JP4316921B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に薬液を吐出する技術に関する。より詳しくは、薬液の送液状態を制御することにより、ノズルの吐出状態を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板、液晶用ガラス基板あるいはフォトマスク用のガラス基板(以下、単に「基板」と称する)などを製造する工程では、必要に応じてレジスト液や現像液などの処理液が用いられる。例えば、特許文献1には、そのような処理液による処理を実行する基板処理装置が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載されている基板処理装置では、送液ポンプからノズルまでの間にエア駆動式の開閉バルブ(エアオペレーションバルブ)が設けられており、ノズルから薬液を吐出する際には、送液ポンプを駆動するとともに、開閉バルブを開放状態にして薬液をノズルに送液する。
【0004】
このような基板処理装置では、ノズルから薬液が吐出される際の吐出流量や吐出量は、開閉バルブの開度、開閉速度、および送液ポンプの駆動速度などによる薬液の供給状態(送液状態)の影響を受ける。また、吐出量を高精度に制御したとしても、各時間ごとの吐出流量を適切に制御しなければ、サックバック量をも含めたいわゆるノズルの吐出状態の精度は低下する。
【0005】
一方、基板に対してフォトレジストを塗布する工程で用いられる基板処理装置(塗布装置)では、使用する薬液が極めて高価なものとなる。したがって、1ストローク当たりの吐出量を極力抑える(1ml以下の値が要求される場合もある)ことが望まれており、少量の吐出によって高精度の塗布処理を行うことが要求されるため、特に高い吐出精度が要求されている。また、昨今、基板上に形成される回路の微細化要求が高まっており、塗布精度のさらなる向上が要求されている。
【0006】
このように、吐出精度が要求される基板処理装置では、送液状態を適切な状態に制御するために、開閉バルブや送液ポンプを適切に制御する必要がある。例えば、特許文献1に記載されている基板処理装置では、通常オペレータが専用のニードルを操作して、エア配管供給部に設けられた駆動用エアのスピードコントローラを予め調整しておくことによって、開閉バルブの開閉速度を制御している。
【0007】
また、基板の生産性の向上を目的として、薬液を吐出するノズルを複数備えた基板処理装置も提案されているが、その場合、それぞれのノズルに対応する、薬液配管の長さおよび配置、フィルタ、送液ポンプなどに個体差があるため、いわゆるヘッド間差を生じる可能性がある。したがって、従来の基板処理装置では、上述の吐出調整を行う際に、さらにヘッド間調整を行って、基板品質の均一性を確保している。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−303116号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載されている基板処理装置において、高い吐出精度を維持するためには、理想的な吐出状態との間の許容誤差を小さくする必要があり、必然的に看過できない誤差を生じる頻度が増大する。この場合、開閉バルブの調整はオペレータによって行われているため、調整作業の頻度が増大し、オペレータの作業負担が増大するという問題があった。なお、オペレータによる作業を行わずに送液状態を制御するためには、レジストポンプを制御する方法も考えられるが、レジストポンプとノズルとの間にエア駆動式の開閉バルブが設けられているために、精度の向上に限界がある。
【0010】
また、薬液処理の精度は、複数の要因(ノズルの吐出精度、環境温度・湿度、薬液温度、ダウンフロー状態、基板温度など)の影響を受けるものである。したがって、複数のノズルを備えた装置においてヘッド間差が生じている場合に、その原因の究明に手間取り、精度向上に対する要求が高まるとヘッド間調整の作業に費やされる時間が増大するという問題があった。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、オペレータの作業負担を軽減しつつ、ノズルから高精度に薬液を吐出することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に薬液による処理を行う基板処理装置であって、基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板に薬液を吐出するノズルと、前記ノズルに前記薬液を導く薬液配管と、前記薬液配管を介して前記ノズルに前記薬液を送液する送液手段と、前記薬液配管内の圧力を検出する検出手段と、電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状況を調整する開閉手段と、基準となる圧力波形(基準圧力波形)を記憶する記憶手段と、前記検出手段により検出された前記薬液配管内の圧力に基づいて、前記ノズルが前記薬液を吐出している間の前記薬液配管内の圧力波形を求める演算手段と、前記記憶手段により記憶された前記基準圧力波形と、前記演算手段により求められた前記圧力波形とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記薬液の送液状態を制御する送液制御手段とを備え、前記検出手段は、前記開閉手段と前記ノズルとの間を連通接続している前記薬液配管部分内の圧力を検出するとともに、前記送液制御手段が、前記開閉手段を制御することにより、前記薬液の送液状態を制御する。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置であって、前記検出手段が、前記開閉手段と前記ノズルとの間に設けられている。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る基板処理装置であって、複数の前記ノズルが設けられており、前記比較手段が、前記記憶手段に記憶された共通の基準圧力波形と前記演算手段により各ノズルに対応して求められたそれぞれの圧力波形とを比較する。
また、請求項4の発明は、基板に薬液による処理を行う基板処理装置であって、基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板に薬液を吐出するノズルと、前記ノズルに前記薬液を導く薬液配管と、前記薬液配管を介して前記ノズルに前記薬液を送液する送液手段と、前記薬液配管内の圧力を検出する検出手段と、前記薬液配管の開閉状況を調整する開閉手段と、基準となる圧力波形(基準圧力波形)を記憶する記憶手段と、前記検出手段により検出された前記薬液配管内の圧力に基づいて、前記ノズルが前記薬液を吐出している間の前記薬液配管内の圧力波形を求める演算手段と、前記記憶手段により記憶された前記基準圧力波形と、前記演算手段により求められた前記圧力波形とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記薬液の送液状態を制御する送液制御手段とを備え、前記開閉手段は、前記薬液配管を開閉する遮断部材と、前記比較結果に応じた前記送液制御手段からの制御信号に基づいて、駆動力を生成する電動モータと、前記電動モータの駆動力を前記遮断部材に伝達することによって、前記遮断部材の状態を変更する駆動シャフトとを含み、前記遮蔽部材により前記薬液配管の開度を調整する。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記電動モータは、回転駆動力を生成し、前記駆動シャフトは、前記電動モータが生成した回転駆動力を略直線的な力に変換して前記遮断部材に伝達する。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の基板処理装置であって、前記送液制御手段は、前記電動モータの回転方向、回転速度および回転量を制御する。
また、請求項7の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記遮断部材は、可塑性部材で構成される
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0018】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る基板処理装置1を示す概略平面図である。この基板処理装置1は、基板にレジスト塗布処理、現像処理およびそれらに付随する熱処理を行う装置である。なお、図1において、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の図についても同様である。
【0019】
基板処理装置1は、未処理の基板をキャリアから払い出すとともに処理済の基板を受け取ってキャリアに収納するインデクサID、基板を回転させつつその基板主面にフォトレジストを滴下してレジスト塗布処理を行う塗布処理ユニットSC1,SC2(いわゆるスピンコータ)、露光後の基板上に現像液を供給することによって現像処理を行う現像処理ユニットSD1,SD2(いわゆるスピンデベロッパ)、インデクサIDおよび各処理ユニット間で基板の搬送を行う搬送ロボットTR、基板処理装置1の内部に設けられ各構成を制御する制御部20を備えている。
【0020】
また、塗布処理ユニットSC1,SC2および現像処理ユニットSD1,SD2の上方には図示を省略する熱処理ユニットがファンフィルタユニットを挟んで配置されている。熱処理ユニットとしては、基板に加熱処理を行う加熱ユニット(いわゆるホットプレート)および加熱された基板を一定温度にまで冷却する冷却ユニット(いわゆるクールプレート)が設けられている。
【0021】
図2は、塗布処理ユニットSC1と制御部20とを示す図である。また、図3は、主に基板処理装置1においてフォトレジストを送液する各構成を示す図である。塗布処理ユニットSC1は、基板90を保持するスピンチャック(保持台)11と、スピンチャック11に保持された基板90にフォトレジスト(薬液)を吐出するノズル12と、ノズル12に対してフォトレジストを導く薬液配管13(13a,13b)と、薬液配管13を介してノズル12にフォトレジストを送液するレジストポンプ14と、薬液配管13を開閉する開閉バルブ15と、薬液配管13内の圧力を検出する圧力センサ19とを備えている。なお、塗布処理ユニットSC2の機能・構成は、塗布処理ユニットSC1とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0022】
スピンチャック11の(−Z)側には支持シャフト16の(+Z)側の端部が取り付けられており、支持シャフト16の(−Z)側の端部は回転モータ17に接続されている。回転モータ17は、制御部20からの制御信号によって制御可能な電動モータであって、軸Pを中心とした回転駆動力を生成する。塗布処理ユニットSC1では、回転モータ17が回転することにより、支持シャフト16を介してスピンチャック11が回転するため、スピンチャック11に保持された基板90も軸Pを中心として回転する。
【0023】
ノズル12は、図示しない駆動機構により、その位置が変更可能とされており、スピンチャック11に保持された基板90の主面にフォトレジストを吐出する際には、基板90の中央部と対向する位置(吐出位置)に進出する。また、基板90が搬出入される際には、搬出入される基板90や搬送ロボットTRと干渉することのない位置(退避位置)に退避する。
【0024】
ノズル12には薬液配管13bが連通接続されている。また、薬液配管13bの他端は、開閉バルブ15に連通接続されている。さらに、開閉バルブ15とレジストポンプ14との間には薬液配管13aが設けられている。これによって、薬液配管13(13a,13b)は、レジストポンプ14から吐出されたフォトレジストをノズル12に導く機能を有している。すなわち、薬液配管13がフォトレジストの流路を形成する。
【0025】
本実施の形態におけるレジストポンプ14は、いわゆるシリンジポンプであって、制御部20からの制御信号によって駆動される駆動部(図示せず)がピストンを駆動することにより、フォトレジストの吸引動作および吐出動作を行うポンプである。これによりレジストポンプ14は、ノズル12に向けてフォトレジストを送液する。
【0026】
レジストポンプ14は、前述の駆動部が制御部20によって制御されるため、ピストンの移動速度および移動量が制御可能である。したがって、レジストポンプ14の吐出流量および1ストローク当たりの吐出量は、制御部20により数値的に制御することが可能とされている。なお、レジストポンプ14は、シリンジポンプに限定されるものではなく、制御部20によって数値的に制御することができる電動ポンプであれば、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、あるいはチューブポンプなどの周知の構造のポンプが用いられてもよい。
【0027】
薬液配管13aと薬液配管13bとの間には、開閉バルブ15が取り付けられており、開閉バルブ15は制御部20からの制御信号に応じて、薬液配管13を開閉する。図4は、主に開閉バルブ15の構造を示す図である。図4では、開閉バルブ15の筐体150および薬液配管13のみ断面図として示している。
【0028】
開閉バルブ15は、フォトレジストの流路の一部(薬液配管13の一部)を構成する筐体150、回転駆動力を生成する電動モータ151、電動モータ151の回転駆動力を伝達する駆動シャフト152、駆動シャフト152と螺合するナット部材153、およびダイヤフラム154を備えている。
【0029】
筐体150には、フォトレジストの入口となる流入孔155と、フォトレジストの出口となる流出孔156とが設けられ、それらの間に設けられた内部空間がフォトレジストの流路となる。
【0030】
電動モータ151は、Z軸と平行な軸Qを中心とした回転駆動力を生成するモータであって、制御部20との間で信号のやり取りが可能な状態で接続されており、筐体150の(+Z)側に固設される。電動モータ151は制御部20からの制御信号(パラメータデータ224:図6)によって、回転方向、回転速度、および回転量が制御可能な、いわゆるステッピングモータである。なお、電動モータ151は、ステッピングモータに限られるものではなく、前述のように、回転方向、回転速度、および回転量が制御可能であれば、サーボモータなど、どのようなモータが使用されてもよい。
【0031】
電動モータ151の(−Z)側には、軸Qに沿うように駆動シャフト152が取り付けられる。駆動シャフト152は、電動モータ151の回転にともなって、軸Qを中心として回転する。駆動シャフト152の円筒表面にはナット部材153と螺合するためのネジ山が形成されており、駆動シャフト152はナット部材153に設けられたネジ穴に螺入される。このような機構により、電動モータ151の回転駆動力は、Z軸方向の直線的な駆動力に変換される。すなわち、電動モータ151によって、駆動シャフト152を回転させると、ナット部材153がZ軸方向に移動する。
【0032】
ダイヤフラム154は、ゴムや樹脂などの可塑性部材で構成されており、(−Z)側に凸状の蓋部154aを有している。ダイヤフラム154は、ナット部材153の(−Z)側の端部に取り付けられており、ダイヤフラム154の周辺端部は筐体150に設けられた溝にはめ込まれ、固定されている。
【0033】
開閉バルブ15では、電動モータ151が回転駆動され、ナット部材153が(−Z)方向に移動すると、ダイヤフラム154がナット部材153によって(−Z)方向に押し出されて変形し、蓋部154aが(−Z)方向に移動する。筐体150において、蓋部154aと対向する位置には、流出孔156へと続く開口部157が設けられている。したがって、前述のように蓋部154aが(−Z)方向に移動して、筐体150と密着すると、開口部157が閉鎖されるために、フォトレジストの流路が遮断される。このように、開閉バルブ15は、電動モータ151により蓋部154aのZ軸方向の位置を変更することによって、薬液配管13を開閉する。
【0034】
このように、基板処理装置1では、ダイヤフラム154(蓋部154a)を電動モータ151で駆動することにより、これらをエア駆動する場合に比べて経時変化(エア圧の変化など)の影響を少なくすることができる。したがって、長期間に渡って開閉バルブ15の動作を安定させることができ、開閉バルブ15の調整作業の回数を減らすことができる。
【0035】
図3に戻って、圧力センサ19は、薬液配管13内のフォトレジストの圧力を検出するセンサであって、開閉バルブ15とノズルとの間の薬液配管13bに設けられており、検出した結果を制御部20に出力する。
【0036】
詳細は後述するが、基板処理装置1は、このように圧力センサ19がノズル12の比較的近傍に設けられるため、吐出位置に近い位置で検出される結果(薬液の圧力)に基づいてフィードバック制御を行うことができるため、送液精度を向上させることができる。なお、基板処理装置1において、各時間ごとにノズル12から吐出される薬液の吐出流量は、ノズル12に送液される薬液の圧力による影響が大きく、圧力センサ19の出力によって当該圧力値を監視することは吐出流量を制御するために重要である。
【0037】
図5は、制御部20が備える構成を示すブロック図である。制御部20は、主に演算処理を行うCPU21、設定値やプログラムなどの各種データを記憶する記憶部22を備える。また、制御部20は、オペレータが基板処理装置1に対して指示を入力するための操作部23、およびオペレータにデータを出力する出力部24を備えている。なお、図5では、制御部20と接続される構成として、レジストポンプ14、開閉バルブ15および圧力センサ19のみを示しているが、より詳しくは、制御部20は基板処理装置1の各構成と信号のやり取りが可能な状態で接続されており、予め記憶部22に記憶されているプログラムに基づいて動作することによりそれらの構成を制御する。
【0038】
記憶部22は、RAM,ROM,ハードディスクなどが該当するが、可搬性の光磁気ディスクやメモリカードなどの読取装置などであってもよい。また、操作部23は、キーボード、マウス、タッチパネルなどが該当し、出力部24は、ディスプレイ、表示ランプ、プリンタ、スピーカなどが該当する。
【0039】
図6は、CPU21がプログラムに従って動作することにより実現される機能構成をデータの流れとともに示す図である。図6に示すデータ取得部210、波形演算部211、波形比較部212、および送液制御部213がCPU21により実現される機能構成である。
【0040】
データ取得部210は、圧力センサ19から薬液配管13b内のフォトレジストの圧力を取得し、その値に基づいて圧力データ220を生成する。圧力データ220は、各時間における薬液配管13b内のフォトレジストの圧力値をモニタしたデータであって、各塗布処理ユニットSC1,SC2ごとに測定され生成される。
【0041】
また、データ取得部210は、操作部23からの指示入力に応じて、所定の圧力波形データ221(後述する)を基準圧力波形として取得し、基準圧力波形データ222を生成して記憶部22に記憶させる機能を有してる。基準圧力波形データ222は、各塗布処理ユニットSC1,SC2において共通に用いられるデータである。
【0042】
波形演算部211は、圧力データ220に基づいて、当該圧力値を時間ごとにプロットした圧力波形を演算し、圧力波形データ221を生成する。すなわち、波形演算部211が主に本発明における演算手段に相当する。
【0043】
波形比較部212は、圧力波形データ221と基準圧力波形データ222とを比較し、その比較結果を示す比較データ223を生成する。すなわち、波形比較部212が主に本発明における比較手段に相当する。
【0044】
送液制御部213は、開閉バルブ15の電動モータ151の回転方向、回転速度、および回転量をパラメータデータ224に示される値を用いて数値的に制御する機能を有する。さらに、比較データ223に基づいて、圧力波形が基準圧力波形と一致するようにパラメータデータ224を変更する。そして、以後の処理においては変更後の新たなパラメータデータ224に基づいて開閉バルブ15を制御する。すなわち、送液制御部213は、測定値に基づいて演算される圧力波形を用いて、開閉バルブ15に対するフィードバック制御を行う機能を有している。
【0045】
なお、電動モータ151について、「回転方向」を制御することは薬液配管13を開放するか閉鎖するかの指示を開閉バルブ15に対して与えることに相当し、「回転速度」を制御することは開閉バルブ15の開閉速度を制御することに相当し、「回転量」を制御することは開閉バルブ15の開度を制御することに相当する。これらはいずれも、「薬液配管13の開閉状況を調整する機能」に属する動作である。
【0046】
このように、基板処理装置1において、開閉バルブ15を制御することは、フォトレジストの送液状態を制御することに相当することから、送液制御部213が主に本発明における送液制御手段に相当する。なお、パラメータデータ224は、2つの塗布処理ユニットSC1,SC2のそれぞれの開閉バルブ15に対する個別のパラメータを示すデータである。
【0047】
以上が、本実施の形態における基板処理装置1の構成および機能の説明である。次に、基板処理装置1の動作について説明する。なお、以下における制御は、特に断らない限り、制御部20からの制御信号に基づいて行われる。
【0048】
基板処理装置1では、基板90に対する具体的な処理を開始する前に、種々の初期設定が行われる。基板処理装置1における初期設定では、使用するフォトレジストに合わせて、ノズル12の吐出調整処理が行われる。この吐出調整処理は、塗布処理ユニットSC1,SC2のそれぞれのノズル12ごとに行われる。
【0049】
まず、オペレータにより各種パラメータに初期設定用の値が設定され、塗布処理ユニットSC1が基板90の塗布処理を行う。すなわち、送液制御部213が設定されたパラメータデータ224に基づいて塗布処理ユニットSC1の開閉バルブ15を制御しつつ、ノズル12からフォトレジストを吐出させて塗布処理を行う。また、当該塗布処理中において、データ取得部210が、圧力センサ19の出力に基づいて圧力データ220を生成する。
【0050】
塗布処理が終了すると、波形演算部211が圧力データ220に基づいて圧力波形データ221を生成し、記憶部22に記憶させる。また、オペレータが基板90に塗布されたフォトレジストの状態評価(均一性や膜厚値などの評価)を行う。
【0051】
実行した塗布処理において、所望の処理結果が得られていない場合には、オペレータがパラメータデータ224を適宜変更しつつ、さらに、塗布処理ユニットSC1に塗布処理を実行させる。一方、所望の処理結果が得られている場合には、オペレータは基板処理装置1に対して、塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理を終了するよう指示を入力する。すなわち、塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理では、所望の処理結果が得られるまで(適切に吐出調整がされるまで)、塗布処理が行われ、その間の圧力波形データ221の生成および記憶が繰り返される。
【0052】
オペレータによって塗布処理ユニットSC1における吐出調整処理を終了するよう指示が入力されると、データ取得部210が、所望の処理結果が得られたときの圧力波形データ221を記憶部22から取得して、当該圧力波形データ221に基づいて基準圧力波形データ222を生成する。すなわち、塗布処理ユニットSC1によって正常な処理が行われたときの圧力波形が、基準圧力波形として記憶部22に記憶される。また、このときのパラメータデータ224が塗布処理ユニットSC1の開閉バルブ15を制御する際の初期データとして記憶部22に記憶される。これにより、塗布処理ユニットSC1の吐出調整作業が終了する。
【0053】
次に、塗布処理ユニットSC2の吐出調整処理が開始される。まず、塗布処理ユニットSC2が基板90に対して塗布処理を行う。このとき、送液制御部213が、塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理において記憶されたパラメータデータ224に基づいて、開閉バルブ15を制御する。また、この塗布処理においても、データ取得部210が、塗布処理ユニットSC2の圧力センサ19の出力に基づいて圧力データ220を生成する。
【0054】
塗布処理ユニットSC2における塗布処理が終了すると、波形演算部211が圧力データ220に基づいて圧力波形データ221を生成する。また、波形比較部212が、圧力波形データ221と基準圧力波形データ222とを比較して、その比較結果を示す比較データ223を生成する。
【0055】
図7および図8は、基準圧力波形PRおよび圧力波形PSの例を示す図である。図7に示す例では、圧力波形PS(破線)が塗布処理ユニットSC2における塗布処理において記録された圧力波形を示しており、基準圧力波形PR(実線)が塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理によって得られた基準圧力波形を示している。波形比較部212は、これら2つの波形を比較して、各時間ごとの圧力差を求め、比較データ223とする。
【0056】
比較データ223が求まると、送液制御部213が比較データ223を参照しつつ、基準圧力波形PRと圧力波形PSとの一致度を評価し、それらが一致しない場合には(図7に示す状態)、各時間における基準圧力波形PRと圧力波形PSとの圧力差が「0」となるように、パラメータデータ224を変更する。そして、送液制御部213が新たなパラメータデータ224で開閉バルブ15を制御することにより、塗布処理ユニットSC2において再度塗布処理が行われ、圧力波形PSが測定される。
【0057】
一方、基準圧力波形PRと圧力波形PSとが十分に一致している場合には(図8に示す状態)、このときのパラメータの値を塗布処理ユニットSC2におけるパラメータの初期値としてパラメータデータ224を生成して記憶部22に記憶させる。すなわち、基板処理装置1では、塗布処理ユニットSC2における圧力波形PSが、基準圧力波形PRに一致するまで吐出調整処理が繰り返され、それらが一致したときのパラメータの値が、塗布処理ユニットSC2の開閉バルブ15を制御するための初期データとされる。
【0058】
このように、基板処理装置1は、塗布処理ユニットSC2の吐出調整作業を自動的に行うことができるため、複数のノズル12の吐出調整におけるオペレータの作業負担を軽減することができる。
【0059】
また、塗布処理ユニットSC2の塗布処理における圧力波形が、他方の塗布処理ユニットSC1の圧力波形(基準圧力波形PR)と一致するように、塗布処理ユニットSC2のパラメータデータ224が設定されるため、ノズル12間の吐出状態については、ヘッド間調整も自動的に行われ、オペレータの作業負担が軽減される。
【0060】
初期設定が終了すると、基板処理装置1は、基板90が搬入されるまで待機する。そして基板処理装置1に基板90が搬入されると、インデクサIDが当該基板90を受け取り、所定の位置に保持する。さらに、搬送ロボットTRがインデクサIDから基板90を搬出し、塗布処理ユニットSC1に搬入する。なお、より詳しくは、インデクサIDから搬出された基板90は、塗布処理ユニットSC1に搬入される前に、図示しないホットプレートおよびクールプレートにて密着強化処理および冷却処理が行われる。また、塗布処理ユニットSC1において処理が実行されている場合には、搬送ロボットTRは塗布処理ユニットSC2に基板90を搬送するが、塗布処理ユニットSC2における処理も、以下に示す塗布処理ユニットSC1における処理と同様に実行されるため、詳細な説明を省略する。
【0061】
基板90が塗布処理ユニットSC1に搬入されると、塗布処理ユニットSC1にてフォトレジストの塗布処理が実行される。
【0062】
塗布処理では、まず、搬送ロボットTRによって搬入された基板90を、スピンチャック11が所定の位置に保持し、図示しない移動機構がノズル12を吐出位置に移動させる。
【0063】
次に、制御部20が、回転モータ17を駆動してスピンチャック11を回転させることにより、基板90の回転を開始させるとともに、レジストポンプ14を駆動する。また、送液制御部213が、吐出調整処理において初期値として記憶されたパラメータデータ224を記憶部22から取得し、それらのパラメータに基づいて開閉バルブ15を制御する。これにより、レジストポンプ14からフォトレジストが薬液配管13aに吐出されるとともに、開閉バルブ15が所定の開度に制御されて、薬液配管13が開放状態にされる。
【0064】
レジストポンプ14から吐出されたフォトレジストは、薬液配管13によってノズル12に向かって導かれ(送液され)、ノズル12から基板90に対して吐出される。ノズル12から吐出されたフォトレジストは、基板90の回転による遠心力によって基板90の表面に広がり、基板90の表面に塗布される。
【0065】
一方、データ取得部210は、塗布処理中の圧力センサ19の出力に基づいて、圧力データ220を生成する。すなわち、塗布処理中の薬液配管13bにおけるフォトレジストの圧力が検出され、モニタされる。
【0066】
所定の時間が経過し、ノズル12から所定量のフォトレジストが吐出されると、制御部20がレジストポンプ14の駆動を停止するとともに、送液制御部213が開閉バルブ15を閉鎖状態とする。これにより、ノズル12からのフォトレジストの吐出が停止する。
【0067】
ノズル12からのフォトレジストの吐出が停止されると、制御部20が、回転モータ17を停止させることにより基板90の回転を停止させ、ノズル12を退避位置に移動させる。これにより、搬送ロボットTRが基板90を搬出することができる状態になる。
【0068】
これらの動作に並行して、波形演算部211が圧力データ220に基づいて圧力波形データ221を生成する。また、波形比較部212が、基準圧力波形データ222と圧力波形データ221とを参照しつつ、基準圧力波形と圧力波形とを比較し、比較データ223を生成する。さらに、送液制御部213が、比較データ223を参照し、基準圧力波形と圧力波形との一致度を評価する。
【0069】
そして、送液制御部213は、基準圧力波形と圧力波形とが一致しない場合には、比較データ223に示される誤差に基づいて、当該誤差が「0」となるように開閉バルブ15のパラメータデータ224を変更し、次回の塗布処理に用いる新たなパラメータとして記憶部22に記憶させる。一方、基準圧力波形と圧力波形とが一致する場合には、パラメータデータ224を変更することなく、良好な結果が得られたパラメータの値を維持する。
【0070】
このように、基板処理装置1では、塗布処理ユニットSC1(SC2)において、開閉バルブ15に対して、塗布処理における圧力波形を用いたいわゆるフィードバック制御を行うことにより、ノズル12への送液状態を常に適切な状態に維持することができ、ノズル12の吐出精度の長期安定性が向上する。また、これにより、基板処理装置1では、ノズル12の吐出精度の信頼性が確保されるため、例えば、処理不良が発生した場合、オペレータは他の不良原因を先にチェックすることにより、早期に原因を特定できる可能性が高くなるため、作業効率を向上させることができる。
【0071】
また、基板処理装置1において、ノズル12の吐出精度を向上させるためには、基準圧力波形と圧力波形との一致度を厳密に要求すればよい。その場合、送液制御部213によるパラメータの変更が頻繁に行われるようになるが、これらの処理は自動的に行われるため、従来の装置のようにオペレータによる調整作業を必要としない。すなわち、基板処理装置1は、オペレータの負担を増大させることなく、送液精度を向上させることができるため、吐出精度の向上要求に応じることができる。
【0072】
また、2つの塗布処理ユニットSC1,SC2におけるノズル12への送液状態が、共通の基準圧力波形データ222を参照しつつ制御されるため、ノズル12の吐出状態についてはヘッド間差が抑制される。したがって、基板90の品質の均一性が確保されるとともに、ヘッド間調整におけるオペレータの作業負担も抑制される。
【0073】
塗布処理ユニットSC1から搬送ロボットTRにより搬出された基板90は、図示しないホットプレートにてプリベーグ処理、図示しない露光装置にて露光処理、図示しないホットプレートにてポストエクスポージャー処理がそれぞれ行われた後、現像処理ユニットSD1(SD2)に搬送され、現像処理が行われる。このとき、搬送ロボットTRは、2つの現像処理ユニットSD1,SD2のうち処理中でない方に基板90を搬送する。
【0074】
現像処理が終了した基板90は、再び搬送ロボットTRによりインデクサIDに搬送され、装置外に搬出される。基板処理装置1は、未処理の基板90が存在する場合には、搬送ロボットTRにより当該未処理基板90を塗布処理ユニットSC1(SC2)に搬送し、処理を継続する。一方、未処理基板90が存在しない場合には処理を終了する。
【0075】
以上のように、本実施の形態における基板処理装置1では、ノズル12が薬液を吐出している間の薬液配管13内の圧力波形と基準圧力波形とを比較した結果に応じて、フォトレジスト(薬液)の送液状態を制御することにより、圧力波形を用いたフィードバック制御を行うことができるため、オペレータの作業負担を増大させることなく、ノズル12への送液精度を向上させることができる。
【0076】
また、送液制御部213が開閉バルブ15をパラメータを用いて数値的に制御することにより、前述のフィードバック制御を容易に実現することができる。
【0077】
また、基板処理装置1では、1つのノズル12(実施例においては塗布処理ユニットSC1のノズル12)について、吐出調整処理が終了すると、そこで得られた基準圧力波形に基づいて、他のノズル12(実施例においては塗布処理ユニットSC2のノズル12)の吐出調整処理を自動的に行うことができるため、オペレータの作業負担を軽減することができる。
【0078】
また、従来の装置では、複数のノズル12を設けた場合、各ノズル12ごとに対応する、薬液配管13の長さや配置、フィルタの経時変化、レジストポンプ14などに個体差があり、開閉バルブ15をそれぞれ同じパラメータで制御したとしても、各ノズル12の吐出状態の均一性を確保することは難しかった。しかし、本実施の形態における基板処理装置1では、共通の基準圧力波形に基づいて、薬液の圧力波形が同じになるように開閉バルブ15を制御することにより、ヘッド間差を抑制し、各ノズル12の吐出状態の均一化を図ることができる。
【0079】
なお、圧力センサ19をレジストポンプ14やフィルタに設置し、ポンプ内圧やフィルタ内圧をモニタして、その値に応じて送液状態をフィードバック制御することも可能である。その場合は、圧力センサ19からノズル12までの薬液の流路に個体差が生じないように、特に配管抵抗を同一にしなければならない。すなわち、薬液配管13の長さや配置、フィルタにおける圧損を同一にするなどの措置が必要となる。
【0080】
<2. 第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、開閉バルブ15を制御するためのパラメータを変更することによって、塗布処理ごとに得られる圧力波形が基準圧力波形と一致するように送液状態をフィードバック制御していたが、フィードバック制御する制御対象は開閉バルブ15に限られるものではない。
【0081】
図9は、このような原理に基づいて構成した第2の実施の形態における基板処理装置1のCPU21によって実現される機能構成をデータの流れと共に示す図である。なお、第2の実施の形態における基板処理装置1において、第1の実施の形態における基板処理装置1とほぼ同様の機能を有する構成については、適宜同符号を付し、説明を省略する。
【0082】
本実施の形態における送液制御部213aは、レジストポンプ14(より詳しくはその駆動部)をパラメータデータ225に基づいて、その駆動方向、駆動速度、および駆動量を制御する。レジストポンプ14について、「駆動方向」を制御することはフォトレジストを吸引するか吐出するかの指示を与えることに相当し、「駆動速度」を制御することはレジストポンプ14の送液速度(フォトレジストの流速)を制御することに相当し、「駆動量」を制御することはレジストポンプ14の吐出量を制御することに相当する。
【0083】
このように、第2の実施の形態における基板処理装置1において、レジストポンプ14を制御することは、フォトレジストの送液状態を制御することに相当することから、送液制御部213aが主に本発明における送液制御手段に相当する。なお、記憶部22は、2つの塗布処理ユニットSC1,SC2のそれぞれのレジストポンプ14に対してそれぞれ個別にパラメータデータ225を記憶している。
【0084】
第2の実施の形態における基板処理装置1において、パラメータデータ225の設定と変更は、第1の実施の形態における基板処理装置1のパラメータデータ224と同様の処理により行われる。
【0085】
簡単に説明すると、まず、オペレータが入力した値に基づいてパラメータデータ225が生成され、送液制御部213aが当該パラメータデータ225を参照しつつ、塗布処理ユニットSC1のレジストポンプ14を制御することによって塗布処理が行われる。
【0086】
当該塗布処理の処理結果をオペレータが評価し、所望の処理結果が得られるまでパラメータデータ225を変更しつつ塗布処理ユニットSC1における塗布処理を繰り返す。所望の処理結果が得られたとオペレータによって判断されると、そのときのパラメータデータ225が塗布処理ユニットSC1のレジストポンプ14を制御するための初期値として記憶されるとともに、圧力波形データ221がデータ取得部210により基準圧力波形データ222として記憶部22に記憶される。
【0087】
次に、送液制御部213aが、塗布処理ユニットSC1において求めたパラメータデータ225を参照しつつ、塗布処理ユニットSC2のレジストポンプ14を制御して、塗布処理を行う。
【0088】
波形演算部211が、当該塗布処理において測定される圧力データ220に基づいて圧力波形データ221を生成し、波形比較部212が圧力波形データ221と基準圧力波形データ222とを参照しつつ、圧力波形と基準圧力波形とを比較して、比較データ223を生成する。送液制御部213aは、比較データ223を参照することにより、圧力波形と基準圧力波形とが一致するようにパラメータデータ225を変更しつつ塗布処理を繰り返す。
【0089】
圧力波形と基準圧力波形とが一致すると、そのときのパラメータデータ225が塗布処理ユニットSC2のレジストポンプ14を制御するための初期値として記憶される。
【0090】
このようにして各塗布処理ユニットSC1,SC2のレジストポンプ14を制御するためのパラメータデータ225の初期値が求められ、以後、塗布処理ユニットSC1,SC2における塗布処理が開始される。また、第2の実施の形態における基板処理装置1においても、塗布処理ユニットSC1,SC2において塗布処理が実行されるたびに、波形演算部211により圧力波形データ221が生成される。そして、生成された圧力波形が波形比較部212によって基準圧力波形と比較され、比較結果に応じて送液制御部213aによってパラメータデータ225が変更される。
【0091】
以上のように、第2の実施の形態における基板処理装置1においても、塗布処理ごとに得られる圧力波形を用いてレジストポンプ14をフィードバック制御することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0092】
<3. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0093】
例えば、基板処理装置1が備えるノズル12の数は、2つに限られるものではなく、さらに多くのノズル12を備えていてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態では、基板処理装置1における処理が、CPU21によるソフトウェア的処理により実行されているが、そのすべてまたは一部を専用の回路によるハードウェア的処理によって実現することも可能である。
【0095】
また、基板処理装置1の動作順序は、上記実施の形態に示した順序に限られるものではない。例えば、初期設定における塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理では、データ取得部210により圧力データ220が生成されるたびに圧力波形データ221が生成されると説明したが、オペレータによって所望の処理結果が得られたと判断されたときのみ圧力波形データ221を生成して、それを基準圧力波形データ222としてもよい。すなわち、同様の効果が得られる順序であれば、どのような順序で処理が実行されてもよい。
【0096】
また、上記実施の形態では、基板90に対する塗布処理が実行されるたびに圧力波形データ221を生成して、基準圧力波形データ222との比較が行われると説明した。しかし、本実施の形態における基板処理装置1では、レジストポンプ14および開閉バルブ15がパラメータを用いて数値的に制御され、吐出状態の安定性が従来の装置に比べて確保されているため、所定回数ごとにフィードバック制御を行うようにしてもよい。
【0097】
また、基準圧力波形PRの取得方法は、本実施の形態における基板処理装置1における手法に限られるものではない。例えば、予め実験により基準圧力波形PRを求めて記憶部22に記憶させておいてもよい。その場合、塗布処理ユニットSC1の吐出調整処理についても塗布処理ユニットSC2と同様に自動的に行うことができ、さらにオペレータの作業負担が軽減される。
【0098】
また、基準圧力波形と圧力波形との一致度が著しく低い場合には、フォトレジストの供給不足などが生じている可能性があるため、送液制御部213が警告データを作成することにより、制御部20が出力部24に警告メッセージなどを表示するようにしてもよい。
【0099】
【発明の効果】
請求項1ないし7に記載の発明では、記憶手段により記憶された基準圧力波形と、演算手段により求められた圧力波形とを比較し、比較結果に応じて、薬液の送液状態を制御することにより、オペレータの作業負担を増大させることなく、ノズルへの送液精度を向上させることができる。
【0100】
また、請求項1ないし3および7に記載の発明では、送液制御手段が、開閉手段を制御することにより、薬液の送液状態を容易に制御することができる。
【0102】
請求項2に記載の発明では、検出手段が、開閉手段とノズルとの間に設けられていることにより、吐出位置に近い位置で検出される圧力波形に基づいて制御を行うことができるため、送液精度を向上させることができる。
【0103】
請求項3に記載の発明では、比較手段が、記憶手段により記憶された基準圧力波形と演算手段により各ノズルに対応して求められた圧力波形とを比較することにより、複数のノズルに対する送液状態を共通の基準圧力波形に基づいて制御することができるため、ヘッド間差を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における基板処理装置を示す概略平面図である。
【図2】塗布ユニットと制御部20とを示す図である。
【図3】基板処理装置においてフォトレジストを送液するための各構成の詳細を示す図である。
【図4】主に開閉バルブの構造を示す図である。
【図5】制御部が備える構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施の形態における基板処理装置のCPUがプログラムに従って動作することにより実現される機能構成をデータの流れとともに示す図である。
【図7】基準圧力波形および圧力波形の例を示す図である。
【図8】基準圧力波形および圧力波形の例を示す図である。
【図9】第2の実施の形態における基板処理装置のCPUがプログラムに従って動作することにより実現される機能構成をデータの流れとともにに示す図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
11 スピンチャック(保持手段)
12 ノズル
13,13a,13b 薬液配管
14 レジストポンプ(送液手段)
15 開閉バルブ(開閉手段)
19 圧力センサ(検出手段)
20 制御部
21 CPU
22 記憶部
210 データ取得部
211 波形演算部
212 波形比較部
213,213a 送液制御部
220 圧力データ
221 圧力波形データ
222 基準圧力波形データ
223 比較データ
224,225 パラメータデータ
90 基板
PR 基準圧力波形
PS 圧力波形

Claims (7)

  1. 基板に薬液による処理を行う基板処理装置であって、
    基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板に薬液を吐出するノズルと、
    前記ノズルに前記薬液を導く薬液配管と、
    前記薬液配管を介して前記ノズルに前記薬液を送液する送液手段と、
    前記薬液配管内の圧力を検出する検出手段と、
    電動モータによって遮断部材の状態を変更することにより、前記薬液配管の開閉状況を調整する開閉手段と、
    基準となる圧力波形(基準圧力波形)を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段により検出された前記薬液配管内の圧力に基づいて、前記ノズルが前記薬液を吐出している間の前記薬液配管内の圧力波形を求める演算手段と、
    前記記憶手段により記憶された前記基準圧力波形と、前記演算手段により求められた前記圧力波形とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に応じて、前記薬液の送液状態を制御する送液制御手段と、
    を備え、
    前記検出手段は、
    前記開閉手段と前記ノズルとの間を連通接続している前記薬液配管部分内の圧力を検出するとともに、
    前記送液制御手段が、
    前記開閉手段を制御することにより、前記薬液の送液状態を制御することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記検出手段が、
    前記開閉手段と前記ノズルとの間に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    複数の前記ノズルが設けられており、
    前記比較手段が、
    前記記憶手段に記憶された共通の基準圧力波形と前記演算手段により各ノズルに対応して求められたそれぞれの圧力波形とを比較することを特徴とする基板処理装置。
  4. 基板に薬液による処理を行う基板処理装置であって、
    基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板に薬液を吐出するノズルと、
    前記ノズルに前記薬液を導く薬液配管と、
    前記薬液配管を介して前記ノズルに前記薬液を送液する送液手段と、
    前記薬液配管内の圧力を検出する検出手段と、
    前記薬液配管の開閉状況を調整する開閉手段と、
    基準となる圧力波形(基準圧力波形)を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段により検出された前記薬液配管内の圧力に基づいて、前記ノズルが前記薬液を吐出している間の前記薬液配管内の圧力波形を求める演算手段と、
    前記記憶手段により記憶された前記基準圧力波形と、前記演算手段により求められた前記圧力波形とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に応じて、前記薬液の送液状態を制御する送液制御手段と、
    を備え、
    前記開閉手段は、
    前記薬液配管を開閉する遮断部材と、
    前記比較結果に応じた前記送液制御手段からの制御信号に基づいて、駆動力を生成する電動モータと、
    前記電動モータの駆動力を前記遮断部材に伝達することによって、前記遮断部材の状態を変更する駆動シャフトと、
    を含み、前記遮蔽部材により前記薬液配管の開度を調整することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記電動モータは、回転駆動力を生成し、
    前記駆動シャフトは、前記電動モータが生成した回転駆動力を略直線的な駆動力に変換して前記遮断部材に伝達することを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記送液制御手段は、
    前記電動モータの回転方向、回転速度および回転量を制御することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記遮断部材は、可塑性部材で構成されることを特徴とする基板処理装置。
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