材28は、円環状をなすコア材29の表面を気密性を有する第1および第2シート材31,36で被覆したものである。そのうち、第1シート材31は、コア材29の内周面を被覆する内周面被覆部33と、該内周面被覆部33の一端縁から連続して突出する第1固着部34と、内周面被覆部33の他端縁から連続して突出する第2固着部35とを備えた円筒形状に形成されている。また、第2シート材36は、コア材29の上側面を被覆する第1円環部32と、コア材29の下側面を被覆する第2円環部37と、コア材29の外周面を被覆する外周面被覆部39と、第1固着部34に固着される第1被固着部38と、第2固着部35に固着される第2被固着部40とを備えた構成で形成されている。
筒状断熱部材18のタンク本体11の閉塞部14が位置する上端開口部に配設する第2端部断熱部材41は、略円板状をなすコア材42の表面を気密性を有する第1および第2シート材43,47で被覆しものである。そのうち、コア材42には、タンク本体11の凸部53を内部に嵌合して位置決めする位置決め部54が凹状の窪みにより設けられている。また、第1シート材43は、コア材42の上側面を被覆する第1円板部44と、第1円板部44の外周面を被覆する外周面被覆部45と、該外周面被覆部45に連続する固着部46とを備えた構成で形成されている。さらに、第2シート材47は、コア材42の下側面を被覆する第2円板部48と、固着部46に固着される被固着部49とを備え、第2円板部48に、位置決め部54内に入り込んで被覆される凹部55が設けられている。
このように構成した第2実施形態の端部断熱部材28,41は、第1実施形態と同様に、各シール部が、それぞれコア材29,42を構成する一方の第1面または対向する他方の第2面の内周縁または外周縁から、直交方向に突出するように構成される。よって、端部断熱部材28,41の内周部および外周部には、径方向に突出するシール部は設けられていない。
そのため、筒状断熱部材18において、タンク本体11の首部13が位置する開口部に第1端部断熱部材28を配設した状態では、タンク本体11の首部13の外周部までコア材29を配設できるとともに、筒状断熱部材18の内壁までコア材29を配設できる。同様に、タンク本体11の閉塞部14が位置する開口部に第2端部断熱部材41を配設した状態では、筒状断熱部材18の内壁までコア材42を配設できる。よって、端部断熱部材28,41と筒状断熱部材18との間からの放熱は勿論、タンク本体11の首部13と第1端部断熱部材28との間からの放熱を確実に防止できる。また、第1および第2固着部34,35と第1および第2被固着部38,40からなるシール部は、首部13の外周部に沿って延びるように組み付けられるため、首部13の外周部に多少の隙間が発生しても、その隙間からの放熱を抑制できる。
しかも、本実施形態では、第1端部断熱部材28の貫通孔30と第2端部断熱部材41の位置決め部54とで、タンク本体11の両端を支持した状態で筒状断熱部材18内に配設することができる。その結果、振動などの外力が加わってもタンク本体11が筒状断熱部材18に干渉することはない。よって、耐振性を向上できるとともに、製品の安定性を向上できる。
なお、本発明の断熱部材および断熱タンク10は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、第1端部断熱部材28の第2固着部35と第2被固着部40とからなるシール部を、第1固着部34と第1被固着部38とからなるシール部に対して逆向きに突出するように設けたが、図9に示すように、同一方向に突出するように構成してもよい。勿論、外周部に設けるシール部の構成は、第2端部断熱部材41も同様である。
さらに、前記実施形態では、タンク本体11は、一端に開口した首部13を設け、他端に閉塞部14を設けた構成としたが、図10に示すように、筒状をなす胴部12の両端に開口した首部13を設けた構成としてもよい。
本発明の端部断熱部材を適用した第1実施形態の断熱タンクを示す断面図である。 図1の断熱タンクの分解斜視図である。 筒状断熱部材の分解斜視図である。 第1端部断熱部材の分解斜視図である。 第2端部断熱部材の分解斜視図である。 (A)は第1端部断熱部材の部分拡大断面図、(B)は第2端部断熱部材の部分拡大断面図である。 第2実施形態の断熱タンクを示す断面図である。 図7の断熱タンクの分解斜視図である。 第1端部断熱部材の変形例を示す部分拡大断面図である。 断熱タンクの変形例を示す断面図である。
符号の説明
10…断熱タンク
11…タンク本体
12…胴部
13…首部
14…閉塞部
18…筒状断熱部材
19…内筒材
20…外筒材
27…位置決め片
28…第1端部断熱部材
29…コア材
30…貫通孔
31…第1シート材
33…内周面被覆部
34…第1固着部
35…第2固着部
36…第2シート材
38…第1被固着部
39…外周面被覆部
40…第2被固着部
41…第2端部断熱部材
42…コア材
43…第1シート材
46…固着部
47…第2シート材
49…被固着部
50…金属箔層
53…凸部
54…位置決め部

Claims (5)

  1. 筒状をなす胴部、および、該胴部の少なくとも一端に該胴部より断面積が小さい首部を有し、該首部の先端を開口したタンク本体と、
    前記タンク本体の外周部を囲繞する内筒材および外筒材からなる真空二重構造の筒状断熱部材と、
    前記タンク本体の首部が位置する筒状断熱部材の開口部を閉塞する端部断熱部材と、
    を備え、
    前記端部断熱部材は、コア材の表面を気密性を有する第1および第2シート材で被覆し、これらシート材の縁を固着することにより内部に前記コア材を密閉したもので、
    前記コア材に、第1面から対向する第2面にかけて貫通し、前記タンク本体の首部を挿通する貫通孔を設け、
    前記第1シート材に、前記貫通孔を構成する内周面に沿って延びる内周面被覆部を設け、かつ、第1シート材に、前記貫通孔の軸方向に沿って延びるように前記内周面被覆部と連続し前記タンク本体の首部に沿って延びる第1固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記第1固着部に重畳して密閉状態に固着される第1被固着部を設け、かつ、
    前記第2シート材に、前記コア材の外周面に沿って延びる外周面被覆部を設け、かつ、前記第1シート材に、前記第1固着部とは逆向きに突出する第2固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記コア材の軸方向に沿って延びるように前記外周面被覆部に連続し前記第2固着部に重畳する第2被固着部を設けた
    ことを特徴とする断熱タンク。
  2. 筒状をなす胴部、および、該胴部の少なくとも一端に該胴部より断面積が小さい首部を有し、該首部の先端を開口したタンク本体と、
    前記タンク本体の外周部を囲繞する内筒材および外筒材からなる真空二重構造の筒状断熱部材と、
    前記タンク本体の首部が位置する筒状断熱部材の開口部を閉塞する端部断熱部材と、
    を備え、
    前記端部断熱部材は、コア材の表面を気密性を有する第1および第2シート材で被覆し、これらシート材の縁を固着することにより内部に前記コア材を密閉したもので、
    前記コア材に、第1面から対向する第2面にかけて貫通し、前記タンク本体の首部を挿通する貫通孔を設け、
    前記第1シート材に、前記貫通孔を構成する内周面に沿って延びる内周面被覆部を設け、かつ、第1シート材に、前記貫通孔の軸方向に沿って延びるように前記内周面被覆部と連続し前記タンク本体の首部に沿って延びる第1固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記第1固着部に重畳して密閉状態に固着される第1被固着部を設け、かつ、
    前記第1シート材に、前記コア材の外周面に沿って延びる外周面被覆部を設け、かつ、前記第1シート材に、前記コア材の軸方向に沿って延びるように前記外周面被覆部に連続し前記第1固着部と同一向きに突出する第2固着部を設けるとともに、前記第2シート材に、前記第2固着部に重畳する第2被固着部を設けた
    ことを特徴とする断熱タンク。
  3. 前記タンク本体は、所定温度の液体を通水する上流側配管および下流側配管が前記首部の開口に接続され、上流側配管から下流側配管へ通水する液体を一時的に貯留し、前記断熱部材により保温するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断熱タンク。
  4. 前記タンク本体は、一端に前記首部を設け、他端に閉塞部を設けた構成とし、この閉塞部に軸方向外向きに突出する凸部を設け、
    前記タンク本体の閉塞部が位置する筒状断熱部材の開口部に、前記タンク本体の凸部を嵌合して位置決めする位置決め部を設けたコア材と、該コア材の表面を被覆する気密性を有する第1および第2シート材とを備え、これらシート材をコア材の外周部の一端縁で固着した第2端部断熱部材を配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の断熱タンク。
  5. 前記筒状断熱部材の開口部に、前記第1端部断熱部材の外面を位置決めする位置決め片を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の断熱タンク。
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