JP4975235B2 - 連続ストリップ材処理ラインにおける材温制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱を利用しない加熱手段と誘導加熱手段とを併用した連続ストリップ材処理ラインにおける材温制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、誘導加熱を利用しない加熱手段と誘導加熱手段とを併用した連続ストリップ材処理ラインは公知である(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6-114330号公報
【特許文献2】
特開平10-180181号公報
【0004】
上記特許文献1には、塗料を塗布された後のストリップ材を所望の温度に低温加熱する遠赤外ヒータを用いた予備加熱ゾーンと、保温ゾーンと、上記ストリップ材をより高い所望の温度に急速加熱する誘導加熱コイルを用いた急速加熱ゾーンが設けられた連続式塗装ラインにおけるストリップ材の連続塗装方法が開示されている。
【0005】
上記特許文献2には、塗料を塗布された後のストリップ材を誘導加熱により所望の温度領域まで急速過熱した後、引続き熱風焼付炉において焼付処理するようにした連続塗装ラインにおける塗装ストリップ材の焼付方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の方法は、ストリップ材が一定の速度で搬送されている定常時にのみ適用できるだけで、現実にはよくある操業中における搬送速度の変更時におけるストリップ材に対する加熱処理については上記特許文献1では、一切触れられていない。上記搬送速度が変更された場合、各加熱手段の応答速度の差異により過渡期におけるストリップ材に対する昇温能力にばらつきが生じる。即ち、上記予備加熱ゾーンの遠赤外ヒータの応答速度は比較的遅いのに対して、上記急速加熱ゾーンの誘導加熱コイルの応答速度は速く、上記搬送速度の変更時における過渡期にストリップ材に対する各加熱手段による昇温能力に過不足が発生する。このため、各加熱手段毎に独立して加熱能力の制御がなされる場合、最終材温の変動幅が大きくなりストリップ材の製品品質が悪化するという問題が生じる。さらに、上記搬送速度の変更の度合いによっては、いずれかの加熱手段がこの変化に完全に対応することができない場合が発生し得るが、この場合も各加熱手段毎に独立して加熱能力の制御がなされていれば、上記同様、製品品質の悪化を招くという問題がある。
【0007】
上記特許文献2に記載の方法についても、この方法は定常時にのみ適用されるだけで、上記搬送速度の変更時には適用できず、上記同様の問題が生じる。
【0008】
本発明は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、ストリップ材の搬送速度の変更時にも適用でき、最終材温の変動を抑制し、製品品質の向上を可能とした連続ストリップ材処理ラインにおける材温制御システムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1発明は、
炉内雰囲気温度及び風速を調節する加熱源を伴った第1加熱炉と、
誘導加熱手段を内部に有する第2加熱炉と、
連続搬送され、先行処理後、上記第1加熱炉、及びこれに続き上記第2加熱炉を通過するストリップ材の搬送速度を検出し、検出速度を示す速度信号を出力する速度センサと、
上記誘導加熱手段に供給する電力を調節する調節器と、
上記鋼種毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブル、及び上記先行処理の種類毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブルを内蔵し、
ストリップ材処理作業に際し、予め入力された上記ストリップ材の鋼種、上記先行処理の種類に対応する各種数値を抽出するとともに、
上記第2加熱炉の出口部における上記ストリップ材の目標温度、及び板厚、板幅を上記種類毎に作成された上記テーブルから得られるようにしておくか、ストリップ材処理作業に際し、予め入力するようにして、
この目標温度、及び板厚、板幅を含み、上記抽出により得られた各種数値と上記速度信号に基づき、後述する(1)〜(4)を用いて、T 1IN ,T 1OUT ,T f ,LS,C,K 1 ,K 2 及びαを既知の値とし、出熱量QOUTと入熱量QINが等しくなるように上記加熱源の必要風速V f を演算し、この演算結果に基づき上記加熱源を制御してその出力調節をするとともに、
前記速度センサからの速度信号により、ストリップ材の搬送速度が変更された場合、後述する(1)〜(4)を用いて、T 1IN ,T f ,LS,C,K 1 ,K 2 ,V f 及びαを既知の値とし、上記第1加熱炉の出口部における上記ストリップ材の材温T 1OUT を算出する予測演算を行い、上記各種数値と上記速度信号と上記予測演算の結果に基づき後述する(5),(6)を用いて上記誘導加熱手段に必要な供給電力P O を演算し、この演算結果に基づき上記調節器を制御し、上記調節器を介して上記必要な供給電力を出力させる演算制御部と
を備えた構成とした。
【0010】
第2発明は、第1発明の構成に加えて、上記演算制御部が、上記必要な供給電力の演算において、上記予測演算の結果に基づく値として、上記第2加熱炉内における上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での平均的な材温となる上記第2加熱炉内の中央付近の上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での材温を採用する構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明に係る材温制御システム1が適用された連続ストリップ材処理ラインの一例である連続ストリップ材塗装ライン2を示している。この連続ストリップ材塗装ライン2には、連続搬送されるストリップ材Sに塗装処理を施す先行処理部11に続いて第1加熱炉12、さらにこれに続いて第2加熱炉13が設置されている。
【0012】
第1加熱炉12には、加熱源の一例である加熱空気供給ファン21から延びた加熱空気供給流路22が接続されている。この加熱空気供給ファン21の駆動用モータ21Aは演算制御部23に接続されたインバータ24を介して電源25から電力供給されるとともに、インバータ24を介して演算制御部23により回転数制御される。そして、加熱空気供給ファン21から供給される加熱空気の風量が調節されてストリップ材Sへの吹き付け風速が変化させられることによりストリップ材Sの温度、即ち材温の制御が行われる。
【0013】
第2加熱炉13には、加熱源として内部に誘導加熱手段31が設けられている。この誘導加熱手段31は、演算制御部23に接続された調節器32を介して電源25から電力供給されるとともに、調節器32を介して演算制御部23により供給電力制御される。そして、調節器32を介して誘導加熱手段31に供給される電力が制御されることにより、ストリップ材Sに生じる渦電流の強さが変化し、これにより材温の制御が行われる。
【0014】
演算制御部23には、ストリップ材処理作業に際し、予めストリップ材Sの鋼種、先行処理の種類、ここではペイントコード等が入力されるとともに、ストリップ材処理作業中、継続的にライン速度、即ちストリップ材Sの搬送速度Vを検出する速度センサ33から検出速度を示す速度信号が入力されている。また、演算制御部23内には、鋼種毎に比熱、比重等、熱量計算に必要な数値が書込まれたテーブル、及びペイントコード毎に塗布厚み、比熱、蒸発潜熱等、熱量計算に必要な数値が書込まれたテーブルが予め作成されている。さらに、第1加熱炉12の入口部におけるストリップ材Sの温度、及び第2加熱炉13の出口部におけるストリップ材Sの目標温度、及び板厚、板幅については、上述した記種類毎に作成された上記テーブルからか、ストリップ材処理作業に際し、予め入力されることにより得られるようになっている。
【0015】
具体的には、第1加熱炉12における出熱量QOUT及び入熱量QINについては、次式のように表すことができる。
QOUT=C・LS/60・(T1OUT−T1IN) (1)
QIN=QC+QR (2)
QC=K1・f1(T1IN,T1OUT,Tf)・Vf^α (3)
QR=K2・f2(T1IN,T1OUT,Tf) (4)
C:ストリップ材の単位長さ当りの熱容量(kJ/m/°k)
LS:搬送速度(ライン速度)(m/min)
T1IN:第1加熱炉入口部における材温(℃)
T1OUT:第1加熱炉出口部における材温(℃)
QC:対流伝熱量(kW)
QR:放射伝熱量(kW)
Tf:加熱空気温度(℃)
K1:係数(炉形状、板幅、炉長によって決定される対流伝熱係数)
K2:係数(放射率、板幅、炉長によって決定される放射伝熱係数)
Vf:風速(m/sec)
α:風速関与係数
f1(T1IN,T1OUT,Tf):温度関数1
f2(T1IN,T1OUT,Tf):温度関数2
【0016】
そして、演算制御部23において、T1IN,T1OUT,Tf,LS,C,K1,K2及びαを既知の値として、上記の式を用いて、QIN=QOUTとなるVf(必要風速)が算出され、このVfが実現されるように演算制御部23により駆動用モータ21Aの回転数がインバータ24を介して制御される。
【0017】
また、第2加熱炉13におけるストリップ材加熱負荷Pn(kW)及び供給電力PO(kW)については、次式のように表すことができる。
Pn=C・LS・(T2OUT−T2IN)/60 (5)
PO=(1/η)・(Pn+Pa) (6)
C:ストリップ材の単位長さ当りの熱容量(kJ/m/°k)(既述)
LS:搬送速度(ライン速度)(m/min)(既述)
T2IN:第2加熱炉入口部における材温(℃)
T2OUT:第2加熱炉出口部における材温(℃)
η:効率
Pa:対流放射損失(kW)
【0018】
そして、演算制御部23において、上記の式の演算が行われ、(6)式で算出された値となるように、演算制御部23により誘導加熱手段31に供給される電力が調節器32を介して調節される。
【0019】
速度センサ33により検出された搬送速度は継続的に演算制御部23に入力されており、例えば図2中、(I)に示すように、搬送速度が80m/minから40m/minに変更された場合、第1加熱炉12での出熱量QOUTに対応して入熱量QINを減少させるために、演算制御部23により略同じタイミングで駆動用モータ21Aの回転数の低下が開始され、図2中、(II)に示すように例えば当初30m/secの風速から減速が始まる。図2中、(II)において二点鎖線Aで示すように搬送速度の変化に時間遅れなく追随して風速も変化するのが理想的であるが、現実には、駆動用モータ21Aの回転数を変化させる速度に限度があるため、図2中、(II)において実線で示すように緩やかな減速となる。このため、図2中、(II)においてハッチング部で示すように、ストリップ材Sに対する供給熱量が過多となる状態が発生する。この結果、図2中、(III)に示すように、第1加熱炉12の出口部における材温は、例えば当初100℃に保たれていたのが、搬送速度の変更開始のタイミングから時間Δt1だけ若干の時間遅れで上昇し始める。
【0020】
やがて、風速は搬送速度40m/minに対応する12m/minに達し、この状態に保たれ、これに対して若干の時間遅れで、100℃から上昇傾向にあった第1加熱炉12の出口部における材温も下降し始め、当初の100℃の状態に落ち着く。
【0021】
また、上述した搬送速度の変更に伴い、演算制御部23により調節器32を介して誘導加熱手段31への供給電力も調節され、この供給電力は、図2中、(IV)で示すように、例えば当初の搬送速度80m/minに対応する500kWから搬送速度40m/minに対応する255kWまで、搬送速度の変化に対して実質的に時間遅れなく変化してゆく。もしも、第2加熱炉13の入口部における材温、即ち第1加熱炉12の出口部における材温が100℃に保たれているのであれば、誘導加熱手段31への供給電力を変化させ、255kWに保つことにより、第2加熱炉13の出口部における材温は、図2中、(V)で示すように、意図する目標温度、例えば230℃に保たれるはずである。しかし、上述したように、第1加熱炉12の出口部での材温、即ち第2加熱炉13の入口部での材温は過渡的に上昇するため、上記供給電力を255kWに保ったままにしておくと、図2中、(V)において二点鎖線Bで示すように、第2加熱炉13の出口部での材温は上述した過渡的な材温上昇に影響されて過渡的に上昇し、目標温度から大きく乖離してしまうことになる。
【0022】
しかしながら、本発明に係る材温制御システム1が適用されたこの連続ストリップ材塗装ライン2においては、継続的に速度センサ33から速度信号が入力され、かつ予め熱量計算に必要な数値が入力され、さらに熱量計算に必要なテーブルが作成された演算制御部23により継続的に第2加熱炉13の入口部における材温、即ち図2中、(III)で示される材温の予測演算がなされ、この予測演算による算出結果に基づき上記供給電力の演算がなされるようになっている。そして、この演算による算出結果に基づき、調節器32を介して誘導加熱手段31に供給される電力が調節される。即ち、図2中、(IV)において実線で示すように、供給電力が255kWに変化させられた後、(V)にて二点鎖線Bで示される温度上昇を抑制するように過渡的にさらに供給電力が降下させられるようになっている。
【0023】
第2加熱炉13内の誘導加熱手段31に必要な供給電力に関し、演算制御部23における演算では、上述したようにストリップ材加熱電力Pnは第2加熱炉13の出口部における材温、即ち目標温度と第2加熱炉13の入口部における材温との差に略比例して決められ、搬送速度が一定のときには、この入口部における材温を採用しても材温制御上問題はない。しかしながら、搬送速度の変更時においては、予測演算された第2加熱炉13の入口部における材温は必ずしも第2加熱炉13内におけるストリップ材Sの各部が第2加熱炉13の入口部にあった時点での材温を反映したものにはなっていない。そこで、本発明では、上記入口部における材温に代えて、第2加熱炉13内におけるストリップ材Sの各部が第2加熱炉13の入口部にあった時点での平均的な材温、例えば第2加熱炉13内の中央付近のストリップ材Sが第2加熱炉13の入口部にあった時点での材温を上記入口部における材温と見なして上記必要な供給電力の演算を行い、この演算結果に基づき誘導加熱手段31に電力供給するようにしてある。この結果、図2中、(IV)に示すように、第2加熱炉13の出口部における材温の過渡的な上昇時よりも時間Δt2だけ若干遅れて供給電力の過渡的な低減がなされ、これにより、(V)に示すように、上記出口部における材温の変動が小幅に抑えられる。具体的には、家電製品関係の連続ストリップ材塗装ラインでは、最終材温と目標温度との許容差は±5℃の場合があるが、上述した連続ストリップ材塗装ライン2はこれを満たすものである。
【0024】
なお、図2に関する記述において種々具体的な数値を挙げたが、これらはあくまでも説明を分かり易くするための例示であって、本発明がこれらの数値に限定されるものでないことは言うまでもない。
また、先行処理は塗装処理に限らず、この他例えば焼鈍処理の場合も含まれる。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、第1発明によれば、炉内雰囲気温度及び風速を調節する加熱源を伴った第1加熱炉と、誘導加熱手段を内部に有する第2加熱炉と、連続搬送され、先行処理後、上記第1加熱炉及びこれに続き上記第2加熱炉を通過するストリップ材の搬送速度を検出し、検出速度を示す速度信号を出力する速度センサと、上記誘導加熱手段に供給する電力を調節する調節器と、上記鋼種毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブル、及び上記先行処理の種類毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブルを内蔵し、ストリップ材処理作業に際し、予め入力された上記ストリップ材の鋼種、上記先行処理の種類に対応する各種数値を抽出するとともに、上記第2加熱炉の出口部における上記ストリップ材の目標温度、及び板厚、板幅を上記種類毎に作成された上記テーブルから得られるようにしておくか、ストリップ材処理作業に際し、予め入力するようにして、この目標温度、及び板厚、板幅を含み、上記抽出により得られた各種数値と上記速度信号に基づき、上記加熱源の必要出力を演算し、この演算結果に基づき上記加熱源を制御してその出力調節をするとともに、上記第1加熱炉の出口部における上記ストリップ材の材温を算出する予測演算を行い、上記各種数値と上記速度信号と上記予測演算の結果に基づき上記誘導加熱手段に必要な供給電力を演算し、この演算結果に基づき上記調節器を制御し、上記調節器を介して上記必要な供給電力を出力させる演算制御部とを備えた構成としてある。
このため、本発明に係る材温制御システムは、ストリップ材の搬送速度の変更時にも適用でき、搬送速度の変更時においても、第2加熱炉の出口部における最終材温の変動を抑制し、製品品質の向上が可能になるという効果を奏する。
【0026】
第2発明によれば、第1発明の構成に加えて、上記演算制御部が、上記必要な供給電力の演算において、上記予測演算の結果に基づく値として、上記第2加熱炉内における上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での平均的な材温となる上記第2加熱炉内の中央付近の上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での材温を採用する構成としてある。
このため、上記出口部における材温の変動を最小限に抑え、製品品質のさらなる向上が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る材温制御システムが適用された連続ストリップ材塗装ラインの概略を示す図である。
【図2】 図1に示す連続ストリップ材塗装ラインにおける搬送速度の変更時における第1加熱炉での風速、第2加熱炉での供給電力、材温のそれぞれの変化する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 材温制御システム
2 連続ストリップ材塗装ライン
11 先行処理部
12 第1加熱炉
13 第2加熱炉
21 加熱空気供給ファン
21A 駆動用モータ
22 加熱空気供給流路
23 演算制御部
24 インバータ
25 電源
31 誘導加熱手段
32 調節器
33 速度センサ
S ストリップ材
V 搬送速度
Claims (2)
- 炉内雰囲気温度及び風速を調節する加熱源を伴った第1加熱炉と、
誘導加熱手段を内部に有する第2加熱炉と、
連続搬送され、先行処理後、上記第1加熱炉、及びこれに続き上記第2加熱炉を通過するストリップ材の搬送速度を検出し、検出速度を示す速度信号を出力する速度センサと、
上記誘導加熱手段に供給する電力を調節する調節器と、
上記鋼種毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブル、及び上記先行処理の種類毎に熱量計算に必要な数値を書込んだテーブルを内蔵し、
ストリップ材処理作業に際し、予め入力された上記ストリップ材の鋼種、上記先行処理の種類に対応する各種数値を抽出するとともに、
上記第2加熱炉の出口部における上記ストリップ材の目標温度、及び板厚、板幅を上記種類毎に作成された上記テーブルから得られるようにしておくか、ストリップ材処理作業に際し、予め入力するようにして、
この目標温度、及び板厚、板幅を含み、上記抽出により得られた各種数値と上記速度信号に基づき、下式(1)〜(4)を用いて、T 1IN ,T 1OUT ,T f ,LS,C,K 1 ,K 2 及びαを既知の値とし、出熱量QOUTと入熱量QINが等しくなるように上記加熱源の必要風速V f を演算し、この演算結果に基づき上記加熱源を制御してその出力調節をするとともに、
前記速度センサからの速度信号により、ストリップ材の搬送速度が変更された場合、下式(1)〜(4)を用いて、T 1IN ,T f ,LS,C,K 1 ,K 2 ,V f 及びαを既知の値とし、上記第1加熱炉の出口部における上記ストリップ材の材温T 1OUT を算出する予測演算を行い、上記各種数値と上記速度信号と上記予測演算の結果に基づき下式(5),(6)を用いて上記誘導加熱手段に必要な供給電力P O を演算し、この演算結果に基づき上記調節器を制御し、上記調節器を介して上記必要な供給電力を出力させる演算制御部と
を備えた連続ストリップ材処理ラインにおける材温制御システム。
QOUT=C・LS/60・(T1OUT−T1IN) (1)
QIN=QC+QR (2)
QC=K1・f1(T1IN,T1OUT,Tf)・Vf^α (3)
QR=K2・f2(T1IN,T1OUT,Tf) (4)
C:ストリップ材の単位長さ当りの熱容量(kJ/m/°k)
LS:搬送速度(ライン速度)(m/min)
T1IN:第1加熱炉入口部における材温(℃)
T1OUT:第1加熱炉出口部における材温(℃)
QC:対流伝熱量(kW)
QR:放射伝熱量(kW)
Tf:加熱空気温度(℃)
K1:係数(炉形状、板幅、炉長によって決定される対流伝熱係数)
K2:係数(放射率、板幅、炉長によって決定される放射伝熱係数)
Vf:風速(m/sec)
α:風速関与係数
f1(T1IN,T1OUT,Tf):温度関数1
f2(T1IN,T1OUT,Tf):温度関数2
P n =C・LS・(T 2OUT −T 2IN )/60 (5)
P O =(1/η)・(P n +P a ) (6)
C:ストリップ材の単位長さ当りの熱容量(kJ/m/°k)
LS:搬送速度(ライン速度)(m/min)
T 2IN :第2加熱炉入口部における材温(℃)
T 2OUT :第2加熱炉出口部における材温(℃)
η:効率
P a :対流放射損失(kW) - 上記演算制御部が、上記必要な供給電力の演算において、上記予測演算の結果に基づく値として、上記第2加熱炉内における上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での平均的な材温となる上記第2加熱炉内の中央付近の上記ストリップ材が上記第2加熱炉に進入する時点での材温を採用することを特徴とする請求項1に記載の連続ストリップ材処理ラインにおける材温制御システム。
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