JP4975552B2 - I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置及びそれによる溶接方法 - Google Patents

I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置及びそれによる溶接方法 Download PDF

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Description

本発明は、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置及びそれによる溶接方法に関するものであり、より詳細には、以下の特徴を有するI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置及びそれによる溶接方法に関する。即ち、内部に放射線源が設置された超小型密封線源であるI−125シードの製作時に、I−125シードチタンチューブを固定させるための固定ジグと、それを回転させるための回転ジグとの適用により、I−125シードチタンチューブの溶接時に、I−125シードチタンチューブの位置を手作業によって変更する必要がなく、固定されたI−125シードチタンチューブ自体の回転なしに照射されるレーザービームによって溶接作業が遂行される。これにより、再現性に優れ、熟練した作業者に対する依存度を低減させることができ、I−125シードチタンチューブの溶接条件を最適化して安定的な溶接品質の確保が容易であり、それにより溶接装置の自動化及び溶接システムの構築が容易である。
最近、人体の疾病を治療するために放射線が医療分野に多様に適用されており、放射線治療は、体外放射線治療と体内放射線治療との二つの方法に大別される。
ここで、体外放射線治療は、患者の外部から人体に向けて放射線を照射して治療する方法であり、体内放射線治療は、患者の人体内部組織に非常に小さな放射線同位元素を植えたり挿入したりすることにより、前立腺癌の治療などに有用に適用される。
このように治療のために患者の内部組織に挿入される超小型密封線源は、患者に永久的に挿入されて癌細胞を除去したり、癌細胞の転移及び拡大を防止したりして治療効果を高めることだけではなく、副作用などの発生確率を画期的に減少させることができる。
このような超小型密封線源は通常、治療を要する患者の人体内部に50ないし100個程度挿入され、患者への適用時には患者が多額の費用を負担する。
ここで、超小型密封線源は、その内部にI−125放射線源が適用されることから、通常はI−125シードと称されている。このようなI−125シードは、図1に図示しているように、チタンチューブ(Titanium tube)の内部にI−125放射線源が挿入されて設置された後、その上方に設置されたレーザー溶接装置の焦点距離111内で照射されるレーザービーム(B)によって、チタンチューブの両端部が溶接されることにより製作される。
ここで、所定角度で傾斜するように位置したI−125シードチタンチューブ100を回転させて、I−125シードチタンチューブ100の上端の溶融長さ101程度溶接することでI−125シードチタンチューブ100が密封される。
上述したような溶接方法には、I−125シードチタンチューブ100を固定及び回転させるために要する正確な定力及び治具の安全性の確保が容易ではないだけでなく、レーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービーム(B)による不均一な溶融量、及び溶接時にI−125シードチタンチューブ100で発生する高熱による不良が発生して、自動生産及び大量生産が難しいという問題点があった。
また、I−125シードを製作するためにI−125シードチタンチューブ100の両端部を溶接する場合、溶接装置を通じて照射されるレーザービーム(B)の正確な焦点距離及び焦点位置の調整が難しいという問題点があった。
一方、上述したような問題点を解決するために、図2に図示しているように、I−125シードチタンチューブ200の円周方向に沿って回転可能であるとともに垂直方向に移動可能に構成され、中心部にI−125シードチタンチューブ200を貫通及び固定させるためのホール(未図示)が貫通形成され、溶接によってI−125シードチタンチューブ200に発生する高熱を発散するための冷却ディスク(Cooling Disk)220が設置されている。
このように、I−125シードチタンチューブ200に設置された冷却ディスク220が円周方向に沿って回転するのと同時に上下に移動することで、冷却ディスク220とレーザービーム(B)との間の距離221内でレーザーヘッド(未図示)から照射されるレーザービーム(B)が、冷却ディスク220に固定されたI−125シードチタンチューブ200の上端を溶融することにより溶接作業が遂行される。
ここで、冷却ディスク220及び該冷却ディスク220に固定されるI−125シードチタンチューブ200を上下方向に移動させる上下回動部(未図示)によって冷却ディスク220とレーザービーム(B)との間の距離221が調節された後、レーザービーム(B)がI−125シードチタンチューブ200の上端に照射されて溶接作業が遂行される。
このように冷却ディスク220とレーザービーム(B)との間の距離221が調節された後、レーザービーム(B)によって溶接作業が遂行される時、冷却ディスク220と該冷却ディスク220に固定されるI−125シードチタンチューブ200とが円周方向に沿って回転しながら溶接作業が行なわれる。
図3(a)〜図3(e)に図示しているように、I−125シードチタンチューブ200の上端部が溶接された後、冷却ディスク220からI−125シードチタンチューブ200が解除及び除去され、下端が上側を向くように回転されてI−125シードチタンチューブ200が再び冷却ディスク220に結合及び固定された後、I−125シードチタンチューブ200の内部にシルバーシード(Silver Sead)からなる放射線源230が挿入される。
このように一側が溶接で密封されたI−125シードチタンチューブ200に放射線源230が挿入された後、図3(f)〜図3(h)に示すように、I−125シードチタンチューブ200の開放されている他側がレーザー溶接により密封されることで、超小型密封線源であるI−125シード250が製作される。
上述したような方法及び工程によって製作されるI−125シードチタンチューブ200は、冷却ディスク220とともに円周方向に回転しながら溶接されることで、冷却ディスク220にも溶融熱が影響を及ぼすようになっている。そのため、I−125シードチタンチューブ200の溶融量の均一性を確保しにくいという問題点があった。
また、I−125シードチタンチューブ200の上端が溶接された後、作業者が手作業でI−125シードチタンチューブ200を冷却ディスク220から解除及び除去した後、I−125シードチタンチューブ200の開放された部分が上側を向くように回転させて冷却ディスク220に結合及び固定させるなど、I−125シードを製作するための全体工程が手作業からなることにより、作業者の放射線被曝量が増加するだけでなく、生産性が低下する。更に、長期間の溶接によって高熱を発散させるための冷却ディスク220の冷却が均一になりにくく、溶融熱によってI−125シードに変形が発生するだけでなく、長期間の溶接による過度な入熱量によってI−125シード内部の圧力が増加するなど、溶接不良が発生して製品の不良を招来するという問題点があった。
併せて、全溶接工程が複雑なだけではなく、作業者の熟練度に依存してI−125シードの品質が決定されるなどの問題点があった。
特許第3716198号公報 特開2000−301371号公報 特開2001−264492号公報 特許第2842967号公報 特開2001−236929号公報
本発明は、前記の問題点を解決するために案出されたものであり、内部に放射線源が設置された超小型密封線源であるI−125シードの製作時、I−125シードチタンチューブを固定させるための固定ジグと、それを回転させるための回転ジグとの適用により、I−125シードチタンチューブの溶接時にI−125シードチタンチューブの位置を手作業によって変更する必要がなく、固定されたI−125シードチタンチューブ自体の回転なしに照射されるレーザービームによって溶接作業が遂行されることで、再現性に優れ、熟練された作業者に対する依存度を低減させることができ、I−125シードチタンチューブの溶接条件を最適化して安定的な溶接品質の確保が容易であり、それにより溶接装置の自動化及び溶接システムの構築が容易な、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置及びそれによる溶接方法を提供することを目的にする。
前記のような目的を達成するために、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置は、チタン(Ti)チューブの内部にI−125放射線源を設置した後、レーザービーム(B)で溶接して超小型密封線源を製作するためのI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置において、前記I−125シードチタンチューブを固定するための固定ジグと、該固定ジグを所定角度で回転させ、前記I−125シードチタンチューブ(3)の上下位置を変更するために、前記固定ジグの一側面に連結される回転ジグと、前記固定ジグの上面及び下面にそれぞれ具備される冷却ディスクとを含み、I−125シードチタンチューブ(3)のレーザービームによる最適溶接条件としては、ポンピング電圧が220[V]で、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]であることを特徴とする。
ここで、前記固定ジグの中心部には、I−125シードチタンチューブを挿入して設置するための設置孔が貫通形成されていることが好ましい。
併せて、前記各冷却ディスクの中心部には、I−125シードチタンチューブを挿入するための挿入孔が貫通形成されていることが好ましい。
一方、前記冷却ディスクは、発生する高熱を外部に発散及び放出するため、モリブデン、銅、ステンレス等の熱伝導度が優秀な材質からなることが好ましい。
そして、前記回転ジグの一側に、回転ジグを駆動させて、前記回転ジグに連結された固定ジグを回転させるための駆動部が具備されることが好ましい。
併せて、前記駆動部の一側に、電気的に連結されて駆動部の駆動を制御する制御部が具備されることが好ましい。
一方、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法は、内部にI−125放射線源が設置されるI−125シードチタンチューブを固定するために、中心部に設置孔が貫通形成された固定ジグ、該固定ジグを所定角度で回転させるために、前記固定ジグの一側面に連結される回転ジグ、前記固定ジグの上面及び下面にそれぞれ具備され、中心部に挿入孔が貫通形成された冷却ディスク、前記回転ジグの一側に具備される駆動部、及び前記駆動部の一側に具備される制御部を含むI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法において、前記固定ジグの設置孔にI−125シードチタンチューブを設置する工程、前記固定ジグの上面及び下面に冷却ディスクを設置する工程、前記I−125シードチタンチューブにレーザービームを照射してI−125シードチタンチューブの上端を溶接する工程、前記回転ジグの駆動によって前記I−125シードチタンチューブの上下位置を変更するために、固定ジグが180゜回転する工程、前記I−125シードチタンチューブの内部に放射線源を投入する工程、及び前記I−125シードチタンチューブにレーザービームを照射してI−125シードチタンチューブの下端を溶接する工程を含むことを特徴とする。
ここで、前記I−125シードチタンチューブへのレーザービーム照射時、レーザービームの最適溶接条件は、ポンピング電圧が220[V]であり、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]である。
内部に放射線源が設置された超小型密封線源であるI−125シードの製作時、I−125シードチタンチューブを固定させるための固定ジグと、それを回転させるための回転ジグとの適用により、I−125シードチタンチューブの溶接時にI−125シードチタンチューブの位置を手作業によって変更する必要がなく、固定ジグに固定されたI−125シードチタンチューブ自体の回転なしに照射されるレーザービームによって溶接作業が遂行されることで、再現性に優れ、熟練された作業者に対する依存度を低減させることができ、溶接作業の安全性を確保するとともに放射線被曝を予防するだけではなく、安全性の確保による生産性の向上及び全体溶接作業を容易にして製造費用を節減させることができ、I−125シードチタンチューブの溶接条件を最適化して安定的な溶接品質の確保を容易にすることができる。
以下、本発明に係る実施例を、添付した例示図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本発明に係るI−125シードチタンチューブレーザー溶接装置を概略的に示す正面図である。図5は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を概略的に示した要部断面図である。図6(a)〜図6(h)は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置によって溶接される過程を概略的に示した図面である。図7は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法を示した流れ図である。図8は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法によって製作された超小型放射線源を示した断面図である。図9(a)及び図9(b)は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのポンピング電圧の影響を分析した結果を示す表及びグラフである。図10(a)及び図10(b)は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス幅の影響を分析した結果を示す表及びグラフである。図11(a)及び図11(b)は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス周波数の影響を分析した結果を示す表及びグラフである。図12は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのポンピング電圧の影響を分析した結果を示したグラフである。図13は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス周波数の影響を分析した結果を示したグラフである。図14は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス幅の影響を分析した結果を示したグラフである。図15は、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適レーザー溶接条件によって反復的に溶接を遂行した後、I−125シードチタンチューブの長さを測定した結果を示した表である。
図5に図示しているように、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置1は、レーザービーム(B)を照射してI−125シードチタンチューブ3をレーザー溶接するための溶接ツール(未図示)と、固定ジグ(Holding Jig)10と、回転ジグ(Rotating Jig)30とを含む。
前記固定ジグ10は、I−125シードチタンチューブ3を固定するためのものであり、その中心部にI−125シードチタンチューブ3を挿入して設置するための設置孔11が貫通形成されている。ここで、前記固定ジグ10の中心部に貫通形成される設置孔11の直径は、前記I−125シードチタンチューブ3の外径と対応するように形成されることが好ましい。
ここで、前記固定ジグ10の中心部に貫通形成される設置孔11に別途の固定部材がさらに具備され、挿入されて設置されるI−125シードチタンチューブ3が設置孔11内で離脱及び解除されないように固定可能に構成されることが好ましい。
一方、前記固定ジグ10の上面及び下面に冷却ディスク(Cooling Disk)50、50’がそれぞれ具備されるが、前記各冷却ディスク50、50’の中心部には、前記I−125シードチタンチューブ3を挿入するための挿入孔51、51’が貫通形成される。
前記のように、前記固定ジグ10の上面及び下面に冷却ディスク50、50’がそれぞれ具備されることで、レーザー溶接時にI−125シードチタンチューブ3から発生する高熱を外部に発散及び放出することができる。ここで、前記各冷却ディスク50、50’は、発生する高熱を外部に発散及び放出するためにモリブデン材質からなる。
本発明の一実施例では、I−125シードチタンチューブ3から発生する高熱を外部に発散及び放出するための各冷却ディスク50、50’が、モリブデン材質で形成されているが、レーザー溶接時にI−125シードチタンチューブ3から発生する高熱を外部に発散及び放出することが容易であれば、前記冷却ディスク50、50’がタングステンのように融点が高い金属など、その他の多様な材質の金属で形成されてもよい。
ここで、固定ジグ10と該固定ジグ10の上面及び下面にそれぞれ具備される冷却ディスク50、50’とは、四角板体形状または円板形状に形成されることが好ましいが、これに限定されない。
前記回転ジグ30は、前記固定ジグ10の一側部に連結されて固定ジグ10を所定角度で回転させるためのものであり、その一側に回転ジグ30を駆動させて前記回転ジグ30に連結される固定ジグ10を回転させるための駆動部(未図示)を具備する。
そして、前記回転ジグ30の一側に連結される駆動部の駆動を制御するための制御部(未図示)が、前記駆動部に電気的に連結されている。
ここで、前記回転ジグ30と前記固定ジグ10とにおける各結合部がネジ結合及び歯車結合で構成されることが好ましい。
以下、本発明に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法を図6(a)ないし図8を参照して説明する。
まず、前記固定ジグ10の中心部に貫通形成された設置孔11にI−125シードチタンチューブ3を設置する(S10)。ここで、前記設置孔11の上部及び下部に露出するI−125シードチタンチューブ3の長さが同一になるように設置されることが好ましい。
そして、前記固定ジグ10の設置孔11に設置されるI−125シードチタンチューブ3の上部及び下部に冷却ディスク50、50’を設置する(S20)。すなわち、前記固定ジグ10の設置孔11に設置されたI−125シードチタンチューブ3の上部及び下部、並びに固定ジグ10の上面及び下面に冷却ディスク50、50’をそれぞれ設置する。ここで、前記I−125シードチタンチューブ3の両端部は、前記各冷却ディスク50、50’の中心部に貫通形成された挿入孔51、51’に挿入されており、それにより前記各冷却ディスク50、50’が固定される。
本発明の一実施例では、前記固定ジグ10にI−125シードチタンチューブ3を設置した後、固定ジグ10上面及び下面に冷却ディスク50、50’をそれぞれ設置するが、前記I−125シードチタンチューブ3の上部または下部に冷却ディスク50または冷却ディスク50’を設置した後、前記冷却ディスク50または冷却ディスク50’が設置されたI−125シードチタンチューブ3を固定ジグ10に設置し、その下部または上部に他の冷却ディスク50’または冷却ディスク50を設置して前記I−125シードチタンチューブ3の設置を完了することも可能である。
前記のように、前記固定ジグ10と、その上面及び下面にそれぞれ設置される冷却ディスク50、50’にI−125シードチタンチューブ3を設置した後、図6(a)及び図6(b)に示すように、前記I−125シードチタンチューブ3の上端に溶接ツール(未図示)を通じてレーザービーム(B)を照射してI−125シードチタンチューブ3の上端を溶接し(S30)、I−125シードチタンチューブ3の上端に溶融プール8を形成する。
その次に、図6(c)及び図6(d)に示すように、前記回転ジグ30を駆動させて固定ジグ10を180゜回転させる(S40)。すなわち、前記I−125シードチタンチューブ3の上端をレーザー溶接した後、I−125シードチタンチューブ3の開放された下端が上部に位置するように回転ジグ30を駆動させて固定ジグ10を180゜回転させる。
このように回転ジグ30を駆動させて固定ジグ10を回転させることで、I−125シードチタンチューブ3の上下位置を変更した後、図6(e)に示すように、前記I−125シードチタンチューブ3の内部に放射線源5を投入する(S50)。
そして、前記I−125シードチタンチューブ3にシルバーシード(Silver Sead)からなる放射線源5を挿入した後、図6(f)ないし図6(h)及び図8に示すように、固定ジグ10の上部に位置し、開放された状態のI−125シードチタンチューブ3の下端にレーザービームを照射して溶接することにより(S60)、I−125シードチタンチューブ3の下端に溶融プール8’を形成する。
前記のように、前記I−125シードチタンチューブ3を固定ジグ10に設置した後、固定ジグ10を回転させてI−125シードチタンチューブ3の両端部を溶接することで、作業者が直接I−125シードチタンチューブ3の位置を変更するための別途の作業が必要ではなく、正確なレーザー溶接が可能で前記I−125シードチタンチューブ3を円周方向の回転させる必要がないので、I−125シードチタンチューブ3を円周方向に回転させるためのモーターなどの別途の回動部材を省略することができる。
ここで、前記I−125シードチタンチューブ3の両端部をレーザー溶接してI−125シード7を製作する場合、I−125シードチタンチューブ7の溶接条件を最適化して安定的な溶接品質の確保が重要である。
そのために、図9(a)ないし図11(b)に図示しているように、同一出力下でのポンピング電圧(Pumping Voltage)の影響とパルス幅(Pulse Width)の影響及びパルス周波数(Pulse Frequency)の影響とを分析した。
すなわち、溶接ツールで照射されるレーザーの出力を同一に設定して、ポンピング電圧を250[V]に設定した後、パルス幅とパルス周波数との影響を分析し、パルス幅を2.5[msec]に設定した後、ポンピング電圧とパルス周波数との影響を分析し、パルス周波数を30[Hz]に設定した後、パルス幅とポンピング電圧との影響を分析した。
前記のように、同一出力下でポンピング電圧とパルス幅及びパルス周波数との影響を比較する場合、図12ないし図14に図示しているように、I−125シードチタンチューブ3の最適溶接条件は、ポンピング電圧が220[V]であり、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]の場合であり、この場合の平均出力は、177[W]になる。
本発明の一実施例では、I−125シードチタンチューブ3の最適溶接条件は、ポンピング電圧が220[V]であり、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]の場合であり、この場合の平均出力は177[W]であるが、I−125シードチタンチューブ3の最適溶接条件が、必ずしもこれに限定されるものではない。
前記のようなI−125シードチタンチューブ3の最適溶接条件によって反復してレーザー溶接を実施した後、I−125シード7の長さを測定した結果、図15に図示しているようにI−125シード7の平均長さは、4.617mm程度であった。
このようにI−125シードチタンチューブ3の最適溶接条件を設定した後、I−125シードチタンチューブ3を溶接する場合、長さの偏差が小さくなるので均一な品質のI−125シード7を製作することができ、それによりI−125シードチタンチューブ3の量産に有利なだけではなく、自動化に適合する。
本発明は、特定の実施例と関連して図示及び説明したが、特許請求の範囲によって示された発明の思想及び領域から逸脱しない限度内で、多様な改造及び変化が可能だということを当業界で通常の知識を有した者なら誰も易しく理解できるだろう。
以上で説明したように、前記のような構成を有する本発明では、内部に放射線源が設置された超小型密封線源であるI−125シードの製作時、I−125シードチタンチューブを固定させるための固定ジグと、それを回転させるための回転ジグとの適用により、I−125シードチタンチューブの溶接時にI−125シードチタンチューブの位置を手作業によって変更する必要がなく、固定ジグに固定されたI−125シードチタンチューブ自体の回転なしに照射されるレーザービームによって溶接作業が遂行される。そのため、再現性に優れ、熟練した作業者に対する依存度を低減させることができ、溶接作業の安全性を確保するとともに放射線被曝を予防することができる。更に、安全性の確保による生産性の向上及び溶接作業全体を容易にして、製造費用を節減させることができ、I−125シードチタンチューブの溶接条件を最適化して安定的な溶接品質の確保が容易なだけでなく、超小型密封線源であるI−125シードの単価を節減することができる。よって、治療用線源の商用化が容易になり、前立腺癌治療などの医療分野で医療費負担を減少させるだけではなく、高価な超小型I−125シードの国産化及び大量生産を容易にして、国内癌治療技術を先進化することができ、高付加価値産業に即時に適用が可能である。また、I−125シードの生産性及び品質信頼性を高めることができ、溶接装置の自動化及び溶接システムの構築が容易なだけではなく、線源抵抗溶接基盤技術として、他の線源の生産工程にそのまま適用が可能である。
従来技術に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接方法を概略的に示す斜視図である。 他の従来技術に係るI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を概略的に示す斜視図である。 (a)〜(h)は、図2に図示されるI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置によって溶接される過程を概略的に示す図である。 本発明に係るI−125シードチタンチューブレーザー溶接装置を概略的に示す正面図である。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を概略的に示す要部断面図である。 (a)〜(h)は、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置によって溶接される過程を概略的に示す図である。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法を示す流れ図である。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法によって製作された超小型放射線源を示す断面図である。 (a)は、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのポンピング電圧の影響を分析した結果を示す表であり、(b)は、同一出力下でのポンピング電圧の影響を分析した結果を示すグラフである。 (a)は、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス幅の影響を分析した結果を示す表であり、(b)は、同一出力下でのパルス幅の影響を分析した結果を示すグラフである。 (a)は、I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス周波数の影響を分析した結果を示す表であり、(b)は、同一出力下でのパルス周波数の影響を分析した結果を示すグラフである。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのポンピング電圧の影響を分析した結果を示すグラフである。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス周波数の影響を分析した結果を示すグラフである。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適焦点位置を導出するための最適レーザー溶接条件中、同一出力下でのパルス幅の影響を分析した結果を示すグラフである。 I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置を通じて照射されるレーザービームの最適レーザー溶接条件によって繰り返し溶接を行った後、I−125シードチタンチューブの長さを測定した結果を示す表である。
符号の説明
1…I−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置、3…I−125シードチタンチューブ、5…放射線源、7…I−125シード、8、8’…溶融プール、10…固定ジグ、11…設置孔、30…回転ジグ、50、50’…冷却ディスク、51、51’…挿入孔。

Claims (7)

  1. チタン(Ti)チューブの内部にI−125放射線源を設置した後、レーザービーム(B)で溶接して超小型密封線源を製作するためのI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置において、
    I−125シードチタンチューブ(3)を固定するための固定ジグ(10)と、
    該固定ジグ(10)を180゜回転させ、前記I−125シードチタンチューブ(3)の下端が上部に位置するように前記I−125シードチタンチューブ(3)の上下位置を変更するために、前記固定ジグ(10)の一側面に連結される回転ジグ(30)と、
    該固定ジグ(10)の上面及び下面にそれぞれ具備される冷却ディスク(50、50’)とを含み、I−125シードチタンチューブ(3)のレーザービームによる最適溶接条件としては、ポンピング電圧が220[V]で、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]であることを特徴とするI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  2. 前記固定ジグ(10)の中心部には、I−125シードチタンチューブ(3)を挿入して設置するための設置孔(11)が貫通形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  3. 前記各冷却ディスク(50、50’)の中心部には、I−125シードチタンチューブ(3)を挿入するための挿入孔(51、51’)が貫通形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  4. 前記冷却ディスク(50、50’)が、発生する高熱を外部に発散及び放出するため、モリブデン材質からなることを特徴とする、請求項3に記載のI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  5. 前記回転ジグ(30)の一側に、回転ジグ(30)を駆動させて、該回転ジグ(30)に連結された固定ジグ(10)を回転させるための駆動部が具備されることを特徴とする、請求項1に記載のI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  6. 前記駆動部の一側に、電気的に連結されて駆動部の駆動を制御する制御部が具備されることを特徴とする、請求項5に記載のI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置。
  7. 内部にI−125放射線源(5)が設置されるI−125シードチタンチューブ(3)を固定するために、中心部に設置孔(11)が貫通形成された固定ジグ(10)、
    該固定ジグ(10)を所定角度で回転させるために、前記固定ジグ(10)の一側面に連結される回転ジグ(30)、
    該固定ジグ(10)の上面及び下面にそれぞれ具備され、中心部に挿入孔(51、51’)が貫通形成された冷却ディスク(50、50’)、
    前記回転ジグ(30)の一側に具備される駆動部、及び
    前記駆動部の一側に具備される制御部を含むI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法において、
    前記固定ジグ(10)の設置孔(11)にI−125シードチタンチューブ(3)を設置する工程(S10)、
    前記固定ジグ(10)の上面及び下面に冷却ディスク(50、50’)を設置する工程(S20)、
    前記I−125シードチタンチューブ(3)にレーザービームを照射してI−125シードチタンチューブ(3)の上端を溶接する工程(S30)、
    前記回転ジグ(30)の駆動によって前記I−125シードチタンチューブ(3)の上下位置を変更するために、固定ジグ(10)が180゜回転する工程(S40)、
    前記I−125シードチタンチューブ(3)の内部に放射線源(5)を投入する工程(S50)、及び
    前記I−125シードチタンチューブ(3)にレーザービームを照射してI−125シードチタンチューブ(3)の下端を溶接する工程(S60)
    を含み、I−125シードチタンチューブ(3)のレーザービームによる最適溶接条件としては、ポンピング電圧が220[V]で、パルス幅が2.30[msec]であり、パルス周波数が50[Hz]であることを特徴とするI−125シードチタンチューブのレーザー溶接装置による溶接方法。
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