JP4975589B2 - 無絶縁軌道回路用保安器 - Google Patents

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Description

本発明は、新幹線等のような無絶縁軌道回路に接続される無絶縁軌道回路用保安器に関するものである。
例えば、在来線等の低速列車では、地上に信号機を設けて運転手が信号を確認しながら手動で速度を制御する方法等が採用されている。これに対し、新幹線等の高速列車では、危険を防止して安全を確保するために、信号を運転台に表示する車内信号方式と、ブレーキ制御等を自動的に行う自動列車制御装置(Automatic Train Control、以下「ATC装置」という。)とが採用されている。ATC装置は、例えば、次の(1)〜(3)のような機能を有している。
(1)車内信号現示機能
先行列車との間隔及び線路の条件等に応じて列車の許容運転速度を示す信号を連続して運転台に現示する。
(2)自動減速制御機能
信号の指示する速度と列車速度とを常に比較し、列車速度が信号の指示する速度以上になれば自動的にブレーキを動作させて減速させ、所定の速度以下になるとブレーキを緩解する。
(3)駅停車時等の減速制御機能
分岐器への接近、停車場への進入等に応じ、自動的に減速、停止制御を行う。
ATC装置は、列車の有無を検知し、そのデータを基に列車間隔、線路条件や前方進路の状態を連動装置を通して知り、その結果によって必要な許容速度信号を列車へ伝達する地上装置と、それらの信号を解読して車両の速度制御を行う車上装置とから構成されている。地上装置は、軌道回路、及び送受信器等で構成され、ATC信号電流をレールに流す軌道回路方式が用いられている。軌道回路には、有絶縁軌道回路と無絶縁軌道回路とがある。
有絶縁軌道回路は、例えば、送受信器によって列車の検知とATC信号の伝送が同時に行われている。隣接軌道回路との境界には、レール絶縁継目とインピーダンスボンドが設けられている。インピーダンスボンドは、信号電流は流さずに、車両から変電所に帰る帰線電流を流す機能を有している。各インピーダンスボンドには、保安装置及び変圧器がそれぞれ接続されている。複数の保安装置及び変圧器は、遠隔に集中設置されたATC送受信器に、ケーブルにより接続されている。
有絶縁軌道回路において、軌道回路に列車がない場合は、電源側から送られた信号電流は反対側の受電端まで流れ、軌道継電器を励磁している。この状態が「列車なし」の状態で、列車がこの区間に進入すると車輪・車軸によって左右レールが短絡されるため信号電流は軌道継電器まで流れず、消磁する。この状態が「列車あり」の状態で、継電器が動作しない場合は前方に列車があるものとして、後方には所定周波数の信号を送信する。この方法では、列車検知用と信号用の電流を共通にでき、更に、レールが折損した場合には消磁されるので「列車あり」となって安全側に働くという利点があるが、レール絶縁継目が必要で保守、強度上の弱点になり易いという欠点がある。
このような有絶縁軌道回路の技術が下記の特許文献1に記載され、更に、有絶縁軌道回路用地上受信装置及び列車制御装置の技術が下記の特許文献3に記載されている。
これに対し、無絶縁軌道回路は、インピーダンスボンドやレール絶縁物等がなくなるため、経費節減とメンテナンスを簡素化できるという利点がある。ところが、下記の特許文献2に記載されているように、軌道回路の境界に信号を阻止する機能がないため、隣接区間に送信した信号が流入し、その区間の信号との混信が生じる。そのため、常時送信が必要な列車検知信号と、列車が軌道回路に進入して在線している時だけその軌道回路に送信が必要なATC信号とを、切り替えて軌道回路に流す等の工夫をしている。
特開平9−2270号公報 特開平9−301173号公報 特開2002−337686号公報
しかしながら、従来技術として、有絶縁軌道回路用保安器は存在するが、無絶縁軌道回路用保安器としては適切なものが無かった。
無絶縁軌道回路用保安器としては、例えば、次のような責務がある。
列車在線検知や列車との情報送受信に使用する軌道回路は、レールを電車電流のための電気回路の帰線に使用しているため、列車運行時には列車在線検知や列車との情報送受信に使用する正規の信号波以外に電車電流の影響等で、電車電流基本波や高調波等の各種ノイズが多く混入されている。このため、一定の許容値以上のノイズが混入した場合には、遠隔に集中設置されるATC送受信器等へ接続されるケーブル側に、異常電圧や異常電流が流れ込まないように無絶縁軌道回路用保安器でノイズをブロックする責務がある。一方、一定の許容値以下のノイズが混入した場合には、無絶縁軌道回路用保安器は保護動作を行わないで、正規の信号の送受信を正常に行う責務がある。
無絶縁軌道回路用保安器には、このような責務があるため、従来の有絶縁軌道回路用保安器の技術をそのまま適用することができず、ケーブル側の焼損を的確に防止することができる信頼性の高い無絶縁軌道回路用保安器を実現することが困難であった。
又、前述の通り、有絶縁軌道回路には、レールと保安器との間にインピーダンスボンドが設けられている。そのため、地絡事故の際にレール側から信号ケーブル側へ侵入する異常電流は、その大部分がインピーダンスボンドによって抑制されることとなり、従って、インピーダンスボンドの後段に配設する保安器は、電流耐量については所定の性能を有していれば良く、特段の高性能を有する必要はなかった。例えば、地絡事故の際には、レール側から信号ケーブル側に向かって10000A程度の異常電流が生じる場合があるが、異常電流の大部分はインピーダンスボンドによって抑制されることとなるので、保安器は500A程度の電流耐量を有していれば良かった。
他方、前述の通り、無絶縁軌道回路にはインピーダンスボンドが設けられていない。そのため、例えば、地絡事故によりレール側から信号ケーブル側に向かって10000A程度の異常電流が生じた場合、5000A程度(2分の1程度)の大きな異常電流が保安器に向かって侵入してくる可能性がある。ここで、この問題に対する一方策として、保安器自体や付随構成要素であるインダクタンス及びキャパシタンス等に関し、電流耐量が高性能なもの(例えば5000A程度のもの)をそれぞれ適用することが考えられる。しかしながら、電流耐量が高性能なものをそれぞれ適用するとなると、保安器が全体として非常に大型になり、製作費用も大幅にアップするという弊害が生じる。また、保安器全体が大型となるため、広い設置スペースを確保しなければならないという問題も生じる。
本発明の目的は、構造が比較的簡単で、小型で、メンテナンスが容易な、ケーブル側の焼損を的確に防止することができる信頼性の高い無絶縁軌道回路用保安器を提供することにある。
前記目的を達成するために、第1の発明の無絶縁軌道回路用保安器は、第1及び第2の保安器を備えたことを特徴とする。ここで、前記第1の保安器は、平行して敷設された第1及び第2の無絶縁軌道回路の境界点に接続され、前記第1の無絶縁軌道回路上に流れる信号波を抽出する抽出回路と、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路間に生じる過大な異常電圧を抑制して過大な異常電流を放流する第1の防護デバイスとを有している。更に、前記第2の保安器は、前記第1の保安器に接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、第1のケーブルを介して装置側のATC用送受信器へ転送するものである。
又、第2の発明の無絶縁軌道回路用保安器は、前記第1の発明の無絶縁軌道回路用保安器に、第3の保安器を設けている。ここで、前記第3の保安器は、前記第1の保安器に接続され、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路に流れる電車電流の差及び送受信されるATC電流を検知してこの検知電流を電圧変換し、第2のケーブルを介してモニタ装置へ送出する変流器を有している。
第1及び第2の発明によれば、無絶縁軌道回路の境界点側の第1の保安器内に設けた第1の防護デバイスにより、き電系事故時の異常電流や異常電圧を放流、抑制することによって、第2及び第3の保安器を保護でき、この結果、これらの第2及び第3の保安器に接続された第1及び第2のケーブル側の焼損を的確に防止することができる。従って、構造が比較的簡単で、小型で、メンテナンスが容易な、ケーブル側の焼損を的確に防止することができる信頼性の高い無絶縁軌道回路用保安器を実現でき、無絶縁起動回路を用いた列車の安定、安全輸送に貢献できる。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。但し、以下の図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。
この無絶縁軌道回路用保安器は、列車TRが通過する2本の平行なレールからなる第1、第2の無絶縁軌道回路1−i,2−j(但し、i=1〜n、j=1〜n、nは複数)の境界点毎に接続された第1及び第2の保安器10,20によりそれぞれ構成されている。第1及び第2の保安器10,20の内、第1の保安器10は、2対の入出力端子11−1,11−2及び入出力端子14−1,14−2を有し、その一方の対の入出力端子11−1,11−2が、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点に対して電気的に接続され、他方の対の入出力端子14−1,14−2に、第2の保安器20が電気的に接続されている。
即ち、第1の保安器10は、第1の無絶縁軌道回路(以下単に「第1の軌道回路」という。)1−iの境界点に接続された入出力端子11−1と、第2の無絶縁軌道回路(以下単に「第2の軌道回路」という。)2−jの境界点に接続された入出力端子11−2とを有し、その入出力端子11−1に、抽出回路(例えば、LC共振子)12を介して、入出力端子14−1が接続され、その入出力端子11−2に、入出力端子14−2が接続されている。入出力端子14−1と入出力端子14−2との間には、放電ギャップ等を有する第1の防護デバイス13が接続されている。
LC共振子12は、列車在線検知や列車TRとの情報送受信に使用する信号波周波数に共振して、信号波を選択すると共に、必要以外の波は除去、減衰させるものであり、コンデンサ12a及びコイル12bの直列回路により構成されている。このLC共振子12の内部配線は例えば2sq程度であり、耐電圧は例えば交流(AC)5KV/1分間程度である。第1の防護デバイス13は、例えば、放電ギャップを有する2個の避雷管(これは「アレスタ」とも言われる。)13a,13bの直列回路により構成され、電車動力電源に使用するき電系統の地絡事故時や軌道回路(レール)破断時に発生する第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間の過大な異常電圧を抑制し、過大な異常電流を放流することによって、第2の保安器20側へ異常電圧や異常電流が侵入しないようにブロックする機能を有している。この防護デバイス13の耐電圧は、例えば、AC5KV/1分間程度である。このような防護デバイス13を有する第1の保安器10は、特に第1及び第2の軌道回路1−i,2−jの境界点に近い側の保護装置であり、異常電圧や異常電流の影響を受けやすい位置にあるため、例えば、50Hz10000A以上の放電が可能な高電流耐量の避雷管13a,13bを2個直列に接続して高信頼性を確保している。
第2の保安器20は、2対の入出力端子21−1,21−2及び入出力端子24−1,24−2と、整合用変成器22と、第2の防護デバイス(例えば、放電ギャップを有する避雷管)23とにより構成されている。入出力端子21−1,21−2は、第1の保安器10の入出力端子14−1,14−2にそれぞれ接続されている。この入出力端子21−1及び21−2間には、整合用変成器22の1次巻線が接続され、この整合用変形器22の2次巻線に対して並列に避雷管23が接続されると共に、その2次巻線の両端に入出力端子24−1,24−2が接続されている。入出力端子24−1,24−2は、第1のケーブル25−1,25−2を介して、ATC送受信器26に接続されている。
整合用変成器22は、第1、第2の軌道回路1−i,2−j側のインピーダンスと第1のケーブル25−1,25−2側のインピーダンスとの整合を行い、列車在線検知や列車TRとの情報送受信に使用する信号波の減衰を最小限にするものである。この整合用変成器22の保護機能としては、第1のケーブル25−1,25−2側と第1、第2の軌道回路1−i,2−j側及び大地間の耐電圧を、電車動力電源のき電系統事故時に発生する異常電圧以上に確保して、第1のケーブル25−1,25−2側の大地間の耐圧破壊による焼損を防止することと、防護デバイス13で保護できなかった第1、第2の軌道回路1−i,2−j間の一定値以下の異常電流に耐えられる配線を使用することで、整合用変成器22が容易に破壊しない構造になっている。この整合用変成器22の耐圧は、例えば、AC5KV/1分間程度である。整合用変成器22の2次巻線に対して並列に接続された避雷管23は、第1のケーブル25−1,25−2側に侵入するノイズの最終段の保護を行っている。
(実施例1の動作)
第1の軌道回路1−i及び第2の軌道回路2−jの境界点には、電流差が許容値(例えば、約100A程度)以下のほぼ等しい電車電流が流れている。この電車電流には、列車在線検知や列車TRとの情報送受信に使用する信号波も含まれている。LC共振子12は、その信号波周波数に共振してATCに必要な信号波を選択する。選択された信号波は、整合用変成器22、及びケーブル25−1,25−2を介してATC送受信器26へ送られ、自動的に列車TRの速度制御や減速、停止制御等が行われる。
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路(レール)破断等が発生すると、第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、LC共振子12を通して防護デバイス13が放電して入出力端子14−1及び14−2間が短絡し、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流が、整合用変成器22からケーブル25−1,25−2側へ侵入しないので、ケーブル25−1,25−2及びATC送受信器26が焼損等から保護される。
もし、防護デバイス13を設けない場合には、電車動力電源のき電系統の地絡事故時に発生する異常電流対策を行うために、整合用変成器22の構造を過大な電流耐量とする必要があるが、大きさの制約やコストの制約の他、異常電流が過大なために技術的に電流耐量を確保できないので、整合用変成器22の破壊は避けられないと考えられる。その他、整合用変成器22が過大な電流耐量を確保できないため、ヒューズに相当する箇所を設けて異常電流を遮断する方法も採用せざるを得ない。
しかし、本実施例1では、防護デバイス13を設けているので、この防護デバイス13の故障時以外の正常状態では、回線の遮断を無くすことが可能となり、列車運行への影響を非常に少なくすることが可能となる。
更に、整合用変成器22は、防護デバイス13で保護できなかった第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間の一定値以下の異常電流に耐えられる配線を使用することで、この整合用変成器22が容易に破壊しない構造を採用している。これにより、ケーブル25−1,25−2側と第1、第2の軌道回路1−i,2−j側及び大地間の耐電圧を、電車動力電源のき電系統事故時に発生する異常電圧以上に確保して、ケーブル25−1,25−2側の大地間の耐圧破壊による焼損を的確に防止できる。しかも、整合用変成器22の2次巻線に対して並列に避雷管23が接続されているので、ケーブル25−1,25−2側に侵入するノイズの最終段の保護が行える。
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点側に防護デバイス13を接続しているので、き電系事故時の異常電流や異常電圧を放流、抑制することによって、LC共振子12及び整合用変成器22等を保護できる。更に、防護デバイス13で保護できないレベルの異常電流に対して、電流は整合用変成器22及びLC共振子12における内部配線に耐量や開放機能を持たせて、整合用変成器22の損傷を最小限にできるように協調を持たせている。しかも、整合用変成器22の2次巻線側に、最終的な保護装置である避雷管23が設けられているので、仮に整合用変成器22まで地絡電流等の影響が及んだ場合においても、その放電管23が放電することにより、整合用変成器22の機器側に接続される長大な第1のケーブル25−1,25−2の焼損を的確に防止することができる。
このように、本実施例1では、構造が比較的簡単で、小型で、メンテナンスが容易な、ケーブル側の焼損を的確に防止することができる信頼性の高い無絶縁軌道回路用保安器を実現できる。従って、無絶縁軌道回路を用いた列車TRの安定、安全輸送に貢献できる。
(実施例2の構成)
図2は、本発明の実施例2を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例2の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例1の第1の保安器10に対して、第3の保安器30が接続されている。第3の保安器30は、2個の1次巻線31a,31b及び1個の2次巻線31cからなる変流器31と、第3の防護デバイス(例えば、放電ギャップを有する避雷管)32と、1対の入出力端子33−1,33−2とにより構成されている。
変流器31の1次巻線31a,31bは、第1の保安器10の入出力端子14−1,14−2に接続されている。この1次巻線31a,31bを介して、第2の保安器20の入出力端子21−1,21−2が、第1の保安器10の入出力端子14−1,14−2にそれぞれ接続されている。変流器31の2次巻線31cの両端には、避雷管32が並列に接続されると共に、入出力端子33−1,33−2がそれぞれ接続されている。入出力端子33−1,33−2は、第2のケーブル34−1,34−2を介して、機器室のモニタ装置35に接続されている。
変流器31は、第1、第2の軌道回路1−i,2−jに流れる電車電流の差及び送受信されるATC電流を検知して機器室のモニタ装置35に表示させるものである。変流器31の保護機能としては、第2のケーブル34−1,34−2側と第1、第2の軌道回路1−i,2−j側及び大地間の耐電圧を電車動力電源のき電系統事故時に発生する異常電圧以上に確保して、第2のケーブル34−1,34−2側の大地間の耐圧破壊による焼損を防止することと、防護デバイス13で保護できなかった第1、第2の軌道回路1−i,2−j間の一定値以下の異常電流に耐えられる配線を使用することで、この変流器31が容易に破壊しない構造になっている。変流器31の耐電圧は、例えば、AC5KV/1分間程度である。変流器31の2次巻線31cに対して並列に接続された避雷管32は、第2のケーブル34−1,34−2側に侵入するノイズの最終段の保護を行っている。
その他の構成は、実施例1と同様である。
(実施例2の動作)
第1の軌道回路1−i及び第2の軌道回路2−jの境界点に流れる電車電流の差及び送受信されるATC電流は、変流器31により検知され、この検知結果がケーブル34−1,34−2を介して機器室のモニタ装置35に表示され、その電車電流の差が許容値以下か否かが監視されると共に、レールに流入出するATC電流等も監視される。
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路の破断等が発生すると、第1、第2の軌道回路1−i,2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、LC共振子12を通して防護デバイス13が放電して入出力端子14−1及び14−2間が短絡し、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流が、整合用変成器22からケーブル25−1,25−2側、及び変流器31からケーブル34−1,34−2側へ侵入しないので、ケーブル25−1、25−2,34−1,34−2及びATC送受信器26が焼損等から保護される。
もし、防護デバイス13を設けない場合には、電車動力電源のき電系統の地絡事故時に発生する異常電流対策を行うために、整合用変成器22及び変流器31の構造を過大な電流耐量とする必要があるが、大きさの制約やコストの制約の他、異常電流が過大なために技術的に電流耐量を確保できないので、整合用変成器22や変流器31の破壊は避けられないと考えられる。その他、整合用変成器22及び変流器31が過大な電流耐量を確保できないため、ヒューズに相当する箇所を設けて異常電流を遮断する方法も採用せざるを得ない。
しかし、本実施例2では、実施例1と同様に、防護デバイス13を設けているので、この防護デバイス13の故障時以外の正常状態では、回線の遮断を無くすことが可能となり、列車運行への影響を非常に少なくすることが可能となる。
更に、変流器31は、防護デバイス13で保護できなかった第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間の一定値以下の異常電流に耐えられる配線を使用することで、この変流器31が容易に破壊しない構造を採用している。これにより、ケーブル34−1,34−2側と第1、第2の軌道回路1−i,2−j側及び大地間の耐電圧を、電車動力電源のき電系統事故時に発生する異常電圧以上に確保して、ケーブル34−1,34−2側の大地間の耐圧破壊による焼損を的確に防止できる。しかも、変流器31の2次巻線31cに対して並列に避雷管32が接続されているので、ケーブル34−1,34−2側に侵入するノイズの最終段の保護が行える。
(実施例2の効果)
本実施例2によれば、実施例1と同様に、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点側に防護デバイス13を接続しているので、き電系事故時の異常電流や異常電圧を放流、抑制することによって、LC共振子12、整合用変成器22、及び変流器31等を保護できる。更に、防護デバイス13で保護できないレベルの異常電流に対して、電流は整合用変成器22、変流器31及びLC共振子12における内部配線に耐量や開放機能を持たせて、整合用変成器22及び変流器31の損傷を最小限にできるように協調を持たせている。しかも、整合用変成器22の2次巻線側と変流器31の2次巻線31c側とに、最終的な保護装置である避雷管23,32がそれぞれ設けられているので、仮に整合用変成器22や変流器31まで地絡電流等の影響が及んだ場合においても、その放電管23,32が放電することにより、整合用変成器22や変流器31の機器側に接続される長大な第1のケーブル25−1,25−2や第2のケーブル34−1,34−2の焼損を的確に防止することができる。
このように、本実施例2では、構造が比較的簡単で、小型で、メンテナンスが容易な、ケーブル側の焼損を的確に防止することができる信頼性のより高い無絶縁軌道回路用保安器を実現できる。
(実施例3の構成)
図3は、本発明の実施例3を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例2を示す図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例3の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例2の第1の保安器10に代えて、これとは回路構成の異なる保安器10Aが設けられている。保安器10Aは、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点に接続される1対の入出力端子11−1,11−2と、この入出力端子11−1,11−2間に接続された防護デバイス13と、入出力端子11−1に一方の電極が接続されたLC共振子12と、このLC共振子12の他方の電極に接続された入出力端子14−1と、入出力端子11−2に接続された入出力端子14−2とにより構成されている。つまり、本実施例3の保安器10Aでは、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点側に防護デバイス13が接続され、この防護デバイス13の第2、第3の保安器20,30側にLC共振子12が接続されている。その他の構成は、実施例1と同様である。
(実施例3の作用・効果)
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路破断等が発生すると、第1、第2の軌道回路1−i及び2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、防護デバイス13が放電して入出力端子11−1及び11−2間が短絡し、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流がLC共振子12、整合用変成器22、及び変流器31側へ侵入しないので、これらのLC共振子12、整合用変成器22、及び変流器31を焼損等から保護できると共に、ケーブル25−1,25−2,34−1,34−2及びATC送受信器26も焼損等から保護できる。しかも、防護デバイス13により、LC共振子12、整合用変成器22、及び変流器31を保護できるので、このLC共振子12、整合用変成器22、及び変流器31の耐電圧及び耐電流特性を小さくでき、これにより、無絶縁軌道回路用保安器を小型化できる。
(実施例4の構成)
図4は、本発明の実施例4を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例2を示す図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例4の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例2の第1の保安器10に代えて、これとは回路構成の異なる保安器10Bが設けられている。保安器10Bは、第1、第2の軌道回路1−i,2−jの境界点に接続される1対の入出力端子11−1,11−2と、この入出力端子11−1に一方の電極が接続されたLC共振子12と、このLC共振子12の他方の電極に、変流器31の1次巻線31aを介して接続された入出力端子14−1と、前記入出力端子11−2に、変流器31の1次巻線31bを介して接続された入出力端子14−2と、この入出力端子14−1,14−2間に接続された防護デバイス13とにより構成されている。その他の構成は、実施例2と同様である。
(実施例4の作用・効果)
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路の破断等が発生すると、軌道回路1−i及び2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、LC共振子12及び変流器31の1次巻線31a,31bを介して、防護デバイス13が放電して入出力端子14−1及び14−2間が短絡し、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流が整合用変成器22側へ侵入しないので、この整合用変成器22を焼損等から保護できると共に、ケーブル25−1,25−2及びATC送受信器26も焼損等から保護できる。
但し、過大な異常電圧や異常電流が発生すると、LC共振子12及び変流器31の1次巻線31a,31bを介して、防護デバイス13が放電し、過大な異常電圧が抑制される構成であるので、LC共振子12、変流器31及び防護デバイス13の耐電圧及び耐電流特性を大きく設定して安全性を確保する必要がある。
(実施例5の構成)
図5は、本発明の実施例5を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例5の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例1の第2の保安器20の入出力端子24−1,24−2に、新たな第2の保安器20Aが接続され、この保安器20Aが第1のケーブル25−1,25−2を介してATC送受信器26に接続されている。保安器20Aは、2対の入出力端子21−1A,21−2A及び入出力端子24−1A,24−2Aと、整合用変成器22Aと、複数個の第2の防護デバイス(例えば、放電ギャップをそれぞれ有する2個の避雷管)23−1A,23−2Aとにより構成されている。
入出力端子21−1A,21−2Aは、保安器20の入出力端子24−1,24−2にそれぞれ接続されている。この入出力端子21−1A及び21−2Aには、避雷管23−1A及び整合用変成器22Aの1次巻線がそれぞれ並列に接続されている。整合用変形器22Aの2次巻線には、避雷管23−2Aが並列に接続されると共に、その2次巻線の両端に入出力端子24−1A,24−2Aが接続されている。避雷管23−2Aは、第1のケーブル25−1,25−2側に侵入するノイズの最終段の保護を行っている。入出力端子24−1A,24−2Aは、第1のケーブル25−1,25−2を介して、ATC送受信器26に接続されている。
例えば、第1のケーブル25−1,25−2の接続点と第1及び第2の軌道回路1−i,2−jへの接続点とが長距離(例えば、100m程度)離れている場合、実施例1の構成では、低インピーダンスの箇所に長いケーブルが入ってしまい、列車在線検知や列車TRとの情報送受信に使用する信号波の伝送損失が増大する。そこで、本実施例5では、第1及び第2の軌道回路1−i,2−jの近傍に保安器10及び20を設置し、この保安器20に対し、長いケーブルを介して保安器20Aを接続し、この保安器20Aを第1のケーブル25−1,25−2の分岐点に接続している。保安器20Aにより、保安器10及び20の出力インピーダンスとケーブルインピーダンスとを整合して信号波の伝送損失を最小化している。その他の構成は、実施例1と同様である。
(実施例5の作用・効果)
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路の破断等が発生すると、第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、第1の保安器10内において、LC共振子12を介して防護デバイス13が放電し、入出力端子14−1及び14−2間が短絡して、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流が第2の保安器20,20A側へ侵入しないので、これらの保安器20,20Aを焼損等から保護できると共に、ケーブル25−1,25−2及びATC送受信器26も焼損等から保護できる。しかも、防護デバイス13により、第2の保安器20,20Aを保護できるので、これらの保安器20,20Aの耐電圧及び耐電流特性を小さくでき、これにより、無絶縁軌道回路用保安器を小型化できる。
特に、第2の保安器20及び20A側において、2段の整合用変成器22,22Aを有しているので、実施例1に比べて、異常電圧や異常電流からの防護能力が向上し、確実にケーブル25−1,25−2等を保護できる。その上、変成器22Aにより、信号波の伝送損失を最小化可能となる。
(実施例6の構成)
図6は、本発明の実施例6を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例2の図2及び実施例5の図5中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例6の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例2の第2の保安器20に、実施例5の第2の保安器20Aが接続され、この保安器20Aが、第1のケーブル25−1,25−2を介してATC送受信器26に接続されている。その他の構成は、実施例2と同様である。
(実施例6の作用・効果)
電車動力電源に使用するき電系統に地落事故が発生したり、軌道回路の破断等が発生すると、第1及び第2の軌道回路1−i,2−j間に過大な異常電圧が発生したり、過大な異常電流が流れる。すると、第1の保安器10内において、LC共振子12を介して防護デバイス13が放電し、入出力端子14−1及び14−2間が短絡して、過大な異常電流が放電されて過大な異常電圧が抑制される。これにより、異常電圧や異常電流が第2の保安器20,20A及び第3の保安器30側へ侵入しないので、これらの保安器20,20A,30を焼損等から保護できると共に、ケーブル25−1,25−2,34−1,34−2及びATC送受信器26も焼損等から保護できる。しかも、防護デバイス13により、第2の保安器20,20A及び第3の保安器30を保護できるので、これらの保安器20,20A,30の耐電圧及び耐電流特性を小さくでき、これにより、実施例2及び実施例5と同様に、無絶縁軌道回路用保安器を小型化できる。
(実施例7の構成)
図7は、本発明の実施例7を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例3の図3及び実施例5の図5中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例7の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例3の第2の保安器20に、実施例5の第2の保安器20Aが接続され、この保安器20Aが、第1のケーブル25−1,25−2を介してATC送受信器26に接続されている。その他の構成は、実施例3と同様である。
(実施例7の作用・効果)
本実施例7の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例3及び実施例5とほぼ同様の作用、及び効果を奏する。特に、第2の保安器20,20A側において、2段の整合用変成器22,22Aを有しているので、実施例3及び実施例5と同様に、異常電圧や異常電流からの防護能力が向上し、確実にケーブル25−1,25−2等を保護できる。
(実施例8の構成)
図8は、本発明の実施例8を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図であり、実施例4の図4及び実施例5の図5中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例8の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例4の第2の保安器20に、実施例5の第2の保安器20Aが接続され、この保安器20Aが、第1のケーブル25−1,25−2を介してATC送受信器26に接続されている。その他の構成は、実施例4と同様である。
(実施例8の作用・効果)
本実施例8の無絶縁軌道回路用保安器では、実施例4及び実施例5とほぼ同様の作用、及び効果を奏する。特に、第2の保安器20,20A側において、2段の整合用変成器22,22Aを有しているので、実施例4及び実施例5と同様に、異常電圧や異常電流からの防護能力が向上し、確実にケーブル25−1,25−2等を保護できる。
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) 図9は、図1〜図8に示す第1の保安器10,10A,10B内に設けられる防護デバイスの構成図である。この防護デバイス13Aは、2個の避雷管13a,13bが直列に接続され、これらの各避雷管13a,13bに続流遮断用の抵抗器13c,13dがそれぞれ並列に接続されている。続流とは、異常電圧で避雷管が動作した際、異常電圧消滅後も接続された供給電圧によって放電が継続する現象をいう。このような防護デバイス13Aを使用しても、実施例の防護デバイス13とほぼ同様の作用効果を奏する上に、抵抗器13c,13dにより続流を遮断できるという効果がある。
(b) 図10は、図1〜図8に示す第1の保安器10,10A,10B内に設けられる防護デバイスの他の構成図である。この防護デバイス13Bは、3個の避雷管13a,13b,13eが直列に接続され、これらの各避雷管13a,13b,13eに続流遮断用の抵抗器13c,13d,13fがそれぞれ並列に接続されている。
第1及び第2の軌道回路1−i,2−jの境界点の近くに設けられる第1の保安器10,10A,10Bにおいて、防護デバイス13は直列接続された2個の避雷管13a,13bにより構成されている。しかし、第1の保安器10,10A,10Bは、異常電圧や異常電流の影響を受けやすい位置に設けられるため、高電流耐量の避雷管を複数個(例えば、2個〜5個程度、図10では3個)使用することにより、高信頼性を確保することができる。
(c) 図1及び図5に示す第1の保安器10を、図3、図4、図7及び図8に示す第1の保安器10A,10Bに置き換えてもよい。
(d) 実施例では、防護デバイスとして、放電ギャップを有する避雷管13a,13b,23,23−1A,23−2A,32を使用しているが、これに代えて、高速応答可能な半導体防護素子(SSPD)等の他の防護素子を使用しても良い。
本発明の実施例1を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例2を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例3を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例4を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例5を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例6を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例7を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 本発明の実施例8を示す無絶縁軌道回路用保安器の概略の構成図である。 図1〜図8に示す第1の保安器内に設けられる防護デバイスの構成図である。 図1〜図8に示す第1の保安器内に設けられる防護デバイスの他の構成図である。
符号の説明
1−i,2−j 第1、第2の無絶縁軌道回路
10,10A,10B 第1の保安器
12 LC共振子
13,13A,13B 防護デバイス
20,20A 第2の保安器
22,22A 変成器
23,23−1A,23−2A,32 放電管
25−1,25−2 第1のケーブル
26 ATC送受信器
30 第3の保安器
31 変流器
34−1,34−2 第2のケーブル
35 モニタ装置

Claims (13)

  1. 平行して敷設された第1及び第2の無絶縁軌道回路の境界点に接続され、前記第1の無絶縁軌道回路上に流れる信号波を抽出する抽出回路と、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路間に生じる過大な異常電圧を抑制して過大な異常電流を放流する第1の防護デバイスとを有する第1の保安器と、
    前記第1の保安器に接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、第1のケーブルを介して装置側の自動列車制御用送受信器へ転送する第2の保安器と、
    を備えたことを特徴とする無絶縁軌道回路用保安器。
  2. 前記第1の保安器は、
    前記第1の無絶縁軌道回路の境界点に接続された前記抽出回路と、
    前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路との間に接続された前記第1の防護デバイスとにより構成され、
    前記第2の保安器は、
    前記第1の防護デバイスに接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、前記第1のケーブルを介して前記装置側の前記自動列車制御用送受信器へ転送すると共に、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路側と前記装置側とのインピーダンスを整合する1段又は並列接続された複数段の変成器を有することを特徴とする請求項1記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  3. 前記第1の保安器は、
    前記第1及び第2の無絶縁軌道回路の境界点間に接続された前記第1の防護デバイスと、前記第1の無絶縁軌道回路の境界点に接続された前記抽出回路とにより構成され、
    前記第2の保安器は、
    前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路とに接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、前記第1のケーブルを介して前記装置側の前記自動列車制御用送受信器へ転送すると共に、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路側と前記装置側とのインピーダンスを整合する1段又は並列接続された複数段の変成器を有することを特徴とする請求項1記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  4. 請求項1記載の無絶縁軌道回路用保安器は、更に、
    前記第1の保安器に接続され、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路に流れる電車電流の差及び送受信される自動列車制御電流を検知してこの検知電流を電圧変換し、第2のケーブルを介してモニタ装置へ送出する変流器を有する第3の保安器、
    を備えたことを特徴とする無絶縁軌道回路用保安器。
  5. 前記第1の保安器は、
    前記第1の無絶縁軌道回路の境界点に接続された前記抽出回路と、
    前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路との間に接続された前記第1の防護デバイスとにより構成され、
    前記第3の保安器における前記変流器は、
    前記第1の防護デバイスに接続された1次巻線と、
    前記1次巻線に対応する2次巻線とを有し、
    前記第2の保安器は、
    前記変流器の前記1次巻線を介して前記第1の防護デバイスに接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、前記第1のケーブルを介して前記装置側の前記自動列車制御用送受信器へ転送すると共に、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路側と前記装置側とのインピーダンスを整合する1段又は並列接続された複数段の変成器を有することを特徴とする請求項4記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  6. 前記第1の保安器は、
    前記第1及び第2の無絶縁軌道回路の境界点間に接続された前記第1の防護デバイスと、前記第1の無絶縁軌道回路の境界点に接続された前記抽出回路とにより構成され、
    前記第3の保安器における前記変流器は、
    前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路とに接続された1次巻線と、
    前記1次巻線に対応する2次巻線とを有し、
    前記第2の保安器は、
    前記変流器の前記1次巻線を介して前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路とに接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、前記第1のケーブルを介して前記装置側の前記自動列車制御用送受信器へ転送すると共に、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路側と前記装置側とのインピーダンスを整合する1段又は並列接続された複数段の変成器を有することを特徴とする請求項4記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  7. 前記第1の保安器は、
    前記第1の無絶縁軌道回路の境界点に接続された前記抽出回路と、
    前記第3の保安器における前記変流器の1次巻線を介して、前記抽出回路と前記第2の無絶縁軌道回路との間に接続された前記第1の防護デバイスとにより構成され、
    前記第3の保安器における前記変流器は、
    前記1次巻線と、前記1次巻線に対応する2次巻線とを有し、
    前記第2の保安器は、
    前記第1の防護デバイスに接続され、前記抽出回路で抽出された前記信号波を、前記第1のケーブルを介して前記装置側の前記自動列車制御用送受信器へ転送すると共に、前記第1及び第2の無絶縁軌道回路側と前記装置側とのインピーダンスを整合する1段又は並列接続された複数段の変成器を有することを特徴とする請求項4記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  8. 前記抽出回路は、
    コンデンサ及びコイルが直列接続されたLC共振子により構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  9. 前記第1の防護デバイスは、
    直列接続された複数の避雷管により構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  10. 前記第2の保安器は、
    前記変成器の2次巻線に並列接続された第2の防護デバイスを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  11. 前記第2の防護デバイスは、
    避雷管により構成されていることを特徴とする請求項10記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  12. 前記第3の保安器は、
    前記変流器の2次巻線に並列接続された第3の防護デバイスを有することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の無絶縁軌道回路用保安器。
  13. 前記第3の防護デバイスは、
    避雷管により構成されていることを特徴とする請求項12記載の無絶縁軌道回路用保安器。
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