JP4975594B2 - ドア開閉機構および洗濯機 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の洗濯機において、筐体は、左側面板および右側面板と、これらの側面板の前縁部の間に差し渡され、投入口が形成されており、ドアの取り付け枠を兼ねる前面枠板とを備えている。この前面枠板には、ドアを閉鎖状態に保持(ラッチ)し、そのラッチの解除を阻止することによってドアを施錠(ロック)するドアラッチ機構(ドア開閉機構に相当する。)が取り付けられている。
ここで、たとえば、ドアラッチ機構は、一般的に、複数の構成部品を含むが、これらの構成部品がドアの左開きおよび右開きのいずれにおいても共通に使用できることが望ましい。
この発明は、また、左開きドアまたは右開きドアを備えた洗濯機を製造する際に、兼用部品を多くして、製造が容易な洗濯機を提供することを他の目的とする。
請求項3記載の発明は、前記ばねは、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1または2記載のドア開閉機構である。
請求項5記載の発明は、前記第1移動体は、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のドア開閉機構である。
請求項7記載の発明は、前記可動体は、前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のドア開閉機構である。
この状態においてボタンを押圧操作すると、ドア開閉機構では、ボタンの押圧操作に伴って可動体が動く。この可動体の動作に応じて、ロック機構では、連結体が、ばねによって下方に付勢されている第1移動体を、ばねの付勢力に抗して上方移動させる。そして、第1移動体の上方移動に応じて第2移動体が後方へ移動し、この後方移動に応じてアクチュエータがロック体を解除位置へ移動させる。これにより、ロック体とドアとの係合が解除され、ロック機構は、閉じられたドアのロック解除を行うことができる。
ここで、ロック機構において、ベースには、左開き用装着部および右開き用装着部がともに設けられている。ロック機構において第1移動体を下方へ付勢するばねは、ロック機構が出入口の右側に配置される場合(ドアが左開きされる場合)には第1移動体と左開き用装着部とを連結し、ロック機構が出入口の左側に配置される場合(ドアが右開きされる場合)には第1移動体と右開き用装着部とを連結する。
請求項2記載の発明によれば、可動体において、可動体と第1移動体とを連結する連結体が係合する位置は、ロック機構が出入口の右側に配置される場合(ドアが左開きされる場合)とロック機構が出入口の左側に配置される場合(ドアが右開きされる場合)とで異なる。そのため、可動体において連結体が係合する位置によって、ドアが左開きされるのか右開きされるのかを把握することができる。
請求項4記載の発明によれば、ロック機構が出入口の右側に配置される場合(ドアが左開きされる場合)も、左側に配置される場合(ドアが右開きされる場合)も、連結体を共通に使用することができる。
請求項6記載の発明によれば、ロック機構が出入口の右側に配置される場合(ドアが左開きされる場合)も、左側に配置される場合(ドアが右開きされる場合)も、ベースおよび案内部を共通に使用することができる。
図1は、洗濯機1の正面図であって、ドア11を左開きする場合を示す。図2は、図1に示す洗濯機1を正面右上から見た斜視図である。なお、方向について言及する場合には、各図で示した方向矢印を参照する(以下同様)。ここで、前側と正面側とは同じであり、後側と背面側と裏側と奥側とは同じであり、左右方向と幅方向とは同じである。
図示されていないが、ケーシング2内には、外槽および内槽が収容されている。外槽には、水を溜めることができる。内槽は、外槽内に配置され、前側に開口を有しており、この開口を介して、外部から内槽内部に洗濯物を出し入れすることができる。洗濯機1では、外槽内に溜めた水を用いて、内槽内の洗濯物を洗濯することができる。
フレーム3は、金属製であり、ケーシング2より背の低い略直方体状に形成されている。上述した外槽および内槽は、フレーム3内に収容され、フレーム3によって支持されている。フレーム3の前面において、上述した傾斜面2A付近の部分には、金属板によって、ケーシング2の前面壁としての傾斜壁3A(図示点線部分参照)が設けられている。傾斜壁3Aは、フレーム3の左右側壁の前端縁間に架設され、傾斜面2Aに沿うように上側へ向うのに従って後方へ傾斜して延びている。傾斜壁3Aの略中央には、出入口としてのフレーム開口3Bが形成されている。フレーム開口3Bは、丸穴であり、傾斜壁3Aを貫通して、フレーム3内に収容された内槽の開口に対向および連通している。
前カバー5は、傾斜部6と鉛直部7とを備えている。
図3は、カバー開口9およびフレーム開口3Bを閉じた状態にあるドア11を後側から見た斜視図である。
図3に示すように、ドア11は、たとえば耐熱ガラス製であり、カバー開口9およびフレーム開口3Bを閉じた状態において後側(ケーシング2の内部)へ向かって細くなる略円錐台形状である。なお、以下では、特に言及がない限り、カバー開口9およびフレーム開口3Bを閉じた状態にあるドア11の姿勢を基準とする。ドア11の裏面(後面)の外側周縁部における周上1箇所には、ヒンジ取り付け部11Aが2つ設けられている。各ヒンジ取り付け部11Aは、対応するヒンジ3C(図2の点線部分参照)を介して、フレーム3の傾斜壁3Aに連結されている。これにより、図2に示すように、ドア11は、ヒンジ3Cの軸を中心として、閉位置と開位置との間を回動自在である。閉位置にあるドア11は、図2に示すように、内槽の開口(図示せず)、フレーム開口3Bおよびカバー開口9を前側から閉じる。一方で、開位置にあるドア11は、閉位置のときよりも前側に位置し、内槽の開口、フレーム開口3Bおよびカバー開口9を前側へ開放する。ここで、ヒンジ3Cが、上述したようにフレーム3の傾斜壁3Aにおけるフレーム開口3Bより左側に配置されるので(図示点線部分参照)、閉位置にあるドア11は、正面側から左開きされることによって開位置へ回動する。
ドア11を左開きする場合には、図4に示すように、フレーム3の傾斜壁3Aの前面においてフレーム開口3Bより右側の部分(右側傾斜壁3D)に、ボタン10とドア開閉機構12とが設けられている。
可動レバー15は、幅方向にやや長手の板状であり、ボタン10の下側後方において、幅方向に延びる軸(図示せず)を中心として、傾斜壁3A(右側傾斜壁3D)によって揺動自在に支持されている。ここで、可動レバー15の軸は、可動レバー15の上端部と下端部との間にある。可動レバー15の下端部は、幅方向におけるほぼ全域に亘って前側に折れ曲っており、折れ曲り部15Aとされる。折れ曲り部15Aの幅方向両端部には、貫通穴がそれぞれ形成されており、左側の貫通穴は左穴15Bとされ、右側の貫通穴は右穴15Cとされる(図5参照)。
図6は、ドア11を左開きする場合におけるロック機構16の要部断面図であって、図6(a)は、図4のA−A矢視断面図であり、ボタン10が第1位置にある状態を示し、図6(b)は、図5のB−B矢視断面図であり、ボタン10が第2位置にある状態を示す。
図4に示すように、ベース20は、ともに中空で縦長のボックス形状の第1部20Aおよび第2部20Bを一体的に備えている。第2部20Bは、第1部20Aよりも一回り小さく、第1部20Aの左側(フレーム開口3Bに近い側)に配置されている。第1部20Aの内部と第2部20Bの内部とは互いに連通している。第1部20Aの前面において、下側に偏った位置には、丸穴20Cが形成されており、第2部20Bの前面において、上下方向において丸穴20Cとほぼ同じ位置には、縦長の矩形穴20Dが形成されている。
左開き用装着部23は、第1部20Aの前面の下端部(案内部22より下方)において前側に突設されたリブである。左開き用装着部23には、貫通穴が形成されており、左開き用穴23Aとされる。
第1移動体21は、上下方向に長いスティック状である。第1移動体21の下端部は、後側へ屈曲しており、屈曲部21Aとされる。第1移動体21の上端部には、2つの貫通穴が上下に並んで形成されており、上側の貫通穴が第1上穴21Bとされ、下側の貫通穴が第2上穴21Cとされる。また、屈曲部21Aにも貫通穴が形成されており、下穴21Dとされる。第1移動体21において、屈曲部21Aと第2上穴21Cとの間の部分(詳しくは屈曲部21A側に偏った部分)には、下側に向かうに従って後側へ膨出する膨出部分21Eが形成されている。第1移動体21は、案内部22内に遊嵌されており、第1移動体21において、上端部は、案内部22の上側面の開口から露出され、下端部(屈曲部21A)は、案内部22の下側面の開口から露出される。この状態において、屈曲部21Aの下方に左開き用装着部23が位置している。
詳しくは、まず、前カバー5(図2参照)をフレーム3の傾斜壁3Aから取り外し、図4に示すように、傾斜壁3Aの前面を露出させる。次に、傾斜壁3Aにドア開閉機構12を取り付けた状態で、傾斜壁3Aをフレーム3から取り外し、左右が逆になるように180°回転させ、図8に示すように、再びフレーム3に取り付ける。これにより、右側傾斜壁3Dと左側傾斜壁3Eとが入れ替わる。つまり、ドア11を左開きする場合における右側傾斜壁3D(図4参照)は、ドア11を右開きする場合には左側傾斜壁3Eとなり(図8参照)、ドア11を左開きする場合における左側傾斜壁3Eは、ドア11を右開きする場合には右側傾斜壁3Dとなる。なお、ドア11が傾斜壁3Aについている場合には、ドア11も、左右が逆になるように180°回転される。
ベース20は、ドア11を左開きするときに対して上下逆に、つまり右開き用装着部23がベース20の上端に位置して右開き用装着部24が丸穴20Cの下方に位置するように配置される。これにより、ベース20において、第2部20Bが、第1部20Aの右側(フレーム開口3Bに近い側)に配置される。
また、アクチュエータ28において、上述した傾斜面28Bは、突起28Aの右側に位置し、後側へ向って右側へ傾斜している。また、上述したばね31は、ベース20(第1部20A)内においてアクチュエータ28の左側に位置し、アクチュエータ28を右側へ付勢している。そして、突起28Aの傾斜面28Bは、第2移動体27の傾斜面27Aに左後側から対向している。
このようにドア11を右開きするようにした場合において、ボタン10を押したときのドア開閉機構12での動作は、アクチュエータ28の左右の動きが逆になることを除き(図6および図9参照)、ドア11を左開きするときと同じである。
以上より、このドア開閉機構12は、左開きまたは右開きが可能なドア11に用いられている。詳しくは、ドア11が左開きされる場合にはドア開閉機構12における可動レバー15およびロック機構16をフレーム開口3Bの右側にある右側傾斜壁3Dに配置すればよい(図4参照)。一方、ドア11が右開きされる場合には、上述したように傾斜壁3A(図2参照)を180°回転させることによって、可動レバー15およびロック機構16をフレーム開口3Bの左側にある左側傾斜壁3Eに配置すればよい(図8参照)。
また、可動レバー15を、フレーム開口3Bの右側に配置する場合(ドア11が左開きされる場合)も、左側に配置する場合(ドア11が右開きされる場合)も、共通に使用することができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
2 ケーシング
3A 傾斜壁
3B フレーム開口
3D 右側傾斜壁
3E 左側傾斜壁
10 ボタン
11 ドア
12 ドア開閉機構
15 可動レバー
16 ロック機構
20 ベース
21 第1移動体
22 案内部
23 左開き用装着部
24 右開き用装着部
25 ばね
26 連結体
27 第2移動体
28 アクチュエータ
29 ロック体
Claims (8)
- 洗濯機の筐体の前面壁に形成され、前記筐体内部に洗濯物を出し入れするための出入口を開閉し、前記筐体に設けられたボタンが押圧操作されることによって左開きまたは右開きが可能なドアの開閉機構であって、
前記ドアが左開きされる場合には前記出入口の右側の前面壁に配置され、前記ドアが右開きされる場合には前記出入口の左側の前面壁に配置され、前記ボタンの押圧操作に基づいて動く可動体と、
前記前面壁において、前記出入口に対して前記可動体と同じ側で前記可動体の下方に配置され、前記ドアが閉じられたときにロックまたはロック解除を行うロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、
ベースと、
閉じられた前記ドアに係合する係合位置と、前記ドアとの係合を解除する解除位置との間で、前記ベースに対して相対移動可能なロック体と、
前記ベースに対して上下に相対移動可能な第1移動体と、
前記ベースに設けられ、前記第1移動体の上下移動を案内するための案内部と、
前記ベースに設けられ、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合には前記第1移動体の下方に位置する左開き用装着部と、
前記ベースに設けられ、前記ロック機構が前記出入口の左側に配置される場合には前記第1移動体の下方に位置する右開き用装着部と、
前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合には前記第1移動体と前記左開き用装着部とを連結し、前記ロック機構が前記出入口の左側に配置される場合には前記第1移動体と前記右開き用装着部とを連結し、前記第1移動体を下方へ付勢するばねと、
前記可動体と前記第1移動体とを連結し、前記ボタンの押圧操作に伴う前記可動体の動作に応じて、前記ばねの付勢力に抗して前記第1移動体を上方移動させる連結体と、
前記ベースに支持され、前記第1移動体の上方移動に応じて後方へ移動する第2移動体と、
前記第2移動体の後方移動に応じて、前記ロック体を前記解除位置へ移動させるアクチュエータと、
を有することを特徴とする、ドア開閉機構。 - 前記可動体において、前記可動体と前記第1移動体とを連結する前記連結体が係合する位置は、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合と前記ロック機構が前記出入口の左側に配置される場合とで異なることを特徴とする、請求項1記載のドア開閉機構。
- 前記ばねは、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1または2記載のドア開閉機構。
- 前記連結体は、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のドア開閉機構。
- 前記第1移動体は、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のドア開閉機構。
- 前記ベースおよび案内部は、前記ロック機構が前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のドア開閉機構。
- 前記可動体は、前記出入口の右側に配置される場合も、左側に配置される場合も、共通に使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のドア開閉機構。
- 筐体と、
前記筐体の前面壁に形成され、前記筐体内部に洗濯物を出し入れするための出入口と、
前記出入口を開閉し、左開きまたは右開きが可能なドアと、
前記筐体に設けられ、前記ドアを開くために押圧操作されるボタンと、
請求項1〜7のいずれかに記載のドア開閉機構と、
を有することを特徴とする、洗濯機。
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