JP2004319747A - 基板処理装置 - Google Patents

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Kenji Hajiki
憲二 枦木
Toru Azuma
徹 東
Yasufumi Koyama
康文 小山
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Abstract

【課題】各部のアナログ量の計測値に基づき装置制御を行うときに、計測値が異常値に近づいていることを認識することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る基板処理装置が備える制御手段には、計測対象に対して予め2つのしきい値が設定されている。制御手段は、計測値を得ると、上述の2つのしきい値を境界にして、計測値が正常値、中間値、異常値の何れであるかの判定を行う。中間値は、一連の処理を継続可能であるが被計測箇所の調整を必要とする値である。そして、計測値が正常値の場合は一連の処理を継続し、計測値が中間値の場合は警告を発するとともに一連の処理を継続し、計測値が異常値の場合は、一連の処理を停止させる。このようにして、装置の管理者は、一連の処理を継続させつつ、計測値が異常値に近づいていることを認識することが可能となる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々のアナログ量の計測値に基づき動作制御を行いつつ、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板に対し、一連の処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、基板に対して一連の処理を施す基板処理装置では、各部の駆動系に用いる駆動手段の動作時間、駆動手段として用いるモータの回転数、処理に用いる薬液の供給量等の各部の動作に関わる種々のアナログ量を、計測手段により計測し、計測値を基板処理装置の制御手段へ送信することが行われている。そして、制御手段は、計測手段から得た計測値に基づき、各部の動作状態が正常であるか異常であるかの判定を行い、後続の動作を継続するか否かを決定している。
【0003】
例えば、従来の基板処理装置について、各部の駆動系の駆動手段として用いられるエアシリンダの動作時間を計測し、その動作状態を判定する例を図8を参照しつつ説明する。
【0004】
図8(a)は、被計測箇所であるエアシリンダ110と、エアシリンダ110の動作を制御する制御手段120と、エアシリンダ110の動作時間を計測する時間計測手段131と、その間の電気的接続を模式的に示している。エアシリンダ110は動作開始位置P12から動作完了位置P11まで動作することができるピストンロッド113を備え、また、動作完了位置P11におけるピストンロッド113の存否を検出することができる検出手段132が付設されている。
【0005】
時間計測手段131は、制御手段120より動作開始の信号を受けた瞬間から、検出手段132より動作完了位置P11におけるピストンロッド113の存在を確認する信号を受ける瞬間までの時間を計測し、この計測値をエアシリンダ110の動作時間として制御手段120へ送信する。
【0006】
制御手段120はまた、このようにして得た計測値を予め設定されたしきい値と比較し、図8(b)に示すように、計測値がしきい値以下である場合には正常値と判定し、計測値がしきい値を超えている場合には異常値と判定する。
【0007】
このように従来では、エアシリンダの動作や、その他基板処理装置の各部の動作に関わるアナログ量を計測する場合、その計測値は上述のように制御手段に送信され、制御手段において受信した計測値が「正常値」であるか「異常値」であるかの2値的な判定が行われていた。そして、制御手段はその判定に基づき後続の処理動作を制御していた。
【0008】
なお、従来においてこのような2値的な判定を行う場合、その許容限度となるしきい値は、設計上動作するべき設計値よりもある程度余裕を持たせた値となっている。これは、しきい値を設計値と同じ値にすると、制御対象となる部分の動作に少しでもばらつきがある場合には「異常値」であるとの判定が頻発してしまい、現実の使用においては支障をきたすためである。また、このような計測対象となるアナログ量は、装置の使用に伴って経時的に徐々に異常値へと近づいて行く場合もあり、しきい値を設計値と同じ値にすると、ごく短い使用時間で「異常値」であるとの判定がされることとなるためである。
【0009】
例えば、上述のエアシリンダの例では、制御手段120に予め設定されているしきい値は、ピストンロッド113が動作開始位置P12から動作完了位置P11まで移動するための設計上の時間より長い時間に設定されている。すなわち、エアシリンダの動作について設計上の時間が3秒である場合、しきい値は例えば10秒に設定しておき、動作時間が10秒以内であれば「正常値」であると判定して後続の動作を継続する。
【0010】
このような従来の基板処理装置における制御方法は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−31237号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のように設計値よりも少し余裕を持たせたしきい値を基準として「正常値」と「異常値」との2値的な判定を行う場合には、設計値から外れた状態であってもしきい値に入っていさえすれば「正常値」であると判定されるため、このような状態のときに基板処理装置を管理する管理者は、被計測箇所が設計値から外れた状態となっていることを認識することはできなかった。
【0013】
例えば、被計測箇所が装置の使用に伴って徐々に設計値から外れ、「異常値」へ近づきつつある状態であっても、基板処理装置は「正常値」と判定し警告を発することをしないため、基板処理装置の管理者は被計測箇所の調整を行うことはしない。したがって、ある時突然に「異常状態」が発せられることとなり、基板の生産状況に関わらず緊急な調整を強いられることとなる。
【0014】
また、計測値が設計値から外れた状態になっていることによって、基板処理装置の生産性が低下しているかあるいは生産性のばらつきが大きくなっていたとしても、管理者がそれを知ることは困難であった。
【0015】
本発明は、このような課題に鑑みてなされてものであり、各部のアナログ量の計測値に基づき装置制御を行うときに、計測値が異常値に近づいていることを認識することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、基板に対して一連の処理を施す基板処理装置であって、前記基板処理装置での基板処理状況を反映したアナログ量を計測する計測手段と、所定の判定基準によって、前記計測手段によって得た計測値が、正常値であるか、異常値であるか、それとも前記正常値と異常値との中間的状態に相当する中間値であるかを判定し、前記計測値が前記正常値であるときは、一連の処理を継続させ、前記計測値が前記中間値であるときは、警告を発するとともに一連の処理を継続させ、前記計測値が前記異常値であるときは、一連の処理を停止させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記計測値が前記異常値であるときは、警報を発するとともに一連の処理を停止させることを特徴とする。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記中間値の判定基準として、複数に分割された値域が設定されていることを特徴とする。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記中間値をさらに2段階以上の値域に分割して判定することを特徴とする。
【0020】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、一連の処理に伴い所定の箇所に所定の運動を与える駆動手段をさらに備え、前記アナログ量は、前記駆動手段の動作時間を含むことを特徴とする。
【0021】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の基板処理装置であって、前記駆動手段は、エアシリンダを含むことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
本発明にかかる基板処理装置の一例について、まず、装置全体の要部構成を以下に説明する。図1は、本発明に係る基板処理装置1を構成する各部の配置を示す斜視図である。図1には、併せて制御手段80も概念的に示している。また、図2は、基板処理装置1を構成する各部の配置を示す平面図である。なお、図1および図2には、それらの方向関係を明確にするためにXYZ直交座標系を付している。後述するインデクサ部IDとユニット配置部MPとインタフェイス部IFBとの配列方向をX方向、水平面内でX方向と直交する方向をY方向、鉛直方向をZ方向とする。
【0024】
基板処理装置1は、基板Wに対して主にレジスト塗布処理と現像処理とを行う基板処理装置(いわゆるコータ&デベロッパ)であり、大別してインデクサ部IDとユニット配置部MPとインタフェイス部IFBとを一列に配列して備える。
【0025】
インデクサ部IDは、基板処理装置1の外部からの未処理の基板Wの受け入れや、処理済みの基板Wの外部への払い出しを行う部位であり、載置ステージ30および移載ロボットTFを備えている。
【0026】
載置ステージ30には、4つのキャリアCをY方向に配列して載置することができる。各キャリアCの内部には、多段の収納溝が刻印されており、それぞれの溝には1枚の基板Wを水平姿勢にて(主面を水平面に沿わせて)収容することができる。したがって、キャリアCには、複数の基板W(例えば25枚)を水平姿勢かつ互いに所定の間隔を隔てて積層した状態で収納することができる。
【0027】
移載ロボットTFは、基板Wを固定して保持可能な移載アームを備えている。移載ロボットTFは、キャリアCの配列方向に沿って水平移動することができるとともに、移載アームを高さ方向に昇降運動させること、回転運動させること、およびX方向に進退運動させることができる。このような運動により、移載ロボットTFは、キャリアCから未処理の基板Wを取り出してユニット配置部MPに渡すことができ、また、ユニット配置部MPから処理済みの基板Wを受け取ってキャリアCに収納することができる。
【0028】
ユニット配置部MPは、ユニット配置部MP内をX方向に横切る搬送路4に沿って移動可能な搬送ロボットTRと、搬送路4を挟んで装置正面側(−Y側)と装置背面側(−Y側)とに多段配置された複数の処理ユニットとを備える。
【0029】
ユニット配置部MPの装置正面側の下段部には、2つのレジスト処理ユニットSCが配置されている。レジスト処理ユニットSCは、基板Wの被処理面にフォトレジストを塗布する、いわゆるスピンコータである。また、ユニット配置部MPの装置背面側の下段部には、2つの現像処理ユニットSDが配置されている。現像処理ユニットSDは、基板Wの被処理面に現像液を塗布する、いわゆるスピンデベロッパである。
【0030】
レジスト処理ユニットSCと現像処理ユニットSDとは、同様の構造を備えているため、いずれも基板Wの被処理面に薬液を塗布する塗布処理ユニット20として、その構造を以下に説明する。図3は、1つの塗布処理ユニットの概略構成を模式的に示す側面図である。塗布処理ユニット20は、主として基板Wを水平姿勢に固定して保持しつつ鉛直軸心周りに回転させるための回転保持部21と、基板Wの被処理面に塗布するべき薬液を吐出するための吐出部22と、基板Wの周辺に飛散する薬液を受けるためのカップ部23とを備えている。回転保持部21は、基板Wを挟持固定するためのチャックピン21aを備えており、また回転保持部21に回転運動を与えるための駆動手段であるモータ24と連結されている。吐出部22とカップ部23とは、基板Wの搬出入の際に妨げとならないよう上下運動を行うことができ、吐出部22とカップ部23とにそれぞれ上下運動を与えるための駆動手段であるエアシリンダ25,26と連結されている。吐出部22はまた、流量調節弁27および止め弁28介して薬液供給源29と連通接続されており、流量調節弁27および止め弁28を開閉することによって吐出部22からの薬液の吐出量を調節することができる。
【0031】
2つのレジスト処理ユニットSCおよび2つの現像処理ユニットSDのそれぞれの上方には、複数の熱処理ユニット10が配置されている(図示の便宜上、図2では熱処理ユニット10を省略)。熱処理ユニット10は、基板Wを加熱して所定の温度にまで昇温させる加熱プレートと、基板Wを冷却して所定の温度にまで降温させるとともに該基板Wを当該所定の温度に維持する冷却プレートとの2種類があるが、図1においては、いずれも熱処理ユニット10として示している。複数の熱処理ユニット10はいずれも、搬送路4に面して、基板Wを熱処理ユニット10の内外へ搬入および搬出させるための搬出入口と、その搬出入口を開閉させることができるシャッタ部11とを備えている。シャッタ部11は、シャッタ部11に開閉の運動を与えるための駆動手段であるエアシリンダ(図示省略)と連結されている。
【0032】
レジスト処理ユニットSCと現像処理ユニットSDとの間に挟まれた搬送路4には搬送ロボットTRが配置されている。搬送ロボットTRは、2つの搬送アームを備えており、その搬送アームに基板Wを水平姿勢に固定して保持しつつ、基板Wを鉛直方向に沿って昇降運動を行わせることと、水平面内で回転運動を行わせることと、水平面内にて進退運動を行わせることとができる。このような運動により、搬送ロボットTRは、インデクサ部IDの移載ロボットTFとの間で基板Wの受渡を行うことができ、ユニット配置部MPに配置された各処理ユニットの間で基板Wを所定の処理手順にしたがって搬送することができる。
【0033】
インタフェイス部IFBは、レジスト塗布処理後の基板Wをユニット配置部MPから受け取って図外の露光装置(ステッパ)に渡すとともに、露光後の基板Wを露光装置から受け取ってユニット配置部MPに戻す部位であり、基板Wの受渡を行うための受渡ロボット(図示省略)を備える。受渡ロボットは受渡アームを備えており、上述の移載ロボットTFや搬送ロボットTRと同様に、受渡アームに基板Wを固定して保持しつつ、基板Wを鉛直方向に沿って昇降運動を行わせることと、水平面内で回転運動を行わせることと、水平面内にて進退運動を行わせることとができる。また、インタフェイス部IFBは、ユニット配置部MPにおける処理時間と露光装置における処理時間との差を調整するために基板Wを一時的に収納するバッファ部も備えている。
【0034】
上述のような基板処理装置1においては、基板Wに対する一連の処理に伴い、所定の箇所に所定の運動を与えるための駆動手段として各部にエアシリンダを備えている。既に説明した吐出部22,カップ部23,シャッタ部11の他にも、各部に基板Wを固定して保持するための運動等に、エアシリンダが駆動手段として使用されることがある。
【0035】
また、基板処理装置1においては、所定の箇所に所定の運動を与えるための他の駆動手段としてモータが使用されている。既に説明した回転保持部21の他に、移載ロボットTFや搬送ロボットTRや受渡ロボットに搬送運動を与えるために、駆動手段としてモータを使用される。
【0036】
また、基板処理装置1は制御手段80を備え、制御手段80により基板処理装置1の一連の処理に関する動作を制御することができる。例えば、制御手段80は、上述のエアシリンダやモータを電気的に制御することにより、上述の各運動を適切に操作、調節することができる。また、例えば制御手段80は、薬液の吐出部22と接続された止め弁28や流量調節弁27の開閉を電気的に制御することにより、吐出部22からの薬液の吐出動作を操作、調節することなどもできる。また、制御手段80がこれらの制御を行うときには、計測手段により計測された各部の動作に関わる種々のアナログ量を受信し、その計測値に基づき、被計測箇所の動作状態について判定を行い、後続の一連の処理に関する動作を制御している場合もある。計測対象とするアナログ量としては、例えば、エアシリンダの動作時間や、モータの回転数や、薬液の吐出量や、薬液が吐出されるまでの時間などを挙げることができる。
【0037】
以下には、制御手段80と1つのエアシリンダ50との間の制御関係について、例示的に説明する。図4は、1つのエアシリンダ50と、エアシリンダ50の動作時間を計測する時間計測手段73と、制御手段80と、それらの間の電気的な接続とを示した図である。
【0038】
エアシリンダ50は複動型のシリンダであり、上昇側ポート51または下降側ポート52に空圧源61からの空圧を与えることにより、ピストンロッド53を上昇位置P1と下降位置P2との間で動作させることができる。ピストンロッド53は連結部材を介して、上述したカップ部23やシャッタ部11等の運動箇所に連結されることになる。エアシリンダ50の上昇側ポート51、下降側ポート52は、それぞれ流量制御弁と逆止弁とが並列接続された速度調節弁62、63を介して方向切換電磁弁64に配管接続され、方向切換電磁弁64の入力ポートが空圧源61に配管接続されている。すなわち、方向切換電磁弁64を切り替えることによって、空圧源61からエアシリンダ50の下降側ポート52へ空圧を与える状態(図4の状態)と、空圧源61からエアシリンダ50の上昇側ポート51へ空圧を与える状態とを切り替えることが可能となる。また、空圧源61と方向切換電磁弁64との間の配管には止め弁65が介挿されており、止め弁65を開閉することにより、空圧源から空圧を与える状態と停止させる状態とを切り替えることができる。一方、エアシリンダ50の本体には、上昇位置P1および下降位置P2におけるピストンロッド53の存否をそれぞれ検出することができる検出手段71,72が付設されている。時間計測手段73は、検出手段71,72と制御手段80と電気的に接続されており、検出手段71,72や制御手段80から受信する信号に基づきエアシリンダ50の動作時間を計測するとともに、計測値を制御手段80へ与えることができる。
【0039】
なお、ピストンロッド53が下降位置P2から上昇位置P1へ向かって動作する場合、下降位置P2を動作開始位置と、上昇位置P1を動作完了位置と考えることができ、逆にピストンロッド53が上昇位置P1から下降位置P2へ向かって動作する場合、上昇位置P1を動作開始位置と、下降位置P2を動作完了位置と考えることができる。また、ここではこのような複動型のシリンダについて説明しているが、単動型のシリンダであってもよい。
【0040】
制御手段80は、方向切換電磁弁64に所定の信号を与えることにより空圧源61からの空圧の方向、すなわちエアシリンダ50のピストンロッド53の動作方向を切り替えることができる。また、制御手段80は、止め弁65に所定の信号を与えることにより、空圧源61からの空圧を与える状態と停止させる状態とを切り替える、すなわちエアシリンダ50の駆動と停止を切り替えることもできる。一方、制御手段80は、時間計測手段73に対して計測開始のための信号を与えることができるとともに、時間計測手段73から計測値を受信し、その計測値に基づいてエアシリンダ50の状態を判定することができる。また、制御手段80は、視覚的表示装置や音響発生装置などの警報手段81を備えており、所定の判定に基づき警告・警報表示や警報音等を発することができる。制御手段80はまた、基板処理装置1の一連の処理に関わる、エアシリンダ50以外の各部とも電気的に接続されており、基板処理装置1全体の一連の処理を停止させることができる。
【0041】
以下には、エアシリンダ50のピストンロッド53が、下降位置P2から上昇位置P1まで1回動作する場合について、その制御の流れを説明する。
【0042】
まず、制御手段80から方向切換電磁弁64と止め弁65とに対して上昇動作のための信号を与える。このとき制御手段80は、同時に時間計測手段73にも、計測開始のための信号を与え、時間計測手段73は計測を開始する。上昇動作のための信号を受けると、方向切換電磁弁64は上昇動作側(図4の状態)に切り替わるとともに、止め弁65が開放される。これにより、エアシリンダ50の下降側ポート52に空圧が与えられ、ピストンロッド53は下降位置P2から上昇位置P1まで動作することとなる。そして、上昇位置P1において検出手段71がピストンロッド53の存在を検出すると、検出手段71は時間計測手段73へ検出信号を送信する。時間計測手段73は、検出手段71からの検出信号を受信した時点で計測を終了する。そして、計測手段は、計測の開始から終了までの計測時間(計測値)tをエアシリンダ50の動作時間として制御手段80へ与える。
【0043】
次に、制御手段80は、このように計測手段より得た計測値tが、正常値であるか、一連の処理を継続することは可能であるがエアシリンダ50の調整を必要とする中間値であるか、一連の処理を継続することが不可能な異常値であるか、の判定を行う。
【0044】
具体的には、図5に示すように、制御手段80には予めエアシリンダ50の動作時間に対して第1しきい値と、第1しきい値より大きい第2しきい値とが設定されており、その2つのしきい値を境界として正常値、中間値、異常値に相当する分割された値域を設定している。第1しきい値より小さい値が正常値、第1しきい値と第2しきい値との間の値が中間値、第2しきい値より大きい値が異常値となる。ここで、正常値と中間値との境界となる第1しきい値は、エアシリンダ50が設計上動作するべき設計値か、あるいはエアシリンダ50の動作の正常時のばらつきに合わせて設計値より若干大きい値とする。また、中間値と正常値との境界となる第2しきい値は、一連の処理に支障を来すためエアシリンダ50に緊急の調整を要すると判断することができる値を、予め実験などによって決定し、適切に設定する。
【0045】
図6は、制御手段80の判断処理の流れを示すフローチャートである。制御手段80は、計測値tを得ると、上述の2つのしきい値と照合し、計測値の判定を行う。制御手段80は、計測値tが正常値であると判定した場合には、後続の一連の処理を継続するようエアシリンダ50や他の各部を制御する。また、制御手段80は、計測値tが中間値であると判定した場合には、警告表示を行うよう警報手段81を制御するとともに、後続の一連の処理を継続するようエアシリンダ50や他の各部を制御する。そして、制御手段80は、計測値tが異常値である場合には、警報表示を行うよう警報手段81を制御するとともに、後続の一連の処理を停止するようエアシリンダ50や他の各部を制御する。
【0046】
以上例示的に説明したエアシリンダ50との制御関係と同様に、制御手段80は、基板処理装置1の他の各部の基板処理状況を反映した複数種類のアナログ量を計測値として受信こともできる。また、制御手段80はそれらの計測値についても、エアシリンダ50の動作時間の場合と同様に、それぞれに所定の判定基準によって、正常値であるか、異常値であるか、それとも正常値と異常値との中間的状態に相当する中間値であるかの判定を行い、その判定に基づいて後続の一連の処理を制御することができる。そして、制御手段80は、中間値となっている全ての計測値について、警報手段81に警告表示を出力することができる。
【0047】
本実施形態によると、基板処理装置1の管理者は、一連の処理を継続させつつ、被計測箇所の計測値が設計値から外れていることを認識することができるため、基板処理装置1の一連の処理を緊急に停止させて調整を行う必要はなくなり、必要な部品や人員を揃えた上で、調整が必要な被計測箇所の調整を計画的に行うことができる。したがって、基板処理装置1を調整のために停止させる時間を短縮させることができ、基板処理装置1の生産性を高めることができる。また、基板処理装置1の管理者は、基板処理装置1内の複数の被計測箇所の中でどの被計測箇所の計測値がそのような中間値となっているかを知ることができる。したがって、定期調整の際などに調整を行うべき被計測箇所を予め選出しておくことが可能となり、計画的な調整作業を必要箇所に対して適切に、また迅速に行うことができる。
【0048】
また、本実施形態では計測値が異常値となった場合にも警報を発するため、基板処理装置1の管理者は、基板処理装置の一連の処理が停止してしまったときにもそれを迅速に認識することができる。
【0049】
また、特に、被計測箇所がエアシリンダである場合、その動作時間は速度調節弁(エアシリンダ50では、速度調節弁62,63)を調節することによって僅かな時間で簡単に調整することができる。したがって、基板処理装置の各部に多用される駆動手段であるエアシリンダのそれぞれについて日常的にその動作時間を観察し、その状態に応じて日常的に速度調節弁による調整を行うことができることは、基板処理装置の緊急な調整を回避するために極めて有効といえる。
【0050】
さらに、本実施形態によると、計測値が設計値から外れた状態になっていることによって、基板Wの搬送時間が遅れるなど、装置の生産性が低下している、あるいは生産性のばらつきが大きくなっているような場合にも、管理者はそれを知ることができる。
【0051】
なお、上述の実施形態においては、制御手段80は、計測手段から受信した計測値をそのまま判定する場合について説明したが、計測値と設計値との差の絶対値について、正常値と中間値と異常値との判定を行う形態であってもよい。このようにすれば、計測値が設計値より高すぎる値となっている場合のみならず、計測値が正常値より低すぎる値となっている場合についても適切に判断処理を行うことができる。
【0052】
また、上述の実施形態においては、制御手段80は1つの計測対象に対して正常値と中間値と異常値との3段階の判定を行う場合について説明したが、例えば図7に示すように、1つの計測対象に対して中間値をさらに2段階以上の値域に分割して判定を行う形態であってもよい。このようにすれば、基板処理装置の管理者は、計測値の変化と被計測箇所の使用時間との相関を知ることができ、計測値が異常値に達するまでに残された使用時間を予測することができる。したがって、被計測箇所の調整作業をより計画的に行うことができる。
【0053】
また、上述の実施形態においては、1つの制御手段80により基板処理装置1の各部の動作を制御する場合について説明したが、複数の制御手段を備え、制御対象を分担する形態であってもよい。
【0054】
また、上述の実施形態においては、基板にレジスト塗布処理および現像処理を行う基板処理装置の場合について説明したが、処理の種類や装置の構成はこれに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、請求項1から請求項5に記載の発明によれば、一連の処理を継続可能であるが被調整箇所の調整を必要とする値に中間値を設定することができるため、基板処理装置の一連の処理を緊急に停止させることなく、必要な部品や人員を揃えた上で、調整が必要な被計測箇所の調整を計画的に行うことができる。したがって、基板処理装置を調整のために停止させる時間を短縮させることができ、基板処理装置の生産性を高めることができる。また、計測値が設計値から外れた状態になっていることによって、基板の搬送時間が遅れるなど、装置の生産性が低下している、あるいは生産性のばらつきが大きくなっているような場合にも、管理者はそれを知ることができる。
【0056】
特に、請求項2に記載の発明によれば、基板処理装置の管理者は、計測値が異常値となって基板処理装置の一連の処理が停止した場合に、それを迅速に認識することができる。
【0057】
特に、請求項4に記載の発明によれば、基板処理装置の管理者は、計測値の変化と被計測箇所の使用時間との相関を知ることができ、計測値が異常値に達するまでに残された使用時間を予測することができる。したがって、被計測箇所の調整作業をより計画的に行うことができる。
【0058】
特に、請求項6に記載の発明によれば、基板処理装置の各部に多用されるエアシリンダのそれぞれについて日常的にその動作時間を観察し、その状態に応じて日常的に速度調節弁による調整を行うことができるため、基板処理装置の緊急な調整を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置1を構成する各部の配置を示す斜視図である。
【図2】基板処理装置1を構成する各部の配置を示す平面図である。
【図3】1つの塗布処理ユニットの概略構成を模式的に示す側面図である。
【図4】1つのエアシリンダ50と、エアシリンダ50の動作時間を計測する時間計測手段73と、制御手段80と、それらの間の電気的な接続とを示した図である。
【図5】2つのしきい値を境界として正常値、中間値、異常値を定めている様子を示す図である。
【図6】制御手段80の判断処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】中間値を2段階以上に分割して判定を行う形態を示す図である。
【図8】従来の技術に係る制御系の接続例と2値的な判定を説明するための図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
50 エアシリンダ
73 時間計測手段
80 制御手段
81 警報手段
t 計測値
W 基板

Claims (6)

  1. 基板に対して一連の処理を施す基板処理装置であって、
    前記基板処理装置での基板処理状況を反映したアナログ量を計測する計測手段と、
    所定の判定基準によって、前記計測手段によって得た計測値が、正常値であるか、異常値であるか、それとも前記正常値と異常値との中間的状態に相当する中間値であるかを判定し、
    前記計測値が前記正常値であるときは、一連の処理を継続させ、
    前記計測値が前記中間値であるときは、警告を発するとともに一連の処理を継続させ、
    前記計測値が前記異常値であるときは、一連の処理を停止させる制御手段と、を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、
    前記計測値が前記異常値であるときは、警報を発するとともに一連の処理を停止させることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、
    前記中間値の判定基準として、複数に分割された値域が設定されていることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置であって、
    前記制御手段は、
    前記中間値をさらに2段階以上の値域に分割して判定することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    一連の処理に伴い所定の箇所に所定の運動を与える駆動手段をさらに備え、
    前記アナログ量は、前記駆動手段の動作時間を含むことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記駆動手段は、エアシリンダを含むことを特徴とする基板処理装置。
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