JP4974210B2 - ハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置 - Google Patents

ハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動機の回生ブレーキ機能および力行側機能の故障を未然に防止するハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置に関する。
ハイブリッド自動車などのハイブリッドシステムでは、電動機が有する回生ブレーキ機能により車体の停止補助とエネルギ回収とを図っている。さらに、車体の停止は、運転者がペダルを踏むなどして作動させる別の機械式ブレーキにより確実な停止を図っている。
また、電動機を発電機として用いるときの回生ブレーキ機能により停止補助とエネルギ回収を図ったハイブリッドシステムを備えたハイブリッド式建設車両がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−133319号公報(第4−5頁、図1)
しかしながら、従来のハイブリッドシステムでは、電動機が有する回生ブレーキ機能の故障(回生ブレーキ機能の低下、使用条件を超えた運転を含む)の前兆を検知する機能、抑制処理をする機能を備えているものはなく、回生ブレーキ機能が損なわれるとその復旧が容易でなく、また安全停止上の懸念が生じるという問題がある。
同様に、電動機の力行側機能の故障(これは安全停止上の問題ではないが)に対する前兆を検知する機能、抑制処理をする機能を備えているものはなく、力行側機能が損なわれるとその復旧が容易でない問題がある。
また、電動機などの機器の使用条件を広範囲に拡大し、種々の使用条件に対処できるようにするため、機器容量が増加する問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、電動機が有する回生ブレーキ機能および力行側機能が故障する前に、その前兆を判別して回生ブレーキ機能および力行側機能の低下を抑制し復旧させることで、安全停止上の問題を回避し、信頼性の向上、運転継続性の確保および機器容量の適正化を図れるハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、ハイブリッド式作業機械において回生ブレーキ機能を備え作動体を作動する電動機と、この電動機の力行側機能および発電機として用いるときの回生ブレーキ機能の故障前の前兆状態を判別処理する故障前兆判別回路と、この故障前兆判別回路による故障前の前兆状態の判別により電動機の供給・回収パワーを抑制低下させることで電動機の力行側機能および回生ブレーキ機能の機能低下を抑制し復旧させる機能低下抑制・復旧処理回路とを具備し、故障前兆判別回路は、電動機およびその電動機を制御するインバータの少なくとも一方の温度を検出して、この検出された温度が設定された温度上限リミットを超えたか否かを判別し温度上限リミットを超えて上昇したと判別したときはオン信号を出力する想定外温度上昇判別手段と、電動機により作動される作動体の作動速度または電動機作動速度を検出して、この作動速度と操作信号により指令された指令速度との速度偏差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別し所定の許容範囲内から逸脱したと判別したときはオン信号を出力する想定外速度偏差判別手段と、電動機およびインバータを構成する機器の機器機能の低下状況を検出して機器機能が所定の基準値まで低下したと判別したときはオン信号を出力する機器機能低下判別手段と、想定外温度上昇判別手段、想定外速度偏差判別手段および機器機能低下判別手段の少なくとも1つからのオン信号により機能低下抑制・復旧処理回路にオン信号を出力するオア回路とを備えハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置である。
求項記載の発明は、請求項1記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置において、発電機として機能する電動機から発生した電力を蓄電する蓄電装置を備え、故障前兆判別回路は、蓄電装置と電動機との間の母線電圧を検出して母線電圧の設定範囲以下への低下および設定範囲以上への上昇を判別してオン信号を出力する想定外母線電圧判別手段と、蓄電装置の蓄電状態を検出して蓄電状態の設定範囲以下への低下および設定範囲以上への上昇を判別してオン信号を出力する想定外蓄電状態判別手段とを具備したものである。
請求項記載の発明は、請求項1または2記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置における故障前兆判別回路が、前兆現象を表示および記憶する前兆現象表示・記憶器を具備したものである。
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置における機能低下抑制・復旧処理回路が、作動体の作動速度または加減速度を抑制する作動体パワー抑制信号を出力する作動体パワー抑制回路を備え、作動体パワー抑制回路は、力行側の作動体パワー抑制信号を出力するとともに、回生ブレーキ安全停止使用対象システムの力行側速度が抑制され、かつその作動体の作動速度が低下していることを条件として、回生側の作動体パワー抑制信号を出力するものである
請求項1記載の発明によれば、故障前兆判別回路および機能低下抑制・復旧処理回路により、ハイブリッド式作業機械の電動機が有する回生ブレーキ機能および力行側機能の故障前の前兆状態を判別処理して、電動機の供給・回収パワーを抑制低下させることで電動機の回生ブレーキ機能および力行側機能の機能低下を抑制し復旧させるので、電動機の回生ブレーキ機能および力行側機能が故障するに至ることを未然に防止できる。特に、故障前兆判別回路の想定外温度上昇判別手段、想定外速度偏差判別手段、機器機能低下判別手段およびこれらの少なくとも1つからのオン信号により機能低下抑制・復旧処理回路にオン信号を出力するオア回路により、電動機およびそのインバータの想定外の温度上昇、作動体の想定外の速度偏差および機器の機能低下のいずれの回生ブレーキ機能および力行側機能の機能低下が発生しても、その機能低下を抑制し復旧させるので、電動機の回生ブレーキ機能および力行側機能が故障するに至ることを未然に防止できる。また、ハイブリッド式作業機械の電動機の使用条件を超えた運転にも対処できるので、使用条件の広範囲化に伴う機器容量の不必要な増加を避けることもできる。これらにより、回生ブレーキによるエネルギ回収と、それによる効率アップに積極的に取組むことができる。
求項記載の発明によれば、想定外母線電圧判別手段および想定外蓄電状態判別手段は、母線電圧および蓄電状態の想定外の低下および上昇により力行側の故障前兆と回生側の故障前兆とを区別して判別できるので、機能低下の抑制・復旧処理に容易に対処できる。
請求項記載の発明によれば、前兆現象表示・記憶器により故障前兆現象の発生原因を確認できるので、その調査に活用でき、メンテナンスなどで容易に対処できる。
請求項記載の発明によれば、温度上昇などは回生のみでなく力行側のパワー過大によっても生じ、これが進むと回生ブレーキ故障に至るので、作動体パワー抑制回路は、力行側および回生側のどちらの作動体パワーも抑制し、また、力行側の作動体パワー抑制では特に制約はないが、回生側の作動体パワー抑制では、安全停止系の回生ブレーキ機能を抑制しても安全停止上の問題がないことの確認が抑制の条件となるので、先ず回生ブレーキ安全停止使用対象システムの力行側作動速度または加減速度が抑制され、かつ、その作動速度が低下した後であれば、回生ブレーキ機能を抑制しても問題がないことを確認できたとして、作動体パワー抑制回路より回生側の作動体パワー抑制信号を出力するので、作動体を停止させる際に、回生ブレーキ機能の抑制により安全停止機能が損なわれるおそれを防止できる。この回生ブレーキ機能の抑制・復旧処理により、温度上昇、蓄電装置の過放電・過充電などが緩和されて、回収ブレーキ機能を復旧できる
以下、本発明を図1乃至図4に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
図2は、ハイブリッド式作業機械としてのハイブリッド式油圧ショベル1に搭載されたハイブリッドシステムを示し、左右の走行用電動機2mによりそれぞれ駆動する左右の履帯を備えた作動体としての下部走行体2に、作動体としての上部旋回体3が旋回用電動機3mにより旋回可能に設けられ、この上部旋回体3には動力装置4および作動体としての作業装置5が搭載されている。左右の走行用電動機2mおよび旋回用電動機3mには、一般的に非常停止時などに用いられる電磁ブレーキ(図示せず)などのメカブレーキが設けられている。
作業装置5は、上部旋回体3に対してブームシリンダ6cにより上下方向に回動されるブーム6が軸支され、このブーム6の先端にアームシリンダ7cにより回動されるアーム7が回動自在に軸支され、このアーム7の先端にバケットシリンダ8cにより回動されるバケット8が軸支されている。
動力装置4は、エンジン11と電動機12とが動力伝達装置13を介してポンプ14a,14bに接続され、左右の走行用電動機2m、旋回用電動機3mおよび電動機12(以下、単に「電動機2m,3m,12」という)には、インバータ15およびコンバータ16を介して、発電機として機能する電動機2m,3m,12から発生した電力を蓄電するバッテリなどの蓄電装置17が接続されている。動力伝達装置13は、エンジン11と電動機12とポンプ14a,14bとの間を断続するためのクラッチ機構を内蔵している。
各電動機2m,3m,12は、蓄電装置17からの電力の供給を受けてそれぞれの作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)を作動するが、外力(降坂自重走行力、旋回慣性力、エンジン出力またはポンプ14bの動力再生モータ機能)により駆動されるときは発電機として制御でき、回生エネルギを蓄電装置17に回収できる。
このハイブリッド式油圧ショベル1のキャブ内オペレータにより操作される操作レバーなどの操作器18は、その操作量に応じた作動速度で各電動機2m,3m,12および各シリンダ6c,7c,8cを作動させるものであり、制御器19を介して各電動機2m,3m,12を方向制御および速度制御するとともに、コントロール弁20を介して各シリンダ6c,7c,8cを方向制御および速度制御する。
制御器19は、蓄電装置17から各電動機2m,3m,12に供給される駆動電力を制御するとともに、各電動機2m,3m,12が発電機として駆動されたときは発電された電力を蓄電装置17に蓄えるようにインバータ15およびコンバータ16を制御する。
このとき、走行用電動機2mを制御する走行系システムおよび旋回用電動機3mを制御する旋回系システムは、各電動機2m,3mが発電機として駆動されたときは回生ブレーキ機能を安全停止に利用する回生ブレーキ安全停止使用対象システムとしての回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムである。
一方、ブームシリンダ6cの再生エネルギを電動機12を介して回収可能なブームシリンダ系システムは、電動機12が発電機として駆動されたときに回生ブレーキ機能は安全停止に利用しない回生ブレーキ安全停止不使用系サブシステムである。
すなわち、ポンプ14bは、動力再生モータ機能を有し、コントロール弁20と作動油タンクとの間に設けられた逆止弁20aにより、例えば作業装置5の自重による下降動作に伴なってブームシリンダ6cのヘッド側(下端側)から吐出された戻り油をポンプ14bの吸込側へ供給することで、このポンプ14bは油圧モータとして機能し、動力伝達装置13などを介して電動機12を発電機として駆動するので、再生エネルギを回収することは可能であるが、電動機12の回生ブレーキ機能を安全停止に利用する必要はない。
図2に点線で示されるように、電動機2m,3m,12、インバータ15、コンバータ16、インバータ15・コンバータ16間の母線、蓄電装置17、操作器18、制御器19などから引出された状態検出ラインが、故障前兆判別回路21に接続されている。この故障前兆判別回路21は、電動機2m,3m,12の力行側機能および発電機として用いるときの回生ブレーキ機能の故障前の前兆状態を判別処理するものである。
故障前兆判別回路21には、機能低下抑制・復旧処理回路22が接続されている。この機能低下抑制・復旧処理回路22は、故障前兆判別回路21による故障前の前兆状態の判別により電動機2m,3m,12の供給・回収パワーを抑制低下させることで電動機の力行側機能および回生ブレーキ機能の機能低下を抑制し復旧させるものである。すなわち、故障前兆状態を復旧させるために、大きな操作信号が入力されても作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の作動速度または加減速度を強制的に低下させる。
次に、図1により故障前兆判別回路21および機能低下抑制・復旧処理回路22の回路構成を説明する。
故障前兆判別回路21には、電動機2m,3m,12およびこれらの電動機2m,3m,12を制御するインバータ15の少なくとも一方の温度を検出する電動機/インバータ温度センサ23と、この電動機/インバータ温度センサ23により検出された温度が想定外に上昇した状態を判別する想定外温度上昇判別器24とによって、想定外温度上昇判別手段21aが設けられている。
想定外温度上昇判別器24は、電動機/インバータ温度センサ23により検出された温度が、設定された温度上限リミットを超えて逸脱したか否かを判別し、検出された温度が、設定された温度上限リミットを超えて上昇したと判定したときは、オン信号「1」を出力する。
さらに、電動機2m,3m,12により作動される作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の作動速度(走行速度、旋回速度、ブーム速度など)または電動機作動速度を検出する速度検出器25と、この速度検出器25により検出された作動速度と操作器18からの操作信号により指令された指令速度とを比較する速度比較回路26と、この速度比較回路26から出力された作動速度と指令速度との速度偏差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別する想定外速度偏差判別器27とによって、想定外速度偏差判別手段21bが設けられている。
図2に示された速度検出器25は、電動機12の最終負荷である作業装置5の角度変化を検出する角度センサまたはシリンダ流量センサなどであり、これらのセンサによりブーム6の下げ速度などを検出する。
想定外速度偏差判別器27は、速度比較回路26により比較演算された速度偏差が、所定の許容範囲内から逸脱したと判別したときは、オン信号「1」を出力する。
さらに、操作器18からの操作信号と制御器19から出力された制御信号とを比較する制御信号比較回路28と、この制御信号比較回路28での比較により演算された操作信号に対する制御信号の偏差すなわち制御信号偏差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別する想定外制御信号偏差判別器29とによって、想定外制御信号偏差判別手段21cが設けられている。
想定外制御信号偏差判別器29は、制御信号比較回路28により比較演算された制御信号偏差が、所定の許容範囲内から逸脱したと判別したときは、オン信号「1」を出力する。
さらに、電動機2m,3m,12またはインバータ15を構成する機器の状態を検出する機器状態検出器31と、この機器状態検出器31により検出された機器状態から機器の機能低下を判別する機器機能低下判別器32とによって、機器機能低下判別手段21dが設けられている。
機器状態検出器31は、例えば蓄電装置17の温度、電圧を検出するセンサや、インバータ15の過電圧、過電流を検出するセンサなどであり、機器機能の低下状況を検出するもので、機器機能低下判別器32は、この機器状態検出器31により検出された機器機能が所定の基準値まで低下したと判別したときは、オン信号「1」を出力する。
さらに、想定外温度上昇判別手段21a、想定外速度偏差判別手段21b、想定外制御信号偏差判別手段21cおよび機器機能低下判別手段21dの少なくとも1つからのオン信号「1」により機能低下抑制・復旧処理回路22にオン信号「1」を出力する第1のオア回路33が設けられている。
また、故障前兆判別回路21には、蓄電装置17と電動機2m,3m,12との間の母線電圧Vを検出する母線電圧検出器34と、この母線電圧検出器34により検出された母線電圧Vの想定外の低下を判別する想定外電圧低下判別器35と、母線電圧検出器34により検出された母線電圧Vの想定外の上昇を判別する想定外電圧上昇判別器36とによって、母線電圧Vの想定外の低下および上昇を判別する想定外母線電圧判別手段21eが設けられている。
想定外電圧低下判別器35は、母線電圧Vが設定範囲以下に低下したときにオン信号「1」を出力し、想定外電圧上昇判別器36は、母線電圧Vが設定範囲以上に上昇したときにオン信号「1」を出力する。
なお、蓄電装置17側は一般的に母線電圧偏差補正制御を実施する。想定外の電圧変動時は、さらに作動体パワーの抑制制御を実施する。電圧低下は、力行時インバータ供給パワーが蓄電装置供給パワーより大の場合と、回生時インバータ受入パワーが蓄電装置受入パワーより小の場合に起こる。また、電圧上昇は、力行時インバータ供給パワーが蓄電装置供給パワーより小の場合と、回生時インバータ受入パワーが蓄電装置受入パワーより大の場合に起こる。
さらに、蓄電装置17の蓄電状態SOC(State Of Chargeの略で、0〜100%で示される)を検出する蓄電状態検出器37と、この蓄電状態検出器37により検出された蓄電状態SOCの想定外の低下を判別するSOC想定外低下判別器38と、蓄電状態検出器37により検出された蓄電状態SOCの想定外の上昇を判別するSOC想定外上昇判別器39とによって、蓄電状態SOCの想定外の低下および上昇を判別する想定外蓄電状態判別手段21fが設けられている。
SOC想定外低下判別器38は、蓄電状態SOCが設定範囲以下に低下したときにオン信号「1」を出力し、SOC想定外上昇判別器39は、蓄電状態SOCが設定範囲以上に上昇したときにオン信号「1」を出力する。
さらに、想定外母線電圧判別手段21eの想定外電圧低下判別器35と、想定外蓄電状態判別手段21fのSOC想定外低下判別器38の少なくとも1つからのオン信号「1」により機能低下抑制・復旧処理回路22にオン信号「1」を出力する第2のオア回路41が設けられている。また、想定外母線電圧判別手段21eの想定外電圧上昇判別器36と、想定外蓄電状態判別手段21fのSOC想定外上昇判別器39の少なくとも1つからのオン信号「1」により機能低下抑制・復旧処理回路22にオン信号「1」を出力する第3のオア回路42が設けられている。
また、故障前兆判別回路21には、電動機2m,3m,12の回生ブレーキ機能の故障前の前兆現象を表示および記憶する前兆現象表示・記憶器43が設けられている。この前兆現象表示・記憶器43は、想定外温度上昇判別器24から出力された電動機/インバータ温度の想定外の上昇、想定外速度偏差判別器27から出力された想定外の速度偏差の発生、想定外制御信号偏差判別器29から出力された想定外の制御信号偏差の発生、機器機能低下判別器32から出力された機器の機能低下、想定外電圧低下判別器35から出力された母線電圧Vの想定外の低下、想定外電圧上昇判別器36から出力された母線電圧Vの想定外の上昇、SOC想定外低下判別器38から出力された蓄電状態SOCの想定外の低下、SOC想定外上昇判別器39から出力された蓄電状態SOCの想定外の上昇を、個別に表示するとともに記憶する。
次に、機能低下抑制・復旧処理回路22は、第1のオア回路33に接続された第1のパワー制御信号抑制回路44と、第2のオア回路41に接続された第2のパワー制御信号抑制回路45と、第3のオア回路42に接続された第3のパワー制御信号抑制回路46と、これらのパワー制御信号抑制回路44,45,46に接続された作動体パワー抑制回路としてのアクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47とを備えている。
第1のパワー制御信号抑制回路44は、第1のオア回路33からのオン信号を受けて作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の力行側および回生側の作動速度または加減速度を制御するパワー制御信号を抑制するための信号を出力し、第2のパワー制御信号抑制回路45は、第2のオア回路41からのオン信号を受けて作動体の力行側の作動速度または加減速度を制御するパワー制御信号を抑制するための信号を出力し、第3のパワー制御信号抑制回路46は、第3のオア回路42からのオン信号を受けて、作動体の回生側の作動速度または加減速度を制御するパワー制御信号を抑制するための信号を出力する。
第2のパワー制御信号抑制回路45と第3のパワー制御信号抑制回路46との間には、回生ブレーキ使用対象システムが、旋回用電動機3mを制御する旋回系システムなどの回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムであって、回生側の作動速度(旋回速度など)または加減速度を抑制する場合は、同一サブシステムの力行側を回生側より先に抑制する条件付けがなされている。例えば、上部旋回体3の旋回動作を減速または停止する場合は、電動機3mの駆動を抑制して作動速度が低下してから、電動機3mの回生ブレーキ抑制機能を生かすように制御する。
アクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47は、パワー制御信号抑制回路44,45,46から出力された信号を受けて、作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の作動速度または加減速度を抑制する作動体パワー抑制信号を、力行・回生側を区別して出力するものであり、力行側の作動体パワー抑制信号を出力するとともに、回生ブレーキ安全停止使用対象システムの力行側速度が抑制され、かつその作動体の作動速度が低下していることを条件として、回生側の作動体パワー抑制信号を出力する。
このアクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47から出力された力行側・回生側の作動体パワー抑制信号を受けた制御器19は、作動体に応じて、抑制された速度とパワーの制御指令(ブーム系)または抑制されたトルクの制御指令を出力する。このとき、操作信号もその分、抑制される。
以上のように、電動機2m,3m,12の力行・回生で作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)を駆動・停止させる装置において、回生ブレーキ機能に故障(機能低下、使用範囲逸脱)の前兆が現われてからも、そのまま運転を継続すると、この前兆状態がさらに悪化して回生ブレーキ機能が低下し、ついには運転不能の故障状態になるので、この故障状態にいたる前に、故障前兆を検知し、大きな操作信号が入力されても作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の作動速度または加減速度を強制的に低下させることで、回生ブレーキ機能の低下を抑制し、故障前兆状態を復旧させるようにする。
回生ブレーキ機能の故障前の前兆状態としては、電動機2m,3m,12またはインバータ15の温度の想定外の上昇、母線電圧Vの想定外の変動(バッテリ能力の低下、機器機能の低下、使用範囲の逸脱などが考えられる)、バッテリなどの蓄電装置17の蓄電状態SOCの想定外の上昇すなわちブレーキ時の受電機能低下の前兆、想定外の速度偏差、想定外の制御信号偏差などである。これらの多くは、駆動機能の故障前の前兆状態としても利用できる。また、蓄電状態SOCの想定外の下降すなわち駆動時の給電機能低下の前兆状態も検出でき、さらに、他の兆候も駆動・ブレーキ機能低下の前兆として適用できるので、回生側だけでなく、駆動側の故障前兆状態の判別、抑制および復旧装置としても用いうる。
次に、図3に示されたフローチャートを参照しながら、力行側機能および回生ブレーキ機能の故障防止機能の一例を説明する。
(ステップS1)
想定外温度上昇判別器24は、電動機/インバータ温度センサ23により検出された電動機2m,3m,12またはそれらのインバータ15の温度が、設定値より大きな想定外に上昇したか否かを判別する。
(ステップS2)
想定外速度偏差判別器27は、速度比較回路26から出力された実際の作動速度と操作器18からの指令速度との速度偏差が所定の許容範囲より大きい想定外にあるか否かを判別する。
(ステップS3)
想定外制御信号偏差判別器29は、制御信号比較回路28での比較により演算された操作信号に対する制御信号の偏差すなわち制御信号偏差が所定の許容範囲より大きい想定外にあるか否かを判別する。
(ステップS4)
機器機能低下判別器32は、機器状態検出器31により検出された蓄電装置17、電動機2m,3m,12またはインバータ15などの機器状態からそれらの機能低下を判別する。
(ステップS5)
ステップS1で電動機2m,3m,12またはそれらのインバータ15の温度が想定外に上昇した場合、ステップS2で作動速度と指令速度との速度偏差が所定の許容範囲内から逸脱した場合、ステップS3で制御信号偏差が所定の許容範囲内から逸脱している場合、ステップS4で機器が機能低下している場合は、第1のパワー制御信号抑制回路44は、第1のオア回路33からのオン信号を受けて作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の力行側および回生側の作動速度または加減速度を制御するパワー制御信号を抑制するための信号を出力し、アクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47から制御器19に作動体パワー抑制信号を力行・回生側を区別して出力し、操作器18から制御器19に大きな操作信号が入力されても、制御器19から出力される作動体制御速度または加減速度に抑制信号をかけることで、作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の作動速度または加減速度を強制的に低下させる。
(ステップS6)
想定外電圧低下判別器35は、母線電圧検出器34により検出された母線電圧Vが下限値の想定外へ低下したか否かを判別する。
(ステップS7)
想定外電圧上昇判別器36は、母線電圧Vが上限値の想定外へ上昇したか否かを判別する。
(ステップS8)
SOC想定外低下判別器38は、蓄電状態検出器37により検出された蓄電状態SOCが下限値の想定外へ低下したか否かを判別する。
(ステップS9)
SOC想定外上昇判別器39は、蓄電状態SOCが上限値の想定外へ上昇したか否かを判別する。
(ステップS10)
想定外電圧低下判別器35により母線電圧Vが下限値よりも低下したことを判別するか、または、SOC想定外低下判別器38により蓄電状態SOCが下限値よりも低下したことを判別すると、第2のパワー制御信号抑制回路45は、第2のオア回路41からのオン信号を受けて作動体の力行側の作動速度または加減速度を制御するパワー制御信号を抑制するための信号を出力する。
(ステップS11)
想定外電圧上昇判別器36により母線電圧Vが上限値より上昇したことを判別するか、または、SOC想定外上昇判別器39により蓄電状態SOCが上限値より上昇したことを判別すると、第3のパワー制御信号抑制回路46は、第3のオア回路42からのオン信号を受けて、作動体の回生側の作動速度または加減速度を抑制するための信号を出力する。
次に、図4に示されたフローチャートを参照しながら、回生側の作動体速度または加減速度を抑制制御する一例を説明する。
(ステップS12)
制御対象システムが、回生ブレーキ安全停止機能を利用する回生ブレーキ安全停止使用系サブシステム(例えば油圧ショベルの旋回系システムなど)であるか、回生ブレーキ安全停止機能を利用しない回生ブレーキ安全停止不使用系サブシステム(例えば油圧ショベルのブームシリンダ系システムなど)であるかを判断する。回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムでは、上部旋回体3などの作動体が回生ブレーキ機能の抑制により安全停止機能が損なわれることを避ける必要がある。
(ステップS13)
回生ブレーキ機能の抑制による安全停止機能が損なわれることを避けるために、先ず回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムの力行側速度が抑制されたか否かが判断される。
(ステップS14)
さらに、上部旋回体3などの作動体の作動速度が低下しているか否かが判断される。
(ステップS15)
ステップS13およびステップS14でYESの場合は、回生ブレーキ回路が安全停止上問題ないことを確認できたので、回生ブレーキ機能による作動体の作動速度または加減速度を抑制する信号を制御器19より出力する。
例えば、上部旋回体3の力行側速度(駆動速度)が抑制され、上部旋回体3の作動速度が低下している場合は、電動機3mを発電機として制御し、この電動機3mで発生した回生エネルギを蓄電装置17に蓄電する場合の回収パワーを抑制する。このときの電動機3mの回生ブレーキ機能に対する上部旋回体3の減速トルクを抑制するように、制御器19はインバータ15およびコンバータ16を制御する。
(ステップS16)
ステップS13およびステップS14でNOのときは、回生ブレーキを機能させても問題ないことを確認できないので、旋回系システムなどの回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムでの回生ブレーキ機能によるパワー抑制は避け、回生ブレーキを安全停止に利用しないブームシリンダ系システムなどの回生ブレーキ安全停止不使用系サブシステムでの、回生側の速度または加減速度制御信号のみを抑制する。
例えば、作業装置5の荷重により作動体としてのブーム6が下方へ回動すると、ブームシリンダ6cのヘッド側から吐出された作動油がコントロール弁20を経てポンプ14bの吸込側に加圧供給され、この作動油エネルギによりポンプ14bが油圧モータとして作動され、このポンプ14bの油圧モータ機能により動力伝達装置13を介し電動機12が発電機として駆動され、電動機12で発生した回生エネルギは蓄電装置17に蓄電される。
ブーム制御系は回生ブレーキを安全停止に用いないので、このときの電動機12のパワー制御信号は、回生ブレーキ機能を抑制しても問題ないので、抑制信号が入力されたときは、制御器19は、インバータ15およびコンバータ16を、回収パワーを抑制するように制御する。
このように、力行・回生を行っている複数のサブシステム(油圧ショベルの例ではブームシリンダ系システム、旋回系システムなど)のうち、回生を安全停止ブレーキとして使用するサブシステム(旋回系システム)では、回生ブレーキによる速度または加減速度抑制をする場合、安全停止上問題ないことを確認する必要がある。未確認の時は回生ブレーキによる速度抑制は実施しない。安全停止上問題ないことの条件は、先に回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムの力行側速度が抑制されていること、作動速度が低下していることなどである。
次に、この実施の形態の効果を説明する。
故障前兆判別回路21および機能低下抑制・復旧処理回路22により、ハイブリッド式作業機械の電動機2m,3m,12が有する回生ブレーキ機能および力行側機能の故障前の前兆状態を判別処理して、電動機2m,3m,12の駆動速度または加減速度を低下させることで電動機2m,3m,12の回生ブレーキ機能および力行側機能の機能低下を抑制し復旧させることが期待できるので、ハイブリッド式油圧ショベル1の電動機2m,3m,12の回生ブレーキ機能および力行側機能が故障するに至ることを未然に防止できる。特に、回生ブレーキ機能が故障して安全停止機能が損なわれることを未然に防止できる。
また、電動機2m,3m,12の使用条件を超えた運転にも対処できるので、使用条件の広範囲化に伴う機器容量の不必要な増加を避けることもできる。これらにより、回生ブレーキによるエネルギ回収と、それによる効率アップに積極的に取組むことができる。
想定外温度上昇判別手段21a、想定外速度偏差判別手段21b、想定外制御信号偏差判別手段21c、機器機能低下判別手段21dおよびオア回路33により、電動機2m,3m,12およびそのインバータ15の想定外の温度上昇、作動体(下部走行体2、上部旋回体3、作業装置5)の想定外の速度偏差、制御器19の想定外の制御信号偏差および機器の機能低下のいずれの回生ブレーキ機能および力行側機能の機能低下が発生しても、その機能低下を抑制し復旧させることが期待できるので、電動機2m,3m,12の回生ブレーキ機能および力行側機能が故障するに至ることを未然に防止できる。
想定外母線電圧判別手段21eおよび想定外蓄電状態判別手段21fは、母線電圧Vおよび蓄電状態SOCの想定外の低下および上昇により力行側の故障前兆と回生側の故障前兆とを区別して判別できるので、機能低下の抑制・復旧処理に容易に対処できる。
前兆現象表示・記憶器43に故障前兆現象の発生原因が表示されるとともに記憶されるので、その表示・記憶内容を調査に活用でき、メンテナンスなどで容易に対処できる。
回生ブレーキ安全停止使用系サブシステムの力行側作動速度または加減速度が抑制され、かつ、その作動速度が低下していることを条件として、アクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47より作動体パワー抑制信号を出力するので、作動体を停止させる際に、回生ブレーキ機能の抑制により安全停止機能が損なわれるおそれを防止できる。
温度上昇などは回生のみでなく力行側のパワー過大によっても生じ、これが進むと回生ブレーキ故障に至るので、アクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路47は、力行側および回生側のどちらの作動体パワーも抑制する。
その際、力行側の作動体パワー抑制では特に制約はないが、回生側の作動体パワー抑制では、安全停止系の回生ブレーキ機能を抑制しても安全停止上の問題がないことの確認が抑制の条件となるので、先ず回生ブレーキ安全停止使用対象システムの力行側作動速度が抑制され、かつ、その作動速度が低下した後であれば、回生ブレーキ機能を抑制しても問題がないことを確認できたとして、アクチュエータ供給・回収パワーリミッタ47より回生側の作動体パワー抑制信号を出力するので、例えば高速で作動中の作動体(上部旋回体3など)を停止させる際に、回生ブレーキ機能の抑制により安全停止する機能が損なわれるおそれを防止できる。
そして、この回生ブレーキ機能の抑制・復旧処理により、温度上昇、蓄電装置17の過放電・過充電などが緩和されて、回収ブレーキ機能を復旧できる。
このように、回生ブレーキ装置に故障(機能低下、運転範囲の逸脱)の前兆判別・抑制機能を組込むことで、回生ブレーキ機能の故障を防止して、運転継続性と信頼性の向上を図れる。
すなわち、機器故障ではない、使用条件外の運転・蓄電状態SOCの運転範囲外への逸脱などは、制御速度または加減速度を低下させることで、温度上昇・母線電圧の変動を抑制でき、蓄電状態SOCも復旧できるので(復旧機能を組込んだので)、運転継続性の向上と信頼性の向上に繋がる。
アクチュエータ油圧駆動式では回生ブレーキ機能はなく、油圧機器は実績の多い機械式ブレーキング方式なので、本方式のような特別の装置は設けていない。これを電気駆動式に変える場合には安全停止機能の確保を担保し信頼性の向上を図ることは必須で、本方式は有効な方式である。また、本方式は、実施するに当たり特別のセンサなどを必要としない汎用性のある方式である。
本機能を設けることにより、機器の使用条件をある範囲に限定でき、使用条件外の運転時にも安全停止を確保できるので、使用条件をむやみに厳しくすることによる機器容量の増加が必要なくなり、機器容量を合理的な範囲に設定できる。
なお、上記実施の形態では、油圧駆動および電気駆動式のハイブリッド式油圧ショベル1に適用した例を説明したが、本発明は、油圧を用いない電気駆動式作業機械にも適用できる。
本発明に係る回生・力行機能故障防止装置の一実施の形態を示すブロック図である。 同上故障防止装置のシステム構成を示す回路図である。 同上故障防止装置の制御方法を示すフローチャートである。 同上故障防止装置の作動体パワーの抑制制御を示すフローチャートである。
1 ハイブリッド式作業機械としてのハイブリッド式油圧ショベル
2 作動体としての下部走行体
2m,3m,12 電動機
3 作動体としての上部旋回体
5 作動体としての作業装置
15 インバータ
17 蓄電装置
21 故障前兆判別回路
21a 想定外温度上昇判別手段
21b 想定外速度偏差判別手段
21d 機器機能低下判別手段
21e 想定外母線電圧判別手段
21f 想定外蓄電状態判別手段
22 機能低下抑制・復旧処理回路
33 オア回路
43 前兆現象表示・記憶器
47 作動体パワー抑制回路としてのアクチュエータ供給・回収パワーリミッタ回路

Claims (4)

  1. ハイブリッド式作業機械において回生ブレーキ機能を備え作動体を作動する電動機と、
    この電動機の力行側機能および発電機として用いるときの回生ブレーキ機能の故障前の前兆状態を判別処理する故障前兆判別回路と、
    この故障前兆判別回路による故障前の前兆状態の判別により電動機の供給・回収パワーを抑制低下させることで電動機の力行側機能および回生ブレーキ機能の機能低下を抑制し復旧させる機能低下抑制・復旧処理回路とを具備し
    故障前兆判別回路は、
    電動機およびその電動機を制御するインバータの少なくとも一方の温度を検出して、この検出された温度が設定された温度上限リミットを超えたか否かを判別し温度上限リミットを超えて上昇したと判別したときはオン信号を出力する想定外温度上昇判別手段と、
    電動機により作動される作動体の作動速度または電動機作動速度を検出して、この作動速度と操作信号により指令された指令速度との速度偏差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別し所定の許容範囲内から逸脱したと判別したときはオン信号を出力する想定外速度偏差判別手段と、
    電動機およびインバータを構成する機器の機器機能の低下状況を検出して機器機能が所定の基準値まで低下したと判別したときはオン信号を出力する機器機能低下判別手段と、
    想定外温度上昇判別手段、想定外速度偏差判別手段および機器機能低下判別手段の少なくとも1つからのオン信号により機能低下抑制・復旧処理回路にオン信号を出力するオア回路と
    を備えたことを特徴とするハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置。
  2. 発電機として機能する電動機から発生した電力を蓄電する蓄電装置を備え、
    故障前兆判別回路は、
    蓄電装置と電動機との間の母線電圧を検出して母線電圧の設定範囲以下への低下および設定範囲以上への上昇を判別してオン信号を出力する想定外母線電圧判別手段と、
    蓄電装置の蓄電状態を検出して蓄電状態の設定範囲以下への低下および設定範囲以上への上昇を判別してオン信号を出力する想定外蓄電状態判別手段と
    を具備したことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置。
  3. 故障前兆判別回路は、前兆現象を表示および記憶する前兆現象表示・記憶器
    を具備したことを特徴とする請求項1または2記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置。
  4. 機能低下抑制・復旧処理回路は、作動体の作動速度または加減速度を抑制する作動体パワー抑制信号を出力する作動体パワー抑制回路を備え、
    作動体パワー抑制回路は、力行側の作動体パワー抑制信号を出力するとともに、回生ブレーキ安全停止使用対象システムの力行側速度が抑制され、かつその作動体の作動速度が低下していることを条件として、回生側の作動体パワー抑制信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載のハイブリッド式作業機械の回生・力行機能故障防止装置。
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